金属コーティング付きコーナーキューブレトロリフレクターの偏光性能
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レトロリフレクタープリズムの裏面を金属コーティングする理由は
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図2:垂直偏光ビームを内部全反射型のレトロリフレクタープリズム(PS975M)と、裏面に金コーティングが施されたレトロリフレクタープリズム(PS975M-M01B)に入射した結果を示しています。各出射ビームの偏光楕円は、ビームが3回目に反射する領域に示されています。水平軸に対する楕円率( χ )と方位角( ψ )のグラフはこちらをご覧ください。
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図1:水平偏光のビームを内部全反射型のレトロリフレクタープリズム(PS975M)と、裏面に金コーティングが施されたレトロリフレクタープリズム(PS975M-M01B)に入射した結果を示しています。各出射ビームの偏光楕円は、ビームが3回目に反射する領域に示されています。水平軸に対する楕円率( χ )と方位角( ψ )のグラフはこちらをクリックしてご覧ください。
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図4:レトロリフレクタは入射光の一部を、入射光の偏光とは直交する偏光に変換します。裏面が金コーティングされたレトロリフレクタープリズム(PS975M-M01B)から出射する光の90%以上は、入射時の偏光状態を維持していました。内部全反射型のレトロリフレクタープリズム(PS975M)の場合、その割合は光路に大きく依存し、80%を超えることはありませんでした。
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図3:レトロリフレクタは、入射ビームが各面で1回反射されるように設計されています。ビームが図1および2の面(紙面)に対してほぼ垂直に入射したとき、ビームは6通りの光路のうちの1つをたどります。
レトロリフレクタープリズムの裏面に金属コーティングが施されていると、出射ビームにおける偏光の変化が大幅に抑えられます。
これは、鏡面反射と内部全反射の違いによるものです。鏡面反射はガラスとガラスよりも屈折率の大きな金属の界面で生じ、内部全反射(TIR)が生じるには裏面側に空気のような屈折率の小さな物質が必要です。
ガラスと金属の界面において発生する鏡面反射では、内部全反射に比べて入射ビームの偏光楕円率が良く保存されます。
偏光と光路
レトロリフレクタを通る光路は、3つの反射面をさらに6つのクサビ形に分割することで表現することができます(図1、2、3)。実線は反射面が物理的に接触する線を示します。点線は各反射面を半分に分ける境界を示しています。
これらの図のレトロリフレクタの各反射面は、紙面に垂直な軸に対してそれぞれが同等に対面するように向かい合っています。図3は、入射ビームが図の面(紙面)に対して垂直な場合について、ビームが入射してから出射するまでの反射の順序を示しています。
出射光の偏光状態
内部全反射型のレトロリフレクタープリズム(PS975M)と裏面が金コーティング付きのレトロリフレクタープリズム(
図1と2の出射ビームの偏光状態は、偏光楕円を用いて表されています。それぞれの出射ビームの偏光楕円は、3回目に反射される領域内に示されています。
出射ビームは入射ビームと同じ偏光状態を持つことが理想的です。しかしこれらの測定結果は、レトロリフレクタが入射光の一部を、入射光の偏光とは直交する偏光に変換していることを示しています。図4のグラフは、出射ビーム中における、入射光の偏光方向と平行な偏光成分の割合の測定値です。
裏面に金コーティングが施されたレトロリフレクタープリズムでは、入射した直線偏光の偏光状態が大変よく維持されます。
「Insights-ヒント集」は下記リンクからご覧いただけます。 | 最終更新日:2020年7月7日 |
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