アダプターを使用したときのサイエンティフィックカメラとレンズの互換性


アダプターを使用したときのサイエンティフィックカメラとレンズの互換性


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当社のサイエンティフィックカメラにアダプタは必要か

 

A C-mount lens can be mounted on a Zelux camera, when the correct adapter is used.
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図1:アダプタを使用することで、フランジバックが17.526 mmよりも短いカメラに対して、Cマウントレンズを適切な位置に配置することができます。この図は、ZeluxカメラとアダプタSM1A10Zをもとに描かれています。

A CS-mount lens can be mounted on a Zelux camera, when the correct adapter is used.
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図2: アダプタを使用することで、フランジバックが12.526 mmよりも短いカメラに対して、CSマウントレンズを適切な位置に配置することができます。この図は、ZeluxカメラとアダプタSM1A10をもとに描かれています。

当社のサイエンティフィックカメラKiralux™およびQuantalux®は、すべてCマウントレンズに対応するように予め設定されています。これらのパッシブ冷却方式のカメラからCマウントアダプタを取り外すと、フランジ内のSM1内ネジがご利用いただけます。サイエンティフィックカメラZelux®の取付けフランジにもSM1内ネジが付いています。またCマウントアダプタやCSマウントアダプタもご利用いただけます。

カメラ筐体にはSM1ネジが付いており、これによって当社のコンポーネントで構成されたレンズアセンブリを容易に使用することができます。アダプタを使用すれば、カメラのCマウント構成を変えることも可能です。用途に特化したレンズアセンブリを設計する場合や、そのカメラ用に設計されたものではないアダプタを使用しようとする場合には、カメラとレンズのフランジバック(FFD)が一致し、またカメラセンサのサイズが視野に適していることを確認することが重要です。

カメラとそのアダプタ
ZeluxカメラをCマウントやCSマウント規格に適合する構成に変換するための固定式アダプタをご用意しております(図1、2)。これらのアダプタは、パッシブ冷却方式のKiraluxおよびQuantaluxカメラに付属する調整機能付きCマウントアダプタと同様に、それぞれのカメラ専用に設計されています。

SM1ネジを1.000"-32ネジに変換するアダプタであれば、どの様なものでもカメラにCマウントやCSマウントのレンズを取り付けることが可能ですが、すべてのネジアダプタがレンズの焦点面を特定のカメラのセンサ面に一致させることができるわけではありません。場合によっては、それらの面を一致させられるアダプタが無いことがあります。例えば、こちらのサイエンティフィックカメラでは、ZeluxカメラだけがCSマウントレンズ用の構成にすることができます。

レンズの焦点面の位置は、空気中で測定されるレンズのフランジバックと、レンズとカメラセンサ間に置かれた屈折率を有する全ての光学素子との組み合わせで決定されます。レンズによって集光される光が屈折率を有する光学素子を透過すると、空気中を伝搬する場合とは異なり、焦点面はより遠い位置に移動します(この距離は算出可能)。 このアダプタは、カメラのフランジバックが短いときに、そのフランジバックの長さと、レンズとセンサ間のウィンドウやフィルタによって生じる焦点移動の両方を補正するのに十分な距離を付加するものでなければなりません。

調整機能付きCマウントアダプタ
パッシブ冷却方式のカメラKiraluxおよびQuantaluxは、SM1内ネジ付きカメラ、固定リングで固定されたウィンドウまたはフィルタ(センサの覆い)、および調整機能付きCマウントアダプタから構成されています。

調整機能付きCマウントアダプタの利点は、ウィンドウまたはフィルタと固定リングが取り付けられている時に、レンズとカメラ間の距離を1.8 mmの範囲で調整できることです。調整可能なことで、カメラのセンサ面とレンズの焦点面のミスアライメントによる様々な影響を補正することができます。それらの影響には、温度変化による材料の膨張や収縮、累積公差による位置誤差、異なる厚さや屈折率のウィンドウまたはフィルタに交換したことに伴う焦点シフトなどが含まれます。

無限遠にある物体の鮮明な像を得るためには、カメラのアダプタの調整が必要な場合があります。物体が無限遠にある場合には入射光は平行光であり、レンズのフランジバックは焦点の位置で決定されます。レンズやカメラの実際のフランジバックが意図したフランジバックと一致していない場合があり、無限遠の物体が焦点を結ぶ面がセンサ面からシフトし、そのため像がぼやけてしまうことがあります。

レンズの焦点調整をしても無限遠の物体の鮮明な像が得られない場合には、カメラのアダプタで調整してみてください。アダプタで調整することで公差や環境によるシフトが補正され、像の焦点を合わせることができます。

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最終更新日:2020年8月2日


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