オプトジェネティクス用デュアルコアマルチモードファイバーパッチケーブル

- Dual-Core Fiber Patch Cables for Optogenetics
- Ideal for Bilateral Stimulation or Silencing
- Ø2.5 mm Dual-Core Stainless Steel Ferrule
- FC/PC or SMA905 Connectors on Split Ends
BFY32FL1
Dual-Core Patch Cable with FC/PC
Connectors on Split Ends and Ø2.5 mm
Stainless Steel Ferrule on Common End
Dual-Core Patch Cables Enable Light at Different Wavelengths to be Inserted in Close Proximity
Application Idea

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特長
- 両側刺激またはサイレンシング用デュアルコアファイバーパッチケーブル
- 非分岐端:Ø2.5 mmステンレススチール製フェルール、
コア間隔は700 µm - 分岐端: FC/PCまたはSMA905コネクタ
- 非分岐端:Ø2.5 mmステンレススチール製フェルール、
- コア径Ø200 µm、NA 0.39のマルチモードファイバが2本
- 当社のデュアルコア光ファイバーカニューラと接続可能
- 軽量の保護ジャケット
- カスタム仕様のファイバ長、ファイバ種類、またはコア分離距離については当社までお問い合わせください。
こちらのデュアルコアマルチモードファイバーパッチケーブルは、当社のインプラント用デュアルコア光ファイバーカニューラとの接続用に特別に設計されています。 当社のデュアルコア製品は2つの異なる光源からの高強度の光を近接(約1 mm)で試料内に埋め込むことが可能なため、両側刺激やサイレンシングなどの用途に適しています。
このデュアルコアパッチケーブルには、コア径Ø200 µm、NA 0.39のファイバ2本が700 µmのコア間隔でØ2.5 mmステンレススチール製フェルール内に収まっています(右の写真をご覧ください)。 パッチケーブルの分岐端には、SMA905または2.0 mmナローキーFC/PCコネクタが付いており、それぞれファイバ出力型LEDまたはレーザに接続できます。 ファイバは、約Ø1.4 mmの薄いチューブで保護されています。また、ケーブルの質量が最小限に抑えられているので、生体試料へのストレスも軽減されます。
非分岐端のフェルールには当社のデュアルコアカニューラのガイド穴に適合するØ0.8 mmのジョイントピンが付いており、位置合わせが簡単です。 スリーブADAF1 (動画参照)またはインターコネクタADAF2を使用した場合、ジョイントピンとガイド穴により2本のファイバのコアが精密に位置合わせされます。 フェルールには当社のデュアルコアファイバーパッチケーブルのマーキングにぴったり合うアライメントマークが刻印されています(右の写真をご覧ください)。 デュアルコアパッチケーブルとカニューラの使用方法の詳細については上の「使用情報」のタブからご覧ください。
パッチケーブルには、不使用時フェルール端を埃や他の危険から守る保護キャップがそれぞれ3個付属しています。 ほかにもプラスチック製のキャップとして、CAPF(フェルール端ならびにFC/PCコネクタに対応)、CAPFM(FC/PCコネクタのみに対応)、CAPM(SMA905コネクタに対応)、CAPSM(SMA905コネクタに対応)を別売りでご用意しております。 フェルールまたはファイバ端に汚れが付着したときのクリーニング用に、検査用備品ならびにファイバークリーニング用備品もラインナップしております。
当社のオプトジェネティクス用シングルコアパッチケーブルは標準品としてØ1.25 mmまたはØ2.5 mmのセラミックフェルール、Ø200 µm~Ø400 µmのファイバーコアサイズ、そしてNAは0.22または0.39でご用意しております。 これらの選択肢によりin vitroまたはin vivo試料の実験に柔軟に対応できます。 当社のデュアルコアパッチケーブルはカスタム仕様でもご提供可能です。詳細は当社までお問い合わせください。
in vivo用途向けオプトジェネティクスシステムの概略図
下の図は、デュアルコアのオプトジェネティクスシステム例です。 当社ではin vivo用途向けに様々なオプトジェネティクス製品をご提供しております。ラインナップについては上の「OGセレクションガイド」タブよりご覧ください。

Related Optogenetics Products | ||||
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Light Sources | Patch Cables (Ø200 µm Core, 0.39 NA) | Mating | Cannulae (Ø200 µm Core, 0.39 NA) | Accessories |
Fiber-Coupled LEDs MM Laser, 473 nm | Standard Rotary Joint Dual Core Bifurcated Y-Cables 1-to-7 Fiber Bundles | Interconnects Mating Sleeves | Standard Dual Core | Implant Guides Cannula Holders |
こちらではデュアルコアファイバーパッチケーブルとカニューラの組み立て、および分解方法を説明しています。 右の動画では、デュアルコアパッチケーブル、軽量スリーブADAF1、デュアルコアカニューラを使用した組み立て方法をご紹介しています。スリーブADAF1を使用するよりも小さな力で接続可能な簡単脱着インターコネクタADAF2についてはこちらをご参照ください。
パッチケーブルとカニューラを接続
パッチケーブルのフェルールを半分程度Ø2.5 mmスリーブ(型番ADAF1)に差し込みます。 フェルールはスリーブ内にぴったりはまります。その後カニューラのフェルールをスリーブの反対側から差し込みます。
- パッチケーブルとカニューラのフェルール先端が清潔で埃が付着していないことを確認します。
- 2つのフェルールが適切にアライメントされていればそれぞれのフェルールの刻印線が一直線になります。一直線にならなかった場合、一直線になるまでカニューラを回転させます。
アライメント後は、2つのフェルールを接触するまで軽く押し付けます。 無理に2つのフェルールを結合させないでください。アライメントピンの位置があっていない場合、フェルールが損傷する可能性があります。
パッチケーブルとカニューラの分解
分解するときは、被覆とフェルールの接合部近くでパッチケーブルを持ち、スリーブADAF1からフェルールをゆっくりと引き抜きます。
Quick Links |
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Damage at the Air / Glass Interface |
Intrinsic Damage Threshold |
Preparation and Handling of Optical Fibers |
レーザによる石英ファイバの損傷
このチュートリアルではコネクタ無し(素線)ファイバ、コネクタ付きファイバ、およびレーザ光源に接続するその他のファイバ部品に関連する損傷メカニズムを詳しく説明しています。そのメカニズムには、空気/ガラス界面(自由空間結合時、またはコネクタ使用時)ならびにファイバ内における損傷が含まれます。ファイバ素線、パッチケーブル、または溶融型カプラなどのファイバ部品の場合、損傷につながる複数の可能性(例:コネクタ、ファイバ端面、機器そのもの)があります。ファイバが対処できる最大パワーは、常にそれらの損傷メカニズムの中の最小の限界値以下に制限されます。
損傷閾値はスケーリング則や一般的なルールを用いて推定することはできますが、ファイバの損傷閾値の絶対値は利用方法やユーザ定義に大きく依存します。このガイドは、損傷リスクを最小に抑える安全なパワーレベルを推定するためにご利用いただくことができます。適切な準備と取扱い方法に関するガイドラインにすべて従えば、ファイバ部品は規定された最大パワーレベルで使うことができます。最大パワーの値が規定されていない場合は、部品を安全に使用するために下表の「実用的な安全レベル」の範囲に留めてご使用ください。 パワー処理能力を低下させ、ファイバ部品に損傷を与える可能性がある要因は、ファイバ結合時のミスアライメント、ファイバ端面の汚れ、あるいはファイバそのものの欠陥などですが、これらに限られるわけではありません。特定の用途におけるファイバのパワー処理能力に関するお問い合わせは当社までご連絡ください。
空気/ガラス界面における損傷
空気/ガラス界面ではいくつかの損傷メカニズムが存在する可能性があります。自由空間結合の時、またはコネクタで2本のファイバを結合した時、光はこの界面に入射します。高強度の光は端面を損傷し、ファイバのパワー処理能力の低下や恒久的な損傷につながる場合があります。コネクタ付きのファイバで、コネクタがエポキシ接着剤でファイバに固定されている場合、高強度の光によって発生した熱により接着剤が焼けて、ファイバ端面に残留物が残る可能性があります。
Table 36C Estimated Optical Power Densities on Air / Glass Interfacea | ||
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Type | Theoretical Damage Thresholdb | Practical Safe Levelc |
CW (Average Power) | ~1 MW/cm2 | ~250 kW/cm2 |
10 ns Pulsed (Peak Power) | ~5 GW/cm2 | ~1 GW/cm2 |
ファイバ素線端面での損傷メカニズム
ファイバ端面での損傷メカニズムはバルクの光学素子の場合と同様なモデル化ができ、UV溶融石英(UVFS)基板の標準的な損傷閾値を石英ファイバに当てはめることができます。しかしバルクの光学素子とは異なり、光ファイバの空気/ガラス界面においてこの問題に関係する表面積やビーム径は非常に小さく、特にシングルモードファイバの場合はそれが顕著です。 パワー密度が与えられたとき、ファイバに入射するパワーは、小さいビーム径に対しては小さくする必要があります。
右の表では光パワー密度に対する2つの閾値が記載されています。理論的な損傷閾値と「実用的な安全レベル」です。一般に、理論的損傷閾値は、ファイバ端面の状態も結合状態も非常に良いという条件で、損傷のリスク無しにファイバの端面に入射できる最大パワー密度の推定値を表しています。「実用的な安全レベル」のパワー密度は、ファイバ損傷のリスクが極めて小さくなる値を示しています。ファイバまたはファイバ部品をこの実用的な安全レベルを超えて使用することは可能ですが、その時は取扱い上の注意事項を適切に守り、使用前にローパワーで性能をテストする必要があります。
シングルモードの実効面積の計算
シングルモードファイバの実効面積は、モードフィールド径(MFD)、すなわちファイバ内の光が伝搬する部分の断面積によって定義されます。この面積にはファイバのコアとクラッドの一部が含まれます。シングルモードファイバとの結合効率を良くするためには、入射ビーム径をファイバのモードフィールド径に合致させなければなりません。
例として、シングルモードファイバSM400を400 nmで使用した時のモードフィールド径(MFD)は約Ø3 µmで、SMF-28 Ultraを1550 nmで使用したときのモードフィールド径(MFD)はØ10.5 µmです。これらのファイバの実効面積は下記の通り計算します。
SM400 Fiber: Area = Pi x (MFD/2)2 = Pi x (1.5 µm)2 = 7.07 µm2 = 7.07 x 10-8 cm2
SMF-28 Ultra Fiber: Area = Pi x (MFD/2)2 = Pi x (5.25 µm)2 = 86.6 µm2 = 8.66 x 10-7 cm2
ファイバ端面が対応できるパワーを推定するには、パワー密度に実効面積を乗じます。なおこの計算は均一な強度プロファイルを想定しています。しかしほとんどのレーザービームでは、シングルモード内でガウス分布を示すため、ビームの端よりも中央のパワー密度が高くなります。よって、これらの計算は損傷閾値または実用的安全レベルに対応するパワーとは若干異なることを考慮する必要があります。連続光源を想定して上記のパワー密度の推定値を使用すると、それぞれのパワーは下記のように求められます。
SM400 Fiber: 7.07 x 10-8 cm2 x 1 MW/cm2 = 7.1 x 10-8 MW = 71 mW (理論的損傷閾値)
7.07 x 10-8 cm2 x 250 kW/cm2 = 1.8 x 10-5 kW = 18 mW (実用的な安全レベル)
SMF-28 Ultra Fiber: 8.66 x 10-7 cm2 x 1 MW/cm2 = 8.7 x 10-7 MW = 870 mW (理論的損傷閾値)
8.66 x 10-7 cm2 x 250 kW/cm2 = 2.1 x 10-4 kW = 210 mW (実用的な安全レベル)
マルチモードの実効面積
マルチモードファイバの実効面積は、そのコア径によって定義されますが、一般にシングルモードファイバのMFDよりもはるかに大きくなります。当社では最適な結合を得るためにコア径のおよそ70~80%にビームを集光することをお勧めしています。マルチモードファイバでは実効面積が大きくなるほどファイバ端面でのパワー密度は下がるので、より大きな光パワー(通常キロワットオーダ)を入射しても損傷は生じません。
フェルール・コネクタ付きファイバに関する損傷メカニズム

Figure 36D コネクタ付きシングルモード石英ファイバに入力可能なパワー処理限界値(概算)を示したグラフ。各線はそれぞれの損傷メカニズムに応じたパワーレベルの推定値を示しています。入力可能な最大パワーは、損傷メカニズムごとに制限されるパワーのうちの一番小さな値(実線で表示)によって制限されます。
コネクタ付きファイバのパワー処理能力に関しては、ほかにも考慮すべき点があります。ファイバは通常、エポキシ接着剤でセラミック製またはスチール製のフェルールに取り付けられています。光がコネクタを通してファイバに結合されると、コアに入射せずにファイバを伝搬する光は散乱されてファイバの外層からフェルール内へ、さらにフェルール内でファイバを保持する接着剤へと伝搬します。光の強度が大きいとエポキシ接着剤が焼け、それが蒸発して残留物がコネクタ端面に付着します。これによりファイバ端面に局所的に光を吸収する部分ができ、それに伴って結合効率が減少して散乱が増加するため、さらなる損傷の原因となります。
エポキシ接着剤に関連する損傷は、いくつかの理由により波長に依存します。一般に、光の散乱は長波長よりも短波長で大きくなります。短波長用のMFDの小さなシングルモードファイバへの結合時には、ミスアライメントに伴ってより多くの散乱光が発生する可能性があります。
エポキシ樹脂が焼損するリスクを最小に抑えるために、ファイバ端面付近のファイバとフェルール間にエポキシ接着剤の無いエアギャップを有するファイバーコネクタを構築することができます。当社の高出力用マルチモードファイバーパッチケーブルでは、このような設計のコネクタを使用しております。
複数の損傷メカニズムがあるときのパワー処理限界値を求める方法
ファイバーケーブルまたはファイバ部品において複数の損傷要因がある場合(例:ファイバーパッチケーブル)、入力可能なパワーの最大値は必ずファイバ部品構成要素ごとの損傷閾値の中の一番小さな値により決まります。この値が一般的にはパッチケーブルの端面に入射可能な最大のパワーを表します(出力パワーではありません)。
Figure 36Dでは、シングルモードパッチケーブルにおけるファイバ端面での損傷とコネクタでの損傷に伴うパワー処理限界の推定値を例示しています。 ある波長におけるコネクタ付きファイバの総合的なパワー処理限界値は、その波長に対する2つの制限値の小さい方の値(実線)によって制限されます。488 nm付近で使用しているシングルモードファイバは主にファイバ端面の損傷(青い実線)によって制限されますが、1550 nmで使用しているファイバはコネクタの損傷(赤い実線)によって制限されます。
マルチモードファイバの実効面積はコア径で定義され、シングルモードファイバの実効面積より大きくなります。その結果、ファイバ端面のパワー密度が小さくなり、大きな光パワー(通常キロワットオーダ)を入射してもファイバに損傷は生じません(グラフには表示されていません)。しかし、フェルール・コネクタの損傷による限界値は変わらないため、マルチモードファイバが処理できる最大パワーはフェルールとコネクタによって制限されることになります。
上記の値は、取り扱いやアライメントが適切で、それらによる損傷が生じない場合のパワーレベルです。また、ファイバはここに記載されているパワーレベルを超えて使用されることもあります。しかし、そのような使い方をする場合は一般に専門的な知識が必要で、まずローパワーでテストして損傷のリスクを最小限に抑える必要があります。その場合においても、ハイパワーで使用するファイバ部品は消耗品と捉えた方が良いでしょう。
ファイバ内の損傷閾値
空気/ガラス界面で発生する損傷に加え、ファイバのパワー処理能力はファイバ内で発生する損傷メカニズムによっても制限されます。この制限はファイバ自体が本質的に有するもので、すべてのファイバ部品に適用されます。ファイバ内の損傷は、曲げ損失による損傷とフォトダークニングによる損傷の2つに分類されます。
曲げ損失
ファイバが鋭く曲げられると、コア内を伝搬する光がコア/クラッド界面において反射する際に、その反射角が全反射臨界角よりも大きくなります。曲げ損失は、このように内部全反射ができなくなることにより生じる損失です。このような状況下では、光はファイバから局所的に漏れだします。漏れる光のパワー密度は一般に大きく、ファイバのコーティングや補強チューブが焼損する可能性があります。
特殊ファイバに分類されるダブルクラッドファイバは、コアに加えてファイバのクラッド(2層目)も導波路として機能するため、曲げ損失による損傷のリスクが抑えられます。クラッドと被覆の界面の臨界角をコアとクラッドの界面の臨界角より大きくすることで、コアから漏れた光はクラッド内に緩く閉じ込められます。その後、光はセンチメートルからメートルオーダーの距離に渡って漏れ出しますが、局所的ではないため損傷リスクは最小に留められます。当社ではメガワットレベルの大きなパワーにも対応するNA 0.22のダブルクラッドマルチモードファイバを製造、販売しております。
フォトダークニング
もう1つのファイバ内の損傷メカニズムとして、特にコアにゲルマニウムが添加されたファイバをUVや短波長の可視光で使用した時に起こるフォトダークニングまたはソラリゼーションがあります。これらの波長で使用されたファイバは時間の経過とともに減衰量が増加します。 フォトダークニングが発生するメカニズムはほとんど分かっていませんが、その現象を緩和するファイバはいくつか開発されています。例えば、水酸イオン(OH)が非常に低いファイバはフォトダークニングに耐性があることが分かっています。またフッ化物などのほかの添加物もフォトダークニングを低減させる効果があります。
しかし、上記の対応をとったとしても、UV光や短波長に使用したファイバはいずれフォトダークニングが生じます。よってこれらの波長で使用するファイバは消耗品としてお考えください。
光ファイバの準備ならびに取扱い方法
一般的なクリーニングならびに操作ガイドライン
この一般的なクリーニングならびに操作ガイドラインはすべてのファイバ製品向けにお勧めしております。さらに付属資料やマニュアルに記載された個々の製品に特化したガイドラインも遵守してください。損傷閾値の計算は、すべてのクリーニングおよび取扱い手順に適切に従ったときにのみ適用することができます。
(コネクタ付き、またはファイバ素線に関わらず)ファイバを設置または組み込む前に、すべての光源はOFFにしてください。これにより、損傷の可能性のあるコネクタまたはファイバの脆弱な部分に集光されたビームが入射しないようにすることができます。
ファイバやコネクタ端面の品質がファイバのパワー処理能力に直結します。ファイバを光学系に接続する前に必ずファイバ端を点検してください。端面はきれいで、入射光の散乱を招く汚れや汚染物質があってはなりません。ファイバ素線は使用前にクリーブし、クリーブの状態が良好であることを確認するためにファイバ端面の点検をしてください。
ファイバを光学系に融着接続する場合、ハイパワーで使用する前にまずローパワーで融着接続の状態が良いことを確認してください。融着接続の品質が良くないと接続面での散乱が増え、ファイバ損傷の原因となる場合があります。
システムのアライメントや光結合の最適化などの作業はローパワーで行ってください。これによりファイバの(コア以外の)他の部分の露光が最小に抑えられます。ハイパワーのビームがクラッド、被覆またはコネクタに集光された場合、散乱光による損傷が発生する可能性があります。
ハイパワーでファイバを使用するための要点
光ファイバやファイバ部品は一般には安全なパワー限界値内で使用する必要がありますが、アライメントや端面のクリーニングがとても良い理想的な条件下では、ファイバ部品のパワー限界値を上げることができる場合があります。入力または出力パワーを増加させる前に、システム内のファイバ部品の性能と安定性を確認し、またすべての安全ならびに操作に関する指示に従わなければなりません。下記はファイバ内またはファイバ部品内の光パワーをの増大させること加を検討していするときに役立つご提案です。
ファイバースプライサを使用してファイバ部品をシステムに融着接続すると、空気/ファイバ界面での損傷の可能性を最小化できます。品質の高い融着接続が実現されるよう、すべて適切なガイドラインに則って実施する必要があります。融着接続の状態が悪いと、散乱や融着接続面での局所的な加熱などが発生し、ファイバを損傷する可能性があります。
ファイバまたはファイバ部品の接続後、ローパワーでシステムのテストやアライメントを実施してください。システムパワーを必要な出力パワーまで徐々に上昇させ、その間、定期的にすべての部品が適切にアライメントされ、結合効率が入力パワーによって変動していないことを確認します。
ファイバを鋭く曲げると曲げ損失が発生し、ファイバのストレスを受けた部分から光が漏れる可能性があります。ハイパワーで使用している時は、大量の光が小さな局所領域(歪みのある領域)から流出すると局所的に加熱され、ファイバが損傷する可能性があります。使用中はファイバの曲げが生じないよう配慮し、曲げ損失を最小限に抑えてください。
また、用途に適したファイバを選ぶことも損傷防止に役立ちます。例えば、ラージモードエリアファイバは、標準的なシングルモードファイバをハイパワー光用として用いる場合の良い代替品となります。優れたビーム品質を有しながらMFDも大きいため、空気/ファイバ界面でのパワー密度は小さくなります。
ステップインデックスシングルモード石英ファイバは、一般にUV光やピークパワーの大きなパルス光には使用しませんが、これはその用途に伴う空間パワー密度が大きいためです。
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Quick Links | |||
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Single-Site Stimulation | |||
One Light Source to One Cannula Implant | |||
Multilateral Stimulation | |||
One Light Source to Two Cannula Implants Using Rotary Joint Splitter | |||
One or Two Light Sources to Two Cannula Implants | |||
One Light Source to Seven Cannula Implants | |||
Two Light Sources into One Dual-Core Cannula Implant | |||
Illumination | |||
Fiber-Coupled LEDs and Drivers |
オプトジェネティクスセレクションガイド
当社では、多岐にわたるオプトジェネティクス部品をご用意しております。以下では、標準的な構成における製品の互換性について説明しています。こちらのガイドに記載されていないオプトジェネティクス用カスタム製品などについては、当社までお問い合わせください。
単領域刺激
1つの光源を1つの埋め込み用カニューラに使用する場合
試料へin vivoの光刺激を行う最もシンプルな方法は、1つのLED光源に1本のファイバを接続する方法です。1つのLEDドライバで単一波長のLED光源を制御し、パッチケーブルによるファイバ接続を通じて光源からの光を生体組織に埋め込み済みのカニューラから出力します。このセットアップを製作するために必要なパッチケーブルとカニューラについては、下の図および対応表をご参照ください。適切なLEDとドライバをお選びいただくには、下記または製品ページをご覧ください。
各部品をクリックすると詳細がご覧いただけます。

Ø1.25 mm (LC)フェルール用パッチケーブル、カニューラ、インターコネクタはこちらをクリックしてください。
Ø2.5 mm (FC)フェルール用パッチケーブル、カニューラ、インターコネクタはこちらをクリックしてください。
両側同時刺激
試料内の複数の場所に正確かつ同時に光を導く機能は、多様なオプトジェネティクス実験に求められています。例えば、同時刺激の技術は一般に空間的に離れた2つの領域にあるニューロンに要求された行動を引き起こさせるために使用されます。ニューロンの同時阻害や同時刺激を含むより複雑な実験では、2つの異なる単一波長の光を近接した場所に照射することで複数のカニューラを挿入する必要がなくなり、試料に与えるストレスを減らすことができます。
両側刺激は実験内容に応じてそれぞれ異なる構成で行われます。以下では当社のオプトジェネティクス製品を使用した種々の構成例をご覧いただけます。
オプション1:ロータリージョイントスプリッタを用いて、1つの光源を2つの埋め込み用カニューラに使用する場合
当社の1x2 ロータリージョイントスプリッタRJ2はオプトジェネティクス用に設計されており、1つの入力光を2つの出力光に均等に分岐します。ロータリージョイントのインターフェース部分は、接続されたパッチケーブルが自由に回転できる構造になっているため、被験動物の動きによるファイバ損傷のリスクが低減します。このセットアップを構築するために必要なケーブルとカニューラについては、下の図および対応表をご参照ください。LEDとドライバについての詳細は、下記または 製品ページをご参照ください。

ロータリージョイントスプリッタRJ2と組み合わせて使用するうえで推奨されるØ1.25 mm (LC)フェルール用部品についてはこちらをクリックしてください。
ロータリージョイントスプリッタRJ2と組み合わせて使用するうえで推奨されるØ2.5 mm (FC)フェルール用部品についてはこちらをクリックしてください。
オプション2:1つまたは2つの光源を2つの埋め込み用カニューラに使用する場合
試料を2つの出力で刺激する実験(2つのカニューラの埋め込み)には、2種類の方法があります。1つの光源を2つのカニューラに接続して光を同時制御する場合、2分岐ファイバーバンドルを用いてLEDからの光をそれぞれのカニューラに分岐させることができます。デュアル波長による光刺激(2種類の波長をそれぞれのカニューラから出力)を行う場合、またはカニューラ間の分岐比を制御したい場合は、マルチモードカプラを用いて1つまたは2つのLED光源をカニューラに接続します。1つのケーブル端しか使用しなかった場合、未使用のカプラのケーブル端にライトトラップを取り付けることができます。このセットアップを構築するために必要なケーブルとカニューラについては、下の図および対応表をご参照ください。 LEDとドライバについての詳細は、下記または製品ページをご参照ください。
各部品をクリックすると詳細がご覧いただけます。


オプション3: 1つの光源を7つの埋め込み用カニューラに使用する場合
1つの光源を7つのカニューラに接続して光を同時制御したい場合は、7分岐ファイバーバンドルを用いることでLEDからの光をそれぞれのカニューラに分岐することができます。このセットアップを構築するために必要なケーブルとカニューラについては、下の図および対応表をご参照ください。LEDとドライバについての詳細は、下記または製品ページをご参照ください。
各部品をクリックすると詳細がご覧いただけます。

2つの光源を1つの埋め込み用デュアルコアカニューラに使用する場合
試料を両側から同時に刺激する用途では、2つのカニューラを近接(約1 mm)して設置する必要があります。当社では、このような特殊な用途に適したデュアルコアパッチケーブルならびにカニューラをご用意しております。各コアは別々の光源によって駆動するため、試料の同じ領域内の神経細胞を同時に刺激、抑制することができます。このセットアップを製作するために必要なケーブルとカニューラについては、下の図および対応表をご参照ください。LEDとドライバについての詳細は、下記または製品ページをご参照ください。

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Part Selection Table (Click Links for Item Description Popup) | |||||||||
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Common Fiber Properties | |||||||||
Core Diameter | 200 µm | ||||||||
Wavelength Range | 400 - 2200 nm | ||||||||
NA | 0.39 | ||||||||
Fiber Type | FT200EMT | ||||||||
Ferrule Stylea | FC (Ø2.5 mm) | ||||||||
Dual-Core Patch Cable | FC/PC Input | BFY32FL1 | |||||||
SMA905 Input | BFY32SL1 | ||||||||
Compatible Mating Sleeve/Interconnect | ADAF1 ADAF2 ADAF4-5 | ||||||||
Dual-Core Fiber Optic Cannulaec | Stainless Steel | CFM32L10 CFM32L20 |
LED Item # | Wavelengtha | Typical Opsin | Output Powerb | Color |
---|---|---|---|---|
M405F3c | 405 nm | mmilCFP, hcriGFP | 3.7 mW | UV |
M430F1 | 430 nm | ChR2 | 7.5 mW | Violet |
M455F3 | 455 nm | ChIEF, bPAC | 24.5 mW | Royal Blue |
M470F4 | 470 nm | ChR2, ChR2-SFO | 20 mW | Blue |
M490F4 | 490 nm | Rh-CT, ChR2 (E123A) | 2.8 mW | Blue |
M505F3 | 505 nm | ChRGR, Opto-α1AR, Opto-β2AR | 11.7 mW | Cyan |
M530F3 | 530 nm | C1V1, VChR1 | 9.6 mW | Green |
M565F3 | 565 nm | Arch, VChR1-SFO | 13.5 mW | Lime |
M595F2 | 595 nm | ChR2-SFO, eNpHR3.0 | 11.5 mW | Amber |
M625F2 | 625 nm | ReChR | 17.5 mW | Red |
照明

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M405F1
ファイバ出力型LEDとドライバ
当社のファイバ出力型LEDは、オプトジェネティクス用途にも適しています。幅広い波長のラインナップと機構部のオプトジェネティクスパッチケーブルへの簡便な接続が特長の製品となっております。当社のファイバ出力型LEDは、280 nm~1050 nmの公称波長範囲でご用意しています。右の表では、オプトジェネティクスの用途によく使用される波長のLEDを記載しています。下のリンクをクリックすると対応するLEDドライバがご覧いただけます。

Item # | Fiber Type | Wavelength Range | Core Diameter | Core Spacing | NA | Cable Mass | Ferrule Diameter | Ferrule Material | Connectors | Compatible Cannulae | Operating Temperature |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
BFY32FL1 | FT200EMT | 400 - 2200 nm | 200 µm ± 5 µm | 700 µm | 0.39 | 118 g | 2.5 mm | Stainless Steel | Two FC/PC to Ferrule | CFM32 Dual-Core Cannulae | -50 to 60 °C |
BFY32SL1 | Two SMA905 to Ferrule |

このデュアルコアカニューラは、上記掲載のデュアルコアパッチケーブルとお使いいただく設計となっています。こちらはスリーブまたは簡単脱着インターコネクタを使用してパッチケーブルに接続可能です。
Image | Ferrule Type | Fiber Type | Fiber Core Diameter | Fiber Outer Diameter | Core Spacing | NA | Wavelength Range | Compatible Patch Cables |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() | Ø2.5 mm x 10 mm, Stainless | FT200EMT | 200 ± 5 µm | 225 ± 5 µm | 700 µm | 0.39 ± 0.02 | 400 - 2200 nm | BFY32 Dual-Core Patch Cables |