反射型顕微鏡用対物レンズ


  • Diffraction-Limited Performance and No Chromatic Aberration
  • 15X, 25X, or 40X Magnification
  • Infinity-Corrected or 160 mm Back Focal Length
  • UV-Enhanced Aluminum and Protected Silver
    Coatings Available

LMM15X-P01

450 nm - 20 µm,
Infinite Back Focal Length

LMM25XF-UVV

200 nm - 20 µm,
160 mm Back Focal Length

Application Idea

Reflective objective mounted in a
CSN100 Cerna® Nosepiece with a
PFM450E Piezo Objective Scanner.

Each Finite Conjugate 40X Objective
Includes a Parfocal Length Extender
(LMM40XF-P01 Shown)

Related Items


Please Wait

用途例

  • フーリエ変換赤外(FTIR)分光法
  • 半導体ウェハ検査
  • フォトリソグラフィ
  • エリプソメトリ法(偏光解析法)による薄膜計測
  • ハイパースペクトルイメージング
  • サーマルイメージング分光
  • UV蛍光イメージング
  • レーザ走査
  • 白色光イメージング
  • 材料加工
  • 超短パルスレーザ
Reflective Microscope Objective Coating
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生データはこちらからダウンロードできます。
上の反射率のグラフは、当社の反射型顕微鏡用対物レンズに組み込まれているコーティング付きミラーの反射率を示しています。ただし、これは1表面あたり、つまり1回の反射についてのデータです。対物レンズに入った光は2回反射しますので、全体的なエネルギーの透過量はこの図よりも減少します。
Reflective Objective Spider Vanes
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前面に取り付けられている凸面ミラーは3本の3D湾曲型スパイダで保持されています。

特長

  • 倍率:15倍(NA0.3)、25倍(NA0.4)、または40倍(NA0.5)
  • 無限遠補正または後方焦点距離160 mm
  • シュヴァルツシルト光学系により回折限界性能を実現
  • 色収差の無い全反射型光学系
  • 2種類の広帯域反射コーティングをご用意(右下のグラフをご参照ください)
    • UV域強化型アルミコーティング: 200 nm~20 µmでRabs > 80%
    • 保護膜付き銀コーティング:450 nm~2 µmでRavg>97%、 2 µm~20 µmでRavg>95%
  • RMSネジが付いており、多くの顕微鏡に取り付け可能

当社の反射型顕微鏡用対物レンズは反射面で構成されているため、色収差の無い集光ができます。2種類の広帯域反射コーティング、3種類の倍率、および無限遠補正あるいは有限遠補正から選択することができます。これらの対物レンズは古典的なシュヴァルツシルト型の設計で、3次の球面収差、コマ収差および非点収差が補正され、また高次の収差も無視できるため、回折限界性能が得られます。詳細については「波面誤差」のタブをご覧ください。このような特長により、一般的な屈折型対物レンズに比べて、反射型対物レンズは長い作動距離を必要とする用途に適しています。

こちらの対物レンズでは200 nm~20 µmの波長範囲で反射率が>80%(絶対値)のUV域強化型アルミコーティングと、450 nm~2 µmの波長範囲で反射率が>97%(平均値)または 2 µm~20 µmで反射率が>95%(平均値)の保護膜付き銀コーティングの2種類の反射コーティングをご用意しております。ただし、これらの反射率は1つの表面についての反射率で、入射光は2つのコーティング面で反射されます。仕様の詳細については下表をご覧ください。

これらのレンズにはRMSネジが付いており、多くのメーカの顕微鏡に取り付けることができます。各レンズの筐体には、ページ上部の写真のように型番が刻印されているので識別が容易です。また、当社ではRMSネジをM32 x 0.75に変換するための真鍮製ネジアダプタM32RMSSもご用意しております。

各反射型対物レンズには、3本の3D湾曲型スパイダ(取付け具)に取り付けられた凸面の副鏡が組み込まれています。レッグとも呼ばれるこの部分は、対物レンズの先端に見ることができます。この副鏡とスパイダにより中央遮蔽(遮光された領域、下の画像を参照)が生じ、これは低~中域の空間周波数でコントラストを低下させる原因になります。スパイダは弱い回折パターンの発生原因にもなりますが、これは湾曲型のスパイダを使用することで均一化することができます。3D湾曲型スパイダは、直線型と比較したとき、遮蔽率は維持したまま回折パターンを小さくできます。詳細については「遮蔽」のタブをご覧ください。また、Zemaxファイルでは遮蔽の効果についてより詳細がご覧いただけます。 

倍率15倍と25倍の対物レンズは特殊なテーパー形状を有しており、対物レンズの側面から試料にアクセスするためのスペースが大きくなっています。寸法の詳細は図面をご覧ください。

真空用や低温用、あるいは非磁性といったカスタム仕様の反射型顕微鏡用対物レンズについては当社までお問い合わせください。

クリーニングと保管
こちらの対物レンズのクリーニングには、窒素やアルゴンなどの不活性ガスでのブローをお勧めします。溶剤や液体はご使用にならないでください。不活性ガスによるブローでは不十分な場合は、クリーニングや検査のために当社でお預かりすることも可能です。詳細は当社までお問い合わせください。すべての対物レンズには保護容器に入れて発送します(下の写真参照)。使用しない時は、付属のダストキャップを付けるかあるいは容器に入れて、対物レンズを保護することをお勧めいたします。交換品や代替品として、対物レンズ用ケース(蓋OC2RMSと容器OC22)およびアルミ製キャップ(RMSCP1)を別途ご用意しております。

Reflective Objective in Protective Canister
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対物レンズはすべて保管ケース(容器:OC22、蓋:OC2RMS)に入れて発送します。
Reflective Objective Back
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対物レンズ背面から見た3D湾曲型スパイダ。スパイダの厚さが同じであることが分かります。
Reflective Objective Spot vs Focus Offset
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上の画像は、湾曲型スパイダの反射型対物レンズを使って、焦点面からのオフセットを様々に変えて取得しました。スポットの焦点が正確に合うと(上の図ではオフセットが0 µm)、遮蔽による影響は中央のエアリーディスク内で消え、分解して見ることはできません。

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入射した波面は副鏡とスパイダで部分的に遮蔽され、それを通過した波面は主鏡と副鏡で反射されます。 

回折限界と最小の球面収差、コマ収差、非点収差
インターフェログラムは633 nmのレーザ光源を用いて取得されています。しかし、Peak-to-Valley(P-V)とRMS波面誤差の値は、ソフトウェアの設定により製品が対応できる最短波長の200 nmに規格化されています。反射型対物レンズの透過波面精度を測定し、回折限界を目指して設計されたこれらの対物レンズの性能を定量的に示しています。下の表に示されている数値は典型的な対物レンズの性能です。またインターフェログラムからは、これらの対物レンズでは非点収差やコマ収差などの3次のザイデル収差が補正されていることを見ることができます。

各スクリーンショットの右下の強度マップは、イメージングシステムの中心部の遮蔽された領域を示しています。この遮蔽は凸面鏡とそれを保持するスパイダによって生じます。

なお、対物レンズの波面や収差についての性能は反射コーティングによって変化しません。従って、下のイメージおよびデータは保護膜付き銀コーティング(-P01)とUV域強化アルミコーティング(-UVV)のどちらも適用されます。ミラーコーティングの種類は、主に与えられた波長での光の透過量に影響します。 

LMM-15X-UVV Wavefront Error
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LMM15X-UVVのインターフェログラムと計測されたサイデル係数
LMM-25X-UVV Wavefront Error
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LMM25X-UVVのインターフェログラムと計測されたサイデル係数
LMM40X-UVV Wavefront Error
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LMM40X-UVVのインターフェログラムと計測されたサイデル係数

Sample LMM15X-UVV Performancea
Transmitted Wavefront Error0.040λ (RMS)
0.279λ (P-V)
Sample LMM25X-UVV Performancea
Transmitted Wavefront Error0.034λ (RMS)
0.213λ (P-V)
Sample LMM40X-UVV Performancea
Transmitted Wavefront Error0.046λ (RMS)
0.289λ (P-V)
  • 全ての値は当社のUV域強化型アルミコーティング付き対物レンズで対応可能な最短波長λ = 200 nmを用いて与えられています。従って、これらの値はワーストケースでの性能に相当します。 

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図1:入射した波面は副鏡とスパイダで部分的に遮蔽され、それを通過した波面は主鏡と副鏡で反射されます。

遮蔽による影響 

反射型対物レンズには、一般に3本スパイダに取り付けられた副鏡が組み込まれています。この副鏡とスパイダにより入射瞳の一部が遮蔽され、透過光量が減少するとともに回折パターンも変化します(図1、図2を参照)。当社のZemaxファイルでは、反射型対物レンズにおける遮蔽の影響に関する詳細なシミュレーションデータをご覧いただけます。下の型番横の赤いアイコン ()をクリックするとZemaxファイルをダウンロードいただけます。また、こちらからは当社の全てのZemaxファイルの一括ダウンロードが可能です。

中心遮蔽

中心遮蔽はシュヴァルツシルト型対物レンズにおける凸面の副鏡(図2の緑色の鏡)によって生じます。遮蔽の度合いを表す数値としては、入射瞳の全面積に対する遮蔽された面積の割合(比)が用いられます。入射瞳全体に光が均一に入射した場合、透過光はその面積遮蔽率と同じ割合で減少します。さらに、入射瞳の中央が遮蔽されることにより、回折リングの強度が再分配されます。遮蔽の無いシステムの点広がり関数と比べると、中心遮蔽により中央のエアリーディスクの径がやや小さくなるため分解能は若干高くなります。しかし、下の図3のように第2のピークは大きくなります。

回折パターンの強度の再分配は像のコントラストに影響します。それは図4の変調伝達関数(MTF)を見ると明らかです。遮蔽の無い光学システムと比べると、低~中域の空間周波数におけるMTFは中心遮蔽の面積が大きくなるほど小さくなります。また、高い空間周波数においてMTFは若干大きくなりますが、これは中央のエアリーディスクが若干小さくなること(図3参照)と関係しています。

3D Rendering of Reflective Objective
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図2:この光線追跡図では、湾曲型の3本スパイダを有する反射型対物レンズの光学素子と遮蔽の様子を示しています。
Point Spread Function After Reflective Objective
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図3:この放射照度のグラフでは、点広がり関数と遮蔽率26%の反射型対物レンズを通過するガウシアンビームの測定データを示しています。X軸は、反射型対物レンズの理論的な最大値から最初の極小値までの距離で規格化されています。
Effects of Obscuration on MTF
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図4:遮蔽は変調伝達関数(MTF)と画像コントラストに影響を及ぼします。ここに示すMTFは、3本スパイダを有する円形の中心遮蔽について理論的に求めたものです。

スパイダによる遮蔽

中心遮蔽のほかに、回折光のエネルギーとその分布は副鏡を支持するスパイダの幅、形状、およびその数にも依存します。図5の回折パターンは、上の図2のような湾曲型の3本スパイダによって生じます。こちらのページでご紹介している対物レンズには湾曲型の3本スパイダが組み込まれています。なお、回折効果をより見やすくするために、この図では強度を5桁の対数スケールで表していることにご注意ください。図6は直線型の3本スパイダで生じる回折パターンを示しています。回折光のエネルギーはほぼ同じですが、分布はより不均一になっています。比較するために、図7に直線型の4本スパイダを用いた対物レンズの回折パターンを示しています。

Diffraction Pattern with Three Curved Spider Vanes
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図5:湾曲型の3本スパイダによる回折
Diffraction Pattern with Three Straight Spider Vanes
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図6:直線型の3本スパイダによる回折
Diffraction Pattern with Four Straight Spider Vanes
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図7:直線型の4本スパイダによる回折 
Chromatic Aberration Correction per ISO Standard 19012-2
Objective ClassCommon AbbreviationsAxial Focal Shift Tolerancesa
AchromatACH, ACHRO, ACHROMATC' - δF'| ≤ 2 x δob
Semiapochromat
(or Fluorite)
SEMIAPO, FL, FLUC' - δF'| ≤ 2 x δob
F' - δe| ≤ 2.5 x δob
C' - δe| ≤ 2.5 x δob
ApochromatAPOC' - δF'| ≤ 2 x δob
F' - δe| ≤ δob
C' - δe| ≤ δob
Super ApochromatSAPOSee Footnote b
Improved Visible ApochromatVIS+See Footnotes b and c
  • 479.99 nm (F'-line)、546.07 nm (e-line)および643.85 nm (C'-line)のうち2つの波長の焦点距離の差(δ)の測定値と、理論的な焦点距離δobとの比較。理論的な焦点距離はδob = (n*λe)/(2*NA^2)で与えられます。ここでn は物体空間内の媒質の屈折率、NAは対物レンズの開口数、λeは546.07 nm (e-line)です。
  • 現在はISO 19012-2: Microscopes -- Designation of Microscope Objectives -- Chromatic Correctionでは定義されていません。
  • Yueqian Zhang and Herbert Gross, “Systematic design of microscope objectives. Part I: System review and analysis,” Adv. Opt. Techn., Vol. 8, No. 5, pp. 313-347 (2019); doi: 10.1515/aot-2019-0002.

顕微鏡用対物レンズの各部名称
各部名称をクリックすると詳細をご覧いただけます。

Parts of a Microscope ObjectiveThread DepthShoulderCorrection CollarLabel AreaMagnification IdentifierImmersion IdentifierIris RingParfocal Length TextWorking Distance TextRetraction Stopper

上の顕微鏡用対物レンズは1例です。アスタリスク(*)で示されている機構はすべての対物レンズに備わっているわけではありません。必要性や用途に応じて、追加されたり、位置が変更されたり、あるいは削除されたりしています。

対物レンズのチュートリアル

このチュートリアルでは対物レンズの様々な機構や表示、およびそれらが示す対物レンズの性能について説明します。

対物レンズの種類と収差補正

対物レンズは一般にその種類によって分類されています。対物レンズの種類によって、対物レンズがどのようにイメージング収差を補正するかが簡単に分かります。 対物レンズの種類によって示される収差補正には、像面湾曲と色収差の2つがあります。

像面湾曲(またはペッツヴァルの湾曲)は、対物レンズの焦点面が球面状に湾曲している状態を表します。この収差があるレンズでは、像面の中心に焦点を合わせると四隅が焦点から外れてしまうため、ワイドフィールド観察やレーザ走査などが困難になります。種類が「Plan」から始まる対物レンズの場合は、その焦点面が平面になるように補正されています。

また結像に際して色収差が生じる場合があり、そのときには1点から放射された光は波長により分散して1点に焦点を結びません。対物レンズによっては、性能と設計の複雑性の間でバランスをとるために、有限数のターゲット波長においてそれらの収差を補正するものがあります。

5種類の一般的な対物レンズを右表に示します。このうち3種類のみがISO 19012-2: Microscopes -- Designation of Microscope Objectives -- Chromatic Correctionで定義されています。より良い性能を表すために、当社ではISO規格には無い2つの種類を追加しています。 

浸漬方法
詳細についてはそれぞれの対物レンズの画像をクリックしてご覧ください。

Immersion Methods DryDippingImmersion

対物レンズは、イメージングのための光が透過する媒質によって分類することができます。ドライ対物レンズは空気中で使用しますが、液浸(DippingまたはImmersion)対物レンズは対物レンズと試料の間に液体を介在させて使用するように設計されています。

用語解説
後方焦点距離と無限遠補正後方焦点距離は、中間結像面の位置を定義します。最新の対物レンズではこの面が無限遠の位置に置かれ(無限遠補正と呼ばれる)、そのようなレンズには(∞)が記されています。無限遠補正対物レンズは、対物レンズと接眼レンズの間にチューブレンズを挿入して使用するように設計されています。顕微鏡システムの互換性向上に加えて、このような無限遠補正された空間が対物レンズとチューブレンズの間にあることで、ほかのモジュール(ビームスプリッタ、フィルタ、同焦点距離エクステンダなど)を光路内に配置することが可能になります。

なお、旧型の対物レンズや特殊なタイプの対物レンズは、有限の後方焦点距離で設計されている場合があります。当初、有限の後方焦点距離の対物レンズは、顕微鏡の接眼レンズに直接対応するように作られていました。
入射開口対物レンズを適切に機能させるために使用すべきビーム径を表す測定値です。

Entrance Aperture = 2 × NA × Effective Focal Length(入射開口 = 2 × 開口数(NA) × 有効焦点距離)
視野数と視野視野数は、物体空間の視野の直径(mm単位)に対物レンズの倍率を乗じた値です。

Field Number = Field of View Diameter × Magnification(視野数= 視野直径 × 倍率)
倍率対物レンズの倍率(M)はチューブレンズの焦点距離(L)を対物レンズの焦点距離(F)で割った値です。有効焦点距離はEFLと略記されることがあります。

M = L / EFL .

システムの総合倍率は、対物レンズの倍率に接眼レンズまたはカメラチューブの倍率を乗じて得られます。顕微鏡用対物レンズ筐体に示されている倍率は、その対物レンズに対応する焦点距離のチューブレンズと組み合わせてお使いになる場合にのみ正しい値です。対物レンズには、倍率を示す色のリングが付いています。これは比較的どのメーカでも共通しています。詳細は上の「顕微鏡用対物レンズの各部名称」をご覧ください。
開口数(NA)開口数は、対物レンズの最大受光角を表す無次元量です。一般的には下の式で表されます。

NA = ni × sinθa

ここでθaは対物レンズの最大受光角度の1/2(半角)、niは媒質の屈折率です。典型的な媒質は空気ですが、水や油などほかの物質の場合もあります。
作動距離
作動距離(WD)は対物レンズの設計に依存しており、対物レンズの前面から試料の上部(カバーガラスを使用しない場合)まで、またはカバーガラスの上部までの距離を表します。対物レンズに刻印されているカバーガラスの厚さの仕様値により、カバーガラスを使用すべきかどうかが分かります。

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このネジにより対物レンズを対物レンズ用ホルダあるいはターレットに取り付けることができます。対物レンズには様々なネジピッチがあります。当社では対物レンズを様々なシステムに取り付けられるよう顕微鏡対物レンズ用ネジアダプタをご用意しております。

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対物レンズのネジの座面に位置し、対物レンズを対物レンズ用ホルダや他のマウントに完全にねじ込んだときに、この位置から先の対物レンズ本体が露出します。

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カバーガラス(カバースリップ)は含水試料の上にのせる薄いガラスで、イメージングするための平面を作ります。

最も一般的な標準のカバーガラス#1.5は、厚さが0.17 mmに設計されています。製造工程により実際の厚さにはばらつきがある場合があります。対物レンズによっては補正環が付いていますが、これは内部の光学素子の相対位置を調整して、カバーガラスの厚さの違いを補正するのに使用されます。なお、多くの対物レンズにはカバーガラスの厚さの違いを補正する機能は無く、その場合には補正環は付いていません。例えば、カバーガラス#1.5専用に設計されている対物レンズなどがございます。補正環は上の図のような上部にではなく、対物レンズの下部にある場合もあります。


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上のグラフは、632.8 nmの光を使用したときの、カバーガラスの厚さと球面収差の大きさの関係を示しています。厚さ0.17 mmの一般的なカバーガラスを使用する場合、NA 0.40までの対物レンズではカバーガラスによる球面収差が回折限界を超えることはありません。

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ラベルの位置は、通常対物レンズ本体の中央部です。このラベルはISO 8578: Microscopes -- Marking of Objectives and Eyepiecesに基づいて記載されていますが、すべてのメーカのラベルがこの基準に厳密に従っているわけではありません。一般的には、下記の情報が記載されています。

  • ブランド名/メーカ名
  • 収差補正(対物レンズの種類)
  • 倍率
  • 開口数(NA)
  • 後方焦点距離(無限遠補正)
  • 適切なカバーガラスの厚さ
  • 作動距離

また、ラベルには対物レンズの仕様波長範囲、特殊な機能、設計特性などが記載されている場合があります。正確な位置やサイズは対物レンズによって異なる場合があります。

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ほぼすべての顕微鏡用対物レンズの本体には、倍率が素早く識別できるようにカラーリングが付いています。下の表に、各色が表す倍率を示します。

Magnification Identifier Color Ring
Codes per ISO 8578
Black1X or 1.25XLight Green16X or 20X
Grey1.6X or 2XDark Green25X or 32X
Brown2.5X or 3.2XLight Blue40X or 50X
Red4X or 5XDark Blue63X or 80X
Orange6.3X or 8XWhite100X, 125X, or 160X
Yellow10X or 12.5X

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Immersion Identifier Color Ring Codes
per ISO 8578
NoneDry
BlackOil
WhiteWater
OrangeGlycerol
RedOthers

対物レンズが水浸用あるいは油浸用の場合、倍率カラー表示の下に2つ目のカラーリングが付いている場合があります。水浸用の場合は、このリングは白色です。油浸用の場合は、このリングは黒色です。ドライ対物レンズにはこのリングは付いていません。すべての浸漬カラー表示の意味を右の表に示します。

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絞りが内蔵されている対物レンズは、暗視野顕微鏡に適しています。暗視野顕微鏡で使用するときには、背景の暗さを維持するために、この絞りは部分的に閉じられるように設計されています。油浸暗視野コンデンサーレンズを使用する場合、高い開口数(1.2以上)の油浸対物レンズには必ず絞りが必要です。通常の明視野観察では、この絞りは完全に開いた状態で使用します。

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対物レンズのショルダから試料の上部(カバーガラスを使用する対物レンズの場合はカバーガラス)までの距離です。ターレットに取り付けられた複数の対物レンズを用いて作業をするとき、すべての同焦点距離が同じであれば、対物レンズ切り替え時の再フォーカス作業がわずかで済みます。同焦点距離を伸ばしたいときのために、当社では同焦点距離エクステンダをご用意しております。

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作動距離(WD)は、対物レンズの前面から試料の上部(カバーガラスを使用する対物レンズの場合はカバーガラスの上部)までの距離です。対物レンズに刻印されているカバーガラスの厚さの仕様値により、カバーガラスを使用すべきかどうかが分かります。

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作動距離が非常に小さい対物レンズの先端にはストッパが付いている場合があります。ここにはバネが組み込まれており、意図せずに試料と衝突してしまった場合でも、この部分が圧縮されてその衝撃が制限されます。

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Immersion Identifier Color Ring Codes
per ISO 8578
NoneDry
BlackOil
WhiteWater
OrangeGlycerol
RedOthers

ドライ対物レンズは、対物レンズと試料の間にエアギャップがあることを前提に設計されています。

ISO 8578: Microscopes -- Marking of Objectives and Eyepiecesに準拠する対物レンズには、使用すべき浸液がカラーリングで示されています。リングのカラー表示は右表でご覧いただけます。

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Immersion Identifier Color Ring Codes
per ISO 8578
NoneDry
BlackOil
WhiteWater
OrangeGlycerol
RedOthers

液浸(Dipping)対物レンズは、浸液に浸されている試料による収差を補正するよう設計されています。対物レンズの先端は、一部あるいはすべてが液体に浸されています。

ISO 8578: Microscopes -- Marking of Objectives and Eyepiecesに準拠する対物レンズには、使用すべき浸液がカラーリングで示されています。リングのカラー表示は右表でご覧いただけます。

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Immersion Identifier Color Ring Codes
per ISO 8578
NoneDry
BlackOil
WhiteWater
OrangeGlycerol
RedOthers

液浸(Immersion)対物レンズは、液浸(Dipping)対物レンズに類似していますが、試料の上にカバーガラスが置かれます。カバーガラスの上に1滴の液体を置き、対物レンズの先端を液体と接触させます。液浸(Immersion)対物レンズにはしばしば補正環が付いており、様々な厚さのカバーガラスに合わせて調整ができるようになっています。浸液には水、油( MOIL-30など)、およびグリセロールがあります。

屈折率の高い浸液を使用することにより、対物レンズの開口数が高く(1.0以上)なります。しかし、浸液の無い状態で液浸対物レンズを使用した場合、像の品質は非常に低くなります。ISO 8578: Microscopes -- Marking of Objectives and Eyepiecesに準拠する対物レンズには、使用すべき浸液がカラーリングで示されています。リングのカラー表示は上表でご覧いただけます。

Widefield Viewing Optical Path
カメラで画像を表示する場合、システム倍率は対物レンズの倍率とカメラチューブの倍率の積です。三眼鏡筒で画像を表示する時のシステム倍率は、対物レンズの倍率と接眼レンズの倍率の積です。
Magnification & FOV Calculator
ManufacturerTube Lens
Focal Length
Leicaf = 200 mm
Mitutoyof = 200 mm
Nikonf = 200 mm
Olympusf = 180 mm
Thorlabsf = 200 mm
Zeissf = 165 mm

緑色の欄のメーカはf = 200 mmのチューブレンズを使用しておりません。

倍率と試料領域の計算方法

倍率

システムの倍率はシステム内の各光学素子の倍率の積で求めます。倍率のある光学素子には右図の通り、対物レンズ、カメラチューブ、そして三眼鏡筒の接眼レンズが含まれます。なお、各製品仕様に記載されている倍率は通常、すべて同じメーカの光学素子を使用した時のみ有効であることにご留意ください。同じメーカの光学素子を使用していない場合、システムの倍率は下記の通り、まず対物レンズの有効倍率を求めたあと算出する必要があります。

下記の例をお手持ちの顕微鏡に応用する場合には、上のMagnification and FOV Calculator(赤いボタンをクリック)をダウンロードしてご使用ください。こちらの計算用エクセルファイルはマクロを使用したスプレッドシートになっています。計算を行う際はマクロを有効にする必要があります。マクロを有効にするには、ファイルを開いて、上部にある黄色いメッセージバー上の「編集を有効にする」ボタンをクリックしてください。

例1:カメラの倍率
試料をカメラでイメージングする場合、イメージは対物レンズとカメラチューブによって拡大されます。倍率が20倍のNikon製対物レンズと倍率が0.75倍のNikon製カメラチューブを使用している場合、カメラの倍率は20倍 × 0.75倍 = 15倍となります。

例2:三眼鏡筒の倍率
三眼鏡筒を通して試料をイメージングする場合、イメージは対物レンズの倍率と三眼鏡筒内の接眼レンズによって拡大されます。倍率が20倍のNikon製対物レンズと接眼レンズの倍率が10倍のNikon製三眼鏡筒を使用している場合、接眼レンズでの倍率は20倍 × 10倍 = 200倍となります。なお、右図のように接眼レンズでの像はカメラチューブを通りません。

メーカが異なる対物レンズと顕微鏡を使用する場合

倍率は根源的な値ではなく、特定のチューブレンズの焦点距離を推定して計算し、導き出す値です。右の表のように各顕微鏡メーカはチューブレンズに様々な焦点距離を設定しています。そのため異なるメーカの光学素子を組み合わせる場合、システムの倍率を算出するには対物レンズの有効倍率を計算する必要があります。

対物レンズの有効倍率は式1で求められます。

Equation 1(Eq. 1)

ここでDesign Magnificationは対物レンズに印字されている倍率、fTube Lens in Microscopeは使用する顕微鏡内のチューブレンズの焦点距離、fDesign Tube Lens of ObjectiveはDesign Magnificationを算出するために対物レンズのメーカが使用したチューブレンズの焦点距離です。焦点距離は右表に記載されています。

Leica、Mitutoyo、Nikonならびに当社ではチューブレンズの焦点距離は同じです。これらのメーカの光学素子を組み合わせた場合、倍率の変換は必要ありません。対物レンズの有効倍率が算出されたら、上記のようにシステムの倍率が計算できます。

例3:三眼鏡筒の倍率(異なるメーカを使用)
三眼鏡筒を通して試料をイメージングする場合、イメージは対物レンズの倍率と三眼鏡筒内の接眼レンズによって拡大されます。この例では倍率が20倍のOlympus製対物レンズと接眼レンズの倍率が10倍のNikon製三眼鏡筒を使用します。

式1と右の表によりNikon製顕微鏡内のOlympus製対物レンズの有効倍率を下記の通り計算しました。

Equation 2

Olympus製対物レンズの有効倍率は22.2倍で、三眼鏡筒の接眼レンズの倍率は10倍なので、接眼レンズでの倍率は、22.2倍 × 10倍 = 222倍となります。


Image Area on Camera

カメラでイメージングする試料領域

試料をカメラでイメージングする場合、試料領域の寸法はカメラセンサの寸法とシステム倍率を使用して下の式2で求められます。

Equation 5(Eq. 2)

カメラセンサの寸法はメーカが提供しています。またシステム倍率は対物レンズの倍率とカメラチューブの倍率の積です(例1をご参照ください)。必要に応じ、対物レンズの倍率を例3のように調整します。

倍率が高くなればなるほど分解能も向上しますが、視野は狭くなります。倍率と視野の関係性については右の図でご覧いただけます。

例4:試料領域
当社のサイエンティフィックカメラ1501M-USB(旧製品)内のカメラセンサの寸法は8.98 mm × 6.71 mmです。このカメラを例1のNikon製対物レンズと三眼鏡筒に使用した場合、システム倍率は15倍となります。イメージングの領域は下記の通りになります。

Equation 6

試料領域例

下のマウス腎臓の画像はすべて同じ対物レンズとカメラを使用して取得しました。ただし、カメラチューブのみ違う製品を使用しています。左から右の画像にいくにつれカメラチューブの倍率が下がっていますが、視野が広くなる分、細部も小さくなり見にくくなることが分かります。

Image with 1X Camera Tube
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倍率1倍のカメラチューブで取得(型番 WFA4100)
Image with 1X Camera Tube
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倍率0.75倍のカメラチューブで取得(型番 WFA4101)
Image with 1X Camera Tube
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倍率0.5倍のカメラチューブで取得(型番 WFA4102)

分解能のチュートリアル

多くのイメージングにおいて、対物レンズの分解能は重要なパラメータです。このチュートリアルでは、対物レンズの分解能を定義するために使用されるさまざまな約束事について説明します。当社のサイトに掲載しているすべてのイメージング用対物レンズには、レイリー分解能の理論値を示しています。ここに示すそれ以外の基準に基づく記述方法は、情報提供の目的で提示しています。

分解能

対物レンズの分解能は、物体の近接した構造を識別する性能を表します。これは多くの場合、2つの点光源で構成される物体を想定し、これらの2つの点光源を分解できる最小間隔を求めることによって理論的に定量化します。点光源をイメージングしてみると、単体の明るい点となることはなく、回折の影響を受けて幅の広い強度プロファイルとして現れます。このプロファイルはエアリーディスクとして知られ、強度の高い中央のピークと、それを囲む強度の低いリングから構成されます。そのため、2つの互いに近接する点光源から生成されるイメージは、2つの重なり合うエアリーディスクプロファイルから構成されることになります。したがって、対物レンズの分解能は2つのプロファイルを一意的に識別できる最小間隔によって決めることができます。どのような状態であれば2つのプロファイルが分解されたとするのかという点について、基本的な基準はありません。しかし、実際に使用されている基準は幾つかあります。顕微鏡イメージングの分野で最も一般的に使用されている基準としては、レイリーの基準とアッベの基準の2つがあります。その他の基準としては、天文学の分野でより一般的に用いられているスパローの基準があります。

レイリーの基準

レイリーの基準では、一方の強度プロファイルの最初の極小値の位置が、もう一方の強度プロファイルの最大値の位置と一致したときに、2つの重なり合うエアリーディスクプロファイルが分解されたとします[1]。エアリーディスクの最初の強度の極小値は、中心の最大値から半径1.22λf/Dの位置に生じることを示すことができます。ここで、λは光の波長、fは対物レンズの焦点距離、Dは入射瞳の直径です。したがって、開口数(NA = 0.5*D/f)を用いて、レイリー分解能は次の式で表されます。

rR = 0.61λ/NA

レイリー分解能に等しい距離だけ離れた2つのエアリーディスクの理想的なイメージを左下に示します。光源はインコヒーレント光源であると仮定しています。この図の2つの最大値を通る水平な線に沿って、その強度分布をグラフ化すると右側の図が得られます。この強度プロファイルの図における垂直の点線により、一方のエアリーディスクの最大値の位置と、もう一方のエアリーディスクの最初の極小値の位置が一致していることが分かります。2つの最大値の間には極小値があり、それにより2つの白いピークの間には灰色の領域が現れています。

Rayleigh CriterionClick to Enlarge
左:2つの点光源がレイリー分解能によって分離されたとき、それらは分解されたとみなします。2つの白いピークの間に灰色の領域がはっきりと見えます。
上:垂直の点線により、一方の強度プロファイルの最大値の位置が、もう一方の強度プロファイルの最初の極小値の位置と一致していることが分かります。
Intensity Pattern for Rayleigh Criteria

当社では、ウェブサイトに掲載しているすべてのイメージング用対物レンズについて、そのレイリー分解能の理論値を個別の製品説明ページでご提示しています。

アッベの基準

アッベの理論では、画像形成を回折の二重プロセスとして表現します[2]。そのフレームワークでは、2つの構造が距離dだけ離れているとき、それらを分解するには少なくとも0次と1次の両方の回折光が対物レンズの開口部を通過する必要があるとします。1次回折光はsin(θ1) = λ/dで表される角度θ1の方向に現れるため、分解可能な最小の物体間距離、すなわち対物レンズの分解能はd = λ/n*sin(α)で与えられます。ここで、αは対物レンズの半開口角、係数nはイメージング媒体の屈折率です。この結果は、実際の限界に対して2倍の過大評価をしています。理由は、0次光とともに対物レンズを通過しなければならない1次光は少なくとも1つあればよいわけですが、ここでは両方の1次光を通過させているためです。上記の結果を2で除し、さらに開口数の定義(NA = n*sin(α))を使用することで、有名なアッベの分解能限界が得られます。

rA = 0.5λ/NA

下の画像は、アッベの分解能限界で分離された2つのエアリーディスクを表しています。レイリー限界と比較して、原点における強度の減少を識別するのは大分困難になります。右側の強度分布図を見ると、中心の強度の減少はわずか2%です。

Abbe CriterionClick to Enlarge
左:アッベの分解能限界によって分離された2つの点光源 最大値と中央の極小値の間のコントラストは観察可能ではありますが、レイリー限界と比較するとはるかに弱くなっています。
上:このグラフでは2つの最大値の間に小さな強度の減少が見られます。
Intensity Pattern for Abbe Criteria

スパローの基準

2つの点光源の間の距離がレイリーまたはアッベの分解能基準に対応する場合、重ね合わせられた強度プロファイルにおける2つの最大値の間の原点に極小値が見えます。そういった意味では、これらの評価基準では2つの点光源を分解することができています。しかし、点光源間の距離がアッベの分解能限界を超えてさらに小さくなると、2つの独立した最大値は1つの中央の最大値に一体化され、2つの光源からの寄与を個々に分解することができなくなります。スパローの基準では、中央の極小値が中央の最大値に変化したときに分解能限界に達したとします。

スパローの分解能限界では、重ね合わせられた強度プロファイルの中心は平坦になります。これは、位置に関する微分係数が原点でゼロになることを意味します。しかし、原点でのこの1次微分係数は、重ね合わせられた強度プロファイルの極小値または最大値であるため、常にゼロです(厳密に言えば、これは2つの光源の強度が等しい場合にのみ当てはまります)。従って、原点の強度が極小値から最大値に変化するときにスパローの分解能限界に到達したことになるため、このときに2次微分係数の符号が正から負に変化する必要があります。このようにスパローの基準は2次微分係数に課される条件となり、2次微分係数がゼロのときに分解能限界に到達することになります[3]。 この条件を2つのエアリーディスクが重ね合わせられた強度プロファイルに適用すると、スパロー分解能が次のように得られます。

rS = 0.47λ/NA

左下の画像は、スパローの分解能限界の距離に置かれた2つのエアリーディスクのイメージを示しています。上記のように2つのピークの間では強度が一定であり、原点での強度のくぼみはありません。右側のグラフでは、原点付近で強度が一定であることを確認できます。

Sparrow CriterionClick to Enlarge
左:スパローの分解能限界によって分離された2つのエアリーディスクのプロファイル レイリーやアッベの限界とは異なり、原点で強度は減少しません。
上:スパローの分解能限界では、重ね合わせられた強度分布は原点付近で一定になります。ここではスケールが1に規格化されています。
Intensity Pattern for Sparrow Criteria

参考文献
[1] Eugene Hecht, "Optics," 4th Ed., Addison-Wesley (2002)
[2] S.G. Lipson, H. Lipson, and D.S. Tannhauser, "Optical Physics," 3rd Ed., Cambridge University Press (1995)
[3] C.M. Sparrow, "On Spectroscopic Resolving Power," Astrophys. J. 44, 76-87 (1916)

 Damage Threshold Specifications
Coating TypeLaser TypeDamage Threshold
UV-Enhanced
Aluminum (-UVV)
Pulsed0.3 J/cm2 (355 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.381 mm)
Protected Silver (-P01)Pulsed1.0 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.230 mm)

当社の反射型対物レンズの損傷閾値データ

右の仕様は当社の反射型顕微鏡用対物レンズを使用されているミラーの測定値です。 損傷閾値の仕様はコーティングの種類が同じであれば倍率や仕様にかかわらずすべて対物レンズで同じです。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationNo Comparison (See Above)PulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。


Posted Comments:
Dovlet Seyit  (posted 2024-02-21 09:20:54.553)
May I ask which method used to measure PSF of these objective. I am curious because they match simulations pretty well, Best, Seyit.
mkarlsson  (posted 2024-02-22 04:16:38.0)
Hello, We've reached out to you directly to discuss this in more detail.
Dovlet Seyit  (posted 2024-02-19 21:55:12.653)
Hello, For my application I will need EXACT MTF of my objective, I can see that you measured and also simulated and they match perfectly, May I ask if you provide analytical model of your simulations with the product so we can utilize? Also may I ask which methods you used? In short, I need exact MTF of my objective so I can exclude that from my system, Best.
mkarlsson  (posted 2024-02-21 08:28:00.0)
Thank you for reaching out! The simulations are performed in Zemax. You can find Zemax-files under the red document icon next to the product number on the webpage. These can be used to simulate the point spread function and MTF for our reflective objectives. I've also reached out to you directly to discuss this further.
Andreas Heinrich  (posted 2023-11-03 15:32:20.403)
LMM40X-P01 I am interested in collecting light in a confocal setup at low temperatures (about 1 Kelvin) and in vacuum. Do you have experience with using these reflective objectives under those conditions? I prefer a high NA for maximum light collection efficiency. A working distance of 5mm would be acceptable. Can you advise?
mkarlsson  (posted 2023-11-06 02:08:16.0)
Thank you for your request! We have reached out to you directly to discuss your application further.
user  (posted 2023-08-11 09:38:53.887)
Hi, please contact me for a vacuum (and potentially cryogenically compatible) version of LMM40X-UVV. I'd also like to know the back focal plane location, and the fraction of the entrance pupil that is "active". Thanks!
cdolbashian  (posted 2023-08-29 04:16:01.0)
Thank you for reaching out to us with this inquiry! For future custom requests, please feel free to contact our Solutions team directly at Techsales@thorlabs.com. Regarding the back focal plane, this can be found in our zemax simulation file, but for those without a Zemax license, the back focal plane is located ~24.54mm past the first mechanical surface (approximately the same location as the spider vanes within the component).
user  (posted 2022-04-12 14:39:10.563)
Where is the back focal plane of these reflective objectives?
jdelia  (posted 2022-04-20 10:21:27.0)
Thank you for contacting Thorlabs. You unfortunately did not leave an email for us to contact you directly with this information. Please send an email to techsupport@thorlabs.com to request a diagram showing this.
Ethel Chen  (posted 2021-03-20 22:06:35.997)
Hello, Are these objectives able to work at cryogenic temperature (~ 1K)? Are they able to work under strong magnetic field (~ 8T)? Thanks in advance! Ethel Chen
YLohia  (posted 2021-03-23 11:13:18.0)
Hello, we may be able to offer custom versions of these objectives for cryogenic applications. An applications engineer will reach to you directly to discuss this further.
Greg Lafyatis  (posted 2020-04-15 12:12:32.377)
specifically interested in this objective.
YLohia  (posted 2020-04-15 02:36:27.0)
Thank you for your interest in the LMM-40X-UVV-160. I have reached out to you directly to answer any questions you may have on this product.
Greg Lafyatis  (posted 2020-04-15 12:10:24.993)
Quick questions, Are these UHV compatible? What is there maximum temperature? (i.e. could they withstand a 150 C takeout?) Thanks, Greg Lafyatis
YLohia  (posted 2020-04-22 09:04:28.0)
Hello Greg, thank you for contacting Thorlabs. The 150 C temperature would be fine for our standard LMM-40x series objectives. Unfortunately, we do not have enough data to spec that this would be fine for 10^-10 torr vacuum levels. We do, however, use a minimal amount of adhesive in these objectives. Alternately, we could offer a custom objective that we would bond with vacuum compatible adhesives.
Daniel Nikiforov  (posted 2019-08-22 01:03:59.95)
Hello, I plan to use these objectives at cryogenic temperatures (down to T~2K). Are these objectives designed to be cooled (for moderate cooling rate ~20K/min)? Have these objectives been tested for repeatebile cooling to cruogenic temperatures?
YLohia  (posted 2019-08-21 02:51:43.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. We may be able to offer a custom version of this item for such applications. I have reached out to you directly to discuss this further.
user  (posted 2019-08-05 14:10:09.597)
I am worried that the part of light incident on the center of the small secondary mirror and not coupled into the primary will get backreflected and cause problems in my setup. Does the objective design address this problem and how? If not, can you offer any option that does (e.g. making the center absorbing)?
nreusch  (posted 2019-08-09 10:07:11.0)
Thank you for the feedback! We can offer a special LMM, where we add an absorptive dot in the middle of the small mirror to reduce the back reflection. Please contact your local Tech Support team for a quotation.
a.c.frangeskou  (posted 2017-02-02 06:18:19.603)
Hi, I'd like to clarify if the intensity profile you show on the wave-front error is the intensity profile at the focus of the objective. Does this mean it has a dark spot in the middle of the focus? Thanks.
tcampbell  (posted 2017-02-03 04:42:08.0)
Thank you for your feedback! There will not be a dark spot in the center of the focus. We have updated the Overview and Obscuration tabs to provide additional details about the effects of the obscuration caused by the secondary mirror and spider vane supports.
f.liu-2  (posted 2016-07-10 04:50:51.82)
Hello, I plan to use this objective to focus a ns pulsed laser beam at 126 nm. Can you estimate the reflectance at this wavelength? Thanks.
jlow  (posted 2016-07-12 08:06:37.0)
Response from Jeremy at Thorlabs: The reflectance would be around 0% at 126nm.
david.panak  (posted 2016-06-06 09:20:41.02)
i would like to use this reflective objective to couple out of one of your MIR (na=0.26) fibers. Do you have a mounting system that could hold the fiber connector as well as the objective lens at the correct (adjustable) distance?
besembeson  (posted 2016-06-08 09:12:08.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: We have several mounting adapters (http://www.thorlabs.com/navigation.cfm?guide_ID=2327) and terminated fiber adapters (http://www.thorlabs.com/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=69&pn=SM1SMA) that can help achieve this. I will contact you to discuss a configuration suitable for your application.
leo.basset  (posted 2016-05-25 18:05:40.663)
Hi, I would like to know the total transmission of the objective in the range from about 450nm to the deepest wavelength observable with it. Is there a graph you could send me detailing these features? If not I'd like to know it at least for a wavelength of 300nm. Also I don't really understand what the Seidel coefficient really imply in terms of aberrations seen on the picture. I plan to use these for imaging applications, and I can't assess how much aberrations will distort my image, could you give me an estimation of this in simpler terms?
besembeson  (posted 2016-05-27 01:46:46.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: The total transmission of these objectives depend on several factors such as the beam size, intensity profile beside the mirror reflectivity. According to Zemax, the LMM-40X-UVV transmission in the 300-1500nm range is about 43%, assuming a 5mm diameter Gaussian input and ideal 100% mirrors. At 355nm, with about 85% mirror reflectivity, total transmission will be about 31%. The Seidel coefficients correspond to third order monochromatic aberrations that are introduced by an optical element. In general, you want these coefficients to be as low as possible but the numbers themselves have to also be interpreted with regards to the type of imaging application. For example, Astigmatism or coma might not be relevant for an application or spherical aberration could be most critical. Those numbers are to guide you to evaluate the response of these objectives when used for your imaging applications. We have a tutorial at the following link (under tab "Types of Aberrations") that describes these five primary monochromatic aberrations: http://www.thorlabs.com/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=5056
alexandre.jaffre  (posted 2015-09-01 05:43:02.047)
Hi, I plan to use such objectives on an confocal microscope for Raman and Photoluminescence spectroscopies. I work with 3 excitation wavelengths (355, 532, and 785nm). Do you have any transmission curves for the 300-1500nm range? I am looking for the best transmission efficiency at 355nm. Then, with an UV-enhanced objective, if we consider a 85% reflection on each mirror at 355nm and a 22% shadowing of the output mount (value presented in a previous feedback post), could I expect a real transmission value of 55%? or less? Best regards, Alexandre
besembeson  (posted 2015-09-30 10:57:25.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: According to Zemax, the LMM-40X-UVV transmission in the 300-1500nm range is about 43%, assuming a 5mm diameter Gaussian input and ideal 100% mirrors. At 355nm, with about 85% mirror reflectivity, total transmission will be about 31%. Other beam sizes and intensity profiles will affect total transmission.
patrick.parkinson  (posted 2015-02-12 16:34:36.897)
How much does this objective weigh? I ask, because it might be useful for me to put it on a piezo z-scanning objective holder which typically can only support between 100g and 300g. Thanks
jlow  (posted 2015-02-20 09:15:58.0)
Response from Jeremy at Thorlabs: The weight of the objectives are: LMM-15X-*** - 132g, LMM-40X-*** - 72g
ryseck  (posted 2014-04-24 11:49:08.54)
Dear Ladies and Gentlemen, I would like to know the depth of focus for these kinds of objectives. Wich formular is suited to calculate this value? Thank you very much best wishes Gerald RYseck
jlow  (posted 2014-04-30 05:03:13.0)
Response from Jeremy at Thorlabs: This really depends on which definition you use for acceptable focus and even what your definition is for the depth of focus. If you meant depth of field (object plane), then the two numbers to use are the magnification (this itself depends on the tube lens you use) and the numerical aperture of the objective lens. If you meant depth of focus (image plane), then you would want to factor in the resolving power of your detector as well. I will contact you to provide some more info on this.
duckhome  (posted 2013-10-31 02:44:39.633)
Poster: Junying Li Posted Date: 2013-10-31 14:55 Hi, regarding the LMM-15x-UVV: This might be an alternative for a project that I have, because of the long working distance and compactness. I have two concerns: 1) The intensity distribution of this objective in the focal plane 2) The intensity distribution of this objective in the axial plane including the optical axis near focus, I want to know the depth of focus of this Schwarzschild objective. If you can, please show me some figures. I'd appreciate if you could comment on this. Best regards Junying Li Center of Ultra-precision Optoelectronic Instrument, Harbin Institute of Technology, Harbin, 150080, Heilongjiang, PR China Email: duckhome@163.com or 13B901001@hit.edu.cn
tcohen  (posted 2013-12-05 02:53:30.0)
Response from Tim at Thorlabs: For a diffraction limited spot at 700nm, the distance from the mechanical out can be varied 8um but depending on your sensor the acceptable blur might be different. We have some intensity maps on the “Graphs” tab, and I contacted you via email so we can model your particular input conditions.
harald.kroker  (posted 2013-10-02 10:14:05.433)
Hi, regarding the LMM-40x-UVV: This might be an alternative for a project that I have, because of the compactness. I'm using Schwarzschild objectives for years. I have two concerns: 1) from the Zygo-plots, the obscuration looks large. Do you have a number for this? 2) Is there any means for the user to adjust the position of the little mirror? From my experience, this is such a tight tolerance, that this needs to be re-done from time to time... A further comment: Adjusting the z-position would help to accomodate for back focal distance and/or cover glass thickness. I'd appreciate if you could comment on this. Best regards Harald Kroker HORIBA Scientific Spectroscopy Specialist, Application and Sales HORIBA Jobin Yvon GmbH 82008 Unterhaching, Hauptstr. 1 Germany Tel.: +49 (0) 89 462317 19 harald.kroker@horiba.com
tcohen  (posted 2013-10-03 12:16:00.0)
Response from Tim at Thorlabs to Harald: Thank you for your feedback. 22% is the obscured/unobscured area. There is no correction collar/centration adjustment. The design is made so that no long term drift should occur and in our opinion the need to adjust the centration comes from earlier designs/production methods that were not as reliable as todays. The objective is aligned (both centration and z-axis, which are dependent on each other) for optimum performance. If you do see drift over time, the objective should be returned.
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反射型対物レンズ、無限遠補正

Reflective Objective Beam Diagram
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上の図では、無限の後方焦点距離を有する反射型対物レンズの作動距離と同焦点距離を示しています。 
  • 反射型対物レンズ、倍率15倍、25倍、または40倍
  • 後方焦点距離:無限
  • UV域強化型アルミニウムコーティング、または保護膜付き銀コーティング
  • RMSネジ付き

こちらの反射型対物レンズは後方焦点距離が無限になるように設計されており、当社のチューブレンズと組み合わせて無限遠補正光学系を構成するのに適しています。3種類の倍率と、2種類の反射コーティングをご用意しております(詳細は下表をご覧ください)。RMSネジが付いているため、多くのメーカの顕微鏡に取り付けることができます。

下の型番横の赤いアイコン() をクリックすると、そのZemaxファイルをダウンロードできます。また、こちらからは当社のすべてのZemaxファイルを一括してダウンロードできます。

Specifications
Item #LMM15X-UVVLMM25X-UVVLMM40X-UVVLMM15X-P01LMM25X-P01LMM40X-P01
Mirror CoatingUV-Enhanced Aluminum
(Rabs > 80% Over 200 nm - 20 µm)
Protected Silver
(Ravg > 97% Over 450 nm - 2 µm;
Ravg > 95% Over 2 µm - 20 µm)
Magnificationa15X25X40X15X25X40X
Numerical Aperture0.30.40.50.30.40.5
Focal Length13.3 mm8 mm5.0 mm13.3 mm8 mm5.0 mm
Parfocal Distanceb63.3 mm45.0 mm30.0 mm63.3 mm45.0 mm30.0 mm
Back Focal LengthInfinityInfinityInfinityInfinityInfinityInfinity
Design Tube Lens Focal Lengthc200 mm200 mm200 mm200 mm200 mm200 mm
Entrance Pupil Diameterd8.0 mm6.4 mm5.1 mm8.0 mm6.4 mm5.1 mm
Working Distanceb23.8 mm12.5 mm7.8 mm23.8 mm12.5 mm7.8 mm
Field of View1.2 mm0.7 mm0.5 mm1.2 mm0.7 mm0.5 mm
Resolutione1.1 μm0.8 μm0.7 μm1.1 μm0.8 μm0.7 μm
ObscurationfSecondary Mirror Only22%22%18%22%22%18%
Mirror and Spider Vanes26%26%24%26%26%24%
Transmitted Wavefront Error< λ/14 RMS at 200 nm< λ/14 RMS at 450 nm
Damage ThresholdPulsed0.3 J/cm2 (355 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.381 mm)1.0 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.230 mm)
Objective Threading0.800"-36 (RMS)
RMS Thread Depth4.7 mm4.5 mm4.7 mm4.7 mm4.5 mm4.7 mm
  • f = 200 mmの チューブレンズの使用を想定しています。
  • 右上の図で定義しています。 
  • チューブレンズと対物レンズの適合性については、「倍率&視野」タブをご参照ください。
  • 瞳径(EP)は対物レンズの後方開口部で定義され、EP=2*NA*EFLで近似値が求められます。
  • レイリー分解能(理論値)は0.61*λ/NA、λ = 550 nmで求められています。
  • 遮蔽された面積の入射瞳の全面積に対する比。スパイダを含めた場合と含めない場合の値を示しています。
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
LMM15X-UVV Support Documentation
LMM15X-UVV15X Reflective Objective, UV-Enhanced Aluminum Coating, 0.3 NA, BFL = Infinity
¥300,490
Today
LMM25X-UVV Support Documentation
LMM25X-UVV25X Reflective Objective, UV-Enhanced Aluminum Coating, 0.4 NA, BFL = Infinity
¥313,575
Lead Time
LMM40X-UVV Support Documentation
LMM40X-UVV40X Reflective Objective, UV-Enhanced Aluminum Coating, 0.5 NA, BFL = Infinity
¥367,805
Lead Time
LMM15X-P01 Support Documentation
LMM15X-P0115X Reflective Objective, Protected Silver Coating, 0.3 NA, BFL = Infinity
¥300,490
Today
LMM25X-P01 Support Documentation
LMM25X-P0125X Reflective Objective, Protected Silver Coating, 0.4 NA, BFL = Infinity
¥313,575
7-10 Days
LMM40X-P01 Support Documentation
LMM40X-P0140X Reflective Objective, Protected Silver Coating, 0.5 NA, BFL = Infinity
¥366,178
Today
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反射型対物レンズ、後方焦点距離160 mm

Reflective Objective Beam Diagram
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上の図では、有限の後方焦点距離を有する反射型対物レンズの作動距離、同焦点距離、および後方焦点距離を示しています。
  • 反射型対物レンズ、倍率15倍、25倍、または40倍
  • 後方焦点距離:160 mm
  • UV域強化型アルミニウムコーティング、または保護膜付き銀コーティング
  • RMSネジ付き

こちらの反射型対物レンズは、後方焦点距離が160 mmと有限で、屈折型光学素子の使用が望ましくないイメージング用途に適しています。3種類の倍率と、2種類の反射コーティングをご用意しております(詳細は下表をご覧ください)。RMSネジが付いているため、多くのメーカの顕微鏡に取り付けることができます。LMM40XF-UVVおよびLMM40XF-P01は、同焦点距離エクステンダPLE152とともに発送します。この空洞のエクステンダを用いると同焦点距離を45 mmまで拡張でき、Olympus社やLeica社が使用する他の規格に合わせることができます。 

下の型番横の赤いアイコン () をクリックすると、そのZemaxファイルをダウンロードできます。また、こちらからは当社の全てのZemaxファイルを一括してダウンロードできます。

Specifications
Item #LMM15XF-UVVLMM25XF-UVVLMM40XF-UVVLMM15XF-P01LMM25XF-P01LMM40XF-P01
Mirror CoatingUV-Enhanced Aluminum
(Rabs > 80% Over 200 nm - 20 µm)
Protected Silver
(Ravg > 97% Over 450 nm - 2 µm;
Ravg > 95% Over 2 µm - 20 µm)
Magnification15X25X40X15X25X40X
Numerical Aperture0.30.40.50.30.40.5
Focal Length13.3 mm8 mm5.0 mm13.3 mm8 mm5.0 mm
Parfocal Distancea63.3 mm45.0 mm45.0 mmb63.3 mm45.0 mm45.0 mmb
Back Focal Lengtha160 mm160 mm160 mmb160 mm160 mm160 mmb
Entrance Pupil Diameterc8.0 mm6.4 mm5.1 mm8.0 mm6.4 mm5.1 mm
Working Distancea23.8 mm12.5 mm7.8 mm23.8 mm12.5 mm7.8 mm
Field of View1.2 mm0.7 mm0.5 mm1.2 mm0.7 mm0.5 mm
Resolutiond1.1 μm0.8 μm0.7 μm1.1 μm0.8 μm0.7 μm
ObscurationeSecondary Mirror Only22%22%18%22%22%18%
Mirror and Spider Vanes26%26%24%26%26%24%
Transmitted Wavefront Error< λ/14 RMS at 200 nm< λ/14 RMS at 450 nm
Damage ThresholdPulsed0.3 J/cm2 (355 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.381 mm)1.0 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.230 mm)
Objective Threading0.800"-36 (RMS)
RMS Thread Depth4.7 mm4.5 mm4.7 mm4.7 mm4.5 mm4.7 mm
  • 右上の図で定義しています。 
  • この値には反射型レンズに付属する同焦点距離エクステンダPLE152の長さが含まれています。このエクステンダを取り外すと、同焦点距離は30.0 mmまで短くなり、後方焦点距離は175 mmまで長くなります。
  • 瞳径(EP)は対物レンズの後方開口部で定義され、EP=2*NA*EFLで近似値が求められます。
  • レイリー分解能(理論値)は0.61*λ/NA、λ = 550 nmで求められています。
  • 遮蔽された面積の入射瞳の全面積に対する比。 スパイダを含めた場合と含めない場合の値を示しています。
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
LMM15XF-UVV Support Documentation
LMM15XF-UVV15X Reflective Objective, UV-Enhanced Aluminum Coating, 0.3 NA, BFL = 160 mm
¥300,490
7-10 Days
LMM25XF-UVV Support Documentation
LMM25XF-UVV25X Reflective Objective, UV-Enhanced Aluminum Coating, 0.4 NA, BFL = 160 mm
¥313,575
7-10 Days
LMM40XF-UVV Support Documentation
LMM40XF-UVV40X Reflective Objective with Parfocal Extender, UV-Enhanced Aluminum Coating, 0.5 NA, BFL = 160 mm
¥379,846
Today
LMM15XF-P01 Support Documentation
LMM15XF-P0115X Reflective Objective, Protected Silver Coating, 0.3 NA, BFL = 160 mm
¥300,490
7-10 Days
LMM25XF-P01 Support Documentation
LMM25XF-P0125X Reflective Objective, Protected Silver Coating, 0.4 NA, BFL = 160 mm
¥313,575
7-10 Days
LMM40XF-P01 Support Documentation
LMM40XF-P0140X Reflective Objective with Parfocal Extender, Protected Silver Coating, 0.5 NA, BFL = 160 mm
¥378,220
7-10 Days
Last Edited: Aug 13, 2013 Author: Dan Daranciang