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光学素子クリーニングチュートリアル

光学部品の取扱とクリーニングの手順

光学素子は非常にデリケートな性質のものであるので、その性能と製品寿命を最大限とするため に特別な手順に従った取り扱いが求められます。日々使用する中で光学素子には、埃、水や皮膚の皮脂が付着する場合があります。このような汚れが付くこと で、光学面での過度な散乱や、入射放射光の吸収が起こり、透過または反射に損失が生じます。また、結果的に光学面上にホットスポットが発生し、素子が恒久 的に損傷する場合もあります。コーティングされた光学素子では、特にこのような損傷が起こりがちです。

このチュートリアルガイドでは、多く の光学素子に共通の取扱方法やクリーニング方法についてご説明します。一方でご使用になる光学素子の材料やサイズなどによって、それぞれに適した取扱やク リーニングの方法が求められます。ある光学素子に対しては何の問題もないようなことが、他の光学素子に致命的な損傷を与える場合があります。したがって当 社では、光学素子のクリーニングを実施する前にこのガイドにしっかりと目を通していただくことを推奨しております。このガイド中で光学素子のタイプや分類 が明確に言及されていない場合は、取扱やクリーニングの方法について、光学素子のメーカにお問い合わせください。


取扱い方法

製品を正しく取り扱うことで、結果的にクリーニング頻度を少なくし、その光学素子の製品寿命を最大限に伸ばすこともできます。まず光学素子の梱包を 解く際には、清潔で温度が十分に管理された環境で箱を開梱してください。光学素子は決して素手で触らないでください。皮脂によって光学素子の表面が恒久的 に損傷を受ける場合があるため、取り扱いの際には手袋をご利用ください。さらに小さな光学素子に関しては光学ピンセットや真空ピンセットを使えば作業が容 易になる場合があります。光学素子を保持方法とは別に、光学素子の保管の際は、できる限り光学面以外の面、例えば光学素子のすりガラス面等を接触面として ください。

重要: ホログラフィック回折格子、刻線回折格子、保護膜無の金属表面鏡やペリクルビームスプリッタの光学面(これら以外の製品でもご注意ください)は、決して手 や光学素子取扱用の道具で触れないようにしてください。これらは非常に繊細な製品で、わずかな物理的接触でも損傷します。

注意:  結 晶を用いた製品の多くは(方解石偏光子、ビーム分離プリズム、ニオブ酸リチウムウェハやEO変調器等) 温度に敏感で、熱衝撃によってヒビが入る場合があります。したがってこのような製品を開梱時には、開梱の前段階で製品もその中身も熱平衡状態にある必要が あります。これらの結晶は従来の光学部品と比較してはるかに柔らかい場合があるため、クリーニングの際にはさらに注意して取り扱っていただくようにお願い いたします。


保管

光学素子は決して硬い材質の表面上に置いてはいけません。光学素子の材質あるいは表面処理が削れてしまう可能性があります。光学素子を保管する際には、多 くの場合レンズ用ティッシュに包んでその光学素子に適した保管用の箱に納めておく必要があります。通常その箱は湿度や汚染度が低く、温度管理された環境で 保管されることが求められます。光学素子はキズが付きやすくて汚れやすく、また湿りやすい性質があるので、光学素子には適切な保管方法が不可欠です。


検査

光学素子は、一般的に使用前とクリーニングの前後に検査する必要があります。多くの場合、汚れや表面の損傷は小さいので、光学素子の検査には拡大用デバイ スを使用します。拡大用のデバイス使用時でも、光学表面上に明るい光を投射して、表面上の汚れや損傷からの鏡面反射を増大させると見やすくなります。

反射コーティング表面を検査する際には、検査者は光学素子を視線に対して平行に近い位置に保持してください。表面を直視するよりも表面全体を見渡す ことで、反射効果を排除して汚れを発見できます。レンズ等の研磨面を有する素子では、検査者の視線に対して直角に保持すれば、光学素子の中を見通すことが できます。

汚れのない光学面に損傷がある時は、光学素子上の損傷の大きさをスクラッチ&ディグパドル(Scratch-Dig Paddle)上のサンプルサイズと比較することにより、スクラッチ&ディグなどの損傷の大きさを分類することができます。表面上のキズ等がメーカのスクラッチ&ディグパドルより大きい場合は、要求されている性能の実現には光学素子の交換が必要となる場合があります。


クリーニング手順

メーカが推奨するクリーニングや取扱手順書等がある場合は、必ずその指示に従ってください。光学素子のクリーニ ングの際には、取扱上の注意の順守が前提であるので、上記のクリーニングガイドラインを実行する際には、同様に取扱上の手順も厳守してください。光学素子 のクリーニング方法や取扱が不適切であると、素子に恒久的な損傷を与えてしまう可能性がございますので、ご注意ください。

光学素子をクリー ニングする際には、素子を精査して汚れの性質や深刻度を確認してから作業を開始してください。光学素子のクリーニング工程では、素子の表面に溶媒や物理的 接触を適用するので、頻度の高いクリーニングは、光学表面に損傷を与える場合があります。したがってこの事前の検査は必ず実施してください。

光 学素子に複数の種類の汚れが付着している場合、一種類の汚れを取り除いている間に、別の汚れが光学素子に損傷を与えてしまう場合があるので、汚れを除去す る順番も重要です。例えば光学素子が油と埃で汚れている場合、汚れをふき取る際に付着した埃を引きずることで表面を傷つけてしまうことが考えられます。

 

光学素子の表面から異物等を吹き飛ばす
埃等の表面への付着度が小さい汚れに対しては、他のクリーニング 方法よりも先に、気体で吹き飛ばす方法を適用してください。この方法では、不活性ダスティング(埃除去)ガスやブロアを使います。埃を息で吹き飛ばすこと はしないでください。唾液からの水滴が光学表面に付着する可能性があります。

不活性ダスティングガスを使用する際には、クリーニング前とそ の最中にスプレ缶を立ててご使用ください。使用前と使用中には缶を振ってはいけません。またガスを吹き付け始めの時点では、ノズルを直接光学素子に向けな いようにご留意ください。このような点に注意することで不活性ガスの光学素子表面への付着が防げます。スプレ缶を用いる場合は、缶を光学素子から15 cm 程度離して、間欠的にガスを吹き付けてください。不活性ガスの缶ノズルは、光学表面に対して斜め方向から左右に振りながら吹き付けてください。吹き付け対 象面積が広い場合は、光学素子の表面に8の字を描くように吹き付けると効果的です。

このクリーニング方法は殆ど全ての光学素子に適用してい ただけます。ホログラフィック回折格子、刻線回折格子、保護膜無の金属表面鏡、方解石ポラライザやペリクルビームスプリッタの光学面に関しては、物理的な 接触で損傷を与えるのでこれが唯一認められているクリーニング方法です。これは非接触で溶剤を使わないので殆ど全ての光学素子に対して、第一に実施してい ただきたいクリーニング方法です。

注意: ペリクルビームスプリッタ上の厚さ2 μmのニトロセルロース膜は極端に脆く、表面に吹き付けられる空気の力で簡単に損傷を受けます。このような光学素子に対してスプレ缶を用いる際には、膜が損傷を受けないように缶を十分に離してからご使用ください。

注意: 方解石ポラライザの研磨済み出射面は非常にデリケートで、過度に空気を表面に吹き付けると損傷を受ける可能性があります。

その他のクリーニング方法

光 学素子の表面への吹き付けで十分に汚れが取り除けない場合は、次に述べるクリーニング方法をお試しください。光学素子のクリーニングの際には、必ず清潔な 拭取り布や光学素子対応のグレードの溶剤をつかって、汚れで光学素子が損傷を受けないようにして下さい。拭取り布は、使用可能な溶剤を含ませて使って、決 して乾いたままでは使用しないでください。条件を満たす拭取り用の製品には(柔らかい順番に)綿100%製品(Webril拭取り布や綿ボール等)、レン ズ用ティッシュや綿棒があります。

クリーニングで使用できる典型的な溶剤としては、アセトン、メタノール、イソプロピルアルコールがありま す。殆どの溶剤が、人体に対して有害又は可燃性があるか、その両方の性質を有するので、いずれの溶剤も十分に注意してご使用ください。またどの溶剤に関し ても、使用前に製品データシートやMSDSシートを注意してお読みください。

光学素子の洗浄
メー カが認めている方法であれば、指紋や大きな埃は、光学素子用の洗剤を蒸留水で希釈した溶剤に浸漬して取り除くことができます。光学素子をその溶剤に漬けて おく際には、汚れを除去するために必要な時間を超えて浸漬しておかないようにしてください。浸漬後には、光学素子を不純物のない蒸留水で濯いでください。 光学素子によっては、ドロップアンドドラッグ法(下記)やレンズ用ティッシュによるふき取りの前に、アセトンやメタノールを塗布して乾燥時間を短縮するこ とも可能です。洗浄用の溶剤は、乾燥中に光学素子上に溜まってしまうと、痕が筋のように残ってしまうことがおこるので、溜まってしまわないようにご留意く ださい。

ドロップアンドドラッグ
ドロップアンドドラッグというクリーニング方法は周 囲の面に対して高い位置にある平坦な光学素子に適しています。まず光学素子を精査して汚れの位置を確認してください。この作業をすることで、光学素子の表 面上で汚れを長距離ドラッグする(ひきずる)必要がなくなり、最短のドラッグ距離で汚れを表面上から取り除くことができるようになります。この検査後に、 表面に弱い横方向の力がかかっても光学素子が動かない程度に光学素子を保持または下に置きます。次に、未使用で清潔なレンズ用ティッシュを光学素子の上に (接触せずに)かざしてください。レンズ用ティッシュを引っ張ることで光学素子上を撫でるように動かすことができるように配置するイメージです。次にク リーニング用として認証されている速乾性の溶剤を1,2 滴、光学素子の上にかざしたレンズ用ティッシュに垂らしてください。溶剤の重みでレンズ用ティッシュが光学表面に接触するようになるので、ゆっくりと確実 に濡れたレンズ用ティッシュを引きずるようにドラッグして、レンズ用ティッシュが光学素子から離れてしまわないように注意してください。ドラッグ動作は、 レンズ用ティッシュが光学表面の端からはずれる位置まで続けてください。

レンズ用ティッシュが適量の溶剤を含んでいれば、レンズ用ティッ シュはドラッグ動作が終わるまで濡れた状態を保ちながらも、ドラッグ動作後に目で見えるような吹き筋を残しません。光学素子を精査して必要に応じてこの作 業を繰り返してください。ただしその際には新たにレンズ用ティッシュをご用意いただき、同じものは繰り返し使用しないでください。このクリーニング方法で はレンズ用ティッシュが素子表面にわずかしか接触しないことから、多くの場合採用されています。この方法は、光学素子の表面に小さな粒子や油分が付着した 場合に有効です。付着した汚れの濃度が高い場合では、しばしばクリーニング手順の繰り返しが必要となります。

鉗子又はアプリケータをレンズ用ティッシュと合わせて使用する方法
この方法は、光学素子の取付面や曲面において溶剤を使用したい場合に採用されています。まず、光学素子を精査して汚れの位置を確認してください。大きな汚れを必要以上に広い面積で引きずらなくてもよいように、拭き動作の道筋を決めます。レンズ用ティッシュを使用する場合、レンズに接触するティッシュ部分に手が触れないようにしてティッシュを折りたたむように注意してください。折りたたんだレンズ用ティッシュは鉗子で挟んで、光学素子の表面上を滑らかに動かすことができるようにします。次に溶剤を何滴かレンズ用ティッシュ上に落として、ティッシュが濡れてはいるが、溶剤が垂れていない状態であることを確認してください。溶剤の量が多すぎる場合は、適切な方法でレンズ用ティッシュから溶剤を振り落としてください。その後、滑らかな動作でレンズ用ティッシュを使って光学素子の表面を拭いてください。

拭取り動作中は、レンズ用ティッシュをゆっくりと連続的に回転させてください。この動作によって、光学表面に接触するティッシュ部分が絶えず違う部分となり、溜まった汚れを上に向けて表面から離していくことができます。拭取り作業後には、汚れや拭き筋が残っていないかを確認して、必要であれば新しいレンズ用ティッシュを用いてクリーニング動作を繰り返してください。拭き筋は、レンズ用ティッシュが過度の溶剤を含んでいる場合や、ティッシュの角部分で拭いたレンズ表面箇所で残りやすくなっています。レンズティッシュの角部分によって拭き筋ができてしまった場合は、さらに大きなアプリケータを使うか光学表面上の拭いた部分に境目が残らないように拭き動作の道筋を考えてください。拭く道筋がらせん状やS字である時は、拭き動作が終わるまで光学素子が乾き切らないように、乾燥速度が遅い溶剤を使わなければならない場合があります。

Webril拭き取り布を使用したクリーニング
Webril拭き取り布は、柔らかい綿100 %の拭きとり布で、当社では殆どの光学素子のクリーニングに適しているとして推奨しています。この布は多くの量の溶剤を含んで、レンズ用ティッシュや綿棒型アプリケータと比較して乾燥速度が遅いだけではなく、他の拭き取り布のようにすぐにバラバラになることがありません。この布の周縁部では糸くずが残っている場合があるので、クリーニングの際には必ず折りたたんでご使用ください。

小さな光学素子のクリーニングでは、折り曲げられた部分が先端にくるようにWebril拭取り布を巻いて円筒形状にし、先端部分に溶剤を含ませてそこを拭取り部分としてご使用ください。大きな光学素子のクリーニングでは、まず拭き布を概ね60 mm x 100 mmの3等分に切ってください。そして30 mm x 100 mmとなるように半分に折ってから、端から約25 mm折り曲げます。最後に曲げ部分の端に溶剤を含ませて、その端を利用して光学表面を拭いてクリーニングしてください。ポンプ式の瓶入りデイスペンサを使えば、片方の手で光学素子を持ちながら、もう一方の手で拭き布に溶剤を含ませることができます。

クリーニングの最中は手袋をご使用ください。片方の手で光学素子を持ち上げて、拭き筋が残らないようにWebril拭き布を軽く、継続的且つゆっくりと光学表面全体を拭きます。拭き筋が残らないようにするには、溶剤の量、拭き布に加わる圧力、さらに拭き布を動かす速度を調整しなければいけない場合もあります。溶剤によって必要な拭きとり時間も変化します。例えばアセトンを使用する時、アルコールより速く乾くので、拭き動作を若干速くしなければなりません。


光学素子の取扱・クリーニングに使用するツール

  1. 手袋 : 手袋は殆どのマウント無の光学素子の取扱時に不可欠です。通常、光学素子取扱用の手袋は、糸くずが出ないものか、パウダが付いていないラテックス製です。
  2. ピンセット:比較的小さな光学素子の取扱では、光学ピンセットや真空ピンセットの使用が一般的です。光学ピンセットは小さくて硬い物体の保持に向くように設計されており、滑らずに、物体を保持している感覚が手に伝わりやすくできています。さらに光学ピンセットの先端部分は、光学素子をキズつけにくい材質(炭素樹脂)から作られています。真空ピンセットでは光学素子の保持に吸着カップを利用しています。通常このピンセットの先端には様々な種類があり、特定の形や大きさの光学部品が持てるようになっています。さらにこのピンセットでは、真空を利用して光学素子を保持するので、一般の光学ピンセットとは違って光学素子に加える圧力について心配する必要がなく、多くのユーザが取扱いやすいと感じています。
  3. Webril拭き布: 綿100%で作られている製品なので、この拭き布は光学素子やその他の製品面のクリーニングにご使用いただけます。端の部分からは糸くずがでる場合がありますが、拭き布を畳んで、光学素子のクリーニングに利用すればこの問題は解決します。また、この拭き布は柔らかいので、光学素子を上に置いて作業することにも適しています。
  4. レンズ用ティッシュ: レンズ用ティッシュは、柔らかくて光学素子の表面を傷つけないので、安心して様々な種類の光学素子の取扱やクリーニングにご使用いただけます。レンズ用ティッシュは、保管用の箱に入れる際に光学素子を包む用途としてもご利用いただけます。
  5. 光学素子保管用ケース: 光学素子保管用の箱には通常、発泡スチロールや成型プラスチック製のインサートがあり、このインサートには光学素子が箱内で動かないような工夫や光学面が硬い物質の表面に当たらないような工夫があります。光学素子の多くは、レンズ用ティッシュに包んで保管用ケースで収納する必要があります。通常において光学素子が小さい場合では、光学素子を包む方法ではなく畳んで被せる方が簡単です。
  6. 拡大鏡: 拡大鏡ルーペ は、小さな光学素子を検査するために使います。光学素子の表面状態や清潔さが確認できるので、適切なクリーニング方法を決めるときに便利な道具です。また、拡大鏡で見て確認できる程度の大きさの損傷がある時、その光学素子は交換が必要となる可能性があります。
  7. スクラッチ&ディグパドル(Scratch-Dig Paddle): 殆どの光学素子には、指定のスクラッチ&ディグのトレランスがあるので、素子表面の光学的品質を判断することができます。スクラッチ&ディグパドル上には較正された光学不良が一通りあり、スクラッチ傷の幅や深さを見極めるうえで役立ちます。スクラッチ&ディグパドル上のサンプルと光学表面上の不良を比較することで、その素子がメーカの仕様を満たせるかを判断できます。仕様を満足させらない時、その光学素子は返品または取替が必要な場合があります。
  8. 不活性ダスティングガス: スプレ缶入の不活性ダスティングガスは、光学素子表面に完全には付着していない埃等の汚れの除去に最適です。この製品の代わりにエアーを吹きかけることができるのがブロアです。スプレ缶入の不活性ダスティングガスを用いれば、安定した加圧ガスを吹き付けることが可能で、べったりと付着していない汚れであれば吹き飛ばすことができます。しかしながら、ガスは加圧された小型の容器から放出されるために、しばしば周囲の環境よりも温度が低くなります(断熱膨張効果)。その結果、このガスを吹き付けると光学素子の表面が冷却される場合があります。また、噴射されるガスの中には、高圧の缶内に存在する液体のまま飛び出す成分も含まれ、それが光学素子の表面に吹き着けられ、汚染してしまう可能性があります。ブロアを使えば、温度冷却や高圧ガスの問題は解決しますが、吹き付ける空気中に光学素子の表面に付着しうる汚れが含まれてしまう場合があります。光学表面に直に触ってクリーニングできない素子のときは、このような吹き付けを用いた方法が唯一のクリーニング方法である場合があります。
  9. 鉗子: 鉗子は小型のロック可能なクランプで、クリーニングの際などにレンズ用ティッシュを保持するためにしばしば使われます。鉗子使用時には光学素子の表面に傷をつけやすいので、鉗子が決して光学表面に接触しないように十分に注意してください。
  10. 綿棒型アプリケータ 鉗子の代わりに綿棒型アプリケータを使用する方もいます。これは通常15 cm長の木製の棒で、一方の端に綿がついており、様々なクリーニング用溶剤の塗布に使えます。これらのアプリケータは、コネクタで終端されたファイバ端面等の非常に小さな光学面のクリーニングに特に便利です。しかし、ファイバ端面よりも大きな面積の表面では、拭き筋がないように仕上げるのが難しくなっていきます。注意: 綿棒型アプリケータは、ドラッグストアなどで販売されている綿棒とは異なります。これらは高品質のアプリケータで、光学素子上に汚れを残さず、ドラッグストア等で販売されている製品では起こりがちなアプリケータ繊維(多くの場合、綿材質)による研磨キズも発生しません。
  11. 光学素子用クリーニング溶剤: 光学素子のクリーニングに用いられる溶剤は様々で、蒸留水、メタノールやプロパノールがあります。場合によっては低刺激の洗剤を蒸留水に足して使う時もあります。最近開発された溶剤として、精密光学素子クリーナ、ファイバ洗浄用液体やファイバークリーナをご提供しています。溶剤によっては汚れが含まれていて、クリーニングの最中に光学素子にその汚れが溜まってしまう場合があるので、光学素子用の溶剤に限定して使用されることが重要です。またその溶剤の中でも必ずメーカが認めている溶剤だけをご使用ください。その他の製品を使用すれば光学素子が損傷する可能性があります。例えば多くの光学素子に用いられている接着剤はアセトンで溶けてしまうので、そのような素子をアセトンでクリーニングしてしまうと、恒久的な損傷が起こってしまうことがあります。

重要注意事項

  • クリーニングの前には必ず光学素子の温度が下がっていることを確認してください。
  • ここに記載された取扱方法は常に順守してください。
  • 接着された光学素子は、浸漬してクリーニングしないようにしてください。

クリーニング用の溶剤を使う場合は、十分にご注意ください。人体に有害である場合や可燃性を有する場合があるので、取扱を始める前にラベル表示を注意してご一読ください。光学素子は、適切に取り扱ってクリーニングすることで製品寿命を最大にすることができます。光学素子の取扱やクリーニングに関してご質問等ある場合は、当社にご相談ください。

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