位相差用対物レンズ


  • Positive Phase Contrast Objectives
  • Dark Low Low and Apodized Dark Low Options Available
  • Plan Fluorite and Achromat Designs
  • Condenser Phase Mask Included

N20X-PH

20X Dark Low Low

N10X-PH

10X Dark Low Low

N10X-PHE

10X Apodized Dark Low

Brightfield (Left) and Phase Contrast (Right) Images of Mouse Kidney Cells

Ph1 Condenser Phase Annulus
(Included)

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Objective Lens Selection Guide
Objectives
Super Apochromatic Microscope Objectives
Microscopy Objectives, Dry

Microscopy Objectives, Oil Immersion
Physiology Objectives, Water Dipping or Immersion
Phase Contrast Objectives
Long Working Distance Objectives
Reflective Microscopy Objectives
UV Microscopy Objectives
VIS and NIR Focusing Objectives
Scan Lenses and Tube Lenses
Scan Lenses
F-Theta Scan Lenses
Infinity-Corrected Tube Lens
Mounted Condenser

Did You Know?

システムの倍率は、顕微鏡対物レンズ、チューブレンズ、接眼レンズなど、複数の光学素子の組み合わせによって決まります。詳細は「倍率&視野」タブをご参照ください。

Brightfield Microscopy Mouse Kidney Cells
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明視野照明を使って撮像したマウスの腎臓細胞の画像
Phase Contrast Microscopy Mouse Kidney Cells
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上記と同じ試料を位相差用対物レンズを使って撮像した画像

当社では位相差顕微鏡用に設計されたNikon製ドライ対物レンズを取り揃えております。この対物レンズを使う際は、対物レンズの後側焦点位置に、コーティング付き位相リングを搭載した位相板を置きます。このリングは、リングを通過する光に+1/4波長の位相シフトをもたらします。リングを通過しない光(主に試料の形状によって散乱した光)は、通常-1/4波長の位相シフトを受けます。これによって、背景と散乱光の間に180°の位相差(典型値)がもたらされます。試料によって散乱した光と背景の照明光の間の、強め合う干渉と弱め合う干渉は、明視野照明のみのときよりも高い画像コントラストを得ることができます。

最適な位相差コントラストを得るには、これらの位相差用対物レンズは付属のPh1リングスリットと組み合わせて使用しなければなりません。リングスリットの直径は対物レンズの位相リングの直径とペアになります。リングスリットは、コンデンサCSC1002のように、対応するスロットを有するNikon製コンデンサに取り付ける必要があります。詳細は「位相差観察法」タブをご覧ください。 

対物レンズはM25 x 0.75ネジ付きで、同焦点距離は60 mmです。多光子顕微鏡用など、同焦点距離が長い対物レンズを一緒に使用する場合、当社では同焦点距離を60 mmから75 mmに伸ばすことができる同焦点距離エクステンダPL15M25をご用意しております。当社ではM25 x 0.75ネジをM32 x 0.75ネジに変換するアダプタM32M25Sをご用意しています。

この対物レンズは、当社の無限遠補正チューブレンズTTL200シリーズなど、焦点距離が200 mmのチューブレンズ向けに設計されています。


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位相差用対物レンズ両側の刻印情報
(対物レンズの詳細については「対物レンズチュートリアル」をご覧ください)
Phase Contrast Microscopy Diagram
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位相差顕微鏡の光路。コンデンサのリングスリット(annulus)では、試料に対して円錐状に集光する中空の光(水色)のみが透過します。この光によって試料面で散乱光(オレンジ色)が発生しますが、その位相は-¼λ(典型値)ほど遅れます。主な背景光となる非散乱光は、位相板の位相リングを通るときに位相が+¼λだけシフトし、また強度も50%減衰します(濃い青色)。このように位相がシフトすることで、干渉効果により像面における背景光と散乱光は強め合ったり弱め合ったりします。

位相差顕微鏡の原理

明視野の透過型照明で透明な試料をイメージングする場合、試料と背景のコントラストは光の吸収のみで得られるため、明度差は大変小さくなります。位相差顕微鏡は像面で位相差を光の強度変化に変換するため、像のコントラストが大きくなります。

ポジティブコントラストの顕微鏡の場合、対物レンズ内の高屈折率の位相板として、リングの透過率を50%低減すると同時に位相を+¼λシフトさせるために、金属コーティングとエッチング加工の施されたリングを使用します。コンデンサのリングスリットが適切な場合は、位相リングを通り抜ける主な光は背景光となる非散乱光であり、そのリング以外の部分を通る光は試料によって散乱された光となります。細胞構造などの試料との相互作用によって生じる典型的な光の位相シフトは-¼λです。従って非散乱光と散乱光の実質的な位相差は180°(典型値)になり、像面において光は干渉して強め合ったり弱め合ったりします。また背景光を50%減衰させることで背景光と散乱光の強度差は小さくなり、コントラストも向上します。明視野画像と比較して位相差画像のコントラストは大きく、背景光の強度も小さくなります。こちらの対物レンズはポジティブコントラスト用のため、明るい背景の中に像が暗く見えます。 

Principles of Phase Contrast Microscopy
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明視野観察で透明の試料をイメージングする場合、画像のコントラストは試料による光の吸収のみで生じます。位相差観察の場合、試料内の散乱で生じた位相差を、位相板と干渉効果を利用して光の強度変化に変換し、背景と試料間のコントラストを向上させます。
Chromatic Aberration Correction per ISO Standard 19012-2
Objective ClassCommon AbbreviationsAxial Focal Shift Tolerancesa
AchromatACH, ACHRO, ACHROMATC' - δF'| ≤ 2 x δob
Semiapochromat
(or Fluorite)
SEMIAPO, FL, FLUC' - δF'| ≤ 2 x δob
F' - δe| ≤ 2.5 x δob
C' - δe| ≤ 2.5 x δob
ApochromatAPOC' - δF'| ≤ 2 x δob
F' - δe| ≤ δob
C' - δe| ≤ δob
Super ApochromatSAPOSee Footnote b
  • 479.99 nm (e-line)、546.07 nm (F'-line)および643.85 nm (C'-line)のうち2つの波長の焦点距離の差(δ)の測定値と、理論的な焦点距離δobとの比較。理論的な焦点距離はδob = (n*λe)/(2*NA^2)で与えられます。ここでn は物体空間内の媒質の屈折率、NAは対物レンズの開口数、λeは479.99 nm (e-line)です。
  • スーパーアポクロマートレンズについては、現在はISO 19012-2: Microscopes -- Designation of Microscope Objectives -- Chromatic Correctionでは定義されていません。

顕微鏡用対物レンズの各部名称
各部名称をクリックすると詳細をご覧いただけます。

Parts of a Microscope ObjectiveThread DepthShoulderCorrection CollarLabel AreaMagnification IdentifierImmersion IdentifierIris RingParfocal Length TextWorking Distance TextRetraction Stopper

上の顕微鏡用対物レンズは1例です。アスタリスク(*)で示されている機構はすべての対物レンズに備わっているわけではありません。必要性や用途に応じて、追加されたり、位置が変更されたり、あるいは削除されたりしています。

対物レンズのチュートリアル

このチュートリアルでは対物レンズの様々な機構や表示、およびそれらが示す対物レンズの性能について説明します。

対物レンズの種類と収差補正

対物レンズは一般にその種類によって分類されています。対物レンズの種類によって、対物レンズがどのようにイメージング収差を補正するかが簡単に分かります。 対物レンズの種類によって示される収差補正には、像面湾曲と色収差の2つがあります。

像面湾曲(またはペッツヴァルの湾曲)は、対物レンズの焦点面が球面状に湾曲している状態を表します。この収差があるレンズでは、像面の中心に焦点を合わせると四隅が焦点から外れてしまうため、ワイドフィールド観察やレーザ走査などが困難になります。種類が「Plan」から始まる対物レンズの場合は、その焦点面が平面になるように補正されています。

また結像に際して色収差が生じる場合があり、そのときには1点から放射された光は波長により分散して1点に焦点を結びません。対物レンズによっては、性能と設計の複雑性の間でバランスをとるために、有限数のターゲット波長においてそれらの収差を補正するものがあります。

4種類の一般的な対物レンズを右表に示します。このうち3種類のみがISO 19012-2: Microscopes -- Designation of Microscope Objectives -- Chromatic Correctionで定義されています。

浸漬方法
詳細についてはそれぞれの対物レンズの画像をクリックしてご覧ください。

Immersion Methods DryDippingImmersion

対物レンズは、イメージングのための光が透過する媒質によって分類することができます。ドライ対物レンズは空気中で使用しますが、液浸(DippingまたはImmersion)対物レンズは対物レンズと試料の間に液体を介在させて使用するように設計されています。

用語解説
後方焦点距離と無限遠補正後方焦点距離は、中間結像面の位置を定義します。最新の対物レンズではこの面が無限遠の位置に置かれ(無限遠補正と呼ばれる)、そのようなレンズには(∞)が記されています。無限遠補正対物レンズは、対物レンズと接眼レンズの間にチューブレンズを挿入して使用するように設計されています。顕微鏡システムの互換性向上に加えて、このような無限遠補正された空間が対物レンズとチューブレンズの間にあることで、ほかのモジュール(ビームスプリッタ、フィルタ、同焦点距離エクステンダなど)を光路内に配置することが可能になります。

なお、旧型の対物レンズや特殊なタイプの対物レンズは、有限の後方焦点距離で設計されている場合があります。当初、有限の後方焦点距離の対物レンズは、顕微鏡の接眼レンズに直接対応するように作られていました。
入射開口対物レンズを適切に機能させるために使用すべきビーム径を表す測定値です。

Entrance Aperture = 2 × NA × Effective Focal Length(入射開口 = 2 × 開口数(NA) × 有効焦点距離)
視野数と視野視野数は、物体空間の視野の直径(mm単位)に対物レンズの倍率を乗じた値です。

Field Number = Field of View Diameter × Magnification(視野数= 視野直径 × 倍率)
倍率対物レンズの倍率(M)はチューブレンズの焦点距離(L)を対物レンズの焦点距離(F)で割った値です。有効焦点距離はEFLと略記されることがあります。

M = L / EFL .

システムの総合倍率は、対物レンズの倍率に接眼レンズまたはカメラチューブの倍率を乗じて得られます。顕微鏡用対物レンズ筐体に示されている倍率は、その対物レンズに対応する焦点距離のチューブレンズと組み合わせてお使いになる場合にのみ正しい値です。対物レンズには、倍率を示す色のリングが付いています。これは比較的どのメーカでも共通しています。詳細は上の「顕微鏡用対物レンズの各部名称」をご覧ください。
開口数(NA)開口数は、対物レンズの最大受光角を表す無次元量です。一般的には下の式で表されます。

NA = ni × sinθa

ここでθaは対物レンズの最大受光角度の1/2(半角)、niは媒質の屈折率です。典型的な媒質は空気ですが、水や油などほかの物質の場合もあります。
作動距離
作動距離(WD)は対物レンズの設計に依存しており、対物レンズの前面から試料の上部(カバーガラスを使用しない場合)まで、またはカバーガラスの上部までの距離を表します。対物レンズに刻印されているカバーガラスの厚さの仕様値により、カバーガラスを使用すべきかどうかが分かります。

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このネジにより対物レンズを対物レンズ用ホルダあるいはターレットに取り付けることができます。対物レンズには様々なネジピッチがあります。当社では対物レンズを様々なシステムに取り付けられるよう顕微鏡対物レンズ用ネジアダプタをご用意しております。

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対物レンズのネジの座面に位置し、対物レンズを対物レンズ用ホルダや他のマウントに完全にねじ込んだときに、この位置から先の対物レンズ本体が露出します。

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カバーガラス(カバースリップ)は含水試料の上にのせる薄いガラスで、イメージングするための平面を作ります。

最も一般的な標準のカバーガラス#1.5は、厚さが0.17 mmに設計されています。製造工程により実際の厚さにはばらつきがある場合があります。対物レンズによっては補正環が付いていますが、これは内部の光学素子の相対位置を調整して、カバーガラスの厚さの違いを補正するのに使用されます。なお、多くの対物レンズにはカバーガラスの厚さの違いを補正する機能は無く、その場合には補正環は付いていません。例えば、カバーガラス#1.5専用に設計されている対物レンズなどがございます。補正環は上の図のような上部にではなく、対物レンズの下部にある場合もあります。


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上のグラフは、632.8 nmの光を使用したときの、カバーガラスの厚さと球面収差の大きさの関係を示しています。厚さ0.17 mmの一般的なカバーガラスを使用する場合、NA 0.40までの対物レンズではカバーガラスによる球面収差が回折限界を超えることはありません。

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ラベルの位置は、通常対物レンズ本体の中央部です。このラベルはISO 8578: Microscopes -- Marking of Objectives and Eyepiecesに基づいて記載されていますが、すべてのメーカのラベルがこの基準に厳密に従っているわけではありません。一般的には、下記の情報が記載されています。

  • ブランド名/メーカ名
  • 収差補正(対物レンズの種類)
  • 倍率
  • 開口数(NA)
  • 後方焦点距離(無限遠補正)
  • 適切なカバーガラスの厚さ
  • 作動距離

また、ラベルには対物レンズの仕様波長範囲、特殊な機能、設計特性などが記載されている場合があります。正確な位置やサイズは対物レンズによって異なる場合があります。

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ほぼすべての顕微鏡用対物レンズの本体には、倍率が素早く識別できるようにカラーリングが付いています。下の表に、各色が表す倍率を示します。

Magnification Identifier Color Ring
Codes per ISO 8578
Black1X or 1.25XLight Green16X or 20X
Grey1.6X or 2XDark Green25X or 32X
Brown2.5X or 3.2XLight Blue40X or 50X
Red4X or 5XDark Blue63X or 80X
Orange6.3X or 8XWhite100X, 125X, or 160X
Yellow10X or 12.5X

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Immersion Identifier Color Ring Codes
per ISO 8578
NoneDry
BlackOil
WhiteWater
OrangeGlycerol
RedOthers

対物レンズが水浸用あるいは油浸用の場合、倍率カラー表示の下に2つ目のカラーリングが付いている場合があります。水浸用の場合は、このリングは白色です。油浸用の場合は、このリングは黒色です。ドライ対物レンズにはこのリングは付いていません。すべての浸漬カラー表示の意味を右の表に示します。

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絞りが内蔵されている対物レンズは、暗視野顕微鏡に適しています。暗視野顕微鏡で使用するときには、背景の暗さを維持するために、この絞りは部分的に閉じられるように設計されています。油浸暗視野コンデンサーレンズを使用する場合、高い開口数(1.2以上)の油浸対物レンズには必ず絞りが必要です。通常の明視野観察では、この絞りは完全に開いた状態で使用します。

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対物レンズのショルダから試料の上部(カバーガラスを使用する対物レンズの場合はカバーガラス)までの距離です。ターレットに取り付けられた複数の対物レンズを用いて作業をするとき、すべての同焦点距離が同じであれば、対物レンズ切り替え時の再フォーカス作業がわずかで済みます。同焦点距離を伸ばしたいときのために、当社では同焦点距離エクステンダをご用意しております。

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作動距離(WD)は、対物レンズの前面から試料の上部(カバーガラスを使用する対物レンズの場合はカバーガラスの上部)までの距離です。対物レンズに刻印されているカバーガラスの厚さの仕様値により、カバーガラスを使用すべきかどうかが分かります。

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作動距離が非常に小さい対物レンズの先端にはストッパが付いている場合があります。ここにはバネが組み込まれており、意図せずに試料と衝突してしまった場合でも、この部分が圧縮されてその衝撃が制限されます。

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Immersion Identifier Color Ring Codes
per ISO 8578
NoneDry
BlackOil
WhiteWater
OrangeGlycerol
RedOthers

ドライ対物レンズは、対物レンズと試料の間にエアギャップがあることを前提に設計されています。

ISO 8578: Microscopes -- Marking of Objectives and Eyepiecesに準拠する対物レンズには、使用すべき浸液がカラーリングで示されています。リングのカラー表示は右表でご覧いただけます。

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Immersion Identifier Color Ring Codes
per ISO 8578
NoneDry
BlackOil
WhiteWater
OrangeGlycerol
RedOthers

液浸(Dipping)対物レンズは、浸液に浸されている試料による収差を補正するよう設計されています。対物レンズの先端は、一部あるいはすべてが液体に浸されています。

ISO 8578: Microscopes -- Marking of Objectives and Eyepiecesに準拠する対物レンズには、使用すべき浸液がカラーリングで示されています。リングのカラー表示は右表でご覧いただけます。

Close

 

Immersion Identifier Color Ring Codes
per ISO 8578
NoneDry
BlackOil
WhiteWater
OrangeGlycerol
RedOthers

液浸(Immersion)対物レンズは、液浸(Dipping)対物レンズに類似していますが、試料の上にカバーガラスが置かれます。カバーガラスの上に1滴の液体を置き、対物レンズの先端を液体と接触させます。液浸(Immersion)対物レンズにはしばしば補正環が付いており、様々な厚さのカバーガラスに合わせて調整ができるようになっています。浸液には水、油( MOIL-30など)、およびグリセロールがあります。

屈折率の高い浸液を使用することにより、対物レンズの開口数が高く(1.0以上)なります。しかし、浸液の無い状態で液浸対物レンズを使用した場合、像の品質は非常に低くなります。ISO 8578: Microscopes -- Marking of Objectives and Eyepiecesに準拠する対物レンズには、使用すべき浸液がカラーリングで示されています。リングのカラー表示は上表でご覧いただけます。

Widefield Viewing Optical Path
カメラで画像を表示する場合、システム倍率は対物レンズの倍率とカメラチューブの倍率の積です。三眼鏡筒で画像を表示する時のシステム倍率は、対物レンズの倍率と接眼レンズの倍率の積です。
Magnification & FOV Calculator
ManufacturerTube Lens
Focal Length
Leicaf = 200 mm
Mitutoyof = 200 mm
Nikonf = 200 mm
Olympusf = 180 mm
Thorlabsf = 200 mm
Zeissf = 165 mm

緑色の欄のメーカはf = 200 mmのチューブレンズを使用しておりません。

倍率と試料領域の計算方法

倍率

システムの倍率はシステム内の各光学素子の倍率の積で求めます。倍率のある光学素子には右図の通り、対物レンズ、カメラチューブ、そして三眼鏡筒の接眼レンズが含まれます。なお、各製品仕様に記載されている倍率は通常、すべて同じメーカの光学素子を使用した時のみ有効であることにご留意ください。同じメーカの光学素子を使用していない場合、システムの倍率は下記の通り、まず対物レンズの有効倍率を求めたあと算出する必要があります。

下記の例をお手持ちの顕微鏡に応用する場合には、上のMagnification and FOV Calculator(赤いボタンをクリック)をダウンロードしてご使用ください。こちらの計算用エクセルファイルはマクロを使用したスプレッドシートになっています。計算を行う際はマクロを有効にする必要があります。マクロを有効にするには、ファイルを開いて、上部にある黄色いメッセージバー上の「編集を有効にする」ボタンをクリックしてください。

例1:カメラの倍率
試料をカメラでイメージングする場合、イメージは対物レンズとカメラチューブによって拡大されます。倍率が20倍のNikon製対物レンズと倍率が0.75倍のNikon製カメラチューブを使用している場合、カメラの倍率は20倍 × 0.75倍 = 15倍となります。

例2:三眼鏡筒の倍率
三眼鏡筒を通して試料をイメージングする場合、イメージは対物レンズの倍率と三眼鏡筒内の接眼レンズによって拡大されます。倍率が20倍のNikon製対物レンズと接眼レンズの倍率が10倍のNikon製三眼鏡筒を使用している場合、接眼レンズでの倍率は20倍 × 10倍 = 200倍となります。なお、右図のように接眼レンズでの像はカメラチューブを通りません。

メーカが異なる対物レンズと顕微鏡を使用する場合

倍率は根源的な値ではなく、特定のチューブレンズの焦点距離を推定して計算し、導き出す値です。右の表のように各顕微鏡メーカはチューブレンズに様々な焦点距離を設定しています。そのため異なるメーカの光学素子を組み合わせる場合、システムの倍率を算出するには対物レンズの有効倍率を計算する必要があります。

対物レンズの有効倍率は式1で求められます。

Equation 1(Eq. 1)

ここでDesign Magnificationは対物レンズに印字されている倍率、fTube Lens in Microscopeは使用する顕微鏡内のチューブレンズの焦点距離、fDesign Tube Lens of ObjectiveはDesign Magnificationを算出するために対物レンズのメーカが使用したチューブレンズの焦点距離です。焦点距離は右表に記載されています。

Leica、Mitutoyo、Nikonならびに当社ではチューブレンズの焦点距離は同じです。これらのメーカの光学素子を組み合わせた場合、倍率の変換は必要ありません。対物レンズの有効倍率が算出されたら、上記のようにシステムの倍率が計算できます。

例3:三眼鏡筒の倍率(異なるメーカを使用)
三眼鏡筒を通して試料をイメージングする場合、イメージは対物レンズの倍率と三眼鏡筒内の接眼レンズによって拡大されます。この例では倍率が20倍のOlympus製対物レンズと接眼レンズの倍率が10倍のNikon製三眼鏡筒を使用します。

式1と右の表によりNikon製顕微鏡内のOlympus製対物レンズの有効倍率を下記の通り計算しました。

Equation 2

Olympus製対物レンズの有効倍率は22.2倍で、三眼鏡筒の接眼レンズの倍率は10倍なので、接眼レンズでの倍率は、22.2倍 × 10倍 = 222倍となります。


Image Area on Camera

カメラでイメージングする試料領域

試料をカメラでイメージングする場合、試料領域の寸法はカメラセンサの寸法とシステム倍率を使用して下の式2で求められます。

Equation 5(Eq. 2)

カメラセンサの寸法はメーカが提供しています。またシステム倍率は対物レンズの倍率とカメラチューブの倍率の積です(例1をご参照ください)。必要に応じ、対物レンズの倍率を例3のように調整します。

倍率が高くなればなるほど分解能も向上しますが、視野は狭くなります。倍率と視野の関係性については右の図でご覧いただけます。

例4:試料領域
当社のサイエンティフィックカメラ1501M-USB内のカメラセンサの寸法は8.98 mm × 6.71 mmです。このカメラを例1のNikon製対物レンズと三眼鏡筒に使用した場合、システム倍率は15倍となります。イメージングの領域は下記の通りになります。

Equation 6

試料領域例

下のマウス腎臓の画像はすべて同じ対物レンズとカメラを使用して取得しました。ただし、カメラチューブのみ違う製品を使用しています。左から右の画像にいくにつれカメラチューブの倍率が下がっていますが、視野が広くなる分、細部も小さくなり見にくくなることが分かります。

Image with 1X Camera Tube
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倍率1倍のカメラチューブで取得(型番 WFA4100)
Image with 1X Camera Tube
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倍率0.75倍のカメラチューブで取得(型番 WFA4101)
Image with 1X Camera Tube
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倍率0.5倍のカメラチューブで取得(型番 WFA4102)

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位相差用対物レンズ、プランフルオール、Dark Low Low

Magnification10X20X
Item #N10X-PHN20X-PH
Manufacturer Part #MRH10101MRH10201
Numerical Aperture (NA)0.300.50
Working Distance (WD)16 mm2.1 mm
Parfocal Length60 mm
Compatible Tube Lens Focal Length200 mm
Coverslip Correction0.17 mm
Aberration CorrectionPlan Fluorite
Phase Ring
Ph1a
Phase TypeDark Low Low (Positive Phase)
ThreadingM25 x 0.75
Thread Depth6.8 mm5.0 mm
  • この対物レンズを使って最適な位相差コントラストを得るには、付属のPh1リングスリット(Phase Annulus)をNikon製コンデンサに装着し、それと組み合わせて使用する必要があります。 

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ポジティブ位相板の図。メインのリングでは+¼λの位相シフトに加えて透過率を50%下げます。
Protective Accessories
CaseLid: OC2M25
Canister: OC22 (10X)
OC24 (20X)
  • 位相タイプ:Dark Low Low
  • 無限遠補正のプランフルオール設計
  • 明視野照明を使用した位相差観察に便利
  • コンデンサ用Ph1リングスリットが付属

こちらの位相差用顕微鏡は、明視野や落射蛍光照明など複数の照明手法の位相差観察に適しています。下記のアポダイズド対物レンズよりも開口数が大きく、透過率が高い代わりにコントラスト比は低くなっています。さらにこちらのプランフルオール(プランフルオリート)対物レンズは4つの波長で収差補正を行い、また像面湾曲を補正しています。対応するNikon製コンデンサと組み合わせて使用するためのPh1リングスリットが1個付属します。 

*価格について - こちらの製品は新設研究室サポートプログラムをはじめとするすべてのお値引きの対象外となります。予めご了承ください。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
N10X-PH Support Documentation
N10X-PH10X Nikon Phase Contrast Objective, Dark Low Low, 0.30 NA, 16 mm WD
¥223,253
5-8 Days
N20X-PH Support Documentation
N20X-PH20X Nikon Phase Contrast Objective, Dark Low Low, 0.50 NA, 2.1 mm WD
¥229,632
5-8 Days

位相差用対物レンズ、アクロマート、アポダイゼーション位相板(Dark Low)付き 

Magnification10X
Item #N10X-PHE
Manufacturer Part #MRP40102
Numerical Aperture (NA)0.25
Working Distance (WD)6.2 mm
Parfocal Length60 mm
Compatible Tube Lens Focal Length200 mm
Coverslip Correction1.2 mm
Aberration CorrectionAchromat
Phase Ring
Ph1a
Phase TypeApodized Dark Low
(Positive Phase)
ThreadingM25 x 0.75
Thread Depth4.6 mm
  • この対物レンズを使って最適な位相差コントラストを得るには、付属のPh1リングスリット(Phase Annulus)をNikon製コンデンサに装着し、それと組み合わせて使用する必要があります。 

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アポダイゼーション位相板(Dark Low)の図。メインのリングでは+¼λの位相シフトに加えて透過率を50%下げます。補助的なリングの部分では透過率を25%下げます。
Protective Accessories
CaseLid: OC2M25
Canister: OC24
  • アポダイゼーション位相板(Dark Low)
  • 無限遠補正のアクロマート設計
  • 一般的な位相差観察用
  • コンデンサ用Ph1リングスリットが付属

こちらの位相差用対物レンズは、中央の位相リングの両側に補助的な減光リングが付いているのが特長です。 中心の位相リングに加えて、この補助的なリングが強度フィルタとして作用し、大きな粒子や試料内構造によってしばしば現れるハローを低減します。こちらの対物レンズは、上記の対物レンズと比較して試料内の屈折率差が大きいほどコントラストが大きくなり、細胞のイメージングや撮像などの一般的な用途に適しています。さらにこちらのアクロマート対物レンズは2つの波長で収差補正を行います。対応するNikon製コンデンサと組み合わせて使用するためのPh1リングスリットが1個付属します。

*価格について - こちらの製品は新設研究室サポートプログラムをはじめとするすべてのお値引きの対象外となります。予めご了承ください。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
N10X-PHE Support Documentation
N10X-PHE10X Nikon Phase Contrast Objective, Apodized Dark Low, 0.25 NA, 6.2 mm WD
¥65,684
Lead Time