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温度制御半波長液晶リターダ


  • Nematic Liquid Crystal Variable Wave Plates
  • Thermally Stabilized to ±0.1 °C
  • Ø10 mm Clear Aperture
  • AR Coated for Visible, NIR, or IR Light

LCC1111T-C

Front

Back

TC200

Temperature Controller

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動作原理

LC Retarder
高リターダンス
LC Retarder
低リターダンス

これらのネマチック相では、液晶分子が規則正しく配列されています。これらは、光学異方性を生み出す分子形状をしています。 電場がかけられた時、液晶分子は電場の方向に配向します。この液晶分子の回転によって複屈折の大きさが制御されます。

Selection Guide for LC Retarders
TypeClear Aperture
Half WaveØ10 mm or Ø20 mm
Half Wave, Thermally StabilizedØ10 mm
Full WaveØ10 mm or Ø20 mm
Full Wave, Thermally StabilizedØ20 mm
Multi-WaveØ10 mm
Multi-Wave, Integrated ControllerØ10 mm
Custom LC Retarders

特長

  • 光の偏光状態をアクティブに制御する可変波長板
  • リターダンス範囲: 約30 nm~λ/2
  • 開口: Ø10 mm
  • 熱安定性が±0.1 °C(下に記載のコントローラTC200と併用時)
  • 表面品質: スクラッチ&ディグ 40-20
  • リターダンス均一性: 開口全体に渡り<λ/50

熱安定型半波長液晶可変リターダ(LCVR)では、可変波長板としてネマチック液晶セルを用いています。 可動部が無いので、ミリ秒オーダでのスイッチングが可能です(詳細は「切り替え時間」 タブをご参照ください)。 これらの液晶リターダの特長は、温度コントローラTC200を用いたときに、内蔵のヒータによりリターダの温度が±0.1 °Cで一定に保たれることです。 温度安定化により、周辺温度が変化したり、切り替え時間が短くなっても、一定のリターダンスを保つことができます。Yケーブルが1本付属しているので、このケーブルにより、液晶リターダを液晶コントローラLCC25と温度コントローラTC200に直接接続して使うことができます(どちらも下に掲載)。 

350~700 nm、650~1050 nm、1050~1700 nmの3つのいずれかの波長範囲に対応するARコーティングを施すことができます(透過率とリターダンスのデータは「性能」タブをご参照ください)。 これらの液晶リターダは、Ø10 mmの開口とSM1外ネジを持っているので、SM1マウントやSM1のレンズチューブに取り付けることができます。

性能
これらの液晶可変リターダは均一性に優れ、光学ロスや波面歪も小さい製品です。また、高速切り替え、広い動作温度範囲、広帯域な動作波長範囲といった特長もあります。詳細については「仕様」ならびに「性能」のタブをご覧ください。

動作
液晶可変リターダは液晶(LC)分子溶液で満たされた透明なセルから構成されており、可変波長板として機能します。電圧が印加されていない時は、液晶分子の向きは配向膜により決まります。配向膜は有機ポリイミド(PI)膜でできており、その分子は製造時にラビング方向に揃えられます。液晶リターダは、液晶材料の複屈折性により光学異方性のある波長板として機能し、そのスロー軸(筐体に刻印)はリターダの表面に対して平行になります。セル壁の2つの平行面には、セル全体にわたって電圧を印加するための透明導電膜がコーティングされています。交流電圧を印加すると、液晶分子は印加されたVrms値によりデフォルトの向きから再配向します。

コントローラ
コントローラLCC25は、交流電圧(0~25 Vrms) を印加しながら、DCオフセットを制御します。 DCオフセット補償は、蓄電を妨げるために、液晶デバイスにおけるDCバイアスを自動的にゼロにします。 当社が販売している全ての液晶リターダにお使いいただけます。温度コントローラTC200により、温度の正確なPID制御ができます。

Item # LCC1111T-ALCC1111T-BLCC1111T-C
Wavelength Range350 - 700 nma650 - 1050 nm1050 - 1700 nm
Liquid Crystal MaterialNematic Liquid Crystal
Retardance Range~30 nm to > λ/2
Clear ApertureØ10 mm
Surface Quality40-20 Scratch-Dig
Parallelism< 5 arcmin
Switching Speed (Rise/Fall, Typical)b10.2 ms / 310 µs @ 22 °C31.3 ms / 704 µs @ 25.6 °C95.8 ms / 1.81 ms @ 25.6 °C
Damage ThresholdPulsed (ns) 1.0 J/cm2
(532 nm, 10 Hz, 8 ns, Ø200 µm)
1.7 J/cm2
(810 nm, 10 Hz, 7.6 ns, Ø234 µm)
1.2 J/cm2
(1542 nm, 10 Hz, 10 ns, Ø458 µm)
Pulsed (fs)0.01 J/cm2
(532 nm, 100 Hz, 76 fs, Ø162 µm)
0.01 J/cm2
(800 nm, 100 Hz, 36.4 fs, Ø189 µm)
0.08 J/cm2
(1550 nm, 100 Hz, 70 fs, Ø145 µm)
AR CoatingRavg < 0.5% at all Air-to-Glass Surfaces for Specified Wavelength Range
Wavefront Distortion≤λ/4 (@635 nm)
Retardance Uniformity< λ/50 over the Entire Clear Aperture
Housing Outer Diameter1.20"
Housing Thickness30.0 mm
Housing ThreadingExternal SM1 (1.035"-40)
Storage Temperature-30 to 70 °C
Operation Temperature-20 to 45 °C
Compatible MountsRSP1 (RSP1/M), CRM1 (CRM1/M), CRM1P (CRM1P/M), KM100
Temperature SensorNTC 10 kΩ Thermistor
Heater Resistance38.4 Ω ±10%
Heating Capacity (Typical)15 Watts
Heating Current (Max)625 mW (@ 15 W)
Recommended Heater ControllerTC200
  • 液晶はUV波長に近い光源にさらすと損傷しやすくなります。当社試験の結果、液晶可変リターダは395 nmの6 W/cm2光源に4時間さらすと劣化する可能性が出てきます。365 nmの40 mW/cm2光源の場合、液晶可変リターダは15分で損傷してしまいます。そのため、液晶可変リターダには400 nmよりも長い波長の光源を使用することをお勧めします。400 nmよりも短い波長でご使用の場合、出力を下げ、照射時間も短くする必要があります。波長が短ければ短いほど、液晶が損傷する恐れが高まります。
  • 切り替え速度は、電圧の変化、セルの温度やその他のいくつかの要因に依存します。 詳細は「切り替え時間」タブをご参照ください。
Variable Full-Wave Retarder Performance Graphs
Item #Wavelength RangeRetardance
@ 25 °C
Retardance vs.
Temperature
Transmission
LCC1111T-A350 - 700 nm (635 nm)
LCC1111T-B650 - 1050 nm (780 nm)
LCC1111T-C1050 - 1700 nm (1550 nm)

液晶リターダの性能

これらのネマティック相では液晶分子の向きが揃っており、その長く伸びた分子形状と相まって光学異方性を生み出します。電界がかかると分子は電界方向に配向し、有効なリターダンスの大きさは液晶分子の傾きによって決定されます。材料内のイオンの影響を最小限にするために、液晶デバイスは交流電圧で駆動しなければなりません。コントローラLCC25は、0 V~25 Vの動作電圧範囲において、駆動信号のDCバイアスを可能な限り小さくするように設計されています。

液晶材料では、分子分極率の変化によって短波長での色分散は大きくなり、長波長での色分散は比較的小さくなります。これを説明するために、右の表では各製品の波長範囲において、1つもしくは2つの波長でのリターダンスデータを提示しています。

また、液晶のリターダンスはデバイスの温度にも影響されます。温度が上昇するとリターダンスが減少します。しかし、「切り替え時間」のタブで示されているように、液晶の切り替え速度は温度が上昇するにつれて高速化します。通常、液晶の透明温度に近づくと、液晶の屈折率(常光線と異常光線の両方)は著しく大きく変化します。よって、例えば、室温で使用する時は温度依存性を最小にするために、高い透明温度を持つ材料を選びます。 

リターダンスデータはこちらからダウンロードいただけます。
透過率データはこちらからダウンロードいただけます。

 

LCC1112-A Retardance over Time
Click to Enlarge

グラフは154週にわたるリターダンスの変化を示しています。 

長期安定性

当社の液晶リターダは、長期間使用しても一定の性能を維持します。右のグラフは、液晶コントローラLCC25で駆動した1枚の3/4波長板LCC1112-A(旧製品)の154週にわたるリターダンスの電圧特性を示しています。リターダンスの試験は週に1回行われましたが、試験期間内の経時的な変化は僅かだったことが分かります。試験期間内の週毎のすべてのデータファイルは下記リンクよりダウンロードいただけます。

左下のグラフは一定の電圧をかけた状態でのリターダンスの変化は僅かだったことを、また右下のグラフは一定のリターダンスを得るために必要な電圧の変化が僅かだったことを示しています。ほかのリターダのモデルも同程度の性能が期待できます。リターダの長期安定性を最も良くするには、コントローラLCC25を常時使用することをお勧めいたします。このコントローラは特にDCオフセットを低減するように設計されており、それにより電荷の蓄積が最小化されるとともに安定性が向上します。 

長期的な性能データはこちらからダウンロードいただけます。

LCリターダの切り替え時間

液晶リターダの特長は、メカニカル可変波長板と比べて切り替え時間が短いことです。これは、可動部が無いことに起因します。 液晶リターダの切り替え時間はいくつかの要因に依存しますが、製造工程や使い方により制御できる場合があります。

一般的に、液晶リターダでは、複屈折値が高い値から低い値に変化する時に、常に切り替え時間が高速化します。さらに、動作温度が高ければ高いほど、液晶の粘性が減少するので、リターダのステータスの切り替えは速くなります。

どのようなリターダでも、電圧が高くなるほど切り替え速度は速くなります。 もし、より速い切り替え速度が求められる場合、リターダと固定波長板を一緒にご使用いただくことをお勧めいたします。これにより、リターダにより大きな電圧をかけることができます。 

また、材料の粘度、それに関連した切り替え速度は液晶材料の温度に依存します。 下に示されているように、液晶リターダを加熱することで切り替え速度は約2倍まで高くなります。 当社の標準的なLCリターダは、最高温度50 °Cでも動作するように設計されており、この温度においてもリターダンスの仕様値は維持できます。 更なる速度が求められる場合、70℃まではリターダを動作させることができますが、最大リタデーションは低くなってしまいます。 

切り替え速度は液晶リターダの厚さ、液晶材料の回転粘度、誘電異方性に正比例します。 しかし、これらそれぞれの要因は、液晶リターダの他の動作パラメータに影響を与えるので、当社の液晶リターダは切り替え時間に重点を起きながらも全体の性能が適切になるように設計されています。 その他のパラメータを最適化した特注の液晶リターダやOEM用途の液晶リターダ、およびより高速な液晶リターダもご提供可能です。 詳細は「カスタム製造」タブをご覧いただくか、当社までお問い合わせください。

異なる温度での切り替え時間の例

切り替え時間は、電圧が V1 〜V2に変化した時の立ち上がり時間と、V2 ~V1へ変化したときの立ち下がり時間を測定しています。この時、液晶リターダは特定の温度になっています。 全ての測定では、V1は10Vに設定され、V2はリターダ(1/2 λ)のリタデーションが最大値になる電圧となっています。 なお、低電圧(例えば、V1=5 V)時の切り替え時間は、下に掲載されている切り替え時間より長くなってしまいます。 

LCC1111T-A

TemperatureV1V2Rise TimeFall Time
22 °C101.2610.2 ms310 µs
45 °C101.265.85 ms211 µs
60 °C101.265.05 ms146 µs
70 °C101.264.55 ms126 µs

LCC1111T-B

TemperatureV1V2Rise TimeFall Time
25.6 °C101.531.3 ms704 µs
45 °C101.520.7 ms475 µs
60 °C101.515.9 ms241 µs
70 °C101.514.4 ms198 µs

LCC1111T-C

TemperatureV1V2Rise TimeFall Time
25.6 °C101.695.8 ms1.81 ms
45 °C101.666.4 ms1.16 ms
60 °C101.649.7 ms692 µs
70 °C101.647.2 ms671 µs

 

Liquid Crystal Retarder Schematic

この図では、スロー軸とファスト軸が示されています。

アライメント

液晶セルの軸にしっかりとアライメントするために、リターダは回転マウントに取り付けます(例えば、開口がØ10 mmのリターダ用にRSP1/MまたはCRM1P/M、開口がØ20 mmのリターダ用にRSP2/MまたはLCRM2/Mがあります)。 ディテクタパワーメータを組み立てて、直交する一対の直線偏光子を透過するビームの透過率をモニタしてください。 次に、一方の偏光子のスロー軸をもう一方の偏光子の透過軸にアライメントした状態で2つの偏光子を直交させ、その間に液晶リターダを配置してください。 その後、透過光強度が最小となるようにゆっくりと回転させてください。 この構成では、液晶リターダを位相変調の用途にお使いいただけます。

光強度変調やシャッタとしてお使いいただく場合にも、上記のように透過光強度が最小となるよう回転させてください。 最小値が見つかった後、リターダを±45°回転させます。 これによって、交差した偏光子を透過後の強度は、多くの液晶リターダ(ゼロオーダ1/4波長板や1/2波長板など)において最大になります。 しかし、広帯域光源を使用するマルチ波長位相リターダではリターダンスの波長依存性があるため、これは厳密には当てはまりません。

電圧が印加されていない場合、液晶リターダのスロー軸(異常軸)は、液晶分子の長軸の方向に対応します。 電圧を印加すると、液晶分子の方向は図面に対して垂直方向に回転し、リターダンスが変化します。 当社のLCリターダは、ネマチック液晶を利用したデバイスなので、イオン蓄積や自由電荷を防ぐためにAC駆動をしないと、性能が低下しデバイスが焼けてしまう場合があります。

用途

液晶可変リターダでの偏光制御
液晶可変リターダ(LCVR)は、広い波長範囲にわたりゼロオーダ可変波長板としてお使いいただけます。 LCVRの光軸は、セルに電圧が印加されていない状態での、液晶の主軸と一致しています。このとき液晶分子は、液晶の配向膜によって決定される配列となっています。 LCVRを用いて光の偏光を制御する場合、光学素子の偏光角度ダイナミックレンジを最大にするため、入射光の偏光軸をリターダの光軸に対して45°傾けて入射する必要があります。 下の図は、リターダンスが小さくなる(rms電圧が増加する)につれ、出力光の偏光状態が変化する様子を示しています。

Polarization Control

液晶可変リターダによる純粋な位相遅延
入射光の位相だけを変化させる場合には、直線偏光した入射光の偏光軸を、液晶リターダの光軸に合わせてアライメントする必要があります。 印加電圧V rmsが大きくなると、ビームの位相オフセットが減少します。 この位相リターダは、干渉計の1つのアームの中に配置し、光路長を調整するときに使われます。 このように、LCVRではアクティブな位相調整が可能です。

Damage Threshold Specifications
Item #Laser TypeDamage Threshold
LCC1111T-APulsed (ns)1.0 J/cm2 (532 nm, 10 Hz, 8 ns, Ø200 µm)
Pulsed (fs)0.01 J/cm2 (532 nm, 100 Hz, 76 fs, Ø162 µm)
LCC1111T-BPulsed (ns)1.7 J/cm2 (810 nm, 10 Hz, 7.6 ns, Ø234 µm)
Pulsed (fs)0.01 J/cm2 (800 nm, 100 Hz, 36.4 fs, Ø189 µm)
LCC1111T-CPulsed (ns)1.2 J/cm2 (1542 nm, 10 Hz, 10 ns, Ø458 µm)
Pulsed (fs)0.08 J/cm2 (1550 nm, 100 Hz, 70 fs, Ø145 µm)

当社の液晶可変リターダの損傷閾値データ

右の仕様は、当社の液晶可変リターダの測定値です。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationN/APulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

LCC25 Specifications
Electrical Specs
Adjustable Output Voltage± 25 V
External Input Voltage0 to 5 VDC Square Wave
Voltage Resolution1.0 mV
Adjustable Internal Modulation Frequency 0.5 to 150 Hz @ 50% Duty Cycle
Switching Frequency 2,000 ± 5 Hz, 50% Duty Cycle
Slew Rate10 V/µs
DC offset±10 mV
Max Output Current15 mA
AC Power85 – 264 VAC, 47 – 63 Hz, 25 VA
Fuse Rating125 mA, 5 x 20 mm SLO-BLO
Warm Up Time30 Minutes
Physical Specs
External Input ConnectorBNC
External Input EnableFront Panel: INT/EXT enable Key
External Input IndicatorGreen LED
Output ConnectorBNC
Output EnableFront Panel: OUTPUT ENABLE Key
Output IndicatorGreen LED
Rotary KnobDigital Encoder
DisplayLCD 16 x 2
Power SwitchRocker Switch
USB interfaceUSB Standard B Plug
Dimensions5.75″ x 3″ x 12.2″
146 mm x 78 mm x 309 mm
Weight3.6 lbs
Operating Temperature Range10 to 40 °C
Maximum Relative Humidity85%
OtherTilting Rubber-Padded Feet

液晶可変リターダーコントローラLCC25は、2000 Hzの矩形波を0~25 Vrmsまで、電圧振幅を変えて出力することができます。出力される振幅は、前面パネル、USBインターフェイスおよび外部入力を介して設定できます。前面パネルとUSBインターフェイスでは、電圧1と電圧2という2つの電圧レベルを設定することができます。LCC25を定電圧モードで動作させた場合、コントローラの出力は、2つの設定電圧レベルのいずれかに等しい振幅で2000Hzの矩形波となります(図A)。LCC25コントローラを変調モードで動作させた場合、2000 Hzの矩形波が、0.5~150 Hzの間の設定可能な変調周波数、2つの設定電圧間の振幅で変調されます(図B)。

変調モードを使うとLCリターダの応答時間を測定することができます。

また、外部入力またはUSBインターフェイスを使うことで、LCC25は外部制御またはリモート制御することができます。 外部入力端子では、0~5 VDC TTL信号を受けて、LCC25の0~25 Vrms出力を、2つの設定電圧のいずれかに変調します。USBインターフェイスを使えば、コマンドラインを送り、LCC25を自動化された実験シーケンスで使えるようにできます。

液晶層内の分離と帯電を防ぐために、LCC25はリアルタイムでDCオフセットを自動的に感知して±10 mV以内に補正します。

Mode 1
図A. 定電圧モードで動作している場合のLCC25液晶コントローラの出力電圧
Mode 2
図B. 2つの設定出力電圧の間で変調されている場合のLCC25液晶コントローラの出力電圧
 
Screen Shot of the LCC25 Software
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変調モードにおけるGUIインターフェイスのスクリーンショット

コントローラLCC25用ソフトウェア

Software

Version 3.2.0

パソコンを介して液晶リターダーコントローラを制御するためのGUIインターフェイス ダウンロードするには下記のボタンをクリックしてください。

Software Download

GUIインターフェイス
GUIインターフェイスでは、液晶リターダーコントローラの全ての設定ができます。 例えば、過去に設定した2つの電圧のうち1つを選択する定電圧や、2つの電圧間を設定した周波数で振動する変調モードが選択できます。 上のスクリーンショットのように、時間を横軸として印可電圧が縦軸に表示されます。 GUIを介して出力と外部入力をオンオフできます。 また、開始電圧、終了電圧、電圧ステップサイズ、滞在時間を規定して、カスタム波形を定義する機能があります。 この波形は、リターダに出力される前にスクリーンでプレビューすることができます。また、波形情報をLCC25に記録することができるので、次回からは素早く再開することができます。GUIは柔軟な実装に対応するため、単体や、LabVIEWベースでもご提供しています。

カスタムソフトウェア開発
液晶リターダーコントローラを他の装置と一緒に使用する場合、C/C++とLabVIEWソフトウェア開発キットを実装することもできます。 C++のコードとLabVIEWのプログラムのサンプルにより、C言語のコマンドとLabVIEWのVIがどのように使われるかを知ることができます。 ソフトウェアで利用できるコマンドの用例集は全てご用意しています。

LC Rolling
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液晶リターダの封止

カスタム液晶の製造

当社では、標準品として最大λ/2波長可変の温度制御モデルや、Ø10 mmまたはØ20 mmの開口のλ/2、3λ/4、全波長可変タイプなど、さまざまな液晶リターダをご用意しています。標準品のほか、OEMおよび特注リターダにも対応いたします。 リターダンス範囲、コーティング、研磨角、温度安定化、サイズなど、多様な光学設計に対応するカスタマイズが可能です。 空の液晶セル、偏光ローテータ、ノイズ減衰器のような、その他のカスタム液晶デバイスもご提供できます。 カスタム液晶デバイスのご注文については、当社までお問い合わせください。

カスタム製品の場合、お客様から詳細をおうかがいし、仕様や特性を設計します。 その上で設計と実現性の両方を解析することによって、カスタム製品を高い水準の品質を保ちながらタイムリに製造いたします。

ポリイミド(PI)コーティングと研磨 - カスタムアライメント角
これらのネマティック相では、液晶分子は平均的な方向に配列されています。この長細い分子形状が、光学異方性、もしくは方向依存の光学効果を発生させます。 電圧が印可されていない時の液晶セル内の液晶分子の方向は、配向膜により決まります。配向膜は、ポリイミド(PI)コーティングと研磨角で作られます。 摩擦により溝を形成し、液晶分子を溝に沿って配向させます。 摩擦角を決めることで、液晶分子の初期の方向をどのような方向にすることもできます。

Custom Cell
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ケース無しのカスタム液晶セル
LC Filling
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真空チャンバ内でのカスタム液晶の注入

カスタムセル間隔<
液晶セル内の壁の間隔は液晶材料の厚さによって決められ、製造工程中にカスタマイズすることができます。 液晶セルのリターダンス角は、液晶材料の厚さによって決まります。

Liquid Crystal Retarder Equation 1

Liquid Crystal Cell Test Setup
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カスタム液晶セルの試験
Liquid Crystal Cell Test Result
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カスタム液晶セルの試験結果

ここで、δは波のリターダンス、dは液晶材料の厚さ、λνは光の波長、Δnは使用される液晶材料の複屈折です。 したがって、与えられた波長でのリターダンスは、液晶セル内の壁の間隔によって決定されます(例えば、液晶層の厚さ)。 標準的なリターダンス範囲は、 30 nm〜λ/2、30 nm〜3λ/4、30 nm〜λですが、更に広いリターダンス範囲もご注文いただけます。

カスタム液晶材料
お客様にご提供いただいた液晶材料を、当社で液晶セルに詰めることも可能です。 異なる液晶材料は、異なる複屈折値を持っているので、材料を変更することでリターダンス角を変えることができます。

温度制御/切り替え時間
温度センサを液晶可変リターダに組み込むことも可能です。 温度コントローラを用いることで、リターダの温度を±0.1 °Cの範囲内でアクティブに安定化することができます。温度が高いほど液晶材料の粘度が減少するので、リターダが1つの状態から他の状態へ切り替わる速度は速くなります。 アクティブな温度制御システムをリターダの加熱に使うことで、より速いスイッチング速度でリターダを駆動することができます。

アセンブリ/筐体
必要に応じて、筐体のないカスタム液晶リターダを製造することも可能です。

試験
左の写真に示す測定セットアップを使用することで、それぞれの液晶リターダの複屈折、均一性、高速軸の角度が測定されます。 この装置では、波長板とCCDカメラを用いて2次元の複屈折分布を測定します。 右図は液晶リターダの試験結果のサンプルですが、優れた均一性を示しています。

詳細情報
カスタム液晶デバイスのオプションの詳細や、ご注文については当社までお問い合わせください。

Custom CapabilityCustom Specification
Patterned Retarder SizeØ100 µm to Ø2"
Patterned Retarder ShapeAny
Microretarder Size≥ Ø30 µm
Microretarder ShapeRound or Square
Retardance Range @ 632.8 nm50 to 550 nm
SubstrateN-BK7, UV Fused Silia, or Other Glass
Substrate SizeØ5 mm to Ø2"
AR Coating-A: 350 - 700 nm
-B: 650 - 1050 nm
-C: 1050 - 1700 nm
Liquid Crystal Retarder Smaple Switching Time
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図1: ランダム分布のパターンリターダ

特長

  • カスタム仕様のマイクロリターダを構築
  • サイズ、形状、ならびに基板材料のカスタマイズが可能
  • リターダンス範囲: 50~550 nm
  • ファスト軸分解能: <1°
  • リターダンス変動:30 nm未満

用途

  • 3次元ディスプレイ
  • 偏光イメージング
  • 回折用途:偏光回折格子、偏光分析法、ビームステアリング

当社ではパターンサイズØ100 µm~Ø50.8 mm(Ø2インチ)、基板サイズØ5 mm~ Ø50.8 mm(Ø2インチ)でカスタム仕様のパターンリターダをご提供可能です。 カスタム仕様のリターダは、隣り合うファスト軸がそれぞれ異なる角度を持つマイクロリターダのアレイによって構成されます。 マイクロリターダのサイズ(最小は30 µm)や形状(円、正方形、多角形など)もカスタマイズ可能です。 当社では、1つ1つのマイクロリターダのサイズや形状をコントロールできるため、ほとんどの実験・デバイスニーズに合った様々なパターンリターダを構築することができます。

パターンリターダは、液晶ならびに液晶ポリマから作られます。 フォトアライメントの技術を用い、各マイクロリターダのファスト軸を<1°の分解能でどの角度にも設定可能です。 図1~3では当社のパターンリターダの例をご紹介しています。 図はイメージング偏光計で得られたパターンリターダの測定結果を表しており、個々のマイクロリターダのファスト軸方向が隣り合っていても別々に制御可能であることを示しています。

当社のパターンリターダの製造工程はすべて社内で行われています。 工程は、基板を準備することから始まります。典型的な基板はN-BK7またはUV溶融石英(UVFS)です(ほかのガラス基板でも対応可能なものがあります)。 基板をフォトアライメント材料の層でコーティングし、当社のパターンリターダーシステムに設置後、ファスト軸を設定するために直線偏光で露光します。 露光箇所は、ご希望のマイクロリターダのサイズによって決まります。ファスト軸は<1°分解能で0°~180°の角度に設定可能です。 設定後、液晶ポリマでデバイスをコーティングすることによって液晶セルを構築し、UV光で硬化します。

当社の LCPデポラライザ はこのパターンリターダの1例です。原則的に真にランダム化されたパターンは入射偏光を空間的にスクランブルするのでデポラライザとして使用可能です。しかし、このようなパターン素子は回折が大きくなります。当社のデポラライザは、ファスト軸の角度が線形的に増加しており、回折を大きくすることなく、0.5 mm径以上のサイズの広帯域ならびに単色ビームの両方をデポラライズする設計がなされています。詳細については当社の LCPデポラライザの製品ページをご覧ください。

ご希望のパターンリターダの図、またはファスト軸分布のエクセルファイルをご提供いただければ、ほとんどのパターンリターダが構築可能です。パターンリターダの作製については当社までお問い合わせください。

Liquid Crystal Retarder Smaple Switching Time
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図2: スパイラル分布のパターンリターダ
Liquid Crystal Retarder Smaple Switching Time
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図3: 複雑な分布のパターンリターダ

Posted Comments:
Martin Kozak  (posted 2019-09-12 14:43:03.253)
Hello, we purchased LCC1111T-B with the recommended controllers. When we modulate the phase of a linearly polarized light, we observe also a modulation of the transmitted power. Is this behaviour normal for this type LC devices? Can we somehow prevent the intensity modulation?
YLohia  (posted 2019-09-30 08:45:20.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. The liquid crystal variable retarder consists of cell filled with liquid crystal molecules. There will be some scattering of light between molecules and will impose a small modulation depending on the alignment of the crystals. We expect ~1% modulation depth when driven at 0.5-100 Hz by the LLC25 driver, as you have already witnessed. Driving the LCC111T-B higher than its threshold voltage >1.3V should slightly decrease the modulation depth.
jelu  (posted 2018-11-07 11:09:30.65)
Can you specify a damage threshold for picosecond regime? My specific is the following: 10 W average power, 20 MHz repetition rate, 20ps pulse duration at 1030 nm.
YLohia  (posted 2018-11-10 09:28:44.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. Unfortunately, we cannot specify a formal damage threshold for your conditions due to the lack of test data with those parameters. As a guideline, assuming a 0.5mm beam diameter, your pulse energy density would be ~0.2 mJ/cm^2. This is below our LIDT for low rep rate ns pulses [1.0 J/cm2 (532 nm, 10 Hz, 8 ns, Ø200 µm)] but we cannot guarantee lack of damage in your specific case.
parksj003  (posted 2017-06-21 09:11:36.873)
Hello, I have a simple question. Although I have already purchaced LCC1111T-B model, I might have to use it together with a 488 nm laser for a half-wave plate. Would you let me know if there is any problem? Best, Seongjun Park
tfrisch  (posted 2017-06-27 11:13:43.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. Retardance adds geometrically, so if you introduce a waveplate, you can find the effective retardance and fast-axis orientation with vector addition. I will reach out to you directly about your application.

Ø10 mm温度安定型半波長液晶リターダ

  • 開口:Ø10 mm
  • ±0.1 °Cの精度で温度が安定化(温度コントローラTC200を使用した場合)
  • 外径:Ø30.5 mm
  • SM1シリーズ外ネジ付き
  • 3種類の標準的なARコーティング付きでご提供

開口がØ10 mmで温度が安定したタイプのこの液晶リターダでは、350~700 nm(LCC1111T-A)、650~1050 nm(LCC1111T-B)、1050~1700 nm(LCC1111T-C)の波長に対応した3種類のARコーティングからお選びいただけます。当社推奨の温度コントローラTC200と併用していただいた場合、このリターダ温度は±0.1 °Cの精度で安定化できます(右側グラフをご参照ください)。 温度を安定化することで、周囲温度が変化してもリターダンスが一定となり、切り替え速度が高速になります。 Yケーブルが付属するので、このリターダを、液晶コントローラLCC25や温度コントローラTC200と直接つなぐことができます。

いずれのリターダもSM1シリーズの外ネジ付きであるため、当社のあらゆるSM1シリーズの内ネジ付き光学素子とつなげて使用できます。マウントRSP1/Mとの併用では、精密な回転調整やポスト取付ができます。一方でCRM1P/Mと併用した場合は、30 mmケージに取付けて様々な用途に使えます。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
LCC1111T-A Support Documentation
LCC1111T-ATemperature-Stabilized Half-Wave LC Retarder, Ø10 mm CA, ARC: 350-700 nm
¥142,082
3-5 Days
LCC1111T-B Support Documentation
LCC1111T-BTemperature-Stabilized Half-Wave LC Retarder, Ø10 mm CA, ARC: 650-1050 nm
¥142,082
3-5 Days
LCC1111T-C Support Documentation
LCC1111T-CTemperature-Stabilized Half-Wave LC Retarder, Ø10 mm CA, ARC: 1050-1700 nm
¥142,082
Today

液晶コントローラ

TC200 Heater Controller GUI
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液晶コントローラLCC25の背面パネル
  • 出力電力調整範囲:±25 VAC(f=2000±5 Hz)
  • 最大出力電流:15 mA
  • 出力コネクタ:BNC
  • 必要なACパワー:85~264 VAC、47~63 Hz、25 VA
  • 詳細は「LCコントローラ」タブをご覧ください。

LCC25は当社の可変液晶(LC)リターダやLC偏光ローテータに対応した液晶コントローラで、ネマティックLCデバイスの駆動に適しています。ネマティックLCリターダは、デバイスの故障の原因となる液晶層の分離や帯電を防ぐためにAC電圧で駆動する必要があります。 2000 HzのAC駆動電圧のほかに、コントローラLCC25は帯電を防ぐためにLC装置のDCバイアスを自動的にゼロにします。コントローラLCC25のAC出力電圧は、前面パネル制御や外部入力端子(0~5 VDC TTL)、USBインターフェイスを使って調整することができます。コントローラLCC25の詳細や仕様の全リストに関 しては「LC コントローラ」タブをご覧ください。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
LCC25 Support Documentation
LCC25液晶コントローラ、0~25 VAC、矩形波、デューティサイクル50%
¥182,737
Today

温度コントローラ

TC200 Heater Controller GUI
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ヒーターコントローラTC200の背面パネル
  • 加熱温度は 20 °C から 200 °Cまで対応
  • 選択可能な表示単位 (°F、°C またはK)
  • 単体操作またはソフトウェアを介してPCにより操作
  • 調整可能なPIDパラメータ
  • 正および負の温度係数を持つサーミスタに対応

温度コントローラTC200は、18 Wまでの抵抗加熱素子用のベンチトップ型コントローラです。このコントローラは、このページに掲載されている温度制御液晶リターダにも適用できます。 この装置は、°F、°C、Kで温度表示をすることができます。さらに、温度レベルの上下とその時の保持時間の設定を5種類までプログラミングできます。 最高温度を設定できるので加熱対象の装置の保護が可能です。またパワーリミットもプログラミングできるので、加熱素子をオーバードライブすることも防げます。 この他の安全機能として、温度センサがない時や断線が起きている時にドライバをシャットダウンするオープンセンサーアラーム等があります。

TC200は、シンプルなキーパッドインターフェイスで単体で駆動可能ですが、タイプBのUSBコネクタを使って、アプリケーションプログラムTC200、LabViewドライバ、 LabWindows ドライバ、もしくは簡単なコマンドを使ってPCから制御することもできます。

TC200には電源コードが付属します。

+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
TC200 Support Documentation
TC200温度コントローラ
¥80,747
Today
+1 数量 資料 型番 - ミリ規格 定価(税抜) 出荷予定日
TC200-EC Support Documentation
TC200-EC日本のお客様はTC200をお選びください。
¥80,747
Today
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