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Exulus®空間光変調器


  • Reflective Two-Dimensional Spatial Light Modulators (SLMs) Based on Liquid Crystal on Silicon (LCoS)
  • 2π Phase Stroke at 633 nm
  • Highly Stable Phase Control with Minimal Flickering

EXULUS-HD1

1920 x 1080 HD Resolution

Image Generated by SLM Using Computer-Generated Hologram Projection. For Details, See the App Note Tab

EXULUS-4K1

3840 x 2160 4K Resolution

Related Items


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Key Specificationsa
Item #EXULUS-HD1EXULUS-4K1
TypeLiquid Crystal on Silicon (LCoS), Reflective
Operating Wavelength400 nm - 850 nm
Panel Resolution1920 x 1080 (Full HD)3840 x 2160 (4K UHD)
Panel Active Area12.5 mm x 7.1 mm15.6 mm x 9.2 mm
Pixel Pitch6.4 µm3.74 µm
Phase / Retardance Range2π at 633 nm (Standard)
4.7π at 532 nm (Extended)
2π at 633 nm (Standard)
Angle of Incidenceb
Optical Axis45°
Frame RateStandard: 60 Hz
Frame Boost (Triple)c: 180 Hz
Standard: 30 Hz
PC ConnectionHDMI and USB 2.0
Bit Depth8 Bit, 0 - 255 Gray Level
  • 仕様の詳細は「仕様」タブをご参照ください。
  • これ以外の入射角では設計とは異なる位相シフトが起こります。10°以内であれば性能に著しく影響を与えることはありません。
  • Frame Boostモード(ソフトウェア上ではTripleモード)では一般的な180 HzのフレームレートでHDMI信号のR、G、Bチャンネルを次々に再生します。

特長

  • HD:1920 x 1080、4K UHD:3840 x 2160
  • 動作波長範囲:400~850 nm
  • Fill Factor(曲線因子):>93%(EXULUS-HD1/M)、>90%(EXULUS-4K1/M)
  • 水平方向、垂直方向それぞれでチルト調整が可能
  • パネルとコントローラが一体型
    • パネルとコントロールユニットを分離したタイプもご提供可能です(詳細は当社までお問合せください)
  • 複数のリターダンス範囲:
    • 標準モード:633 nmで2pi
    • Extendedモード:532 nmで4.7pi(EXULUS-HD1/Mのみ)
  • カスタム仕様のリターダンス範囲は最大で2pi @850 nm(EXULUS-HD1/M)、2pi @633 nm(EXULUS-4K1/M)(詳細は当社までお問合せください)
  • 他のデバイスのタイミング制御のためのトリガ出力(EXULUS-4K1/Mのみ)
  • 3種類のフレームレート:
    • EXULUS-4K1/M 標準モード:30 Hzのリフレッシュレート
    • EXULUS-HD1/M 標準モード:60 Hzのリフレッシュレート
    • EXULUS-HD1/M Frame Boost(Triple)モード:180 Hzのリフレッシュレート

Exulus®空間光変調器(SLM)はシリコン(Si)基板上に液晶を配置するLCoSをベースとしており、高解像度かつ各ピクセルの高速反射型位相制御が可能です。位相制御は高安定で変動および隣り合うピクセル間のクロストークを最小に抑えており、各ピクセルは532 nmで最大4.7pi(EXULUS-HD1/M)、633 nmで最大2pi(EXULUS-HD1/M、EXULUS-4K1/M)のリターダンスを生成できます。これらの空間光変調器は、セグメントミラーまたは可変形状ミラーなどの低次位相変調器よりもピクセル数が大幅に多くなります。EXULUS SLMは光トラップ、ビームステアリングやビーム成形、フェムト秒パルスの成形、補償光学、イメージング、ホログラフィなどの用途向けに2次元で空間光変調を行います。

Exulus製品は水平と垂直方向それぞれ単体で±3.2°のチルト調整が可能なSLMパネルを内蔵しています。調整した設定を固定し、安定性をさらに向上させるロッキングリングも取り付けられています。EXULUS-HD1/MまたはEXULUS-4K1/Mをカスタマイズし、パネルをコントロールユニットから分離することも可能です。詳細は当社までお問い合わせください。Exulus SLMの標準のリターダンスモードでは、633 nmにおいて2piの位相変位が可能です。EXULUS-HD1/MにはExtendedモードもあり、532 nmで4.7piが可能です。

EXULUS SLMはHDMI信号で駆動し、標準的なHDまたは4K画面で動作します。各製品にはデバイスを完全制御するGUIソフトウェアが付属しています。ソフトウェアはフルフレーム、画像入力、ビデオ入力、フレネルレンズ、回折、計算機合成ホログラム(Computer-Generated Holography/CGH)など様々な動作モードもサポートしています。CGHモードではパターンにチルトや集光エフェクトなどを重ねることもできます。GUIでは動作モード間の切り替えが素早くでき、画像、ビデオ、パターンをパネルにアップロードすることが可能です。動作モードについて詳細は「ソフトウェア」ならびに「使用例」のタブをご覧ください。

全てのEXULUS SLMにはHDMI-HDMIケーブル、HDMI-Display Portケーブル、PC接続用mini-USBケーブルをキャリーケース内に入れて発送いたします。日本国内対応のDC12 V出力のACアダプタ、水平・垂直チルトアジャスタの調整に使用するつまみネジ型六角レンチHKTS-5/64も同梱されています。


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背面パネルには空間光変調器(SLM)をPCに接続するUSBとHDMIポート、12 V電源用入力端子、電源スイッチがあります。トリガ出力用(3.3 V TTL)のメス型SMAポートはEXULUS-4K1/Mのみに付いています。
Spatial Light Modulator
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EXULUS SLMの底部にはポスト取付け用M4タップ穴が2つあります。筐体の両側面についている2つのタップ穴を利用して、さらに部品が取り付け可能です。SLMパネルの周りについている4つのタップ穴で30 mmケージシステムが取り付けられます。使用している製品のリストが「使用例」でご覧いただけます。
Spatial Light Modulator
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EXULUS SLMには磁性のカバーが付いています。使用中、カバーは左の写真のようにどの側面にも取り付けられます。
  
Item #EXULUS-HD1EXULUS-4K1
TypeLiquid Crystal on Silicon (LCoS), Reflective
Operating Wavelength400 nm - 850 nm
Panel Resolution1920 x 1080 (Full HD)3840 x 2160 (4K UHD)
Panel Active Area12.5 mm x 7.1 mm15.6 mm x 9.2 mm
Pixel Pitch6.4 µm3.74 µm
Fill Factor>93%>90%
Average Reflectance75% (Typical)64% (Typical)
Phase / Retardance Range2π at 633 nm (Standard)
4.7π at 532 nm (Extended)
2π at 633 nm (Standard)
Angle of Incidencea
Optical Axis45°
Reflected Wavefront Distortionλ/10 @ 633 nm
Damage ThresholdCWb5 W/cm (532 nm, Ø0.0107 mm)
Pulsed (ns)0.31 J/cm2 (532 nm, 8.6 ns, 10 Hz, Ø200 µm)
Pulsed (fs)0.069 J/cm2 (535 nm, 59.4 fs, 100 Hz, Ø188 µm)
Frame RateStandard: 60 Hz
Frame Boost (Triple)c: 180 Hz
Standard: 30 Hz
Fluctuation / Flickering (Peak-to-Peak)d<2% (Standard)
<5% (Extended)
<5% (Standard)
Beam Deviation by Panel Tip / Tilt±3.2°
Trigger OutputeNoneSMA Female
Trigger Output High Voltage LevelN/A3.3 V (TTL)
Trigger Output Pulse WidthN/A77 µs
Dimensions (L x W x H)172 mm x 110 mm x 73 mm
Weight1.24 kg
Storage Temperature0 °C to 60 °C
Operating Temperature10 °C to 40 °C
PC ConnectionHDMI and USB 2.0
Bit Depth8 Bit, 0 - 255 Gray Level
  • これ以外の入射角では、設定したパターンとは異なる位相シフトが生じます。10°以内であれば性能に著しい影響はありません。
  • ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算してください。このパワー密度の単位(単位長さあたりのパワー)が長パルスおよびCW光源に対して最も適した測定量である理由については、「損傷閾値」タブをご参照ください。
  • Frame Boostモード(ソフトウェア上ではTripleモード)ではHDMI信号のR、G、Bチャンネルを連続的に再生することで、全体として180 Hzのフレームレートになります。
  • Fluctuation / Flickeringとは全位相範囲に対する位相変動の割合で、そのときの位相設定に依存します。この値は最大の変動値で、一般に位相範囲の半分(中間)の位置で発生します。
  • EXULUS-4K1(/M)の外部トリガ出力についての詳細は、マニュアルの8ページをご参照ください。

回折効率

SLMに線形の位相パターンを繰り返し表示すると、ブレーズド回折格子と同様に機能します。回折効率は、1次回折パターンのパワーを、SLM全体の位相をゼロに設定したときのゼロオーダのパワーで割った値です。635 nmの波長で、複数のテストパターンについて測定しました。位相ステップを変化させて、実質的にライン間隔(Line Pair / mmで表記)の異なる様々な回折格子を作成しています。使用したパターンを以下にグラフ化しています。SLM EXULUS-HD1/MおよびEXULUS-4K1/Mについての測定結果は右のグラフをご覧ください。

回折効率の測定に使用した位相パターン

Phase Steps for Diffraction Efficiency

ソフトウェア

バージョン 1.0.10

下のボタンをクリックしてExulusソフトウェアのページにアクセスしてください。

Software Download

Exulus®SLMにはSLMパネルとデバイスの設定を完全制御するソフトウェアインターフェイスが付属します。パネル全体に特定の位相レベル(グレーレベル)を入力したり、カスタム画像のインポート、計算機合成ホログラム(Computer-Generated Holography/CGH)の生成、そしてフレネルレンズや回折格子など様々なパターンの生成ができます。すべてのパターンはシーケンスリストに保存でき、予め設定した間隔で再生が可能です。標準モードでは16.7 ms(60 Hzフレームレート:EXULUS-HD1/M)または33.3 ms (30 Hzフレームレート:EXULUS-4K1/M)の予め設定した間隔で再生が可能です。EXULUS-HD1/MはTripleモード機能もあり、RGB画像を使用する場合、180 HzのフレームレートでRGBチャンネルを順に再生します。ソフトウェアは1080pまたは4KのHD解像度とH.264の動画コーデック(サポートするファイル形式:MP4、M4VならびにMOV)でビデオ入力にも対応します。

Exulus Software Frame Tab
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標準フレームレートモードのFrame(フレーム)タブ: グレーレベルを0~255内で設定することにより、パネル全体を特定の位相レベルに設定します。
Exulus Software Frame Tab in Triple Mode
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TripleフレームレートモードのFrame(フレーム)タブ(EXULUS-HD-1/M): 3つの連続フレーム(180 fps)は異なるグレーレベルに設定可能です。
Exulus Software Frame Tab in Triple Mode
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File(ファイル)タブ: 設定したパターンをPNG、JPEG、BMP形式にアップロードします。
Exulus Software Frame Tab in Triple Mode
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CGH(計算機合成ホログラム)タブ: 設定画像をホログラフィックパターンに変換します。詳細については「使用例」のタブをご覧ください。
Exulus Software for Fresnel Lens Generation
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フレネルレンズ用Pattern(パターン)生成タブ: SLMパネルが選択した波長ならびに焦点距離で反射光を集光するよう設定します。
Exulus Software Pattern Tab for Diffraction Grating Generation
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回折格子Pattern(パターン)生成タブ: SLMパネルを選択した波長、偏角、そして回転角度で反射光を回折するよう設定します。異なるパターンの回折効率について詳細は、「仕様」タブをご覧ください。
Exulus Software Frame Tab in Triple Mode
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Video(ビデオ)タブ: アップロードした動画をSLMパネルで再生できます。標準モードではグレースケールの動画を60 Hz(EXULUS-HD1/M)または30 Hz(EXULUS-4K1/M)のフレームレートで再生可能です。Tripleモード(EXULUS-HD1/Mのみ)では180 Hzのフレームレートでカラー動画をR(赤)、G(緑)、B(青)のチャンネルを順に再生します。
SLM Diagram
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図1: SLM LCoSパネルの概略図 

概要

この2次元空間光変調器(Spatial Light Modulators/SLM)では、各ピクセルの位相シフトが設定可能です。当社のExulus®シリーズ2次元SLMはディスプレイ技術をベースに、シリコン(Si)基板上に液晶(LCoS)を配置しています。これによりセグメントミラーまたは可変形状ミラーなどの低次位相変調器よりもピクセル数が大幅に多くなります。また、ピクセルの位相シフト量のクロストークは僅かです。よってExulusシリーズ2次元SLMは光トラップ、ビームステアリングや成形、フェムト秒パルス成形、補償光学、イメージングならびにホログラフィなど多くのビーム操作用途に適しています。 

Exulus®シリーズのメインのエレメントは2次元SLM LCoSパネルです。図1はLCoSパネルの基本的な概略図です。液晶層が上部の透明導電ITO電極と底部の反射電極に挟まれています。SLMパネルの各ピクセルは底部のアドレス電極と一致します。2つの電極間に電圧を印加すると電場が形成され、液晶分子は電場の配向と強さにより並びます。液晶は複屈折性のある材料のため、液晶分子の配列方向により各ピクセルのリターダンスまたは位相シフトが制御されます。パネルに入射された波面はSLMパネルに送られた信号により位相または波面がシフトされて反射します。SLMパネルの計算されたパターンにより、この反射された波面はファーフィールドにおいて異なる光学効果が現れます。この効果には通常、回折、チルト、集光、ホログラフィックイメージ成形が含まれます。

SLM Setup for Computer Generated Holography
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図2:SLM EXULUS-HD1(/M)を使用したCGHのセットアップ。こちらではCGHに100 000 mmの焦点距離設定で集光エフェクトが追加されています。
View Imperial Product List
型番数量Description
S1FC6351ファブリペローベンチトップ型レーザ光源、635nm、2.5mW、FC/PC
P1-630A-FC-11Single Mode Fiber Patch Cable, 1 m, 633 - 780 nm, FC/PC
CP02F2SM1ネジ切付き30 mmケージプレート、厚さ0.35インチ、固定リング2個付属(インチ規格)
F810FC-6351635 nm FC/PC Collimation Package, NA = 0.25, f = 35.41 mm
AD15F1SM1アダプタ、Ø15 mm円筒形部品用
CRM11ケージ回転マウント、Ø1インチ光学素子用、SM1ネジ&#8-32タップ穴付き(インチ規格)
LPVISC1001Ø25.0 mm Unmounted Linear Polarizer, 510 - 800 nm
WPH10E-6331Ø1" Polymer Zero-Order Half-Wave Plate, 633 nm
CCM1-BS013130 mmケージキューブ付き偏光無依存型ビームスプリッタ、400~700 nm、#8-32タップ穴(インチ規格)
SM1CP21SM1シリーズエンドキャップ、外ネジ付き
LA1131-A-ML1Ø1" N-BK7 Plano-Convex Lens, SM1-Threaded Mount, f = 50.0 mm, ARC: 350-700 nm
LA1608-A-Ml1Ø1" N-BK7 Plano-Convex Lens, SM1-Threaded Mount, f = 75.0 mm, ARC: 350-700 nm
UPH3-P51Ø12 mm~Ø12.7 mmスイベル式ポストホルダ、バネ式六角固定つまみネジ付き、長さ3インチ、5個入り (インチ規格)
TR3-P51Ø1/2インチポスト、#8-32ネジ、1/4”-20タップ穴付き、長さ3インチ、5本入り(インチ規格)
BA21取付けベース、2インチ x 3インチ x 3/8インチ(インチ規格)
EDU-VS11ポスト取付け可能観測スクリーン、白色ポリスチレン製(インチ規格)
PH21Ø1/2インチポストホルダ、バネ付き六角固定つまみネジ付き、長さ2インチ(インチ規格)
TR1.51Ø1/2インチポスト、#8-32ネジ、1/4”-20タップ穴付き、長さ1.5インチ(インチ規格)
EXULUS-HD11空間光変調器、フルHD、400 nm~850 nm、#8-32タップ穴(インチ規格)
LMR11Ø1インチ光学素子用レンズマウント、固定リング1個付属、#8-32タップ穴 (インチ規格)
ER6-P41Ø6 mm ケージアセンブリーロッド、長さ 152.4 mm、4個入り
ER4-P41Ø6 mm ケージアセンブリーロッド、長さ 101.6 mm、4個入り
View Metric Product List
型番数量Description
S1FC6351ファブリペローベンチトップ型レーザ光源、635nm、2.5mW、FC/PC
P1-630A-FC-11Single Mode Fiber Patch Cable, 1 m, 633 - 780 nm, FC/PC
CP02F/M2SM1ネジ切付き30 mmケージプレート、厚さ8.9 mm、固定リング2個付属(ミリ規格)
F810FC-6351635 nm FC/PC Collimation Package, NA = 0.25, f = 35.41 mm
AD15F1SM1アダプタ、Ø15 mm円筒形部品用
CRM1/M1ケージ回転マウント、Ø25.0 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)光学素子用、SM1ネジ&M4タップ穴付き(ミリ規格)
LPVISC1001Ø25.0 mm Unmounted Linear Polarizer, 510 - 800 nm
WPH10E-6331Ø1" Polymer Zero-Order Half-Wave Plate, 633 nm
CCM1-BS013/M130 mmケージキューブ付き偏光無依存型ビームスプリッタ、400~700 nm、M4タップ穴(ミリ規格)
SM1CP21SM1シリーズエンドキャップ、外ネジ付き
LA1131-A-ML1Ø1" N-BK7 Plano-Convex Lens, SM1-Threaded Mount, f = 50.0 mm, ARC: 350-700 nm
LA1608-A-ML1Ø1" N-BK7 Plano-Convex Lens, SM1-Threaded Mount, f = 75.0 mm, ARC: 350-700 nm
UPH75/M-P51Ø12 mm~Ø12.7 mmスイベル式ポストホルダ、バネ式六角固定つまみネジ付き、長さ75 mm、5個入り (ミリ規格)
TR75/M-P51Ø12.7 mmポスト、M4ネジ、M6タップ穴付き、長さ75 mm、5本入り(ミリ規格)
BA2/M1取付けベース、50 mm x 75 mm x 10 mm(ミリ規格)
EDU-VS1/M1ポスト取付け可能観測スクリーン、白色ポリスチレン製(ミリ規格)
PH50/M1Ø12 mm~Ø12.7 mmポストホルダ、バネ付き六角固定つまみネジ付き、長さ50 mm(ミリ規格)
TR40/M1Ø12.7 mmポスト、M4ネジ、M6タップ穴付き、長さ40 mm(ミリ規格)
EXULUS-HD1/M1空間光変調器、フルHD、400 nm~850 nm、M4タップ穴(ミリ規格)
LMR1/M1Ø25 mm~Ø25.4 mm光学素子用レンズマウント、固定リング1個付属、M4タップ穴 (ミリ規格)
ER6-P41Ø6 mm ケージアセンブリーロッド、長さ 152.4 mm、4個入り
ER4-P41Ø6 mm ケージアセンブリーロッド、長さ 101.6 mm、4個入り

こちらの製品リストには、光学ブレッドボード、PC、ポストホルダをブレッドボードに取り付けるネジは含まれておりません。 

ホログラフィ投影

こちらではExulusシリーズSLMの用途の1つとしてホログラフィ投影を説明しています。図2はEXULUS-HD1(/M)を使用した2次元ホログラフィ投影に必要な典型的なセットアップです。SLMパネルにはコリメートビームが入射されています。ビームサイズをØ7 mmよりやや小さめにすると最良のホログラムが投影されます。入射ビームは、パネルの光軸方向に対して45°偏光するよう設置された偏光子と1/2波長板を通ります。投影イメージはまず付属のソフトウェアによって計算された計算機ホログラム(CGH)パターンに変換されます(ソフトウェアのCGHタブからアクセスできます)。 出射ビームはビームスプリッタにより入射ビームから分離されます。SLMソフトウェア内でCGHパターンに集光エフェクトを追加します。SLMで集光効果を適用しない場合には、焦点距離を極端に長い値に設定してください。 この例では、焦点距離を100 000 mm(レーザ波長635 nm)に設定し、投影パターンの線を白で表示するために「Invert Image」ボックスにチェックを入れ、プレビューで全体画像が確認できるよう「Position」を「Fit」に設定しました。CGHはファーフィールドでの回折に依存するため、スクリーン上で鮮明なホログラフィックイメージを生成するにはイメージングレンズ一式が必要です(こちらの例では、最初のレンズはf = 50 mm、2番目のレンズはf = 75 mm)。図3aおよびbは、投影するホログラフィックイメージと付属のソフトウェアで計算されたCGHパターンです。図4は実際のホログラフィ投影となります。

CGH Pattern from SLM
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図4: 図2のセットアップと図3のイメージを用いたCGH投影。中心の明るい点はSLMのピクセル間の間隔による0次光のスポットです。
Exulus CGH Software Settings
c.
図3: a. ホログラフィ投影に使用されたイメージ。 
b. Exulusソフトウェアによって生成されたCGHパターン。
c. ExulusソフトウェアのCGH設定タブ。

集光とチルトのエフェクト

SLMパネルは曲線因子によりピクセル間に小さな隙間があります。これにより、より高次の回折とSLMで影響されない、出射光にもともと存在する高エネルギの0次光スポットが生じます。中央の明るい点は図4のように同じ像内のホログラフィ投影に重なることがよくあります。多くの用途ではこの0次光スポットを排除することが求められます。 

より高い解像度のホログラフィックイメージを生成するために、CGHパターンに追加した集光エフェクトを調整します。これによりイメージングレンズを必要とすることなくCGH投影自体がフォーカスされます。0次光スポットは集光パラメータによって影響されないため、元のビームサイズのままコリメートされ、CGH投影イメージに映ります。 図5はCGHに追加された集光エフェクトと、SLMパネルに送られた最終処理済みのCGHパターンです。この例においては、焦点距離はソフトウェアで100 mmに変更されています。ほかのソフトウェアの設定に変更はありません。 

図5:  a.100 mmフレネルレンズの集光エフェクトをCGHパターンに追加。 b. EXULUSソフトウェアにより生成された図3aのイメージの最終CGHパターン、焦点距離100 mm追加済み。 

SLM for CGH
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図6: CGH投影で集光されている0次光スポットを排除するためのセットアップ。なおレンズは図2とは異なる位置にあります。

最初の例(上記)で使用されているレンズが光路内に設置された場合、中央の明るい点は拡散され、一方でホログラフィ投影は再フォーカスされます。手順は以下の通りです。 

  1. 短い焦点距離の設定(ここでは100 mm、ほかの設定は最初の例と同じです)でCGHパターンを生成します。 
  2. CGHパターンの焦点があった位置を探し出します。SLMソフトウェアで設定した距離(100 mm)になるはずです。 
  3. 最初のレンズをこの焦点位置の少し後方に置きます(ここではf = 50 mmレンズを使用しました)。
  4. 観察スクリーンを好きな場所に固定し、ビーム光路に2番目のレンズを設置します(ここではf = 75 mmレンズを使用しました)。スクリーン上でイメージが形成されるまでレンズの位置を調整します。 
  5. イメージの焦点があったらイメージのサイズと鮮明度が最適化されるよう両レンズの位置の微調整を行ってください。

実験セットアップは図6でご覧いただけます。なお、レンズの位置は図2とは異なることにご留意ください。図7は最終的に投影されたホログラムです。 

ExulusソフトウェアはCGHパターンにさらにX・Y方向のチルト調整を追加することができます。これによりCGH投影を中央の0次光スポットから分離させることが可能です。

SLM for CGH
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図7: 図5のCGHパターンと図6のセットアップで得たCGH投影。

光ピンセット(光トラップ)での用途

光ピンセット(光トラップ)システムでは、SLMを、3次元試料の様々な位置において複数の集光スポットを生成するために使用することができます。動画あるいはExulusソフトウェアパッケージのシーケンス機能の使用で、3次元試料内で捕捉した粒子を移動させる焦点移動パターンを生成可能です。右下の動画では捕捉したいくつかのビームを連続的に円状に動かしています。EXULUS-HD1(/M)を組み込んだ光ピンセット(光トラップ)システムは図8でご覧いただけます。 

SLM in Optical Tweezers
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図8: EXULUS-HD1(/M)を組み込んだ光ピンセット(光トラップ)システム 
変化するSLMパターンにより移動する捕捉粒子。
Damage Threshold Specifications
Item #Type
Damage Threshold
EXULUS-HD1 
EXULUS-4K1
CWa5 W/cm (532 nm, Ø0.0107 mm)
Nanosecond0.31 J/cm2 (532 nm, 8.6 ns, 10 Hz, Ø200 µm)
Femtosecond0.069 J/cm2 (535 nm, 59.4 fs, 100 Hz, Ø188µm)
  • ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。 線形パワー密度が長パルスおよびCW光源において最も適した測定基準である理由については、下記の「CWレーザと長パルスレーザ」をご覧ください。

当社のExulus空間光変調器の損傷閾値

右の仕様は当社のExulus空間光変調器の測定値です。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationN/APulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。


Posted Comments:
daw  (posted 2017-10-31 10:32:44.233)
Would it be possible to create a version of the Exulus that would work in NIR? I am mostly interested in wavelengths between 900 and 1100 nm. Thanks!
tfrisch  (posted 2017-12-13 11:20:30.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. I have logged your request in our internal engineering forum. While we do not currently offer an SLM into the NIR, I will reach out to you about your application and potential solutions.
h.aguiar  (posted 2017-04-21 14:06:15.003)
Dear Sir/Madam, What is the response time of the liquid crystal? (not the connection bandwidth/refresh rate) Thanks
nbayconich  (posted 2017-05-22 10:18:01.0)
Thank you for contacting Thorlabs. The EXULUS-HD1 has been tested to show a 0 – 2π phase rise and fall time of 61.2ms(rise) and 17.4ms(fall) and a 0 – π phase rise and fall time of 7.4ms and 11.5ms both at 633nm. The EXULUS-4K1 has shown a 0 – 2π phase rise and fall time of 9.4ms(rise) and 34.9ms(fall) both at 633nm. A Techsupport representative will reach out to you directly.

Exulus®空間光変調器、フルHD解像度

+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
EXULUS-HD1 Support Documentation
EXULUS-HD1空間光変調器、フルHD、400 nm~850 nm、#8-32タップ穴(インチ規格)
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EXULUS-HD1/M Support Documentation
EXULUS-HD1/M空間光変調器、フルHD、400 nm~850 nm、M4タップ穴(ミリ規格)
¥2,304,754
Lead Time

Exulus®空間光変調器、4K UHD解像度

+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
EXULUS-4K1 Support Documentation
EXULUS-4K1空間光変調器、4K UHD、400 nm~850 nm、#8-32タップ穴(インチ規格)
¥3,414,450
3-5 Days
+1 数量 資料 型番 - ミリ規格 定価(税抜) 出荷予定日
EXULUS-4K1/M Support Documentation
EXULUS-4K1/M空間光変調器、4K UHD、400 nm~850 nm、M4タップ穴(ミリ規格)
¥3,414,450
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