ダブルグランテーラー方解石偏光子


  • Excellent for Use with Broadband Sources
  • Compatible with SM1-Compatible Optomechanics
  • Extinction Ratio Greater than 100 000:1

DGL10

DGL10 Polarizer Mounted in an SM1L20 Ø1"
Lens Tube and PRM1 Rotation Mount

Related Items


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Specifications
Extinction Ratioa100 000:1
SubstrateLaser Quality Natural Calciteb
DesigncAir-Spaced Design for Maximum
Laser Damage Threshold
Wavefront Distortion≤λ/4 Over Clear Aperture
Quality of Input
and Output Faces
20-10 Scratch-Dig Surface
Transmission Range350 nm - 2.3 µm
Damage Thresholdc20 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.433 mm)
Mechanical Aperture12 mm x 12 mm
Clear Aperturec9 mm x 9 mm
Housing Diameter25.4 mm
Housing Length33 mm
  • Extinction Ratio(消光比)は、直線偏光が偏光子の軸に合うようにアライメントされた時の最大透過率と、そこから偏光子を90°回転させた時の最小透過率との比です。
  • リンクをクリックすると基板の仕様がご覧になれます。
  • ビーム径に対して偏光子の開口が十分な大きさであること、および偏光子が適切にアライメントされていることを必ずご確認ください。各偏光子は2つの分離したプリズムで構成されており、開口範囲内ではエアスペース構造ですが、開口範囲外でプリズムを接着しています。この接着部分に高出力レーザが照射されると、致命的な損傷や破壊を招く恐れがあります。
注意: 方解石は温度の変動に弱い結晶で、熱衝撃を与えると割れます。梱包は熱平衡になってから(6~8時間後)開いてください。

特長

  • 消光比:100 000:1
  • 対称の大きな視野(FOV)
  • 3重プリズムのエアスペース型設計
  • 透過域:0.35~2.3 μm
  • 高品質の天然方解石(低散乱)

当社のダブルグランテーラ偏光子は、波長範囲0.35~2.3 μmのレーザービームに対応し、100 000:1を超える消光比で高品質な偏光を作り出すことができます。3重プリズムのエアスペース型偏光子は、光学グレードが最も高い方解石で作られています。非偏光の光が偏光子に入射すると、結晶間の2つの境界面で分岐します。通常光線はそれぞれの境界面で反射されて散乱し、偏光子の筐体で部分的に吸収されます。異常光線は偏光子を透過し、偏光した光を出力します。

偏光子の3重プリズム設計により、標準的なグランテーラ偏光子に比べて視野(FOV)が大きくなっています。また、標準的なグランテーラ偏光子とは異なり、このダブルグランテーラプリズムの視野(FOV)は対称です。 ダブルグランテーラ偏光子の長さはわずか33 mmですが、開口部は9 mm x 9 mmと大きくなっています。

DGL10は、当社のØ25.4 mm(Ø1インチ)のオプトメカニクス取付け用部品に対応しています。また、Ø25 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)の積層型レンズチューブを用いて、DGL10を当社の手動式電動式のマウント、精密マウントあるいはケージシステム用回転マウントに取り付けられます。

Zemaxファイル
下の型番横の赤いアイコン(資料)をクリックするとZemaxファイルをダウンロードいただけます。また、こちらからは当社の全てのZemaxファイルの一括ダウンロードが可能です。
Specifications
Extinction Ratioa100 000:1
SubstrateLaser Quality Natural Calciteb (see Calcite tab)
DesignAir-Spaced Design for Maximum Laser Damage Threshold
Wavefront Distortion≤λ/4 Over Clear Aperture
Quality of Input and Output Faces20-10 Scratch-Dig Surface
Transmission Range350 nm - 2.3 µm
Damage Thresholdc20 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.433 mm)
Aperture12 mm x 12 mm
Clear Aperturec9 mm x 9 mm
Housing Diameter25.4 mm
Housing Length33 mm
  • Extinction Ratio(消光比)は、直線偏光が偏光子の軸に合うようにアライメントされた時の最大透過率と、そこから偏光子を90°回転させた場合の最小透過率との比です。
  • リンクをクリックすると基板の仕様がご覧になれます。
  • ビーム径に対して偏光子の開口が十分な大きさであること、および偏光子が適切にアライメントされていることを必ずご確認ください。各偏光子は2つの分離したプリズムで構成されており、開口範囲内ではエアスペース構造ですが、開口範囲外でプリズムを接着しています。この接着部分に高出力レーザが照射されると、致命的な損傷や破壊を招く恐れがあります。
偏波状態に依存した屈折-グランレーザ方解石偏光子
Calcite Polarization

概要

当社の方解石偏光子はすべて高品質な複屈折方解石結晶を素材としています。方解石の複屈折性により、光軸の方向に偏光した光波と光軸に対して直交する方向に偏光した光波は異なる屈折率で伝搬します。当社のダブルグランテーラ偏光子では、この複屈折性により1つの方向に偏光した入射光は選択的に反射および吸収され、それに直交する偏光は透過します。 非偏光の光が光学素子に入射すると、異常光線は偏光子を透過し、通常光線は偏光子内の各結晶界面で反射します。反射した通常光線は散乱されて部分的に光学素子の筐体に吸収され、その結果高い偏光度の光が出射されます。

方解石偏光子は偏光スプリッタ/コンバイナとして、あるいはビーム中の直交する偏光成分を取り除く偏光子として設計することができます。当社の方解石偏光子は、右の図のように2つのプリズムから構成されています。方解石は損傷を受けやすい柔らかい結晶なので、当社の方解石偏光子の多くは金属製の筺体に収められています。これらの筺体は、ネジやアダプタを使って当社のオプトメカニクス製品へ簡単に取り付けることができます。

視野

方解石偏光子には、波長と入射方向によって視野(FOV)が変化する特性があります。アライメントやコリメートの際には、このプリズムの視野を考慮する必要があります。標準仕様のグランテーラ偏光子とは異なり、当社のダブルグランテーラ偏光子は対称な視野を持ち、波長が長くなるとその視野も拡大します。

透過率

当社の偏光プリズムには、高品質の天然方解石のみを使用しています。これらの偏光子の典型的な透過率曲線は、「グラフ」タブ内に掲載されています。方解石は天然の素材で作られているので、結晶ごとのバラツキが透過率曲線と損傷閾値に影響を与えます。このような方解石の透過率曲線のバラツキは一般に2 μm以上の波長域で生じるので、それよりも短波長の可視域や近赤外域で使用するのには適した材質と言えます。

Thorlabs' Calcite Polarizers
Glan-Laser PolarizersGlan-Taylor PolarizersWollaston Polarizer
Glan-Thompson Polarizers
Mounted or Unmounted
Double Glan-Taylor PolarizerBeam Displacers

 

写真 B
lens tube mounted to PRM1
写真 A
inserting lens tube in PRM1
secure polarizer's position by using spanner wrench
写真 D
inserting polarizer in lens tube
写真 C

DGL10の取付け

偏光子DGL10は、 レンズチューブSM1L20を使用して回転マウントPRM1/Mに取り付け可能です。

  1. 回転マウントPRM1(/M)に付属している固定リングSM1RRを取り外す。
  2. ネジ付きのレンズチューブ端部を回し、写真Aのように回転マウントに取り付ける。
  3. レンズチューブが回転マウントに取り付けられたら(写真B)、 レンズチューブのもう1端に偏光子を取り付ける(写真C参照)。
  4. レンズチューブに付属する固定リングを使用して偏光子をしっかりと位置固定する。
  5. 固定リングの締め付けにはスパナレンチSPW602を使用可能(写真D)。

注: レンズチューブの長さに対応可能なスペースがない場合、レンズチューブSM1L20の代わりにSM1ネジ付きØ25.4 mm(1インチ)光学素子用マウントSM1P1をご使用いただけます

Damage Threshold Specifications
Coating Designation
(Item # Suffix)
Damage Threshold
(Uncoated)20 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.433 mm)

当社のダブルグランテーラ方解石偏光子の損傷閾値データ

右の仕様はダブルグランテーラ方解石偏光子の測定値です。

ビーム径に対して偏光子の開口が十分な大きさであること、および偏光子が適切にアライメントされていることを必ずご確認ください。各偏光子は2つの分離したプリズムで構成されており、開口範囲内ではエアスペース構造ですが、開口範囲外でプリズムを接着しています。この接着部分に高出力レーザが照射されると、致命的な損傷や破壊を招く恐れがあります。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationNo Comparison (See Above)PulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).


Posted Comments:
youngwookjun  (posted 2017-07-25 19:42:29.413)
I also observed beam displacement while rotating the laser beam. My application is very sensitive to the beam displacement, so do you have any other recommendation of polarizer eliminating beam displacement?
tfrisch  (posted 2017-09-05 04:05:00.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. It would be helpful to know if this deviation is linear or angular. I will reach out to you directly about your application.

偏光子セレクションガイド

当社では、ワイヤーグリッド、フィルム、方解石、α-BBO、ルチル、ならびにビームスプリッタを含むさまざまな偏光子をご用意しております。 ワイヤーグリッド偏光子のラインナップは、可視域から遠赤外域にも達する波長範囲に対応します。 ナノ粒子直線フィルム偏光子は最高で100 000:1の消光比を有しています。 また、その他のフィルム偏光子は、可視域から近赤外域までの光の偏光に使用できる製品としてお手軽な価格でご提供しております。 次に当社のビームスプリッタ偏光子は反射ビームの利用や、より完全に偏光された透過ビームの使用を可能にします。 最後に、α-BBO(UV域)、方解石(可視~近赤外域)、ルチル(近赤外~中赤外域)ならびに、オルトバナジン酸イットリウム(YVO4)(近赤外域~中赤外域)偏光子は、それぞれの波長範囲で100 000:1の高い 消光比を有する製品となっております。

偏光子の種類、波長範囲、消光比、透過率、ならびにサイズについては、下の表のMore [+]をクリックしてご覧ください。

Wire Grid Polarizers
Film Polarizers
Beamsplitting Polarizers
Polarizer TypeWavelength RangeExtinction RatioTransmissionaAvailable Sizes
Polarizing Plate Beamsplitters405 nm>10 000:1Ø1" and 25 mm x 36 mm
532 nm
633 nm
780 nm
808 nm
1030 nm
1064 nm
1310 nm
1550 nm
Polarizing Bandpass Filters355 nm +6 nm / -9 nm1 000 000:125.2 mm x 35.6 mm
Broadband Polarizing Beamsplitter Cubes
(Unmounted, 16 mm Cage Cube, or 30 mm Cage Cube)
420 nm - 680 nm1000:1e5 mm, 10 mm, 1/2", 20 mmf, 1"f, and 2"
620 nm - 1000 nm
700 nm - 1300 nm
900 nm - 1300 nm
1200 nm - 1600 nm
Wire Grid Polarizing Beamsplitter Cubes
(Unmounted or 30 mm Cage Cube)
400 nm - 700 nm>1 000:1 (AOI: 0° - 5°)
>100:1 (AOI: 0° - 25°)
Graph Icon
P-Pol.


S-Pol.
1"f
Laser-Line Polarizing Beamsplitter Cubes
(Unmounted or 30 mm Cage Cube)
532 nm3000:110 mm, 1/2", 1"f
633 nm
780 nm
980 nm1"f
1064 nm10 mm, 1/2", 1"f
1550 nm
High-Power Laser-Line Polarizing Beamsplitter Cubes (Unmounted or 30 mm Cage Cube)355 nm2000:11/2" and 1"f
405 nm
532 nm
633 nm
780 - 808 nm
1064 nm
High Extinction Ratio, High-Power, Broadband Polarizing Beamsplitter700 nm - 1100 nm > 1000:1 (700 - 1100 nm)
> 5000:1 (750 - 1000 nm)
 > 10 000:1 (800 - 900 nm)
12.7 mm
(Input/Output Face, Square)
900 nm - 1300 nm>1000:1 (900 - 1300 nm)
>10 000:1 (900 - 1250 nm)
>100 000:1 (980 - 1080 nm)
10 mm and 5 mm
(Input/Output Face, Square)
Calcite Beam Displacers350 nmg - 2.3 µm (Uncoated)-10 mmb
(Clear Aperture, Square)
Yttrium Orthovanadate (YVO4) Beam Displacers488 nm - 3.4 µm (Uncoated)->3 mm x 5 mm Ellipseh
(Clear Aperture)
2000 nm (V Coated)
alpha-BBO Polarizers
Calcite Polarizers
Quartz Polarizers
Magnesium Fluoride Polarizers
Yttrium Orthovanadate (YVO4) Polarizers
Rutile Polarizers
  • 透過率特性をご覧になるにはグラフのアイコンをクリックしてください。 各特性データは、ある1つの基板またはコーティングの透過率をサンプルとして示しており、その特性は保証されているものではありません。
  • 偏光軸の印付きのマウント、ネジ切り無しリング、またはシリンダに取付け済み。
  • マウント無し、または偏光軸印付きのSM05ネジ付きマウントに取付け済みのタイプをご用意。
  • マウント無し、または偏光軸印付きのSM01ネジ付きマウントに取付け済みのタイプをご用意。
  • PBS519: TP:TS > 1000:1(平均値)
  • マウント無し、またはケージシステム対応キューブに取り付け済みのタイプをご用意。
  • 方解石は天然の物質で、350 nmあたりの典型的な透過率は約75%となります(Transmission欄をご覧ください)。
  • マウント無し、またはØ12.7 mmの筐体(ネジ切りなし)に取付け済みのタイプをご用意。
  • 方解石の透過率特性は、直線偏光が偏光子筐体に記されている偏光軸とアライメントしている場合に有効です。
  • Vコーティング(1064 nm)付きの製品は、型番末尾が「-C26」となっています。
  • マウント無し、または偏光軸印付きのマウントやネジ切り無しシリンダに取付け済みのタイプをご用意。
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ダブルグランテーラー方解石偏光子

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DGL10 Support Documentation
DGL10ダブルグランテーラ偏光子
¥128,731
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