フッ化物ファイバーパッチケーブル、シングルモード


  • SM Fluoride Patch Cables for 2.3 - 4.1 µm or 3.2 - 5.5 µm
  • FC/PC- or FC/APC-Compatible Connectors
  • Hybrid Cables (FC/PC to FC/APC) Available
  • 1 m, 2 m, or 5 m Lengths

P3-23Z-FC-2

ZBLAN Fiber
FC/APC-Compatible Connectors

P1-32F-FC-1

InF3 Fiber
FC/PC-Compatible Connectors

P5-23Z-FC-1

ZBLAN Fiber
FC/PC- to FC/APC-Compatible Connectors

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フッ化物ファイバの製造について

用途例

  • 分光
  • ファイバーレーザ
  • スーパーコンティニウム光源
  • 環境モニタリング
  • 医療用途
  • 化学物質検出
  • 赤外イメージング
Indium Fluoride and Zirconium Fluoride Fiber Comparison
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当社のシングルモードフッ化物ファイバは、標準的な石英ガラスファイバに比べ、さらに長波長側の光を透過します。

特長

  • 当社のファイバ線引き施設で製造したフッ化物ファイバを使用したパッチケーブル
    • フッ化ジルコニウム (ZBLAN))ファイバ: 285 nm~4.1 µm
    • フッ化インジウム(InF3)ファイバ: 310 nm~5.5 µm
  • シングルモード動作
    • ZBLANファイバ: 2.3 µm~4.1 µm
    • InF3ファイバ: 3.2 µm~5.5 µm
  • 可視波長のアライメントビームも透過
  • 分光、環境センシング、医療分野などで使用
  • 低いフレネル反射損失: < 4%(面あたり)

シングルモードフッ化物ファイバーパッチケーブルは、中赤外域(MIR)で低損失透過を実現する設計となっております。 当社が自社工場で製造したシングルモードフッ化物ファイバを使用しており、純度、精度、強度に優れております。フッ化物ガラスや当社の製造工程については「ファイバの製造」タブまたは当社のフッ化物ファイバの製品ページをご覧ください。

フッ化物ファイバは水酸化物イオン(OH)濃度が非常に低く、中赤外の波長域では平坦な損失特性が得られます。フッ化ジルコニウム(ZBLAN)ファイバーパッチケーブルは、285 nm~4.1 µmの範囲において高い透過特性があります(シングルモード動作は2.3 µm~ 4.1 µm)。フッ化インジウム(InF3)ファイバーパッチケーブルは、310 nm~5.5 µmの範囲において高い透過特性があります(シングルモード動作は3.2 µm~5.5 µm)。右のグラフでは、標準的な石英ガラスファイバとの損失特性の比較がご覧いただけます。

Serialized Fiber End
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全てのフッ化物ファイバーパッチケーブルには型番、バッチ番号、ならびに主要な仕様が記載されています。

ケーブルの両端にはセラミック製フェルールコネクタが付いており、FC/PCコネクタ用は平坦仕上げ、FC/APCコネクタ用は角度付きとなっております(詳細は「FCコネクタ」のタブをご覧ください)。後方反射に敏感なセットアップには、角度付き付きコネクタのパッチケーブルの使用をお勧めします。各ケーブルには、フェルール端を埃や他の危険から守る保護キャップが2個付属しています。交換用のキャップCAPF(プラスチック製)ならびにCAPFM(金属製)は別売りでご用意しております。

フッ化物ガラスの屈折率は石英ガラスと近くなっています。それにより、フッ化物ガラス製のファイバは、ファイバ-空気およびファイバ-石英界面の両方において反射減衰量とフレネル反射が小さくなっております。屈折率、NA、損失特性については「グラフ」タブでご覧いただけます。

フッ化物ガラスは標準的な石英ガラスよりも柔らかいため、クリーニングは十分に注意して行う必要があります。推奨する手順については「取扱い」タブをご覧ください。

当社ではフッ化物ファイバ素線やマルチモードのフッ化物ファイバーパッチケーブルもご用意しております。当社がラインナップしているフッ化物ファイバおよびファイバーコンポネントについては下のリンクからご覧いただけます。

† ZBLANはフッ化ジルコニウム(ZrF4)ガラスの呼称として使用しています。

フッ化物ファイバおよびパッチケーブルのカスタマイズ

現在のラインナップにはないファイバのカスタマイズやファイバ線引きについては、当社までご相談ください。当社では、下記のようなフッ化物ファイバおよびパッチケーブルのカスタマイズに対応しております。

  • カスタムオプション: ファイバの種類、長さ、終端処理、チューブ
  • 組み込み用(OEM用)パッチケーブル: 用途要件に対応した設計
  • ARコーティング付きパッチケーブル
  • 過酷な環境向けに耐久性を高めたケーブル
Stocked SM Patch Cable Selection Guide
Standard Silica CablesFC/PC to FC/PC
FC/APC to FC/APC
Hybrid
AR-Coated Silica
AR-Coated TEC Silica
HR-Coated Silica
Beamsplitter-Coated Silica
MIR Fluoride Fiber

 

Fluoride Fibers and Components

Fluoride Fiber OverviewSingle Mode Fluoride FiberMultimode Fluoride Bare FiberMultimode Fluoride Patch Cables
AR-Coated Multimode Fluoride Patch CableVacuum-Compatible Multimode Fluoride Patch CableMultimode Fluoride BundlesMIR Reflection/Backscatter Bundles
Item # PrefixP1-23ZP3-23ZP5-23ZP1-32FP3-32FP5-32F
Connector CompatibilityaFC/PCFC/APCFC/PC to FC/APCFC/PCFC/APCFC/PC to FC/APC
JacketFT030DF-RFT030DF-G
Bare Fiber Item #IRZS23IRFS32
Fiber TypeFluorozirconate (ZBLAN)bFluoroindate (InF3)
Transmission Rangec285 nm - 4.1 µm310 nm - 5.5 µm
SM Operating Wavelength2.3 - 4.1 µm3.2 - 5.5 µm
Cutoff Wavelength≤ 2.3 µm≤ 3.2 µm
Typical Attenuationd0.03 dB/m @ 2.5 µm0.15 dB/m @ 3.6 µm
Maximum Attenuationd< 0.2 dB/m (from 2.3 to 3.6 µm)< 0.45 dB/m (from 3.2 to 4.6 µm)
NAe0.19 ± 0.02 @ 2.0 µm0.26 ± 0.02 @ 2.0 µm
Mode Field Diameterf10.5 ± 0.5 µm @ 2.5 µm11.0 ± 0.5 µm @ 3.6 µm
Core Diameter9 ± 0.5 µm
Cladding Diameter125 +1/-2 µm
Core/Cladding Concentricity≤ 2 µm
Core Circularity≥ 94%
Long-Term Bend Radiusg≥ 30 mm
Short-Term Bend Radiush≥ 10 mm
Operating Temperature-55 to 90 °C
  • 詳細については「FCコネクタ」タブをご覧ください。
  • ZBLAN and ZrF4 are used interchangeably to refer to fluorozirconate glass.
  • 減衰量が3000 dB/km以下の波長範囲で規定
  • Long-Term Bend Radius以上の曲げ半径において
  • NAはコアとクラッド間の屈折率差により規定されています。これは2 µmにおける仕様値ですが、NAは各ファイバのシングルモード動作範囲内でわずかに変動します(「グラフ」タブをご覧ください)。
  • モードフィールド径は公称値で、ファイバのNAとコア径の典型値を用いて算出されています。詳細は「MFDの定義」タブをご参照ください。
  • 長さ10 m、20年以上にわたり故障率0.2%以下となる計算値
  • ケーブルの曲げ半径は、補強チューブにより29 mmに制限されています。

ここでは、シングルモードのフッ化物ファイバの挿入損失(典型値)、曲げによる損失、モードフィールド径、分散、NA、コアとクラッドの屈折率と波長の関係性のグラフがご覧いただけます。これらの特性はファイバの線引きによりバラツキが見られる場合があります。ご用途に適したファイバのご相談は当社までご連絡ください。

損失

こちらのグラフではシングルモードのフッ化物ファイバで測定された減衰量を示しています。赤の網掛け領域は、各ファイバで減衰量レベルが保証されたシングルモード動作波長範囲で、青の網掛け領域は減衰量レベルが保証されていないシングルモード動作波長範囲です。シングルモードのカットオフ波長のすぐ下のピークは、2次モードの損失によるものです。

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曲げ損失

データは1 m長の曲げのないファイバの減衰量を測定し、同じ長さのファイバを記載の半径のシングルループにした時の減衰量と比較することで取得しています。グラフではこの曲げにより増加した減衰量を示しています。赤の網掛け領域は、各ファイバで減衰量レベルが保証されたシングルモード動作波長範囲で、青の網掛け領域は減衰量レベルが保証されていないシングルモード動作波長範囲です。

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その他の曲げ半径については生データファイルでご覧いただけます。

 

モードフィールド径

こちらのグラフでは、シングルモードのフッ化物ファイバのモードフィールド径(典型値)を示しています。この値は、各ファイバのコア径の測定値とNAの計算値から算出されています。青の網掛け領域は各ファイバのシングルモード動作の範囲を表しています。

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分散

こちらのグラフでは、シングルモードのフッ化物ファイバの色分散(典型値)を示しています。値は、屈折率より算出されています。青の網掛け領域は各ファイバのシングルモード動作の範囲を表しています。

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NA

こちらのグラフでは、シングルモードのフッ化物ファイバのNA(典型値)を示しています。値は、コアとクラッドの屈折率より算出されています。青の網掛け領域は各ファイバのシングルモード動作の範囲を表しています。

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屈折率

こちらのグラフでは、シングルモードのフッ化物ファイバのコアとクラッドの屈折率(典型値)を示しています。グラフのデータは、セルマイヤー式を測定データにフィッティングさせて取得しています。各グラフの下には各ファイバのコアとクラッドのセルマイヤー式と最良にフィットさせたパラメータがご覧いただけます。青の網掛け領域は各ファイバのシングルモード動作の範囲を表しています。

Zirconium Fluoride SM Bend-Induced Attenuation
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Modified Sellmeier Equation for MIR Fiber
セルマイヤーの分散式
ZBLAN Sellmeier Coefficients
CoefficientCoreCladding
u00.54630.705674
u10.75660.515736
u21.7822.204519
u30.0000.087503
u40.1160.087505
u521.26323.80739
A0.95621
InF3 Sellmeier Coefficients
CoefficientCoreCladding
u00.476273380.68462594
u10.769368930.4952746
u25.018354971.4841315
u30.01795490.0680833
u40.118650930.11054856
u543.6454575924.4391868
A11

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図では安全にかけられる軸上のテンションと、安全に支障のある曲げによりファイバを損傷する可能性のある軸外のテンションを比較しています。

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ファイバ素線のスプールからテープを外すときの推奨手順を示しています。テープを外すときは、片手でファイバをそっと押さえて安定させながら、もう一方の手でテープをファイバに対して平行に引っ張ってください。

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上では推奨するコーティングの除去方法を示しています。A:ファイバの除去する部分をストリッピング溶液に浸します。B~C:浸した部分の根本をピンセットFSGT でそっと挟み、ファイバ先端の方に引っ張ります。
D:コーティングが外れます。

フッ化物ガラスの物理的特性は、石英ガラスとは異なります。こちらではフッ化物ファイバとパッチケーブルの取り扱いについて推奨する手順を説明いたします。

安全上の取り扱いおよび廃棄について
ZBLANおよびInF3ガラスは健康被害を及ぼす場合があります。フッ化物ファイバの組成については当社までお問い合わせください。コーティング除去されたフッ化物ファイバ素線を取り扱う際には、必ずニトリル製手袋などの化学耐性のある手袋をご使用ください。クリービング後のファイバの破片は、当社の光ファイバ廃棄ユニットFTDUなど耐貫通性の容器に廃棄してください。

フッ化物ファイバや廃棄ユニットなどを廃棄される場合には、自治体の規則に従って廃棄してください。

保管
フッ化物ガラスは石英ガラスより柔らかく、保管中に露出している端面は傷がつきやすくなるため、機械摩耗にさらされないようご注意ください。通常の環境温度と湿度であれば、ファイバの品質に影響を与えません。長期間にわたり水や水蒸気に直接触れさせないようご注意ください。

曲げと引張り
フッ化物ファイバはテンションに対して強度はありますが、軸外から力を加えた場合や、小さい半径で曲げられた場合には、割れやすくなります。ファイバは短期曲げ半径よりも小さな半径で曲げないようにしてください。ファイバには、スプールに巻くときのようにある程度の軸上の力を加えることは可能です。右では軸上と軸外のテンションについて図で示しています。

当社のフッ化物ファイバ素線はスプールで発送され、端部分はスプール本体にテープで止められています。テープを外すときには、ファイバに対して平行に引っ張ってください(右上の図参照)。

当社のフッ化物ファイバーパッチケーブルにはファイバの保護のために、通常のパッチケーブルの被覆よりも剛性のあるPVDF補強チューブあるいはステンレススチール製チューブを使用しています。被覆を無理に曲げようとしない限り、ファイバが損傷を受けることはありません。PVDF被覆付きのパッチケーブルでは、制限よりも曲げた場合、チューブの色が変色します。ステンレススチール製のパッチケーブルは、ファイバが最小半径よりも小さな半径で曲げられないよう、機械的に制限されています。

被覆除去
フッ化物ファイバは、従来の方法で被覆除去をするとガラスが柔らかいため、損傷を受けやすくなっています。被覆除去用ピンセットFSGTをストリッピング用の溶剤とともに使用することによって、ファイバへの傷やニッキングを防ぐことができます。

ファイバのコーティングを除去するには、ペンキ剥離剤などの溶液に3~5分晒します。溶液をシリンジなど先端が長い容器に入れると、容易なのでお勧めです。ジェルタイプの溶剤をご使用になる場合には、ファイバの外側に塗ってください。なお、浸す時間は使用する溶剤と、コーティングの化学成分によって異なりますのでご注意ください。例えば、ジクロロメタン(DCM)をベースとした溶液をご使用になった場合、浸す時間はより短くなるかもしれません。

溶液に浸したファイバのコーティング部分が目に見えて膨らみます(右写真のB参照)。ここでストリッパFSGTで溶液に浸した部分のファイバをそっと挟み、ファイバ端の方に引きます。その際の圧力は適度にとどめておかないとファイバは折れてしまいますのでご注意ください。浸したコーティングはファイバ先端で滑り落ち、クラッドが露出した状態となります。除去した部分に残留物がある場合には、下で説明するようにクリーニングしてください。

ご使用前にストリッピング用溶剤の安全上の注意事項等をご確認ください。


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こちらでは溶剤で端面をクリーニングする際の推奨手順を示しています。
A: 5枚以上のワイプTCW604を適切な溶剤(左参照)で浸し、
B: ファイバ端面をワイプの上でそっと動かしてください。

クリーニング
フッ化物ガラスは柔らかいため、フッ化物ファイバとパッチケーブルの端面や被覆除去した部分は、クリーニング中に傷がつきやすくなっています。 ガラス表面に粒子がある場合には、まず圧縮空気を吹きかけてください。圧縮空気で取り除けない場合には、リントフリーワイプTCW604にアルコールなどの溶剤をつけて先端部分をクリーニングしてください(左図参照)。溶剤にはメタノールやイソプロパノールなどが適していますが、アセトンは適していません。乾いた布でふき取ることも傷をつける場合がありますので推奨しません。

なお、キムワイプ®††はファイバ先端を傷つける可能性が非常に高いので、ご使用にならないでください。

クリーブ
当社のフッ化物ファイバは、当社の大径ファイバ用クリーバVytran® LDC401のようなテンション・スクライブ方式でクリーブも可能です。なおこの方法ではファイバの破片ができますのでご留意ください。クリーブ中には、安全保護メガネと化学耐性のある手袋を常に着用してください。

TechniCloth®は、Illinois Tool Works社の登録商標です。
††
Kimwipes®(キムワイプ)は、Kimberly-Clark社の登録商標です。

Angle-Polished FC Connector
角度付きFCコネクタ付きフッ化物ファイバーパッチケーブルの先端は8°の角度付き研磨
Flat-Polished FC Connector
FCコネクタ付きフッ化物ファイバーパッチケーブルの先端はフラット研磨
FC/PC Connector with Domed Tip
一般的なFC/PCコネクタの先端はドーム状

一般的な石英ファイバーパッチケーブルを使用する場合には通常FC/PCまたはFC/APCコネクタが選ばれますが、これはPCまたはAPC研磨によりファイバの先端がドーム状になり、結合した2本のパッチケーブルのコアの物理的接触を可能します。 この物理的接触によりケーブル同士の接続部分での損失が最小に抑えられます。

石英ガラスと同じ研磨方法でも石英ガラスより柔らかいフッ化ガラスでは先端が平坦になります。 ケーブルによっては接触するフェルールに対して先端が若干凹む場合もあります。 よってフッ化物ファイバーパッチケーブルのコネクタはFC/PC(「PC」はPhysical Contact、物理的接触の意味)でもFC/APC(「APC」はAngled Physical Contact、角度付きの物理的接触の意味)でもありません。 そのため、当社ではこのケーブルをフラット研磨FCコネクタ付きまたは角度付き研磨FCコネクタ付きと呼んでいます。

ファイバ先端がフラットであってもファイバからの出射光を自由空間に出力する用途では影響はありません。 しかしFCコネクタ付きのケーブル同士を、例えばアダプタやバルクヘッドを介して接続する場合には、ファイバのコア同士が物理的に接触していない可能性があるので透過損失が起きることがあります。 FCコネクタ付きケーブル間の隙間は、典型的なSMA905コネクタ付きケーブル(エアギャップフェルールを使用している)間の隙間と比べても小さいので、損失があってもその値は通常僅かです。

下はフッ化物ファイバーパッチケーブルの先端を2次元と3次元で表した画像です。

2D Fluoride Fiber Tip
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画像は、フラットに研磨されたFCコネクタ付きコア径Ø100 µmのフッ化物ファイバーパッチケーブル先端の2次元表面プロファイルです。 XとY軸はミクロン単位で表示されています。 点線で描かれた円や線は目安として描かれています。 金属製フェルールとケーブル内部の接続部分は、青い点線で描かれた円内の薄緑色で可視化されています。 これはフラット研磨された当社のFCコネクタ付きフッ化物ファイバーパッチケーブルの代表的なデータです。
3D Fluoride Fiber Tip
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画像は、フラット研磨されたFCコネクタ付きコア径Ø100 µmのフッ化物ファイバーパッチケーブル先端の3次元マップです。 点線で描かれた円は目安として描かれています。 金属製フェルールとケーブル内部の接続部分は、黒と青い線で描かれた円の間のくぼみで表されています。 これはフラット研磨された当社のFCコネクタ付きフッ化物ファイバーパッチケーブルの代表的なデータです。

こちらのシングルモードフッ化物ファイバーパッチケーブルは、中赤外域(MIR)で動作するため、石英ファイバが適さない様々な用途でご使用いただけます。用途例には、中赤外(MIR)分光法、化学センシング、環境モニタリングのほか、中赤外域ファイバーレーザやスーパーコンティニウム光源も含まれます。

推奨する使用方法
フッ化物ガラスは標準的な石英ガラスよりも柔らかいため、パッチケーブル端面のクリーニングは十分に注意して行う必要があります。フッ化物ファイバ特有の使用情報については「 取扱い」タブをご覧ください。このケーブルは、コネクタが付いていることにより、ファイバ素線と比べて耐えられる出力パワーが低くなります。連続光出力の上限値である約300 mW以下でこのケーブルを使用することをお勧めいたします。

用途例: インターバンドカスケードレーザ
このパッチケーブルのシングルモード動作範囲は当社のインターバンドカスケードレーザ(ICL)の放射範囲と重なるため、当社の光スペクトラムアナライザと併せてご使用いただくことで、低損失な出力スペクトル測定が可能となります。フッ化物ガラスはUV域まで透過するため、アライメント用の可視光(ファイバ出力レーザ)を同じファイバ内に伝搬させることができます。ただし、可視光はカットオフ波長より短いため、マルチモードファイバ内のように伝搬します。

カップリング
用途や使用する波長によりますが、当社のコリメータやカプラの多くは、こちらのパッチケーブルと共用できます。下の画像では2つの例をご紹介しています。

MIR Fiber Coupling
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反射型コリメータrを使用してシングルモードフッ化物ファイバーパッチケーブルから空間に光を出力。 
MIR Fiber Coupling
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反射コリメータ以外でも、FiberPortを使用した自由空間出力では5自由度と回転調整が可能。
MFD Definition
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左の図は、ファイバを伝搬するビームの出力光強度のプロファイルを示しています。右の図は、標準的なビームの強度プロファイルで、図中にMFDおよびコア径を示しています。

モードフィールド径の定義

モードフィールド径(MFD)はシングルモードファイバを伝搬する ビームサイズの測定値です。 波長、コア半径、およびコアとクラッドの屈折率によって決まります。 光ファイバ内ではほとんどの光がファイバのコアに閉じ込められますが、クラッド内もわずかに伝搬します。 ガウス出力分布において、光出力が最大値に対し1/e2減少したところの直径がMFDとなります。

MFDの測定
MFD はファーフィールド可変開口法(VAMFF)によって測定します。 開口がファイバ出力のファーフィールドに配置され、その強度が測定されます。 ビームに小さな開口が連続配置して、各開口の強度を測定します。データは、光出力対開口の半角の正弦(またはSMファイバの開口数)としてプロットされます。

MFDは次に、特定の出力分布形状を想定しない数理モデルのペーターマンⅡの定義で決定されます。 ニアフィールドにおけるMFDは、ハンケル変換を用いてこのファーフィールド測定法から求められます。


こちらの動画では、当社の製造技術、フッ化物ファイバの研究開発、そしてフッ化物ファイバ技術の現状と将来の展望についてご覧いただけます。

当社の垂直統合されたファイバ線引き施設では、ZBLANフッ化ジルコニウム(ZrF4)やフッ化インジウム(InF3)ファイバが製造されています。この施設では、原材料およびガラスプリフォームの処理、ファイバ線引き、パッチケーブル製造を全て同じ場所で行っています。製造プロセスを最初から最後まで制御することで、低損失、高強度、正確な形状制御といったファイバの優れた仕様を一貫して満たせるようになります。

米国ニュージャージ州ニュートンにあるこの施設は、大量生産に適した設備を有し、数キロメートルのファイバを製造することができます。また、ファイバの製造開始から完成までを当社の施設内で行うため、製造工程を調整して、カスタムオーダや研究開発のニーズに対応できます。

フッ化物の特性
フッ化物ファイバは中赤外(MIR)域光を透過させるのに適しています。当社のファイバは、厳格な製造工程により水酸化物イオン(OH)濃度が非常に低く抑えられているため、この波長域での損失特性が小さくなっています。フッ化物ファイバは、カルコゲン化物ガラスファイバのような中赤外域で高い透過率を有する他のファイバと比べて、屈折率や色分散も小さくなっています。厳密に制御されたプロセスにより、ファイバの散乱と点欠陥が軽減され、ガラスマトリックスの微結晶化が抑えられます。


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当社のフッ化物ガラス製造施設で原材料を混合する様子

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ファイバ線引き工程内のガラスが下に落ちる様子

フッ化物ファイバの特性評価と試験
当社ではファイバの製造だけでなく、製造したファイバの試験および特性評価も行っています。線引きされたファイバは、当社の高い品質基準に合うことを確認するために、1本1本の特性を精密に測定しています。広範囲な試験結果は当社のファイバ線引きチームにもフィードバックされ、それにより1つ1つの製造工程の厳格な管理が可能になっています。当社製造のファイバについては、カスタム仕様による試験を実施した後に発送することも可能です。ご要望により他社製ファイバのサンプルに対する試験も実施することができます。以下の試験および特性評価が実施可能です。

      • 透過減衰量の波長特性測定
        • 紫外(UV)、可視(VIS)、近赤外(NIR)、中赤外(MIR)域の波長範囲
        • シングルモードまたはマルチモードファイバ、およびバルクガラス
      • シングルモードファイバのカットオフ波長測定
      • ファイバのNA測定
      • ファイバーガラスやコーティング形状のサブマイクロメータ精度での測定
      • マルチモードファイバの中赤外域でのハイパワースクリーニング
      • ファイバの引張強度試験
      • 欠陥/故障解析
      • ファイバーコーティングの硬化度試験

当社ならびにサードパーティ製ファイバの試験をご要望の場合は、当社までご連絡ください。


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グラフは全てのファイバ線引きの平均損失が年々着実に改善されていることを示しています。

研究開発チーム
当社の中赤外域用ファイバの研究開発チームは、長年に渡ってフッ化物ガラスの研究・開発、製造ならびにファイバの線引きを行ってきました。チームの専門知識と技術により、フッ化物ファイバの品質は常に向上しています。 左のグラフでは当社のフッ化物ファイバの性能の推移を示しています。

フッ化物ファイバおよびパッチケーブルのカスタマイズ
現在のラインナップにはないファイバについてのご要望がございましたら、カスタマイズや対応可能なファイバ線引きについて当社までご相談ください。当社では、下記のようなフッ化物ファイバおよびパッチケーブルのカスタマイズに対応しております。

ファイバ素線
  • 損失に対する厳格な要求条件を満たす超低損失フッ化物ファイバの特別選定
  • コアおよびクラッド形状のカスタマイズ
  • デュアルポリマークラッドでのご提供
  • パワーハンドリング性能の向上
パッチケーブル
  • カスタムオプション: ファイバの種類、長さ、終端処理、チューブ
  • 製品組み込み用(OEM用)パッチケーブル: 用途要件に対応した設計
  • ARコーティング付きパッチケーブル
  • 過酷な環境向けに耐久性を高めたケーブル

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当社のファイバ線引きタワー

Posted Comments:
user  (posted 2019-05-29 15:08:54.13)
What is the refractive index of the core and the cladding of the fiber?
YLohia  (posted 2019-05-30 02:42:04.0)
Hello, this information is given in the "Graphs" tab of this page.
hometown  (posted 2018-10-13 10:58:45.34)
Does these fibers have fiber jackets? What's the diameter? Can it be compatible with polarizer controller CPC250 or CPC900 for mid-IR polarization control? Thanks, Hongtao Lin hometown@mit.edu
YLohia  (posted 2018-10-15 11:21:39.0)
Hello Hongtao, the P1-23Z-FC-1 has a Ø3 mm Red PVDF, which is shown in the specs table. Unfortunately, neither of those are compatible with 3mm jackets. We do not offer these fibers in smaller tubing diameters since these fibers are very sensitive and prone to damage.
david.panak  (posted 2016-05-10 09:57:13.54)
i have part P1-23Z-FC-2 and it works very well for my application. Could you please quote a version of P1-23Z-FC-0.3 (0.3m long) that is armor jacketed? Need a bend radius capability of approximately 4cm for the armored fiber. thanks David Panak L-3 MID
besembeson  (posted 2016-05-10 04:49:24.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: Yes we can provide this to you. I will follow-up via email.
spearrin  (posted 2016-03-23 19:32:52.433)
Hello, would it be possible to get your InF3 single mode fibers in a bundle for IR endoscopy? Please email me. Thanks
besembeson  (posted 2016-03-24 03:53:02.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: We do provide several custom fiber configurations like this one. I will contact you for your full requirements.
besembeson  (posted 2015-10-15 11:15:08.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: The fiber transmission rapidly approaches 0 beyond 5.5um so we don't recommend using the InF3 fiber beyond 5.5um. You may want to consider chalcogenide fibers (which we don't carry at this time).
mchen  (posted 2015-09-21 15:28:59.917)
Hi, What is the damage threshold of ZrF4 fiber? Thanks, Mike
besembeson  (posted 2015-10-06 05:54:01.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: We don't have damage threshold values established yet. However, I will share with you a document that has power level guidelines for these fibers.
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ZBLANファイバーパッチケーブル、2.3~4.1 µm

  • 自社製造のシングルモードZBLANファイバ製のパッチケーブル
    • 透過範囲:285 nm~4.1 µm
    • シングルモード動作範囲:2.3 µm~4.1 µm
  • FC/PCまたはFC/APCコネクタに対応
  • 長さ:1 m、2 m、5 m(カスタム長については当社までお問い合わせください)。
  • Ø3.0 mm補強用チューブ、PVDF製
  • 保護キャップが2個付属
Item # PrefixaFiberSM Operating WavelengthAttenuationbMode Field
Diameterc
Core/Cladding
Diameter
NAdConnectorse
P1-23ZIRZS232.3 - 4.1 µm< 0.2 dB/m
(2.3 - 3.6 µm)
10.5 ± 0.5 µm
@ 2.5 µm
9 ± 0.5 µm /
125 +1/-2 µm
0.19 ± 0.02 @ 2.0 µmFC/PC-Compatible
P3-23ZFC/APC-Compatible
P5-23ZFC/PC- to FC/APC-Compatible
  • 主な仕様が記載されています。詳細は「仕様」タブをご参照ください。
  • コネクタ無しファイバ
  • モードフィールド径は公称値で、ファイバのNAとコア径の典型値を用いて算出されています。詳細は「MFDの定義」タブをご参照ください。
  • NAはコアとクラッド間の屈折率差により規定されています。これは2 µmにおける仕様値ですが、NAは各ファイバのシングルモード動作範囲内でわずかに変動します(「グラフ」タブをご覧ください)。
  • 詳細については「FCコネクタ」タブをご覧ください。
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
P1-23Z-FC-1 Support Documentation
P1-23Z-FC-1ZBLAN Single Mode Patch Cable, 2.3 - 4.1 µm, FC/PC, 1 m Long
¥44,344
7-10 Days
P1-23Z-FC-2 Support Documentation
P1-23Z-FC-2ZBLAN Single Mode Patch Cable, 2.3 - 4.1 µm, FC/PC, 2 m Long
¥64,390
7-10 Days
P1-23Z-FC-5 Support Documentation
P1-23Z-FC-5ZBLAN Single Mode Patch Cable, 2.3 - 4.1 µm, FC/PC, 5 m Long
¥124,360
7-10 Days
P3-23Z-FC-1 Support Documentation
P3-23Z-FC-1ZBLAN Single Mode Patch Cable, 2.3 - 4.1 µm, FC/APC, 1 m Long
¥44,344
7-10 Days
P3-23Z-FC-2 Support Documentation
P3-23Z-FC-2ZBLAN Single Mode Patch Cable, 2.3 - 4.1 µm, FC/APC, 2 m Long
¥64,390
7-10 Days
P3-23Z-FC-5 Support Documentation
P3-23Z-FC-5ZBLAN Single Mode Patch Cable, 2.3 - 4.1 µm, FC/APC, 5 m Long
¥124,360
7-10 Days
P5-23Z-FC-1 Support Documentation
P5-23Z-FC-1Customer Inspired! ZBLAN Single Mode Patch Cable, 2.3 - 4.1 µm, FC/PC to FC/APC, 1 m Long
¥44,344
7-10 Days
P5-23Z-FC-2 Support Documentation
P5-23Z-FC-2Customer Inspired! ZBLAN Single Mode Patch Cable, 2.3 - 4.1 µm, FC/PC to FC/APC, 2 m Long
¥64,390
7-10 Days
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InF3ファイバーパッチケーブル、3.2~5.5 µm

  • 自社製造のシングルモードInF3ファイバ製のパッチケーブル
    • 透過範囲:310 nm~5.5 µm
    • シングルモード動作範囲:3.2 µm~5.5 µm
  • FC/PCまたはFC/APCコネクタに対応
  • 長さ:1 mまたは2 m(カスタム長については当社までお問い合わせください)。
  • Ø3.0 mm補強用チューブ、PVDF製
  • 保護キャップが2個付属
Item # PrefixaFiberSM Operating WavelengthAttenuationbMode Field
Diameterc
Core/Cladding
Diameter
NAdConnectorse
P1-32FIRFS323.2 - 5.5 µm< 0.45 dB/m
(3.2 - 4.6 µm)
11.0 ± 0.5 µm
@ 3.6 µm
9 ± 0.5 µm /
125 +1/-2 µm
0.26 ± 0.02 @ 2.0 µmFC/PC-Compatible
P3-32FFC/APC-Compatible
P5-32FFC/PC- to FC/APC-Compatible
  • 主な仕様が記載されています。詳細は「仕様」タブをご参照ください。
  • コネクタ無しファイバ
  • モードフィールド径は公称値で、ファイバのNAとコア径の典型値を用いて算出されています。詳細は「MFDの定義」タブをご参照ください。
  • NAはコアとクラッド間の屈折率差により規定されています。これは2 µmにおける仕様値ですが、NAは各ファイバのシングルモード動作範囲内でわずかに変動します(「グラフ」タブをご覧ください)。
  • 詳細については「FCコネクタ」タブをご覧ください。
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
P1-32F-FC-1 Support Documentation
P1-32F-FC-1Customer Inspired! InF3 Single Mode Patch Cable, 3.2 - 5.5 µm, FC/PC, 1 m Long
¥50,290
7-10 Days
P1-32F-FC-2 Support Documentation
P1-32F-FC-2Customer Inspired! InF3 Single Mode Patch Cable, 3.2 - 5.5 µm, FC/PC, 2 m Long
¥76,112
Today
P3-32F-FC-1 Support Documentation
P3-32F-FC-1Customer Inspired! InF3 Single Mode Patch Cable, 3.2 - 5.5 µm, FC/APC, 1 m Long
¥51,818
7-10 Days
P3-32F-FC-2 Support Documentation
P3-32F-FC-2Customer Inspired! InF3 Single Mode Patch Cable, 3.2 - 5.5 µm, FC/APC, 2 m Long
¥83,722
7-10 Days
P5-32F-FC-1 Support Documentation
P5-32F-FC-1Customer Inspired! InF3 Single Mode Patch Cable, 3.2 - 5.5 µm, FC/PC to FC/APC, 1 m Long
¥51,054
7-10 Days
P5-32F-FC-2 Support Documentation
P5-32F-FC-2Customer Inspired! InF3 Single Mode Patch Cable, 3.2 - 5.5 µm, FC/PC to FC/APC, 2 m Long
¥79,918
7-10 Days