ズーム機能付きファイバーコリメーター


  • Adjustable Focal Length: 6 - 18 mm
  • FC/PC, FC/APC, or SMA Connector
  • Three AR Coating Options

ZC618FC-A

FC/PC Connector,
AR Coated for
400 - 650 nm

ZC618SMA-C

SMA Connector,

AR Coated for

1050 - 1650 nm

Application Idea

Zoom Fiber Collimator Mounted in a Ø1" Lens Tube Slip Ring (SM1RC)

ZC618APC-B

FC/APC Connector,

AR Coated for

650 - 1050 nm

Related Items


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Mounting Solutions
Item #DescriptionThreads/Bores
SM2A21Ø2" Mounting AdapterSM2 (2.035"-40)
External Threads
SM1RC
(SM1RC/M)
Ø1" (SM1) Slim Lens Tube
Slip Ring
Post Mountable via
8-32 (M4) Mounting Hole
SM1TCØ1" (SM1) Slim Lens Tube ClampPost Mountable via
#8 (M4) Counterbore
CP3630 mm Cage Plate,
Ø1.2" Central Double Bore
4 Through Holes at Corners
for ER Series Cage Rods
Zoom Fiber Collimators with Lens Tubes
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ズーム機能付きファイバーコリメータの端には、Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ならびにØ25.4 mm(Ø1インチ)のレンズチューブ取り付け用として、SM05内ネジならびにSM1外ネジが付いております。

特長

  • 焦点距離:6 mm~18 mmで調整可能
  • 3種類の広帯域反射防止(AR)コーティングをご用意(「コーティング」タブのグラフをご覧ください)
    • Aコーティング: 400 nm~650 nmでRmax < 0.5%
    • Bコーティング: 650 nm~1050 nmでRmax < 0.5%
    • Cコーティング: 1050 nm~1650 nmでRmax < 0.5%
  • 最短集光距離:0.3 m
  • シングルモードファイバからガウシアンに近い光を出射
  • 最大NA: 0.25
  • 小さな波面誤差:典型値λ/10(NA = 0.14のファイバを633 nmで用いたときのPV値)
  • ズーム動作時のポインティング安定性
    • FC/PCおよびFC/APC: < 1 mrad
    • SMA905: < 4 mrad
  • FC/PC、FC/APCまたはSMA905のコネクタ付き
  • すべてのØ30.5 mmマウント内に取付け可能(取付けアダプタについては右表参照)
  • 大径マルチモードファイバでは、優れた軸外性能を発揮(詳細は「マルチモード」タブ参照)
  • SM05またはSM1レンズチューブの取付けが可能
  • カプラまたはコリメータとして使用可能

ズーム機能付きファイバーコリメータは、ビームをコリメートしたまま、6 mm~18 mmの範囲で焦点距離を変えることができます。そのため、コリメートしたままビームサイズを変更できます(「性能」タブで動画をご覧ください)。ズーム機能に加え、コリメート光の広がりを精密調整したり、あるいはビームウェストまでの最大距離から最短集光距離の0.3 mまでの間で集光したりすることができます。したがって、自由空間レーザ光のファイバへの結合効率を容易に最大化することもできます。 集光調整やズームについての詳細は「性能」タブをご覧ください。この汎用的なデバイスは、用途に適した固定のファイバーコリメータを探す手間を省くとともに、様々な幅広い用途にご使用いただけます。

ズームコリメータはエアスペース型のレンズ設計になっており、非球面レンズを用いたコリメータよりも優れたビーム品質が得られます。収差の少ないエアスペース型設計は、M2 として1(ガウシアン)に近い値が得られ、また波面誤差も小さいといった利点があります。

標準品のズームコリメータとしては、3種類のARコーティング(400 nm~650 nm、650 nm~1050 nm、1050 nm~1650 nm)と、3種類のコネクタ形状(FC/PC、FC/APC、SMA)からお選びいただけます。表面反射による光損失を最小限に抑えるために、広帯域反射防止(AR)コーティングはコリメータ内の全レンズの両面に施されています(詳細は、「コーティング」タブをご覧ください)。 特定の波長のVコーティング付きズームコリメータをご希望の場合は、当社までお問い合わせください。

当社では、焦点固定型トリプレットレンズファイバーコリメータ焦点固定型コリメータを含む非球面レンズファイバーコリメータ、広い波長域で使用するのに適した調整機能付きFiberPortコリメーターパッケージなど、様々な製品を取り揃えております。コリメートおよびカップリング用製品のラインナップについては「コリメーターガイド」タブをご覧ください。

取付けについて
ズームコリメータの出射部にはSM05内ネジとSM1外ネジの両方付いており、それらを用いると当社のオプトメカニクス製品への組み込みが容易です。ズームコリメータ先端のネジの付いたリングは、ズームリングや集光調整リングを回しても回転しません。そのため、取り付けられている光学素子に影響を及ぼすことなく、またポインティングの安定性を保ちながらビームサイズを調整できます(詳細は「性能」タブをご覧ください)。

ズームコリメータの直径は当社のSM1レンズチューブと同じ30.5 mmです。両端の黒いリング、およびズームリングと集光調整リングの間にある黒いリングは、当社のレンズチューブスリップリングSM1RC/MまたはレンズチューブクランプSM1TCを用いてズームコリメータをポストに取り付ける際に使用できます。また、ズームコリメータはケージプレートCP36を使用して30 mmケージシステムに組み込むことも可能です。そのほか、アダプタSM2A21を使用すれば取付けリングの外径を50.8 mm(2インチ)に変換することができ、当社のSM2 レンズチューブ60 mmケージシステム、Ø50.8 mm(Ø2インチ)光学素子用マウントなどに取付けられます。

Specifications
Item # ZC618APC-AZC618FC-AZC618SMA-AZC618APC-BZC618FC-BZC618SMA-BZC618APC-CZC618FC-CZC618SMA-C
Connector Style2.2 mm Wide
Key FC/APC
2.2 mm Wide
Key FC/PC
SMA9052.2 mm Wide
Key FC/APC
2.2 mm Wide
Key FC/PC
SMA9052.2 mm Wide
Key FC/APC
2.2 mm Wide
Key FC/PC
SMA905
AR Coating Range400 - 650 nm650 - 1050 nm1050 - 1650 nm
Transmission at
Selected Laser Lines
80% at 405 nm
87% at 543 nm
90% at 633 nm
89% at 780 nm
92% at 980 nm
91% at 1064 nm
88% at 1310 nm
84% at 1550 nm
Typical Collimated
Beam Diametera,b
1.06 - 3.50 mm (SM400 at 405 nm)
1.08 - 3.49 mm (SM450 at 543 nm)
1.08 - 3.39 mm (SM600 at 633 nm)
1.24 - 3.90 mm (780HP at 780 nm)
1.27 - 3.89 mm (SM980-5.8-125 at 980 nm)
1.24 - 3.92 mm (SM980-5.8-125 at 1064 nm)
1.07 - 3.27 mm (SMF-28-J9 at 1310 nm)
1.10 - 3.30 mm (SMF-28-J9 at 1550 nm)
ReflectanceRmax < 0.5%
Effective Focal Length6 - 18 mm
Maximum Fiber NA0.25
Closest Focusing Distance0.3 m
Pointing Stability During Zooming< 1 mrad< 4 mrad< 1 mrad< 4 mrad< 1 mrad< 4 mrad
Damage Threshold Specificationsc
Item # SuffixAR CoatingDamage Threshold
-A400 - 650 nm3 J/cm2 (532 nm, 10 Hz, 10 ns, Ø408 μm)
-B650 - 1050 nm7.5 J/cm2 (810 nm, 10 Hz, 10 ns, Ø76.9 μm)
-C1050 - 1650 nm3 J/cm2 (1542 nm, 1 Hz, 10 ns, Ø268 μm)
  • この仕様値はコリメータの前焦点面での1/e2ビーム径です。これらの値は、集光距離を無限遠に設定し、焦点調整リング(ズームリング)を6 mm~18 mmの間で変化させたときに得られる典型的なビーム径の範囲を表しています。これらのビーム径は、記載されている特定のシングルモードファイバを指定の波長で使用したときに得られます。ファイバや波長を変更したときの影響は、「広がり角」のタブに記載されている式で概算できます。
  • マルチモードファイバからの光をコリメートしたときの典型的なビーム径については「マルチモード」タブをご覧ください。
  • 損傷閾値の測定方法については「損傷閾値」タブをご覧ください。

シヤリング干渉計(SI035、拡大表示スクリーンSIVS付き)で生成された干渉縞(フリンジ)は、ズーム機能付きファイバーコリメータの焦点距離を調整してビームサイズを変えても、基準線に対して平行の状態が維持されます。シヤリング干渉計の詳細はこちらをクリックしてご参照ください。

コリメーション

当社のシヤリング干渉計は、コヒーレント光がコリメートされているかどうかを判断するのにお使いいただけます。この干渉計は、45°に取り付けられたウェッジ付きオプティカルフラットと、中心に基準線がある拡散板で構成されています。シヤリング干渉計は光のコリメート状態の定性分析用として設計されています。

拡散板は、オプティカルフラットの前面および裏面からのフレネル反射光で生成される干渉縞を観察するために使用されます。ビームがコリメートされている場合、干渉縞パターンは基準線に対して平行になります。干渉縞は、コリメートの状態以外に、球面収差、コマ収差、非点収差などの影響も受けます。

右の動画は、ズーム機能付きファイバーコリメータの集光距離をコリメータとして機能する状態に調整し、シヤリング干渉計で観察した時の様子を示しています。干渉縞は基準線に対して常に平行です。これは、ビームサイズを調整してもビームはコリメートされた状態であることを意味しています(下の画像をご覧ください)。

コリメート光
Collimated Light
集束光および発散光
Converging Light Diverging Light

 

ビームポインティングの安定性

公差の小さいワイドキーFC/PCおよびFC/APCレセプタクルとセラミック製のスリーブを使用している製品では、ファイバの取り外しや交換に際して、高いポインティングの再現性が得られます。コリメータのレンズが筐体の中で回転せずにスライドするため、ポインティングの安定性が優れています(< 1 mrad)。SMAレセプタクルと金属製フェルールを使用した製品でも優れたポインティングの安定性が得られます(< 4 mrad)。

 

調整

シングルモードファイバからのコリメート光は、ほぼガウシアンのビームプロファイルを有しますが、そのビームウェスト径と発散角はコリメータの焦点距離のほかに波長とファイバのモードフィールド径にも依存します。ズームコリメータを調整してビームが完全にはコリメートされていない状態にしたとき、そのビームウェストの位置も波長とモードフィールド径によって変化します。このような用途に対する依存性を考慮し、ファイバ先端に位置する点光源からの光に対する、光線光学に基づいて計算された集光距離がリングに刻印されています。これらの波長とは独立した値は、シングルモードファイバからの光のビームウェスト位置とは一致しないため、ウェスト位置が重要な用途では、その特定のセットアップで求めてください。

当社のズーム機能付きファイバーコリメータは、コリメート状態を維持したまま、焦点距離を6~18 mmの範囲で変えることができます。そのほか、コリメート光の広がり角を精密調整できるだけでなく、ビームウェストまでの最大距離(「広がり角」タブを参照)から最短集光距離の0.3 mまでの間で集光することができます。そのため、自由空間レーザ光のファイバへの結合効率を容易に最大化することもできます。

右の画像はコリメータの2つの調整機能を示しています。集光距離を調整するには、ファイバーコネクタから遠い方の赤色の部分を回してください。これによりビームの集光位置を変えられます。焦点距離の調整には、ファイバーコネクタに近い方の赤色の部分を回してください。これによりビームサイズを変えられます。

両端にはズーム、集光、または両方を固定するための止めネジ(セットスクリュ)が付いており、固定するには付属の1.3 mm六角レンチを使用します。

軸上色収差
規定の動作波長範囲で使用した場合、これらのズーム機能付きファイバーコリメータは、焦点調整範囲全域にわたり軸上色収差を最小限にとどめるように設計されています。軸上色収差は、異なる波長の光の焦点面が、同一の集光レンズに対して異なる位置に生じるときに発生します。

下のグラフは、ズーム機能付きファイバーコリメータをカプラとして使用し、自由空間光をファイバに入射したときに発生する軸上収差を示しています。公称焦点距離(焦点距離調整(ズーム)用リングが示す数字)に対する、動作波長範囲における焦点面位置の偏差(理論値)を、下のグラフに示します。各コーティングタイプ(A、B、C)について、焦点距離を6 mm、12 mm、18 mmに設定して計算しています(これは各データセットの焦点距離を、ファイバーコネクタ側の赤いリングだけを回して設定することに対応しています)。

Longitudinal Chromatic Aberration
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理論データはこちらからダウンロードいただけます。
ズーム機能付きファイバーコリメータZC618FC-A、ZC618APC-A、およびZC618SMA-Aをカプラとして使用し、焦点距離を6 mm、12 mm、18 mmに設定したときの軸上色収差。青色の網掛け領域はこのコリメータの動作波長範囲を示しています。
Longitudinal Chromatic Aberration
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ズーム機能付きファイバーコリメータZC618FC-B、ZC618APC-B、およびZC618SMA-Bをカプラとして使用し、焦点距離を6 mm、12 mm、18 mmに設定したときの軸上色収差。青色の網掛け領域はこのコリメータの動作波長範囲を示しています。
Longitudinal Chromatic Aberration
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ズーム機能付きファイバーコリメータZC618FC-C、ZC618APC-C、およびZC618SMA-Cをカプラとして使用し、焦点距離を6 mm、12 mm、18 mmに設定したときの軸上色収差。青色の網掛け領域はこのコリメータの動作波長範囲を示しています。

下のグラフは、集光距離を無限遠に設定して広がり角が最小になるように調整されたズーム機能付きファイバーコリメータに対して、シングルモードファイバに結合された特定の波長のレーザ光を入射したときに、得られる出射光の1/e2ビーム径(理論値)の変化を伝搬距離の関数として示したものです。ビーム径のデータは、8種類の波長と、3種類の焦点距離について示しています。ファイバ、波長または焦点距離を変更したときの影響は、グラフの下に示した理論近似式によって概算することができます。

Longitudinal Chromatic Aberration
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シングルモードファイバSM400と、400~650 nm用ズームコリメータを用いたときのデータです。
Longitudinal Chromatic Aberration
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シングルモードファイバSM450と、400~650 nm用ズームコリメータを用いたときのデータです。
Longitudinal Chromatic Aberration
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シングルモードファイバSM600と、400~650 nm用ズームコリメータを用いたときのデータです。
Longitudinal Chromatic Aberration
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シングルモードファイバ780HPと、650~1050 nm用ズームコリメータを用いたときのデータです。
Longitudinal Chromatic Aberration
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シングルモードファイバSM980-5.8-125と、650~1050 nm用ズームコリメータを用いたときのデータです。
Longitudinal Chromatic Aberration
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シングルモードファイバSM980-5.8-125と、1050~1650 nm用ズームコリメータを用いたときのデータです。
Longitudinal Chromatic Aberration
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シングルモードファイバSMF-28-J9と、1050~1650 nm用ズームコリメータを用いたときのデータです。
Longitudinal Chromatic Aberration
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シングルモードファイバSMF-28-J9と、1050~1650 nm用ズームコリメータを用いたときのデータです。

ビームの広がり角の理論的近似値

ファイバからの光がガウス型の強度プロファイルを有する場合、広がり角の理論的近似値を下記の計算式で求めることができます。この計算式はシングルモードファイバの場合にはよく当てはまりますが、非ガウス型の強度プロファイルの光を出射するマルチモードファイバの場合は、実際の広がり角よりも小さい値を与えます。

広がり角(全角、単位は°)は以下の式で求められます。

Divergence Angle Equation

ここで、MFDはファイバのモードフィールド径、fはコリメータの焦点距離です。 この式ではMFDとfには同じ単位を使わなければなりません。

:

コリメータZC618APC-AP3-460B-FC-1などのシングルモードファイバーパッチケーブルと組み合わせて用い、MFD = 3.6 µm、f ≈ 12.0 mm、λ = 543 nmとしたとき、広がり角は

θ ≈ (0.0036 mm / 12.0 mm)*(180/3.1416) ≈ 0.017° or 0.30 mradとなります。

出射ビーム径の理論的近似値

コリメータによる広がり角が最小になるように設定されているとき、コリメータの前焦点面での1/e2ビーム径は下記の式で概算できます。

Output Beam Diameter Equation

ここでλは使用している光の波長、MFDはファイバのモードフィールド径、fはコリメータの焦点距離です。

:

コリメータZC618APC-C(f = 12.0 mm)とパッチケーブルP1-SMF28E-FC-1(MFD = 10.5 µm))を組み合わせ、波長1550 nmで使用したとき、出射ビームの径は

(4)(1550 nm)[12.0 mm / (π · 10.5 µm)] = 2.26 mmとなります。

ビームウェストまでの最大距離の理論的近似値

使用するコリメータ、シングルモードファイバ、波長が与えられたとき、ビームウェストまでの最大距離は下記の式で概算できます。

Max Waist Distance Calculation

ここでfはコリメータの焦点距離、λは光の波長、MFDはファイバのモードフィールド径です。

例:

コリメータZC618APC-AをシングルモードファイバーパッチケーブルP3-460B-FC-1と組み合わせて用い、MFD = 3.6 µm、f≈ 12.0 mm、λ = 543 nmmとしたとき、ビームウェストまでの最大距離は

(12 mm) + (2 (12 mm)2 (543 nm) / (3.1416) (3.6 µm)2) = 3.85 mとなります。

軸外性能
当社のFC/PCまたはSMAコネクタの取付けられたズーム機能付きファイバーコリメータは、マルチモードファイバを使用した時にも優れた性能を発揮します。それを実証するために、ハロゲン光源からの光を円形状-線形状変換ファイバーバンドルBFL105LS02を用いてコリメートしました。 コリメータは、ファイバからの出射光を約1 m先の観測スクリーンにイメージングできるよう設置しました。

右の動画では、焦点距離を全動作範囲(18 mm~6 mm)にわたって変化させ、そして戻しています。この調整中も結像面は一定で、常に鮮明な像が生成されています。この動画では、コリメータによって大径マルチモードファイバーの7つのすべてのコアが鮮明かつ識別可能な状態で映しだされており、軸外における結像性能に優れていることが示されています。

Divergence for 633 nm collimators
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上の写真は、円形状-線形状変換ファイバーバンドルの出射光のイメージを、ズーム機能付きファイバーコリメータZC618SMA-Aで生成した像(左)と、保護膜銀コーティング付き反射型コリメータRC04SMA-P01で生成した像(右)です。

それとは対照的に、同じ実験配置でコリメータを反射型コリメータRC04SMA-P01に置き換えると、著しい軸外収差(すなわち、コマ収差、非点収差、像面湾曲)が現れます。これらの収差が発生するのは、パラボリックミラーでは放物面の焦点から離れた点光源からの光を、完全にはコリメートできないためです。上の写真では反射型コリメータとズーム機能付きファイバーコリメータの像を並べて比較しています。

Divergence for 633 nm collimators
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上の図は、マルチモードファイバーコアの像が形成される様子を表しています。像は集光調整リングによって決定される集光距離の位置に形成されます。

マルチモードファイバーコアのイメージング
コリメータの集光距離を有限にしたとき、マルチモードファイバーコアの像が生成されます。右は、マルチモードファイバーコアの像が形成される様子を示す光線図です。コリメータの集光距離が変化すると、像のサイズも変化します。生成される像のサイズは下記の式で近似的に求められます。

Image Size.

下のグラフは、当社のSMAまたはFC/PCコネクタ付きアクロマティックレンズのファイバーコリメータを使用したときのコアの像の径(理論値)を、集光距離(右図のFocusing Distance)の関数として示しています。これらの結果は波長やコネクタの種類に依存しません。

相対光強度
NAが大きく、コア径が大きなファイバの場合、ビネット(中心部に比べて周縁部のビーム強度が低くなること)が発生する場合があります。右のグラフは、均一な出射ビームプロファイルを有するNA 0.25のファイバの像の相対光強度を、コアの中心からの半径(位置)の関数としてプロットしたものです。

下のグラフは、当社のズーム機能付きファイバーコリメータの14のレンズ表面(レンズ毎に2表面)に使用されているARコーティングの反射率の波長依存性を示しています。 青色の領域は各コーティングの波長範囲を示しています。 各コリメータに施されているARコーティングの詳細については下の表をご覧ください。

 
Antireflection Coatings
Item # Coating CodeWavelength RangeReflectance
ZC618APC-AA400 - 650 nmaRmax < 0.5%
ZC618FC-A
ZC618SMA-A
ZC618APC-BB650 - 1050 nmRmax < 0.5%
ZC618FC-B
ZC618SMA-B
ZC618APC-CC1050 - 1650 nmRmax < 0.5%
ZC618FC-C
ZC618SMA-C
  • なお、Aコーティングについては、Zemax機能を使用すると400 nm未満での透過率が著しく低くなるのを見ることができます(詳細は「Zemaxファイル」のタブをご覧ください)。
Zemaxファイル
下の型番横の赤いアイコン(資料)をクリックするとZemaxファイルをダウンロードいただけます。当社の全てのZemaxカタログもご覧いただけます。

リンクされているZemaxファイルは、各コリメータの性能の理論的近似になっております。 Zemaxファイルを用いると拡張された波長範囲の性能までが取得できます。 焦点距離や合焦距離を変更したとき、またはズームコリメータから離れたときのビームプロファイルがどのように変化するのかが分かります。 下の図はファイルを開いた時のスクリーンショットです。動作波長を変更する方法も説明されています。 この例では、ZC618APC-Aのファイルを使用しています。

Zemax Screenshot
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Zemaxファイルを開くと上の画面が現れます。
Zemax Screenshot
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Zemaxファイルでは5種類の焦点距離の設定が異なる構成として設定されています。 補正系ならびに変倍系レンズグループの距離はオプトメカニクスにより固定されているため、変更しないでください。 焦点系グループの位置は焦点距離毎にそれぞれ変更可能です。
Zemax Screenshot
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プログラムのヘッダにある「System」をクリックして、「Wavelength」を選択してください。
Zemax Screenshot
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1番上のチェックマークが入っている列に表示されているアライメント波長を、実際の動作波長に変更してください。 その後、グラフのウィンドウに戻り「Update」をクリックしてください。
Zemax Screenshot
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表示されているウェストサイズ「W0」を使用するファイバのモードフィールド半径の値に変更してください。 その後、グラフのウィンドウに戻り「Update」をクリックしてください。
Damage Threshold Specifications
Item # SuffixAR CoatingDamage Threshold
-A400 - 650 nm3 J/cm2 (532 nm, 10 Hz, 10 ns, Ø408 μm)
-B650 - 1050 nm7.5 J/cm2 (810 nm, 10 Hz, 10 ns, Ø76.9 μm)
-C1050 - 1650 nm3 J/cm2 (1542 nm, 1 Hz, 10 ns, Ø268 μm)

当社のズーム機能付きファイバーコリメータの損傷閾値データ

右の仕様は当社のズーム機能付きファイバーコリメータの測定値です。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationNo Comparison (See Above)PulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。


Posted Comments:
Norbert Linz  (posted 2023-12-18 15:49:41.983)
Dear Sir or Madam, we are using your Zoom Fiber Collimator to couple an fs laser into a fiber, but now we have a few questions. 1. the fs laser is collimated, with a diameter of about 8 mm. Do we understand correctly that by adjusting the focusing distance, the focus position is shifted upstream in front of the fiber, so that at smaller value (e.g. 0.3 m) the parallel incident beam is focused clearly in front of the fiber? We would like to focus the fs laser in front of the fiber in air and thereby couple the divergent beam into the fiber. However, we had the impression that this would cause aberrations. 2. we wanted to use the focal length to adjust the coupling NA. With a constant, collimated laser beam diameter, this adjustment should influence the NA without shifting the focus, right? We would be very grateful for your feedback.
fnero  (posted 2023-12-19 08:56:30.0)
Dear Norbert, thank you very much for you feedback. Principally, you are correct in your understanding of the functionality. I have reached out to you directly to discuss your application in detail.
yuwei gao  (posted 2023-05-10 02:16:27.297)
I would like to know the damage threshold of ZC618APC-B in CW laser.The damage threshold indicated on the webpage is only for the pulse laser type, while the continuous light uses different units and calculation methods, according to the LIDT calculation part.For example, if I use this product in a 975nm continuous laser with an average power of 9W, what should be the minimum spot diameter?
fnero  (posted 2023-05-11 09:17:48.0)
Thanks for reaching out. Usually with fiber collimators, the fiber end is the limiting factor when it comes to damage threshold. We have reached out to you directly to discuss your application.
Riccardo Casula  (posted 2022-06-22 15:43:52.32)
Hi there, the rotating adjuster of the ZC618APC-C focal length section has gotten loose by itself somehow so that I can't adjust the zoom any longer. Can it be fixed? Thank you.
卢 尚  (posted 2021-04-22 19:16:12.16)
Hello, we want to purchase two types of optical fiber collimators C40FC-A and ZC618FC-A. May I ask whether the order can be delivered first, and when can I ship the goods as soon as possible. We are more anxious here and want to use it by the end of May this year.
YLohia  (posted 2021-04-22 11:08:31.0)
Hello, questions on ordering our stock items can be directed to your local Thorlabs Sales Team (in your case, chinasales@thorlabs.com). We will reach out to you directly.
x.li  (posted 2018-08-19 23:04:41.45)
I could not collimate laser (488 nm coherent OBIS LX) with ZC618FC-A. The focusing distance was set at infinity and the focus length was 18 mm. The beam is obviously not collimated and I could find the beam waist with a diameter approx. 1mm by eyes at a distance 1.5m away from the collimator. Is this normal behavior for this collimator.
YLohia  (posted 2018-09-17 10:03:10.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. Please note that the beam diameter will depend on the NA of the fiber being used. We have reached out to you directly to troubleshoot this.
jonas.wietek  (posted 2018-04-18 17:48:55.323)
Is it possible to get the Zoom Fiber Collimator w/o a patch cable connector (FC/CP, FC/APC or SMA)? Instead we would like to use it for decoupling from a liquid light guide (2 mm core, 0.22 NA) that has a cap with a diameter of 11 mm. A connection like with the AD11F would be very useful for our application. Or can the patch connector be removed somehow? Thanks!
YLohia  (posted 2018-04-18 02:41:31.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. Unfortunately, it is not possible for the user to remove the connector. We will reach out to you directly to discuss the possibility of offering a special collimator without connectors.

ファイバーコリメーターセレクションガイド

コリメータの種類または画像をクリックすると、各コリメータの詳細がご覧いただけます。 

Type Description
焦点固定型FC、APC、SMAファイバーコリメータFixed SMA Fiber Collimatorこちらのファイバーコリメーターパッケージは、FC/PC、FC/APC、またはSMAコネクタ付きファイバからの出射光をコリメートするように、予めアライメントされています。各コリメーターパッケージは、405 nm~4.55 µmの波長で回折限界性能が得られるように工場で調整されています。設計波長以外でコリメータを使用することは可能ですが、色収差が生じるため最適な性能が得られるのは設計波長においてのみです。非球面レンズの実際の焦点距離は、色収差により波長に依存します。
エアスペース型複レンズ、大径ビームコリメータAir-Spaced Doublet Fiber Collimator大径ビーム(Ø5.3 mm~Ø8.5 mm)用として、FC/PC、FC/APC、SMAコネクタ付きエアスペース型複レンズコリメータをご用意しています。こちらのコリメーターパッケージは、FCやSMAコネクタ付きファイバからの出射光をコリメートし、設計波長で回折限界性能が得られるように工場で予めアライメントされています。
トリプレットレンズコリメータTriplet Fiber Collimator高品質なトリプレットコリメーターパッケージは、エアスペース型トリプレットレンズを使用しており、非球面レンズを用いたコリメータよりも優れたビーム品質が得られます。収差の小さいトリプレットを用いることの利点は、M2値として1(ガウシアン)に近い値が得られ、広がり角や波面エラーが小さくなることなどです。
マルチモードファイバ用アクロマティックコリメータTriplet Fiber Collimator高NAアクロマティックコリメータは、メニスカスレンズとアクロマティック複レンズを組み合わせることで、可視スペクトル域において球面収差の少ない優れた性能を発揮します。高NAのマルチモードファイバ用に設計されているため、オプトジェネティクスやファイバーフォトメトリの用途に適しています。 
反射型コリメータReflective Fiber Collimator金属コーティング反射型コリメータは、90°軸外放物面(OAP)ミラーをベースにしています。レンズと違い、ミラーは広い波長範囲にわたり焦点距離が変化しません。この特性により、軸外放物面(OAP)ミラーを用いたコリメータは広い波長範囲に対応させるための調整が不要となるため、多色光を用いる用途に適しています。当社の反射型コリメータはシングルモードファイバからの光のコリメートには適していますが、シングルモードファイバへの結合には適していません。当社では、小型で当社の16 mmケージシステムに直接取付け可能な保護膜付き銀コーティングの反射型コリメータもご用意しております。
FiberPortFiberport Fiber Collimatorこちらのコンパクトで極めて安定なFiberPortマイクロポジショナは、FC/PC、FC/APCまたはSMAコネクタ付き光ファイバとの光の入出射用として、安定で使いやすいプラットフォームです。シングルモード、マルチモードまたは偏波保持ファイバと組み合わせて使用することができ、ポスト、ステージ、プラットフォーム、レーザなどに取り付けることができます。組み込まれている非球面またはアクロマティックレンズのARコーティングは5種類から選択でき、また5軸のアライメント調整(3つの移動調整と2つの角度調整)が可能です。コンパクトでアライメントの長期安定性に優れたFiberPortは、ファイバへの光の結合、コリメート、組み込み用途(OEM用途)などに適しています。
調整可能型ファイバーコリメータAdjustable Fiber Collimatorこのコリメータは、FC/PC、FC/APCまたはSMAコネクタに接続するよう設計されており、内部にはARコーティング付き非球面レンズが取付けられています。非球面レンズとファイバ先端との距離は、焦点距離の変化を補正したり、波長や対象までの距離に合わせて再コリメートしたりするために調整することができます。 
アクロマティックファイバーコリメータ、焦点調整可能large beam collimators焦点調整の可能な当社のアクロマティックファイバーコリメータは、20 mm、40 mmまたは80 mmの有効焦点距離(EFL) を有し、その光学素子のARコーティングは3種類の広帯域ARコーティングから選ぶことができます。また、接続用コネクタの種類としては、FC/PC、FC/APCまたはSMA905をご用意しています。4枚のレンズを使用したエアスペース型設計であるため、非球面レンズのコリメータに比べてビーム品質に優れ(1に近いM2)、波面誤差は小さくなっています。これらのコリメータは自由空間光のファイバへの結合や、ファイバからの出射光のコリメートなどにご使用いただけます。また、距離をとって配置した2つのコリメータを用いて光を結合させると、光が2番目のコリメータに入る前にそのビームを操作することが可能になります。
ズーム機能付きファイバーコリメータZoom Fiber Collimatorこちらのコリメータは、ビームをコリメートしたまま、6~18 mmの範囲で焦点距離を変えることができます。そのため、コリメートした状態でビームサイズを変更できます。このデバイスは、用途に適した固定のファイバーコリメータを探す手間を省けるという利点に加え、1つで様々な幅広い用途に対応することができます。FC/PC、FC/APCまたはSMA905コネクタが付いており、反射防止コーティングは3種類からお選びいただけます。 
シングルモードファイバーピグテール付きコリメータPigtailed Fiber Collimatorシングルモードファイバーピグテール付きコリメータは、長さ1メートルのファイバとそれに対して予めアライメントされたARコーティング付き非球面レンズとで構成されており、532 nm、633 nm、780 nm、850 nm、1030 nm、1064 nm、1310 nm、1550 nmの8波長用の製品をご用意しています。コーティング波長域内のどの波長でもコリメートできますが、設計波長からずれると結合損失が増加します。
偏波保持ファイバーピグテール付きコリメータ偏波保持ファイバーピグテール付きコリメータは、長さ1メートルのファイバとそれに対して予めアライメントされたARコーティング付き非球面レンズとで構成されており、633 nm、780 nm、980 nm、1064 nm、1550 nmの5波長用の製品をご用意しています。波長やコネクタについてはカスタム仕様も対応可能です。筐体の外側にはスロー軸と平行なラインが刻印されています。これは入射光の偏光面をアライメントする際の目安としてお使いいただけます。コーティング波長域内のどの波長でもコリメートできますが、設計波長からずれると結合損失が増加します。
GRINレンズコリメータGRIN Fiber CollimatorGRINレンズファイバーコリメータは、630~1550 nmの範囲内の様々な波長に対してアライメントされた製品をご用意しており、FCまたはAPCコネクタ付きもしくはコネクタ無しのタイプからお選びいただけます。この有効径Ø1.8 mmのGRINレンズコリメータは、ファイバへの後方反射光を抑えるためにARコーティングが施されており、標準のシングルモードファイバまたはグレーデッドインデックス(GI)マルチモードファイバに結合されています。 
GRINレンズGRIN Lensこの屈折率分布型(GRIN)レンズは630 nm、830 nm、1060 nm、1300 nm、または1560 nmの波長用にARコーティングが施されており、光ファイバから出射した光が自由空間の光学系を通過して再度別のファイバに入射するまでの各用途にご利用いただけます。また半導体レーザの出射光のファイバへの結合、ファイバからの出射光のディテクタへの集光、レーザ光のコリメートなどにも適しています。このGRINレンズは当社の ピグテール付きガラスフェルールやGRINレンズ/フェルール用スリーブと組み合わせてお使いいただくこともできます。
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ズーム機能付きファイバーコリメータ、FC/PCコネクタ付き

当社のFC/PCコネクタ付きズームファイバーコリメータは焦点距離が可変(6 mm~18 mm)で、FC/PC 2.2 mmワイドキーコネクタが付いています。3種類の波長範囲(400 nm~650 nm、650 nm~1050 nmまたは1050 nm~1650 nm)に対してARコーティングを施した製品をご用意しております。 ズームコリメータの優れたビーム品質を活用するためには、ARコーティング付きのシングルモードファイバまたは偏波保持ファイバのパッチケーブルと併用することをお勧めします。これらのケーブルは、FC/PC 2.0 mmナローキーのコネクタ付きで、ファイバと自由空間の界面における透過率向上と反射減衰量低減のために、ファイバの一端に反射防止コーティングが施されています。

ズーム機能付きコリメーターパッケージには、公差が小さいセラミック製スリーブの付いた高精度な2.2 mmワイドキーコネクタを使用しているため、ポインティングの再現性に優れ、ファイバの取り外し・交換も簡単です。なお、ナローキー型の偏波保持(PM)ファイバをコリメータのワイドキー型レセプタクルに結合する際には、慎重なアライメントが必要です。

このコリメータを自由空間カプラとしてご使用の場合、結合効率を高めるためには精密なアライメントが必要です。あおり調整(チップ&チルト)ができるキネマティックマウントとXYZ軸調整機能付きプラットフォームの組合せ(例えばKM100TMT3/M、または6軸キネマティックマウントK6XSをご使用になることをお勧めします。 ズームコリメータは自由空間のビームを間に挟んで2つ1組でご使用になることも可能です。自由空間のビームに対しては、2番目のコリメータに入る前に様々な光学素子を使って操作をすることができます。

各コリメータの性能についてはZemaxのファイルを使用して取得できます(詳細は「Zemaxファイル」のタブをご覧ください)。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
ZC618FC-A Support Documentation
ZC618FC-AZoom Fiber Collimator, f=6 - 18 mm, NA=0.25, FC/PC, ARC: 400 - 650 nm
¥266,251
Today
ZC618FC-B Support Documentation
ZC618FC-BZoom Fiber Collimator, f=6 - 18 mm, NA=0.25, FC/PC, ARC: 650 - 1050 nm
¥266,251
7-10 Days
ZC618FC-C Support Documentation
ZC618FC-CZoom Fiber Collimator, f=6 - 18 mm, NA=0.25, FC/PC, ARC: 1050 - 1650 nm
¥266,251
Lead Time
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ズーム機能付きファイバーコリメータ、FC/APCコネクタ付き

当社のFC/APCコネクタ付きズームファイバーコリメータは、FC/APC 2.2 mmワイドキーコネクタ付きで、様々な焦点距離(6 mm~18 mm)に変更できます。 3種類の波長範囲(400 nm~650 nm、650 nm~1050 nmまたは1050 nm~1650 nm)に対してARコーティングを施した製品をご用意しております。 ズームコリメータの優れたビーム品質を活用するためには、ARコーティング付きのシングルモードファイバまたは偏波保持ファイバのパッチケーブルと併用することをお勧めします。 これらのケーブルは、FC/APC 2.0 mmナローキーのコネクタ付きで、ファイバと自由空間の界面における透過率向上と反射減衰量低減のために、ファイバの一端に反射防止コーティングが施されています。

ズーム機能付きコリメーターパッケージには、公差が小さいセラミック製スリーブの付いた高精度な2.2 mmワイドキーコネクタを使用しているため、ポインティングの再現性に優れ、ファイバの取り外し・交換も簡単です。 なお、ナローキー型の偏波保持(PM)ファイバをコリメータのワイドキー型レセプタクルに結合する際には、慎重なアライメントが必要です。 APCコネクタについては、ファイバからの出射光がコリメータの焦点面に対して垂直に入射されるよう、レセプタクルに角度をつけています。

このコリメータを自由空間カプラとしてご使用の場合、結合効率を高めるためには精密なアライメントが必要です。 あおり調整(チップ&チルト)ができるキネマティックマウントとXYZ軸調整機能付きプラットフォームの組合せ(例えば KM100TMT3/M)または6軸キネマティックマウントK6XSをご使用になることをお勧めします。 ズームコリメータは自由空間のビームを間に挟んで2つ1組でご使用になることも可能です。 自由空間のビームに対しては、2番目のコリメータに入る前に様々な光学素子を使って操作をすることができます。

各コリメータの性能についてはZemaxのファイルを使用して取得できます(詳細は「Zemaxファイル」のタブをご覧ください)。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
ZC618APC-A Support Documentation
ZC618APC-AZoom Fiber Collimator, f=6 - 18 mm, NA=0.25, FC/APC, ARC: 400 - 650 nm
¥266,251
7-10 Days
ZC618APC-B Support Documentation
ZC618APC-BZoom Fiber Collimator, f=6 - 18 mm, NA=0.25, FC/APC, ARC: 650 - 1050 nm
¥266,251
Lead Time
ZC618APC-C Support Documentation
ZC618APC-CZoom Fiber Collimator, f=6 - 18 mm, NA=0.25, FC/APC, ARC: 1050 - 1650 nm
¥266,251
Lead Time
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ズーム機能付きファイバーコリメータ、SMAコネクタ付き

当社のSMAコネクタ付きズームファイバーコリメータはSMA905コネクタ付きで、様々な焦点距離(6 mm~18 mm)に変更できます。 3種類の波長範囲(400 nm~650 nm、650 nm~1050 nmまたは1050 nm~1650 nm)に対してARコーティングを施した製品をご用意しております。 こちらのコリメータはマルチモードファイバの使用が必要な用途向けに設計されており、当社ではARコーティング付きのマルチモードファイバーパッチケーブルのご使用をお勧めします(詳細は「マルチモード」のタブをご覧ください)。

このコリメータを自由空間カプラとしてご使用の場合、結合効率を高めるためには精密なアライメントが必要です。 あおり調整(チップ&チルト)ができるキネマティックマウントとXYZ軸調整機能付きプラットフォームの組合せ(例えばKM100TMT3/M)または6軸キネマティックマウントK6XSをご使用になることをお勧めします。 ズームコリメータは自由空間のビームを間に挟んで2つ1組でご使用になることも可能です。 自由空間のビームに対しては、2番目のコリメータに入る前に様々な光学素子を使って操作をすることができます。

各コリメータの性能についてはZemaxのファイルを使用して取得できます(詳細は「Zemaxファイル」のタブをご覧ください)。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
ZC618SMA-A Support Documentation
ZC618SMA-AZoom Fiber Collimator, f=6 - 18 mm, NA=0.25, SMA, ARC: 400 - 650 nm
¥266,251
Today
ZC618SMA-B Support Documentation
ZC618SMA-BZoom Fiber Collimator, f=6 - 18 mm, NA=0.25, SMA, ARC: 650 - 1050 nm
¥266,251
7-10 Days
ZC618SMA-C Support Documentation
ZC618SMA-CZoom Fiber Collimator, f=6 - 18 mm, NA=0.25, SMA, ARC: 1050 - 1650 nm
¥266,251
7-10 Days