ARコーティング付き偏波保持ファイバーパッチケーブル


  • One AR-Coated FC/PC Connector for Fiber to Free Space Applications
  • One Uncoated FC/PC or FC/APC Connector for Fiber to Fiber Connections
  • Improves System Transmission and Reduces Back Reflections
Coated End Indicated by Black Boot and Labeled with "AR Coated End" for Easy Identification

P5-780PMAR-2

AR-Coated FC/PC Connector

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Item #
Prefix
AR-Coated
Connector
Uncoated
Connector
P1FC/PCFC/PC
P5FC/PCFC/APC
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FC/PC to FC/PC
FC/APC to FC/APC
FC/PC to FC/APC Hybrid
High-ER Cables
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AR-Coated FC/PC and Hybrid
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Polarization-Maintaining AR-Coated Patch Cables
Multimode AR-Coated Patch Cables
HR-Coated Patch Cables
Beamsplitter-Coated Patch Cables

Custom Patch Cables

Panda PM Fiber Cross Section

Panda Style Fiber

特長

  • ファイバから自由空間出力の用途:ARコーティング済みのFC/PCコネクタ付き*
  • 当社のファイバーコリメーターパッケージFiberPort製品と共にお使いいただく際にフレネル損失を最小化できます。
  • ARコーティングが反射減衰量を改善
  • 片端はファイバ-ファイバ接続用にコーティング無しのFC/PCまたはFC/APCコネクタ付き
  • 2.00 mm幅のナローキーはコネクタのスロー軸にアライメント

当社では、片端にARコーティングを施したFC/PCコネクタ、反対側にコーティング無しのFC/PCコネクタまたはFC/APCコネクタの付いたパッチケーブルをご提供しております。 ARコーティングは、ファイバから自由空間光を出射、あるいはファイバに自由空間光を入射するときに反射を低減します。 コーティング付きのコネクタの反射率は、規定の波長範囲において、平均0.5%未満で、ファイバの消光比には影響を及ぼしません(反射率と波長のプロットについては「ARコーティング特性」タブをご参照ください)。

ファイバ-自由空間結合
コーティング無しのファイバからの出射光を自由空間に出力する場合(例えばファイバーコリメータを使用)、ファイバ先端のガラスと空気の境界の反射量(信号がファイバから出射せず光源に反射する量)は、ファイバ-ファイバ結合時よりも大きくなります。 これは境界面におけるフレネル反射の影響で反射率は通常約4%です。

コネクタ面にARコーティングを施すことにより、FC/PCコネクタの反射減衰量は約10~14 dB改善されます。 当社で実施した実験の結果によると、コーティング無しのコネクタが付いたケーブルの典型的な反射減衰量が約15 dB (3.16%)であるのに対し、ARコーティング付きのコネクタでは反射減衰量が改善されて約27.6 dB(0.17 %)となります(テストデータの詳細については「実験データ」タブをご覧ください)。 ARコーティング付きの場合、自由空間光をファイバに入射した際の透過率も増加します。

これらのケーブルにはケブラ繊維FT030-BLUEで強化されたØ3 mm補強チューブを使用しているので、当社の様々なファイバーコリメータFiberPortコリメータ/カプラの使用に適します。ARコーティング付きのコネクタは黒いブーツで識別ができます。また、コネクタ付近のチューブに「AR COATED END」と記載されています。 各パッチケーブルには、フェルールの端面を埃や他の危険から守る2個の保護キャップが付属しています。FC/PCならびにFC/APCコネクタ用の追加のプラスチック製ファイバーキャップCAPFやネジ付き金属キャップCAPFMも別売りにてご用意しています。

カスタム仕様のコーティング付きのパッチケーブルもご提供可能です。詳細につきましては当社までお問い合わせください。

*ARコーティングされた側は、自由空間光の用途(例えばコリメート)に合わせて設計されており、コネクタの相互接続に使用して端面が接触すると損傷しますので ご注意ください。 また、ARコーティング付きのコネクタ同士を結合させると、コーティング無しのコネクタを2つご使用いただくよりも後方反射が増大し、さらに大きな伝送損 失の原因となる場合があります。

ARコーティングされたコネクタ端面にダメージを与えずにクリーニングする方法はいくつかありますが、最良のは、圧縮空気を端面にやさしく噴きかける方法です。他には、コネクタクリーニング用脱脂綿やファイバーコネクタークリーナFCC-7020をイソプロパノールやメタノールと共に使用して拭き取る方法もあります。ARコーティングを傷つける可能性があるため、乾いたワイパで拭き取るのは避けてください。

ARコーティングの反射率

グラフの網掛け部分は、ARコーティングの対応波長範囲を示しています。この範囲は、グラフタイトルに記載されているファイバの動作範囲と異なる場合があります。 点線はアライメント波長を表しています。 ARコーティングの性能は個々の製品によって若干異なる場合があります。 下のグラフは典型値を示しています。

Return Loss Measurement Step 1
図1:入射光の出力の測定
Return Loss Measurement Step 2
図2:反射光の出力の測定

ファイバ-自由空間結合時の反射減衰量の比較実験データ

ファイバ-自由空間ならびに自由空間-ファイバ結合時には通常、屈折率の不連続によって、ガラスと空気の境界でフレネル反射が起こります。 このような反射を反射減衰量、すなわちファイバから出射されずに光源に反射する信号と定義します。 標準の、コーティング無しのファイバでは、反射率(または反射減衰量)は、垂直入射角を想定した場合、以下の式によって算出できます。

Fresnel Reflections Equation

Rは反射率、n0は空気の屈折率(約1)、そして nsは石英コアの屈折率(約1.5)です。 コーティング無しのファイバの典型的な反射率は約4%となります。 ARコーティング付きのケーブルは、ファイバ端に誘電体反射防止コーティングを施しているので、後方反射をを減少させ、透過率を増加させることができます。

実験セットアップ
光が、ファイバから自由空間出力する際の反射減衰量をARコーティング付き、ならびにコーティング無しの標準的な偏波保持パッチケーブルを用いて評価しました。 まず図1の通り、光源を分岐比が50:50の2x2SMカプラに接続し、カプラの反対端にパワーメータとターミネータを接続しました。 この時、パワーメータに出力される光パワーを測定します。 次に、コーティング無しのコネクタ付きパッチケーブルをカプラにつなぎます。 図2の通り、パワーメータを光源側の何も接続されていなかった部分に移動し、反射光のパワーを測定します。 これらのデータとカプラの挿入損失量を考慮し、反射減衰量をdBの単位で算出します。

Fiber-to-Free Space Return Loss Test Data
Coated Cable
Item #
Coated
Return Loss
Coated Reflectivity
(RL in &)
Uncoated Cable
Item #
Uncoated
Return Loss
Uncoated Reflectivity
(RL in %)
P1-630PMAR-229.0 dB0.126%P1-630PM-FC-217.6 dB1.74%
P5-630PMAR-230.2 dB0.104%P5-630PM-FC-219.1 dB1.23%
P1-780PMAR-230.7 dB0.085%P1-780PM-FC-216.5 dB2.24%
P5-780PMAR-231.1 dB0.078%P5-780PM-FC-216.5 dB2.24%
P1-1064PMAR-229.9 dB0.102%P1-1064PM-FC-217.4 dB1.82%
P5-1064PMAR-227.8 dB0.168%P5-1064PM-FC-217.4 dB1.82%
P1-1550PMAR-224.1 dB0.407%P5-1550PM-FC-213.8 dB4.17%
P5-1550PMAR-225.3 dB0.304%P5-1550PM-FC-214.7 dB3.39%

Optical Return Loss

RL はdB表記の反射減衰量、 Piは図1で 測定した入射光の出力、 Prは図2で測定した反射光の出力、そして ILcは、カプラ の挿入損失量です。 反射減衰量は以下の式を用いて%(反射率)でも算出できます。

Return Loss Equation in Percent

実験結果
ARコーティング付き、ならびにコーティング無しのパッチケーブルを同じ方法で実験した結果、右の表の数値が得られました。 ARコーティング付きのパッチケーブルを使用することにより、反射減衰量が改善されるのは明らかです。

レーザによる石英ファイバの損傷

このチュートリアルではコネクタ無し(素線)ファイバ、コネクタ付きファイバ、およびレーザ光源に接続するその他のファイバ部品に関連する損傷メカニズムを詳しく説明しています。そのメカニズムには、空気/ガラス界面(自由空間結合時、またはコネクタ使用時)ならびにファイバ内における損傷が含まれます。ファイバ素線、パッチケーブル、または溶融型カプラなどのファイバ部品の場合、損傷につながる複数の可能性(例:コネクタ、ファイバ端面、機器そのもの)があります。ファイバが対処できる最大パワーは、常にそれらの損傷メカニズムの中の最小の限界値以下に制限されます。

損傷閾値はスケーリング則や一般的なルールを用いて推定することはできますが、ファイバの損傷閾値の絶対値は利用方法やユーザ定義に大きく依存します。このガイドは、損傷リスクを最小に抑える安全なパワーレベルを推定するためにご利用いただくことができます。適切な準備と取扱い方法に関するガイドラインにすべて従えば、ファイバ部品は規定された最大パワーレベルで使うことができます。最大パワーの値が規定されていない場合は、部品を安全に使用するために下表の「実用的な安全レベル」の範囲に留めてご使用ください。 パワー処理能力を低下させ、ファイバ部品に損傷を与える可能性がある要因は、ファイバ結合時のミスアライメント、ファイバ端面の汚れ、あるいはファイバそのものの欠陥などですが、これらに限られるわけではありません。特定の用途におけるファイバのパワー処理能力に関するお問い合わせは当社までご連絡ください。

Power Handling Limitations Imposed by Optical Fiber
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損傷のないファイバ端
Power Handling Limitations Imposed by Optical Fiber
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損傷のあるファイバ端

空気/ガラス界面における損傷

空気/ガラス界面ではいくつかの損傷メカニズムが存在する可能性があります。自由空間結合の時、またはコネクタで2本のファイバを結合した時、光はこの界面に入射します。高強度の光は端面を損傷し、ファイバのパワー処理能力の低下や恒久的な損傷につながる場合があります。コネクタ付きのファイバで、コネクタがエポキシ接着剤でファイバに固定されている場合、高強度の光によって発生した熱により接着剤が焼けて、ファイバ端面に残留物が残る可能性があります。

Estimated Optical Power Densities on Air / Glass Interfacea
TypeTheoretical Damage ThresholdbPractical Safe Levelc
CW
(Average Power)
~1 MW/cm2~250 kW/cm2
10 ns Pulsed
(Peak Power)
~5 GW/cm2~1 GW/cm2
  • すべての値はコネクタ無し(素線)の石英ファイバに対する仕様で、クリーンな状態のファイバ端面への自由空間結合に適用されます。
  • 損傷リスク無しでファイバ端面に入射できる最大パワー密度の推定値です。これはシステムに大きく依存するため、ハイパワーで使用する前に光学系内のファイバ部品の性能ならびに信頼性の確認をお客様ご自身で実施していただく必要があります。
  • ほとんどの使用状態でファイバを損傷することなく端面に入射できる安全なパワー密度の推定値です。

ファイバ素線端面での損傷メカニズム

ファイバ端面での損傷メカニズムはバルクの光学素子の場合と同様なモデル化ができ、UV溶融石英(UVFS)基板の標準的な損傷閾値を石英ファイバに当てはめることができます。しかしバルクの光学素子とは異なり、光ファイバの空気/ガラス界面においてこの問題に関係する表面積やビーム径は非常に小さく、特にシングルモードファイバの場合はそれが顕著です。 パワー密度が与えられたとき、ファイバに入射するパワーは、小さいビーム径に対しては小さくする必要があります。

右の表では光パワー密度に対する2つの閾値が記載されています。理論的な損傷閾値と「実用的な安全レベル(実用的な安全レベル)」です。一般に、理論的損傷閾値は、ファイバ端面の状態も結合状態も非常に良いという条件で、損傷のリスク無しにファイバの端面に入射できる最大パワー密度の推定値を表しています。「実用的な安全レベル」のパワー密度は、ファイバ損傷のリスクが極めて小さくなる値を示しています。ファイバまたはファイバ部品をこの実用的な安全レベルを超えて使用することは可能ですが、その時は取扱い上の注意事項を適切に守り、使用前にローパワーで性能をテストする必要があります。

シングルモードならびにマルチモードファイバの実効面積の計算
シングルモードファイバの実効面積は、モードフィールド径(MFD)、すなわちファイバ内の光が伝搬する部分の断面積によって定義されます。この面積にはファイバのコアとクラッドの一部が含まれます。シングルモードファイバとの結合効率を良くするためには、入射ビーム径をファイバのモードフィールド径に合致させなければなりません。

例として、シングルモードファイバSM400を400 nmで使用した時のモードフィールド径(MFD)は約Ø3 µmで、SMF-28 Ultraを1550 nmで使用したときのモードフィールド径(MFD)はØ10.5 µmです。これらのファイバの実効面積は下記の通り計算します。

SM400 Fiber: Area = Pi x (MFD/2)2 = Pi x (1.5 µm)2 = 7.07 µm= 7.07 x 10-8 cm2

 SMF-28 Ultra Fiber: Area = Pi x (MFD/2)2 = Pi x (5.25 µm)2 = 86.6 µm= 8.66 x 10-7 cm2

ファイバ端面が対応できるパワーを推定するには、パワー密度に実効面積を乗じます。なおこの計算は均一な強度プロファイルを想定しています。しかしほとんどのレーザービームでは、シングルモード内でガウス分布を示すため、ビームの端よりも中央のパワー密度が高くなります。よって、これらの計算は損傷閾値または実用的安全レベルに対応するパワーとは若干異なることを考慮する必要があります。連続光源を想定して上記のパワー密度の推定値を使用すると、それぞれのパワーは下記のように求められます。

SM400 Fiber: 7.07 x 10-8 cm2 x 1 MW/cm2 = 7.1 x 10-8 MW = 71 mW (理論的損傷閾値)
     7.07 x 10-8 cm2 x 250 kW/cm2 = 1.8 x 10-5 kW = 18 mW (実用的な安全レベル)

SMF-28 Ultra Fiber: 8.66 x 10-7 cm2 x 1 MW/cm2 = 8.7 x 10-7 MW = 870 mW (理論的損傷閾値)
           8.66 x 10-7 cm2 x 250 kW/cm2 = 2.1 x 10-4 kW = 210 mW (実用的な安全レベル)

マルチモードファイバの実効面積は、そのコア径によって定義されますが、一般にシングルモードファイバのMFDよりもはるかに大きくなります。当社では最適な結合を得るためにコア径のおよそ70~80%にビームを集光することをお勧めしています。マルチモードファイバでは実効面積が大きくなるほどファイバ端面でのパワー密度は下がるので、より大きな光パワー(通常キロワットオーダ)を入射しても損傷は生じません。

フェルール・コネクタ付きファイバに関する損傷メカニズム


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コネクタ付きシングルモード石英ファイバに入力可能なパワー処理限界値(概算)を示したグラフ。各線はそれぞれの損傷メカニズムに応じたパワーレベルの推定値を示しています。 入力可能な最大パワーは、損傷メカニズムごとに制限されるパワーのうちの一番小さな値(実線で表示)によって制限されます。

コネクタ付きファイバのパワー処理能力に関しては、ほかにも考慮すべき点があります。ファイバは通常、エポキシ接着剤でセラミック製またはスチール製のフェルールに取り付けられています。光がコネクタを通してファイバに結合されると、コアに入射せずにファイバを伝搬する光は散乱されてファイバの外層からフェルール内へ、さらにフェルール内でファイバを保持する接着剤へと伝搬します。光の強度が大きいとエポキシ接着剤が焼け、それが蒸発して残留物がコネクタ端面に付着します。これによりファイバ端面に局所的に光を吸収する部分ができ、それに伴って結合効率が減少して散乱が増加するため、さらなる損傷の原因となります。

エポキシ接着剤に関連する損傷は、いくつかの理由により波長に依存します。一般に、光の散乱は長波長よりも短波長で大きくなります。短波長用のMFDの小さなシングルモードファイバへの結合時には、ミスアライメントに伴ってより多くの散乱光が発生する可能性があります。

エポキシ樹脂が焼損するリスクを最小に抑えるために、ファイバ端面付近のファイバとフェルール間にエポキシ接着剤の無いエアギャップを有するファイバーコネクタを構築することができます。当社の高出力用マルチモードファイバーパッチケーブルでは、このような設計のコネクタを使用しております。

複数の損傷メカニズムがあるときのパワー処理限界値を求める方法

ファイバーケーブルまたはファイバ部品において複数の損傷要因がある場合(例:ファイバーパッチケーブル)、入力可能なパワーの最大値は必ずファイバ部品構成要素ごとの損傷閾値の中の一番小さな値により決まります。この値が一般的にはパッチケーブルの端面に入射可能な最大のパワーを表します(出力パワーではありません)。 

右のグラフは、シングルモードパッチケーブルにおけるファイバ端面での損傷とコネクタでの損傷に伴うパワー処理限界の推定値を例示しています。 ある波長におけるコネクタ付きファイバの総合的なパワー処理限界値は、その波長に対する2つの制限値の小さい方の値(実線)によって制限されます。488 nm付近で使用しているシングルモードファイバは主にファイバ端面の損傷(青い実線)によって制限されますが、1550 nmで使用しているファイバはコネクタの損傷(赤い実線)によって制限されます。

マルチモードファイバの実効面積はコア径で定義され、シングルモードファイバの実効面積より大きくなります。その結果、ファイバ端面のパワー密度が小さくなり、大きな光パワー(通常キロワットオーダ)を入射してもファイバに損傷は生じません(グラフには表示されていません)。しかし、フェルール・コネクタの損傷による限界値は変わらないため、マルチモードファイバが処理できる最大パワーはフェルールとコネクタによって制限されることになります。

上記の値は、取り扱いやアライメントが適切で、それらによる損傷が生じない場合のパワーレベルです。また、ファイバはここに記載されているパワーレベルを超えて使用されることもあります。しかし、そのような使い方をする場合は一般に専門的な知識が必要で、まずローパワーでテストして損傷のリスクを最小限に抑える必要があります。その場合においても、ハイパワーで使用するファイバ部品は消耗品と捉えた方が良いでしょう。

ファイバ内の損傷閾値

空気/ガラス界面で発生する損傷に加え、ファイバのパワー処理能力はファイバ内で発生する損傷メカニズムによっても制限されます。この制限はファイバ自体が本質的に有するもので、すべてのファイバ部品に適用されます。ファイバ内の損傷は、曲げ損失による損傷とフォトダークニングによる損傷の2つに分類されます。

曲げ損失
ファイバが鋭く曲げられると、コア内を伝搬する光がコア/クラッド界面において反射する際に、その反射角が全反射臨界角よりも大きくなります。曲げ損失は、このように内部全反射ができなくなることにより生じる損失です。このような状況下では、光はファイバから局所的に漏れだします。漏れる光のパワー密度は一般に大きく、ファイバのコーティングや補強チューブが焼損する可能性があります。

特殊ファイバに分類されるダブルクラッドファイバは、コアに加えてファイバのクラッド(2層目)も導波路として機能するため、曲げ損失による損傷のリスクが抑えられます。クラッドと被覆の界面の臨界角をコアとクラッドの界面の臨界角より大きくすることで、コアから漏れた光はクラッド内に緩く閉じ込められます。その後、光はセンチメートルからメートルオーダーの距離に渡って漏れ出しますが、局所的ではないため損傷リスクは最小に留められます。当社ではメガワットレベルの大きなパワーにも対応するNA 0.22のダブルクラッドマルチモードファイバを製造、販売しております。

フォトダークニング
もう1つのファイバ内の損傷メカニズムとして、特にコアにゲルマニウムが添加されたファイバをUVや短波長の可視光で使用した時に起こるフォトダークニングまたはソラリゼーションがあります。これらの波長で使用されたファイバは時間の経過とともに減衰量が増加します。 フォトダークニングが発生するメカニズムはほとんど分かっていませんが、その現象を緩和するファイバはいくつか開発されています。例えば、水酸イオン(OH)が非常に低いファイバはフォトダークニングに耐性があることが分かっています。またフッ化物などのほかの添加物もフォトダークニングを低減させる効果があります。

しかし、上記の対応をとったとしても、UV光や短波長に使用したファイバはいずれフォトダークニングが生じます。よってこれらの波長で使用するファイバは消耗品としてお考えください。

光ファイバの準備ならびに取扱い方法

一般的なクリーニングならびに操作ガイドライン
この一般的なクリーニングならびに操作ガイドラインはすべてのファイバ製品向けにお勧めしております。さらに付属資料やマニュアルに記載された個々の製品に特化したガイドラインも遵守してください。損傷閾値の計算は、すべてのクリーニングおよび取扱い手順に適切に従ったときにのみ適用することができます。

  1. (コネクタ付き、またはファイバ素線に関わらず)ファイバを設置または組み込む前に、すべての光源はOFFにしてください。これにより、損傷の可能性のあるコネクタまたはファイバの脆弱な部分に集光されたビームが入射しないようにすることができます。

  2. ファイバやコネクタ端面の品質がファイバのパワー処理能力に直結します。ファイバを光学系に接続する前に必ずファイバ端を点検してください。端面はきれいで、入射光の散乱を招く汚れや汚染物質があってはなりません。ファイバ素線は使用前にクリーブし、クリーブの状態が良好であることを確認するためにファイバ端面の点検をしてください。

  3. ファイバを光学系に融着接続する場合、ハイパワーで使用する前にまずローパワーで融着接続の状態が良いことを確認してください。融着接続の品質が良くないと接続面での散乱が増え、ファイバ損傷の原因となる場合があります。

  4. システムのアライメントや光結合の最適化などの作業はローパワーで行ってください。これによりファイバの(コア以外の)他の部分の露光が最小に抑えられます。ハイパワーのビームがクラッド、被覆またはコネクタに集光された場合、散乱光による損傷が発生する可能性があります。

ハイパワーでファイバを使用するための要点
光ファイバやファイバ部品は一般には安全なパワー限界値内で使用する必要がありますが、アライメントや端面のクリーニングがとても良い理想的な条件下では、ファイバ部品のパワー限界値を上げることができる場合があります。入力または出力パワーを増加させる前に、システム内のファイバ部品の性能と安定性を確認し、またすべての安全ならびに操作に関する指示に従わなければなりません。下記はファイバ内またはファイバ部品内の光パワーをの増大させること加を検討していするときに役立つご提案です。

  1. ファイバースプライサを使用してファイバ部品をシステムに融着接続すると、空気/ファイバ界面での損傷の可能性を最小化できます。品質の高い融着接続が実現されるよう、すべて適切なガイドラインに則って実施する必要があります。融着接続の状態が悪いと、散乱や融着接続面での局所的な加熱などが発生し、ファイバを損傷する可能性があります。

  2. ファイバまたはファイバ部品の接続後、ローパワーでシステムのテストやアライメントを実施してください。システムパワーを必要な出力パワーまで徐々に上昇させ、その間、定期的にすべての部品が適切にアライメントされ、結合効率が入力パワーによって変動していないことを確認します。

  3. ファイバを鋭く曲げると曲げ損失が発生し、ファイバのストレスを受けた部分から光が漏れる可能性があります。ハイパワーで使用している時は、大量の光が小さな局所領域(歪みのある領域)から流出すると局所的に加熱され、ファイバが損傷する可能性があります。使用中はファイバの曲げが生じないよう配慮し、曲げ損失を最小限に抑えてください。

  4. また、用途に適したファイバを選ぶことも損傷防止に役立ちます。例えば、ラージモードエリアファイバは、標準的なシングルモードファイバをハイパワー光用として用いる場合の良い代替品となります。優れたビーム品質を有しながらMFDも大きいため、空気/ファイバ界面でのパワー密度は小さくなります。

  5. ステップインデックスシングルモード石英ファイバは、一般にUV光やピークパワーの大きなパルス光には使用しませんが、これはその用途に伴う空間パワー密度が大きいためです。


Posted Comments:
xianfan wang  (posted 2021-09-09 10:33:17.563)
您好,请问这个保偏光纤跳线有没有现货?价格多少?
YLohia  (posted 2021-09-09 03:38:08.0)
Hello, an applications engineer from our team in China (techsupport-cn@thorlabs.com) will discuss this directly with you.
Lee Johnny  (posted 2019-10-28 23:13:45.45)
Hi Sir : I would like to this fiber (P5-780PMAR-2-PM ,FC / APC)can endured how many Laser power for coupling Laser ? Best wishes, Johnny Lee
YLohia  (posted 2019-10-29 10:42:23.0)
Hello Johnny, thank you for contacting Thorlabs. Our typical recommendation for power levels to use with our connectorized fiber patch cables is around 300mW. The actual power level achievable can be lower or higher and greatly depends on your launch conditions into the fiber and wavelength range. This is why we unfortunately cannot specify a concrete power level limit. Physical limitations of fibers themselves can be described on our Damage Threshold tab and are applicable in situations where you are splicing a fiber coupled source to a new fiber.
markus.s.wahl  (posted 2016-08-25 09:22:00.067)
Hi, I am curious about the the AR properties outside the specified range. We are interested in duplexing both Vis and IR through FiberPort-Polarizing Beamsplitter setup. Thx.
user  (posted 2014-11-25 08:39:29.103)
Hi! Can you also supply fiber cables with both connectors AR-coated?
jlow  (posted 2014-11-25 11:45:15.0)
Response from Jeremy at Thorlabs: We can supply fiber patch cables with both connectors AR coated as a custom. Please note that the transmission will actually be lower when the AR coated end is mated to another FC connector. This is because the AR coating is designed for fiber/air interface and not fiber/fiber interface. Since you did not leave your contact info, you can contact us at techsupport@thorlabs.com to request a quote?
nykolak  (posted 2013-11-26 12:12:42.073)
Can you make HR Coated PM Fiber Jumpers at 1550 nm?
pbui  (posted 2013-12-06 05:16:48.0)
Response from Phong @ Thorlabs: Yes, we can offer a custom high-reflectivity coating for our patch cables. We will contact you directly to discuss this further.

ARコーティング付き偏波保持パッチケーブル、620~800 nm

Item #AR-Coated ConnectorUncoated ConnectorAR CoatingAR Coating Reflectivitya
P1-630PMAR-2FC/PCFC/PCRavg< 0.5% for 500 - 800 nmGraph
P5-630PMAR-2FC/PCFC/APC
Fiber
Type
Bare Fiber
Wavelength Range
Cutoff
Wavelength
MFDbMin Extinction
Ratioc,d
Max Insertion
Lossc,d
Max
Attenuatione
NALengthJacket
PM630-HP620-850 nm570 ± 50 nm4.5 ± 0.5 µm
@ 630 nm
20 dB1.2 dB< 15 dB/km
@ 630 nm
0.122 mFT030-BLUE
(Ø3 mm)
  • 網掛けの範囲はARコーティングの仕様の波長範囲を示しています。これはファイバの動作波長範囲とは異なり、グラフのタイトルにも明記しています。
  • モードフィールド径
  • 630 nmのアライメント波長で規定
  • 個々のパッチケーブルの最小の消光比、および最大の挿入損失の測定値については当社までお問い合わせください。
  • ファイバ素線での仕様
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
P1-630PMAR-2 Support Documentation
P1-630PMAR-2Customer Inspired! PM Patch Cable, AR-Coated FC/PC to Uncoated FC/PC, 620 - 800 nm, 2 m Long
¥34,353
7-10 Days
P5-630PMAR-2 Support Documentation
P5-630PMAR-2Customer Inspired! PM Patch Cable, AR-Coated FC/PC to Uncoated FC/APC, 620 - 800 nm, 2 m Long
¥36,829
7-10 Days

ARコーティング付き偏波保持パッチケーブル、770~1050 nm

Item #AR-Coated ConnectorUncoated ConnectorAR CoatingAR Coating Reflectivitya
P1-780PMAR-2FC/PCFC/PCRavg< 0.5% for 650 - 1050 nmGraph
P5-780PMAR-2FC/PCFC/APC
Fiber
Type
Bare Fiber
Wavelength Range
Cutoff
Wavelength
MFDbMin Extinction
Ratioc,d
Max Insertion
Lossc,d
Max
Attenuatione
NALengthJacket
PM780-HP770-1100 nm710 ± 60 nm4.9 ± 0.5 µm
@ 780 nm
5.3 ± 1.0 µm
@ 850 nm
20 dB1.0 dB< 4 dB/km
@ 850 nm
0.122 mFT030-BLUE
(Ø3 mm)
  • 網掛けの範囲はARコーティングの仕様の波長範囲を示しています。これはファイバの動作波長範囲とは異なり、グラフのタイトルにも明記しています。
  • モードフィールド径
  • 780 nmのアライメント波長で規定
  • 個々のパッチケーブルの最小の消光比、および最大の挿入損失の測定値については当社までお問い合わせください。
  • ファイバ素線での仕様
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
P1-780PMAR-2 Support Documentation
P1-780PMAR-2Customer Inspired! PM Patch Cable, AR-Coated FC/PC to Uncoated FC/PC, 770 - 1050 nm, 2 m Long
¥31,257
7-10 Days
P5-780PMAR-2 Support Documentation
P5-780PMAR-2Customer Inspired! PM Patch Cable, AR-Coated FC/PC to Uncoated FC/APC, 770 - 1050 nm, 2 m Long
¥33,888
Today

ARコーティング付き偏波保持パッチケーブル、970~1250 nm

Item #AR-Coated ConnectorUncoated ConnectorAR CoatingAR Coating Reflectivitya
P1-1064PMAR-2FC/PCFC/PCRavg< 0.5% for 850 - 1250 nmGraph
P5-1064PMAR-2FC/PCFC/APC
Fiber TypeBare Fiber
Wavelength Range
Cutoff
Wavelength
MFDbMin Extinction
Ratioc,d
Max Insertion
Lossc,d
Max
Attenuatione
NALengthJacket
PM980-XP970-1550 nm920 ± 50 nm7.2 ± 0.7 µm
@ 1064 nm
22 dB0.7 dB≤ 2.5 dB/km
@ 980 nm
0.122 mFT030-BLUE
(Ø3 mm)
  • 網掛けの範囲はARコーティングの仕様の波長範囲を示しています。これはファイバの動作波長範囲とは異なり、グラフのタイトルにも明記しています。
  • モードフィールド径
  • 980 nmのアライメント波長で規定
  • 個々のパッチケーブルの最小の消光比、および最大の挿入損失の測定値については当社までお問い合わせください。
  • ファイバ素線での仕様
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
P1-1064PMAR-2 Support Documentation
P1-1064PMAR-2Customer Inspired! PM Patch Cable, AR-Coated FC/PC to Uncoated FC/PC, 970 - 1250 nm, 2 m Long
¥32,343
7-10 Days
P5-1064PMAR-2 Support Documentation
P5-1064PMAR-2Customer Inspired! PM Patch Cable, AR-Coated FC/PC to Uncoated FC/APC, 970 - 1250 nm, 2 m Long
¥34,817
Today

ARコーティング付き偏波保持パッチケーブル、1440~1620 nm

Item #AR-Coated ConnectorUncoated ConnectorAR CoatingAR Coating Reflectivitya
P1-1550PMAR-2FC/PCFC/PCRavg< 0.5% for 1050 - 1620 nmGraph
P5-1550PMAR-2FC/PCFC/APC
Fiber
Type
Bare Fiber
Wavelength Range
Cutoff
Wavelength
MFDbMin Extinction
Ratioc,d
Max Insertion
Lossc,d
Max
Attenatione
NALengthJacket
PM1550-XP1440-1625 nm1380 ± 60 nm10.1 ± 0.4 µm
@ 1550 nm
23 dB0.5 dB< 1.0 dB/km
@ 1550 nm
0.1252 mFT030-BLUE
(Ø3 mm)
  • 網掛けの範囲はARコーティングの仕様の波長範囲を示しています。これはファイバの動作波長範囲とは異なり、グラフのタイトルにも明記しています。
  • モードフィールド径
  • 1550 nmのアライメント波長で規定
  • 個々のパッチケーブルの最小の消光比、および最大の挿入損失の測定値については当社までお問い合わせください。
  • ファイバ素線での仕様
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
P1-1550PMAR-2 Support Documentation
P1-1550PMAR-2Customer Inspired! PM Patch Cable, AR-Coated FC/PC to Uncoated FC/PC, 1440 - 1620 nm, 2 m Long
¥32,343
Today
P5-1550PMAR-2 Support Documentation
P5-1550PMAR-2Customer Inspired! PM Patch Cable, AR-Coated FC/PC to Uncoated FC/APC, 1440 - 1620 nm, 2 m Long
¥34,817
Lead Time