ライフサイエンス用顕微鏡対物レンズ、ドライタイプ
- Infinity-Corrected Dry Microscope Objectives
- Axial Color Correction Options Across the Visible and NIR Spectrum
- Designed for Widefield Fluorescence or Multiphoton Imaging Applications
- 1X, 2X, 4X, 10X, or 15X Magnification
TL10X-2P
10X Super Apochromat Objective for Two-Photon Microscopy
TL2X-SAP
2X Super Apochromat Objective
TL1X-SAP
1X Super Apochromat Objective
TL15X-2P
15X Plan Apochromat VIS+ Objective for Two-Photon Microscopy
Please Wait
Objective Lens Selection Guide |
---|
Objectives |
Microscopy Objectives for Life Sciences, Dry Microscopy Objectives, Dry Microscopy Objectives, Oil Immersion Physiology Objectives, Water Dipping or Immersion Phase Contrast Objectives Long Working Distance Objectives Reflective Microscopy Objectives UV Microscopy Objectives VIS and NIR Focusing Objectives |
Scan Lenses and Tube Lenses |
Scan Lenses Infinity-Corrected Tube Lens |
各種資料のご案内 | |
---|---|
こちらのページの対物レンズのZemax Blackboxファイルは、下記型番横にあるこのアイコンをクリックするとダウンロードいただけます。 |
Did You Know?
システムの倍率は、顕微鏡対物レンズ、チューブレンズ、接眼レンズなど、複数の光学素子の組みわせによって決まります。 詳細は「倍率&視野 」タブをご参照ください。
Click for Details
当社では、全てのスーパーアポクロマート対物レンズに対して、上記のラベル様式を使用しています(顕微鏡用対物レンズの種類については、「対物レンズのチュートリアル」タブをご覧ください)。
Click for Details
当社では、対物レンズTL15X-2Pには上記のラベル様式を使用しています(顕微鏡用対物レンズの種類については、「対物レンズのチュートリアル」タブをご覧ください)。
特長
- 無限遠補正のスーパーアポクロマートおよび可視(VIS)域強化
- 反射防止(AR)コーティング
- 倍率1倍の対物レンズ:420 nm~700 nm
- 倍率2倍および4倍の対物レンズ:350 nm~700 nm
- 倍率10倍および15倍の対物レンズ:400 nm~1300 nm
- 最大開口数(NA):0.70
- 明視野、蛍光、多光子、または共焦点イメージングに適しています。
- 倍率は200 mmチューブレンズ使用時の仕様
当社のライフサイエンス用アポクロマート対物レンズを使用すると、可視域全体における軸上色収差を補正し、様々なイメージング手法においてビネットを発生させずにフラットな焦点面を得ることができます。これらの対物レンズは焦点距離が200 mmのチューブレンズ用に設計されており、その光学素子は透過率を向上させるためにARコーティングされています。倍率1倍の対物レンズはマシンビジョン用に適しており(「テレセントリックレンズチュートリアル」タブ参照)、倍率4倍および2倍の低倍率対物レンズの開口数(NA)はそれぞれ0.10および 0.20と大きいため、これらはワイドフィールド観察に適しています。倍率10倍および15倍の対物レンズは2光子イメージング用に設計されています。これらの対物レンズの作動距離は、それぞれ7.77 mm(10倍)および2.60 mm(15倍)です。補正環と光学的厚さを示す目盛が付いているため、対物レンズと試料の間の水溶液やカバーガラスなどの様々な媒質に合わせて、対物レンズの焦点を調整することができます(詳細は「補正環」タブをご覧ください)。なお、こちらの対物レンズは水浸(Water Dipping、Water Immersion)や油浸(Oil Immersion)には適しておりませんので、ご注意ください。
対物レンズの筐体には、型番、倍率、NA、波長範囲が刻印されています。対物レンズは個別に対物レンズ用ケース(蓋と容器)に入れて発送いたします。各対物レンズのネジ規格は下記をご覧ください。異なるネジ規格の製品に取り付ける場合は、当社の対物レンズ用ネジアダプタをご覧ください。
こちらのページの対物レンズを一緒に、あるいはほかの対物レンズと組み合わせてターレットや対物レンズホルダに取り付けるときは、同焦点距離エクステンダが必要になる場合があります。エクステンダを用いて各対物レンズの同焦点距離を一致させると、ターレットや対物レンズホルダに取り付けられた倍率の異なる対物レンズの切り替えを、大幅な焦点の再調整をせずに行うことができます。
Item # | TL1X-SAPa | TL2X-SAP | TL4X-SAP | TL10X-2P | TL15X-2P |
---|---|---|---|---|---|
Specifications | |||||
Magnificationb | 1X | 2X | 4X | 10X | 15X |
Numerical Aperture (NA) | 0.03 | 0.10 | 0.20 | 0.50 | 0.70 |
AR Coating Range | 420 - 700 nm | 350 - 700 nm | 400 - 1300 nm | ||
AR Coating Reflectance Per Surface | Ravg < 0.5% @ 0° AOI | Rabs < 3% (400 - 450 nm) Rabs < 2% (450 - 1300 nm) @ 0° - 25° AOI | |||
Total Transmission (Click to Enlarge) | Raw Data | Raw Data | Raw Data | Raw Data | Raw Data |
Axial Colorc | Diffraction Limited over 440 - 700 nm | Diffraction Limited over | |||
Field of View | Ø22 mm | Ø11 mm | Ø5.5 mm | Ø2.2 mm | Ø1.5 mm |
Working Distanced | 8.0 mm | 56.3 mm | 17.0 mm | 7.77 mm | 2.6 mme |
Effective Focal Length (EFL) | 200 mm | 100 mm | 50 mm | 20 mm | 13.3 mm |
Entrance Pupil Diameter | 12.0 mmf | 20.0 mmf | 20.0 mmf | 20.0 mmg | 18.6 mmg |
Resolutionh | 11.2 µm | 3.4 µm | 1.7 µm | 0.7 µm | 0.5 µm |
Parfocal Lengthd | 95.0 mm | 95.0 mm | 60.0 mmi | 95.0 mm | 75.0 mm |
Diameterd | 32.6 mm (Without Wave Plate) | 30.5 mm | 43.2 mm | 38.1 mm | |
34.5 mm (With Wave Plate) | |||||
Lengthd | 85.5 mm (Without Wave Plate) | 43.5 mm | 46.4 mm | 90.4 mm | 76.9 mm |
90.6 mm (With Wave Plate) | |||||
Housing Threads | M25 x 0.75 | M32 x 0.75 | |||
Thread Depth | 3.8 mm | 3.2 mm | 3.6 mm | 3.2 mm | 4.5 mm |
Field Numberj | 22 | ||||
Design Tube Lens Focal Lengthk | 200 mm | ||||
Cover Glass Thickness | 0 - 5.0 mm | 0 - 5.0 mm | 0 - 5.0 mm | 0 - 2.6 mm | 0 - 2.8 mm |
Recommended Microscopy Techniques | |||||
Confocal | |||||
Two-Photon | - | - | - | ||
Brightfield | |||||
Darkfield | |||||
Dodt | |||||
DIC | - | - | |||
Fluorescence |
対物レンズの性能データ
各対物レンズの仕様性能を実証するために、様々な試験を実施しました。それぞれの対物レンズの詳細についてはリンクをクリックしてください。
倍率1倍の対物レンズの性能グラフ
すべてのグラフの生データはこちらからダウンロードいただけます。
Click to Enlarge
対物レンズTL1X-SAPの透過率。青い網掛け部分は、ARコーティングの波長範囲です。
Click to Enlarge
このAxial Colorは、倍率1倍の顕微鏡用スーパーアポクロマート対物レンズの、動作波長範囲における像面のシフト量を表しています。ピンクの網掛け部分は回折限界性能を表しています。
Click to Enlarge
ストレールレシオは光学イメージ形成品質の定量的な測定値です。上のグラフはTL1X-SAPの視野全域のストレールレシオを示しています。
Click to Enlarge
このグラフは対物レンズTL1X-SAPの動作波長全域におけるストレールレシオを示しています。
倍率2倍の対物レンズの性能グラフ
すべてのグラフの生データはこちらからダウンロードいただけます。/p>
Click to Enlarge
対物レンズTL2X-SAPの透過率。青い網掛け部分は、ARコーティングの波長範囲です。
Click to Enlarge
このAxial Colorは、倍率2倍の顕微鏡用スーパーアポクロマート対物レンズの、動作波長範囲における像面のシフト量を表しています。ピンクの網掛け部分は回折限界性能を表しています。
Click to Enlarge
ストレールレシオは光学イメージ形成品質の定量的な測定値です。上のグラフはTL2X-SAPの視野全域のストレールレシオを示しています。
Click to Enlarge
ストレールレシオは光学イメージ形成品質の定量的な測定値です。上のグラフはTL2X-SAPの視野全域のストレールレシオを示しています。
倍率4倍の対物レンズの性能グラフ
すべてのグラフの生データはこちらからダウンロードいただけます。
Click to Enlarge
対物レンズTL4X-SAPの透過率。青い網掛け部分は、ARコーティングの波長範囲です。
Click to Enlarge
このAxial Colorは、倍率4倍の顕微鏡用スーパーアポクロマート対物レンズの、動作波長範囲における像面のシフト量を表しています。ピンクの網掛け部分は回折限界性能を表しています。
Click to Enlarge
ストレールレシオは光学イメージ形成品質の定量的な測定値です。上のグラフはTL4X-SAPの視野全域のストレールレシオを示しています。
Click to Enlarge
ストレールレシオは光学イメージ形成品質の定量的な測定値です。上のグラフはTL4X-SAPの視野全域のストレールレシオを示しています。
倍率10倍の対物レンズの性能グラフ
すべてのグラフの生データはこちら からダウンロードいただけます。
Click to Enlarge
対物レンズTL10X-2Pの透過率。青い網掛け部分は、ARコーティングの波長範囲です。
Click to Enlarge
このAxial Colorは、倍率10倍の顕微鏡用スーパーアポクロマート対物レンズの、動作波長範囲における像面のシフト量を表しています。 ピンクの網掛け部分は回折限界性能を表しています。回折限界性能は、焦点を再調整することで近赤外(NIR)域にシフトできます。
Click to Enlarge
ストレールレシオは光学イメージ形成品質の定量的な測定値です。上のグラフはTL10X-SAPの視野全域のストレールレシオを示しています。
Click to Enlarge
このグラフは対物レンズTL10X-2Pの可視域におけるストレールレシオを示しています。
Click to Enlarge
群遅延分散(GDD)は、光路を通過するときに超短パルスレーザのパルス幅がどの程度広がるかを表しています。上のグラフは対物レンズTL10X-2Pの群遅延分散のシミュレーション結果を示しています。
倍率15倍の対物レンズの性能グラフ
すべてのグラフの生データはこちら からダウンロードいただけます。
Click to Enlarge
対物レンズTL15X-2Pの透過率。青い網掛け部分は、ARコーティングの波長範囲です。
Click to Enlarge
このAxial Colorは、倍率15倍の可視(VIS)域強化型顕微鏡用アポクロマート対物レンズの、動作波長範囲における像面のシフト量を表しています。ピンクの網掛け部分は回折限界性能を表しています。回折限界性能は、焦点を再調整することで近赤外(NIR)域にシフトできます。
Click to Enlarge
ストレールレシオは光学イメージ形成品質の定量的な測定値です。上のグラフはTL15X-2Pの視野全域のストレールレシオを示しています。
Click to Enlarge
このグラフは対物レンズTL15X-2Pの可視域におけるストレールレシオを示しています。
Click to Enlarge
群遅延分散(GDD)は、光路を通過するときに超短パルスレーザのパルス幅がどの程度広がるかを表しています。上のグラフは対物レンズTL15X-2Pの群遅延分散のシミュレーション結果を示しています。
Chromatic Aberration Correction per ISO Standard 19012-2 | ||
---|---|---|
Objective Class | Common Abbreviations | Axial Focal Shift Tolerancesa |
Achromat | ACH, ACHRO, ACHROMAT | |δC' - δF'| ≤ 2 x δob |
Semiapochromat (or Fluorite) | SEMIAPO, FL, FLU | |δC' - δF'| ≤ 2 x δob |δF' - δe| ≤ 2.5 x δob |δC' - δe| ≤ 2.5 x δob |
Apochromat | APO | |δC' - δF'| ≤ 2 x δob |δF' - δe| ≤ δob |δC' - δe| ≤ δob |
Super Apochromat | SAPO | See Footnote b |
Improved Visible Apochromat | VIS+ | See Footnotes b and c |
顕微鏡用対物レンズの各部名称
各部名称をクリックすると詳細をご覧いただけます。
上の顕微鏡用対物レンズは1例です。アスタリスク(*)で示されている機構はすべての対物レンズに備わっているわけではありません。必要性や用途に応じて、追加されたり、位置が変更されたり、あるいは削除されたりしています。
対物レンズのチュートリアル
このチュートリアルでは対物レンズの様々な機構や表示、およびそれらが示す対物レンズの性能について説明します。
対物レンズの種類と収差補正
対物レンズは一般にその種類によって分類されています。対物レンズの種類によって、対物レンズがどのようにイメージング収差を補正するかが簡単に分かります。 対物レンズの種類によって示される収差補正には、像面湾曲と色収差の2つがあります。
像面湾曲(またはペッツヴァルの湾曲)は、対物レンズの焦点面が球面状に湾曲している状態を表します。この収差があるレンズでは、像面の中心に焦点を合わせると四隅が焦点から外れてしまうため、ワイドフィールド観察やレーザ走査などが困難になります。種類が「Plan」から始まる対物レンズの場合は、その焦点面が平面になるように補正されています。
また結像に際して色収差が生じる場合があり、そのときには1点から放射された光は波長により分散して1点に焦点を結びません。対物レンズによっては、性能と設計の複雑性の間でバランスをとるために、有限数のターゲット波長においてそれらの収差を補正するものがあります。
5種類の一般的な対物レンズを右表に示します。このうち3種類のみがISO 19012-2: Microscopes -- Designation of Microscope Objectives -- Chromatic Correctionで定義されています。より良い性能を表すために、当社ではISO規格には無い2つの種類を追加しています。
浸漬方法
詳細についてはそれぞれの対物レンズの画像をクリックしてご覧ください。
対物レンズは、イメージングのための光が透過する媒質によって分類することができます。ドライ対物レンズは空気中で使用しますが、液浸(DippingまたはImmersion)対物レンズは対物レンズと試料の間に液体を介在させて使用するように設計されています。
用語解説 | |
---|---|
後方焦点距離と無限遠補正 | 後方焦点距離は、中間結像面の位置を定義します。最新の対物レンズではこの面が無限遠の位置に置かれ(無限遠補正と呼ばれる)、そのようなレンズには(∞)が記されています。無限遠補正対物レンズは、対物レンズと接眼レンズの間にチューブレンズを挿入して使用するように設計されています。顕微鏡システムの互換性向上に加えて、このような無限遠補正された空間が対物レンズとチューブレンズの間にあることで、ほかのモジュール(ビームスプリッタ、フィルタ、同焦点距離エクステンダなど)を光路内に配置することが可能になります。 なお、旧型の対物レンズや特殊なタイプの対物レンズは、有限の後方焦点距離で設計されている場合があります。当初、有限の後方焦点距離の対物レンズは、顕微鏡の接眼レンズに直接対応するように作られていました。 |
入射瞳径(EP) | 入射瞳径(EP)は有効口径とも呼ばれ、対物レンズを適切に機能させるために使用すべき適切なビーム径に対応します。 EP = 2 × NA × Effective Focal Length (入射瞳径 = 2 × 開口数(NA) × 有効焦点距離) |
視野数と視野 | 視野数は、物体空間の視野の直径(mm単位)に対物レンズの倍率を乗じた値です。 Field Number = Field of View Diameter × Magnification(視野数= 視野直径 × 倍率) |
倍率 | 対物レンズの倍率(M)はチューブレンズの焦点距離(L)を対物レンズの焦点距離(F)で割った値です。有効焦点距離はEFLと略記されることがあります。 M = L / EFL . システムの総合倍率は、対物レンズの倍率に接眼レンズまたはカメラチューブの倍率を乗じて得られます。顕微鏡用対物レンズ筐体に示されている倍率は、その対物レンズに対応する焦点距離のチューブレンズと組み合わせてお使いになる場合にのみ正しい値です。対物レンズには、倍率を示す色のリングが付いています。これは比較的どのメーカでも共通しています。詳細は上の「顕微鏡用対物レンズの各部名称」をご覧ください。 |
開口数(NA) | 開口数は、対物レンズの最大受光角を表す無次元量です。一般的には下の式で表されます。 NA = ni × sinθa ここでθaは対物レンズの最大受光角度の1/2(半角)、niは媒質の屈折率です。典型的な媒質は空気ですが、水や油などほかの物質の場合もあります。 |
作動距離 | 作動距離(WD)は対物レンズの設計に依存しており、対物レンズの前面から試料の上部(カバーガラスを使用しない場合)まで、またはカバーガラスの上部までの距離を表します。対物レンズに刻印されているカバーガラスの厚さの仕様値により、カバーガラスを使用すべきかどうかが分かります。 |
Click to Enlarge
厚さ#1.5(0.17 mm)、屈折率1.51のカバーガラスによる画質への影響(波長は632.8 nm)
Click for Details
厚さと光円錐は分かりやすさのために誇張されています。
補正環とカバーガラスの補正
カバーガラスは、しばしば観察対象物の上部にフラットな面をつくるために水性試料の上に置かれます。これにより試料に焦点を合わせやすくなりますが、ガラスにより最終的な画像に球面収差が生じる場合があります。右のグラフは、波長632.8 nmにおけるカバーガラスの厚さと球面収差の関係を示しています。カバーガラスが典型的な厚さである0.17 mmの場合、NAが0.40以下の対物レンズではカバーガラスによる球面収差は回折限界以下です。
当社の対物レンズTL15X-2PおよびTL10X-2Pには補正環が付いています。補正環は、カバーガラスの厚さの違いによる影響を内部の光学素子の相対位置を調整することで補正し、球面収差を抑えて回折限界性能が得られるように補助します。 補正環には2つの目盛が付いています。1つは屈折率1.51のカバーガラスの厚さの違いを補正するためのもので、もう1つは対物レンズと焦点面との間の物質の光学的厚さを補正するためのものです(空気は無視しています)。2番目の目盛は、関心領域が溶液内にある場合に便利です。どちらの目盛もミリ単位で印されています。
対物レンズと試料の間にある空気以外のすべての物質による光学的厚さを求めるには、各物質の厚さとその屈折率の乗数の和を求めます。 例として、対物レンズTL10X-2Pからの光が右下の図のように空気(7.30 mm)、カバーガラス(0.17 mm)、および食塩水(1.00 mm)を透過して焦点を結んでいる場合を考えてみましょう。適切な補正環の設定値を求めるには、各物質の厚さtにそれぞれの屈折率nを乗じます(空気は無視します)。
光学的厚さの設定値 = ∑txnx
t1n1 + t2n2 = 0.17 mm × 1.51 + 1.00 mm × 1.33 = 1.59 mm
Examples of Optical Thickness Calculationsa | ||
---|---|---|
Glass Thickness (n = 1.51) | Water Thickness (n = 1.33) | Optical Thickness Collar Setting |
0.00 mm | 0.00 mm | 0.00 mm |
0.50 mm | 0.00 mm | 0.76 mm |
0.17 mm | 1.00 mm | 1.59 mm |
0.17 mm | 3.00 mm | 4.25 mm |
上記以外の当社のスーパーアポクロマート対物レンズには補正環は付いておりません。それらは厚さ0.17 mmの標準的なカバーガラス用に設計されていますが、NAが小さいので(0.2以下)、厚さ0~0.5 mmの範囲のどのカバーガラスを用いても画質への影響はほとんどありません。
テレセントリックレンズ
テレセントリックレンズは、物体の距離または視野範囲での位置にかかわらず一定の倍率を保てるよう設計されています。物体の位置にかかわらず物体の寸法に変化はないのでマシンビジョンにおける計測に適しています。
テレセントリックレンズの種類
テレセントリックレンズの性能を得るためには、すべての主光線(軸外の物点から絞り中心を通る光線)が像側、物体側、あるいは両側で光軸に対して平行でなければなりません。
物体側テレセントリックレンズの場合、主光線はレンズの物体側(物体空間)において光軸に対して平行となります。これは、絞り面をレンズの前側焦点面に合せることにより実現し、その結果、入射瞳が無限遠になります。主光線が絞りの中心に向かうので、レンズの物体側の主光線は光軸に沿って平行となります。物体側テレセントリックレンズの例が図1に描かれています。
像面側テレセントリックレンズの場合、主光線はレンズの像面側(像空間)において光軸に対して平行となります。これは、絞り面をレンズの後側焦点面に合せることにより実現し、その結果、射出瞳が無限遠なります。主光線が絞りの中心を透過するので、レンズの像面側の主光線は光軸に沿って平行となります。物体側テレセントリックレンズの例が図2に描かれています。
Click to Enlarge
図1: 物体側テレセントリックレンズシステムの光線追跡。主光線(各色の中心光線)がレンズの物体側の光軸に対して平行であるのに対し、像面側の光軸に対しては角度がついています。
Click to Enlarge
図2: 物体側テレセントリックレンズシステムの光線追跡。主光線(各色の中心光線)がレンズの物体側の光軸に対して平行であるのに対し、像面側の光軸に対しては角度がついています。
両側テレセントリックレンズの場合、前側と後側焦点面が重なる位置に開口絞りが配置され、入射瞳と射出瞳が共に無限遠になるように設計されています。両側テレセントリックレンズの倍率は像ならびに物体の位置に影響されることはありません。当社のテレセントリックレンズはすべて両側レンズの設計となっております。図3は、テレセントリックレンズを通る光線の追跡例で、主光線がどのようにシステムを透過するか示しています。
Click to Enlarge
図3: 両側テレセントリックレンズシステムの光線追跡 主光線(各色の中心光線)がレンズの物体側・像面側の光軸に対して平行なので、物体までの距離にかかわらずレンズの倍率は一定であることを意味します。
標準的なレンズ
標準的なレンズでは入射瞳と射出瞳は無限遠にはないため、主光線が光軸に対して平行にはなりません。この場合、レンズの倍率は物体までの距離ならびに視野範囲での位置によって決まります。図4は、標準レンズの光線追跡例です。主光線が像面ならびに物体側の光軸に対して斜めになっています。図3ならびに図4のレンズはともに同じ仕様のレンズを使用しています。しかし、開口絞りの位置に相違があります。
Click to Enlarge
図4: 標準レンズシステムの光線追跡 主光線(各色の中心光線)がレンズの物体側・像面側両方の光軸に対して平行ではありません。つまり物体までの距離によってレンズの倍率が変化することを意味します。
イメージ例
図5はテレセントリックレンズで撮像した写真、図6は、標準的なレンズで撮像した写真です。テレセントリックレンズで撮像したイメージでは、2つのネジが光軸に沿って約45 mm離れているのにもかかわらず、同じ高さに見えます。従来のイメージングシステムにおいては、この2つのネジの高さは異なるように見えるため、寸法の測定結果が正確ではない場合があります。両側テレセントリックレンズを用いたマシンビジョンシステムでは、寸法の計測において優位です。こちらのレンズは例えば当社のマルチセンサービデオ測定システムに組み込むことが可能です。
Click to Enlarge
図5: 0.128倍率のテレセントリックレンズMVTC23013(旧製品)で撮像した2つのキャップスクリュ。同じサイズのものが同じ物体面にあるように見えますが、実際は光軸に沿って約45 mm離れています。
Click to Enlarge
図6: カメラレンズMVL7000(旧製品)で撮像した同規格のキャップスクリュ。MVL7002は同様の性能を示します。画像では、離れているキャップスクリュの投影誤差によって正確な高さの寸法が得られません。
カメラで画像を表示する場合、システム倍率は対物レンズの倍率とカメラチューブの倍率の積です。三眼鏡筒で画像を表示する時のシステム倍率は、対物レンズの倍率と接眼レンズの倍率の積です。
Manufacturer | Tube Lens Focal Length |
---|---|
Leica | f = 200 mm |
Mitutoyo | f = 200 mm |
Nikon | f = 200 mm |
Olympus | f = 180 mm |
Thorlabs | f = 200 mm |
Zeiss | f = 165 mm |
倍率と試料領域の計算方法
倍率
システムの倍率はシステム内の各光学素子の倍率の積で求めます。倍率のある光学素子には右図の通り、対物レンズ、カメラチューブ、そして三眼鏡筒の接眼レンズが含まれます。なお、各製品仕様に記載されている倍率は通常、すべて同じメーカの光学素子を使用した時のみ有効であることにご留意ください。同じメーカの光学素子を使用していない場合、システムの倍率は下記の通り、まず対物レンズの有効倍率を求めたあと算出する必要があります。
下記の例をお手持ちの顕微鏡に応用する場合には、上のMagnification and FOV Calculator(赤いボタンをクリック)をダウンロードしてご使用ください。こちらの計算用エクセルファイルはマクロを使用したスプレッドシートになっています。計算を行う際はマクロを有効にする必要があります。マクロを有効にするには、ファイルを開いて、上部にある黄色いメッセージバー上の「編集を有効にする」ボタンをクリックしてください。
例1:カメラの倍率
試料をカメラでイメージングする場合、イメージは対物レンズとカメラチューブによって拡大されます。倍率が20倍のNikon製対物レンズと倍率が0.75倍のNikon製カメラチューブを使用している場合、カメラの倍率は20倍 × 0.75倍 = 15倍となります。
例2:三眼鏡筒の倍率
三眼鏡筒を通して試料をイメージングする場合、イメージは対物レンズの倍率と三眼鏡筒内の接眼レンズによって拡大されます。倍率が20倍のNikon製対物レンズと接眼レンズの倍率が10倍のNikon製三眼鏡筒を使用している場合、接眼レンズでの倍率は20倍 × 10倍 = 200倍となります。なお、右図のように接眼レンズでの像はカメラチューブを通りません。
メーカが異なる対物レンズと顕微鏡を使用する場合
倍率は根源的な値ではなく、特定のチューブレンズの焦点距離を推定して計算し、導き出す値です。右の表のように各顕微鏡メーカはチューブレンズに様々な焦点距離を設定しています。そのため異なるメーカの光学素子を組み合わせる場合、システムの倍率を算出するには対物レンズの有効倍率を計算する必要があります。
対物レンズの有効倍率は式1で求められます。
(Eq. 1) |
ここでDesign Magnificationは対物レンズに印字されている倍率、fTube Lens in Microscopeは使用する顕微鏡内のチューブレンズの焦点距離、fDesign Tube Lens of ObjectiveはDesign Magnificationを算出するために対物レンズのメーカが使用したチューブレンズの焦点距離です。焦点距離は右表に記載されています。
Leica、Mitutoyo、Nikonならびに当社ではチューブレンズの焦点距離は同じです。これらのメーカの光学素子を組み合わせた場合、倍率の変換は必要ありません。対物レンズの有効倍率が算出されたら、上記のようにシステムの倍率が計算できます。
例3:三眼鏡筒の倍率(異なるメーカを使用)
三眼鏡筒を通して試料をイメージングする場合、イメージは対物レンズの倍率と三眼鏡筒内の接眼レンズによって拡大されます。この例では倍率が20倍のOlympus製対物レンズと接眼レンズの倍率が10倍のNikon製三眼鏡筒を使用します。
式1と右の表によりNikon製顕微鏡内のOlympus製対物レンズの有効倍率を下記の通り計算しました。
Olympus製対物レンズの有効倍率は22.2倍で、三眼鏡筒の接眼レンズの倍率は10倍なので、接眼レンズでの倍率は、22.2倍 × 10倍 = 222倍となります。
カメラでイメージングする試料領域
試料をカメラでイメージングする場合、試料領域の寸法はカメラセンサの寸法とシステム倍率を使用して下の式2で求められます。
(Eq. 2) |
カメラセンサの寸法はメーカが提供しています。またシステム倍率は対物レンズの倍率とカメラチューブの倍率の積です(例1をご参照ください)。必要に応じ、対物レンズの倍率を例3のように調整します。
倍率が高くなればなるほど分解能も向上しますが、視野は狭くなります。倍率と視野の関係性については右の図でご覧いただけます。
例4:試料領域
当社のサイエンティフィックカメラ1501M-USB(旧製品)内のカメラセンサの寸法は8.98 mm × 6.71 mmです。このカメラを例1のNikon製対物レンズと三眼鏡筒に使用した場合、システム倍率は15倍となります。イメージングの領域は下記の通りになります。
試料領域例
下のマウス腎臓の画像はすべて同じ対物レンズとカメラを使用して取得しました。ただし、カメラチューブのみ違う製品を使用しています。左から右の画像にいくにつれカメラチューブの倍率が下がっていますが、視野が広くなる分、細部も小さくなり見にくくなることが分かります。
分解能のチュートリアル
多くのイメージングにおいて、対物レンズの分解能は重要なパラメータです。このチュートリアルでは、対物レンズの分解能を定義するために使用されるさまざまな約束事について説明します。当社のサイトに掲載しているすべてのイメージング用対物レンズには、レイリー分解能の理論値を示しています。ここに示すそれ以外の基準に基づく記述方法は、情報提供の目的で提示しています。
分解能
対物レンズの分解能は、物体の近接した構造を識別する性能を表します。これは多くの場合、2つの点光源で構成される物体を想定し、これらの2つの点光源を分解できる最小間隔を求めることによって理論的に定量化します。点光源をイメージングしてみると、単体の明るい点となることはなく、回折の影響を受けて幅の広い強度プロファイルとして現れます。このプロファイルはエアリーディスクとして知られ、強度の高い中央のピークと、それを囲む強度の低いリングから構成されます。そのため、2つの互いに近接する点光源から生成されるイメージは、2つの重なり合うエアリーディスクプロファイルから構成されることになります。したがって、対物レンズの分解能は2つのプロファイルを一意的に識別できる最小間隔によって決めることができます。どのような状態であれば2つのプロファイルが分解されたとするのかという点について、基本的な基準はありません。しかし、実際に使用されている基準は幾つかあります。顕微鏡イメージングの分野で最も一般的に使用されている基準としては、レイリーの基準とアッベの基準の2つがあります。その他の基準としては、天文学の分野でより一般的に用いられているスパローの基準があります。
レイリーの基準
レイリーの基準では、一方の強度プロファイルの最初の極小値の位置が、もう一方の強度プロファイルの最大値の位置と一致したときに、2つの重なり合うエアリーディスクプロファイルが分解されたとします[1]。エアリーディスクの最初の強度の極小値は、中心の最大値から半径1.22λf/Dの位置に生じることを示すことができます。ここで、λは光の波長、fは対物レンズの焦点距離、Dは入射瞳の直径です。したがって、開口数(NA = 0.5*D/f)を用いて、レイリー分解能は次の式で表されます。
rR = 0.61λ/NA
レイリー分解能に等しい距離だけ離れた2つのエアリーディスクの理想的なイメージを左下に示します。光源はインコヒーレント光源であると仮定しています。この図の2つの最大値を通る水平な線に沿って、その強度分布をグラフ化すると右側の図が得られます。この強度プロファイルの図における垂直の点線により、一方のエアリーディスクの最大値の位置と、もう一方のエアリーディスクの最初の極小値の位置が一致していることが分かります。2つの最大値の間には極小値があり、それにより2つの白いピークの間には灰色の領域が現れています。
左:2つの点光源がレイリー分解能によって分離されたとき、それらは分解されたとみなします。2つの白いピークの間に灰色の領域がはっきりと見えます。
上:垂直の点線により、一方の強度プロファイルの最大値の位置が、もう一方の強度プロファイルの最初の極小値の位置と一致していることが分かります。
当社では、ウェブサイトに掲載しているすべてのイメージング用対物レンズについて、そのレイリー分解能の理論値を個別の製品説明ページでご提示しています。
アッベの基準
アッベの理論では、画像形成を回折の二重プロセスとして表現します[2]。そのフレームワークでは、2つの構造が距離dだけ離れているとき、それらを分解するには少なくとも0次と1次の両方の回折光が対物レンズの開口部を通過する必要があるとします。1次回折光はsin(θ1) = λ/dで表される角度θ1の方向に現れるため、分解可能な最小の物体間距離、すなわち対物レンズの分解能はd = λ/n*sin(α)で与えられます。ここで、αは対物レンズの半開口角、係数nはイメージング媒体の屈折率です。この結果は、実際の限界に対して2倍の過大評価をしています。理由は、0次光とともに対物レンズを通過しなければならない1次光は少なくとも1つあればよいわけですが、ここでは両方の1次光を通過させているためです。上記の結果を2で除し、さらに開口数の定義(NA = n*sin(α))を使用することで、有名なアッベの分解能限界が得られます。
rA = 0.5λ/NA
下の画像は、アッベの分解能限界で分離された2つのエアリーディスクを表しています。レイリー限界と比較して、原点における強度の減少を識別するのは大分困難になります。右側の強度分布図を見ると、中心の強度の減少はわずか2%です。
左:アッベの分解能限界によって分離された2つの点光源 最大値と中央の極小値の間のコントラストは観察可能ではありますが、レイリー限界と比較するとはるかに弱くなっています。
上:このグラフでは2つの最大値の間に小さな強度の減少が見られます。
スパローの基準
2つの点光源の間の距離がレイリーまたはアッベの分解能基準に対応する場合、重ね合わせられた強度プロファイルにおける2つの最大値の間の原点に極小値が見えます。そういった意味では、これらの評価基準では2つの点光源を分解することができています。しかし、点光源間の距離がアッベの分解能限界を超えてさらに小さくなると、2つの独立した最大値は1つの中央の最大値に一体化され、2つの光源からの寄与を個々に分解することができなくなります。スパローの基準では、中央の極小値が中央の最大値に変化したときに分解能限界に達したとします。
スパローの分解能限界では、重ね合わせられた強度プロファイルの中心は平坦になります。これは、位置に関する微分係数が原点でゼロになることを意味します。しかし、原点でのこの1次微分係数は、重ね合わせられた強度プロファイルの極小値または最大値であるため、常にゼロです(厳密に言えば、これは2つの光源の強度が等しい場合にのみ当てはまります)。従って、原点の強度が極小値から最大値に変化するときにスパローの分解能限界に到達したことになるため、このときに2次微分係数の符号が正から負に変化する必要があります。このようにスパローの基準は2次微分係数に課される条件となり、2次微分係数がゼロのときに分解能限界に到達することになります[3]。 この条件を2つのエアリーディスクが重ね合わせられた強度プロファイルに適用すると、スパロー分解能が次のように得られます。
rS = 0.47λ/NA
左下の画像は、スパローの分解能限界の距離に置かれた2つのエアリーディスクのイメージを示しています。上記のように2つのピークの間では強度が一定であり、原点での強度のくぼみはありません。右側のグラフでは、原点付近で強度が一定であることを確認できます。
左:スパローの分解能限界によって分離された2つのエアリーディスクのプロファイル レイリーやアッベの限界とは異なり、原点で強度は減少しません。
上:スパローの分解能限界では、重ね合わせられた強度分布は原点付近で一定になります。ここではスケールが1に規格化されています。
参考文献
[1] Eugene Hecht, "Optics," 4th Ed., Addison-Wesley (2002)
[2] S.G. Lipson, H. Lipson, and D.S. Tannhauser, "Optical Physics," 3rd Ed., Cambridge University Press (1995)
[3] C.M. Sparrow, "On Spectroscopic Resolving Power," Astrophys. J. 44, 76-87 (1916)
Click to Enlarge
Old Objective Packaging
Click to Enlarge
New Objective Packaging
Smart Pack Goals
- Reduce Weight of Packaging
- Increase Usage of Recyclable Materials
- Improve Packing Integrity
- Decrease Shipping Costs
Thorlabs' Smart Pack Initiative is aimed at minimizing waste while providing adequate protection for our products. By eliminating any unnecessary packaging, implementing design changes, and utilizing eco-friendly materials, this initiative seeks to reduce the environmental impact of our product packaging.
The new super achromatic microscope objective packaging is made from over 60% recycled paper products and weighs 25.44 g less than the old packaging. The transition from foam and non-recycled cardboard to recycled paper products results in a 68.05% reduction in the amount of CO2 produced per kg of packing materials. All products on this page have transitioned, or are in the process of transitioning to recycled paper.
As we move through our product line, we will indicate re-engineered, eco-friendly packaging with our Smart Pack logo, which can be seen in the image to the right.
Posted Comments: | |
user
 (posted 2024-07-04 12:22:40.993) Would any of these objectives be cryo-compatible? cdolbashian
 (posted 2024-07-19 02:58:35.0) Thank you for reaching out to us with this inquiry. We discussed your application, and the fact that you need to use these objectives in a 4 Kelvin environment. Unfortunately, as these were not designed for this environment, it is unlikely that you could use one of these scopes to the specced performance. I have contacted you directly to discuss possible alternatives. Hannes Kamin
 (posted 2024-06-19 13:51:17.263) Hi Thorlabs Team,
can the TL10X-2P be used with cleared samples? I want to dipp in into clearing media with high refractive index. Is the objective resistant to ECI or BABB (Ethyl cinnamate or Benzyl / Alcohol / Benyl Benzoat) when dipping into that media?
Thank you very much cdolbashian
 (posted 2024-06-28 11:32:27.0) Thank you for reaching out to us with these inquiries. This objective can indeed be used with cleared samples. When considering dipping media, we would advise only non corrosive immersion oils or water. KYLE LILLIS
 (posted 2024-02-09 15:35:00.233) We recently purchased the TL10X-2P for in vivo imaging. Can you tell me how you recommend sterilizing this objective? I assume it can't be autoclaved? How about EtO? cdolbashian
 (posted 2024-02-19 10:51:55.0) Thank you for reaching out to us with this usage inquiry. We would not recommend autoclaving this component. We would recommend regular, normal cleaning immediately after each use, The lens paper should be immersed in an appropriate solvent to remove any oils used and you should clean the lens without endangering it. We advise using blended alcohol, anhydrous alcohol, or a lens-cleaning solution. Xindong Song
 (posted 2021-02-25 16:31:18.73) Hi Thorlabs, we are very interested in getting the TL10X-2P objective for in vivo 2p imaging. But before we place the order, we wonder if we can talk to any other customers about their experience with the objective. Thank you. YLohia
 (posted 2021-03-05 10:00:19.0) Hello, thank you for contacting Thorlabs. Unfortunately, we cannot share customer information due to privacy concerns. That being said, you can look through publicly available literature for mentions of this lens and contact the authors of those papers. For example, here is a Google Scholar search with a few relevant results: https://scholar.google.com/scholar?hl=en&as_sdt=0%2C31&q=TL10X-2P&btnG= Michael Orger
 (posted 2020-11-06 06:51:53.37) Hi, Can you define Forward and Reverse for the TL10X-2P zemax black box files? It seems to be the opposite of what I expect, but I am not sure if it is a misunderstanding on my part. Thanks! asundararaj
 (posted 2020-11-10 09:40:01.0) Thank you for contacting Thorlabs. Forward is typically defined as sending a collimated light into the objective, and the reverse is defined as sample being on the object side. Forward is always from collimation to focus. Gabriel Martins
 (posted 2019-07-17 06:54:01.707) good morning,
do you have information on how the 10x performs with cleared samples, ie, samples in medium with refractive index of ~1.52?
Would it be possible to test the objective with our samples?
Thanks in advance,
Gaby asundararaj
 (posted 2019-07-23 10:08:15.0) Thank you for contacting Thorlabs. Yes, the TL10X-2P objective can be used with cleared samples. You would need to set the spherical collar to the appropriate setting. You can find a procedure for calculating the correct setting in the Correction Collar tab of this page. I have contacted you directly about being able to offer a loan unit. Denis Pristinski
 (posted 2019-07-12 12:53:38.397) Is Zemax black box model coming for TL10X-2P? YLohia
 (posted 2019-07-16 09:02:38.0) Hello, thank you for contacting Thorlabs. The Zemax model for this can be found here : https://www.thorlabs.com/_sd.cfm?fileName=TTN142896-S02.zar&partNumber=TL10X-2P a.scagliola2
 (posted 2018-11-05 12:38:56.0) Do you have a model of the objective with the principal planes? nbayconich
 (posted 2019-03-04 01:17:21.0) Thank you for contacting Thorlabs. The principal plane will be located approximately 16mm in front of the objective lens or 16mm after the m25 x0.75 threading. I will reach out to you directly with more information. a.andreski
 (posted 2017-11-28 15:40:24.44) Do these objectives have a flat field of view (are they plan)?
If I use the TL2X-SAP with a TTL100A tubelens, what is the maximum object field of view that is possible without abberations?
Thanks. tfrisch
 (posted 2017-12-15 04:35:36.0) Hello, thank you for contacting Thorlabs. The Field of View will be flat, yes. TL2X-SAP will be diffraction limited over its full Field of View. I will reach out to you directly with details on the Strehl ratio. ludoangot
 (posted 2016-11-07 15:31:29.6) Which tube lens do you recommend to match the extended transmission of these microscope lenses in the deep blue / UV (your recent TTL200 is for 400 to 700nm)? tfrisch
 (posted 2016-11-10 10:24:31.0) Hello, thank you for contacting Thorlabs. I would typically recommend TTL200 which performs well over the range of TL2X-SAP and TL4X-SAP. You can see some performance graphs here: https://www.thorlabs.us/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=5834&tabname=Graphs |
フルサイズ画像はこちらをクリックしてご覧ください。
10 kΩ抵抗とダイオードを表面実装した回路基板の画像。リングライトFRI61F50の反射照明、カラーカメラ、および対物レンズTL1X-SAPを使用しています。 対物レンズがテレセントリックレンズとして設計されているため、像の深さに関わらず倍率が一定に保たれます。
- マシンビジョンに適した対物レンズ
- テレセントリックレンズとして設計、後方反射低減用の波長板付き
- M25 x 0.75ネジ
Click to Enlarge
対物レンズTL1X-SAPには取り外し可能な波長板が付属しており、これを対物レンズの筒の先に磁石で取り付けることができます。
スーパーアポクロマート対物レンズTL1X-SAPは、440 nm~700 nmにおいて軸上色収差を回折限界まで補正します。テレセントリックレンズとして設計されているため、視野内の物体の距離や位置に関わらず倍率は一定です。詳細は「テレセントリックレンズチュートリアル」をご覧ください。こちらの対物レンズの視野はØ22 mmで、マシンビジョン用に適しています。 付属の取り外し可能な波長板を落射照明系で使用すると、後方反射を抑えてコントラストを向上させることができます。 波長板は対物レンズ筐体内の磁石で固定されます。倍率1倍の対物レンズ筐体上の白いマークと波長板上の黒い点は、波長板を回転させるときのガイドとなります。
右の回路基板のフルサイズ画像はThorCam、ImageJ、またはその他のサイエンティフィックイメージング用ソフトウェアでご覧ください。一般的なイメージビュワーではこれらのイメージは正しく表示されない場合があります。
Key Specifications | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Item # | AR Coating Wavelength Range | Mag. | Numerical Aperture | Working Distance | Parfocal Length | Cover Glass Thickness | Threading | Recommended Microscopy Techniques | ||||||
Confocal | Two-Photon | Brightfield | Darkfield | Dodt | DIC | Fluorescence | ||||||||
TL1X-SAP | 420 - 700 nm | 1X | 0.03 | 8.0 mma | 95.0 mma | 0 - 0.5 mm | M25 x 0.75 | - |
- 低光量およびワイドフィールド観察に適した高NAレンズ
- M25 x 0.75ネジ
こちらの汎用の対物レンズは、400 nm~750 nmにおいて軸上色収差を回折限界まで補正します。対物レンズは様々なイメージング手法において優れた性能を発揮し、試料の広い範囲を観察するのに便利です。対物レンズTL2X-SAPの視野はØ11 mmと大きく、かつ視野全体にわたり細部を捉えることができます(図1と2参照)。TLX4X-SAPの倍率は4倍で、倍率2倍の対物レンズよりも分解能が高く、視野はØ5.5 mmですが試料内の一定の範囲を捉えることができます(下の図3および図4参照)。どちらの対物レンズも作動距離が長いため、マイクロマニピュレータを使用するのに十分なスペースを確保できます。
下記画像はThorCam、ImageJほかのサイエンティフィックイメージングソフトウェアからご覧いただけます。一般的な画像ビューアをご使用の場合、正しく表示されない場合があります。
フルサイズ画像はこちらをクリックしてご覧ください。
図1:対物レンズTL2X-SAP、白色照明、カラーカメラを使用して取得したゼブラフィッシュ胚の画像。ゼブラフィッシュの全長を捉えていますが、細部も見えています。
フルサイズ画像はこちら をクリックしてご覧ください。
図2:対物レンズTL2X-SAPを用いて取得された日長石の画像。日長石の大部分を捉えながら、視野全体に渡り優れた分解能が得られています。画像ご提供:Stephen Challener氏
フルサイズ画像はこちらをクリックしてご覧ください。
図3:DICイメージングのセットアップで対物レンズTL4X-SAPとモノクロカメラを用いて取得した双子葉植物の花芽の画像
Key Specifications | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Item # | AR Coating Wavelength Range | Mag. | Numerical Aperture | Working Distance | Parfocal Length | Cover Glass Thickness | Threading | Recommended Microscopy Techniques | ||||||
Confocal | Two-Photon | Brightfield | Darkfield | Dodt | DIC | Fluorescence | ||||||||
TL2X-SAP | 350 - 700 nm | 2X | 0.10 | 56.3 mm | 95.0 mm | 0 - 0.5 mm | M25 x 0.75 | - | ||||||
TL4X-SAP | 350 - 700 nm | 4X | 0.20 | 17.0 mm | 60.0 mm | 0 - 0.5 mm | M25 x 0.75 | - |
顕微鏡用スーパーアポクロマート対物レンズTL10X-2P
- 2光子顕微鏡に適したドライ対物レンズ
- 補正環によりさまざま媒質中の試料にも使用可能
- M32 x 0.75ネジ
可視(VIS)域強化型プランアポクロマート(APO VIS+)対物レンズTL15X-2Pおよびスーパーアポクロマート対物レンズTL10X-2Pは、他の対物レンズと同様に可視域において回折限界性能まで軸上色収差の補正を行い、さらに1300 nmまで優れた透過特性を有しているため、多光子イメージングに適しています(詳細は「グラフ」タブをご覧ください)。 対物レンズの分類については「対物レンズのチュートリアル」タブをご覧ください。倍率10倍の対物レンズは、NAが0.50であるのに加えて作動距離が7.77 mmと長いため、試料を操作するのに十分なスペースを確保することができます。倍率15倍の対物レンズは、2光子蛍光信号を収集するために0.70の高いNA を有しており、その作動距離は2.6 mmです。各対物レンズに装備されている補正環を使用すると、水溶液や厚いカバーガラスを通してイメージングを行うときに生じる球面収差を、水浸や油浸を行わずに補正できます(「補正環」タブをご覧ください)。対物レンズTL15X-2Pは、再現性を向上させるために、補正環を固定するロック機構を備えています。
フルサイズ画像はこちらをクリックしてご覧ください。
対物レンズTL10X-2Pで撮影した、DAPI(405 nm)およびAlexa 488 Anti-Neurofilamentでタグ付けされた野生型マウスの脳切片(30 µm)(画像ご提供:Lynne Holtzclaw of the National Institutes of Health)
なお、最適な性能を得るためには、システムのチューブレンズの前焦点面を対物レンズの開口絞りの位置に置いてください。多くの対物レンズでは、この絞りの位置は肩部分にある光学素子の位置に一致します。しかし、型番TL10X-2Pの開口絞りは肩から42.0 mm、型番TL15X-2Pの開口絞りは肩から52.2 mmの位置にあります。この絞りを満たす状態でないと、ビネットが発生する場合があります。例えば当社のチューブレンズTTL200MPの焦点面は、チューブレンズの肩から228 mmの位置にあります。従って、チューブレンズの前側の光学素子から対物レンズの肩までの物理的な距離はTL10X-2Pでは186 mm、TL15X-2Pでは175.8 mmとする必要があります。これらの例については、下表内の青いInfoアイコン()をクリックすると、その配置図を見ることができます。
なお対物レンズの筐体外径が大きいため、型番CSN200 やCSN210のようにM32 x 0.75内ネジが窪んだ位置にある対物レンズ用ホルダ(レボルバ)には、適切に接続できない場合があります。そのような場合には、M32 x 0.75の外ネジと内ネジが付いた真鍮製顕微鏡アダプタM32M32Sをご使用いただくと、対物レンズとマウントを接続できるようになります。
右下のマウスの脳画像のフルサイズ画像は、ThorCamやImageJなどのサイエンティフィックイメージング用ソフトウェアでご覧ください。一般的なイメージビュワーではこれらのイメージは正しく表示されない場合があります。
Recommended Microscopy Techniques | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
Confocal | Two-Photon | Brightfield | Darkfield | Dodt | DIC | Fluorescence |
- |