波長掃引光源OCT(SS-OCT)システム Vega™シリーズ
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特長
- 高速イメージング用に最適化された構成変更可能な高侵達OCTシステム
- 軸方向分解能:14 µm(空気中)
- 中心波長1300 nmのベースユニットを2種類ご用意
- Aスキャンレート100 kHz、イメージング深度11 mm(空気中)、感度102 dB
- Aスキャンレート200 kHz、イメージング深度8 mm(空気中)、感度98 dB
- PCならびにThorImage®OCTソフトウェアパッケージが付属(「ソフトウェア」タブ参照)
- 予め組まれた基本構成システム、またはカスタム構成
- 当社のOCTシステムに関する詳細は「カタログ」タブをご参照ください。
基本構成システムの他、カスタム構成も可能
- Aスキャンレートが100 kHzまたは200 kHz延べースユニットからお選びください。
- 走査システム:高剛性スキャナ、調整機能付きスキャナをご用意
- 走査レンズキット:横方向分解能および焦点距離を用途に合わせて最適化
- 試料用Zスペーサ(オプション):走査レンズ-試料間の媒質が空気または液体のイメージング用途に合わせ、リング型および液浸型をご提供可能
- その他オプションアクセサリ:スキャナ用スタンド、移動ステージ
- お見積りのご依頼やシステム構築/カスタマイズに関するご相談は当社までご連絡ください。
1300 nm OCTイメージングシステムVega™シリーズは、高深達かつ高速のイメージング用途に必要な柔軟性を備えています。こちらの波長掃引光源OCT(SS-OCT)システムに使用されるMEMS-VCSEL光源は広帯域光源よりコヒーレンス長がさらに長い光を出射するため、深いイメージング深度でもより強い後方散乱信号を生成します。この利点によりSS-OCTシステムは特に心血管イメージングや眼科的イメージングなどの臨床応用用途に適しています。
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)は、非侵襲な光学イメージング技術であり、試料の2次元断層画像および3次元ボリューム画像をリアルタイムで取得します。この技術は物質の異なる層から後方散乱した光を用いて、試料内の構造をµmレベルの分解能で数mmの深度にわたり画像化します。OCTイメージングは光を利用した超音波イメージングであると言えます。超音波イメージングと比較して浸透深度は浅くなりますが、高い分解能が得られるイメージング技術です。高分解能に加えて、非接触、非侵襲というOCTの特長は、生体組織、小動物や工業材料などのイメージングに適しています。当社のOCTシステムにはすべてThorImage OCT 64ビット版ソフトウェアがインストール済みのPCが付属します。このソフトウェアが2次元ならびに3次元のOCTデータをリアルタイムで表示し、処理します。
VegaシリーズOCTシステムは2種類の方法でご提供しております。基本操作に必要な部品を予め組み合わせた基本構成システム(型番VEG210C1/MまたはVEG220C1/M)のほか、特定の用途に合わせてベースユニットとカスタム構成用部品やアクセサリを自由に組み合わせてOCTシステムを構築いただくことも可能です。後者をご選択の場合、下記でご紹介しているVega OCTベースユニットのほか、基本構成部品、オプションのアクセサリから製品をお選びください。当社ではお客様の用途にあった最適な選択のお手伝いをさせていただきますのでお気軽にご相談ください。Vega OCTシステムの基本操作には、ベースユニット、ビーム走査システム(スキャナ)、そして走査レンズキットが必要となります。スキャナは、堅牢な高剛性スキャナと調整機能付きスキャナからお選びいただけます。走査レンズキットは、イメージング分解能や作動距離を柔軟にカスタマイズいただける製品をラインナップしています。また、オプションのアクセサリ(下記参照)もご用意しておりますので、お客様の用途に合わせてOCTシステムをさらにカスタマイズすることも可能です。
下記でご紹介している部品はすでにお持ちのOCTシステムに機能を追加するアップグレード用途にも使用いただけます。ほとんどのシステムはアップグレード可能となっていますが、お手持ちのシステムをご要望に沿った用途向けに最適化するためには、当社にご相談いただくことをお勧めいたします。
下の写真をクリックするか、右の表内の製品名をクリックすると詳しい製品情報がご覧いただけます。
Vega Customization Options |
---|
OCT Base Unit (Computer Included) |
Scanning System |
Scan Lens Kit |
Sample Z-Spacer (Not Shown) |
Adjustable Scanner Stand |
Translation Stage |
Preconfigured Systems (Z-Spacer Not Included) |
Vega™特有の制御機能
Vega SS-OCTシステムでは、付属のThorImage®OCTソフトウェアパッケージを使用してハードウェアを制御することが可能です。
Vega参照アーム制御
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Vega取得パラメータ
取得パラメータ
最適なイメージング結果を得るために、ソフトウェアを使用して参照光の強度ならびにセンサゲインが調整可能です(右から2番目の画面参照)。これにより様々な試料に応じてシステムをフルダイナミックレンジで使用することができます。さらにVegaシリーズのラインナップには2つの電動式偏光コントローラが内蔵されています。ソフトウェアからの制御が可能で、試料と参照光の偏光状態を一致させることにより画像の乱れを少なくすることができます。
参照アームの光路長
Vega OCTベースユニットには、電動式ステージが含まれており、ThorImageOCTソフトウェア(右端の画面参照)から直接干渉計の参照アームの光路長を高速かつ精密に制御可能です。
ソフトウェアThorImage®OCTの目次
- はじめに
- スキャン制御
- 画像処理オプション:OCT画像の画質向上
- データ解析:層の厚さ測定
- サードパーティーアプリケーション:OCTデータのエクスポート・再インポート
- イメージングモード
- 1Dモード:1点での測定
- 2Dモード:断面のイメージング
- 3Dモード:立体のイメージング
- ドップラーモード:ドップラーフローイメージング
- スペックル分散モード:血管造影イメージング
- 外部トリガによる画像取得:他の機器と同期した計測
- アナログ入力:他のモダリティとの同期
- ソフトウェア開発キット:カスタムプログラムの作成
- プローブ校正:構成変更時に必要
- ビデオ:ソフトウェアのレンダリング性能をご紹介するスクリーンキャスト
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ゼブラフィッシュの3Dレンダリング画像、クリップ面は変更可能
ThorImageOCTソフトウェア
- 一般的なライン走査または自由なパターン走査のための、動画によるインタラクティブな走査位置制御
- 高度なデータセット管理
- ユーザの処理ルーチンに必要な生スペクトルデータ、処理済みデータ、およびすべての校正用ファイルにアクセス可能
- 3Dデータの高速ボリュームレンダリング
- ドップラーおよびスペックル分散イメージング
- 平均化処理や走査速度の調整など、走査と画像取得用の汎用的な制御システム
ThorImageOCTは、当社の全てのOCTシステムに付属する高性能なデータ取得ソフトウェアです。Windows 64ビット版をベースにしたソフトウェアで、OCTデータの取得・表示、スキャン制御、処理の選択などを行います。さらに、測定制御、データ取得・処理、OCT画像の保存や表示のためのライブラリ一式が揃った、NI LabVIEWおよびC言語ベースのソフトウェア開発キット(SDK)も別途ご用意しております。SDKを用いることで、お客様の用途に応じて高度に専門化したOCTイメージングソフトウェアを開発することができます。
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ThorImageOCTによって様々なデータ取得パラメータの調整ができます。
スキャン制御
ThorImageOCTには数多くの走査およびデータ取得に関する制御機能があります。OCTシステムのスキャナ内に搭載されたカメラからのライブビデオ映像は、アプリケーションソフトウェアで表示することができます。2Dイメージングのスキャンラインや3Dイメージングのスキャンエリアは、表示されたビデオ映像をクリックするだけの「Draw and Scan(ドロー&スキャン)」機能により決定することができます。
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サンプルモニタ画面で、「Draw and Scan(ドロー&スキャン)」機能を用いて走査パターンを指定することができます。
Draw and Scan(ドロー&スキャン)またはロードされた.txtファイルで定義された形状で走査ができます。走査パターンは、ソフトウェアのコントロール画面(右図参照)でパラメータを指定することで調整することもできます。
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予め定義した円形の走査パターンをロードし、ソフトウェアで走査することができます。サイズはズーム機能で変更可能です。
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予め定義した三角形の走査パターンをロードし、ソフトウェアで走査することができます。サイズはズーム機能で変更可能です。
さらに処理パラメータ、平均化パラメータ、デバイスの速度や感度はデバイスプリセットを使用して設定することができます。高速プリセットを利用すれば、2Dイメージングではビデオのようなフレームレート、3Dでは高速ボリュームレンダリングが可能です。一方、プリセットで低いデータ取得速度を選択すれば高感度の画像取得が可能になります。
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スペックル除去フィルタを適用したヒトの歯のOCT画像
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ヒトの歯のOCT画像
画像処理のオプション
ThorImageOCTにはOCT画像の画質向上に特化した機能があります。データ取得中にイメージフィールド補正やアンダーサンプリングフィルタなどの処理パラメータを使用してデータを修正することも可能ですし、取得後にフィルタを使用して修正することも可能です。右のように、スペックル除去フィルタを使用すると、画像の細部構造を不鮮明にすることなくスペックルノイズを低減することができます。
さらに処理機能が必要な場合、ThorImageOCTではユーザが定義するポストプロセッシングアルゴリズムを組み込むことができます。詳細については下記のサードパーティーアプリケーションをご覧ください。
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マーカーツールを使用して層の厚さを測定することができます。
データ解析
ThorImageOCTにはデータ解析に便利なツールが付属します。マーカーツールには距離や構造のサイズを測定する機能があります。このツールはさらにライン上のOCTデータの強度プロファイルを表示するのに使用することができます。正確な距離と厚さを測定するために、物質の屈折率を設定することができます。
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ThorImageOCTのデータセット管理ウィンドウ
データセット管理
ThorImageOCTは高度なデータセット管理機能が備わっており、同時に複数のデータセットを開くことができます。データセットは、研究(もしくは検査)名と実験番号から成る識別子を使って一意的に定義されます。同じ研究名を使用することでデータセットをグループ化することができます。「Captured Datasets(取得済みデータセット)」には全てのオープンデータセットがリスト表示され、データセットの識別子、取得モード、ビデオ画像の静止画およびOCTデータのプレビューイメージをご覧になれます。
データセットはPNG、BMP、JPEG、PDF、TIFFなどの様々な画像フォーマットにエクスポートすることができます。データセットは、ポストプロセッシングに適しているRAW/SRM、FITS、VTK、VFFおよび32ビット浮動小数点TIFFなどにもエクスポート可能です。
OCTファイルはThorImageOCTのネイティブフォーマットなので、OCTデータ、サンプルのモニターデータ、および関連する全てのメタデータを1つのファイルに保存することができます。また、ThorImageOCTソフトウェアは、OCTデータを閲覧したりエクスポートしたりするために、OCTデバイスに接続されていないPCにインストールして実行することもできます。デバイスからは、例えばオフセットエラーなどを処理するために使用する追加データを含め、生データおよび処理済みデータへのフルアクセスが可能です。
Exportボタンは、ThorImageOCTのアクションツールバーからアクセスすることができます。
サードパーティーアプリケーション
PCにImageJとThorImageOCTの両方がインストールされている場合は、ImageJボタンをワンクリックするだけで取得済みのOCTデータをImageJで表示することができます。これにより、ImageJの高度な画像処理機能を必要とする場合のワークフローがスムーズになります。ExplorerボタンをクリックするだけでWindows Explorerのフォルダが開き、対象データセットが保存されているファイルが選択されます。
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ImageJでデータを平滑化した後に、ThorImageOCTのマーカーツールを使用して層の厚さを測定することができます。
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ImageJで画像に対して横方向の平滑化フィルタが適用されています。
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スペックルノイズのあるプラスチック多層膜のOCTデータ
取得したOCTデータセットは、サードパーティーのプログラムにエクスポートして変更等を行った後、ThorImageOCTソフトウェアに再度インポートすることも可能です。この機能により、ThorImageOCTソフトウェアのデータセット管理機能を使用しながら、OCT画像に対して素早くカスタマイズされた調整等を行うことができます。 右の例では、OCTデータ(左)はImageJにエクスポートされ、横方向に対して平滑化フィルタが適用されています(中央)。「External Program」のボタンを使用すると、この変更されたデータをThorImageOCTに再度インポートして、さらに解析することができます。 例えば、ピーク検出ツールを使用して層の厚さを測定することができます(右)。
イメージングモード
OCTのモードセレクタを使用すると様々なイメージングモードが選択できます。ThorImageOCTソフトウェアは、対応可能なシステムが電源ONの状態で接続されていることを検出すると、その状態で動作可能な全てのモードが選択可能になります。OCTデバイスが接続されてない場合は、OCTデータの閲覧とエクスポートが可能なData Viewingモードのみがご利用いただけます。
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1点測定のAスキャンを複数回繰り返して取得されたデータ(Mスキャン)
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1点測定で得られるスペクトルと深さの情報(Aスキャン)
1Dモード
このモードでは、1点測定によりスペクトルと深さに関する情報が得られ、またMスキャンにより試料の経時的な変化を観察することができます。
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2DモードのThorImage OCTウィンドウ
2Dモード
2Dイメージングモードでは、プローブビームを1方向に走査することで、OCTによる断面画像がリアルタイムで表示されます。高速フーリエ変換(FFT)の前または後で、ライン平均化や B-スキャン平均化が可能です。長時間測定用として時系列データ取得機能があり、この機能では画像を取得する時間間隔を調整することができます。このモードでは、カラーマップなどの画像表示パラメータも調整できます。また表示されたOCT画像のコントラストおよび明るさを自動的に計算して最適化するオプションも実装されています。
3Dモード
3Dイメージングモードでは、OCTプローブビームを試料全体に渡ってシーケンシャルに走査して2D断面の連続した画像を取得し、それらを処理して3D画像を構築します。
長時間測定用として、3D測定を連続して取得できる時系列データ取得機能もございます。測定回数やスキャンの時間間隔は調整可能です。
ThorImageOCTソフトウェアでは、3Dボリュームデータセットは、直交断面画像(下図参照)またはボリュームレンダリング画像として表示されます。
断面表示では、データが取得された方向に関係なく、直交3平面全ての断面画像がご覧になれます。また、表示する面を拡大・縮小したり、回転したりすることができます。
レンダリング表示では取得したボリュームデータセットのボリュームレンダリングを行います。この表示では、取得されたサンプルのイメージを3Dで素早く可視化できます。任意の方向で平面を切り取り、その体積内の構造を見ることも可能です。この3D画像は拡大・縮小したり、回転したりすることができます。また、色付けやダイナミックレンジの設定も調整できます。
当社の高速OCTシステムと高性能ソフトウェアの機能を組み合わせることにより、ThorImageOCTに高速ボリュームレンダリングモードを追加することができ、これは高分解能3D画像取得を行う上でのプレビューとして機能します。このモードでは、高速ボリュームレンダリングをリアルタイムで行い、試料を3Dですばやく可視化します。
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ThorImageOCTでのレンダリング表示
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ThorImageOCTでの断面表示
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反対方向の流れを有する回転するプラスチック棒の速さを示すドップラーデータセット
ドップラーモード
ドップラーOCTイメージング機能は全てのOCTシステムで標準装備されています。ドップラーモードでは、隣り合うAスキャン間の位相シフトを平均化し、粒子の運動や流れによって生じるドップラー周波数シフトを計算します。位相シフトの計算中に、横方向と軸方向のピクセル数を変更して、速度感度と分解能を変更することができます。ドップラー画像としては、OCTビームの入射方向を基準にして、前方または後方へのサンプルの流れがカラーマップでメインウィンドウに表示されます。
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マウスの脳血管のスペックル分散測定
スペックル分散モード
スペックル分散モードは、スペックルノイズの分散を利用して血管造影画像を推定するデータ取得モードです。このモードでは、大量の血流を必要とせず、またデータ取得速度にも特定の制限(window)を受けることなく、血管樹を3Dで可視化できます。スペックル分散データは、形態情報を示す強度画像の上に重ね合わせて表示することができます。多様なカラーマップを用いて、マルチモードの画像を表示させることも可能です。
外部トリガによる画像取得
ThorImageOCTとSDK APIを用いると、外部トリガによるAスキャン画像の取得が可能になります。これにより別のモダリティ(例:振動測定や同期位置測定)による測定とOCT測定とを同期させることができます。当社のCameraLinkをベースにした現行のOCTシステムでは、同期が大幅に簡素化されています(TTLレベルのトリガ信号源が必要です)。外部トリガはすべてのイメージングモードで使用することができ、ThorImageOCTの設定ダイアログで切り替えが可能です。
当社のGanymede(型番GANxxxとTelesto(型番TELxx1 & TELxx1PS)の現行のSD-OCTシステムには、ほかの実験装置と同期するための外部Bスキャントリガが付いています。
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2D表示でのアナログデータの可視化
ほかのモダリティとの同期用アナログ入力
当社のGanymede(型番GANxxx)とTelesto(型番TELxx1 & TELxx1PS)の現行のSD-OCTシステムには、他のイメージング用モダリティと組み合わせてご使用いただけるアナログ入力チャンネルが2つ付いています。他のデータソースからのアナログ信号(つまり、蛍光信号)はサンプリングされ、OCT信号と同時に表示されます。
ソフトウェア開発キット
ソフトウェア開発キット(SDK)を使用すると、柔軟性の極めて高いカスタマイズソリューションをThorImageOCTに組み込むことができます。ソフトウェア開発の経験を有する方であれば、このキットを様々なプログラミング環境で使用して、OCTシステムを特定の用途に適した形でお使いいただくことができます。 ご用意しているソフトウェア開発キット
- ANSI C、C++によるデモプログラム付き
- LabVIEW® 、デモプログラムおよびサンプルコード付き
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ThorImageOCTのプローブ校正ウィンドウ
プローブ校正
走査レンズキットを他のものに変更した場合、通常はシステムの光学パラメータの変化に合わせてプローブ設定を変更する必要があります。OCT走査システムに追加の走査レンズをご購入したときは、レンズと一緒に送付される校正用サンプルと右の画像に示されている直感的な校正手順により、新しい走査レンズに適した構成をThorImageOCTで簡単に設定できます。
ビデオ:ThorImageOCTのレンダリング性能をご紹介するスクリーンキャスト
指のOCT画像を取得し、3Dボリュームモードおよび断面モードで操作する様子を動画でご覧いただけます。
ThorImageOCTバージョン5.5についてご質問は当社までお問い合わせください。
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)は、非侵襲かつ非破壊的にサンプルを光ビームでプローブし、後方散乱光を解析することにより断層画像(2次元)とボリューム画像(3次元)を生成します。OCT光源の特性は、軸方向分解能、イメージング深度、そして感度を含む数々の性能パラメータに影響を及ぼします。VegaシリーズのOCTシステムではプローブビームに波長掃引VCSEL光源を使用します。
このレーザ光源は常にコヒーレンス長が長く、狭線幅のレーザービームを放射します。このシングルモードの光の中心波長は、動作中、広いスペクトル域に渡り素早く可変します。波長が掃引される時、ディテクタが時間(波長)に応じてサンプルから後方散乱した光の強度を記録します。レーザの光出力が、広いスペクトル幅に広がるのではなく常に1つの波長の集中しているため、同等の光パワーを持つ広帯域光源よりも強い後方散乱光信号が1つの波長で生成されます。
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図1:Praevium社のMEMS波長可変VCSELでは革新的な設計を採用しており、高速で発振波長域が広く、またコヒーレンス長も長いという特性を実現しています。これらの特性は、波長掃引(SS)OCT用途に適しています。
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図2:MEMS波長可変VCSELは単一ウェハ上に高密度に作り込むことができ、生産性を上げることができます。右上に挿入された写真は、加工後の単一のMEMS波長可変VCSELです。MEMS波長可変VCSELの外形寸法は約600 μm×600 μmです。
VCSEL概要
垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)は、チップ表面に対して垂直方向に光を出力する半導体ベースの光デバイスです(図1を参照)。VCSELは元々、端面発光型半導体レーザに代わる、低コスト、低出力の半導体として、主に大容量データ通信用に開発されました。その後、多くのVCSELの利点が明らかとなり、様々な用途において、端面発光型半導体レーザに代わる使用方法が検討されてきました。端面発光型の光源と比較して、VCSELは優れたビーム品質と縦シングルモード動作をもたらします。
MEMS波長可変VCSEL では、MEMSミラーでレーザの共振器長を変えて出力波長を調整します。MEMS波長可変VCSELは数年前から存在していますが、可変波長域と出力が制限されることが、OCT用途での使用を妨げてきました。Praevium Research社は、当社およびMIT との協力のもと、こうした制限のないMEMS波長可変VCSELを開発しました。
MEMS波長可変VCSELがOCTの用途に使用できるためには、以下の基準を満たす必要があります。
- 高速な掃引速度
- 広いチューニングレンジ
- 長いコヒーレンス長
- 高いレーザ出力
高速な掃引速度
OCTでは、画質を劣化させることなく高速にイメージングできることが要求されます。高速な画像取得レートにより、時間分解能の向上、高密度の3次元データセット収集、試料へのレーザ照射時間の減少が可能となります。
現在では、高速走査を可能にする波長掃引レーザ光源がいくつかあります。例えば、フーリエドメインモード同期レーザは非常に高速なイメージング速度を可能としますが、レーザ共振器内で光ファイバによる長い光遅延を必要とし、ファイバ損失が小さい波長範囲でしか動作できません。市販の高速掃引レーザは、その多くがマルチ縦モードまたは長い共振器長で動作するので、コヒーレンス長または掃引速度が制限されます。
MEMS波長可変VCSEL内のMEMS調整ミラーは、質量が小さく共振器長が短いため、高速動作に適しています。また、短い共振器長によって、利得スペクトル内には1つのモードしかないため、シングルモードでの連続的な掃引も可能になります。当社では、MEMS波長可変VCSELの試作品を使用して、掃引速度を上げるために、光多重化を用いることなく、500 kHzを超える掃引レートの計測を実現しました。
広い波長掃引幅
高分解能イメージングの性能は、レーザ光源の波長掃引幅に依存します。Praevium社は、これまで開発されてきた中で最も広い掃引幅を持つMEMS波長可変VCSELを開発しました。広帯域の酸化ミラー、広帯域の利得領域、薄いアクティブ領域などのユニークな設計により、中心波長1300 nm付近で、100 nmを超える連続的なモードホップフリーの波長掃引幅を実現しました。詳細は図3をご参照ください。
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図3:MEMS波長可変VCSELは100 nm 以上の波長掃引が可能です。上図は中心波長1300 nm、スペクトル帯域幅110 nmの縦シングルモード動作を示しています。
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図4:上図は200 kHz動作、中心波長1310 nm付近で、ポストアンプにSOAを使用して増幅されたMEMS波長可変VCSELのスペクトルです。
長いコヒーレンス長
多くのOCTシステムで顕著に見られる性能限界の1つが可視深度(イメージングの最大深度)です。特に、試料の厚さ、患者の動き、試料位置が制御できない医療用途では、深くまでイメージングできることは強みとなります。しかしコヒーレンス長を長くするだけでは不十分です。イメージ感度が全ての深さで実質的に影響を受けない必要があります。当社のMEMS波長可変VCSELは、マイクロメートルスケールの共振器長と、縦シングルモードのモードホップフリー動作によって、信号の劣化がほとんどない、100 mmを超えるコヒーレント長を実現しました。現在、イメージング深度はディテクタの帯域幅によって制限されていますが、当社では MEMS波長可変VCSELがこれまでにない深いイメージング深度を達成すると考えています。この優れたイメージング深度は医療用OCTイメージングに役立つだけでなく、大きな物体の表面形状計測、高速な周波数領域の反射率測定、高スペクトル分解能での高速分光計測のように他の用途での使用を可能にします。
高いレーザ出力
イメージング速度の高速化は、しばしばレーザ出力や試料に照射する光強度の減少につながります。端面発光型光源がVCSEL に優る利点の1つは、出力強度を大きくできることです。一般に、ほとんどのOCT イメージング用途では、高速走査レートのイメージング時でも画質を維持するため、少なくとも20 mW のレーザの出力パワーを必要とします。この目標を達成するため、MEMS波長可変VCSELを半導体光増幅器(SOA)と組み合わせて、25 mWを上回る出力を得られるようにしました。ポストアンプSOAによりMEMS-VCSELの出力スペクトルの形がより均一に整えられるという利点もあります。
その他
MEMS波長可変VCSELならではの特長は、異なる波長範囲に拡張できることです。利得媒質と誘電体反射ミラーの革新的な組み合わせによって、可視域や近赤外域における広い波長範囲の対応が可能となり、この新しい光源製品はこれからラインナップを増強していきます。
当社では今後もこの光源の開発を継続しながら、このVCSEL光源を用いた新しい用途を追及してまいります。MEMS波長可変VCSELの詳細については当社までお問い合せください。
MEMS波長可変VCSEL の製造
ステップ1
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VCSELのウェハでは、多重量子井戸(MQW)活性層(A)の形成からプロセスが始まります。MQW層はInP基板上(B)に成長され、後にGaAs基板(D)上で成長させたGaAsベースのミラー(C)とMQW活性層と接合されます。
ステップ2
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InP基板はエッチング停止層(E)に至るまで化学的にエッチングされます。GaAsベースのミラーは酸化され、広帯域誘電体反射ミラー(F)が形成されます。
ステップ3
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エッチング停止層を除去した後、ARコーティング(G)と環状のMEMS底面アクチュエーターコンタクト層(H)が、MQW活性層(A)の上に成膜されます。
ステップ4
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厚さと組成が特別に設計された犠牲層(I)が成膜されます。
ステップ5
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膜状の層(J)と環状のMEMS上面アクチュエーターコンタクト層(K)が犠牲層の上に成膜されます。
ステップ 6
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最後に、誘電体反射ミラー(L)が成膜およびパターニングされます。MEMS上面コンタクト層はさらにパターニングされ、アクチュエータの作製が完了します。MQW構造の上部の可動ミラーを残して犠牲層は除去されます。これにより、1つのデバイス中にMEMSベースの波長調整素子とVCSELを作り出すことができます。
OCTチュートリアル
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)は非侵襲の光学イメージング法であり、数mmの深さまでの1次元情報(深さ方向)、2次元の断層画像、および3次元のボリューム画像を、µmレベルの深さ分解能で、かつリアルタイムで取得することができます。OCTは試料内の各層からの後方散乱光を用いて、試料の構造情報を画像化します。OCTはリアルタイムで画像を取得できますが、さらに複屈折性を利用したコントラストの改善や、オプションの拡張技術を追加することで血流の機能的画像の取得も可能です。
当社では、簡単に持ち運べるコンパクト性を維持しながら、複数の波長、画像分解能、取得速度に対応した、様々なOCTイメージングシステム開発してきました。また、お客様固有のご要望にお応えするOCTイメージングシステムをご提供できるように、様々な用途に対して最適化できる、高度にモジュール化した製品の設計を進めてきました。
用途例
芸術作品の保存
薬剤皮膜
3次元プロファイリング
In Vivo
小動物
生物学
生体組織の複屈折
マウスの肺
網膜錐体細胞
OCTイメージングは超音波測定と類似する点がありますが、測定深度が浅くなる代わりに、非常に高い分解能が得られることが特長です(図1参照)。最大15 mmのイメージング範囲、軸方向分解能5 μm以上での画像化が可能なことにより、OCTは「超音波」測定と「共焦点顕微鏡」による測定とのちょうど中間の測定装置として位置づけられます。
高分解能で深部イメージングができるという特長に加えて、OCTには非接触、非侵襲という利点もあるため、生体組織や小動物、あるいは材料といった試料の画像取得に適しています。最近、OCT分野ではフーリエドメイン OCTと呼ばれる新しい技術が開発され、1秒間に700,000ライン以上の高速イメージングが可能になっています。1
フーリエドメイン光コヒーレンストモグラフィ(FD-OCT、図2参照)は、光源の干渉特性を利用してサンプル中での光路長遅延を測定する、低コヒーレンス干渉法に基づいています。OCTの干渉計は、 μmレベルの分解能で断層画像を得るために、サンプルから反射光と参照アームからの反射光の光路長の差を測定するように設定されています。
FD-OCTシステムは、光源と検出方式の違いによって、スペクトルドメイン OCT(SD-OCT)と波長掃引OCT(SS-OCT)の2つに分類されます。図3に示すように、いずれのシステムでも光は干渉計のサンプルアームと参照アームに分割されます。SS-OCTシステムでは狭帯域幅のコヒーレンス光を利用し、SD-OCTシステムでは広帯域幅の低コヒーレンス光を利用します。サンプル中の屈折率の変化によって生じた後方散乱光は、サンプルアーム光路のファイバに再度結合し、さらに参照アームの固定された光路長を伝搬してきた光と重ね合わされます。その結果として得られるインターフェログラム(干渉パターン)は、干渉計の検出アームを通して測定されます。
光検出器によって測定されるインターフェログラムの周波数は、サンプル中での反射体の位置の深さに関係します。そのため、測定されたインターフェログラムをフーリエ変換することで、深さ(1次元)方向の反射率プロファイル(A-スキャン)が得られます。 サンプルアームのビームでサンプルを横断して走査すると、一連のA-スキャン情報を収集することができ、2次元断層画像(B-スキャン)が得られます。
同様に、OCTのビームを別の方向にも走査すると、連続した2次元画像を収集することができ、一組の3次元体積データが得られます。FD-OCTを用いると、2次元画像はミリ秒程度で得られ、3次元画像でも現在では1秒以下で得られます。
スペクトルドメインOCT(SD-OCT)と波長掃引OCT(SS-OCT)
SD-OCTと SS-OCTは同じ基本原理に基づいていますが、OCTのインターフェログラム生成の技術的アプローチが異なっています。SD-OCTは可動部を持たないために機械的な安定性に優れており、位相雑音が低くなります。幅広い種類のラインカメラが利用できるため、様々な画像取得速度や感度を有するSD-OCTシステムの開発が可能です。
SS-OCTシステムでは、周波数掃引光源とフォトディテクタを用いて、同様のインターフェログラムを高速で生成します。レーザ光源の波長掃引が高速なため、各波長で高いピークパワーの光をサンプルに照射することができ、光損傷のリスクをほとんど伴わずに感度を高めることができます。
フーリエドメイン OCTの信号処理プロセス
フーリエドメインOCTでは、インターフェログラムは光周波数の関数として検出されます。参照アーム内の光遅延は固定されているため、サンプルの異なる深さからの反射光により異なる周波数成分の干渉パターンが生成されます。そして、フーリエ変換により異なる深さからの反射信号を分離する事で、サンプルの深さ方向プロファイルを得ることができます(A スキャン)。
1V.Jayaraman, J. Jiang, H.Li, P. Heim, G. Cole, B. Potsaid, J. Fujimoto, and A. Cable, "OCT Imaging up to 760 kHz Axial Scan Rate Using Single-Mode 1310 nm MEMs-Tunable VCSELs with 100 nm Tuning Range," CLEO 2011 - Laser Applications to Photonic Applications, paper PDPB2 (2011).
デモルームやオンラインデモのご予約は
当社までご連絡ください。
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デモルーム例(ドイツオフィス)
OCTイメージングシステム:デモルーム・オンラインデモのご案内
ソーラボのアプリケーションスペシャリストや技術者は、日本やOCTシステムの製造施設があるドイツを始め、世界各地でお客様の実験用途に適したOCTシステムをお選びいただくためのお手伝いをいたします。当社では、お客様のニーズに合わせたOCTシステムの構成をご提案いたします。試料をお送りいただければ、いくつかのオプション構成で取得した測定画像をご提供することも可能です。
実際にOCTシステムを無償でお試しいただけるデモルームをご用意しています。オンラインデモも承ります。デモルームやオンラインデモのご予約、お問い合わせは当社までご連絡ください。
デモルームのご案内
(クリックすると詳細がご覧いただけます)
日本 (東京都練馬区)
ソーラボジャパン株式会社
東京都練馬区北町3-6-3
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当社では幅広い用途に対応する様々な特長を備えたOCTイメージングシステムをご提供しております。お選びいただくOCTベースユニットと走査レンズキットによってOCTシステムの性能は大きく左右されます。軸方向分解能、Aスキャンレート、イメージング深度など、性能上の重要な特徴はOCTベースユニットの設計によってほぼ決まります。また、横方向分解能や視野などの性能は、選択する走査レンズキットによって決まります。下の表には、当社のOCTベースユニットの主な性能パラメータが掲載されています。下表内のOCTシリーズ名のリンクをクリックいただくと走査レンズキットを含めた製品詳細ページをご覧いただけます。具体的なイメージングの要件につきましてはお気軽に当社までご相談ください。
波長掃引OCTベースユニット
Base Unit Item #a | ATR206 | ATR220 | VEG210 | VEG220 |
---|---|---|---|---|
Series Name (Click for Link) | Atria® | Vega™ | ||
Key Performance Feature(s) | Long Imaging Range | High Speed | Long Imaging Range | |
High Resolution | General Purpose | High Speed | ||
Center Wavelength | 1060 nm | 1300 nm | ||
Imaging Depthb (Air/Water) | 20 mm / 15 mm | 6.0 mm / 4.5 mm | 11 mm / 8.3 mm | 8.0 mm / 6.0 mm |
Axial Resolutionb (Air/Water) | 11 µm / 8.3 µm | 14 µm / 10.6 µm | ||
A-Scan Line Rate | 60 kHz | 200 kHz | 100 kHz | 200 kHz |
Sensitivity (Max)c | 102 dB | 97 dB | 102 dB | 98 dB |
スペクトルドメインOCT ベースユニット
Base Unit Item #a | GAN111 | GAN312 | GAN612 | GAN332 | GAN632 |
---|---|---|---|---|---|
Series Name | Ganymede™ | ||||
Key Performance Feature(s) | High Resolution | High Resolution | Very High Resolution | ||
High Speed | Very High Speed | High Speed | Very High Speed | ||
Center Wavelength | 880 nm | ||||
Imaging Depthb (Air/Water) | 3.4 mm / 2.5 mm | 3.4 mm / 2.5 mm | 1.6 mm / 1.2 mm | ||
Axial Resolutionb (Air/Water) | 6.0 µm / 4.5 µm | 6.0 µm / 4.5 µm | <3.0 µm / <2.2 µm | ||
A-Scan Line Rate | 1.5 kHz to 20 kHz | 1.5 kHz to 80 kHz | 5 kHz to 248 kHz | 1.5 kHz to 80 kHz | 5 kHz to 248 kHz |
Sensitivity (Max)c | 106 dB | 106 dB | 102 dB | 106 dB | 102 dB |
Base Unit Item #a | TEL221 | TEL321 | TEL411 | TEL511 | TEL211PS | TEL221PS |
---|---|---|---|---|---|---|
Series Name (Click for Link) | Telesto® | Telesto® PS-OCT | ||||
Key Performance Feature(s) | High Resolution | High Imaging Depth | High Imaging Depth | High Resolution | ||
General Purpose | High Speed | General Purpose | High Speed | Polarization Sensitive-Imaging | ||
Center Wavelength | 1300 nm | 1315 nm | 1325 nm | 1300 nm | ||
Imaging Depthb (Air/Water) | 3.5 mm / 2.6 mm | 6.0 mm / 4.5 mm | 7.0 mm / 5.3 mm | 3.5 mm / 2.6 mm | ||
Axial Resolutionb (Air/Water) | 5.5 µm / 4.2 µm | 11.0 µm / 8.3 µm | 11.0 µm / 8.3 µm | 5.5 µm / 4.2 µm | ||
A-Scan Line Rate | 5.5 kHz to 76 kHz | 10 kHz to 146 kHz | 2.0 kHz to 120 kHz | 2.0 kHz to 240 kHz | 5.5 kHz to 76 kHz | 5.5 kHz to 76 kHz |
Sensitivity (Max) | 111 dBc | 109 dBc | 114 dBd | 109 dBc |
- 基本構成の1300 nmのOCTシステム
- 基本構成に含まれる部品は左下の表でご覧いただけます。
当社では高速かつ高深度の用途向けに1300 nmのVega™ OCTの基本構成システムをご用意しております。VEG210C1/MはAスキャンレート100 kHz、イメージング深度が11 mmが特長です。VEG220C1/MはAスキャンレート200 kHz、イメージング深度は8.0 mmとなっております。どちらの基本構成システムもすべてのVegaシリーズOCT部品に対応します。
こちらのVegaシリーズOCTシステムの構成は、下記の部品をすべて使用しております。このシステムは、OCTに必要な3つの中核部品(ベースユニット、走査システム、走査レンズキット)と2つのオプションアクセサリ(スキャナ用スタンド、移動ステージ)で構成されています。基本構成に含まれる部品についての詳細は、左下の表のリンクをクリックしてください。該当する製品の説明箇所に移動することができます。
システムの詳細やカスタム仕様の構成に関するご質問は、当社までお問い合わせください。
Preconfigured System Included Componentsa | |||
---|---|---|---|
System Item # | VEG210C1(/M) | VEG220C1(/M) | |
Base Unit | VEG210 | VEG220 | |
Scanning System | OCTG-1300NR (Standard Scanner) | ||
Scan Lens Kit | OCT-LK4 | ||
Accessories: Scanner Stand and Translation Stage | Imperial | OCT-STAND (Stand) and OCT-XYR1 (Stage) | |
Metric | OCT-STAND/M (Stand) and OCT-XYR1/M (Stage) |
Preconfigured System Key Specifications | ||
---|---|---|
System Item # | VEG210C1(/M) | VEG220C1(/M) |
Imaging Depth (Air/Water) | 11 mm / 8.3 mm | 8.0 mm / 6.0 mm |
Axial Resolution (Air/Water) | 14 µm / 10.6 µm | |
Lateral Resolution | 20 µm | |
A-Scan/Line Rate | 100 kHz | 200 kHz |
Sensitivity | 102 dB | 98 dB |
OCTシステムの構築にはベースユニットと走査システム、そして走査レンズキットが必要です。
- 中心波長:1300 nm
- 2種類のAスキャンレートでご用意
- 100 kHz、感度102 dB、イメージング深度11 mm(空気中)
- 200 kHz、感度98 dB、イメージング深度8.0 mm(空気中)
- 軸方向分解能:14 µm(空気中)
- 主要な調整部は付属のソフトウェアにより制御可能
OCTシステムのイメージング性能は、ベースユニットの設計と構成に大きく依存します。当社のすべてのOCTベースユニットには、OCTエンジン、高性能PC、インストール済みソフトウェア、ならびにソフトウェア開発キット(SDK)が付属しています。
Vega™ OCTベースユニットは、1つの筐体にMEMSシステムをベースとしたVCSELレーザ(MEMS-VCSEL)波長掃引光源とイメージングモジュールの両方が納められています。イメージングモジュールには、走査用電子部品と差分ディテクタ付きの干渉計が組み込まれています。付属のThorImageOCTソフトウェアを使用して偏光コントローラ、センサゲイン、参照光の強度など、主要なハードウェア制御部を調節することができます(詳細は「ソフトウェア」のタブをご覧ください。筐体の寸法は361.8 mm x 305.0 mm x 143.0 mmです。OCTシステムとして動作させるには、ベースユニットと併せて下記でご紹介している走査システムと走査レンズキットが別途1種類ずつ必要となります。Vega OCTベースユニットに組み込まれている2光路(Dual Path)型干渉計には参照アームが含まれているので、Vegaシリーズのスキャナはビームスプリッタや干渉計参照アームが付属しない構成となっています。
高速&高深度イメージングベースユニット
高深度イメージング用ベースユニットVEG210ならびにVEG220には、最適化されたMEMS-VCSEL波長掃引レーザ光源が内蔵されています。このレーザは100 nmの波長掃引幅を100 kHzまたは200 kHzの高速掃引速度で得られるよう設計されており、Vega SS-OCTシステムに高い性能をもたらしています。こちらのベースユニットは、空気中で散乱の大きな試料を高速かつ広範囲にイメージングする用途に適しています。ベースユニットVEG210は100 kHzのAスキャンレートで高深度イメージングに最適化しております。ベースユニットVEG220はAスキャンレートが200 kHzである一方、イメージング深度がやや浅くなっています。
Computer Specificationsa | |
---|---|
Operating System | Windows® 11 |
Processor | Eight Core, 3.0 GHz |
Memory | 32 GB |
Hard Drive | 512 GB SSD |
Data Acquisition | ATS9353 for VEG210, ATS9364 for VEG220 |
Base Unit Item # | VEG210 | VEG220 |
---|---|---|
Description | Long-Range Imaging | High-Speed Imaging |
Center Wavelength | 1300 nm | 1300 nm |
Imaging Depth (Air/Water) | 11 mm / 8.3 mm | 8.0 mm / 6.0 mm |
Axial Resolution (Air/Water) | 14 µm / 10.6 µm | |
A-Scan Line Rate | 100 kHz | 200 kHz |
Sensitivitya | 102 dB (at 100 kHz) | 98 dB (at 200 kHz) |
Minimum Pixels per A-Scan | 1200 | 896 |
Compatible Scanners | OCTP-1300NR(/M) and OCTG-1300NR |
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調整機能付きOCTスキャナ
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高剛性(標準型)OCTスキャナ
Scanner Type | Item # | Compatible Base Units |
---|---|---|
Standard | OCTG-1300NR | VEG210 VEG220 |
User-Customizable | OCTP-1300NR(/M) |
- OCT光源から試料への照射ビームを走査させて2Dまたは3D画像を取得
- 2種類をご用意
- 安定性が高く操作が簡単な高剛性(標準型)スキャナ
- オープン構造により走査光路のカスタマイズが可能な調整機能付きスキャナ
当社のOCT走査システムは、OCT光源から走査レンズの後方開口部への照射ビームを高速で走査させて2次元断層画像または3次元ボリューム画像を取得します。OCTは生体イメージングから工業材料分析まで幅広くお使いいただけますが、それぞれの用途に応じた走査パラメータの設定が必要となります。当社ではVega™ベースユニットと一緒にご使用いただく走査システムとして、高剛性(標準型)スキャナと調整機能付きスキャナをご用意しています。
Vega OCTシステムの場合、 Vegaベースユニットには干渉計参照アームが付属しています(上記ご参照ください)。そのため、Vegaシリーズの走査システムは、干渉計参照アームとビームスプリッタが付属しない構成となっています。 試料からの分散効果(例えば、水やガラスを通したイメージング)は、付属のThorImage OCTソフトウェアを使用して補正可能です。
すべてのスキャナにはカメラが内蔵されており、ThorImage OCTソフトウェア(詳細は「ソフトウェア」タブをご参照ください)を使用してOCT測定中に試料のen-face映像をリアルタイムで撮影することができます。試料への照明は、各スキャナの出射開口部を周回する調節可能な環状白色LEDを光源とします。
OCTシステムとして機能させるには、ベースユニット、走査システム、走査レンズキットが必要となります。
高剛性(標準型)スキャナ
高剛性スキャナOCTG-1300NRは、安定かつ簡単な操作が求められるイメージング用途に適しています。高剛性スキャナの筐体は堅牢で遮光性があり、ミスアライメントのリスクを最小限に抑えます。
調整機能付きスキャナ
調整機能付きスキャナOCTP-1300NR/Mはオープン構造により、当社の標準的なオプトメカニクス部品を使用して簡単に光路をカスタマイズできます。数箇所にSM1ネジ付きポートと#4-40タップ穴が配置されており、それぞれSM1ネジ付きまたは30 mmケージシステム用の部品を取り付けることができます。走査レンズ用ポートはM25 x 0.75またはSM1ネジ付き部品を直接取り付けられますが、当社のネジアダプタを使用することでRMSのような他のネジ規格にも対応可能です。追加の走査および非走査用光入出射ポートにより蛍光励起用レーザまたは追加の試料用照明を組み込むこともできます。
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照明用チューブはライトガイドとして、ライブビデオ撮像用の白色光を走査レンズ周辺にまで導きます。 照明用チューブが取外し可能なレンズキットは、スペースに制約がある用途では取り外してご使用いただけるので便利です(照明用チューブの取外しが可能な走査レンズキットはOCT-LK2、OCT-LK3および OCT-LK4のみ)。
OCTシステムの構築にはベースユニットと走査システム、および走査レンズキットが必要です。
- フラットな結像面が得られるテレセントリック走査レンズ
- 1315 ± 65 nm用のARコーティング付きレンズ
- 走査レンズキットには下記のものが含まれます。
- テレセントリック走査レンズ
- 照明用チューブ(OCT-LK5には組み込み済み)
- 赤外域ビュワーカード
- 校正用ターゲット
走査レンズキットをお使いいただくとOCTシステムの走査レンズを簡単に交換できるため、用途に合わせてイメージングの分解能や作動距離を柔軟に調整できます。このレンズキットは、OCT用テレセントリック走査レンズをベースにしているため、画像の膨大な後処理を行わなくても像の歪みを最小化することができ、同時に試料からの散乱光または放射光と光検出システムとの結合効率を最大化することができます。下の表に示すように、当社では高剛性スキャナ(型番OCTG-1300NR)と調整機能付きスキャナ(型番OCTP-1300NR/M)に対応するレンズキットをご用意しています。
各キットにはテレセントリック走査レンズ、照明用チューブ、赤外域ビュワーカード、校正用ターゲットが含まれます。照明用チューブはライトガイドとして機能し、LED照明リングからの光を試料まで導きます。OCTのプローブビームは走査レンズを通過し、照明用チューブによる影響は受けませんので、レンズキットによっては照明用チューブの使用はオプションです。照明用チューブが取外し可能なレンズキットについては下の表をご覧ください。赤外域ビュワーカードと校正用ターゲットを用いて走査ミラーとレンズキットを校正することで、走査レンズを交換しても良好な画質が得られるようになります。
- 試料からの最適な作動距離にスキャナを設置
- リング型(空気用)および液浸型(液体用)のZスペーサをご用意
当社では、走査システムと試料の間の距離を適切に設定するための、リング型、液浸型の両タイプの試料用Zスペーサをご用意しています。ZスペーサOCT-AIR3、OCT-IMM3およびOCT-IMM4は、刻み付きリングで間隔距離の調整を行います。安定性を向上させるため、適切な位置にリングをロックすることができます。Zスペーサは数種類の中からお選びいただけます。下のスキャナおよびレンズキットとの対応表をご参照ください。
リング型Zスペーサは、スキャナと試料間のディスタンスガイドとなります。試料はスペーサのリング状の先端に接触させます。このスペーサは、空気を走査媒体とする場合のみご使用いただけます。これに対し、液浸型スペーサにはガラス板が付いており、走査領域内で試料表面に接触させます。リング型スペーサとは異なり、液浸型スペーサは液体内の試料の安定性を保ったまま試料にアクセスできます。屈折率整合した傾斜付きのガラス板を使用することで、試料表面からの強い後方反射を減少させ、画像のコントラストを向上させることができます。
Item # | Type | Adjustable | Adjustment Range | Lockable | Compatible Scanners | Compatible Scan Lens Kit |
---|---|---|---|---|---|---|
OCT-AIR3 | Ring (Air) | Yes | +3.5 mm / -1.0 mm | Yes | OCTG-1300NR OCTP-1300NR(/M) | OCT-LK3 |
OCT-IMM3 | Immersion | Yes | +3.4 mm / -1.1 mm | Yes | ||
OCT-IMM4 | Immersion | Yes | +1.0 mm / -17.0 mm | Yes | OCT-LK4 |
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集光ブロックは45°回転可能で、スキャナーヘッドを試料から離すことができます。
- 高剛性または調節機能付きスキャナ取付け用の推奨スタンド
- Ø38 mm(Ø1.5インチ)ステンレススチールポストに取り付けたZ軸粗微動可能な集光ブロック
- M6タップ穴付きの300 mm x 350 mmアルミニウム製ブレッドボード
血管造影のような振動に敏感な研究に適した、高剛性または調整機能付きスキャナを取り付けしやすいスタンドです。ポストに取付け済みの集光ブロックは、ノブでZ軸粗動(40 mm/回転)および微動(225 µm/回転)調整が可能です。 集光ブロックの下にある回転および高さ調整カラーにより45°回転し、スキャナーヘッドを試料から離して調整を行うことができます。
集光ブロックは付属のØ38 mm(Ø1.5インチ)ポストを介して300 mm x 350 mmのアルミニウム製ブレッドボードに取り付けられています。このブレッドボードにはサイドグリップとゴム製の脚がついており、簡単に持ち運びできます。オプトメカニクスを取り付けるためにM6タップ穴の配列があります。また移動ステージOCT-XYR1/M(下記掲載)をOCT-STAND/Mの走査レンズの真下に直接設置するためのM6取付け穴が4つと、Ø38 mm(Ø1.5インチ)ポストを固定するためのM6ザグリ穴が1つ付いています。
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カバープレートを取り外してタップ穴およびSM1ネジ付きの中心穴にアクセスできます。
Specifications | |
---|---|
Horizontal Load Capacity (Max) | 10 lbs (4.5 kg) |
Mounting Platform Dimensions | Ø4.18" (Ø106 mm) |
Stage Height | 1.65" (41.8 mm) |
Linear Translation Range | 1/2" (13 mm) |
Travel per Revolution | 0.025" (0.5 mm) |
Graduation | 0.001" (10 µm) per Division |
- 13 mmのXY移動ならびに360°回転が可能なオプションの移動ステージ
- 試料を取り付けるためのカバープレート付き
- カバープレートを取り外してオプトメカニクスを取付け可能
OCTイメージングの準備中ならびに実行中に試料の位置決めを正確に行うためには、精密移動および回転が必要となります。OCT-XYR1/MにはXY直線移動ステージに加え、回転式プラットフォームとクリーニングしやすい試料固定用剛性カバープレートを搭載しています。 OCT-XYR1/Mは、4隅にあるM6ザグリ穴を使用して上記掲載のOCT-STAND/Mに固定することができます。上部プレートを取り外して#4-40、M4、およびM6タップ穴、ならびにSM1ネジ付き中心穴にアクセスし、オプトメカニクス部品が取り付け可能です。試料用プレートXYR1Aには穴が無く、上面プレートの代わりとして別途ご購入いただけます。
X軸とY軸のマイクロメータの移動量は13 mmで、10 µm刻みの目盛が付いています。 ステージは、取り付けた部品の安定性を損なうことなく自由に回転・移動させることができます。回転式プラットフォームの外端に沿って刻まれている角度目盛により、ステージの角度を設定してからロック用止めネジ(2 mmの六角穴付き)で固定することができます。回転を固定しても、アクチュエータを用いてXY軸での移動は可能です。