偏光感受型OCT(PS-OCT)システム Telesto® シリーズ


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OCT製品の改良について
当社ではOCTベースユニットを改良し、新しく下記の機能を追加しました。
- より大きな実験装置への組み込みを可能にするトリガ設定
- OCT信号をほかのデータソースと結合するためのアナログ入力
- トラブルシューティング機能を改善する内部ハードウェア診断
PS-OCTシステム用高剛性(標準型)スキャナにおけるマイクロメータのネジ部の設計を刷新し、参照アームの位置決めをより精密に行えるようになりました。
ソフトウェアThorImage®OCTに、スペックル除去フィルタ、3次元スペックル分散モード、および自動ピーク検出の新機能が追加されました。
特長
- 直交する偏光の両方をイメージング速度を損なわず同時に取得する、独自のディテクタ付きシングルモードファイバ用偏光感受型OCTシステム
- 再現性の高い測定を実現する堅牢なセットアップ
- 高分解能、高深度イメージング用に最適化され、構成変更可能なOCTシステム
- イメージング深度3.5 mm、空気中の軸方向分解能
5.5 µm(中心波長1300 nm) - イメージング深度7 mm、空気中の軸方向分解能
11.0 µm(中心波長1325 nm)
- イメージング深度3.5 mm、空気中の軸方向分解能
- 最高Aスキャンレートが76 kHz、または最高感度が109 dBのベースユニットをご用意
- PCとThorImage®OCTソフトウェアパッケージが付属(「ソフトウェア」タブ参照)
- 予め組まれた基本構成システム、またはカスタム構成
基本構成システムの他、カスタム構成も可能
- 高分解能(中心波長1300 nm)または高深達(中心波長1325 nm)OCTベースユニットのどちらかを選択
- 高剛性(標準)スキャナと調整機能付きスキャナをご用意
- 走査レンズキット:横方向分解能および焦点距離を用途に合わせて最適化
- 試料用Zスペーサ(オプション):走査レンズ-試料間の媒質が空気または液体のイメージング用途に合わせ、リング型および液浸型をご提供可能
- その他オプションアクセサリ:スキャナ用スタンド、移動ステージ
- お見積りのご依頼やシステム構築/カスタマイズに関するご相談は当社までご連絡ください。
Telesto® シリーズ偏光感受型OCT(PS-OCT)システムは、試料表面下の非侵襲光学イメージングを行うだけでなく、偏光情報を維持、検知、そして処理します。この技術は内部のマイクロ構造により複屈折性を持つ試料(生体組織、プラスチック、結晶など)で通常観察できない特徴を明らかにすることができます。例えば、瘢痕組織は偏光に対して正常な皮膚組織とは異なる作用を示すため、偏光情報は標準的なOCT画像に対比する新たな画像レイヤとして使用することができます。 この追加のレイヤは、累積遅延、光軸方向、そして偏光の均一性DOPU(Degree of Polarization Uniformity)で特性化することができます。
OCTの光学イメージング技術は、試料の2次元断層画像および3次元ボリューム画像をリアルタイムで取得します。この技術は物質の異なる層から後方散乱した光を用いて、試料内の構造をµmレベルの分解能で数mmの深度にわたり画像化します。高分解能に加えて、非接触、非侵襲というOCTの特長は、生体組織、小動物や工業材料などのイメージングに適しています。
TelestoシリーズのPS-OCTシステムは、偏光状態が既知の入射ビームとデュアルディテクタを使用し、試料の2次元断層画像および3次元ボリューム画像に偏光情報を組み込みます。OCTは通常、偏光状態が未知の入射ビームとシングルディテクタを用いています。TelestoシリーズのPS-OCTシステムでは、徹底してアライメントされた波長板を2つ使用し、試料に入射され、干渉計の参照アームで反射された偏光を制御します。維持されている偏光情報は、その後2つのディテクタを用いて測定します(「 PS-OCTのチュートリアル」タブをご覧ください)。
こちらのOCTシステムには、高深達ならびに高分解能のイメージングに必要とされる、優れた柔軟性が備わっています。ディテクターユニットは、標準仕様のTelestoシステムと同じ筐体に納められており、当社のほかのOCTシステムと同様の堅牢性があります。発送後や使用中の校正や調整は不要です。コンパクト設計のため、操作は簡単で移動も可能です。ベースユニットに付属するPCに予めインストール済みの64ビットソフトウェアが、2次元および3次元のOCTデータをリアルタイムで処理、表示します。お客様の用途に合わせてさらにOCTシステムをカスタマイズいただけるオプションのアクセサリもご用意しています(下記参照)。また、こちらのページでご紹介している部品をベースにした組立て済みの1300 nmおよび1325 nm OCTシステムを2種類ご用意しています。
下記の部品でお手持ちの当社製OCTシステムに機能を追加し、簡単にアップグレードすることも可能です。ほとんどのシステムはアップグレード可能となっていますが、お手持ちのシステムをご要望に沿った用途向けに最適化するためには、ご相談いただくことをお勧めいたします。当社までご連絡ください。
写真をクリックするか、Table 1.2の製品名をクリックすると詳しい製品情報がご覧いただけます。

Table 1.2 Telesto Customization Options |
---|
OCT Base Unit (Computer Included) |
Scanning System |
Scan Lens Kit |
Reference Length Adapter (For Standard Scanners Only) |
Adjustable Scanner Stand |
Translation Stage |
Preconfigured Systems |
偏光感受型OCT
当社のTelesto®シリーズ偏光感受型(PS-OCT)イメージングシステムでは、試料に作用された光の偏光状態の情報を追加情報として得られることが可能となります。偏光状態が明らかになっている入射光を使用する場合、試料の影響により変化した偏光状態を読み取ることができます。複屈折性のある物質は、直交する2つの偏光状態の間で位相遅延と呼ばれる相対遅延を生じさせます。この相対遅延がもたらす光軸方向への影響を、偏光感受型OCTで可視化できます。さらに、試料には入射偏光を非偏光にする特性を持つ場合がありますが、偏光均一性(DOPU)を測ることで任意の光の偏光状態を特性として抽出することもできます。どちらの作用もTelestoシリーズのPS-OCTシステムで検出が可能です。

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Figure 2.1 PS-OCTシステムの概略図
システム設計
TelestoシリーズPS-OCTシステムは、位相安定型のスペクトルドメインOCTシステムです。ユニークな偏光感受型ディテクタ付きのシングルモードファイバ用デバイスで、イメージング速度を損なわず直交する2つの偏光状態を同時に取得します。TelestoシリーズのPS-OCTシステムは、Figure 2.1のように試料に入射した光の偏光状態を定めるための設計がされており、システム全体の偏光を維持します。スーパールミネッセントダイオード光源からの直線偏光と、参照アームとサンプルアームで各1つずつ、合計2つの1/4波長板を使用して、光の偏光状態を変化させます。参照アームにおいて、1/4波長板は、直線偏光に対し22.5° の位置に配置されています。ビームは波長板を2回通るため、参照アームから出射される光は入射光に対して45°偏光しています。サンプルアームにおいて、1/4波長板は、直線偏光に対し45° の位置に配置されており、試料に入射される光を円偏光に変換します。この2つの波長板の位置によって、システムを可能な限り偏光感受型にすることができます。波長板のほかにも、特別に設計された光学パーツでシステム全体の偏光を維持します。
2つの偏光状態の検出においても、標準的なTEL211およびTEL221シリーズシステムと比較しても取得レートを遅らせることはなく、同じイメージング速度が得られます。システムは堅牢性と簡単な操作を念頭に設計されています。ターンキー式OCTシステムであり、偏光感受型ディテクターユニットは校正を必要としません。測定の再現性が高い偏光感受型OCTシステムとなっています。
信号処理
偏光感受型ディテクターユニットから取得した2つのOCT画像は、それぞれ別に表示させるか、合わせて一つの強度画像にすることが可能です。スコッチテープなど試料によっては、偏光状態の変化を生じさせ消光の原因となる場合があります。2つのセンサは直交する直線偏光を受光するため、消光は各画像の異なる位置に現れます。2つの画像を結合した全強度画像には、この消光を低減する利点があり、標準的なOCTシステムと比較してもより良いOCT画像が得られます。

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Figure 2.2 センサ1のOCT画像:サンプルアームと参照アームからの光の偏光状態の不一致が消光を生みます。

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Figure 2.3 センサ2のOCT画像:直交する直線偏光状態の光を受光しており、偏光状態の不一致はセンサ1と比較して試料の異なる深度で起きています。

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Figure 2.4 全強度画像:両センサの情報を組み合わせたため、消光のない最適化されたOCT画像が生成されます。
偏光画像を取得するには、両センサの情報(Figure 2.5赤枠内)を組み合わせる必要があります。干渉光の直交する2つの偏光状態がもたらす情報により、ストークスベクトル(I、Q、U、V)を算出することができます。これらの値(I =全強度)は、Figure 2.5の紫枠内のようにそれぞれ表示させることも可能です。また光の偏光状態を定めるストークスベクトルは、より高度な偏光測定に使用することができます。Figure 2.5の青枠内でご覧いただけるように、累積遅延、光軸方向、または偏光均一性(DOPU)が算出可能です。Figure 2.5の画像はテープの画像例です(各枠内をクリックすると拡大することができます)。

Figure 2.5 テープを当社のPS-OCTシステムでイメージングし、2つのセンサの直交する偏光状態の情報を用いてストークスベクトルを算出、その後累積遅延、光軸方向、またはDOPUを算出しています。当社のソフトウェアにより、各々の画像を見ることができます。詳細については「ソフトウェア」のタブをご参照ください。
ThorImage®OCTソフトウェア
ソフトウェアの特長
- 1D、2D、3Dでのライブ画像取得と即時表示
- 試料の位置決めと走査パターンの調整が容易なライブサンプルモニタ
- 高度なデータセットハンドリング
- 校正データおよび生データから処理済みデータまでユーザーアクセスが可能
- 様々なデータエクスポートが可能
- 時系列測定が可能
- ドップラー、スペックル分散、および偏光感受型(PS)aによるデータ取得モード
- 軽量なAPI ThorImageAutomation (C、C#、LabVIEW、Python)
- ローレベルSDK API (C、LabVIEW、Python)
- ThorImageOCTの環境で、ユーザが実装したPythonによる処理をシームレスに統合
ThorImage®OCTは、当社の全てのOCTシステムに付属する高性能なデータ取得ソフトウェアです。Windows 64ビット版 をベースにしたソフトウェアで、OCTデータの取得・表示、スキャン制御、処理の選択などを行います。さらに、測定制御、データ取得・処理、OCT画像の保存や表示のためのライブラリ一式が揃った、Python、NI LabVIEW®およびC言語ベースのソフトウェア開発キット(SDK)もご用意しております。SDKを用いることで、お客様の用途に応じて高度に専門化したOCTイメージングソフトウェアを開発することができます。Pythonユーザーインターフェイスにより、ThorImageOCTライブビュー内でユーザが開発した処理ルーチンを使用することができます。
Table 116B ThorImageOCT Documentation | |
---|---|
ThorImageOCT Software Manual | ![]() |
Third-Party Software License Agreements | ![]() |
Video 116Aは指の OCT 画像を示しており、ThorImageOCTでデータの取得と画像の操作をしています。これは、3Dボリューム&断面モードを使用して行っています。ソフトウェアのマニュアルとサードパーティのライセンス契約はTable 116Bでご覧いただけます。
下記の「ワークスペース」、「機能」、「プラグイン機能」、「システムの統合」、「仕様」をクリックすると、ThorImageOCT ソフトウェアの様々な機能をご覧いただけます。「仕様」のセクションでは、機能と適合性の一覧表をご覧いただけます。
- 特定の偏光感受型システムが必要です。
ワークスペース
ThorImageOCTを用いると、その直感的かつ多機能なワークフローにより、画像の取得および解析のプロセスを効率化することができます。コントロールパネルは、重要な機能にすぐにアクセスできるように設計されており、実験のセットアップを素早く行うことができます。パネルのレイアウトは全てカスタマイズ可能で、様々な使用方法やイメージング手法に対応することができます。メインのワークスペース画面から全てのソフトウェア機能に簡単にアクセスでき、操作性に優れた自己完結型のパッケージ型ソフトウェアになっています。
ワークスペースの詳細は Figure 116C のハイライトされた領域をクリックするとご覧いただけます。

Figure 116C ThorImageOCT のワークスペース画面
機能
Quick Links |
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Acquisition |
Imaging Modes: 1D, 2D, and 3D Scan Control with Sample Monitor Probe Calibration Image Quality and Speed |
Processing |
Image Field Correction |
Image Viewing |
Viewing Options Dataset Management |
Analysis |
Despeckle Filter Marker Tool Surface Detection |
データ取得
イメージングモード
モードセレクタを使用すると、様々なOCTイメージングモードを選択できます。ThorImageOCTソフトウェアは、対応可能なシステムが電源ONの状態で接続されていることを検出すると、その状態で動作可能な全てのモードが選択可能になります。OCTデバイスが接続されてない場合は、OCTデータの閲覧とエクスポートが可能なData Viewingモードのみがご利用いただけます。

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Figure 116E 1点測定のAスキャンを複数回繰り返して取得されたデータ(Mスキャン)

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Figure 116D 1点測定で得られたスペクトルと深さの情報(Aスキャン)
1Dモード
このモードでは、1点測定によりスペクトルと深さに関する情報が得られ、またMスキャンにより試料の経時的な変化を観察することができます。

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Figure 116F ThorImageOCTの画面、2Dモード
2Dモード
2Dイメージングモードでは、プローブビームを1方向に走査することで、OCTによる断面画像がリアルタイムで表示されます。取得されたデータはスナップショットおよびアドバンストスナップショットで保存できます。アドバンストスナップショットでは、高画質用に最適化された平均化オプションがあります。長時間測定用として時系列データ取得機能があり、この機能では画像を取得する時間間隔を調整することができます。このモードでは、カラーマップなどの画像表示パラメータも調整できます。また表示されたOCT画像のコントラストおよび明るさを自動的に計算して最適化するオプションも実装されています。

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Figure 116G ThorImageOCTでのレンダリング表示
3Dモード
3Dイメージングモードでは、OCTプローブビームを試料全体に渡ってシーケンシャルに走査して連続した2D断面画像を取得し、それらを処理して3D画像を構築します。
当社の高速OCTシステムと高性能ソフトウェアの機能を組み合わせることで、ThorImageOCTに高速ボリュームレンダリングモードの機能を持たせています。これは高分解能3D画像を取得するときにプレビューとして機能します。このモードでは、高速ボリュームレンダリングをリアルタイムで行い、試料を3Dですばやく可視化します。
長時間測定用として、3D測定を連続して取得できる時系列データ取得機能もございます。測定回数やスキャンの時間間隔は調整可能です。

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Figure 116H ThorImageOCTによって様々なデータ取得パラメータの調整ができます。
サンプルモニタ画面での走査制御
ThorImageOCTには数多くの走査およびデータ取得に関する制御機能があります。OCTシステムのスキャナ内に搭載されたカメラからのライブビデオ映像は、アプリケーションソフトウェアで表示することができます。2Dイメージングのスキャンラインや3Dイメージングのスキャンエリアは、表示されたビデオ映像をクリックするだけの「Draw and Scan(ドロー&スキャン)」機能を用いて決定できます。

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Figure 116J サンプルモニタ画面で、「Draw and Scan(ドロー&スキャン)」機能を用いて走査パターンを指定できます。
Draw and Scan(ドロー&スキャン)機能またはロードされた.txtファイルで定義された任意の形状に従って走査します。走査パターンは、ソフトウェアのコントロール画面(Figure 116H参照)でパラメータを指定して調整することも可能です。

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Figure 116K 予め定義した円形の走査パターンをロードし、それに従ってソフトウェアで走査することができます。サイズはズーム機能で変更できます。

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Figure 116L 予め定義した三角形の走査パターンをロードし、それに従ってソフトウェアで走査することができます。サイズはズーム機能で変更できます。
さらに処理パラメータ、平均化パラメータ、デバイスの速度や感度は、デバイスプリセットを使用して設定できます。高速(high-speed)のプリセットを選択すれば、2Dイメージングではビデオのようなフレームレートが得られ、3Dでは高速ボリュームレンダリングが可能になります。一方、低いデータ取得速度のプリセットを選択すると、高感度での画像取得が可能になります。

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Figure 116M ThorImageOCTのプローブ校正画面
プローブの校正
当社のカメラと走査システムは、走査パターンのパラメータが実際の長さに一致するように校正されています。走査レンズキットを他のものに変更した場合、通常はシステムの光学パラメータの変化に合わせてプローブ設定を変更する必要があります。OCT走査システムに追加の走査レンズをご購入されたときは、レンズと一緒に送付される校正用サンプルとFigure 116Mに示す直感的に分かりやすい校正手順により、新しい走査レンズに適した構成をThorImageOCTで簡単に設定できます。
画質とデータ取得速度
アプリケーションによっては、画質とデータ取得時間のバランスがどちらかに偏ってしまうことがあります。使用可能なハードウェアに基づいていくつかのオプションを提供しているため、バランスのとれた測定を行うことができます。
平均化(Averaging)
高速フーリエ変換(FFT)の前にスペクトルを平均化するか、またはAスキャン平均やBスキャン平均で処理されたデータを平均化するかの2つの選択肢があり、それにより画質を向上させるか、またはデータ取得速度を向上させるかの選択ができます。
スピードと感度
GanymedeシリーズおよびTelestoシリーズのカメラベースのシステムでは、事前に設定されたデータ取得速度のプリセットから選択できます。高速(high-speed)のプリセットを選択すれば、2Dイメージングではビデオのようなフレームレートが得られ、3Dでは高速ボリュームレンダリングが可能になります。一方、低いデータ取得速度のプリセットを選択すると、高感度の画像取得が可能になります。
その他の制御
VegaシリーズおよびAtriaシリーズのシステムでは、ディテクタの利得をThorImageOCTで調整できます。試料アームと参照アームからの光の偏光状態を一致させるための付加的な制御機能や、参照アームの光路長を調整するためのソフトウェア統合型参照ステージが付いています。
画像処理
ThorImageOCTにはOCT画像の画質向上に特化した機能があります。データ取得中にイメージフィールド補正、分散補正、アンダーサンプリングフィルタなどの処理パラメータを使用してデータを修正することも、取得後にフィルタを使用して修正することも可能です。
イメージフィールド補正
システムには、校正されたイメージフィールド補正機能がデフォルトで付いています。これは軸方向の光学的歪みを補正するもので、Figure 116NおよびFigure 116Pで、スコッチテープを用いたその実際の効果をご覧いただけます。

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Figure 116P イメージフィールド補正されたスコッチテープのOCT画像

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Figure 116N スコッチテープのOCT画像
追加の処理機能が必要な場合は、ThorImageOCTにユーザ定義の処理や後処理のアルゴリズムを組み込むことが可能です。下記の「システムの統合」のセクションにおけるPythonによる処理に関する説明をご覧ください。
画像表示
すべてのイメージングモードについて、ThorImageOCTで取得して.oct-filesとして保存された画像は、オフラインモードで閲覧可能です。旧バージョンで取得した.oct-fileについても、現バージョンのThorImageOCTで開くことができます。
表示機能
ThorImageOCTソフトウェアでは、3Dボリュームデータセットを直交断面画像(Figure 116Qと116R参照)やボリュームレンダリング画像として表示できます。断面表示では、データが取得された方向に関係なく、直交3平面全ての断面画像をご覧いただけます。また、表示する面を拡大・縮小したり、回転したりすることができます。
レンダリング表示では取得したボリュームデータセットのボリュームレンダリングを行います。この表示では、取得されたサンプルのイメージを3Dで素早く可視化できます。また、任意の向きの切断面を表示することができます。3D画像は拡大・縮小したり、回転したりすることができます。また、色付けやダイナミックレンジの設定も調整できます。

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Figure 116Q ThorImageOCTでの断面表示

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Figure 116R ThorImageOCTでのレンダリング表示

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Figure 116T ThorImageOCTのデータセット管理画面
データセット管理
ThorImageOCTには高度なデータセット管理機能が備わっており、同時に複数のデータセットを開くことができます。データセットは、研究名(または検査名)と実験番号から成る識別子を使って一意的に定義されます。同じ研究名を使用することでデータセットをグループ化することができます。「Captured Datasets(取得済みデータセット)」には全てのオープンデータセットがリスト表示され、それにはデータセットの識別子、取得モード、ビデオ画像の静止画およびOCTデータのプレビューイメージが含まれます。
.octファイルとエクスポート
OCTファイルはThorImageOCTのネイティブフォーマットであるため、OCTデータ、サンプルのモニターデータ、および関連する全てのメタデータを1つのファイルに保存することができます。また、ThorImageOCTソフトウェアは、OCTデータを閲覧したりエクスポートしたりするために、OCTデバイスが接続されていないPCにインストールして実行することもできます。このデバイスからは、例えばオフセットエラーなどを処理するために使用する追加データを含め、生データおよび処理済みデータへのフルアクセスが可能です。
データセットはPNG、BMP、JPEG、PDF、TIFFなどの様々な画像フォーマットにエクスポートすることができます。データセットは、ポストプロセッシングに適したRAW/SRM、FITS、VTK、VFFおよび32ビット浮動小数点TIFFなどにもエクスポート可能です。

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Figure 116V スペックル除去フィルタを適用したヒトの歯のOCT画像

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Figure 116U ヒトの歯のOCT画像
解析
ThorImageOCTにはデータ解析に便利なツールが付属します。マーカーツールには距離や構造のサイズを測定する機能があります。このツールは、さらにライン上のOCTデータの強度プロファイルを表示するのに使用することができます。正確な距離と厚さを測定するために、試料の屈折率を設定することができます。
スペックル除去フィルタ
スペックル除去フィルタは、画像構造の細部を損なわずにスペックルノイズを低減できるように最適化された画像フィルタです。オフラインモードにおいて、取得したすべての2D画像に対してこの機能のオン/オフ切り替えができます。
Figure 116Vのように、スペックル除去フィルタを使用すると、画像の細部構造を不鮮明にすることなくスペックルノイズを低減することができます。

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Figure 116X マーカーツールを使用して層の厚さを測定することができます。

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Figure 116W 表面検出ツール
マーカーツール
マーカーツールには距離や構造のサイズを測定する機能があります。このツールは、さらにライン上のOCTデータの強度プロファイルを表示するのに使用することができます。正確な距離と厚さを測定するために、試料の屈折率を設定することができます。
表面検出
Surface Viewでは、OCT断面画像で表示している対象物の外表面を検出します。さらに実際の深度を示す色で表面をレンダリングし、ノイズの影響を軽減するためにフィルタリングすることができます。
プラグイン機能
Quick Links |
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Doppler Mode Speckle Variance Mode Polarization-Sensitive Modes Python User Interface for Processing |

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Figure 116Y 反対方向の流れを有する回転するプラスチック棒の速度を示すドップラーデータセット
ドップラーモード
ドップラーOCTイメージングの機能は、全てのOCTシステムに標準装備されています。ドップラーモードでは、隣り合うAスキャン間の位相シフトを平均化し、粒子の運動や流れによって生じるドップラー周波数シフトを計算します。位相シフトを計算する際に、横方向と軸方向のピクセル数を変更して、速度感度と分解能を変更することができます。ドップラー画像としては、OCTビームの入射方向を基準にして、前方または後方へのサンプルの流れがカラーマップでメインウィンドウに表示されます。

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Figure 116Z マウスの脳血管のスペックル分散測定
スペックル分散モード
スペックル分散モードは、スペックルノイズの分散を利用して血管造影画像を推定するデータ取得モードです。このモードでは、大量の血流を必要とせず、またデータ取得速度も特定の範囲に制限することなく、血管樹を3Dで可視化できます。スペックル分散データは、形態情報を示す強度画像の上に重ねて表示することができます。多様なカラーマップを用いて、マルチモードの画像を表示させることも可能です。
偏光感受型OCT
偏光感受型OCT(PS-OCT)システムには、さらに2つのイメージングモードが追加されており、1Dモードでは各カメラのスペクトルが同時に表示されるように機能が拡張されます。両カメラの組み合わせによりPS-OCTシステム特有の情報が得られ、2Dおよび3D偏光感受型イメージングモードに利用されます。

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Figure 116AA 1点測定のAスキャンを複数回繰り返して取得されたデータ(Mスキャン)
1Dモード
このモードでは、1点測定によりスペクトルと深さに関する情報が得られ、またMスキャンにより試料の経時的な変化を観察することができます。PS-OCTシステムでは、1点測定において2つのラインスキャンカメラで同時に取得したスペクトルを別々に表示します。

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Figure 116AB 1点測定で得られるスペクトルと深さの情報(Aスキャン)
2D偏光感受型モード
2D偏光感受型イメージングモードでは、断層OCT画像を取得し、それをリアルタイムで表示します。画面表示の構成は2種類あり、どちらも次の画像の1つを表示できます:「1つのカメラの強度画像、2つのカメラの強度を組み合わせた画像、あるいは遅延、光軸方向、DOPU、または1つのストークスパラメータ」。画質の向上または取得時間を可変にするために、複数の平均化パラメータやライン速度の調整機能が実装されています。このモードでは、カラーマップや閾値などの画像表示パラメータも制御できます。また表示される強度画像やPS-OCT画像の最適コントラスト、明るさ、および閾値を自動計算するオプションも実装されています。この機能は強度画像とOCT画像に対して動作します。

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Figure 116AC ThorImageOCT画面、2D偏光感受型モード

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Figure 116AD 2画面構成で表示された2D偏光感受型モード

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Figure 116AE ThorImageOCT画面、3D偏光感受型モード
3D偏光感受型モード
3D偏光感受型イメージングモードは3Dイメージングモードの拡張モードです。画像取得や表示オプションは3Dイメージングモードと同じです。 また、次のいずれか1つのボリュームレンダリング画像を選択して表示できます:「OCT強度画像(1つのカメラからの画像あるいは2つのカメラからの信号を組み合わせた画像)、またはPS-OCT画像(遅延、光軸方向、DOPUまたは3つのストークパラメータの内の1つ)」。PS-OCTレンダリング画像は強度OCT画像から算出された閾値で調整することができ、ノイズレベルより上の領域だけの偏光感受データを表示させることが可能です。
ThorImageOCTには高速ボリュームレンダリングモードが実装されているため、高分解能な3Dでの強度画像やPS-OCT画像を取得する際にプレビューが可能です。このモードでは、リアルタイムで高速ボリュームレンダリングを行い、試料を3Dですばやく可視化します。

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Figure 116AF Python処理のデータフロー
Pythonユーザーインターフェイスの処理機能
Python処理機能により、ユーザはデフォルトの信号処理ルーチンをバイパスし、実験的あるいは試作品的な信号処理アルゴリズムをThorImageの環境にシームレスに組み込むことができます。この機能は、研究分野(信号処理と解析ルーチンの開発)と教育分野の両方で有用です。主な機能:
- Python構文を使用したカスタム信号処理ルーチンの書き込み
- 様々なPythonオープンソースライブラリの活用(信号処理、画像解析、機械学習など)
- アルゴリズムとルーチンのパラメータ化
- Pythonの出力とデバッグメッセージのThorImage OCTへの直接表示
- Matplotlibライブラリを用いたグラフ表示と処理ステップの可視化
- デモ実装とコードドキュメントが付属
- 当社のすべてのOCTシステムの1D、2D、3Dイメージングモードをサポート(ドップラー、スぺックル分散、偏光感受型イメージングモードを除く)
層厚測定
Python処理インターフェイスを使用すると、ユーザがデータの修正や解析をするために、カスタム仕様の後処理アルゴリズムを組み込むことも可能です。Figure 116AGのデモプログラムでは、スマートウォッチ内層のOCTスキャンの様子を示しています。適切なセグメンテーション法を用いて信号処理アルゴリズムを拡張することで、Python処理機能を用いて個々の層を強調表示し、層間の距離を計算することができます。

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Figure 116AG Python デモプログラム: スマートウォッチの後処理による層厚測定

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Figure 116AH OCT-LK3を取り付けたOCTG13でスマートウォッチを観察
システムの統合
Quick Links |
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Data Export Hardware Synchronization Third-Party Integration Software Development Kits Custom Programming Options User Guide |
データのエクスポート
データセットはPNG、BMP、JPEG、PDF、TIFFなどの様々な画像フォーマットにエクスポートすることができます。データセットは、ポストプロセッシングに適したRAW/SRM、FITS、VTK、VFFおよび32ビット浮動小数点TIFFなどにもエクスポート可能です。
OCTファイルはThorImageOCTのネイティブフォーマットであるため、OCTデータ、サンプルのモニターデータ、および関連する全てのメタデータを1つのファイルに保存することができます。また、ThorImageOCTソフトウェアは、OCTデータを閲覧したりエクスポートしたりするために、OCTデバイスが接続されていないPCにインストールして実行することもできます。このデバイスからは、例えばオフセットエラーなどを処理するために使用する追加データを含め、生データおよび処理済みデータへのフルアクセスが可能です。

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Figure 116AJ 2D表示でのアナログデータの可視化
ハードウェアの同期
外部トリガによるデータ取得
ThorImageOCT および SDK API(C、LabVIEW、Python)には、Aスキャンでデータを取得するための外部トリガ機能があります。これにより別のモダリティ(例:振動測定や同期位置測定)による測定とOCT測定とを同期させることができます。当社のCameraLinkをベースにした現行のすべてのOCTシステムは、同期が大幅に簡素化されています(TTLレベルのトリガ信号源が必要です)。外部トリガはすべてのイメージングモードで使用することができ、ThorImageOCTの設定ダイアログで切り替えが可能です。
当社の現行のGanymedeシリーズとTelestoシリーズのSD-OCTシステム、およびTelesto PS-OCTシステムには、他の実験と同期するためのBスキャン用外部トリガ機能が付いています。
他のモダリティとの同期用アナログ入力
当社の現行のGanymedeシリーズとTelestoシリーズのSD-OCTシステム、およびTelesto PS-OCTシステムには、アナログ入力チャンネルが2つ付いており、それらは他のイメージング手法と組み合わせる際にご利用いただけます。他のデータソースからのアナログ信号(つまり、蛍光信号)はサンプリングされ、OCT信号と同時に表示されます。
サードパーティ製品との統合

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Figure 116AK Exportボタンは、ThorImageOCTのアクションツールバーからアクセスできます。
ImageJとのリンク
PCにImageJとThorImageOCTの両方がインストールされている場合は、ImageJボタンをワンクリックするだけで取得済みのOCTデータをImageJで表示することができます。これにより、ImageJの高度な画像処理機能を必要とする場合のワークフローがスムーズになります。Explorerボタンをクリックしてフォルダを開き、対象データセットが保存されているWindows Explorer内のファイルを選択してください。
外部プログラム

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Figure 116AN ImageJでデータを平滑化した後に、ThorImageOCTのマーカーツールを使用して層の厚さを測定することができます。

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Figure 116AM ImageJで画像に対して横方向に平滑化フィルタをかけたデータ

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Figure 116AL プラスチック多層膜のスペックルノイズを含むOCTデータ
取得したOCTデータセットは、サードパーティのプログラムにエクスポートして修正等を行った後、ThorImageOCTソフトウェアに再度インポートすることも可能です。この機能により、ThorImageOCTソフトウェアのデータセット管理機能を使用しながら、OCT画像に対してカスタマイズされた調整等を素早く行うことができます。Figure 116AL、116AM、116ANのように、OCTデータ (Figure 116AL)をImageJにエクスポートして、横方向に平滑化フィルタをかけることができます(Figure 116AM)。External Programボタンを使用すると、この修正されたデータをThorImageOCTに再度インポートして、さらに解析することができます。 例えば、ピーク検出ツールを使用して層の厚さを測定することができます(Figure 116AN)。
Pythonユーザーインターフェイスの処理機能
上の「プラグイン機能」のセクションでご紹介したPythonユーザーインターフェイスの処理機能により、ユーザがカスタム仕様の処理ルーチンを開発し、これらの処理ルーチンをリアルタイムで表示することができます。

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Figure 116AP 2D取得モードのThorImageOCT GUIで利用可能なThorImageAutomation機能は赤でマークされています。
ソフトウェア開発キット
SpectralRadar
ソフトウェア開発キット(SDK)を使用すると、柔軟性の極めて高いカスタマイズソリューションをThorImageOCTに組み込むことができます。ソフトウェア開発の経験を有する方であれば、このキットを様々なプログラミング環境で使用して、OCTシステムを特定の用途に適した形でお使いいただくことができます。 ソフトウェア開発キット(SDK)が利用可能なプログラミング言語:
- ANSI C
- LabVIEW®
- Python
ThorImageAutomation
ThorImageAutomationは、ThorImageOCT GUIからOCTタスクを実行するための軽量なAPIです。これは、デバイスと直接通信するSpectralRadar APIとは対照的です。SpectralRadarは高い柔軟性があるのに対し、ThorImageAutomationは最小限のコードでシンプルなOCTタスクを実装できます。
ThorImageAutomationが利用可能なプログラミング言語:
- C
- C#
- LabVIEW
- Python
カスタムプログラミングオプションのユーザーガイド
Table 116AQは、ユーザの要件やプログラミング経験、およびソフトウェアの機能に応じて、ユーザにとって適切なプログラミングオプションを選択するためのガイドラインを示しています。
Table 116AQ ThorImage®OCT Programming Options User Guide | |||||
---|---|---|---|---|---|
SDK APIs | ThorImage Automation | Python Processing | External Program | ||
Entry Point | User Program | User Program | ThorImageOCT GUI | ThorImageOCT GUI | |
Flexibility/Limitation | Great Flexibility | Limited to Specific ThorImageOCT GUI Functionality | Limited to OCT Processing Functionality | Limited to OCT Post Processing Functionality | |
Programming Level | Low Level | High Level with Very Little Code | Low Level (OCT Processing Only) | Low-Medium Level (Post Processing Only) | |
Online/Offline | Full Control on User Side | Online (Hook to Specific ThorImageOCT GUI Functions to the Code) | Online (User Processing Code Used in ThorImageOCT GUI) | Offline (Feature in ThorImageOCT GUI) | |
ThorImageOCT Running/Usable At the Same Time | No | Yes | Yes | Yes | |
Software | C | Yes | Yes | No | Arbitrary Third-Party Software |
C# | Via C-API | Yes | No | Arbitrary Third-Party Software | |
LabVIEW | Yes | Yes | No | Arbitrary Third-Party Software | |
Python | Yes | Yes | Yes | Arbitrary Third-Party Software | |
Example User REquirements: Implementation of ... | User GUI | Yes | No | No | No |
User OCT Processing | Yes | No | Yes | No | |
User Post Processing | Yes | No | No | Yes | |
Automation | Yes | Yes | No | No | |
Recommended OCT Knowledge | Advanced | Beginner | Beginner | Beginner | |
Rocommended OCT Processing Knowledge | Beginner | Beginner | Advanced | Beginner |
仕様
ThorImage®OCT Specifications | ||
---|---|---|
General | Compatibility | |
OCT Method |
| |
Imaging Modes |
| |
Operating System |
| |
Acquisition | Synchronization Options |
|
Sample Monitor |
| |
Data Acquisition |
| |
Speed/Sensitivity |
| |
Scan Control |
| |
Averaging |
| |
Apodization |
| |
Probe Calibration |
| |
Processing | GUI |
|
Python Processing Interface |
| |
Data Viewing | Common Options |
|
2D Mode |
| |
3D Mode |
| |
Analysis | Native Tools |
|
Third-Party Integration |
| |
File Handling | .oct Files | Full Access To:
|
File Export |
| |
SDKs | Spectral Radar API |
|
ThorImageAutomation |
| |
Settings | Workspace |
|
Support | Technical Support |
|
ThorImageOCTバージョン5.8については当社までお問い合わせください。

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Figure 90A デモルーム例(ドイツオフィス)
OCTイメージングシステム:デモルーム・オンラインデモのご案内
ソーラボのアプリケーションスペシャリストや技術者は、日本やOCTシステムの製造施設があるドイツを始め、世界各地でお客様の実験用途に適したOCTシステムをお選びいただくためのお手伝いをいたします。当社では、お客様のニーズに合わせたOCTシステムの構成をご提案いたします。試料をお送りいただければ、いくつかのオプション構成で取得した測定画像をご提供することも可能です。
実際にOCTシステムを無償でお試しいただけるデモルームをご用意しています。オンラインデモも承ります。デモルームやオンラインデモのご予約、お問い合わせは当社までご連絡ください。
デモルームのご案内
(クリックすると詳細がご覧いただけます)
日本 (東京都練馬区)
ソーラボジャパン株式会社
東京都練馬区北町3-6-3
お問い合わせ
- Tel: +81-3-6915-7701
- Email: techsupport.jp@thorlabs.com
デモルーム常設システム *ほかのデモをご希望の場合もご相談ください。
Lübeck, Germany
Thorlabs GmbH
Maria-Goeppert-Straße 9
23562 Lübeck
Customer Support
- Phone: +49 (0) 8131-5956-2
- Email: oct@thorlabs.com
Demo Rooms
- Ganymede® Series SD-OCT Systems
- Telesto® Series SD-OCT Systems
- Telesto® Series PS-OCT Systems
- Atria® Series SS-OCT Systems
- Vega™ Series SS-OCT Systems
Sterling, Virginia, USA
Thorlabs Imaging Systems HQ
108 Powers Court
Sterling, VA 20166
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カスタマーサポート(海外)
(クリックすると詳細がご覧いただけます)
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Newton, NJ 07860
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85232 Bergkirchen
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Maisons-Laffitte, France
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109, rue des Cotes
Maisons-Laffitte 78600
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Rua Rosalino Bellini, 175
Jardim Santa Paula
São Carlos, SP, 13564-050
Customer Support
- Phone: +55 (21) 2018 6490
- E-mail: brasil@thorlabs.com
当社では幅広い用途に対応する様々な特長を備えたOCTイメージングシステムをご提供しております。お選びいただくOCTベースユニットと走査レンズキットによってOCTシステムの性能は大きく左右されます。軸方向分解能、Aスキャンレート、イメージング深度など、性能上の重要な特徴はOCTベースユニットの設計によってほぼ決まります。また、横方向分解能や視野などの性能は、選択する走査レンズキットによって決まります。下の表には、当社のOCTベースユニットの主な性能パラメータが掲載されています。下表内のOCTシリーズ名のリンクをクリックいただくと走査レンズキットを含めた製品詳細ページをご覧いただけます。具体的なイメージングの要件につきましてはお気軽に当社までご相談ください。
波長掃引OCTベースユニット
Base Unit Item #a | ATR206 | ATR220 | VEG210 | VEG220 |
---|---|---|---|---|
Series Name (Click for Link) | Atria® | Vega™ | ||
Key Performance Feature(s) | Long Imaging Range | High Speed | Long Imaging Range | |
High Resolution | General Purpose | High Speed | ||
Center Wavelength | 1060 nm | 1300 nm | ||
Imaging Depthb (Air/Water) | 20 mm / 15 mm | 6.0 mm / 4.5 mm | 11 mm / 8.3 mm | 8.0 mm / 6.0 mm |
Axial Resolutionb (Air/Water) | 11 µm / 8.3 µm | 14 µm / 10.6 µm | ||
A-Scan Line Rate | 60 kHz | 200 kHz | 100 kHz | 200 kHz |
Sensitivity (Max)c | 102 dB | 97 dB | 102 dB | 98 dB |
スペクトルドメインOCT ベースユニット
Base Unit Item #a | GAN111 | GAN312 | GAN612 | GAN332 | GAN632 |
---|---|---|---|---|---|
Series Name | Ganymede® | ||||
Key Performance Feature(s) | High Resolution | High Resolution | Very High Resolution | ||
High Speed | Very High Speed | High Speed | Very High Speed | ||
Center Wavelength | 880 nm | ||||
Imaging Depthb (Air/Water) | 3.4 mm / 2.5 mm | 3.4 mm / 2.5 mm | 1.6 mm / 1.2 mm | ||
Axial Resolutionb (Air/Water) | 6.0 µm / 4.5 µm | 6.0 µm / 4.5 µm | <3.0 m="" 2="" td=""> | ||
A-Scan Line Rate | 1.5 kHz to 20 kHz | 1.5 kHz to 80 kHz | 5 kHz to 248 kHz | 1.5 kHz to 80 kHz | 5 kHz to 248 kHz |
Sensitivity (Max)c | 106 dB | 106 dB | 102 dB | 106 dB | 102 dB |
Base Unit Item #a | TEL221 | TEL321 | TEL411 | TEL511 | TEL211PS | TEL221PS |
---|---|---|---|---|---|---|
Series Name (Click for Link) | Telesto® | Telesto® PS-OCT | ||||
Key Performance Feature(s) | High Resolution | High Imaging Depth | High Imaging Depth | High Resolution | ||
General Purpose | High Speed | General Purpose | High Speed | Polarization Sensitive-Imaging | ||
Center Wavelength | 1300 nm | 1315 nm | 1325 nm | 1300 nm | ||
Imaging Depthb (Air/Water) | 3.5 mm / 2.6 mm | 6.0 mm / 4.5 mm | 7.0 mm / 5.3 mm | 3.5 mm / 2.6 mm | ||
Axial Resolutionb (Air/Water) | 5.5 µm / 4.2 µm | 11.0 µm / 8.3 µm | 11.0 µm / 8.3 µm | 5.5 µm / 4.2 µm | ||
A-Scan Line Rate | 5.5 kHz to 76 kHz | 10 kHz to 146 kHz | 2.0 kHz to 120 kHz | 2.0 kHz to 240 kHz | 5.5 kHz to 76 kHz | 5.5 kHz to 76 kHz |
Sensitivity (Max) | 111 dBc | 109 dBc | 114 dBd | 109 dBc |
Posted Comments: | |
Massimo Olivero
 (posted 2023-12-01 11:06:02.987) Dear Sir,
I would like to know whether it is possible to calculate the Mueller matrix layer by layer with the PS-OCT and if this information is directly give by the software.
Thank you in advance.
M jweimar
 (posted 2023-12-11 03:14:37.0) Dear Massimo, thank you for your feedback. The software does not calculate the Mueller matrix and will only give the Stokes parameters, the cumulative retardation, optic axis, and DOPU. Please see the "PS-OCT Tutorial" tab for more details. Sejong Chun
 (posted 2020-01-22 21:06:57.037) I'm Sejong Chun, working at the Fluid Flow Group in KRISS, South Korea. (It is a metrology institute in South Korea.)
I would like to just learn whether such an OCT system can measure flow velocity as well as fluid viscosity.
1) flow velocity measurement in a micro channel
2) fluid viscosity measurement in the micro channel with Non-Newtonian fluids (shear thinning and shear thickening fluids) by birefringence.
Thank you for your kind comments. nreusch
 (posted 2020-01-28 05:33:58.0) Dear Sejong Chun,
Thank you for your provided feedback. In the following, we will reply on your specific questions:
1.) In fact, our OCT systems are able to measure flow velocities of fluids via the functional Doppler Acquisition Mode that is included within our OCT software application.
2.) The TEL220PSC2 OCT system can visualize birefringent layers, e.g. by determining the phase retardation between two orthogonally polarized states of the back-scattered OCT light.
Please do not hesitate to contact us at OCT@thorlabs.com, if you have any further questions.
Best regards,
Your Thorlabs OCT Applications Team |

- 基本構成の1300 nmまたは1325 nmのOCTシステム(構成部品はTable G1.1とG1.2参照)
- TEL211PSC1/M:高深達イメージング用
- TEL221PSC1/M:一般的なイメージング用
- ほかのTelesto®シリーズのコンポーネントを使用してカスタマイズが可能
- より大きな実験装置への組み込みを容易にするトリガ設定
- OCT信号をほかのデータソースと結合するためのアナログ入力
- トラブルシューティング機能を改善する内部ハードウェア診断
TelestoシリーズのPS-OCT基本構成システムは2種類ご用意しております。システムには偏光感受型OCTイメージング専用に開発されたスキャナが含まれています。TEL211PSC1/Mの中心波長は1325 nmで、イメージング深度が深くなっています。TEL221PSC1/Mの中心波長は1300 nmで、一般的なイメージング用途向けです。どちらも最高Aスキャンレートは76 kHzです。
こちらのTelestoシリーズPS-OCT基本構成システムは、すべて下記のコンポーネントから構成されています。各システムとも、OCTの3つの中核的なコンポーネント(ベースユニット、走査システムと参照光路長調整用アダプタ、走査レンズキット)、および2つのオプションアクセサリ(スキャナ用スタンド、移動ステージ)から構成されています。基本構成に含まれるコンポーネントについての詳細は、Table G1.1のリンクをクリックしてください。該当する製品の説明箇所に移動することができます。
システムの詳細やカスタム仕様の構成に関するご質問は、当社までお問い合わせください。
Table G1.1 Preconfigured System Included Componentsa | |||
---|---|---|---|
System Item # | TEL211PSC1(/M) | TEL221PSC1(/M) | |
Base Unit | TEL211PS | TEL221PS | |
Scanning System | OCTG13PS (Standard Scanner) | ||
Scan Lens Kit | OCT-LK4 | OCT-LK3 | |
Reference Length Adaptor | OCT-RA4 | OCT-RA3 | |
Accessories: Scanner Stand and Translation Stage | Imperial | OCT-STAND (Stand) and OCT-XYR1 (Stage) | |
Metric | OCT-STAND/M (Stand) and OCT-XYR1/M (Stage) |
Table G1.2 Preconfigured System Key Specifications | ||
---|---|---|
System Item # | TEL211PSC1(/M) | TEL221PSC1(/M) |
Imaging Depth (Air/Water) | 7.0 mm / 5.3 mm | 3.5 mm / 2.6 mm |
Axial Resolution (Air/Water) | 11 µm / 8.3 µm | 5.5 µm / 4.2 µm |
Lateral Resolution | 20 µm | 13 µm |
A-Scan/Line Rate | 5.5 - 76 kHza | |
Sensitivity (Max)b | 109 dB (at 5.5 kHz) |

- 中心波長:1300 nmまたは1325 nmをご用意
- 1300 nm:高分解能タイプ、イメージング深度3.5 mm、空気中での分解能5.5 µm
- 1325 nm:高深達タイプ、イメージング深度7.0 mm、空気中での分解能11 µm
- 4段階のAスキャンレートでイメージング速度と感度を柔軟に選択可能
- 5.5~76 kHzのAスキャンレート、最高感度109 dB
- より大きな実験装置への組み込みを容易にするトリガ設定
- OCT信号をほかのデータソースと結合するためのアナログ入力
- トラブルシューティング機能を改善する内部ハードウェア診断
OCTシステムのイメージング性能は、ベースユニットの設計とそこに組み込まれるコンポーネントに大きく依存します。当社のすべてのOCTベースユニットには、OCTエンジン、高性能PC、プリインストールされたソフトウェア、およびソフトウェア開発キット(SDK)が含まれています。 システムを動作させるには、ベースユニットとあわせて走査システムと走査レンズキット(いずれも別売り、下記参照)が1種類ずつ必要です。
Telesto®シリーズ偏光感受型OCTのベースユニットのエンジンは、スーパールミネッセントダイオード光源、走査用電子回路、および偏光感受型検出モジュールで構成されています(詳細は「PS-OCTのチュートリアル」タブをご覧ください)。ベースユニットの最高Aスキャンレートは76 kHzで、最高感度は5.5 kHzで109 dBです。 エンジンと検出用コンポーネントは、411.8 mm x 325.0 mm x 143.0 mmのユニットに収められています。
ベースユニットには、ほかの実験装置と同期ができるようにアナログ入力が2つ付いています。これにより、ほかのデータソースをOCT信号と結合したり、オーバーレイしたりすることができます。OCTベースユニットには、当社のThorImage®OCTソフトウェアで様々にプログラミングできるトリガ設定機能があります。トリガ機能としては、外部信号に応答するための入力用と、トリガ信号を送信するための出力用の両方の動作が可能です。トリガ信号は、Aスキャン、Bスキャンあるいはボリュームスキャンの開始時に送信することも、任意の回数のスキャンを行った後に送信することもできます。
深部イメージング用ベースユニット
深部イメージング用ベースユニットTEL211PSには、100 nm以上のスペクトル帯域幅を有するスーパールミネッセントダイオードSLD1325が使用されており、それにより空気中で11 µmの軸方向分解能と非常に深い7.0 mmのイメージング深度を実現しています。したがって、このベースユニットは空気中で散乱の大きな試料の高深度イメージングを行うのに適しています。
高分解能ベースユニット
高分解能ベースユニットTEL221PSは、1300 nmにおいて当社製品中で最高のOCTイメージング分解能を有します。散乱の大きな試料の高分解能イメージングに適した製品で、当社独自の170 nm以上の帯域幅を有するスーパールミネッセントダイオードの整合ペアを使用することで、軸方向分解能5.5 μmとイメージング深度3.5 mmを実現しています。
Base Unit Item # | TEL211PS | TEL221PS |
---|---|---|
Description | Long-Range Imaging | High-Resolution Imaging |
Center Wavelength | 1325 nm | 1300 nm |
Imaging Depth (Air/Water) | 7.0 mm / 5.3 mm | 3.5 mm / 2.6 mm |
Axial Resolution (Air/Water) | 11 µm / 8.3 µm | 5.5 µm / 4.2 µm |
A-Scan Line Rate | 5.5, 28, 48, & 76 kHz | |
Sensitivitya | 94 dB (at 76 kHz) to 109 dB (at 5.5 kHz) | |
Maximum Pixels per A-Scan | 1024 | |
Compatible Scanners | OCTP-1300PS, OCTP-1300PS/M, OCTG13PS |
Computer Specificationsa | |
---|---|
Operating System | Windows® 11 |
Processor | 8 Core, 3.0 GHz |
Memory | 64 GB |
Hard Drive | 512 GB SSD |
Data Acquisition | Camera Link |


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Figure G3.2 調整機能付きOCTスキャナ

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Figure G3.1 走査レンズキットと参照光路長調整用アダプタ(いずれも別売り)を取り付けた高剛性(標準型)OCTスキャナ
Scanner Type | Item # | Compatible Base Units |
---|---|---|
Standard Scannera | OCTG13PS | TEL211PS TEL221PS |
PS-OCT User-Customizable Scanner | OCTP-1300PS(/M) |
- OCT光源から試料への照射ビームを走査して2Dまたは3D画像を取得
- 以下の2種類をご用意
- 安定性が高く操作が容易な高剛性(標準型)スキャナ
- 走査光路のカスタマイズが可能なオープン構造の調整機能付きスキャナ
当社のOCT走査システムは、OCT光源から試料への照射ビームを走査して、2次元断層画像や3次元ボリューム画像を取得できるように設計されています。OCTは生体イメージングから工業材料分析まで幅広くお使いいただけますが、それぞれの用途に応じた走査パラメータの設定が必要となります。 当社ではTelesto®偏光感受型OCTベースユニットと一緒にご使用いただく走査システムとして、高剛性スキャナと調整機能付きスキャナの2種類をご用意しています。
各スキャナには、サンプルアームと参照アームによるOCT干渉計が組み込まれています。OCT干渉計の参照アームは試料の近くに配置され、走査システムの筐体内に収納されています。それによりサンプルアームの参照アームに対する位相安定性を維持しています。試料までの距離や反射率が変化すること(例えば、水を通してイメージングする場合など)を考慮して、参照アームの光路長と光強度は調整できるようになっています。分散による画像の歪みを最小化するために、当社のOCTシステムは参照アームとサンプルアームの長さができるだけ光学的に一致するように設計されています。試料による分散の影響(例えば、水やガラスを通したイメージング)は、付属のThorImage OCTソフトウェアを使用して補正可能です。
スキャナにはカメラが内蔵されており、OCT測定中にThorImage OCTソフトウェアを使用して試料のen-face映像をリアルタイムで撮影することができます(詳細は「ソフトウェア」タブをご参照ください)。試料の照明には、各スキャナの出射開口部の周囲にリング状に配置された、調節可能な白色LED光源を使用します。
PS-OCTに特化したスキャナには、SD-OCT用のスキャナと比較すると、偏光画像を取得するために必要な2枚の1/4波長板が追加されています。光の干渉は偏光状態に依存するため、参照アーム内の光の偏光状態を変化させてサンプルアーム内の光のあらゆる偏光状態に対して感度を持たせる必要があります。そのため、参照アーム内に1枚の1/4波長板が挿入され、サンプルアーム内にもう1枚の1/4波長板が挿入されています。これにより偏光画像のコントラストが最大になるように調整することができます。詳細については「PS-OCTのチュートリアル」のタブをご参照ください。
PS-OCT高剛性(標準型)スキャナ
PS-OCT高剛性スキャナOCTG13は、安定で操作が容易なイメージングシステム用に適しています。高剛性スキャナの筐体は堅牢で遮光性があり、ミスアライメントのリスクを最小限に抑えます。高剛性スキャナ上部には、参照アームの長さの精密な測定と調整を行うためのマイクロメーターネジが付いています。こちらのスキャナには別途参照光路長調整用アダプタをご購入いただく必要があります。
PS-OCT調整機能付きスキャナ
調整機能付きスキャナOCTP-1300PS/Mはオープン構造になっており、当社の標準的なオプトメカニクス部品を使用して光路を簡単にカスタマイズできます。数箇所にSM1ネジ付きポートと#4-40タップ穴が配置されており、それぞれにSM1ネジ付き部品または30 mmケージシステム用部品を取り付けることができます。走査レンズ用ポートにはM25 x 0.75またはSM1ネジ付き部品を直接取り付けられますが、当社のネジアダプタを使用することでRMSのような他のネジ規格にも対応可能です。追加の走査および非走査用光入出射ポートを利用して、蛍光励起用レーザまたは追加の試料用照明を組み込むこともできます。

下の指腹の画像は、Telesto®シリーズのOCTシステムに走査レンズキットOCT-LK2(Figure G4.1)およびOCT-LK4(Figure G4.2)を取り付けて取得したものです。Telestoシリーズとの組み合わせの柔軟性が非常に高いため、幅広い用途向けの適切なOCTシステムを構築することができます。
- テレセントリック走査レンズによるフラットな結像面
- 1315 ± 65 nm対応のARコーティング付きレンズ
- 走査レンズきっとには以下のものが含まれます。
- テレセントリック走査レンズ
- 照明用チューブ
- 赤外域ビュワーカード
- 校正用ターゲット
走査レンズキットにより、OCTシステムの走査レンズを簡単に交換できるため、イメージングの分解能や作動距離を用途に合わせて様々に設定することができます。こちらのレンズキットは、OCT用テレセントリック走査レンズをベースとしているため、測定後の画像処理を用いずとも像の歪みを最小限化し、同時に試料から散乱または発する光を検出システムに最大限結合させます。当社では高剛性スキャナ(型番OCTG13PS)用および調整機能付きスキャナ(型番OCTP-1300PS/M)用のレンズキットをご用意しています(Table G4.3をご参照ください)。
各キットにはテレセントリック走査レンズ、照明用チューブ、赤外域ビュワーカード、校正用ターゲットが付属します。照明用チューブはライトガイドとしてLED照明リングからの光を試料の領域に伝送します。赤外域ビュワーカードならびに校正用ターゲットを用いて走査ミラーおよびレンズキットの校正を行い、走査レンズを交換しても良好な画質を得られるようにします。

Table G5.1 Compatibility | |
---|---|
Item #a | Compatible Scan Lens Kit |
OCT-RA2 | OCT-LK2 |
OCT-RA3 | OCT-LK3 |
OCT-RA4 | OCT-LK4 |
- 参照光路長とサンプル光路長を一致させるためのアームアダプタ
- 複数のアダプタの使用で走査レンズキットの素早い交換が可能
- 高剛性スキャナ(型番OCTG13PS)には必須
こちらのアダプタを使用して高剛性スキャナOCTG13PS内の参照アーム光路長を調整し、使用した走査レンズにより違うサンプル光路長に一致させることができます。3種類の中から上記の走査レンズキットに対応する製品をお選びください。参照光路長調整用アダプタにより、走査レンズキットを再調整せずに素早く交換することができます。適切なアダプタを選択するための対応表がTable G5.1でご覧いただけます。


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スキャナOCTP-1300PS(/M)およびOCTG13PS用のZスペーサ
- 試料からの最適な作動距離にスキャナを設置
- リング型(空気用)および液浸型(液体用)のZスペーサをご用意
当社では、走査システムと試料の間の距離を適切に設定するための、リング型、液浸型の両タイプの試料用Zスペーサをご用意しています。ZスペーサOCT-AIR3、OCT-IMM3およびOCT-IMM4は、刻み付きリングで間隔距離の調整を行います。安定性を向上させるため、適切な位置にリングをロックすることができます。Zスペーサは数種類の中からお選びいただけます。Table G6.1のスキャナおよびレンズキットとの対応表をご参照ください。
リング型Zスペーサは、スキャナと試料間のディスタンスガイドとなります。試料はスペーサのリング状の先端に接触させます。このスペーサは、空気を走査媒体とする場合のみご使用いただけます。これに対し、液浸型スペーサにはガラス板が付いており、走査領域内で試料表面に接触させます。リング型スペーサとは異なり、液浸型スペーサは液体内の試料の安定性を保ったまま試料にアクセスできます。屈折率整合した傾斜付きのガラス板を使用することで、試料表面からの強い後方反射を減少させ、画像のコントラストを向上させることができます。
Table G6.1 Compatibility | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
Item # | Type | Adjustable | Adjustment Range | Lockable | Compatible Scanner | Compatible Scan Lens Kit |
OCT-AIR3 | Ring (Air) | Yes | +3.5 mm / -1.0 mm | Yes | OCTG13PS OCTP-1300PS(/M) | OCT-LK3 |
OCT-IMM3 | Immersion | Yes | +3.4 mm / -1.1 mm | Yes | ||
OCT-IMM4 | Immersion | Yes | +1.0 mm / -17.0 mm | Yes | OCT-LK4 |


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Figure G7.1 集光ブロックは45°回転可能で、スキャナーヘッドをサンプルから離すことができます。
- 高剛性または調節機能付きスキャナ取付け用の推奨スタンド
- Ø38 mm(Ø1.5インチ)ステンレススチールポストに取り付けたZ軸粗微動可能な集光ブロック
- M6タップ穴付きの300 mm x 350 mmアルミニウム製ブレッドボード
血管造影のような振動に敏感な研究に適した、高剛性または調整機能付きスキャナを取り付けしやすいスタンドです。ポストに取付け済みの集光ブロックは、ノブでZ軸粗動(40 mm/回転)および微動(225 µm/回転)調整が可能です。 集光ブロックの下にある回転および高さ調整カラーにより45°回転し、スキャナーヘッドを試料から離して調整を行うことができます。
集光ブロックは付属のØ38 mm(Ø1.5インチ)ポストを介して300 mm x 350 mmのアルミニウム製ブレッドボードに取り付けられています。このブレッドボードにはサイドグリップとゴム製の脚がついており、簡単に持ち運びできます。オプトメカニクスを取り付けるためにM6タップ穴の配列があります。また移動ステージOCT-XYR1/M(下記掲載)をOCT-STAND/Mの走査レンズの真下に直接設置するためのM6取付け穴が4つと、Ø38 mm(Ø1.5インチ)ポストを固定するためのM6ザグリ穴が1つ付いています。 またØ38 mm(Ø1.5インチ)ポストを固定するためのM6ザグリ穴も付いております。


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Figure G8.1 カバープレートを取り外してタップ穴およびSM1ネジ付きの中心穴にアクセスできます。
Specifications | |
---|---|
Horizontal Load Capacity (Max) | 10 lbs (4.5 kg) |
Mounting Platform Dimensions | Ø4.18" (Ø106 mm) |
Stage Height | 1.65" (41.8 mm) |
Linear Translation Range | 1/2" (13 mm) |
Travel per Revolution | 0.025" (0.5 mm) |
Graduation | 0.001" (10 µm) per Division |
- 13 mmのXY移動ならびに360°回転が可能なオプションの移動ステージ
- 試料を取り付けるためのカバープレート付き
- カバープレートを取り外してオプトメカニクスを取付け可能
OCTイメージングの準備中ならびに実行中に試料の位置決めを正確に行うためには、精密移動および回転が必要となります。OCT-XYR1/MにはXY直線移動ステージに加え、回転式プラットフォームとクリーニングしやすい試料固定用剛性カバープレートを搭載しています。 OCT-XYR1/Mは、4隅にあるM6ザグリ穴を使用して上記掲載のOCT-STAND/Mに固定することができます。上部プレートを取り外して#4-40、M4、およびM6タップ穴、ならびにSM1ネジ付き中心穴にアクセスし、オプトメカニクス部品が取り付け可能です。試料用プレートXYR1Aには穴が無く、上面プレートの代わりとして別途ご購入いただけます。
X軸とY軸のマイクロメータの移動量は13 mmで、10 µm刻みの目盛が付いています。 ステージは、取り付けた部品の安定性を損なうことなく自由に回転・移動させることができます。回転式プラットフォームの外端に沿って刻まれている角度目盛により、ステージの角度を設定してからロック用止めネジ(2 mmの六角穴付き)で固定することができます。回転を固定しても、アクチュエータを用いてXY軸での移動は可能です。
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