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スペクトルドメインOCT(SD-OCT)システム Telesto™シリーズ![]() ![]() Please Wait OCT製品の改良について当社ではOCTベースユニットを改良し、新しく下記の機能を追加しました。
SD-OCTシステム用高剛性(標準型)スキャナにおけるマイクロメータのネジ部の設計を刷新し、参照アームの位置決めをより精密に行えるようになりました。 ソフトウェアThorImage®OCTに、スペックル除去フィルタ、3次元スペックル分散モード、および自動ピーク検出の新機能が追加されました。 特長
基本構成システムの他、カスタム構成も可能
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)は、非侵襲な光学イメージング技術であり、試料の2次元断層画像および3次元ボリューム画像をリアルタイムで取得します。 OCTは物質の異なる層から後方散乱した光を用いて、試料内の構造をµmレベルの分解能で数mmの深度にわたり画像化します。OCTイメージングは光を利用した超音波イメージングであると言えます。超音波イメージングと比較して浸透深度は浅くなりますが、高い分解能が得られるイメージング技術です。高分解能に加えて、非接触、非侵襲というOCTの特長は、生体組織、小動物や工業材料などのイメージングに適しています。 Telesto™ OCTイメージングシステムは、高深達および高分解能のイメージング用途に必要な柔軟性を備えています。付属のPCに予めインストール済みの64ビットソフトウェアが、2次元および3次元のOCTデータをリアルタイムで処理、表示します。スキャナは、堅牢な高剛性スキャナ、調整機能付きスキャナ、ポータブルなハンドヘルドスキャナの中からお選びいただけます。お客様の用途に合わせてOCTシステムをカスタマイズいただけるオプションのアクセサリもご用意しています。また、こちらのページでご紹介しているコンポーネントをベースに、あらかじめ構成された1300 nmおよび1325 nm OCTシステムを2種類ご用意しています。それぞれの最高Aスキャンレートは76 kHzまたは146 kHzです。 下記の部品でお手持ちの当社製OCTシステムに機能を追加し、アップグレードすることも可能です。ほとんどのシステムはアップグレード可能となっていますが、お手持ちのシステムをご要望に沿った用途向けの最適化をご要望の場合は、当社へご相談ください。 下の写真をクリックするか、右の表内の製品名をクリックすると詳しい製品情報がご覧いただけます。![]()
ソフトウェアThorImage®OCTの目次
![]() Click to Enlarge ゼブラフィッシュの3Dレンダリング画像、クリップ面は変更可能 ThorImageOCTソフトウェア
ThorImageOCTは、当社の全てのOCTシステムに付属する高性能なデータ取得ソフトウェアです。Windows 64ビット版をベースにしたソフトウェアで、OCTデータの取得・表示、スキャン制御、処理の選択などを行います。さらに、測定制御、データ取得・処理、OCT画像の保存や表示のためのライブラリ一式が揃った、NI LabVIEWおよびC言語ベースのソフトウェア開発キット(SDK)も別途ご用意しております。SDKを用いることで、お客様の用途に応じて高度に専門化したOCTイメージングソフトウェアを開発することができます。 ![]() Click to Enlarge ThorImageOCTによって様々なデータ取得パラメータの調整ができます。 スキャン制御ThorImageOCTには数多くの走査およびデータ取得に関する制御機能があります。OCTシステムのスキャナ内に搭載されたカメラからのライブビデオ映像は、アプリケーションソフトウェアで表示することができます。2Dイメージングのスキャンラインや3Dイメージングのスキャンエリアは、表示されたビデオ映像をクリックするだけの「Draw and Scan(ドロー&スキャン)」機能により決定することができます。 ![]() Click to Enlarge サンプルモニタ画面で、「Draw and Scan(ドロー&スキャン)」機能を用いて走査パターンを指定することができます。 Draw and Scan(ドロー&スキャン)またはロードされた.txtファイルで定義された形状で走査ができます。走査パターンは、ソフトウェアのコントロール画面(右図参照)でパラメータを指定することで調整することもできます。 ![]() Click to Enlarge 予め定義した円形の走査パターンをロードし、ソフトウェアで走査することができます。サイズはズーム機能で変更可能です。 ![]() Click to Enlarge 予め定義した三角形の走査パターンをロードし、ソフトウェアで走査することができます。サイズはズーム機能で変更可能です。 さらに処理パラメータ、平均化パラメータ、デバイスの速度や感度はデバイスプリセットを使用して設定することができます。高速プリセットを利用すれば、2Dイメージングではビデオのようなフレームレート、3Dでは高速ボリュームレンダリングが可能です。一方、プリセットで低いデータ取得速度を選択すれば高感度の画像取得が可能になります。
![]() Click to Enlarge スペックル除去フィルタを適用したヒトの歯のOCT画像 ![]() Click to Enlarge ヒトの歯のOCT画像 画像処理のオプションThorImageOCTにはOCT画像の画質向上に特化した機能があります。データ取得中にイメージフィールド補正やアンダーサンプリングフィルタなどの処理パラメータを使用してデータを修正することも可能ですし、取得後にフィルタを使用して修正することも可能です。右のように、スペックル除去フィルタを使用すると、画像の細部構造を不鮮明にすることなくスペックルノイズを低減することができます。 さらに処理機能が必要な場合、ThorImageOCTではユーザが定義するポストプロセッシングアルゴリズムを組み込むことができます。詳細については下記のサードパーティーアプリケーションをご覧ください。
![]() Click to Enlarge マーカーツールを使用して層の厚さを測定することができます。 データ解析ThorImageOCTにはデータ解析に便利なツールが付属します。マーカーツールには距離や構造のサイズを測定する機能があります。このツールはさらにライン上のOCTデータの強度プロファイルを表示するのに使用することができます。正確な距離と厚さを測定するために、物質の屈折率を設定することができます。
![]() Click to Enlarge ThorImageOCTのデータセット管理ウィンドウ データセット管理ThorImageOCTは高度なデータセット管理機能が備わっており、同時に複数のデータセットを開くことができます。データセットは、研究(もしくは検査)名と実験番号から成る識別子を使って一意的に定義されます。同じ研究名を使用することでデータセットをグループ化することができます。「Captured Datasets(取得済みデータセット)」には全てのオープンデータセットがリスト表示され、データセットの識別子、取得モード、ビデオ画像の静止画およびOCTデータのプレビューイメージをご覧になれます。 データセットはPNG、BMP、JPEG、PDF、TIFFなどの様々な画像フォーマットにエクスポートすることができます。データセットは、ポストプロセッシングに適しているRAW/SRM、FITS、VTK、VFFおよび32ビット浮動小数点TIFFなどにもエクスポート可能です。 OCTファイルはThorImageOCTのネイティブフォーマットなので、OCTデータ、サンプルのモニターデータ、および関連する全てのメタデータを1つのファイルに保存することができます。また、ThorImageOCTソフトウェアは、OCTデータを閲覧したりエクスポートしたりするために、OCTデバイスに接続されていないPCにインストールして実行することもできます。デバイスからは、例えばオフセットエラーなどを処理するために使用する追加データを含め、生データおよび処理済みデータへのフルアクセスが可能です。
![]() Exportボタンは、ThorImageOCTのアクションツールバーからアクセスすることができます。 サードパーティーアプリケーションPCにImageJとThorImageOCTの両方がインストールされている場合は、ImageJボタンをワンクリックするだけで取得済みのOCTデータをImageJで表示することができます。これにより、ImageJの高度な画像処理機能を必要とする場合のワークフローがスムーズになります。ExplorerボタンをクリックするだけでWindows Explorerのフォルダが開き、対象データセットが保存されているファイルが選択されます。 ![]() Click to Enlarge ImageJでデータを平滑化した後に、ThorImageOCTのマーカーツールを使用して層の厚さを測定することができます。 ![]() Click to Enlarge ImageJで画像に対して横方向の平滑化フィルタが適用されています。 ![]() Click to Enlarge スペックルノイズのあるプラスチック多層膜のOCTデータ 取得したOCTデータセットは、サードパーティーのプログラムにエクスポートして変更等を行った後、ThorImageOCTソフトウェアに再度インポートすることも可能です。この機能により、ThorImageOCTソフトウェアのデータセット管理機能を使用しながら、OCT画像に対して素早くカスタマイズされた調整等を行うことができます。 右の例では、OCTデータ(左)はImageJにエクスポートされ、横方向に対して平滑化フィルタが適用されています(中央)。「External Program」のボタンを使用すると、この変更されたデータをThorImageOCTに再度インポートして、さらに解析することができます。 例えば、ピーク検出ツールを使用して層の厚さを測定することができます(右)。
イメージングモードOCTのモードセレクタを使用すると様々なイメージングモードが選択できます。ThorImageOCTソフトウェアは、対応可能なシステムが電源ONの状態で接続されていることを検出すると、その状態で動作可能な全てのモードが選択可能になります。OCTデバイスが接続されてない場合は、OCTデータの閲覧とエクスポートが可能なData Viewingモードのみがご利用いただけます。 ![]() Click to Enlarge 1点測定のAスキャンを複数回繰り返して取得されたデータ(Mスキャン) ![]() Click to Enlarge 1点測定で得られるスペクトルと深さの情報(Aスキャン) 1Dモードこのモードでは、1点測定によりスペクトルと深さに関する情報が得られ、またMスキャンにより試料の経時的な変化を観察することができます。
![]() Click to Enlarge 2DモードのThorImage OCTウィンドウ 2Dモード2Dイメージングモードでは、プローブビームを1方向に走査することで、OCTによる断面画像がリアルタイムで表示されます。高速フーリエ変換(FFT)の前または後で、ライン平均化や B-スキャン平均化が可能です。長時間測定用として時系列データ取得機能があり、この機能では画像を取得する時間間隔を調整することができます。このモードでは、カラーマップなどの画像表示パラメータも調整できます。また表示されたOCT画像のコントラストおよび明るさを自動的に計算して最適化するオプションも実装されています。
3Dモード3Dイメージングモードでは、OCTプローブビームを試料全体に渡ってシーケンシャルに走査して2D断面の連続した画像を取得し、それらを処理して3D画像を構築します。 長時間測定用として、3D測定を連続して取得できる時系列データ取得機能もございます。測定回数やスキャンの時間間隔は調整可能です。 ThorImageOCTソフトウェアでは、3Dボリュームデータセットは、直交断面画像(下図参照)またはボリュームレンダリング画像として表示されます。 断面表示では、データが取得された方向に関係なく、直交3平面全ての断面画像がご覧になれます。また、表示する面を拡大・縮小したり、回転したりすることができます。 レンダリング表示では取得したボリュームデータセットのボリュームレンダリングを行います。この表示では、取得されたサンプルのイメージを3Dで素早く可視化できます。任意の方向で平面を切り取り、その体積内の構造を見ることも可能です。この3D画像は拡大・縮小したり、回転したりすることができます。また、色付けやダイナミックレンジの設定も調整できます。 当社の高速OCTシステムと高性能ソフトウェアの機能を組み合わせることにより、ThorImageOCTに高速ボリュームレンダリングモードを追加することができ、これは高分解能3D画像取得を行う上でのプレビューとして機能します。このモードでは、高速ボリュームレンダリングをリアルタイムで行い、試料を3Dですばやく可視化します。 ![]() Click to Enlarge ThorImageOCTでのレンダリング表示 ![]() Click to Enlarge ThorImageOCTでの断面表示
![]() Click to Enlarge 反対方向の流れを有する回転するプラスチック棒の速さを示すドップラーデータセット ドップラーモードドップラーOCTイメージング機能は全てのOCTシステムで標準装備されています。ドップラーモードでは、隣り合うAスキャン間の位相シフトを平均化し、粒子の運動や流れによって生じるドップラー周波数シフトを計算します。位相シフトの計算中に、横方向と軸方向のピクセル数を変更して、速度感度と分解能を変更することができます。ドップラー画像としては、OCTビームの入射方向を基準にして、前方または後方へのサンプルの流れがカラーマップでメインウィンドウに表示されます。
![]() Click to Enlarge マウスの脳血管のスペックル分散測定 スペックル分散モードスペックル分散モードは、スペックルノイズの分散を利用して血管造影画像を推定するデータ取得モードです。このモードでは、大量の血流を必要とせず、またデータ取得速度にも特定の制限(window)を受けることなく、血管樹を3Dで可視化できます。スペックル分散データは、形態情報を示す強度画像の上に重ね合わせて表示することができます。多様なカラーマップを用いて、マルチモードの画像を表示させることも可能です。
外部トリガによる画像取得ThorImageOCTとSDK APIを用いると、外部トリガによるAスキャン画像の取得が可能になります。これにより別のモダリティ(例:振動測定や同期位置測定)による測定とOCT測定とを同期させることができます。当社のCameraLinkをベースにした現行のOCTシステムでは、同期が大幅に簡素化されています(TTLレベルのトリガ信号源が必要です)。外部トリガはすべてのイメージングモードで使用することができ、ThorImageOCTの設定ダイアログで切り替えが可能です。 当社のGanymede(型番GAN6x1)とTelesto(型番TELxx1 & TELxx1PS)の現行のSD-OCTシステムには、ほかの実験装置と同期するための外部Bスキャントリガが付いています。
![]() Click to Enlarge 2D表示でのアナログデータの可視化 ほかのモダリティとの同期用アナログ入力当社のGanymede(型番GAN6x1)とTelesto(型番TELxx1 & TELxx1PS)の現行のSD-OCTシステムには、他のイメージング用モダリティと組み合わせてご使用いただけるアナログ入力チャンネルが2つ付いています。他のデータソースからのアナログ信号(つまり、蛍光信号)はサンプリングされ、OCT信号と同時に表示されます。
ソフトウェア開発キットソフトウェア開発キット(SDK)を使用すると、柔軟性の極めて高いカスタマイズソリューションをThorImageOCTに組み込むことができます。ソフトウェア開発の経験を有する方であれば、このキットを様々なプログラミング環境で使用して、OCTシステムを特定の用途に適した形でお使いいただくことができます。 ご用意しているソフトウェア開発キット
![]() Click to Enlarge ThorImageOCTのプローブ校正ウィンドウ プローブ校正走査レンズキットを他のものに変更した場合、通常はシステムの光学パラメータの変化に合わせてプローブ設定を変更する必要があります。OCT走査システムに追加の走査レンズをご購入したときは、レンズと一緒に送付される校正用サンプルと右の画像に示されている直感的な校正手順により、新しい走査レンズに適した構成をThorImageOCTで簡単に設定できます。
ビデオ:ThorImageOCTのレンダリング性能をご紹介するスクリーンキャスト指のOCT画像を取得し、3Dボリュームモードおよび断面モードで操作する様子を動画でご覧いただけます。 ThorImageOCTバージョン5.4についてご質問は当社までお問い合わせください。OCTチュートリアル光コヒーレンストモグラフィ(OCT)は、非侵襲な光学的画像イメージング方式であり、1次元の深さ方向、2次元の断層画像および3次元のボリューム画像を µmレベルの分解能で数 mmの深さにわたり、リアルタイムで測定することができます。OCTは物質の異なる層から反射した光を用いて、サンプル内の構造を可視化します。したがってOCT はリアルタイムでの画像取得が可能であり、複屈折性を利用してコントラストを改善したり、またオプション機能により血流の機能的イメージングが可能となります。 当社のOCTシステムは、簡単に運べるコンパクトなシステムで、波長、画像分解能、取得速度を選択できます。また、お客様毎に特化したご要望にお応えして、様々な用途に最適化できる高度なモジュール設計により OCTイメージングの機能を増強しました。 用途例 ![]() 芸術作品の保存 ![]() 薬剤皮膜 ![]() 3D Profiling ![]() In-vivo ![]() 小動物 ![]() 生物学 ![]() 生体組織の複屈折 ![]() マウスの肺 ![]() 網膜錘状細胞 OCTイメージは「超音波」測定と光学的に類似する点がありますが、超音波測定と比べて測定深度が低くなる一方で非常に高い分解能を有しております(左の図1参照)。OCTはイメージング範囲15 mm以内、軸方向分解能 5 μm 以上での画像化が可能ですので、「超音波」測定と「共焦点顕微鏡」とのちょうど中間の測定装置として位置付けられます。 さらにOCTには、高い分解能とより深くまでイメージングできることに加えて、非接触、非侵襲という利点があるので、OCTは生体組織、小さな動物や物質のイメージングに適しています。最近では、1秒間に 700,000ライン以上の高速イメージングを可能とするフーリエドメインOCTと呼ばれる新技術が創出されるまでとなりました1。 フーリエドメイン光コヒーレンストモグラフィ(FD-OCT)は、光源のコヒーレントな性質を利用してサンプル中での光路長の遅延を測定する、低コヒーレンス干渉法に基づいています。OCTでは μm レベルの分解能で断層画像を得るために、干渉計はサンプルからの反射光とリファレンスアームとの光路差を計るように設定されています。 FD-OCTシステムは光源と検出方式によって、スペクトルドメインOCT(SD-OCT)と波長掃引OCT(SS-OCT)の2つのタイプに分けることができます。図2に示すように、双方のシステムとも、光は干渉計のサンプルアームとリファレンスアームに分けられます。SS-OCTはコヒーレントで狭線幅の光源を使用し、SD-OCTは低コヒーレンスで広帯域な光源を使用します。サンプル中の屈折率の変化により引き起こされる後方散乱光は、サンプルアーム光路のファイバ内へ再入射され、リファレンスアーム中を一定の光路長を通って戻ってきた光と結合します。その結果として生じたインターフェログラムは干渉計の検出アームを通して測定されます。 測定されたインターフェログラムの周波数はサンプル中での反射体の深さに依存します。したがって、深さ(1次元)方向の反射率プロファイル(A‑スキャン)は、測定されたインターフェログラムをフーリエ変換することで得られます。2D断層画像(B‑スキャン)は、OCTサンプルへの照射光線を走査させることで得られます。サンプルアームの光線がサンプルを横切りながらA‑スキャンを行うことにより、2D画像を作成することができます。 同様に、OCTの光線が直交する2方向に走査されると、2D画像の集合により3Dボリュームデータセットを構成することができます。FD-OCTでは2D画像はミリ秒オーダで測定され、3D画像は現時点では1秒以下のレートで測定されます。 スペクトルドメインOCT(SD-OCT)と波長掃引OCT(SS-OCT)の比較SD-OCTとSS-OCTは同じ基本原理に基づいていますが、OCTのインターフェログラムを作り出す際の技術的アプローチが異なっています。SD-OCTは可動部を持たないために機械的に安定であり、位相雑音が低減されております。各種ラインカメラを使用できるため、様々な速度および感度で画像が取得できるSD-OCTシステムの開発が可能になりました。 SS-OCTシステムは同様のインターフェログラムを高速に取得するために、周波数掃引光源とフォトディテクタを使用しています。波長掃引光源が高速掃引を行うため、各波長で高いピーク出力を持つにもかかわらず、サンプルを損傷することなく高感度に画像を取得できます。 フーリエドメインOCTのシグナルプロセッシングフーリエドメインOCTにおいて、インターフェログラムは光周波数の関数として検出されます。リファレンスアームでの光遅延は固定されているため、サンプル中において異なる深さからの反射される光は、それぞれ異なる周波数成分を持つインターフェログラムを作り出します。そして、フーリエ変換により異なる深さからの反射光を分離することにより、サンプルの深さ方向プロファイルを生成します(A‑スキャン)。 1V.Jayaraman, J. Jiang, H.Li, P. Heim, G. Cole, B. Potsaid, J. Fujimoto, and A. Cable, "OCT Imaging up to 760 kHz Axial Scan Rate Using Single-Mode 1310 nm MEMs-Tunable VCSELs with 100 nm Tuning Range," CLEO 2011 - Laser Applications to Photonic Applications, paper PDPB2 (2011).
当社では幅広い用途に対応する様々な特長を備えたOCTイメージングシステムをご提供しております。お選びいただくOCTベースユニットと走査レンズキットによってOCTシステムの性能は大きく左右されます。軸方向分解能、Aスキャンレート、イメージング深度など、性能上の重要な特徴はOCTベースユニットの設計によってほぼ決まります。また、横方向分解能や視野などの性能は、選択する走査レンズキットによって決まります。下表には、当社のOCTベースユニットの主な性能パラメータが掲載されています。下表内のOCTシリーズ名のリンクをクリックいただくと走査レンズキットを含めた製品詳細ページをご覧いただけます。具体的なイメージングの要件につきましてはお気軽に当社までご相談ください。 波長掃引OCTベースユニット
スペクトルドメインOCTベースユニット
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TelestoシリーズのOCT基本構成システムは4種類ご用意しております。何れもすべてのTelestoシリーズOCT部品に対応します。TEL211C1の中心波長は1325 nmで、試料の深部までイメージングできるよう最適化されています。TEL311C1の最高AスキャンレートはTEL211C1の2倍(146 kHz)になっていますが、同じAスキャンレート(28 kHzと76 kHz)での性能パラメータはすべて一致しています。TEL221C1の中心波長は1300 nm、最高Aスキャンレートは76 kHzで、一般的なイメージング用です。TEL321C1の最高Aスキャンレートは146 kHzで、TEL221C1の高速モデルです。 こちらのTelestoシリーズ基本構成システムは、すべて下記のコンポーネントから構成されています。各システムとも、OCTの3つの中核的なコンポーネント(ベースユニット、走査システムと参照光路長調整用アダプタ、走査レンズキット)、および2つのオプションアクセサリ(スキャナ用スタンド、移動ステージ)から構成されています。基本構成に含まれるコンポーネントについての詳細は、左下の表のリンクをクリックしてください。該当する製品の説明箇所に移動することができます。 システムの詳細やカスタム構成に関するご質問は、当社までお問い合わせください。
![]() OCTシステムの構築には、ベースユニット、走査システム、および走査レンズキットが必要です。
OCTシステムのイメージング性能は、ベースユニットの設計とそこに組み込まれるコンポーネントに大きく依存します。当社のすべてのOCTベースユニットには、OCTエンジン、高性能PC、プリインストールされたソフトウェア、およびソフトウェア開発キット(SDK)が含まれています。Telesto™シリーズのOCTベースユニットのエンジンは、スーパールミネッセントダイオード光源、走査用電子回路、および検出用としてのリニア InGaAsアレイをベースにした分光器から構成されています。エンジンと検出用コンポーネントは、411.8 mm x 325.0 mm x 143.0 mmのユニットに収められています。システムを動作させるには、ベースユニットとあわせて、走査システムと走査レンズキット(いずれも別売り、下記参照)が1種類ずつ必要です。 ベースユニットには、ほかの実験装置と同期ができるようにアナログ入力が2つ付いています。これにより、他のデータソースをOCT信号と結合したり、オーバーレイしたりすることができます。OCTベースユニットには、当社のThorImage®OCTソフトウェアで様々にプログラミングできるトリガ設定機能があります。トリガ機能としては、外部信号に応答するための入力用と、トリガ信号を送信するための出力用の両方の動作が可能です。トリガ信号は、Aスキャン、Bスキャンあるいはボリュームスキャンの開始時に送信することも、任意の回数のスキャンを行った後に送信することもできます。 深部イメージング用ベースユニット 高分解能ベースユニット
![]() ![]() Click to Enlarge ハンドヘルド型OCTスキャナ ![]() Click to Enlarge 調整機能付きOCTスキャナ ![]() Click for Details 走査レンズキットと参照光路長調整用アダプタ(いずれも別売り)を取り付けた高剛性 (標準型)OCTスキャナ
当社のOCT走査システムは、OCT光源から試料への照射ビームを走査させて2次元断層画像または3次元ボリューム画像を取得できるように設計されています。OCTは生体イメージングから工業材料分析まで幅広くお使いいただけますが、それぞれの用途に応じた走査パラメータの設定が必要となります。当社ではTelestoベースユニットと一緒にご使用いただく走査システムとして、高剛性スキャナ、調整機能付きスキャナ、ハンドヘルドスキャナの3種類をご用意しています。 各スキャナには、サンプルアームならびに参照アームの付いたOCT干渉計が組み込まれています。OCT干渉計の参照アームは試料の近くに設置され、走査システムの筐体内に収納されることで、参照アームに対するサンプルアームの位相安定性を維持しています。試料までの距離や反射率が変化することを考慮し(例えば、水を通してイメージングする際など)、参照アームの光路長ならびに強度は調整可能となっています。分散による画像の歪みを防ぐため、当社のOCTシステムは参照アームおよびサンプルアームの長さをできる限り光学的に一致させています。試料からの分散効果(例えば、水やガラスを通したイメージング)は、付属のThorImage OCTソフトウェアを使用して補正可能です。非共通光路のセットアップをご希望される場合には、いずれのスキャナもビームスプリッタ無しで構成することが可能です。詳細は当社までお問い合わせください。 すべてのスキャナにはカメラが内蔵されており、ThorImage OCTソフトウェア(詳細は「ソフトウェア」タブをご参照ください)を使用してOCT測定中に試料のen-face映像をリアルタイムで撮影することができます。試料への照明は、各スキャナの出射開口部の周りにある調整可能な環状の白色LEDからです。 ![]() Click to Enlarge 試料用ZスペーサOCTH-AIR30を取り付けたハンドヘルド型スキャナOCTH-1300 OCTシステムの構築にはベースユニットと走査システム、そして走査レンズキットが必要です。 高剛性(標準型)スキャナ 調整機能付きスキャナ コンパクトなハンドヘルドスキャナ ![]() 下の指腹の画像は、Telesto™シリーズのOCTシステムに走査レンズキットOCT-LK2およびOCT-LK4を取り付けて取得したものです。Telestoシリーズとの組み合わせの柔軟性が非常に高いため、幅広い用途向けの適切なOCTシステムを構築することができます。 OCTシステムの構築にはベースユニットと走査システム、そして走査レンズキットが必要です。
走査レンズキットにより、OCTシステムの走査レンズを簡単に交換できるため、イメージングの分解能や作動距離を用途に合わせて様々に設定することができます。 こちらのレンズキットは、OCT用テレセントリック走査レンズをベースとしているため、測定後の画像処理を用いずとも像の歪みを最小限化し、同時に試料から散乱または発する光を検出システムに最大限結合させます。当社では高剛性スキャナ(型番OCTG13)用およびケージシステム対応スキャナ(型番OCTP-1300/M)用のレンズキットを3種類、ハンドヘルドスキャナ(型番OCTH-1300)用のレンズキットを2種類ご用意しています(下表をご参照ください)。 各キットにはテレセントリック走査レンズ、照明用チューブ、赤外域ビュワーカード、校正用ターゲットが付属します。 照明用チューブはライトガイドとしてLED照明リングからの光を試料の領域に伝送します。赤外域ビュワーカードならびに校正用ターゲットを用いて走査ミラーおよびレンズキットの校正を行い、走査レンズを交換しても良好な画質を得られるようにします。 ![]()
こちらのアダプタを使用して高剛性スキャナOCTG13内の参照アーム光路長を調整し、使用した走査レンズにより違うサンプル光路長に一致させることができます。3種類の中から上記掲載の走査レンズキットに対応する製品をお選びください。参照光路長調整用アダプタにより、走査レンズキットを再調整せずに素早く交換することができます。適切なアダプタを選択する際の対応表を右に掲載しています。 ![]() ![]() Click to Enlarge スキャナOCTG13およびOCTP-1300(/M)用のZスペーサ ![]() Click to Enlarge ハンドヘルドスキャナOCTH-1300用のZスペーサ
当社では、走査システムと試料間の距離を最適に設定するための、リング型、液浸型の両タイプの試料用Zスペーサをご用意しています。ZスペーサOCT-AIR3、OCT-IMM3およびOCT-IMM4は、刻み付きリングで間隔距離の調整を行います。安定性を向上させるため、適切な位置にリングをロックすることができます。Zスペーサは数種類の中からお選びいただけます。下のスキャナおよびレンズキットとの対応表をご参照ください。 ハンドヘルドスキャナOCTH-1300用のリング型Zスペーサは2種類をご用意しています。これらはハンドヘルドスキャナを使用する際に、試料までの作動距離を正確に維持する補助となります。ZスペーサOCTH-AIR20およびOCTH-AIR30の間隔距離は、スペーサを回転させて調整できます。 リング型Zスペーサは、スキャナと試料間のディスタンスガイドとなります。試料はスペーサのリング状の先端に接触させます。このスペーサは、空気を走査媒体とする場合のみご使用いただけます。これに対し、液浸型スペーサにはガラス板が付いており、走査領域内で試料表面に接触させます。リング型スペーサとは異なり、液浸型スペーサは液体内の試料の安定性を保ったまま試料にアクセスできます。屈折率整合した傾斜付きのガラス板を使用することで、試料表面からの強い後方反射を減少させ、画像のコントラストを向上させることができます。
![]() ![]() Click for Details 集光ブロックは45°回転可能で、スキャナーヘッドを試料から離すことができます。
血管造影のような振動に敏感な研究に適した、高剛性または調整機能付きスキャナを取り付けしやすいスタンドです。ポストに取付け済みの集光ブロックは、ノブでZ軸粗動(40 mm/回転)および微動(225 µm/回転)調整が可能です。 集光ブロックの下にある回転および高さ調整カラーにより45°回転し、スキャナーヘッドを試料から離して調整を行うことができます。 集光ブロックは付属のØ38 mm(Ø1.5インチ)ポストを介して300 mm x 350 mmのアルミニウム製ブレッドボードに取り付けられています。このブレッドボードにはサイドグリップとゴム製の脚がついており、簡単に持ち運びできます。オプトメカニクスを取り付けるためにM6タップ穴の配列があります。また移動ステージOCT-XYR1/M(下記掲載)をOCT-STAND/Mの走査レンズの真下に直接設置するためのM6取付け穴が4つと、Ø38 mm(Ø1.5インチ)ポストを固定するためのM6ザグリ穴が1つ付いています。 ![]() ![]() Click to Enlarge カバープレートを取り外してタップ穴およびSM1ネジ付きの中心穴にアクセスできます。
OCTイメージングの準備中ならびに実行中に試料の位置決めを正確に行うためには、精密移動および回転が必要となります。OCT-XYR1/MにはXY直線移動ステージに加え、回転式プラットフォームとクリーニングしやすい試料固定用剛性カバープレートを搭載しています。 OCT-XYR1/Mは、4隅にあるM6ザグリ穴を使用して上記掲載のOCT-STAND/Mに固定することができます。上部プレートを取り外して#4-40、M4、およびM6タップ穴、ならびにSM1ネジ付き中心穴にアクセスし、オプトメカニクス部品が取り付け可能です。試料用プレートXYR1Aには穴が無く、上面プレートの代わりとして別途ご購入いただけます。 X軸とY軸のマイクロメータの移動量は13 mmで、10 µm刻みの目盛が付いています。 ステージは、取り付けた部品の安定性を損なうことなく自由に回転・移動させることができます。回転式プラットフォームの外端に沿って刻まれている角度目盛により、ステージの角度を設定してからロック用止めネジ(2 mmの六角穴付き)で固定することができます。回転を固定しても、アクチュエータを用いてXY軸での移動は可能です。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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