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波長掃引光源OCT(SS-OCT)システム Atria™シリーズ![]() ![]() Please Wait 特長
基本構成システムのほかカスタム構成も可能
Atria™シリーズの1060 nm OCTイメージングシステムは、超高深達かつ高分解能のイメージングに要求される柔軟性を備えています。こちらの波長掃引光源OCT(SS-OCT)システムに使用されているMEMS-VCSEL光源からの光は、広帯域光源よりもコヒーレンス長が非常に長いため、深いイメージング深度でもより強い後方散乱信号を生成します。この利点によりSS-OCTシステムは特に心血管イメージングや眼科のイメージングなどの臨床用に適しています。 Atria™シリーズのSS-OCTは、液体内のコンタクトレンズのイメージングなど、水が含まれるアプリケーションに必要な深いイメージング深度が得られるように設計されています。 光コヒーレンストモグラフィ(OCT)は、非侵襲な光学イメージング技術であり、試料の2次元断層画像および3次元ボリューム画像をリアルタイムで取得します。この技術は物質の異なる層から後方散乱した光を用いて、試料内の構造をµmレベルの分解能で数mmの深度にわたり画像化します。OCTイメージングは超音波イメージングと同様な画像取得を光学的に実現したものと見ることができます。超音波イメージングと比較して浸透深度は浅くなりますが、高い分解能が得られるイメージング技術です。高分解能に加えて、非接触、非侵襲というOCTの特長は、生体組織、小動物や工業材料などのイメージングに適しています。当社のOCTシステムにはすべてThorImage OCT 64ビット版ソフトウェアをインストールしたPCが付属します。このソフトウェアにより、2次元および3次元のOCTデータをリアルタイムで表示し、処理することができます。 AtriaシリーズのOCTシステムは、基本操作に必要なコンポーネントを予め組み合わせた基本構成システム、または特定の用途に適した性能を追求するカスタム構成システムからお選びいただけます。後者をご選択の場合は、下記の個別のコンポーネントを組み合わせて全システムを組み上げます。その際は、当社ではお客様の用途にあった最適な選択のお手伝いをさせていただきますので、お気軽にご相談ください。Atria OCTシステムの基本操作には、ベースユニット、ビーム走査システム(スキャナ)、および走査レンズキットが必要です。スキャナとしては、堅牢な高剛性スキャナと調整機能付きスキャナをご用意しております。走査レンズキットとしては、イメージング分解能や作動距離を柔軟にカスタマイズできる製品をラインナップしています。また、オプションのアクセサリ(下記参照)もご用意しておりますので、お客様の用途に合わせてOCTシステムをさらにカスタマイズすることも可能です。 下記のコンポーネントは、すでにお持ちの当社製のOCTシステムに機能を追加するアップグレード用としてもご使用いただけます。ほとんどのシステムはアップグレード可能ですが、お手持ちのシステムをご要望に沿った用途向けに最適化するためには、当社にご相談いただくことをお勧めいたします。 下の写真をクリックするか、右の表内の製品名をクリックすると詳しい製品情報をご覧いただけます。![]()
Atria™特有の制御機能Atria SS-OCTシステムでは、付属のThorImage®OCTソフトウェアパッケージを使用してハードウェアを制御することができます。 ![]() Atriaのステージ制御 ![]() Click to Enlarge Atria 取得パラメータ 取得パラメータ最適なイメージング結果を得るために、ソフトウェアを使用して参照光の強度およびセンサゲインを調整できます(右から2番目の画面参照)。これにより様々な試料に応じてシステムの全ダイナミックレンジを活用することができます。さらにAtriaシリーズのラインナップには2つの電動式偏光コントローラが内蔵されています。それらはソフトウェアから制御することができ、サンプル光と参照光の偏光状態を一致させることで画像のアーティファクトを低減します。 参照アームの光路長Atria OCTベースユニットには電動ステージが含まれており、ThorImageOCTソフトウェア(右端の画面参照)から干渉計の参照アームの光路長を高速かつ精密に制御可能です。
ソフトウェアThorImage®OCTの目次
![]() Click to Enlarge ゼブラフィッシュの3Dレンダリング画像、クリップ面は変更可能 ThorImageOCTソフトウェア
ThorImageOCTは、当社の全てのOCTシステムに付属する高性能なデータ取得ソフトウェアです。Windows 64ビット版をベースにしたソフトウェアで、OCTデータの取得・表示、スキャン制御、処理の選択などを行います。さらに、測定制御、データ取得・処理、OCT画像の保存や表示のためのライブラリ一式が揃った、NI LabVIEWおよびC言語ベースのソフトウェア開発キット(SDK)も別途ご用意しております。SDKを用いることで、お客様の用途に応じて高度に専門化したOCTイメージングソフトウェアを開発することができます。 ![]() Click to Enlarge ThorImageOCTによって様々なデータ取得パラメータの調整ができます。 スキャン制御ThorImageOCTには数多くの走査およびデータ取得に関する制御機能があります。OCTシステムのスキャナ内に搭載されたカメラからのライブビデオ映像は、アプリケーションソフトウェアで表示することができます。2Dイメージングのスキャンラインや3Dイメージングのスキャンエリアは、表示されたビデオ映像をクリックするだけの「Draw and Scan(ドロー&スキャン)」機能により決定することができます。 ![]() Click to Enlarge サンプルモニタ画面で、「Draw and Scan(ドロー&スキャン)」機能を用いて走査パターンを指定することができます。 Draw and Scan(ドロー&スキャン)またはロードされた.txtファイルで定義された形状で走査ができます。走査パターンは、ソフトウェアのコントロール画面(右図参照)でパラメータを指定することで調整することもできます。 ![]() Click to Enlarge 予め定義した円形の走査パターンをロードし、ソフトウェアで走査することができます。サイズはズーム機能で変更可能です。 ![]() Click to Enlarge 予め定義した三角形の走査パターンをロードし、ソフトウェアで走査することができます。サイズはズーム機能で変更可能です。 さらに処理パラメータ、平均化パラメータ、デバイスの速度や感度はデバイスプリセットを使用して設定することができます。高速プリセットを利用すれば、2Dイメージングではビデオのようなフレームレート、3Dでは高速ボリュームレンダリングが可能です。一方、プリセットで低いデータ取得速度を選択すれば高感度の画像取得が可能になります。
![]() Click to Enlarge スペックル除去フィルタを適用したヒトの歯のOCT画像 ![]() Click to Enlarge ヒトの歯のOCT画像 画像処理のオプションThorImageOCTにはOCT画像の画質向上に特化した機能があります。データ取得中にイメージフィールド補正やアンダーサンプリングフィルタなどの処理パラメータを使用してデータを修正することも可能ですし、取得後にフィルタを使用して修正することも可能です。右のように、スペックル除去フィルタを使用すると、画像の細部構造を不鮮明にすることなくスペックルノイズを低減することができます。 さらに処理機能が必要な場合、ThorImageOCTではユーザが定義するポストプロセッシングアルゴリズムを組み込むことができます。詳細については下記のサードパーティーアプリケーションをご覧ください。
![]() Click to Enlarge マーカーツールを使用して層の厚さを測定することができます。 データ解析ThorImageOCTにはデータ解析に便利なツールが付属します。マーカーツールには距離や構造のサイズを測定する機能があります。このツールはさらにライン上のOCTデータの強度プロファイルを表示するのに使用することができます。正確な距離と厚さを測定するために、物質の屈折率を設定することができます。
![]() Click to Enlarge ThorImageOCTのデータセット管理ウィンドウ データセット管理ThorImageOCTは高度なデータセット管理機能が備わっており、同時に複数のデータセットを開くことができます。データセットは、研究(もしくは検査)名と実験番号から成る識別子を使って一意的に定義されます。同じ研究名を使用することでデータセットをグループ化することができます。「Captured Datasets(取得済みデータセット)」には全てのオープンデータセットがリスト表示され、データセットの識別子、取得モード、ビデオ画像の静止画およびOCTデータのプレビューイメージをご覧になれます。 データセットはPNG、BMP、JPEG、PDF、TIFFなどの様々な画像フォーマットにエクスポートすることができます。データセットは、ポストプロセッシングに適しているRAW/SRM、FITS、VTK、VFFおよび32ビット浮動小数点TIFFなどにもエクスポート可能です。 OCTファイルはThorImageOCTのネイティブフォーマットなので、OCTデータ、サンプルのモニターデータ、および関連する全てのメタデータを1つのファイルに保存することができます。また、ThorImageOCTソフトウェアは、OCTデータを閲覧したりエクスポートしたりするために、OCTデバイスに接続されていないPCにインストールして実行することもできます。デバイスからは、例えばオフセットエラーなどを処理するために使用する追加データを含め、生データおよび処理済みデータへのフルアクセスが可能です。
![]() Exportボタンは、ThorImageOCTのアクションツールバーからアクセスすることができます。 サードパーティーアプリケーションPCにImageJとThorImageOCTの両方がインストールされている場合は、ImageJボタンをワンクリックするだけで取得済みのOCTデータをImageJで表示することができます。これにより、ImageJの高度な画像処理機能を必要とする場合のワークフローがスムーズになります。ExplorerボタンをクリックするだけでWindows Explorerのフォルダが開き、対象データセットが保存されているファイルが選択されます。 ![]() Click to Enlarge ImageJでデータを平滑化した後に、ThorImageOCTのマーカーツールを使用して層の厚さを測定することができます。 ![]() Click to Enlarge ImageJで画像に対して横方向の平滑化フィルタが適用されています。 ![]() Click to Enlarge スペックルノイズのあるプラスチック多層膜のOCTデータ 取得したOCTデータセットは、サードパーティーのプログラムにエクスポートして変更等を行った後、ThorImageOCTソフトウェアに再度インポートすることも可能です。この機能により、ThorImageOCTソフトウェアのデータセット管理機能を使用しながら、OCT画像に対して素早くカスタマイズされた調整等を行うことができます。 右の例では、OCTデータ(左)はImageJにエクスポートされ、横方向に対して平滑化フィルタが適用されています(中央)。「External Program」のボタンを使用すると、この変更されたデータをThorImageOCTに再度インポートして、さらに解析することができます。 例えば、ピーク検出ツールを使用して層の厚さを測定することができます(右)。
イメージングモードOCTのモードセレクタを使用すると様々なイメージングモードが選択できます。ThorImageOCTソフトウェアは、対応可能なシステムが電源ONの状態で接続されていることを検出すると、その状態で動作可能な全てのモードが選択可能になります。OCTデバイスが接続されてない場合は、OCTデータの閲覧とエクスポートが可能なData Viewingモードのみがご利用いただけます。 ![]() Click to Enlarge 1点測定のAスキャンを複数回繰り返して取得されたデータ(Mスキャン) ![]() Click to Enlarge 1点測定で得られるスペクトルと深さの情報(Aスキャン) 1Dモードこのモードでは、1点測定によりスペクトルと深さに関する情報が得られ、またMスキャンにより試料の経時的な変化を観察することができます。
![]() Click to Enlarge 2DモードのThorImage OCTウィンドウ 2Dモード2Dイメージングモードでは、プローブビームを1方向に走査することで、OCTによる断面画像がリアルタイムで表示されます。高速フーリエ変換(FFT)の前または後で、ライン平均化や B-スキャン平均化が可能です。長時間測定用として時系列データ取得機能があり、この機能では画像を取得する時間間隔を調整することができます。このモードでは、カラーマップなどの画像表示パラメータも調整できます。また表示されたOCT画像のコントラストおよび明るさを自動的に計算して最適化するオプションも実装されています。
3Dモード3Dイメージングモードでは、OCTプローブビームを試料全体に渡ってシーケンシャルに走査して2D断面の連続した画像を取得し、それらを処理して3D画像を構築します。 長時間測定用として、3D測定を連続して取得できる時系列データ取得機能もございます。測定回数やスキャンの時間間隔は調整可能です。 ThorImageOCTソフトウェアでは、3Dボリュームデータセットは、直交断面画像(下図参照)またはボリュームレンダリング画像として表示されます。 断面表示では、データが取得された方向に関係なく、直交3平面全ての断面画像がご覧になれます。また、表示する面を拡大・縮小したり、回転したりすることができます。 レンダリング表示では取得したボリュームデータセットのボリュームレンダリングを行います。この表示では、取得されたサンプルのイメージを3Dで素早く可視化できます。任意の方向で平面を切り取り、その体積内の構造を見ることも可能です。この3D画像は拡大・縮小したり、回転したりすることができます。また、色付けやダイナミックレンジの設定も調整できます。 当社の高速OCTシステムと高性能ソフトウェアの機能を組み合わせることにより、ThorImageOCTに高速ボリュームレンダリングモードを追加することができ、これは高分解能3D画像取得を行う上でのプレビューとして機能します。このモードでは、高速ボリュームレンダリングをリアルタイムで行い、試料を3Dですばやく可視化します。 ![]() Click to Enlarge ThorImageOCTでのレンダリング表示 ![]() Click to Enlarge ThorImageOCTでの断面表示
![]() Click to Enlarge 反対方向の流れを有する回転するプラスチック棒の速さを示すドップラーデータセット ドップラーモードドップラーOCTイメージング機能は全てのOCTシステムで標準装備されています。ドップラーモードでは、隣り合うAスキャン間の位相シフトを平均化し、粒子の運動や流れによって生じるドップラー周波数シフトを計算します。位相シフトの計算中に、横方向と軸方向のピクセル数を変更して、速度感度と分解能を変更することができます。ドップラー画像としては、OCTビームの入射方向を基準にして、前方または後方へのサンプルの流れがカラーマップでメインウィンドウに表示されます。
![]() Click to Enlarge マウスの脳血管のスペックル分散測定 スペックル分散モードスペックル分散モードは、スペックルノイズの分散を利用して血管造影画像を推定するデータ取得モードです。このモードでは、大量の血流を必要とせず、またデータ取得速度にも特定の制限(window)を受けることなく、血管樹を3Dで可視化できます。スペックル分散データは、形態情報を示す強度画像の上に重ね合わせて表示することができます。多様なカラーマップを用いて、マルチモードの画像を表示させることも可能です。
外部トリガによる画像取得ThorImageOCTとSDK APIを用いると、外部トリガによるAスキャン画像の取得が可能になります。これにより別のモダリティ(例:振動測定や同期位置測定)による測定とOCT測定とを同期させることができます。当社のCameraLinkをベースにした現行のOCTシステムでは、同期が大幅に簡素化されています(TTLレベルのトリガ信号源が必要です)。外部トリガはすべてのイメージングモードで使用することができ、ThorImageOCTの設定ダイアログで切り替えが可能です。 当社のGanymede(型番GAN6x1)とTelesto(型番TELxx1 & TELxx1PS)の現行のSD-OCTシステムには、ほかの実験装置と同期するための外部Bスキャントリガが付いています。
![]() Click to Enlarge 2D表示でのアナログデータの可視化 ほかのモダリティとの同期用アナログ入力当社のGanymede(型番GAN6x1)とTelesto(型番TELxx1 & TELxx1PS)の現行のSD-OCTシステムには、他のイメージング用モダリティと組み合わせてご使用いただけるアナログ入力チャンネルが2つ付いています。他のデータソースからのアナログ信号(つまり、蛍光信号)はサンプリングされ、OCT信号と同時に表示されます。
ソフトウェア開発キットソフトウェア開発キット(SDK)を使用すると、柔軟性の極めて高いカスタマイズソリューションをThorImageOCTに組み込むことができます。ソフトウェア開発の経験を有する方であれば、このキットを様々なプログラミング環境で使用して、OCTシステムを特定の用途に適した形でお使いいただくことができます。 ご用意しているソフトウェア開発キット
![]() Click to Enlarge ThorImageOCTのプローブ校正ウィンドウ プローブ校正走査レンズキットを他のものに変更した場合、通常はシステムの光学パラメータの変化に合わせてプローブ設定を変更する必要があります。OCT走査システムに追加の走査レンズをご購入したときは、レンズと一緒に送付される校正用サンプルと右の画像に示されている直感的な校正手順により、新しい走査レンズに適した構成をThorImageOCTで簡単に設定できます。
ビデオ:ThorImageOCTのレンダリング性能をご紹介するスクリーンキャスト指のOCT画像を取得し、3Dボリュームモードおよび断面モードで操作する様子を動画でご覧いただけます。 ThorImageOCTバージョン5.4についてご質問は当社までお問い合わせください。
VCSEL概要 MEMS波長可変VCSEL では、MEMSミラーでレーザの共振器長を変えて出力波長を調整します。MEMS波長可変VCSELは数年前から存在していますが、可変波長域と出力が制限されることが、OCT用途での使用を妨げてきました。Praevium Research社は、当社およびMIT との協力のもと、こうした制限のないMEMS波長可変VCSELを開発しました。 MEMS波長可変VCSELがOCTの用途に使用できるためには、以下の基準を満たす必要があります。
高速な掃引速度 現在では、高速走査を可能にする波長掃引レーザ光源がいくつかあります。例えば、フーリエドメインモード同期レーザは非常に高速なイメージング速度を可能としますが、レーザ共振器内で光ファイバによる長い光遅延を必要とし、ファイバ損失が小さい波長範囲でしか動作できません。市販の高速掃引レーザは、その多くがマルチ縦モードまたは長い共振器長で動作するので、コヒーレンス長または掃引速度が制限されます。 MEMS波長可変VCSEL内のMEMS調整ミラーは、質量が小さく共振器長が短いため、高速動作に適しています。また、短い共振器長によって、利得スペクトル内には1つのモードしかないため、シングルモードでの連続的な掃引も可能になります。当社では、MEMS波長可変VCSELの試作品を使用して、掃引速度を上げるために、光多重化を用いることなく、500 kHzを超える掃引レートの計測を実現しました。 広い波長掃引幅
![]() Click to Enlarge 図4:上図は200 kHz動作、中心波長1310 nm付近で、ポストアンプにSOAを使用して増幅されたMEMS波長可変VCSELのスペクトルです。 長いコヒーレンス長 高いレーザ出力 その他 当社では今後もこの光源の開発を継続しながら、このVCSEL光源を用いた新しい用途を追及してまいります。MEMS波長可変VCSELの詳細については当社までお問い合せください。 MEMS波長可変VCSEL の製造ステップ1 VCSELのウェハでは、多重量子井戸(MQW)活性層(A)の形成からプロセスが始まります。MQW層はInP基板上(B)に成長され、後にGaAs基板(D)上で成長させたGaAsベースのミラー(C)とMQW活性層と接合されます。 ステップ2 InP基板はエッチング停止層(E)に至るまで化学的にエッチングされます。GaAsベースのミラーは酸化され、広帯域誘電体反射ミラー(F)が形成されます。 ステップ3 エッチング停止層を除去した後、ARコーティング(G)と環状のMEMS底面アクチュエーターコンタクト層(H)が、MQW活性層(A)の上に成膜されます。 ステップ4 厚さと組成が特別に設計された犠牲層(I)が成膜されます。 ステップ5 膜状の層(J)と環状のMEMS上面アクチュエーターコンタクト層(K)が犠牲層の上に成膜されます。 ステップ 6 最後に、誘電体反射ミラー(L)が成膜およびパターニングされます。MEMS上面コンタクト層はさらにパターニングされ、アクチュエータの作製が完了します。MQW構造の上部の可動ミラーを残して犠牲層は除去されます。これにより、1つのデバイス中にMEMSベースの波長調整素子とVCSELを作り出すことができます。 OCTチュートリアル光コヒーレンストモグラフィ(OCT)は、非侵襲な光学的画像イメージング方式であり、1次元の深さ方向、2次元の断層画像および3次元のボリューム画像を µmレベルの分解能で数 mmの深さにわたり、リアルタイムで測定することができます。OCTは物質の異なる層から反射した光を用いて、サンプル内の構造を可視化します。したがってOCT はリアルタイムでの画像取得が可能であり、複屈折性を利用してコントラストを改善したり、またオプション機能により血流の機能的イメージングが可能となります。 当社のOCTシステムは、簡単に運べるコンパクトなシステムで、波長、画像分解能、取得速度を選択できます。また、お客様毎に特化したご要望にお応えして、様々な用途に最適化できる高度なモジュール設計により OCTイメージングの機能を増強しました。 用途例 ![]() 芸術作品の保存 ![]() 薬剤皮膜 ![]() 3D Profiling ![]() In-vivo ![]() 小動物 ![]() 生物学 ![]() 生体組織の複屈折 ![]() マウスの肺 ![]() 網膜錘状細胞 OCTイメージは「超音波」測定と光学的に類似する点がありますが、超音波測定と比べて測定深度が低くなる一方で非常に高い分解能を有しております(左の図1参照)。OCTはイメージング範囲15 mm以内、軸方向分解能 5 μm 以上での画像化が可能ですので、「超音波」測定と「共焦点顕微鏡」とのちょうど中間の測定装置として位置付けられます。 さらにOCTには、高い分解能とより深くまでイメージングできることに加えて、非接触、非侵襲という利点があるので、OCTは生体組織、小さな動物や物質のイメージングに適しています。最近では、1秒間に 700,000ライン以上の高速イメージングを可能とするフーリエドメインOCTと呼ばれる新技術が創出されるまでとなりました1。 フーリエドメイン光コヒーレンストモグラフィ(FD-OCT)は、光源のコヒーレントな性質を利用してサンプル中での光路長の遅延を測定する、低コヒーレンス干渉法に基づいています。OCTでは μm レベルの分解能で断層画像を得るために、干渉計はサンプルからの反射光とリファレンスアームとの光路差を計るように設定されています。 FD-OCTシステムは光源と検出方式によって、スペクトルドメインOCT(SD-OCT)と波長掃引OCT(SS-OCT)の2つのタイプに分けることができます。図2に示すように、双方のシステムとも、光は干渉計のサンプルアームとリファレンスアームに分けられます。SS-OCTはコヒーレントで狭線幅の光源を使用し、SD-OCTは低コヒーレンスで広帯域な光源を使用します。サンプル中の屈折率の変化により引き起こされる後方散乱光は、サンプルアーム光路のファイバ内へ再入射され、リファレンスアーム中を一定の光路長を通って戻ってきた光と結合します。その結果として生じたインターフェログラムは干渉計の検出アームを通して測定されます。 測定されたインターフェログラムの周波数はサンプル中での反射体の深さに依存します。したがって、深さ(1次元)方向の反射率プロファイル(A‑スキャン)は、測定されたインターフェログラムをフーリエ変換することで得られます。2D断層画像(B‑スキャン)は、OCTサンプルへの照射光線を走査させることで得られます。サンプルアームの光線がサンプルを横切りながらA‑スキャンを行うことにより、2D画像を作成することができます。 同様に、OCTの光線が直交する2方向に走査されると、2D画像の集合により3Dボリュームデータセットを構成することができます。FD-OCTでは2D画像はミリ秒オーダで測定され、3D画像は現時点では1秒以下のレートで測定されます。 スペクトルドメインOCT(SD-OCT)と波長掃引OCT(SS-OCT)の比較SD-OCTとSS-OCTは同じ基本原理に基づいていますが、OCTのインターフェログラムを作り出す際の技術的アプローチが異なっています。SD-OCTは可動部を持たないために機械的に安定であり、位相雑音が低減されております。各種ラインカメラを使用できるため、様々な速度および感度で画像が取得できるSD-OCTシステムの開発が可能になりました。 SS-OCTシステムは同様のインターフェログラムを高速に取得するために、周波数掃引光源とフォトディテクタを使用しています。波長掃引光源が高速掃引を行うため、各波長で高いピーク出力を持つにもかかわらず、サンプルを損傷することなく高感度に画像を取得できます。 フーリエドメインOCTのシグナルプロセッシングフーリエドメインOCTにおいて、インターフェログラムは光周波数の関数として検出されます。リファレンスアームでの光遅延は固定されているため、サンプル中において異なる深さからの反射される光は、それぞれ異なる周波数成分を持つインターフェログラムを作り出します。そして、フーリエ変換により異なる深さからの反射光を分離することにより、サンプルの深さ方向プロファイルを生成します(A‑スキャン)。 1V.Jayaraman, J. Jiang, H.Li, P. Heim, G. Cole, B. Potsaid, J. Fujimoto, and A. Cable, "OCT Imaging up to 760 kHz Axial Scan Rate Using Single-Mode 1310 nm MEMs-Tunable VCSELs with 100 nm Tuning Range," CLEO 2011 - Laser Applications to Photonic Applications, paper PDPB2 (2011).
当社では幅広い用途に対応する様々な特長を備えたOCTイメージングシステムをご提供しております。お選びいただくOCTベースユニットと走査レンズキットによってOCTシステムの性能は大きく左右されます。軸方向分解能、Aスキャンレート、イメージング深度など、性能上の重要な特徴はOCTベースユニットの設計によってほぼ決まります。また、横方向分解能や視野などの性能は、選択する走査レンズキットによって決まります。下表には、当社のOCTベースユニットの主な性能パラメータが掲載されています。下表内のOCTシリーズ名のリンクをクリックいただくと走査レンズキットを含めた製品詳細ページをご覧いただけます。具体的なイメージングの要件につきましてはお気軽に当社までご相談ください。 波長掃引OCTベースユニット
スペクトルドメインOCTベースユニット
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当社では超高深達・高分解能の1060 nm Atria™ OCTの基本構成システムをご用意しております。ATR206C1はAスキャンレート60 kHz、イメージング深度20 mmです。ATR220C1はAスキャンレート200 kHz、イメージング深度6 mmです。どちらの基本構成システムもすべてのAtriaシリーズOCT用コンポーネント(下記参照)に対応します。 このAtriaシリーズ基本構成システムは、全てこのページでご紹介しているコンポーネントから構成されています。このシステムには、OCTに必要な3つの中核コンポーネント(ベースユニット、走査システム、走査レンズキット)と2つのオプションアクセサリ(スキャナ用スタンド、移動ステージ)が含まれています。基本構成に含まれるコンポーネントについての詳細をご覧になるには、左下の表のリンクをクリックしてください。該当する製品の説明箇所に移動することができます。 システムの詳細やカスタム構成に関するご質問は、当社までお問い合わせください。
![]() OCTシステムの構築にはベースユニットと走査システム、および走査レンズキットが必要です。
OCTシステムのイメージング性能は、ベースユニットの設計とそこに組み込まれるコンポーネントに大きく依存します。当社のすべてのOCTベースユニットには、OCTエンジン、高性能PC、プリインストールされたソフトウェア、およびソフトウェア開発キット(SDK)が含まれています。 The Atria™ OCTベースユニットでは、1つの筐体の中にMEMSベースのVCSELレーザ(MEMS-VCSEL)を用いた波長掃引光源とイメージングモジュールの両方が納められています。イメージングモジュールには、走査用電子回路と差分ディテクタを取付けた干渉計が組み込まれています。付属のThorImageOCTソフトウェアを使用して偏光コントローラ、センサゲイン、参照光強度など、主要なハードウェア制御部を調整することができます(詳細は「ソフトウェア」タブをご覧ください。筐体の寸法は362.0 mm x 305.0 mm x 143.0 mmです。OCTシステムとして動作させるには、ベースユニットと併せて以下でご紹介している走査システムと走査レンズキットが別途1種類ずつ必要です。Atria OCTベースユニットに組み込まれている2光路(Dual Path)型干渉計には参照アームが含まれているため、Atria OCTシステムスキャナーにはビームスプリッターや干渉計の参照アームは含まれません。 内蔵のMEMS-VCSEL波長掃引レーザは、100 nmの波長掃引幅を60 kHzまたは200 kHzで高速掃引できるように設計されており、これがAtria SS-OCTシステムに高い性能をもたらしています。こちらのベースユニットは、空気あるいは水の中に置かれた散乱の大きな試料を超高深達(ATR206:空気中で20 mm)で、または高速走査(ATR220:200 kHz)でイメージングする用途に適しています。
![]() ![]() Click to Enlarge 調整機能付きOCTスキャナ ![]() Click to Enlarge 高剛性(標準型)OCTスキャナ
当社のOCT走査システムは、OCT光源から走査レンズの後方開口部への照射ビームを高速で走査し、試料の2次元断層画像または3次元ボリューム画像の取得を可能にします。OCTは生体イメージングから工業材料分析まで幅広くお使いいただけますが、それぞれの用途に応じた走査パラメータの設定が必要となります。当社ではAtria™ベースユニットと一緒にご使用いただく走査システムとして、高剛性(標準型)スキャナと調整機能付きスキャナの2種類をご用意しています。 Atria™ OCTシステムの場合、干渉計の参照アームは Atriaベースユニットに組み込まれています(上記参照)。そのため、Atriaシリーズの走査システムには、参照アームとビームスプリッタは含まれません。 試料による分散の影響(例えば、水やガラスを通したイメージング)は、付属のThorImage OCTソフトウェアを使用して補正可能です。 すべてのスキャナにはカメラが内蔵されており、OCT測定中にThorImage OCTソフトウェアを使用して試料のen face映像をリアルタイムで撮影することができます(詳細は「ソフトウェア」タブをご参照ください)。試料の照明には、各スキャナの出射開口部の周囲にリング状に配置された、調節可能な白色LED光源を使用します。 OCTシステムの構築にはベースユニットと走査システム、および走査レンズキットが必要です。 高剛性(標準型)スキャナ 調整機能付きスキャナ ![]() OCTシステムの構築にはベースユニットと走査システム、および走査レンズキットが必要です。
走査レンズキットにより、OCTシステムの走査レンズを簡単に交換できるため、イメージングの分解能や作動距離を用途に合わせて様々に設定することができます。こちらのレンズキットは、OCT用テレセントリック走査レンズをベースとしているため、測定後の画像処理を用いずとも像の歪みを最小限化し、同時に試料から散乱または発する光を検出システムに最大限結合させます。当社では高剛性スキャナ(型番OCTG11NR)用および調整機能付きスキャナ(型番OCTP11NR/M)用のレンズキットを下表のとおりご用意しております。 各キットにはテレセントリック走査レンズ、照明用チューブ、赤外域ビュワーカード、校正用ターゲットが付属します。照明用チューブはライトガイドとしてLED照明リングからの光を試料の領域に伝送します。赤外域ビュワーカードならびに校正用ターゲットを用いて走査ミラーおよびレンズキットの校正を行い、走査レンズを交換しても良好な画質を得られるようにします。 ![]() Click to Enlarge 照明用チューブはライトガイドとして、ライブビデオ撮像用の白色光を走査レンズ周辺に送ります。OCTのプローブビームは走査レンズを通過し、照明用チューブによる影響は受けませんので、照明用チューブの使用はオプションです。照明用チューブは、スペースに制約がある用途にお使いいただく場合に便利です。 ![]() ![]() Click to Enlarge スキャナOCTG11NRおよびOCTP11NR/M用のZスペーサ
当社では、走査システムと試料の間の距離を適切に設定するための、リング型、液浸型の両タイプの試料用Zスペーサをご用意しています。ZスペーサOCT-AIR3、OCT-IMM3およびOCT-IMM4は、刻み付きリングで間隔距離の調整を行います。安定性を向上させるため、適切な位置にリングをロックすることができます。Zスペーサは数種類の中からお選びいただけます。下のスキャナおよびレンズキットとの対応表をご参照ください。 リング型Zスペーサは、スキャナと試料間のディスタンスガイドとなります。試料はスペーサのリング状の先端に接触させます。このスペーサは、空気を走査媒体とする場合のみご使用いただけます。これに対し、液浸型スペーサにはガラス板が付いており、走査領域内で試料表面に接触させます。リング型スペーサとは異なり、液浸型スペーサは液体内の試料の安定性を保ったまま試料にアクセスできます。屈折率整合した傾斜付きのガラス板を使用することで、試料表面からの強い後方反射を減少させ、画像のコントラストを向上させることができます。
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血管造影のような振動に敏感な研究に適した、高剛性または調整機能付きスキャナを取り付けしやすいスタンドです。ポストに取付け済みの集光ブロックは、ノブでZ軸粗動(40 mm/回転)および微動(225 µm/回転)調整が可能です。 集光ブロックの下にある回転および高さ調整カラーにより45°回転し、スキャナーヘッドを試料から離して調整を行うことができます。 集光ブロックは付属のØ38 mm(Ø1.5インチ)ポストを介して300 mm x 350 mmのアルミニウム製ブレッドボードに取り付けられています。このブレッドボードにはサイドグリップとゴム製の脚がついており、簡単に持ち運びできます。オプトメカニクスを取り付けるためにM6タップ穴の配列があります。移動ステージOCT-XYR1/M(下記掲載)をOCT-STAND/Mの走査レンズの真下に直接設置するためのM6取付け穴が4つ付いています。またØ38 mm(Ø1.5インチ)ポストを固定するためのM6ザグリ穴も付いております。 ![]() ![]() Click to Enlarge カバープレートを取り外してタップ穴およびSM1ネジ付きの中心穴に アクセスできます。
OCTイメージングの準備中ならびに実行中に試料の位置決めを正確に行うためには、精密移動および回転が必要となります。OCT-XYR1/MにはXY直線移動ステージに加え、回転式プラットフォームとクリーニングしやすい試料固定用剛性カバープレートを搭載しています。OCT-XYR1/Mは、4隅にあるM6ザグリ穴を使用して上記のOCT-STAND/Mに固定することができます。プレートを取り外してM4、M6および#4-40タップ穴、ならびにSM1ネジ付き中心穴から、オプトメカニクス部品を取り付けることができます。試料用プレートXYR1Aには穴が無いので、上面プレートの代わりとして別途ご購入いただけます。 X軸とY軸のマイクロメータの移動量は13 mmで、10 µm刻みの目盛が付いています。 ステージは、取り付けた部品の安定性を損なうことなく自由に回転・移動させることができます。回転式プラットフォームの外端に沿って刻まれている角度目盛により、ステージの角度を設定してからロック用止めネジ(2 mmの六角穴付き)で固定することができます。回転を固定しても、アクチュエータを用いてXY軸での移動は可能です。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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