Qスイッチ型ピコ秒マイクロチップレーザー

- Sub-Nanosecond Pulse Duration
- Wavelengths Available: 515 nm, 1030 nm, and 1064 nm
- High Pulse Energy or High Repetition Rate Versions
- Turnkey Material Processing Capability
QSL103A
Picosecond Microchip Laser Head,
35 - 50 µJ Pulse Energy (Typ.),
8 - 10 kHz Rep. Rate,
Controller Included
The head of the QSL106B Laser (controller included) is mounted on the QSLB1 Base (sold separately below), increasing the laser beam height from 25.0 mm to 75.0 mm and providing additional thermal stability.

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Key Specificationsa | |||
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Item # | QSL52A | QSL103A | QSL106B |
Center Wavelength | 515 ± 1 nm | 1030 ± 1 nm | 1064 ± 1 nm |
Average Output Power (Typical)b,c | 175 - 225 mW | 350 - 450 mW | 150 - 250 mW |
Repetition Rateb | 9 - 13 kHz | 8 - 10 kHz | 80 - 120 kHz |
Pulse Energy (Typical)b,c | 16 - 20 µJ | 35 - 50 µJ | 1.7 - 2.2 µJ |
Output Peak Power | > 30 kW | > 65 kW | > 2.5 kW |
Pulse Durationb | 500 ± 100 ps | 550 ± 100 ps | |
Ellipticity | > 0.65 | > 0.94 | > 0.92 |
特長
- 中心波長:515 nm、1030 nm、1064 nm
- サブナノ秒のパルス幅
- パルスエネルギ最大
50 µJ (典型値)(右表をご覧ください) - 出力ピークパワーが65 kW以上の製品もご用意
- 30 mmケージシステムに取り付け可能
- 制御用の電子回路を内蔵
- パルスをモニタするためのトリガ出力
用途
- 材料加工
- 光音響イメージング
- 蛍光寿命イメージング
- 高調波発生
- LIDAR
- レーザ誘起破壊分光法
Qスイッチピコ秒マイクロチップレーザは、515 nm、1030 nm、1064 nmでのピコ秒パルスを出力する、アライメント不要のターンキー式レーザ装置です。ファイバ出力型励起用半導体レーザと小型設計のマイクロチップレーザ共振器により、高品質のビームを生成します。可視域用(型番QSL52A)、赤外域用高パルスエネルギレーザ(型番QSL103A)、そして赤外域用で高い繰り返し周波数のレーザ(型番QSL106B)をご用意しており、材料加工や高調波発生の用途など様々なアプリケーションに対応します。性能仕様の詳細は「仕様」タブをご参照ください。各ピコ秒レーザーシステムは、レーザヘッドと、駆動用電子回路、温度安定化およびセーフティーインターロック機能が統合されたコントローラ装置から構成されています。また、レーザーヘッドには手動スライド式のシャッタが付いており、レーザ開口部を覆うことができるようになっています。
レーザのラインナップ
当社のQスイッチ型ピコ秒マイクロチップレーザは、材料加工や高調波発生に加えて、光音響イメージング、蛍光寿命イメージング、LiDAR、レーザ誘起破壊分光法(レーザ誘起ブレイクダウン分光法)などの用途にも使用可能で、レーザはそれぞれ異なる用途に適した特性を備えています。高エネルギー出力の515 nmのレーザQSL52Aは、材料を効率的に加工したり、多くの蛍光体の励起光源としてご使用いただけます。約500 psの持続時間で40 uJ以上のパルスを生成するレーザQSL103Aは、高いパルスエネルギとピークパワーがあり、大量の材料除去と効率的な高調波生成が可能です。小さなモードフィールド径と高いスループットが要求される精密用途には、より高い繰返し周波数(典型値:80~120 kHz)のレーザQSL106Bをご用意しております。このレーザは、高出力の光ファイバ増幅(ターンキー式増幅器については、イッテルビウム添加ファイバ増幅器(YDFA)をご覧ください)のシードとしても有用で、より効率的で大容量の材料除去プロセスを可能にします。なお、平均出力パワー、繰り返し周波数、パルス持続時間、パルスエネルギーは固定値です。デバイスによって異なり、お客様により調整することはできません。

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アルミニウムにパターン加工するため、レーザQSL103Aの出力部には長さ25.4 mm(1インチ)の30 mmケージシステム用アセンブリーロッドER1 を用いてガルバノ-ガルバノスキャナLSKGG4を取り付けています。右上の挿入図は、材料に加工されたパターンです。
発光
これらの光源からの出力光はコリメートではない弱く発散する光で、ビーム径は制御することができます。レーザーヘッドの出力開口部には、SM05内ネジと当社の30 mmケージロッドを取り付けるためのタップ穴があります(左の写真参照)。ビーム出力時のミスアライメントを補正するために、コリメートレンズはXY移動のケージプレートCP1XYに取り付けることができます。レーザQSL52Aの出力は、楕円率が0.65以上の楕円(「仕様」タブのビームプロファイルを参照)ですが、下記のView Product Listに記載されている部品を使用したセットアップにより、円形ビームを生成することが可能です。
ビームの減衰には、当社のNDフィルタのご使用をお勧めいたします。ダイアフラムシャッタSHBH025をアダプタSHCP025/M(ケージシステムへの組み込み用)を用いてレーザ開口部の前に取付け、レーザ出力をリモート制御によりブロックすることもできます。
取り付けについて
レーザーヘッド筐体には、6つの貫通穴(M4キャップスクリュ用に4つ、M6キャップスクリュ用に2つ)が付いています。直接光学テーブルやブレッドボードに取り付けたときの出力ビームの高さは25.0 mmです。
ビーム高を上げるには、ベースQSLB1(下記にて別売り)を使用すると、熱安定性を保ちながらビーム高を75.0 mmまで上げることができます(右上の写真参照)。また、レーザーヘッドをポストに載せたブレッドボードに取り付け、高さを上げることもできます。
電気的接続
各レーザーシステムには、レーザーヘッドとコントローラを接続するためのケーブル(取り外し不可)が付いています。このレーザーシステムには、動作に必要なすべての駆動電子回路やセーフティインターロック、温度安定化装置が含まれます。詳細な内部構造図は「仕様 」タブ内でご覧いただけます。なお、電源はユニット内部に組み込まれており、日本国内対応の電源コードは各レーザに付属しています。レーザに含まれる製品のリストは「発送品リスト」タブをご覧ください。
パネルの概要
レーザーヘッドには、トリガ出力端子(SMAメス)が付いていて、出力パルスおよび繰返しレートをモニタしたり、電子トリガでパルスの到着タイミングを計ったりすることができます。レーザ出力用のLEDインジケータも付いています。
キースイッチや、インターロックピン、レーザ出力を瞬時にEnableに切り替えるスイッチなど、必要な安全機能はすべてコントローラ装置に含まれています。パネルの詳細については「前面&背面パネル」タブをご覧ください。コントローラの前面パネルには、TECおよびレーザ出力状態を示す2色(赤・緑)のステータスインジケータLEDがありますが、これは多くのレーザ保護メガネを通しても確認できるよう設計されています。
Power, Environmental, and Physical Specifications | |
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AC Input Frequency Range to Power Supply | 50 - 60 Hz |
AC Input Voltage to Power Supply | 100 V to 250 VAC |
Power Consumption (Typical) | 22 W |
Trigger Out | 1 VPP, 50 Ω |
Relative Trigger Jitter | < 10 ps |
Optical Repetition Rate Jitter | < 5% of Repetition Rate |
Operating Temperature Range | 10 to 45 °C |
Storage Temperature Range | 0 to 60 °C |
Laser Head Weight | 0.8 kg |
Laser Controller Weight | 1.7 kg |
Laser Head Dimensions | 136.3 mm x 88.9 mm x 47.1 mm (5.37" x 3.50" x 1.85") |
Laser Controller Dimensions | 307.4 mm x 149.8 mm x 84.0 mm (12.10" x 5.90" x 3.31") |

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レーザ制御システムの内部構造図。駆動電子回路、セーフティインターロック、トリガ回路、温度安定化システムが内蔵されています。2色のTEC用LEDインジケータ(赤・緑)は、45秒~90秒間のウォームアップ中に点滅し、温度が安定すると連続的に点灯します。
QSLシリーズレーザーヘッドの前面および背面パネル
Front Panel | |
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Call Out | Description |
1 | Laser Aperture with SM05 (0.535”-40) Internal Threads |
2 | Manual Shutter |
3 | 4-40 Threads Spaced for 30 mm Cage Compatibility (4 Places) |
Back Panel | |
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Call Out | Description |
1 | Receptacle for Umbilical Cable to Laser Controller |
2 | Trigger Out (Female SMA) |
3 | Laser Emission Indicator LED |
QSLシリーズコントローラの前面および背面パネル
Front Panel | |
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Call Out | Description |
1 | Interlock Key Switch |
2 | TEC Status LED |
3 | Laser Emission Status LED |
4 | Laser Enable Switch |
Back Panel | |
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Call Out | Description |
1 | Main Power Switch |
2 | Interlock Connector |
3 | Fuse Holder |
4 | AC Power Cord Connector |
5 | Interlock Error Status LED |
6 | Head Error Status LED |
7 | Receptacle for Umbilical Cable for Laser Head |

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Qスイッチ型ピコ秒マイクロチップレーザ QSLシリーズ
QSLシリーズQスイッチ型ピコ秒マイクロチップレーザには下記が含まれています。
- レーザーヘッド
- レーザーコントローラ
- 電源コード(国内電源対応)、2.3 m
- レーザーインターロックキー(2本)
- インターロックピン(取付済み)
- ケーブル(取外し不可)、1.3 m
- クイックスタートガイド(冊子)
- Quality Control Form(品質管理表)
レーザの安全性とクラス分類
レーザを取り扱う際には、安全に関わる器具や装置を適切に取扱い、使用することが重要です。ヒトの目は損傷しやすく、レーザ光のパワーレベルが非常に低い場合でも障害を引き起こします。当社では豊富な種類の安全に関わるアクセサリをご提供しており、そのような事故や負傷のリスクの低減にお使いいただけます。可視域から近赤外域のスペクトルでのレーザ発光がヒトの網膜に損傷を与えうるリスクは極めて高くなります。これはその帯域の光が目の角膜やレンズを透過し、レンズがレーザーエネルギを、網膜上に集束してしまうことがあるためです。
安全な作業および安全に関わるアクセサリ
- クラス3または4のレーザを取り扱う場合は、必ずレーザ用保護メガネを装着してください。
- 当社では、レーザのクラスにかかわらず、安全上無視できないパワーレベルのレーザ光線を取り扱う場合は、ネジ回しなどの金属製の器具が偶然に光の方向を変えて再び目に入ってしまうこともあるので、レーザ用保護メガネを必ずご使用いただくようにお勧めしております。
- 特定の波長に対応するように設計されたレーザ保護眼鏡は、装着者を想定外のレーザ反射から保護するために、レーザ装置付近では常に装着してください。
- レーザ保護眼鏡には、保護機能が有効な波長範囲およびその帯域での最小光学濃度が刻印されています。
- レーザ保護カーテンやレーザー安全保護用布は実験室内での高エネルギーレーザの遮光にご使用いただけます。
- 遮光用マテリアルは、直接光と反射光の両方を実験装置の領域に封じ込めて外に逃しません。
- 当社の筺体システムは、その内部に光学セットアップを収納し、レーザ光を封じ込めて危険性を最小限に抑えます。
- ピグテール付き半導体レーザは、他のファイバに接続、もしくは他のファイバとの接続を外す際には、レーザ出力をOFFにしてください。パワーレベルが10 mW以上の場合には特にご注意ください。
- いかなるビーム光も、テーブルの範囲で終端させる必要があります。また、レーザ使用中には、研究室の扉は必ず閉じていなければなりません。
- レーザ光の高さは、目線の高さに設定しないでください。
- 実験は光学テーブル上で、全てのレーザービームが水平を保って直進するように設定してください。
- ビーム光路の近くで作業する人は、光を反射する不要な装飾品やアクセサリ(指輪、時計など)をはずしてください。
- レンズや他の光学装置が、入射光の一部を、前面や背面で反射する場合がありますのでご注意ください。
- あらゆる作業において、レーザは必要最小限のパワーで動作するようにご留意ください。
- アライメントは、可能な限りレーザの出力パワーを低減して作業を行ってください。
- ビームパワーを抑えるためにビームシャッタや フィルタをお使いください。
- レーザのセットアップの近くや実験室には、適切なレーザ標識やラベルを掲示してください。
- クラス3Rやクラス4のレーザ(安全確保用のインターロックが必要となるレーザーレベルの場合)で作業する場合は、警告灯をご用意ください。
- ビームトラップの代用品としてレーザービュワーカードを使用したりしないでください。
レーザ製品のクラス分け
レーザ製品は、目などの損傷を引き起こす可能性に基づいてクラス分けされています。国際電気標準会議(The International Electrotechnical Commission 「IEC」)は、電気、電子工学技術関連分野の国際規格の策定および普及を行う国際機関で、IEC60825-1は、レーザ製品の安全性を規定するIEC規格です。レーザ製品のクラス分けは下記の通りです
Class | Description | Warning Label |
---|---|---|
1 | ビーム内観察用の光学機器の使用を含む、通常の条件下での使用において、安全とみなされているクラス。このクラスのレーザ製品は、通常の使用範囲内では、人体被害を及ぼすエネルギーレベルのレーザを発光することがないので、最大許容露光量(MPE)を超えることはありません。このクラス1のレーザ製品には、筐体等を開かない限り、作業者がレーザに露光することがないような、完全に囲われた高出力レーザも含まれます。 | ![]() |
1M | クラス1Mのレーザは、安全であるが、望遠鏡や顕微鏡と併用した場合は危険な製品になり得ます。この分類に入る製品からのレーザ光は、直径の大きな光や拡散光を発光し、ビーム径を小さくするために光を集束する光学素子やイメージング用の光学素子を使わない限り、通常はMPEを超えることはありません。しかし、光を再び集光した場合は被害が増大する可能性があるので、このクラスの製品であっても、別の分類となる場合があります。 | ![]() |
2 | クラス2のレーザ製品は、その出力が最大1 mWの可視域での連続放射光に限定されます。瞬目反射によって露光が0.25秒までに制限されるので、安全と判断されるクラスです。このクラスの光は、可視域(400~700 nm)に限定されます。 | ![]() |
2M | このクラスのレーザ製品のビーム光は、瞬目反射があるので、光学機器を通して見ない限り安全であると分類されています。このクラスは、レーザ光の半径が大きい場合や拡散光にも適用されます。 | ![]() |
3R | クラス3Rのレーザ製品は、直接および鏡面反射の観察条件下で危険な可視光および不可視光を発生します。特にレンズ等の光学機器を使用しているときにビームを直接見ると、目が損傷を受ける可能性があります。ビーム内観察が行われなければ、このクラスのレーザ製品は安全とみなされます。このクラスでは、MPE値を超える場合がありますが、被害のリスクレベルが低いクラスです。可視域の連続光のレーザの出力パワーは、このレベルでは5 mWまでとされています。 | ![]() |
3B | クラス3Bのレーザは、直接ビームを見た場合に危険なクラスです。拡散反射は通常は有害になることはありませんが、高出力のクラス3Bレーザを使用した場合、有害となる場合もあります。このクラスで装置を安全に操作するには、ビームを直接見る可能性のあるときにレーザ保護眼鏡を装着してください。このクラスのレーザ機器にはキースイッチと安全保護装置を設け、さらにレーザ安全表示を使用し、安全照明がONにならない限りレーザがONにならないようにすることが求められます。Class 3Bの上限に近いパワーを出力するレーザ製品は、やけどを引き起こすおそれもあります。 | ![]() |
4 | このクラスのレーザは、皮膚と目の両方に損傷を与える場合があり、これは拡散反射光でも起こりうるとみなされています。このような被害は、ビームが間接的に当たった場合や非鏡面反射でも起こることがあり、艶消し面での反射でも発生することがあります。このレベルのレーザ機器は細心の注意を持って扱われる必要があります。さらに、可燃性の材質を発火させることもあるので、火災のリスクもあるレーザであるとみなされています。クラス4のレーザには、キースイッチと安全保護装置が必要です。 | ![]() |
全てのクラス2以上のレーザ機器には、上記が規定する標識以外に、この三角の警告標識が表示されていなければいけません。 | ![]() |
パルスレーザ:パワーとエネルギーの計算
パルスレーザからの放射光が、使用するデバイスや用途に適合するかどうかを判断する上で、レーザの製造元から提供されていないパラメータを参照しなければならない場合があります。このような場合、一般には入手可能な情報から必要なパラメータを算出することが可能です。次のような場合を含めて、必要な結果を得るには、ピークパルスパワー、平均パワー、パルスエネルギ、その他の関連するパラメータを必要とすることがあります。
- 生物試料を損傷させないように保護する
- フォトディテクタなどのセンサにダメージを与えることなくパルスレーザ光を測定する
- 物質内で蛍光や非線形効果を得るために励起を行う
パルスレーザ光のパラメータはFigure 170AおよびTable 170Bに示します。参照用として、計算式の一覧を以下に示します。資料を ダウンロードしていただくと、これらの計算式のほかに、パルスレーザ光の概要、異なるパラメータ間の関係性、および計算式の適用例がご覧いただけます。
計算式 | ||||
![]() | 、 | ![]() | ||
![]() | ||||
![]() | ||||
![]() | ||||
平均パワーから算出するピークパワー、ピークパワーから算出する平均パワー : | ||||
![]() | 、 | ![]() | ||
平均パワーおよびデューティーサイクルから算出するピークパワー*: | ||||
![]() | *デューティーサイクル(![]() |

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Figure 170A パルスレーザ光の特性を記述するためのパラメータを、上のグラフとTable 170Bに示します。パルスエネルギ (E)は、パルス曲線の下側の黄色の領域の面積に対応します。このパルスエネルギは斜線で表された領域の面積とも一致します。
Table 170B パルスのパラメータ | |||||
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パラメータ | シンボル | 単位 | 説明 | ||
パルスエネルギ | E | ジュール[J] | レーザの1周期中に放射される1パルスの全放射エネルギ。 パルスエネルギはグラフの黄色の領域の面積に等しく、 これは斜線部分の面積とも一致します。 | ||
周期 | Δt | 秒 [s] | 1つのパルスの開始から次のパルスの開始までの時間 | ||
平均パワー | Pavg | ワット[W] | パルスとして放射されたエネルギが、1周期にわたって 均一に広がっていたと仮定したときの、 光パワーの大きさ(光パワー軸上の高さ) | ||
瞬時パワー | P | ワット[W] | 特定の時点における光パワー | ||
ピークパワー | Ppeak | ワット [W] | レーザから出力される最大の瞬時パワー | ||
パルス幅 | ![]() | 秒 [s] | パルスの開始から終了までの時間。一般的にはパルス形状の 半値全幅(FWHM)を基準にしています。 パルス持続時間とも呼ばれます。 | ||
繰り返し周波数 | frep | ヘルツ [Hz] | パルス光が放射される頻度を周波数で表示した量。 周期とは逆数の関係です。 |
計算例
下記のパルスレーザ光を測定するのに、最大入力ピークパワーが75 mW
のディテクタを使用するのは安全かどうかを計算してみます。
- 平均パワー: 1 mW
- 繰り返し周波数: 85 MHz
- パルス幅: 10 fs
1パルスあたりのエネルギは、
と低いようですが、ピークパワーは、
となります。このピークパワーはディテクタの
最大入力ピークパワーよりも5桁ほど大きく、
従って、上記のパルスレーザ光を測定するのに
このディテクタを使用するのは安全ではありません。
Posted Comments: | |
Jiwon Yune
 (posted 2024-03-24 15:35:42.9) What is the best way to trigger this laser source for LIBS? Optical shutter might be too slow for my need. cdolbashian
 (posted 2024-03-29 02:49:06.0) Thank you for reaching out to us with this inquiry. This laser source cannot be triggered as you intend, but there are other workarounds which can be used. I have contacted you directly to discuss such options. |

- バルス幅:500 ± 100 ps
- 中心波長: 515 nm
- パルスエネルギ 16~20 µJ(典型値)
- レーザーヘッドとコントローラ装置から構成
Qスイッチピコ秒マイクロチップレーザQSL52Aは、コンパクトな設計で515 nmで500 ± 100 psのパルスを175~225 mWの平均パワーで出力します。典型的なパルス列は、繰り返し周波数9~13 kHzで、1パルスあたり16~20 µJのエネルギーを持ち、ピークパルス出力は30 kWを超えます。なお、各レーザの平均出力、繰り返し周波数、パルス幅、パルスエネルギーは固定されていますが、値は装置によって仕様範囲内で変化することに注意してください。
レーザーヘッドの出力開口部には、SM05内ネジと当社の30 mmケージロッドを取り付けるためのネジがあります。これにより、発散の弱い出力ビームをコリメートするための外付けの光学素子を簡単に組み込むことができます。出力ビームの楕円率は0.65以上ですが(典型的なビームプロファイルは「仕様」タブを参照)、シリンドリカルレンズを用いて円形化することができます。推奨のセットアップは右の写真でご覧いただけます。


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厚さ100 µmのアルミニウム製シート上にレーザQSL103Aによって開けれた穴
- サブナノ秒のパルス持続時間
- 中心波長:1030 nmまたは1064 nm
- µJレベルのパルスエネルギ
- QSL103A: 35~50 µJ
- QSL106B: 1.7~2.2 µJ
- レーザーヘッドとコントローラ装置から構成
近赤外域用Qスイッチピコ秒マイクロチップレーザはコンパクトな設計となっています。QSL103Aは1030 nmで500 ps ± 100 psのパルスを350~450 mWの平均パワーで出力し、QSL106Bは1064 nmで550 ± 100 psのパルスを150~250 mWの平均パワーで出力します。QSL103Aの典型的なパルス列は、繰り返し周波数8~10 kHzで、パルスあたりのエネルギーが35~50 µJ、ピークパルス出力が65 kW以上です。QSL106Bの典型的なパルス列は、繰り返し周波数80~120 kHzで、パルスあたりのエネルギーが1.7~2.2 µJ、ピークパルス出力が2.5 kW以上です。こちらのレーザ出力を当社のイッテルビウムドープファイバ増幅器(YDFA)の入力シードとして使用することで増幅することができます。なお、各レーザの平均出力、繰り返し周波数、パルス幅、パルスエネルギーは固定されていますが、値は装置によって仕様範囲内で変化することに注意してください。
レーザーヘッドの出力開口部には、SM05内ネジと当社の30 mmケージロッドを取り付けるためのネジがあります。これにより、発散の弱い出力ビームをコリメートするための外付けの光学素子を簡単に組み込むことができます。


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レーザーヘッドQSL106BをベースQSLB1に固定して、ビームの高さを上げることができます。
- レーザービームの高さを75.0 mmまで上げることが可能
- 熱安定性の向上
- ミリ規格とインチ規格どちらの光学テーブルにも直接取り付け可能
ベースQSLB1は、出力ビームの熱安定性を保ちながら当社のQスイッチマイクロチップレーザーシステムのビーム高を75.0 mmまで上げることができます。ベースにはレーザーヘッドを固定するためのM6 x 1.0タップ穴が2つ付いており、M6 x 14キャップスクリュ(4 mm六角)が2つ付属します。ベースには、光学テーブル取り付け用に4つの貫通穴(M6キャップスクリュ用)が付いています。