Polaris®低歪みキネマティックミラーマウント、Ø19 mm光学素子用


  • Matched Actuator/Body Pairs Minimize Drift and Backlash
  • Heat Treating Minimizes Temperature-Dependent Hysteresis
  • Face Mount Reduces Distortion of the Optic
  • Sapphire Seats Ensure Long-Term Stability

POLARIS-K19F4/M

Low-Distortion
Ø19 mm Optic Mount
2 Hex Adjusters

 

US Patent 9,599,786

Application Idea

Ø19 mm Mount on a Ø1" Post

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POLARIS-K05F6 Cut-Away Diagram
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Ø19 mm光学素子用マウントPOLARIS-K19F4/Mの内部詳細図
Close-Up of the E-Beam Chamber
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インデックスタブ付きウェーブワッシャ

特長

  • 熱膨張係数(CTE)を整合し、応力を除去したステンレススチールより機械加工
  • インデックスタブ付きウェーブワッシャを使用し、3点接触プレートで光学素子を固定
  • 高い耐久性と滑らかな動きを実現するために、硬化処理ステンレススチール製ボールとの接点にはサファイアシートを使用
  • 整合したアクチュエータ/本体のペアにより滑らかなキネマティック調整を実現
  • 広範な試験により、温度サイクル試験後のズレは2 µrad未満を保証(詳細は「熱試験データ」タブ参照)。
  • 真空ならびに高出力レーザ共振器の用途に適した、不動態化処理済みのステンレススチール製
  • カスタム仕様のマウントについては当社までお問い合わせください。

Polaris®低歪みキネマティックミラーマウント(US Patent 9,599,786)は、長期的安定性に加え、光学素子の歪みを低減することができる光学マウントです。こちらのページではØ19 mm光学素子用のマウントをご紹介しています。ほかのサイズの光学素子用としてご用意している標準品のPolaris低歪みマウントは、右下の表からご覧いただけます。

光学素子の保持機構
こちらのマウントは、光学素子を取り付けるための3点接触プレートが特長で、止めネジや固定リングを使用する標準的な光学マウントよりも光学素子の歪みを低減する設計です。光学素子と固定リングの間にあるウェーブワッシャは、光学素子の曲げモーメントを排除し、大きな温度変化があっても光学素子に加わる力を一定に保ちます。詳細は「低歪み」タブならびに「光学素子の取付け方法」タブをご覧ください。

Polaris Low-Distortion Mounts
Ø1/2"
Ø19 mm
Ø25 mm
Ø1"
Ø1.5"
Ø50 mm
Ø2"
Ø4"
Ø6"

Polarisの光学素子保持用の穴は、温度変化や移動時の衝撃や振動など、様々な環境条件の変化に対して最良のビームポインティング安定性が得られるように精密加工されています。なお、このマウントは直径公差が+0/-0.15 mmのØ19 mm光学素子用に設計されています。この範囲外の光学素子を取付けると性能が低下します。ほかのサイズの光学素子用のマウントについては、当社までお問い合わせください。

設計
熱処理済みステンレススチールから機械加工されたPolarisマウントには、精密に整合されたアジャスタやボール接触、サファイアシートなどが用いられ、滑らかなキネマティック調整が可能になっています。「熱試験データ」タブでご覧いただけるように、これらのマウントは様々な試験により、その高い性能が実証されています。Polarisの設計では、ビームのミスアライメントの一般的な要因はすべて対処しています。詳しくは「設計の特長」タブをご覧ください。

ポストへの取付け
Polarisミラーマウントには、ポスト取付け用のM4ザグリ穴があります。また、マウントによっては取付け用ザグリ穴の周りにØ2 mmのアライメント用ピンホールが付いています。こちらのマウントとPolarisミラーマウント用ポストを使用すると、より精密なアライメントが可能です。推奨する取付けの構成については「使用情報」のタブをご覧ください。

クリーンルームならびに真空対応について
下記のPolarisマウント、固定リング、止めナットはすべてクリーンルームや真空でも使用できるように設計されています。詳細は「仕様」タブならびに「設計の特長」タブをご覧ください。

Item #POLARIS-K19F4/M
Optic SizeaØ19 mm
Optic Thickness3.5 mm (0.14") Min
6.0 mm (0.24") Maxb
Transmissive Clear ApertureØ17.1 mm (Ø0.675")
Number of AdjustersTwo
Adjuster Drive2 mm (5/64") Hex 
Ø0.07" Side Adjustment Holes
Adjuster Pitch130 TPI Matched Actuator/Body Pairs
Measured Point-to-Point
Mechanical Resolution per Adjuster
5 µrad (Typical);
2 µrad (Achievable)
Measured Adjuster Lock
Mechanical Resolution per Adjusterc
5 µrad (Typical);
2 µrad (Achievable)
Resolutiond~7 mrad/rev
Mechanical Angular Range (Nominal)±4°
Beam Deviation After Thermal Cycling< 2 μrade
Recommended Turns Backf1.0 - 2.0
MountinggTwo #8 (M4) Counterbores
Alignment Pin HoleshTwo at Each Counterbore
Vacuum Compatibilityi10-9 Torr at 25 °C with Proper Bake Out; 10-5 Torr at 25 °C without Bake Out
Grease Vapor Pressure: 10-13 Torr at 20 °C ,10-5 Torr at 200 °C
Epoxy Meets Low Outgassing Standards NASA ASTM E595, Telcordia GR-1221
Operating Temperature Range-30 to 200 °C
  • 最良の性能を得るには、直径公差が+0/-0.15 mmの光学素子をご使用ください。
  • 付属のウェーブワッシャと固定リングを用いて光学素子を取り付けた場合
  • Polaris®止めナットを使用した場合
  • 前面プレートが背面プレートに対して平行である場合
  • マウントPOLARIS-K19F4/MをØ1インチ(Ø25.4 mm)ポストに取付けてクランプアームPOLARIS-CA1で固定し、ビームの高さを2インチ(50.8 mm)に設定して12.5 °Cの温度サイクルを負荷したとき、その後のビーム位置は2 μrad以内で初期位置に戻ります。詳細は「熱試験データ」タブをご参照ください。
  • 光学素子の取付けについての詳細は「光学素子の取付け方法」タブをご覧ください。
  • Ø19 mm光学素子用マウントには、標準のM4ならびに#8-32キャップスクリュが付属します。
  • ここで用いるピンには、標準的なDIN 7-m6位置決めピンのご使用をお勧めしています。 推奨する位置決めピン用穴とネジ付き取付け穴の位置の公差は±0.0762 mm(0.003インチ)です。
  • このマウントは真空対応で、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立てられました。Carpenter AAA不動態化処理により表面から硫黄、鉄、汚染物質などが除去される化学洗浄を行い、2重の真空バッグに入っています。 Polarisに付属しているM4ならびに#8-32のキャップスクリュは、真空度10-5 Torr以下には対応していません。 すべての部品は、真空システムに入れる前にベークアウトオーブンでよく予備加熱し、水分や表面の揮発性物質を全て取り除く必要があります。 詳細については当社までお問い合わせください。

Ø19 mm光学素子用Polaris®低歪みキネマティックミラーマウントに光学素子を取り付ける方法

光学素子の取付け穴と光学素子本体に、グリース、汚れ、ホコリなどが付着していないことを確認してください。異物が付着している場合は、清浄な圧縮空気で取り除き、必要に応じてメタノールやアセトン、またはエタノールでクリーニングしてください。光学素子、ウェーブワッシャ、および固定リングは右下の動画でご覧いただけるようにマウントの後方から取り付けます。ウェーブワッシャのインデックスタブがキー溝に入り、かつ固定リングに接触する向きになっていることを確認してください。ウェーブワッシャの向きを逆にすると、光学素子の歪みが大きくなってしまいます。スパナレンチを使って固定リングをゆっくり回転させ、光学素子をウェーブワッシャと3か所で接触させます。Ø19 mm光学素子用マウントにはスパナレンチSPW801がご使用いただけます。

固定リングを緩めて光学素子を固定する方法
ウェーブワッシャが固定リングのポケットに完全に押し込まれた状態になるまで、固定リングを締めます。固定リングが光学素子の背面にわずかに接触したら、固定リングを1~2回転ほど緩めて、ワッシャの力のみで光学素子が固定されている状態にします。こうすることで光学素子に適切な力がかかり、取付けられた光学素子の歪は、マウントに取り付けられていない状態の光学素子と比較して、波長の数十分の一程度に止まります(下のグラフ参照)。

光学素子の歪み
下のグラフは、Ø19 mm光学素子用Polarisマウントに厚さ6 mmのミラーを取り付けたときの、固定リングの回転量が及ぼすミラー表面への影響を示しています。網掛け部分は固定リングを緩める回転量として許容される範囲を示しています。振動の多いセットアップの場合は、固定リングを緩める回転量を最小限に抑えてください。これに対して、振動の無いセットアップの場合は固定リングを緩める回転量を増やすことができます。平面度はZYGO干渉計で測定しました。使用した波長は633 nmです。トルクによる光学面の歪みについての詳細は、「低歪み」タブをご参照ください。

Low Distortion Mount Mirror Flatness
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上のグラフはマウントPOLARIS-K19F4/Mに取り付けられた厚さ6 mmのミラーの光学歪みを示しています。参照用として0.10λを破線で示しています。マウントによる歪みを最小限に抑えるために、固定リングを光学素子との接触位置から1~2回転緩めてご使用になることをお勧めします。ただし、適切な回転量は用途によって異なります。

光学素子の取付け
動画では、Ø25.4 mm(Ø1インチ)光学素子用Polaris低歪みマウントへの光学素子の取付け方法をご覧いただけます。Ø19 mm光学素子用Polaris低歪みマウントに光学素子を取り付ける際の手順は同じですが、固定リングを緩める量はこの動画の0.6回転ではなく、1~2回転になります。

Ø25.4 mm(Ø1インチ)光学素子用低歪みマウントPOLARIS-K1Fのシミュレーション結果

取付けにより発生する応力は、光学素子の歪みにつながります。この光学素子の歪みは、そこで反射される光に全て反映されるため、その影響を最小限に留めることが重要です。

3点接触による力は光学素子表面に対して垂直であり、またその位置関係が対称であることから曲げモーメントは最小になります。その結果、光学素子の歪みは低減されます。通常の光学素子の周囲360°を保持するマウントや側面の止めネジ(セットスクリュ)で固定するマウントでは曲げモーメントが発生し、下の図のように光学素子に歪みが生じます。ウェーブワッシャは光学素子の保持力をゆっくりと調整することを可能にし、また温度変化に伴って発生する応力も減少させます。さらに、より大きな応力の原因となる光学素子の製造工程でのバラツキを補償する役割も果たします。下の図は、POLARIS-K1Fの固定リングに0.14 N・m、同等の標準的な止めネジ式マウントには0.071 N・mのトルクで光学素子を固定したとき、その光学素子に発生する変位および歪みを有限要素解析によって導出したものです。Ø19 mm光学素子用マウントPOLARIS-K19F4/Mの設計は、Ø25.4 mm(Ø1インチ)光学素子用マウントPOLARIS-K1Fと同様なため、その性能も同様です。

POLARIS-K1F Optic Strain ISO View
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POLARIS-K1Fに取り付けられたØ1インチミラーの歪
Comparison of Optic Stress when Mounted in one of two POLARIS-K1F6 Mounts
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POLARIS-K1Fに20 oz⋅in(0.14 N•m)のトルクを固定リングにかけて取り付けたØ1インチミラーの変形(左)と、同じミラーを同等の標準的な止めネジ付きマウントに10 oz⋅in(0.071 N・m)のトルクを止めネジにかけて取り付けたときの変形(右)について、有限要素解析(FEA)を行った結果。Polarisマウントにおける最大の歪みでも、標準的なマウントで生じる最小の歪みより小さくなります。

 

POLARIS-K19F4/M Wavefront Distortion Test Results
# of Turns Back the
Retaining Ring was Loosened
Wavefront Distortion
(Peak to Valley)a
1/4 Turn0.144λ
1/2 Turn0.142λ
3/4 Turn0.102λ
1 Turn0.086λ
1.25 Turns0.069λ
1.5 Turns0.058λ
1.75 Turns0.041λ
2 Turns0.035λ
  • これらの測定では、Zygo干渉計の開口部外径は85%に設定しました。.

Zygo社製位相シフト干渉計を用いた光学歪み測定

手順
Ø19 mm広帯域誘電体ミラーを、「光学素子取付け方法」のタブに記載されている手順に従って低歪みキネマティックミラーマウントPOLARIS-K19F4/Mに取り付けました。すなわち、ウェーブワッシャが完全に圧縮された状態になるまで固定リングを締め付け、その後固定リングを徐々に緩めました。マウントは、Ø1インチ(Ø25.4 mm)のステンレススチール製ポストに、#8-32のキャップスクリュを1.8 N・mのトルクで締め付けて固定しました。測定結果は右表のとおりです。

結果
右の表のように、波面歪みは0.15λ以下でした。

Wavefront Distortion Measurement Quarter Turn Back
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固定リングを1/4回転緩めた場合
Wavefront Distortion Measurement Half Turn Back
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固定リングを1/2回転緩めた場合
Wavefront Distortion Measurement Three Quarter Turn Back
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固定リングを3/4回転緩めた場合
Wavefront Distortion Measurement One Turn Back
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固定リングを1回転緩めた場合
Wavefront Distortion Measurement One and a Quarter Turns Back
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固定リングを1.25回転緩めた場合
Wavefront Distortion Measurement One and a Half Turns Back
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固定リングを1.5回転緩めた場合
Wavefront Distortion Measurement One and Three Quarter Turns Back
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固定リングを1.75回転緩めた場合
Wavefront Distortion Measurement Two Turns Back
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固定リングを2回転緩めた場合

熱衝撃後の位置再現性

この試験は、光学系のアライメントが熱衝撃を受けたときに、このマウントがヒステリシス無しでミラーをどの程度確実に初期位置に戻せるかを確認するために実施しました。試験では、PolarisキネマティックミラーマウントをØ1インチ(Ø25.4 mm)ステンレススチール製ポストに取り付け、それをステンレススチール製光学ブレッドボード上に固定して、全体を温度制御された環境に設置しました。マウントは、#8-32キャップスクリュを用いて、1.8 N・mのトルクでポストに固定しました。ミラーマウントにミラーを取り付け(接着剤は使用していません)、固定リングはミラーに接触した後に1.5回転緩めました。独立して温度制御された半導体レーザからのビームは、ミラー表面で反射して位置センシングディテクタ(PSD)に入射しました。

手順
ミラーマウントの温度を上昇させ、マウント全体の温度が一定となるように、その温度を維持しました。その後、ミラーマウントの温度を試験開始時の温度に戻しました。試験結果は以下の通りです。

結果
下のグラフに示すように、低歪みマウントPOLARIS-K19F4/M が初期の温度に戻ると、マウントに取り付けられているミラーの角度(ピッチとヨー)は、初期位置の2 μrad以内に戻りました。Polarisマウントの性能について、温度変化のサイクルを繰り返してさらに試験しました。各サイクルの後に、ミラーの位置は確実に初期位置の2 µrad以内に戻りました。

比較
Ø19 mm光学素子用ミラーマウントPOLARIS-K19F4/Mの130TPIアジャスタをわずか0.051°(1回転の1/7059)回転しただけで、マウントの角度は1 μrad変わります。高度な技術を有する作業者が行える微調整は0.3°(1回転の1/1176)ほどで、これは6 μradに相当します。

熱試験データ

Polaris-K19F4 Thermal Repeatability
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2アジャスタ型低歪みマウント
Polaris-K1F6 Thermal Repeatability
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上のグラフは10回の連続熱衝撃試験後のPOLARIS-K19F4/Mの最終的な角度の位置を示しています。図中の温度変化量は、開始時の温度と試験終了時の温度の差であり、室温の変動などの要素を含んでいます。

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Ø19 mm光学素子用低歪みマウントの設計の特長

光学系のミスアライメントに繋がりやすい共通の要因がいくつかあります。温度が誘因となるミラー位置のヒステリシス、クロストーク、ドリフト、バックラッシュなどです。Polaris®ミラーマウントは特にこれらのミスアライメントの要因が最少化されるよう設計されており、その結果として極めて高い安定性が実現しました。長期にわたる広範囲な研究、有限要素解析ソフトなど先進の設計ツールを用いた数多くの設計検証や何ヶ月間にも渡る安定性確認テストの結果、キネマティックミラーマウントについて、極めて高い安定度が求められる実験のために適した部品を選択することができたのです。

熱ヒステリシス
多くの実験室内の温度は、空調や室内にいる人数、設備の動作状況などの影響を受けて不安定です。そのため、アライメントに敏感な光学セットアップで使用されるマウントには、温度によるアライメントへの影響が最小限となる設計が求められます。温度の影響は、ステンレススチールのように熱膨張係数(CTE)が小さい材質を選ぶことによって抑えられます。しかしCTEが小さい材質で作られたマウントであっても、元の温度に戻った時、一般にミラーは元の位置に戻りません。Ø19 mm光学素子用Polarisミラーマウントの重要部品は全て組立前に熱処理が施され、温度ヒステリシスを生じさせる可能性のある内部応力が除去されています。その結果、ミラーマウントの温度をアライメントの時点での温度に戻すと、光学系のアライメントも元に戻ります。

Polarisのもう1つの重要な設計要素は、ミラーのマウントへの固定方法です。こちらのØ19 mm光学素子用Polarisマウントは、接着剤を使用せずに優れた性能を実現します。接着剤の代わりに3点接触プレート、ウェーブワッシャ、ステンレススチール製の固定リングを使用して光学素子を固定します。この設計により、ビームポインティング安定性を保ちながら、光学素子の表面の歪みを最小限にします。

クロストーク
クロストークは、マウントの前面と背面のプレートの寸法公差を注意深く管理して、ピッチとヨーのアクチュエータを直交の位置関係にすることで最小化できます。当社ではさらに3つの接触点で全てサファイアシートを使用しております。標準的な金属-金属のアクチュエータの接触点では時間が経過するにつれて摩耗します。Polarisマウントでは研磨されたサファイアシートが使われており、硬化処理されたステンレススチール製のアクチュエーターチップとの間の接触面では時間が経過しても整合性が保たれます。

ドリフトならびにバックラッシュ
ミラーマウントの位置ドリフトとバックラッシュを最小限に抑えるためには、アジャスタ内のあそびと潤滑剤の量を制限することが必要です。アクチュエータが調整されると、余分な潤滑剤は絞り出されて他の部位に移動し、そこで蓄積します。潤滑剤はゆっくりと平衡状態に戻っていきますが、その過程でマウントの前面プレートが移動する場合があります。Polarisマウントでは、工業規格よりも厳しい基準で本体と整合性のあるアジャスタを使用しているので、アジャスタの潤滑剤はほんのわずかしか必要ありません。また、アジャスタは非常に滑らかに動かすことができるので、繰り返し細かい調整を行なうことができます。

クリーンルームおよび真空への対応
こちらのページでご紹介しているPolarisマウントは、すべてクリーンルームや真空での使用が可能です。マウントは、Carpenter AAA不動態化処理による化学洗浄を行い、表面から硫黄、鉄、汚染物質などを除去しています。不動態化処理の後は、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立て、2重の真空バッグに入れてクリーンルームに搬入するまでの間に汚染されないようにしています。

Double Vacuum Bagging for Polaris Mounts
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Polarisマウントは、2重の真空バッグに封入して発送しています。

サファイアシートは、NASAで認証されたアウトガスの少ない手法を用いて、所定の位置に接着されています。また、アジャスタには、DuPont社製LVP高真空対応グリースKrytox(超高真空対応のアウトガスの少ないPTFEグリース)を使用しています。このような技術により、高真空への対応とアウトガスの低減を実現しています。10-5 Torrより高い真空度で使用するときは、アウトガスによる汚染を最小限に止めるために、マウントの設置前に適切なベークアウト処理を施すことを強くお勧めします。なお、Polarisに付属しているM4キャップスクリュは、10-5 Torr以上の真空度には対応していませんのでご注意ください。

クリーンルーム対応の梱包
真空対応のPolarisマウントは、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立てられた後、右の写真のように2重の真空バッグに封入されます。真空気密により袋が密着するためマウントが安定し、輸送時の衝撃等による前面プレートの移動も制限されます。また、密着することで袋とマウントの摩擦も最小限に抑えられるため、袋の材料が削られてクリーンなマウントを汚染することも防げます。

真空封止の工程では、水分が含まれた空気がパッケージから排出されます。そのため、乾燥剤を使用することなく、不要な表面反応を防止できます。真空バッグは、輸送および保管中の空気や埃による汚染からマウントを保護し、さらに2重であることでクリーンルームへの入室手順をシンプルで有効性の高いものにすることができます。クリーンルームの外で外側の袋を外し、汚染されていない内側の袋に入ったマウントをクリーンなコンテナに入れてクリーンルーム内に搬入できます。この間、真空バッグの利点は保持されています。クリーンルーム内では、マウントを内側の袋から取り出して、すぐにご使用いただくことができます。

POLARIS-K05FC Mounted on a Stainless Steel Post
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Ø25 mmのステンレススチール製台座付きポストに取り付けられたPOLARIS-K19F4/M

Polaris®キネティックミラーマウントは、温度変化や振動のある環境でも優れた性能が得られるように設計されています。以下では、性能を最大限に引き出すための使用上のヒントを示します。

整合材料の使用
Polarisマウントの前面および背面プレートの材料には、熱膨張係数が比較的小さなステンレススチールが用いられています。取付ける場合は、当社のØ25 mmステンレススチール製ポストなど、同じ材料から加工されたコンポーネントの使用をお勧めします。

取付け方
Polarisマウントにポストを取り付ける場合は、Ø25 mm台座付きポストØ25 mmポストなどのステンレススチール製ポストと、クランプアームPOLARIS-CA1/Mを組み合わせて用いることをお勧めします。 マウント本体と同じ材料から加工されたコンポーネントを選ぶことで、膨張率や収縮率を整合させることができます。また、安定性を向上させるために、可能な限り短いポストのご使用をお勧めします。さらに優れた性能を得るには、M6-M4ネジアダプタ(型番AE4M6M)を使用してPolarisマウントをブレッドボードなどの平坦な表面に直接取り付けてください。取り付け面が極めて平坦で研磨されており、異物や傷がないことをご確認ください。

マウントのアライメント
アライメントする際に前面プレートとベースプレートが平行になるように調整しておくと、その後のミラーによる反射ビームの変動は最小に抑えられます。これは、全ての調整ネジの温度変化に伴う熱膨張が均等になることによります。温度が変化した時に、マウントされたミラーは回転せずに、Z軸方向に移動します。

止めナットPOLARIS-LN1をクロススレッド(斜めにねじ込む状態)しないように取り付けるには、まずアジャスタの先に止めナットをそっと置いてください。次に止めナットを緩める方向に回し、止めナットのネジ部分とアジャスタのネジ部分が整合してからアジャスタに締め込むようにしてください。

前面プレート位置
このマウントでは8°までの調整が可能ですが、最良の性能を得るためには、前面プレートを可能な限り背面プレートに対して平行に保つことをお勧めします。そうすることで高い安定性が得られます。

接触部の研磨とクリーニング
マウントとポストの接触部、およびポストとテーブルの接触部はクリーンな状態を維持し、傷や欠陥が生じないように注意してください。最も効果がある方法として、テーブル面には研磨石を、ポストの上下面とマウントの底面には研磨パッドを使用してクリーニングすることをお勧めします。

推奨しない使い方
本体からアジャスタ(アジャスターノブではありません)を取り外すことは推奨していません。取り外すとネジに汚れが付着し、精密な調整ができなくなる可能性があります。また前面プレートを引き離すような操作は避けてください。バネが作動範囲以上に伸びてしまったり、サファイアシートにヒビが入ったりする可能性があります。光学素子を所定の位置に保持するウェーブワッシャを押さえる固定リングは、締め付け過ぎないようにご注意ください。光学素子の位置を固定するには、わずかな力で十分です。さらに詳しい情報については「低歪み」タブをご参照ください。前面プレートにあるバネ式のボールコンタクトは、工場出荷時に正しい位置に設定されております。調整したり、取り外したりしないようご注意ください。

アジャスタの止めナット
低歪みマウントPOLARIS-K19F4/Mには、止めナット POLARIS-LN05(別売り、下記参照)を取付けることができます。調整用つまみネジまたは六角レンチでビーム位置を保持しながら、止めナットを手または薄型レンチかコーンレンチで軽く締め付けます。アジャスタをたびたび調整しなければならない場合には、止めナットは手でおよそ0.03~0.06 N·mのトルクで軽く締め付けるだけで十分です。長期的な安定性が求められる場合には、トルクレンチTW6(下記参照)を使用して各止めナットを0.17 N•mのトルクで締め付けることができます。止めナット締付け時のクロススレッド(斜めにねじ込む状態)を防ぐために、まず止めナットをアジャスタに当て、次にネジが整合する感触が得られるまで止めナットを緩める方向に回し、そのあとで止めナットをアジャスタにねじ込んでください。止めナットには、Polarisマウントと同様に、あらかじめ超高真空対応のアウトガスの少ないPTFEグリースが塗布されており、また、アジャスタとの適合性も試験されています。

小さな入射角
Polaris低歪みマウントの端にはくぼみがあるので、小さな入射角で使用しなければならない用途でもご利用いただけます。右図は、Ø12.7 mm(1/2インチ)ミラー(緑色)が取り付けられている2つのPolaris低歪みマウントを、垂直に近い入射角で使用している様子を示しています。


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下記の中にご用途に適合するミラーマウントが無い場合には、当社までお問い合わせください。

当社では、側面固定型SMネジ付き低歪みピエゾアジャスタ付き上部アジャスタ付き接着固定式などのキネマティック光学マウントのほかに、固定式モノリシックミラーマウント固定式光学マウントXY移動マウント5軸キネマティックマウントキネマティックプラットフォームマウントなど、様々なPolarisマウントをご用意しております。下の表では、当社のすべてのPolarisマウントのラインナップを、マウントのタイプ、光学素子取付け穴のサイズ、光学素子の保持方法、アジャスタの種類(固定式マウントの場合は用途)などで分類して表記しています。また、右下の表に示すように、Polarisマウント用に設計されたアクセサリもご用意しています。下の表では、簡潔に表記するために冒頭の「POLARIS」を省略し、型番末尾のみを掲載しています。下の写真をクリックすると拡大できます。

Polaris Mount Optic Retention Methods
Side LockSM ThreadedLow DistortionGlue-In
Polaris Mount Adjuster Types
Side HoleHexAdjuster KnobsAdjuster
Lock Nuts
Piezo AdjustersVertical-Drive Adjusters
Polaris Kinematic Mounts for Round Optics
Optic Retention MethodSide LockSM ThreadedLow DistortionGlue-In
Ø1/2" Optics
2 Side Hole Adjusters----K05C4
-K05G4
2 Hex Adjusters-K05S1-K05T1-K05F1-
2 Adjusters with Lock Nuts-K05S2-K05T2-K05F2-
2 Piezoelectric Adjusters-K05P2---
2 Vertical Adjusters-K05VS2
-K05VS2L
---
3 Hex Adjusters-K05---
3 Adjusters with Lock Nuts--K05T6-K05F6-
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) &
2 Hex Adjusters (X/Y)
--K05XY--
Ø19 mm (3/4") Optics
2 Side Hole Adjusters-K19S4--K19F4/M-K19G4
Ø25 mm Optics
2 Side Hole Adjusters-K25S4/M--K25F4/M-
Ø1" Optics
2 Side Hole Adjusters-K1S4---K1C4
-K1G4
2 Hex Adjusters-K1E2
-K1-2AH
-K1T2-K1F2-
2 Adjuster Knobs--K1T1-K1F1-
2 Piezoelectric Adjusters-K1S2P---
2 Vertical Adjusters-K1VS2
-K1VS2L
---
3 Side Hole Adjuster-K1S5---
3 Hex Adjusters-K1E3
-K1-H
-K1T3--
3 Adjuster Knobs-K1E
-K1
-K1T-K1F-
3 Piezoelectric Adjusters-K1S3P---
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) &
2 Hex Adjusters (X/Y)
--K1XY--
Optic Retention MethodSide LockSM ThreadedLow DistortionGlue-In
Ø1.5" Optics
2 Side Hole Adjusters-K15S4--K15F4-
2 Vertical Adjusters-K15VS2
-K15VS2L
---
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) &
2 Hex Adjusters (X/Y)
--K15XY--
Ø50 mm Optics
2 Side Hole Adjusters-K50S4/M--K50F4/M-
Ø2" Optics
2 Hex Adjusters-K2S2-K2T2-K2F2-
2 Adjuster Knobs-K2S1-K2T1-K2F1-
2 Piezoelectric Adjusters-K2S2P---
2 Vertical Adjusters-K2VS2
-K2VS2L
---
3 Hex Adjusters-K2S3-K2T3-K2F3-
3 Adjuster Knobs-K2-K2T-K2F-
Ø3" Optics
2 Side Hole Adjusters-K3S4---
3 Side Hole Adjusters-K3S5---
Ø4" Optics
2 Side Hole Adjusters---K4F4-
Ø6" Optics
2 Side Hole Adjusters---K6F4-
Polaris XY Translation Mounts for Round Optics
Optic Retention MethodSM ThreadedRepresentative Photos
Ø1/2" Optics

2 Hex Adjusters (X/Y)-05XY
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) &
2 Hex Adjusters (X/Y)
-K05XY
Ø1" Optics
2 Hex Adjusters (X/Y)-1XY
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) &
2 Hex Adjusters (X/Y)
-K1XY
Ø1.5" Optics
2 Hex Adjusters (X/Y) &
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z)
-K15XY
Polaris Fixed Mounts for Round Optics
Optic Retention MethodSide LockLow
Distortion
Glue-InRepresentative
Photos
Ø1/2" Optics





Optimized for Mirrors--B05F-C05G
Optimized for Beamsplitters-B05S--B05G
Optimized for Lenses---L05G
Ø19 mm (Ø3/4") Optics
Optimized for Mirrors-19S50/M--
Ø1" Optics
Optimized for Mirrors--B1F-C1G
Optimized for Beamsplitters-B1S--B1G
Optimized for Lenses---L1G
Ø2" Optics
Optimized for Mirrors--B2F-C2G
Optimized for Beamsplitters-B2S--
Polaris Kinematic 1.8" x 1.8" Platform Mount
Optomech Retention MethodTapped Holes &
Counterbores
2 Adjuster Knobs-K1M4(/M)
Accessories for Polaris Mounts
DescriptionRepresentative Photos
Ø1" Posts for Polaris Mounts
Polaris Non-Bridging Clamping Arms
Polaris 45° Mounting Adapter
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Ø19 mm光学素子用低歪みキネマティックミラーマウント、2アジャスタ型

Low Optic Distortion Mirror Mount
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2つの位置決めピン用の穴が、マウントの側面のM4用ザグリ穴の両側の見える位置にあります。また、アクチュエータの貫通穴も見えています。
  • Ø19 mm光学素子a用2アジャスタ型低歪みマウント
  • 六角レンチで操作
  • 130 TPIの整合したアクチュエータ/本体のペア
  • 全ステンレススチール製、熱膨張係数(CTE)を整合させた構造

2アジャスタ型のØ19 mm Polaris低歪みミラーマウントは、光学素子の歪みを最小限に抑え、長期安定性を保つように設計されています。このマウントでは光学素子を取り付けるために3点接触プレートが採用されています。インデックスタブ付きのウェーブワッシャは光学素子と3点で接触します。固定リングの適切な位置は校正されており、その位置で光学素子に対して適切な力(固定リングに対するトルク)が加わります。詳細は「光学素子の取付け方法」ならびに「低歪み」のタブをご覧ください。 接触プレートの3か所の接触点のうちの1か所にはバネ付きのボールが組み込まれているため、光学素子の歪みはさらに抑えられます。その部分は「概要」の右上の図に黄色で示されています。なお、バネ付きボールは工場で設定されており、調整や取り外しはできませんのでご注意ください。

キネマティックミラーマウントPOLARIS-K19F4/Mには、光学素子固定用ウェーブワッシャ(POLARIS-K19WS)が1個、固定用リング(POLARIS-SM19RRS40)が1個付属します。これらの部品は、別途追加購入もできます(下記参照)。


この2アジャスタ型の設計では、自由度を制限することで安定性を向上させています。130 TPIアジャスタにはØ1.8 mmの貫通穴が2つあり、当社の精密サイドホール調整ツールSA1、または1.5 mmのボールドライバや六角レンチを使用して側面から操作することができます。詳細は下の赤いアイコン(info icon)をクリックしてご覧ください。各アジャスタには2 mm六角穴があり、SA1の端についている六角レンチ、つまみネジ型六角レンチHKTS-5/64(下記参照)、あるいは一般的な2 mm六角レンチで操作できます。マウントのアジャスタは止めナットPOLARIS-LN05(別売り。下記参照)で固定可能です。 アジャスタをたびたび調整しなければならない場合には、止めナットはおよそ0.03~0.06 N·mのトルクで軽く締め付けるだけで十分です。長期安定性を必要とする場合には、締め付けトルクとして0.17 N•mを推奨していますが、このトルクは当社のプリセット型トルクレンチTW6(下記参照)をご使用いただくと得ることができます。

a. このマウントは寸法公差が+0/-0.15 mmのØ19 mm光学素子用に設計されておりますのでご注意ください。カスタム仕様のØ19 mm光学素子については当社までお問い合わせください。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
POLARIS-K19F4/M Support Documentation
POLARIS-K19F4/MCustomer Inspired! Polaris®低歪みミラーマウント、Ø19 mm光学素子用、2アジャスタ型、六角レンチ駆動
¥40,744
7-10 Days
POLARIS-K19WS Support Documentation
POLARIS-K19WSPOLARIS-K19F4/M用Ø19 mmウェーブワッシャ(交換用)
¥2,239
7-10 Days
POLARIS-SM19RRS40 Support Documentation
POLARIS-SM19RRS40POLARIS-K19F4/M用固定リング(交換用)
¥3,376
7-10 Days
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2 mm(5/64インチ)六角レンチ型アジャスタ

POLARIS-K1 with HKTS-5/64 Adjuster
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アジャスタHKTS-5/64が挿入されたPOLARIS-K1E2
  • 2 mm(5/64インチ)の六角レンチを使用するアクチュエータの調整に便利
  • 赤色アルマイト加工の調整ノブで六角レンチのサイズが刻印
  • 六角チップは取り替え可能
  • 1パック4個入り

この2 mm(5/64インチ)六角レンチ型の調整用つまみネジを使用することで、2 mm六角レンチで調整するアクチュエータ(またはノブを取り外した標準タイプのアクチュエータ)が迅速に調整できます。 これは取り外し可能なノブであるため、調整の合間にネジの六角穴に取り付けたままにしておくことができて便利です(右の写真参照)。 #8-32止めネジ(2 mm六角)が取り替え可能の六角形のビットを固定します。この取り替え可能なビットは、一方の先端がつぶれてしまっても、逆向きで再利用できます。 交換用の六角レンチ型ビットが必要な場合には、当社にお問い合わせください。

つまみネジ型六角レンチには、0.050~3/16インチと2 mm~5 mmのサイズの製品があります。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
HKTS-5/64 Support Documentation
HKTS-5/64Customer Inspired! 2 mm(5/64インチ)つまみネジ型六角レンチ、4個入り
¥3,894
Today
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Polaris®マウント用サイドホール調整ツール


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SA1を用いたPOLARIS-K1S4のサイドホールと六角レンチによる調整
  • Polarisアジャスタのサイドホールに精密にフィットするØ1.7 mmの先端 
  • ハンドル部分に2.0 mm六角レンチ
  • 化学洗浄済みで、磁性のあるステンレススチール製 

サイドホール調整ツールには、Polarisマウントのサイドホールアジャスタに精密にフィットするように設計されたØ1.7 mmの先端があります。ハンドルには2.0 mm六角レンチがついており、SA1を小さなつまみのように使用することができます。また中央のナットには6.0 mmレンチが取付け可能なため、長めのレバーアームを構成することもできます。精密な先端は調整時のバックラッシュが小さく、また深さストッパにより調整中のツールをサイドホール内にしっかり固定しておくことができます。Ø25 mmよりも大きいミラーマウントに対しては、ツールの長さが41.2 mmであるため、マウント背面にあるほかのアジャスタと干渉せずにアクチュエータを360°調整できます。 

SA1は化学洗浄と硬化処理を施されたステンレススチール製で、耐久性があるうえにクリーンな環境にも対応します。磁性があるため、スペースのない、あるいは振動に敏感なセットアップでは磁石を使用してツールを回収することができます。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
SA1 Support Documentation
SA1Customer Inspired! Polarisマウント用サイドホール調整ツール、先端Ø1.7 mm、2.0 mm六角レンチ機能付き
¥4,954
Today
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3/16"-130アジャスタ用止めナット

クロススレッド(斜めにねじ込む状態)しないように止めナットを取り付けるには、まずアジャスタの先に止めナットをそっと置いてください。次に止めナットを緩める方向に回し、止めナットのネジ部分とアジャスタのネジ部分が整合してからアジャスタに締め込むようにしてください。この動画では止めナットPOLARIS-LN1を低歪みマウントPOLARIS-K1F1に取り付ける方法をご紹介しています。止めナットPOLARIS-LN05の取付け方法も同様です。


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マウントPOLARIS-K19S4に取り付けられた止めナットPOLARIS-LN05
  • アジャスタの長期安定性を保持
  • Polarisマウントに対応(一部使用できない製品あり)
  • 止めナットPOLARIS-LN05の内ネジは3/16"-130

止めナットPOLARIS-LN05は、3/16"-130アジャスタ付きのPolarisキネマティックマウントを、長期安定性が要求される用途や、衝撃や振動にさらされるセットアップで使用するために設計されています。なお、この止めナットは薄型アジャスタには使用しないでください。この止めナットには、Polarisマウントと同様に、超高真空対応のアウトガスの少ないPTFEグリースがあらかじめ塗布されており、またアジャスタとの適合性も試験されています。

アジャスタをたびたび調整しなければならない場合には、止めナットは手でおよそ0.03~0.06 N·mのトルクで軽く締め付けるだけで十分です。長期的な安定性が求められる場合には、トルクレンチTW6(下記参照)を使用して各止めナットを0.17 N·mのトルクで締め付けることができます。止めナット取付け時のクロススレッド(斜めにねじ込む状態)を防ぐために、まず止めナットをアジャスタに当ててネジが緩む方向に回し、かすかなネジの段差の感触でネジが整合したことを確認してからネジを締めるようにしてください。 

+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
POLARIS-LN05 Support Documentation
POLARIS-LN053/16"-130止めナット、6 mm六角、ステンレススチール製(インチ規格)
¥1,963
Today
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トルクレンチ、止めナットPOLARIS-LN05用

Coaxial Connector Wrench
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トルクレンチTW6を使用して、ミラーマウントPOLARIS-K05T2に止めナットPOLARIS-LN05を固定
Coaxial Connector Wrench
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TW6には型番とプリセットされたトルク値が刻印されています。
  • 止めナットPOLARIS-LN05用レンチ、0.17 N·mにプリセット
  • 適切なトルクを確実に負荷できるブレークオーバー(Break-Over)型
  • 長期的に固定する用途に適しています。
  • 六角サイズ: 6 mm

このトルクレンチには、Polarisマウントの止めナットPOLARIS-LN05を長期的に固定するうえで適切なトルク値がプリセットされています。仕様については下表をご覧ください。プリセットされたトルク値に達すると、右の写真のようにピボットジョイントが折れ曲がる仕組みになっています。レンチの六角ヘッドは力を抜くと元の位置に戻ります。この設計により、止めナットに設定値以上のトルクが加わるのを防止しています。指標として刻印されている線は、定められたトルクをかけるためにレンチを回転させる角度を示しています。この線を越えてハンドルを回転させると、止めナットを締め付けすぎていることになります。レンチには、使用時に識別しやすいように、プリセットのトルク値、トルクをかける方向、レンチサイズ、および型番が刻印されています。

このレンチは、クリーンルームや真空チャンバ内でも使用可能です。Carpenter AAA不動態化処理による化学洗浄を行い、表面から硫黄、鉄、汚染物質などを除去しています。不動態化処理の後は、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立て、2重の真空バッグに入れてクリーンルームに搬入するまでの間に汚染されないようにしています。また、レンチはビードブラスト加工されており、レーザが使用されているセットアップで作業するときに反射光が最小限に抑えられるようになっています。

なお、このレンチはアジャスタを高頻度で調整するためのものではありません(そのような用途で必要とされるトルク値は、通常0.03~0.06 N·mです)。

Item #TorqueTorque AccuracyHexCompatible Item #s
TW624 oz-in (0.17 N•m)±1.44 oz-in (0.010 N•m)6 mmPOLARIS-LN05
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
TW6 Support Documentation
TW6Customer Inspired! プリセット型トルクレンチ、6 mm、Polaris止めナット用、0.17 N•m
¥14,163
Today