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反射型ビームエキスパンダ:2倍、4倍、6倍


  • Expand or Reduce Polychromatic Beams
  • Protected Silver Mirrors for 450 nm to 20 µm
  • 2X, 4X, and 6X Magnifications
  • Compatible with Cage Systems and Lens Tubes

BE06R

6X Magnification

BE02R

2X Magnification

Input Beam is Angled
Relative to Output Beam

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BE04R with Cage System and Iris
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アライメントプレートCPA1、リング差動アイリスSM1D12D30 mmケージ用ロッドを用いて、光線をビームエキスパンダBE04R/Mにアライメント

特長

  • コリメートビーム径を一定の比率で拡大または縮小
  • 2倍、4倍、6倍をご用意
  • 色収差の小さな球面ミラー(詳細は左下のグラフをご覧ください)
  • 450 nm~20 μmに対して高い透過率
  • 回折限界性能を発揮するため、最大入射ビーム径(1/e2)3 mmまで可能

当社の反射型ビームエキスパンダは予めアライメントされた保護膜付き銀コーティングミラー2つを使用して2倍、4倍、6倍にビームを拡大または縮小します。 透過型ビームエキスパンダとは異なり、反射型ビームエキスパンダは事実上ゼロ色収差の性能を発揮するので(左下のグラフをご覧ください)、特に広帯域光源やフェムト秒パルスレーザに適しています。 保護膜付き銀コーティングミラーは、幅広いスペクトル範囲において高い反射率を有し(450 nm~2 µmはRavg > 97.5%、2 µm~20 µmはRavg > 96%)、透過光学素子による位相遅延ならびに吸収損失を最小に抑え、またλ/10の低い波面誤差をもたらします(詳細は「仕様」のタブをご覧ください)。 反射型ビームエキスパンダの特に有益な使用例の1つとして、多色光のビーム径を小さくすることで効率的に反射型コリメータに入力し、光をマルチモードファイバに結合することが挙げられます。

Cage System and Lens Tube Compatibility
Item #BE02R(/M)BE04R(/M)BE06R(/M)
Magnification2X4X6X
Input PortCage System16 mm16 mm30 mm
Lens TubeSM05SM05SM05
Output PortCage System16 mm30 mm30 mm
Lens TubeSM05SM1SM30

アライメントを容易にするため、各ビームエキスパンダの入射ならびに出射ポートにはSM05SM1、またはSM30ネジ切り加工がされていて当社のSMネジ付きのレンズチューブが取り付け可能です。また、#4-40タップ穴が4つ付いており、当社の16 mmならびに30 mmケージシステムにも取り付け可能です。 各ビームエキスパンダが対応するSMネジとケージシステムについては左の表をご覧ください。

ビームエキスパンダを光学テーブルに固定する際には、テーブルクランプCL2/MCL3/M、またはCL6を2つ使用してください。筐体の縁でテーブル面に固定します。 ビームエキスパンダBE04R/MならびにBE06R/MにはM6キャップスクリュに対応する貫通穴が開いており、その穴を使ってビームエキスパンダをテーブルに取り付けたり、Ø25 mm台座付きピラーポストと組み合わせてビームエキスパンダの位置を高くしたりできます。 垂直な取付けをご希望の場合、各ビームエキスパンダに付属の取り付けプレート(25 mm間隔で4つのM4タップ穴あり)により、筐体をØ12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポストに取付けることができます。

また当社では可変式または固定式ズーム付きのガリレイ式ビームエキスパンダなど多様なビームエキスパンダを取り揃えています。 スライド式調整機構と回転式調整機構からお選びいただけます。 詳細は「ビームエキスパンダ」のタブをご参照ください。

Diopters
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上のグラフは、反射型設計のBE02R/Mの色収差が非常に小さいことを示しています。 縦軸のDiopter(ディオプトリ)は、焦点距離の逆数として定義された測定単位です。
Protected Silver at Near-Normal Incident Angle
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保護膜付き銀コーティングのエクセル形式のデータ

上のグラフは、無偏光ビームの面当たりの反射率を示しています。 青い網掛け部分は、ビームエキスパンダの推奨使用範囲です。
Protected Silver at Near-Normal Incident Angle
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保護膜付き銀コーティングのエクセル形式の生データはこちらからダウンロードできます。

上グラフは、面あたりの反射率を示しています。
網掛け部分は、推奨使用範囲です。
Item #BE02R(/M)BE04R(/M)BE06R(/M)
Magnification2X4X6X
Reflectancea (Avg.)450 nm - 2 µm: >97.5%
2 - 20 µm: >96%
Max Input Beam Diameterb (1/e2)3 mm
Wavefront Error (RMS)λ/10 for a
Ø1.5 mm Input Beam
λ/10 for a
Ø1.0 mm Input Beam
λ/10 for a
Ø0.5 mm Input Beam
Angle Between Input and
Output Beams
11°14°16.4°
Clear Input ApertureØ6 mm
Surface Quality40-20 Scratch-Dig
Damage Threshold3.0 J/cm2 at 1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø1.000 mm
Mirror SubstrateN-BK7
  • ミラー面毎
  • 回折限界性能での値
Damage Threshold Specifications
Mirror Coating DesignationDamage Threshold
-P01 (Pulsed)3 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø1.000 mm)
-P01 (CWa)500 W/cm (1.07 µm, Ø0.974 mm)
1500 W/cm (10.6 µm, Ø0.339 mm)
  • ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。 線形パワー密度が長パルスおよびCW光源において最も適した測定基準である理由については、下記の「CWレーザと長パルスレーザ」をご覧ください。

当社の保護膜付き銀コーティングミラーの損傷閾値データ

右の仕様は、当社の反射型ビームエキスパンダに使用される保護膜付き銀コーティングミラーのの測定値です。損傷閾値の仕様は、コーティングの種類が同じであればミラーのサイズにかかわらず全て同じです。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationN/APulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。


Posted Comments:
Gregory Futia  (posted 2020-08-13 14:25:23.293)
Are the threaded input and output ports guaranteed to be squared and centered on optimal alignment? I have screwed irises ,SM1D12SZ at input and SM1D25 at output. After aligning the Airy patterns such that they close down at the same position the center of the expanded beam does not appear centered to the SM1D25 but slightly off.
nbayconich  (posted 2020-08-24 03:04:08.0)
Thank you for your feedback. I will reach out to you directly to discuss your setup.
Carlos Tapia Ayuga  (posted 2019-06-06 05:46:28.313)
Good morning, In my laboratory we need a beam expander of 6x. The laser that we use works on 10.6 um and with picosecond frequency. Is a 1-5kW laser. We will use only with 2 or 3 fires. The beam diameter is 1 mm, and the expander will be mounted at the exit of the laser. What expander can you recommend us? Thanks, Carlos
mdiekmann  (posted 2019-06-19 09:40:08.0)
Thank you for your feedback! We do not have data for ps pulses but we may be able to provide an estimation. The coating is our standard -P01-coating, so if you have used this laser with other mirrors with this coating, it should be suitable. You requested not to be emailed, so we kindly ask you to reach out to us at europe@thorlabs.com with the full laser parameters, and we will be happy to assist.
user  (posted 2019-03-20 12:15:00.81)
Hi! The smallest mirror in our expander (BE04R) seems to be damaged. Is there any possibility to purchase this mirror (i.e. the same model) to replace the damaged one?
YLohia  (posted 2019-04-08 11:03:07.0)
Hello, we are sorry to hear about the damaged mirror. We have been in touch with you via email to gather the details of the damage and create an RMA case.
Van Rudd  (posted 2019-03-12 20:01:03.863)
Do the protected silver mirrors in the beam expanders have the same CW damage level (500 W/cm^2) as your plano protected silver mirrors?
mmcclure  (posted 2019-03-14 08:03:19.0)
Hello, thank you for contacting us. Yes, our reflective beam expanders use a pair of protected-silver-coated (-P01) mirrors, which have a CW damage threshold of 500 W/cm (1070 nm, Ø0.974 mm). We will add damage threshold values to the webpage.
devans  (posted 2017-06-12 13:36:06.313)
Would it be possible to know the focus lengths of the mirrors? We are trying to model a system which incorporates the device we have bought.
tfrisch  (posted 2017-06-26 11:39:52.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. While the exact design of these beam expanders are proprietary, I can reach out to you with advice on how to best model it.
Peh  (posted 2017-06-01 23:08:26.17)
Is it possible to buy the beam expander with uv enhanced Al coating?
nbayconich  (posted 2017-06-14 08:04:02.0)
Thank you for contacting Thorlabs. We can provide these beam expanders with uv-enhanced aluminum coating. I will contact you directly with more information.
nd  (posted 2016-02-24 09:57:36.44)
PLease inform me if your product Reflective Optical Beam Expanders: 2X, 4X, and 6X is suitable for CO2 laser system, or not.
besembeson  (posted 2016-03-08 02:05:30.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: The laser wavelength will be suitable. I will contact you regarding the power levels for your CO2 laser. The pulse damage threshold guide is 3.0 J/cm^2 at 1064nm, 10ns, 10Hz, Ø1.000 mm.
cmrogers  (posted 2015-10-07 17:53:19.923)
Do you have information on the astigmatism introduced by using the spherical mirrors at non-normal incidence?
besembeson  (posted 2015-10-14 08:56:39.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: At normal incidence, there is only some spherical while at non-normal incidence, distortion is dominant followed by astigmatism. It is highly recommended to align input beam properly. Beam will become truncated even for small non-normal incidence angles. I will share Seidel diagrams for the BE04R via email at normal and 5deg incidence angles for comparison.
tdzamba  (posted 2015-08-26 16:05:27.637)
Could you tell me the focal length of the two mirrors used? I am trying to understand the relationship between the angle of the incident and exit beams, if they are no exactly along boresight. Assume we are operating the beam expander in reverse (acting to reduce beam diameter).
besembeson  (posted 2015-09-25 04:09:38.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: I will follow-up by email with this information.
dmkim  (posted 2015-08-26 09:43:57.32)
If the input beam is not perfectly collimated, can the mirrors be adjusted to compensate for this?
besembeson  (posted 2015-09-25 03:49:47.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: Adjusting the mirrors to compensate for "not perfectly collimated" beam is not possible.
borondics.accounts  (posted 2015-03-14 21:59:07.76)
Hi, I was wondering why you don't go through a focus? Just to save space or there is an optics reason for that too? Are these spherical mirrors or parabolic? Thanks!
besembeson  (posted 2015-04-21 06:56:56.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: These utilize spherical mirrors, concave and convex combinations. With high power beams, going through the focus can lead to air ionization at the focus as the air super heats.
bolek.zapiec  (posted 2014-07-17 19:09:07.087)
HI, Could you please verify that the BE02R/M is able to contract a beam ~5.5mm in diameter down to ~2.75mm in diffraction limited performance? Thanks
besembeson  (posted 2014-08-07 03:34:54.0)
Response from Bweh E at Thorlabs. These expanders can be used to reduce beam diameters but one should always keep in mind that also the divergence will be increased (2X in your case) while doing this. The magnification factor of a beam expander is also the factor by which the beam is getting more divergent when used in reverse for beam reduction. So depending on your input beam divergence the output beam will not stay 2.75mm for long time but will expand again and in worst case might be clipped at the housing. There is a certain distance between the mirrors and the housing edge. In addition, there will be a very strong dependence on angle when running the beam expander in reverse. Therefore you should be able to XY-align the input beam while monitoring the output. This is also recommended when using the beamexpander to increase the beam diameter, but even more important in reverse. If you are still interested I suggest that you order one and that you simply try it out and let me know how this works out for your application.
user  (posted 2014-02-05 07:25:08.387)
Hi,I would like to know wether the beam expander is able to reduce the diameter of a 30 femtosecond laser beam without damage of the mirrors, if the pulse energy is 4 mJ, or the laser power is 4 W which consists of 1 KHz series of such pulses. Thank you.
besembeson  (posted 2014-02-07 04:04:31.0)
Response from Bweh E at Thorlabs: We have not tested this with such high peak powers yet. What we specify as the damage threshold is 3.0 J/cm2 at 1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø1.000 mm. Could you provide me the wavelength of your laser so i can look into this further? I didn't see am email contact for you.
ferchu  (posted 2014-01-30 14:41:59.067)
Hi, I would like to know if the beam expander consist of two concave mirrors, or if it consist of 1 concave mirror and 1 convex mirror. thank you for the prompt response.
jlow  (posted 2014-01-30 10:33:48.0)
Response from Jeremy at Thorlabs: These are made with 1 convex and 1 concave mirror.

当社では、多様なニーズに合わせて、各種ビームエキスパンダをご用意しています。下の表は、当社のビームエキスパンダを比較したものです。用途に合わせたビームエキスパンダの選択については、当社までお問い合わせください。 

Beam Expander DescriptionFixed Magnification
Laser Line,
Sliding Lens
Fixed Magnification
Achromatic,
Sliding Lens
Fixed Magnification
Mid-Infrared,
Sliding Lens
Variable Magnification
Rotating Lens
Variable Magnification
Sliding Lens
Reflective Beam Expander
Fixed Magnification
Expansions Available2X, 3X, 5X, 10X, 20Xa2X, 3X, 5X, 10X, 15X, 20X2X, 5X, 10X2 - 5X
5 - 10X
0.5 - 2X2X, 4X, 6X
AR Coating
Range(s) Available
240 - 360 nm (-UVB)
248 - 287 nm (-266)
325 - 380 nm (-355)
488 - 580 nm (-532)
960 - 1064 nm (-1064)
400 - 650 nm (-A)
650 - 1050 nm (-B)
1050 - 1650 nm (-C)
7 - 12 μm (-E3)400 - 650 nm (-A)
650 - 1050 nm (-B)
1050 - 1620 nm (-C)
400 - 650 nm (-A)
650 - 1050 nm (-B)
N/A
Mirror Coating
(Range)
N/AProtected Silver
(450 nm - 20 μm)
Reflectance
(per Surface)
Ravg < 0.2%
(RMax < 1.5% for -UVB)
RMax < 0.5%Ravg < 1.0%Ravg < 0.5%Ravg < 0.5%Ravg > 96%
Max Input Beam
Diameter
2X: 8.5 mm
3X: 9.0 mm
5X: 4.3 mm
10X: 2.8 mm
20X: 2.0 mm
2X: 8.5 mm
3X: 9.0 mm
5X: 5.0 mm
10X: 3.0 mm
15X: 2.5 mm
20X: 2.0 mm
2X: 9.5 mm
5X: 6.7 mm
10X: 3.5 mm
2X to 5X: 4.0 mm
5X to 10X: 2.3 mm
0.5X: 6.0 mm
to
2X: 3.0 mm
3 mm
Wavefront Error<λ 4 (Peak to Valley)<λ 4<λ/10b (RMS)
Surface Quality10-5 Scratch-Dig20-10 Scratch-Dig80-50 Scratch-Dig20-10 Scratch-Dig40-20 Scratch-Dig
  • 倍率20倍のビームエキスパンダは355 nm、532 nm、1064 nm用Vコーティング付き3種類のみでご用意しております。
  • 倍率2倍ではØ1.5 mmの入射ビーム、4倍ではØ1.0 mmの入射ビーム、6倍ではØ0.5 mmの入射ビームに対する値 
+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
BE02R Support Documentation
BE02R2X Reflective Optical Beam Expander, 450 nm - 20 µm, 8-32 Mounting Plate
¥83,281
3-5 Days
BE04R Support Documentation
BE04R4X Reflective Optical Beam Expander, 450 nm - 20 µm, 8-32 Mounting Plate
¥110,993
3-5 Days
BE06R Support Documentation
BE06RCustomer Inspired! 6X Reflective Optical Beam Expander, 450 nm - 20 µm, 8-32 Mounting Plate
¥125,765
3-5 Days
+1 数量 資料 型番 - ミリ規格 定価(税抜) 出荷予定日
BE02R/M Support Documentation
BE02R/M2X Reflective Optical Beam Expander, 450 nm - 20 µm, M4 Mounting Plate
¥83,281
Today
BE04R/M Support Documentation
BE04R/M4X Reflective Optical Beam Expander, 450 nm - 20 µm, M4 Mounting Plate
¥110,993
Today
BE06R/M Support Documentation
BE06R/MCustomer Inspired! 6X Reflective Optical Beam Expander, 450 nm - 20 µm, M4 Mounting Plate
¥125,765
3-5 Days
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