多軸フレクシャーステージ用アクセサリー、ファイバーチャック

- Side or Rear-Loading Ø0.25" (Ø6.4 mm) Fiber Chucks
- Fiber Chuck Mounts with 3 mm Alignment Groove
- Polarization-Maintaining, Pitch/Yaw,
or Rotation Mounts
HGF003
Fiber Chuck Pitch
& Yaw Mount (Chuck not Included)
Pitch
Yaw
±3°
HFR001
Fiber Chuck Rotation Mount Secured into a Fixed Mount
(Chuck and Fixed Mount not Included)
HFC005
Standard 1/4"
Fiber Chuck
HFG001
Fiber Chuck
Mount (Chuck not Included)
HFC007
Side-Loading
Fiber Chuck

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Other Bare Fiber Mounts | ||||
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Post Mountable or SM Threaded | Post Mountable with Vacuum Port | Flexure Stage Compatible | ||
V-Mounts | Fiber Block | Clamps | Chucks | Rotators |
特長
- 被覆除去後の径がØ200 µm 以下のファイバを取り付け可能なØ6.4 mmファイバーチャック
- マウントにはフレクシャーステージ取付け用に3 mmのアライメント溝
- 偏波保持、あおり調整(ピッチ&ヨー)、回転のマウント
ファイバーチャックは、ファイバ素線を光学システムに取り付ける際に便利です。こちらのページでは、被覆除去後の径がØ200 µm以下のファイバに対応する、Ø6.4 mmファイバーチャックをご紹介しています。 ファイバーチャックホルダならびにマウントは標準規格のファイバーチャックに対応し、クランプAMA010/M(別売り、下記参照)を用いて多軸フレクシャーステージに取り付けられます。
Multi-Axis Stage Accessories | |||||||||||
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Fiber Mounts | Fiber Rotators | Waveguide Mounts | Diode Mounts | Fixed Mounts | Kinematic Mounts | Top Plates | Extension Platforms | Fiber Chucks | Slide Holders | Kinematic Platforms | Adapter Plates |
デッキ高は光学テーブルまたはブレッドボードの取付け面からステージの取付け面上部までの距離を示します。 標準的なデッキ高は、MBT、RollerBlockおよびMax300シリーズステージの62.5 mmと、Max600およびNBMシリーズステージの112.5 mmの2種類です。 ステージの高さを合わせるために、様々なライザーブロックやプレートをご用意しています。
光軸はビーム高さとも呼ばれ、ビームがステージ上を通過して光学部品やデバイスを透過する際の公称高さを示します。 標準的な光学テーブルからの光軸高さは、MBT、RollerBlockおよびMax300シリーズステージの75 mmと、Max600およびNBMシリーズステージの125 mmの2種類です。 最も標準的なアクセサリでは、ステージ上面からの光軸/ビーム高さは12.5 mmとなっています。
Insights:光ファイバ
こちらのページでは下記について説明しています。
- シングルモードファイバへの結合光量
- 最大受光角はマルチモードファイバのコア全体に渡り一定か?
このほかにも実験・実習や機器に関するヒントをまとめて掲載しています。こちらからご覧ください。
シングルモードファイバへの結合光量

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図2:シングルモードファイバへの光の結合効率を低下させる条件とは、入射ビームと、ファイバ導波モードの光学特性の類似性を損なわせるあらゆる状態です。

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図1:最大の結合効率でシングルモードファイバに結合するためには、光は軸上のガウシアンビームで、ウェスト位置がファイバの端面にあり、ウェスト径がMFDと等しくなる必要があります。
入射ビームの角度、位置、強度プロファイルの調整により、シングルモードファイバへの光の結合効率を向上させることができます。ファイバの端面が平坦かつファイバの長軸方向に対して垂直であることを想定し、結合効率は下記の基準を満たすビームにおいて最適化されます(図1参照)。
- ガウス分布の強度プロファイル
- ファイバ端面に垂直入射
- ビームウェストがファイバ端面にある
- ビームウェストの中心位置がファイバのコアにある
- ビームウェスト径がファイバのモードフィールド径(MFD)と等しい
これらの理想的な結合条件からかけ離れた状態を図2で示しています。
これらのビーム特性は、シングルモードファイバの導波モード(Kowalevicz氏。下記の参考文献参照)の波動光学論に従っています。
光源による結合効率の制限
次数が最も低い横モードを放射するレーザのみがガウス分布に近似するビームを生成し、そして結合効率の良い光をシングルモードファイバに結合することができます。
マルチモードファイバーレーザまたは広帯域光源からシングルモードファイバの導波モードに結合された光は、光がファイバ端面のコア領域に集光されたとしても結合効率は低くなります。 これらの光源からの光の大部分は、ファイバから漏れ出します。
結合効率が低い要因は、これらのマルチモード光源の光の一部のみしかシングルモードファイバの導波モードの特性に合致しないからです。光源の光を空間的にフィルタリングすることで、ファイバのコアに結合される光の量を見積もることはできます。シングルモードファイバが受光できるのは、最大でもフィルタを通ったガウシアンビームの光のみとなります。
マルチモード光源の光のファイバーコアへの結合効率は、シングルモードファイバの代わりにマルチモードファイバを使用すると改善します。
参考文献
Kowalevicz A and Bucholtz F, "Beam Divergence from an SMF-28 Optical Fiber (NRL/MR/5650--06-8996)." Naval Research Laboratory, 2006.
最終更新日:2020年1月17日
最大受光角はマルチモードファイバのコア全体に渡り一定か?

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図3:ステップインデックスマルチモードファイバの屈折率( n )は、コア全体に渡り一定です。グレーデッドインデックスマルチモードファイバの屈折率はコアに渡り変動します。最大の屈折率は通常、コアの中心です。

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図5:グレーデッドインデックスマルチモードファイバの受光角は半径( ρ )によって異なります。なぜならコアの屈折率が径方向の距離によって変動するからです。通常、最大受光角は中心付近、0°に近い最小受光角はクラッドの境界付近で起こります

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図4:ステップインデックスマルチモードファイバは、角度が≤|θmax | の入射光を良好な結合効率でコアに受光します。最大受光角はコア半径( ρ )に渡り一定です。ファイバ端が空気に接していることを想定しています。
これはファイバの種類によって異なります。ステップインデックスマルチモードファイバは、ファイバのコアのどの位置においても最大受光角は同じです。反対にグレーデッドインデックスマルチモードファイバは、コアの中心部のみで、入射角が最大範囲である光線を受光します。最大受光角は、中心から離れるにつれ小さくなり、クラッドの境界近くでは0°に近くなります。
ステップインデックスマルチモードファイバ
ステップインデックスマルチモードファイバのコアは、図3の左上に示すようなフラットトップの屈折率プロファイルを有します。 光がファイバの平坦な端面に入射されたとき、最大受光角(θmax )は、コアのどの位置においても同じです(図4)。これはコア全体にわたって屈折率が一定であり、そして受光角はクラッドの屈折率に大きく依存するからです。
光が入射されるのがコアの中心だろうと端だろうと、ステップインデックスマルチモードファイバは、ファイバの軸に対して±θmaxの角度内の光円錐を受光します。
グレーデッドインデックスマルチモードファイバ
図3の右上に示すような一般的なグレーデッドインデックスマルチモードファイバは、屈折率がコアの中心で最も高く、径方向の距離( ρ )に反比例して小さくなります。図5の式は、径方向距離の依存したコア屈折率により、最大受光角、すなわち開口数(NA)が算出できることを示しています。この式は、ファイバ端面が、平坦で、空気と接しており、ファイバ軸に対して垂直であることを想定しています。
図5では、コアの屈折率により角度が制限されている光錐を示しています。最大の角度の広がり
ステップインデックスか、グレーデッドインデックスか?
ステップインデックスマルチモードファイバの方がグレーデットインデックスマルチモードファイバよりもより多くの光を集める可能性があります。これは、ステップインデックスのコアに渡り、開口数(NA)は一定で、グレーデッドインデックスのコアでは放射距離に応じてNAが小さくなるからです。
しかし、グレーデッドインデックスのプロファイルにより、すべての導波モードで同じような伝搬速度が得られるため、ビームがファイバを伝送する際のモード分散が小さくなります。
できるだけ多くの量の光をマルチモードファイバに結合する必要がある用途で、モード分散に敏感ではない場合には、ステップインデックスマルチモードファイバの方がより良い選択となります。逆のケースにおいてはグレーデッドインデックスマルチモードファイバを検討する必要があります。
参考文献
Keiser G, "Section 2.6." Optical Fiber Communications. McGraw-Hill, 1991.
最終更新日:2019年1月2日
Posted Comments: | |
Tyler
 (posted 2008-09-17 16:52:00.0) A response from Tyler at Thorlabs to jmills: Thank you for the excellent suggestion. The text has been reordered so that the description is more inline with the correct picture. jmills
 (posted 2008-09-17 13:22:56.0) Swapping the pictures on the overview tab would make the presentation easier to digest. Right now the text describes the side loading chuck first and the back loading fiber chuck second but the pictures right next to the text are opposite. |


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典型的な光ファイバの構造
- Ø6.4 mmのファイバーチャック
- 被覆除去後の径がØ200 µm以下のファイバを取付け可能
- 後部装着式と側面装着式から選択可能
当社のØ6.4 mmファイバーチャックは、被覆(バッファ)除去後の径がØ200 µm以下のファイバに対応します。但し、サイズがØ200 μmにより近いサイズのファイバは、より安定した固定が可能です。HFC005は標準的なファイバーチャックで後部から装着します。 ファイバはチャック内に通した後、コレット機構を用いて固定されます。 ファイバ端面の損傷を防ぐため、クリーブする前にファイバの被覆を除去し、ホルダ内に通す必要があります。 このファイバーチャックは、下記掲載のローテータHFR001または偏波保持マウントHFP001との使用に適しています。 チャックHFC005の長さは70 mm 、直径はØ6.4 mmです。
側面装着式ファイバーチャックHFC007は、ファイバを側面から装着するので、装着前にファイバのクリーブが可能です。 バネクリップがファイバをチャック内に固定しますが、回転を防ぐほどのクランプ力はありません。 したがって、このチャックはHFR001のようなローテータの内部への設置や、偏波保持ファイバーチャックホルダHFP001との使用には適していません。 チャックHFC007 の長さは60 mm 、直径はØ6.4 mmです。
ファイバーチャックに取り付ける前に、ファイバの被覆を除去する必要があります。 右の図は、コア、クラッド、およびコーティングから成る典型的なファイバの構造を示しています(この図は原寸大ではありません)。 被覆(バッファ)は、表面に付着してガラスファイバのクラッドを保護するためのものです。 特殊ファイバのバッファでは、第2のクラッド層としても機能する光学特性を有しています。 この場合、バッファ層を除去する前にファイバの光学特性を考慮する必要があります。
当社では、ファイバ入射プラットフォーム用ファイバ素線用クランプやローテータ、その他ファイバーオプトメカニクスを豊富にご用意しております。詳細は上のセレクションガイド表をご覧ください。


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HFG001ならびにHFP001に取付けたファイバーチャックHFC005を3軸フレクシャーステージに取付け
- Ø6.4 mmファイバーチャックをフレクシャーステージに取付け
- HFP001 によりHFG001で固定されたファイバの回転アライメント状態を保持可能
当社のファイバーチャックホルダは業界標準のファイバーチャックを保持し、止め具AMA010/Mを用いて当社の 多軸フレクシャーステージ に取り付けられます。 HFG001は2重穴構造で、Ø6.4 mmのファイバーチャックの長手方向に沿って2線接触するよう設計されています。 ファイバ-チャックは、先端がナイロン製の止めネジ(1.5 mm六角レンチ)による圧力でしっかりと定位置に保持されます。

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HFG001からチャックを外した際、HFP001によりファイバの回転アライメントを保持します。
偏波保持ファイバーチャックホルダHFP001は、ファイバーチャックの回転アライメントを保持し、ファイバからの出射偏光を維持するよう設計されています。 偏光保持のためには、HFP001は上記で説明したマウントHFG001と一緒にご使用ください(右の写真参照)。 ファイバーチャックはHFG001ならびにHFP001ともに先端がナイロン製の止めネジ(1.5 mm六角レンチを使用)で固定します。HFP001はフレクシャーステージの3 mm溝にはめ込まれます。 ファイバーチャックを取り外す際には、HFP001には取り付けたまま、HFG001のみから外します(下の写真参照)。 再装着時、HFP001を同じ3 mm溝に装着すればファイバの回転アライメントは保持されていることになります。 偏光状態を維持したい場合にはこのプロセスが終了するまで、チャック内のファイバを HFP001 に対して回転させないでください。
当社では、ファイバ入射プラットフォーム用ファイバ素線用クランプやローテータ、その他ファイバーオプトメカニクスを豊富にご用意しております。詳細は上のセレクションガイド表をご覧ください。

ファイバーチャックHFG003の使用方法
- フレクシャあおり調整(ピッチ&ヨー)ファイバーチャックホルダ
- 背面プレートのアジャスターネジによる±3°のピッチ&ヨー調整
フレクシャーマウントHFG003は、±3°のあおり調整を行ない、当社のØ6.4 mmファイバーチャック(HFC005、HFC007)に対応します。 この調整可能なファイバーチャックは止め具AMA010/Mを用いて当社の 多軸フレクシャーステージに取り付けられます。 ファイバ-チャックは、先端がナイロン製の止めネジ(1.5 mm六角レンチ)による圧力でしっかりと定位置に保持されます。 右の動画のように、あおり調整(ピッチ&ヨー)は1.5 mm六角レンチを使って行います。
開口数(NA)の小さな光ファイバを使用する場合、入射ビームに合わせた光ファイバの角度調整は結合効率を最適化するために重要となります。 また、ファイバのコアが小さい場合、大きな発散角でレーザを集光させる必要があるので、ファイバの入射NAを超過しないように正確に角度を合わせる必要があります。


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ファイバ入射装置内のフレクシャーステージMBT616D(/M)に取り付けたファイバーチャックローテータHFR001。
Specification | Value |
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Rotation Range | 360° |
Maximum Eccentricity | <20 µm |
Mounting Thread | RMS |
Compatible Objective Mounts | HCS013 |
- 滑らかで低摩擦の回転機構
- Ø6.4 mmファイバーチャック用
- RMSネジにより既存のマウントへの組み込みが可能
- 3個のM3ナイロンチップ付き止めネジ(セットスクリュ)でファイバーチャックを固定

HFR001をフレクシャーステージマウントHCS013に取り付けてファイバーチャックHFC007を固定。
ファイバーチャック回転マウントHFR001は、上記掲載のHFC005などの標準的なØ6.4 mmファイバーチャックを保持するように設計されていて、360°連続回転が可能です。ファイバーチャックを固定するには、1.5 mm六角レンチでM3ナイロンチップ付き止めネジを締め付けます。 HFR001にはRMS外ネジが付いていて、RMSネジ付きフレクシャーステージマウントHCS013に取り付け後、多軸フレクシャーステージまたは固定式ブラケットの上部プレートに固定することができます。ファイバーチャック回転マウントのリン青銅およびPTFE製ベアリングにより、滑らかで低摩擦の回転を行ない、偏波保持ファイバの角度を精密に調整します。回転時の横方向オフセットの典型値は20 μm未満です。オフセットが少ないので、ステージのy、z 方向の補正を行う前にファイバを約90°回転させることができます。 この組合せにより、360°の回転(coarse)と8°の精密回転(fine)が可能になっています。
右の写真は一般的な使用例です。RMSネジ付きフレクシャーステージマウントHCS013に装着したHFR001を3軸フレクシャーステージに取り付けています。ファイバーチャック回転マウントに保持されたファイバからの出射光は、対物レンズホルダに装着されて固定式ブラケット上に取り付けられた顕微鏡対物レンズに対してアライメントされています。また、HFR001は ロール&ピッチプラットフォーム(例えば、AMA027)と併用して、偏波保持ファイバに光を入射させることもできます。
なお、上記掲載のファイバーチャックHFC007は、回転マウント内にファイバを装着した際、回転を防ぐほどのクランプ力がないためファイバーチャック回転マウントHFR001への使用はお勧めできませんのでご注意ください。


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Figure 210B 取付けブロックAMA110(/M)で近接して取り付けられたアクセサリ
- 部品をNanoMax、MicroBlockまたはRollerBlockステージに固定
- 1つの部品を固定するための止め具
- 複数の部品を近接して取り付けるための取付けブロックとクランプ
止め具AMA010/Mの片側には切欠きがあります。アクセサリを中央のアライメント用溝に沿って固定するとき、まず止め具の切り欠きが溝の方向に向くように回転します。アクセサリを止め具の間の溝にセットしたのち、止め具の丸いエッジがマウントの端部を覆うまで回転し、M3固定ネジとワッシャを使用して固定します。止め具は固定ネジを取り外さなくても回転することができます。詳しくはVideo 210Aをご覧ください。付属のネジの長さは8 mmで、2.5 mm六角レンチを使用します。
複数の部品を近接して取り付ける場合には、取付けブロックAMA110/Mをお勧めいたします。 取付けブロックには部品の固定用に先端がナイロン製の止めネジ(セットスクリュ)が付いており、部品を簡単に再配置したり密接して取り付けたりすることが可能です。ブロックは2つの穴で固定しますが、そのためにM3キャップスクリュが付属しています。
また幅の細いデバイス取付け用クランプAMA111/Mは、デバイス同士を近接して取り付けます。2.5 mm六角レンチに対応するM3ワッシャとM3キャップスクリュで固定します。