光ファイバークランプ、ポスト取付け可能およびSM1ネジ規格


  • Adjustable Force Magnetic Clamp for Fibers with Ø250 µm Coatings
  • Clamping Arm Swings Clear for Easy Loading
  • Rubber Pad Provides Excellent Holding Force

Ø1" Lens Tube

SM1 External
Threads

SM1F1-250

Soft Rubber Pad Securely Clamps Ø250 µm Fiber in Machined V-Groove

Magnetically Coupled Swing Arm Simplifies Loading/Unloading Fiber

8-32 (M4) Tap

T711-250

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Other Bare Fiber Mounts
Post Mountable or
SM Threaded
Post Mountable with
Vacuum Port
Flexure Stage Compatible
V-MountsFiber BlockClampsChucksRotators

特長

  • コーティング付きØ250 µmファイバ用の保持力調整可能磁気クランプ
  • T711/M-250:M4タップ穴によるポストへの取り付け
  • SM1F1-250 :SM1外ネジにより他のSM1シリーズ製品に接続可能
  • クランプアームにより光ファイバの脱着が簡単
  • ゴム製パッドにより光ファイバを傷つけずにしっかりと保持

この汎用ファイバークランプにより、ガラスまたはプラスチック製光ファイバポストアセンブリまたはSM1シリーズ製品へ簡単に組み込むことができます。精密V溝とゴム製パッドはシングルモードまたはマルチモードファイバのバッファを傷つける事無く保持する設計となっています。取付け本体のマグネットとスイングアーム内の磁性スチール止めネジ(セットスクリュ)は、保持力を調整することができます。止めネジを本体に近づけて調整することで保持力は強くなります。逆にこのネジを本体から遠ざける事で、保持力は弱くなります。

この製品と当社の非球面レンズを一緒に使用すると、回折限界に近いコリメート光を得る事ができます。 また、FiberBench システムとお使いいただけるFiberPort コリメータ/光カプラもご用意しています。ファイバ入射システムとして、ファイバ素線用マウントチャックローテータもご提供しています。こちらから当社のファイバ用オプトメカニクス製品のラインナップをご覧いただけます。

Insights:光ファイバ

こちらのページでは下記について説明しています。

  • NAはファイバの受光角を表す指標となり得るか?
  • MFDがシングルモードファイバにおいて重要な結合パラメータである理由とは?
  • NAによりシングルモードファイバからのビーム広がり角がわかるか?

このほかにも実験・実習や機器に関するヒントをまとめて掲載しています。こちらからご覧ください。

 

NAはファイバの受光角を表す指標となり得るか?

Diagram of multimode fiber showing incident angles and refracted and TIR rays
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図1:入射角が≤θmaxの光線は、マルチモードファイバのコア内に閉じ込められます。これらの光線がコアとクラッドの界面で全反射するからです。

Diagram showing the derivation of the relationship between NA and maximum acceptance angle for a multimode fiber
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図2:コアとクラッドの境界での光の作用は、コアとクラッドの屈折率に依存し、端面に入射された光がコア内に結合するかを決定します。NAは幾何学的計算と、図の上にある2つの式を用いて求められます。

開口数(NA) は、ほとんどのマルチモードファイバにおいて図1のように最大の受光角を表します。この関係性はシングルモードファイバにおいては適用することができません。

開口数(NA)と受光角
入射光の光線モデルで、開口数と最大受光角(θmax )の関係性を表します。最大受光角は、軸外の光源からの光を集光できるファイバの能力を示します。図1の上にある計算式は、異なる光源からの光線がファイバのコアに結合できるかを判断するために使用できます。

入射角が≤θmax  aの光線は、ファイバのコアとクラッド間の境界において全内部反射(TIR)します。これらの光線はファイバ内を伝搬していくので、コア内に閉じ込められたままとなります。

入射角がθmax  よりも大きい光線については、コアとクラッド間の境界で屈折し、部分的に透過するので、結果的に減衰していきます。

関係性は幾何学によって定義されます
NA、θmax 、コアとクラッドの屈折率ncore nclad の関係性は、図2で表すことができます。この図では、コアとクラッド間の境界で全反射が生じる最も極端な条件を示しています。

図2の上にある計算式は、スネルの法則によるもので、境界の両側における光線の挙動を示します。なお、式の簡易化でsin(90°) = 1が使用されています。θmax の値を制限するのはコアとクラッドの屈折率だけです。

入射角とファイバのモード
入射角が≤θmax のとき、入射光はマルチモードファイバの導波モードのどれか1つに結合されます。一般的に言えば、入射角が小さければ小さいほど、励起されるファイバのモード次数も小さくなります。次数が小さいモードは、強度をコアの中心近くに集中させます。次数が最も小さいモードは、端面に垂直に入射された光によって励起されます。

シングルモードファイバではご利用いただけません
シングルモードファイバの場合、図2のような光線モデルは使用できず、計算した開口数(受光角)は、最大の入射角度に等しくはなく、またファイバの集光能力を表すものではありません。

シングルモードファイバの導波モードは1つ、次数が最も小さいモードで、入射角が0°の光によって励起されます。しかし、NAを計算すると、その値は0ではありません。光線モデルでは、シングルモードファイバから放射、または結合された光線の広がり角を正確に予測することもできません。ビームの広がりは回折効果によって起こりますが、光線モデルにおいては考慮されていません。しかし、波動光学モデルによれば説明可能です。ガウシアンビームの伝搬モデルを使用すれば高確度でビームの広がり角を求めることができます。

最終更新日:2020年1月20日

 

 

MFDがシングルモードファイバにおいて重要な結合パラメータである理由とは?

MFD of a single mode optical fiber
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図3:最大の結合効率でシングルモードファイバに結合するためには、光が軸上のガウシアンビームで、ウェスト位置がファイバの端面にあり、ウェスト径がMFDと等しくなる必要があります。ファイバの出射光もこれらの特性によりガウス分布に近い形状となります。シングルモードファイバにおいて、開口数(NA)の使用した光線モデルは、結合状態を決定するには不適切です。ここでは半径( ρ )におけるモード強度(I )プロファイルが示されています。

光はシングルモードファイバを伝搬していくと、そのビーム断面の強度分布はガウス分布に似た形状となります。モードフィールド径(MFD)はこの強度プロファイルの幅を表します。入射ビームがこの強度プロファイルに合致すればするほど、より効率よく多くの光がファイバに結合します。入射されるガウシアンビームのビームウェストがMFDと等しいと、とりわけ高い結合効率が得られます。

ガウシアンビームの伝搬モデルにおいてMFDをビームウェストにすることで、確度の高い入射ビームパラメータと出射ビームの広がり角を得ることができます。

結合条件の決定
光ファイバの利点は、ファイバの導波モードによって伝播される光が放射線状には広がらず、最小限の減衰で伝搬していくことです。光をファイバの導波モードに結合するには、入射ビームと導波モードの特性を一致させる必要があります。導波モードに結合しない光はファイバの外に放射されます。光がファイバから漏れ出したと言えるのです。

シングルモードファイバの導波モードは1つであり、波動光学解析によってモードをベッセル関数で表すことができます。ガウス関数とベッセル関数の振幅プロファイルは、非常によく似ており(Kowalevicz氏。下記参考文献参照)、代わりにガウス関数を使用すると正確な結果をもたらしながら、ファイバのモードのモデリングが簡易化されるので便利です。

プロファイルは、径方向距離()プロファイルは、径方向距離( ρ )のガウス関数にほぼ一致します。MFDは、ファイバ長に沿って一定で、e-2とピーク強度の積に等しい強度の幅です。モードフィールド径(MFD)内は、ビームパワーの約86%が含まれます。

次数が最も小さい横モードだけが放射されるレーザ出力光はガウシアンビームとなるため、このレーザ光はシングルモードファイバに良い結合効率で結合できます。

シングルモードファイバへの光の結合
シングルモードファイバのコアに効率よく光を結合するには、入射するガウシアンビームのウェストをファイバの端面に合せてください。ビームウェストの強度プロファイルは、モードの断面の強度の特性と重複し、合致しなければなりません。入射ビームに必要なパラメータは、ガウシアンビームの伝搬モデルとファイバのMFDから求めることができます。

結合効率が小さくなるのは、ビームウェスト径とMFDが一致しない、端面のモーダルスポットによりビームの断面のプロファイルが歪んだり、中心がずれている、光がファイバの軸に沿って誘導されていない場合に起こります。

参考文献
Kowalevicz A and Bucholtz F, "Beam Divergence from an SMF-28 Optical Fiber (NRL/MR/5650--06-8996)." Naval Research Laboratory, 2006.

最終更新日:2020年2月28日

 

 

NAによりシングルモードファイバからのビーム広がり角がわかるか?

開口数(NA)を使用してシングルモードファイバから出射される、あるいはシングルモードファイバに結合する光円錐を概算する場合、大きな誤差が生じる場合があります。広がり角はガウシアンビーム伝搬モデルを使用した方がより良い概算値が得られます。このモデルにより、広がり角を算出し、用途に適したビームスポットサイズを得ることができます。

シングルモードファイバにおけるモードフィールド径(MFD)内は、ビームパワーの約86%が含まれるため、MFDによりスポットサイズを決めることは、シングルモードファイバから光をコリメートしたり、光を集光する際の適切な定義であるとされています。一次近似でファーフィールドで測定されたとき、

,

(1)

は、広がり角または受光角(θSM )(単位:ラジアン)です。これは1/2ビーム角で、波長()に依存し、ビームのウェスト径はファイバのMFDに等しく設定されています(Kowalevicz氏。下記の参考文献をご参照ください)。

Rayleigh Range:
Beam Radius at Distance z:
 

図4:青い線は、シングルモードファイバからの出射光の広がり角(θSM )をNAを用いて計算した結果を示しています。赤い線は、ガウシアンビーム伝搬モデルを使用して計算されており、これにより、ビームスポット径の大きな誤差を回避することができます。

こちらのグラフではSM980-5.8-125からのビームをモデル化しています。NAは0.13、MFDは6.4 µmの値を使用しています。動作波長は980 nm、レイリー範囲は32.8 µmでした。

ガウシアンビームによるアプローチ
シングルモードファイバの端面から出射される光は円錐状に広がりますが、この光はファイバ軸から様々な角度で出力する複数の光線と同様の振る舞いにはなりません。

この光はガウシアンビームに似ており、モデル化ができます。放射光がガウシアンビームと同様に伝搬するのは、光の導波モードがガウス分布に近似しているからです。

ガウシアンビームの広がり角は、光線として作用する光を想定して計算された広がり角度とは実質的に異なります。光線モデルを使用した場合、広がり角は sin-1(NA)となります。しかし、NAと広がり角の関係性は高次マルチモードファイバのみ有効です。

図4では、NAを使用して広がり角を計算すると大きな違いが生じる可能性を示しています。 ガウシアンビームでは、広がり角はビームパワーの86%を含む領域とされており、この領域の境界円における強度は、ピーク強度の1/e2となっています。

図4の右の式は、シングルモードファイバ端面から出射されるビームの広がり角を正確にモデル化するガウシアンビームの式です。計算に使用するファイバのMFD、NAならびに動作波長を含む値はグラフ下に記載されています。ビーム発散角は、 1/e2半径によって定義されたビームサイズの変化により算出されています。ビームサイズは、z < zRの距離においては非線形で、ファーフィールド(z >> zR)においてはほぼ線形に変化します。

グラフに記載されている角度は各曲線の傾斜から計算されました。式(1)で求めたファーフィールドの概算が使用された場合、広がり角は0.098ラジアン(5.61°)です。

参考文献
Kowalevicz A and Bucholtz F, "Beam Divergence from an SMF-28 Optical Fiber (NRL/MR/5650--06-8996)." Naval Research Laboratory, 2006.

最終更新日:2020年2月28日
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Posted Comments:
m.crank  (posted 2018-11-08 17:30:01.907)
I have been trying to use a T711-250 for holding bare fibers. I've found that because the clamp covers the entire length of the holder, it makes it hard to hold the fiber in position while lowering the swing arm. It would be better if there was a section that isn't covered, that way the fiber can be pressed down with a finger while the swing arm is lowered.
YLohia  (posted 2018-11-10 10:02:52.0)
Hello, thank you for your feedback and please accept my apologies for the issues caused by this. I have also posted this on our internal engineering forum for further consideration.
leidner  (posted 2018-05-17 14:51:15.333)
We purchased a number of these, however they are very difficult to place fibers into because there is either a) no large scale knotch to lay fiber in such as in the newport 561-fh or 2) a place to hold the fiber down with ones finger that doesn't obstruct the magnetic closure such as what comes with fusion splicer v grooves. Either of these features would make you product an order of magnitude more usable than it is. As it stands we are happily paying ~4x the prices to get a more useful product in the 561-fh because of the difficulty in laying fiber into your v-groove.
mmcclure  (posted 2018-05-17 03:28:49.0)
This is a response from Matt at Thorlabs: Thank you very much for providing helpful feedback and suggestions to improve these products. I have relayed this information to our internal engineering forum, where we will consider them further.
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ファイバークランプ、ポスト取付け可能

Minimum and Maximum Recommended Diameters
Accepted Diametersa
DminDmax
150 µm341 µm
  • 値は典型値で製造バラつきは考慮していません。
  • Ø150 µm~Ø341 µm径ファイバ保持用に設計された精密V溝
  • M4タップ穴でポストに取付け可能
  • 保持力が調整できる磁気クランプ

ポスト取付け可能なファイバークランプT711/M-250の精密なV溝とゴム製パッドは、シングルモードまたはマルチモードのファイバのバッファを傷つけずに保持する設計になっています。 M4のネジ穴があるのでこのファイバークランプは当社のØ12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)のポストに取り付けることができ、さらにブレッドボードや光学テーブル関連部品との併用が容易です。

+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
T711-250 Support Documentation
T711-250ファイバークランプ、ポスト取付可、250 µm(インチ規格)
¥11,515
7-10 Days
+1 数量 資料 型番 - ミリ規格 定価(税抜) 出荷予定日
T711/M-250 Support Documentation
T711/M-250ファイバークランプ、ポスト取付可、250 µm(ミリ規格)
¥11,515
Today
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ファイバークランプ、SM1ネジ規格

SM1F1-250 Mounting Applications
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View Imperial Product List
型番数量Description
SM1F1-2501 SM1シリーズファイバークランプ、250 µm
S120VC1標準フォトダイオードパワーセンサ、UV域対応Si、200~1100 nm、50 nW~50 mW
TR21Ø1/2インチポスト、#8-32ネジ、1/4”-20タップ穴付き、長さ2インチ(インチ規格)
SM1M051SM1レンズチューブ、長さ12.7 mm、固定リング2個付属
View Metric Product List
型番数量Description
SM1F1-2501 SM1シリーズファイバークランプ、250 µm
S120VC1標準フォトダイオードパワーセンサ、UV域対応Si、200~1100 nm、50 nW~50 mW
TR50/M1Ø12.7 mmポスト、M4ネジ、M6タップ穴付き、長さ50 mm(ミリ規格)
SM1M051SM1レンズチューブ、長さ12.7 mm、固定リング2個付属
ファイバ素線をパワーセンサに取付けているSM1F1-250
SM1F1 Mounting Applications
Click to Enlarge

View Product List
型番数量Description
SM1F1-2501 SM1シリーズファイバークランプ、250 µm
KM100T1キネマティックマウント、Ø25.0 mm~Ø25.4 mm薄型光学素子用、SM1ネジ付き
SM1ネジでキネマティックマウントに取付けられたSM1F1-250
Accepted Diametersa
DminDmax
150 µm341 µm
  • 値は典型値で製造バラつきは考慮していません。
  • Ø150 µm~Ø341 µm径ファイバ保持用に設計された精密V溝
  • SM1シリーズの部品取付け用のSM1外ネジ加工
  • 付属のロッキングリングSM1NTでマウントをレンズチューブ内に固定

ファイバークランプSM1F1-250は、2つの部品から構成されているので、レンズチューブから独立してファイバの偏心を調整することができます。V溝設計とゴム製パッドにより、ファイバを傷つけずにしっかりと保持します。SM1規格の外ネジと付属の固定リングにより、このファイバークランプはネジ切り加工付きのキネマティックマウント(右図参照)やØ25 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)レンズチューブなどのSM1規格の製品に組み合わせることができます。また、1番右の図にあるように、このマウントはパワーセンサに出力が入射するようにファイバ素線を固定するのにお使いいただけます。このクランプの外径はØ25 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)レンズチューブの開口内におさまるので、遮光用途のレンズチューブをねじ込むことができます。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
SM1F1-250 Support Documentation
SM1F1-250Customer Inspired!  SM1シリーズファイバークランプ、250 µm
¥13,712
Today