Polaris®固定式モノリシックミラーマウント、レーザーシステム用

- Flexure Arm Provides Highly Stable Mirror Retention
- Heat Treating Minimizes Temperature-Dependent Hysteresis
- M6 x 1.0 Tap and Holes for Ø2 mm Alignment Pins in Base
- Optic Face Centered on Post Axis
Heat-Treated, Monolithic Stainless Steel
Precision Alignment Bore
POLARIS-19S50/M
For Ø19 mm Mirrors
(Mirror Sold Separately)
FRONT
BACK
Flexure Arm Optic Retention
POLARIS-CA1
Non-Bridging
Clamping Arm

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特長
- 製品組み込み用途(OEM用途)に適した超安定モノリシック設計
- Ø19 mmミラー用固定マウント(ミラーのラインナップについては「Ø19 mmミラー」タブ参照)
- 広範な試験により、12.5 °C温度サイクル試験後の偏向は2 μrad未満を保証
(詳細は「試験データ 」タブ参照) - ポスト軸中心に設置される光学面により、アライメントならびに純回転が容易
- 精密角度調整ならびにアライメント用Ø6 mm内孔
- ビーム高:50 mm(カスタム仕様については下記参照)
- 両端にあるØ2 mmの2つのアライメントピン用の穴により精密な取付けが可能(位置決めピンは付属しません)
- 底部にM6 x 1.0タップ穴(カスタム仕様については下記参照)
- ブリッジ(隙間)のない設計により、テーブルの変形やミスアライメントを防止
(詳細は「クランプアームのデータ」タブ参照) - 熱処理済のステンレススチールから加工
- 適切にベークアウトすることで、25 °Cで10-9 Torrまでの真空に対応
モノリシック構造
Polaris®固定式モノリシックミラーマウントは、厳しいアライメントの長期安定性を要求される製品組み込み用途(OEM用途)にも対応する製品となります。マウントは、1枚の熱処理済みステンレススチールの部材から加工されます。従って、組立時の接合部が最小限に抑えられるため安定度が高くなり、また時間が経過するにつれ発生する部品のクリープが効果的に抑えられます。
Ø19 mm光学素子用の設計
Polaris固定式ミラーマウントは、厚さ6 mmのØ19 mmミラーが固定できる設計です。光学素子サイズがØ19 mmであるため、光学テーブル上の設置面積はØ25.4 mm(Ø1インチ)と小さく、システムのサイズを縮小したい場合や、設置場所に制約があるセットアップ内で空間を作りたい場合などに適しています。当社では広帯域誘電体ミラー、レーザーラインミラーほか、金属ミラーやミラーブランクなど、こちらのマウントに取付け可能なØ19 mmミラーを豊富に取り揃えております。製品ラインナップについては「Ø19 mmミラー」のタブをご覧ください。

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Figure 1.2 Polarisマウントに使用されているフレクシャーアームは、波面の歪みを最小限に抑えながら光学素子を安定に保持します。試験結果は「試験データ」のタブをご覧ください。
光学素子を保持するフレクシャーアーム
長いフレクシャーアームと止めネジ(セットスクリュ)の組合せは、温度の変動に敏感なナイロンチップ付きの止めネジとは異なり、温度の影響を受けることなく光学素子を保持します。この機構と3点で接触する構造により、光学素子をPolarisマウントに接着させなくても最大の安定性と最小の波面歪みを実現します。
Polarisのレンズセルは温度変化や移動時の衝撃・振動などの環境下においてもレンズがぴったりはまり、ビームポインティングの安定かつ最適性能が得られるようよう精密加工されています。性能は最大で+0/-0.1 mmの直径公差を持つØ19 mm光学素子を用いてテスト検証されています。よって、最適性能を得るためにはこの公差範囲が推奨されます。なお、こちらのマウントは外径公差が0よりも大きい光学素子向けには設計されておりませんのでご注意ください。
マウントの特長
Polarisミラーマウントには、カスタム仕様のレーザーシステムに直接かつ精密に取付けるために、Ø2 mmアライメントピン用の穴が2つ付いています。また、底部中心にはM6 x 1.0タップ穴も付いています。アライメントピン用の穴をほかの位置に開けたい場合や、1/4"-20タップ穴付き、またはタップ穴なしのカスタム製品も承ります。下記「Build Your Polaris Mirror Mount」をご参照ください。
Polaris固定式マウントに付いているØ6 mm +0.025/-0.000 mm内孔は、当社のケージ用ロッドと組み合わせることにより、共通の光軸に沿って複数のマウントをアライメントすることや、当社のクランプアーム(下記参照)使用時の精密な角度調整などに使用可能です。その他の情報や使用方法に関する詳細については「使用情報」タブをご参照ください。
ブリッジ(隙間)のないクランプアーム
クランプアーム(別売)は、当社のPolarisモノリシックマウントの固定に適した製品です。この製品は、これまで一般的なクランプフォークの背面とØ25 mm台座付きポストベースの間に生じていたブリッジ(隙間)を小さくすることができます。ポストを光学テーブルに締め付ける際、ブリッジ(隙間)があると取付けネジがプラットフォームを引っ張り上げるため、プラットフォームが恒久的に変形し、隣接する光学部品のアライメントを妨げることになります。これに対して、こちらのクランプアームは上面も底面も平坦度を±0.02 mmとしたことで、クランプアーム取付け時のプラットフォームは強化され、変形は大幅に少なくなる、もしくは無くなります。ブリッジ(隙間)の影響については「クランプアームのデータ」タブをご覧ください。
クリーンルームならびに真空への対応
ミラーマウントPOLARIS-19S50/Mならびにクランプアーム(下記参照)は、クリーンルームや真空での使用にも対応する設計です。詳細は「仕様」ならびに「設計の特長」タブをご覧ください。
Item # | POLARIS-19S50/M | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
Optic Sizea | Ø19 mm | |||||
Optic Thickness (Min) | 2 mm (0.08") | |||||
Beam Heightb,c | 50 mm (1.97") | |||||
Clear Aperture | Ø17.1 mm (0.68") | |||||
Beam Deviationd After Thermal Cycling | < 2 μrad | |||||
Recommended Optic Mounting Torque | 5.5 - 6.0 oz-in for 6 mm Thick Optics | |||||
Mounting Tape | M6 x 1.0 Tap | |||||
Alignment Pin Holes | Two Ø2 mm Holes for DIN 7-m6 Ground Dowel Pins (Not Included) Around Mounting Tap (See Figure 2.1) | |||||
Vacuum Compatibilityf | 10-9 Torr at 25 °C with Proper Bake Out; 10-5 Torr at 25 °C without Bake Out Grease Vapor Pressure: 10-13 Torr at 20 °C ,10-5 Torr at 200 °C Epoxy Meets Low Outgassing Standards NASA ASTM E595, Telcordia GR-1221 | |||||
Operating Temperature Range | -30 to 200 °C | |||||
Weight | 0.16 kg (0.35 lbs) |

Figure 2.1 POLARIS-19S50/Mの図面
Polaris®ミラーマウント試験データ
Polaris固定式モノリシックミラーマウントは、高い品質性能を保証するために広範囲な試験を実施しております。
Zygo製位相シフト干渉計を用いた光学歪み試験
応力、歪み、変位は、光学素子をどのようなマウントに取り付けた場合にも発生する力学的影響です。 応力は変形する物体内に存在する力の和で、歪みは変形の度合いです。そして変位は応力や歪みによって引きおこされる対象物の形状や位置の変化を数値的に表します。 光学素子の歪みは反射光として伝搬してしまうため、この影響を最小限に留めることが重要です。
Zygo製位相シフト干渉計は、波面歪みを最小限に抑えて光学素子を保持する推奨トルクを決定するために使用されました。 試験結果を以下に記載しています。 この結果に基づき、フレクシャーアームの推奨トルクは5.5~6 oz-in(0.039~0.042 N・m)としています。 このトルク値では、0.1波長の典型的な波面歪みをもたらします。
Table 3.1 Peak-to-Valley Wavefront Distortion Test Results | ||
---|---|---|
Torque (oz-in) | Push Out Force (lbf)a | Wavefront Distortion (Peak to Valley)b |
5 | < 3.88 | 0.059λ to 0.102λ |
5.5 | 3.88 | 0.067λ to 0.103λ |
6 | 7.09 | 0.085λ to 0.136λ |
6.5 | 7.93 | 0.090λ to 0.152λ |
7 | 9.51 | 0.126λ to 0.172λ |
7.5 | >9.51 | 0.125λ to 0.216λ |
手順:
Ø19 mm広帯域誘電体ミラーBB07-E02を固定マウントPOLARIS-19S50/Mに取付け、フレクシャーアームの締め付けには止めネジ(セットスクリュ)を使用しました。測定時におけるZygo製干渉計の開口径は、マウント前面の開口部に納まるよう80%の値に設定しました。測定は0.5 oz-in(0.004 N・m)刻みで行われ、各トルク値で光学素子が確実に保持されていることは押し出し力をチェックして確認しました。Table 3.1の値は光学素子全体のPV(peak-to-valley)値で、最悪の歪み値を表しています。光学素子中心部では波面歪みは大幅に少なくなります。
結果:
Table 3.1ならびにFigure 3.2~3.6でも示されているように、止めネジに5.5~6 oz-in(0.039~0.042 N・m)のトルクをかけた場合、波面歪みのPV(peak-to-valley)は、およそ0.1λとなります。

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Figure 3.2 5 oz-in(0.035 N・m)のトルク

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Figure 3.3 5.5 oz-in(0.039 N・m)のトルク

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Figure 3.4 6 oz-in(0.042 N・m)のトルク

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Figure 3.5 6.5 oz-in(0.046 N・m)のトルク

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Figure 3.6 7 oz-in(0.049 N・m)のトルク
熱衝撃後の位置の再現性
Polarisマウントをまず温度調節されている環境下で、ステンレススチール製の固定式プラットフォームに固定します。 ミラーは接着剤ではなくステンレススチール製のフレクシャーアームで固定します。そのほかにお勧めする取付け方法については「使用情報」タブをご参照ください。 そして独立に温度制御された半導体レーザからのビームを、ミラーで位置センシングディテクタ(PSD)に向けて照射します。
目的:この試験は、熱衝撃の影響を受けた後のマウントがヒステリシスなく、ミラーをどの程度確実に初期位置に戻すかを測定するものです。 測定結果により光学システムのアライメントが熱衝撃の影響を受けないことを示します。
手順:試験を行う各ミラーマウントの温度を37.5°Cに上昇させました。温度はこのまま60 分間維持されました(浸積時間)。 その後、ミラーマウントの温度を試験開始時の温度に戻しました。 POLARIS-19S50/MはクランプアームPOLARIS-CA1を使用して光学テーブルに固定しました。 試験結果はTable 3.10の通りです。
結果:Figure 3.7、3.8、3.9のように、Polarisマウントが初期の温度に戻ると、マウントに取り付けられているミラーの角度(ピッチとヨー)の位置は、初期位置の2μrad 以内に戻りました。 Polarisマウントの性能は、さらに温度変化サイクルを繰り返し実施してテストされました。 各サイクルの後に、ミラーの位置は確実に初期位置の2 µrad以内に戻っています。
結論: Polaris固定式モノリシックミラーマウントは、温度変化サイクルの後でも確実にミラーを元の位置に戻す高性能かつ高安定なマウントです。 以上のことから、Polarisマウントは長期に渡ってアライメントの安定性が必要な用途に適していることが分かります。

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Figure 3.7 上のプロット図は、POLARIS-19S50/Mに熱衝撃を与える前、与えている間、そして与えた後に、位置センシングディテクタ(PSD)によって測定されたピッチとヨーの値です。
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Figure 3.9 試験シリーズ 2
上のプロット図は、20回連続して熱衝撃試験を行った2つ目のPOLARIS-19S50/Mの各テスト後の角度位置です。 図中の温度変化は、開始時の温度と試験終了時の温度の差であり、室温の変動などの要素を含んでいます。 これは試験の再現性を表しています。
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Figure 3.8 試験シリーズ 1
上のプロット図は、20回連続して熱衝撃試験を行ったPOLARIS-19S50/Mの各テスト後の角度位置です。 図中の温度変化は、開始時の温度と試験終了時の温度の差であり、室温の変動などの要素を含んでいます。
Zygo製位相シフト干渉計を用いた光学歪み測定
応力、歪み、変位は、光学素子をどのようなマウントに取り付けた場合にも発生する力学的影響です。 応力は変形する物体内に存在する力の和で、歪みは変形の度合いです。そして変位は応力や歪みによって引きおこされる対象物の形状や位置の変化を数値的に表します。 光学素子の歪みは反射光として伝搬してしまうため、この影響を最小限に留めることが重要です。
Zygo製位相シフト干渉計は、波面歪みを最小限に抑えて光学素子を保持する推奨トルクを決定するために使用されました。試験結果をTable 3.10に記載しています。 この結果に基づき、フレクシャーアームの推奨トルクは5.5~6 oz-in(0.039~0.042 N・m)としています。 このトルク値では、0.1波長の典型的な波面歪みをもたらします。
Table 3.10 POLARIS-19S50/M Wavefront Distortion Test Results | ||
---|---|---|
Torque (oz-in) | Push Out Force (lbF)a | Wavefront Distortion (Peak to Valley)b |
5 | - | 0.059λ to 0.102λ |
5.5 | 3.88 | 0.067λ to 0.103λ |
6 | 7.09 | 0.085λ to 0.136λ |
6.5 | 7.93 | 0.090λ to 0.152λ |
7 | 9.51 | 0.126λ to 0.172λ |
7.5 | - | 0.125λ to 0.216λ |
ノンブリッジクランプアームの試験
ノンブリッジクランプアームの性能を確認するために様々な試験を実施しました。その多くの結果を同じ試験を実施したほかの業界標準品の結果と比較し、Polarisマウント用Ø1インチポストに対してノンブリッジクランプアームを使用すると、優れた性能が得られることを示すことができました。それぞれの試験の詳細についてはリンクをクリックしてください。
- レーザープラットフォームの変形
- 業界標準のクランプフォークが剛性のあるステンレススチール製プラットフォームをどの程度変形し、またどの程度の恒久的な損傷を与えるかを測定し、ノンブリッジクランプアームがそのような損傷を改善または防止できるかを評価します。
- ポストおよびプラットフォームの締め付けトルク
- (1)ノンブリッジクランプアームのフレクシャークランプにØ1インチポストをしっかり取付けるのに必要な締め付けトルク、および(2)ノンブリッジクランプアームをレーザーシステム内にしっかり固定するのに必要な締め付けトルクを測定します。このデータは、他社の業界標準クランプフォークの設計と比較しました。
- ポストの緩みトルク
- Ø1インチポストPLS-P150を保持しているノンブリッジクランプアームから、ポストを緩めるのに必要なトルクを測定します。
- ポストのたわみ
- Polarisポストをノンブリッジクランプアームに取り付け、力を加えたときのポストの一時的および恒久的なたわみを測定します。

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Figure 4.1 業界標準のクランプフォームを使用したときのビームのドリフト
レーザープラットフォームの変形
目的:この試験は、業界標準のクランプフォークが剛性のあるステンレススチール製プラットフォームをどの程度変形するか、またどの程度恒久的な損傷を与えるかを測定し、ノンブリッジクランプアームの使用によりそのような損傷が改善または防止できるかを評価するために実施しました。試験にはクランプアームPOLARIS-CA1を使用しましたが、ほかのノンブリッジクランプアームでも同様な結果を期待できます。広範囲な試験を通じて、ノンブリッジクランプアームを用いるとプラットフォーム表面の一時的な変形は大幅に低減し、恒久的なダメージは測定にかからないレベルになることが示されました。
手順:光学素子からのビームが位置ディテクタに当たるようにアライメントし、その光学素子の近くに業界標準のクランプフォークを取付けました。クランプフォークを様々な大きさのトルクでプラットフォームに取付け(Figure 4.1とFigure 4.2の青色のデータセット)、ビームの偏向(ピッチとヨー)の様子を位置ディテクタで測定しました。トルクが75 in-lbs(8.5 N・m)になったら、そのままの状態でクランプフォークをプラットフォームに放置しました。16時間後、クランプフォークをプラットフォームから外し、最終のビーム偏向位置を記録しました(Figure 4.1とFigure 4.2の赤色のデータセット)。クランプアームPOLARIS-CA1についても同じ手順で試験を行いました。各試験は、同じプラットフォームの異なった場所で実施しました。最終的なビーム偏向量が0以外だった場合、プラットフォームの表面が恒久的に変形されたことを示します。
結果:Figure 4.1~4.4に示すように、業界標準のクランプフォークでは75 in-lbs(8.5 N・m)のトルクでヨーとピッチにそれぞれ131 µradおよび702 µradの偏向が生じ、クランプアームPOLARIS-CA1では同じトルクでヨーとピッチにそれぞれ12.2 µradおよび61 µradの偏向が生じました。16時間後にクランプフォークを外したとき、POLARIS-CA1ではビームは初期位置に戻りました。業界標準のクランプフォークでは、ビームは初期位置に戻らず、ヨーとピッチにそれぞれ176 µradと321 µradの偏向が残りました。Figure 4.3と4.4に示すシミュレーションの結果は、POLARIS-CA1と比較した業界標準のクランプフォークによって生じる変形量を示しています。
結論:クランプアームPOLARIS-CA1を用いると、光学素子の取付け表面に恒久的な損傷を与えず、使用中のプラットフォーム表面の変形も最小限に留まりました(Figure 4.3と4.4参照)。業界標準のクランプフォークは使用後のレーザープラットフォームに恒久的な損傷を与え、使用中も表面を大きく変形させていることが示されました。結果として、ノンブリッジクランプアームは長期安定性と常に精密なアライメントが要求されるシステムへの使用に適していることが分かりました。

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Figure 4.2 75 in-lbs(8.5 N・m)のトルクがかかったノンブリッジクランプアームによる歪みは、10 in-lb(1.1 N・m)のトルクがかかった業界標準のクランプフォークによる歪みと同等です。

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Figure 4.4 クランプアームPOLARIS-CA1では、フォーク周辺の変形を最小限に留めています。この図のスケールは、歪みが見やすくなるよう左の図の10倍に拡大されています。

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Figure 4.3 業界標準のクランプフォークではフォークの周辺が大きく変形しています。
締め付けトルク
目的:この試験は、(1)ノンブリッジクランプアームのフレクシャークランプ式ポスト取付け穴にØ1インチポストをしっかり取付けるのに必要な締付けトルク、および(2)ノンブリッジクランプアームをレーザーシステムにしっかり固定するのに必要な締付けトルクについて、それぞれの適正値を決定するために実施しました。このデータは、他社の業界標準クランプフォークの設計と比較しました。
手順:POLARIS-CA1(/M)を用いて標準的なØ1インチ(Ø25.4 mm)ポストを保持しました。まずノンブリッジクランプアームを強固なステンレススチール製プラットフォームにボルトで固定し、側面の1/4"-20(M6 x 1.0)キャップスクリュを用いてフレクシャークランプを特定の値のトルクで締め付け、ポストを固定しました。異なる値のトルクで固定するたびに、ノンブリッジクランプアームのポスト取付け穴の中でポストが動く(回転する)まで、ポストの軸周りに回転トルクをかけました。この「動き出す」直前のトルクの値をHolding Torque(保持トルク)と呼びます(Figure 4.6、4.8、4.9、4.10をご覧ください)。 同様の方法を用いて、ノンブリッジクランプアームをレーザープラットフォームに固定するのに適した、取付けスロットに対するトルク値を求めました。取付けスロットに対する試験はPOLARIS-SCA1でも実施し、スロットのサイズがトルク値の測定に影響がないかどうかを評価しました。
結果:最適な性能を得るためのフレクシャークランプネジの締め付けトルクは、ミリ規格品では1.75~3 N•m、インチ規格品では15~25 in-lbです。テーブルやプラットフォームに取付ける時のノンブリッジクランプアームの締め付けトルクは、ミリ規格品では4.75~7 N•m、インチ規格品では40~65 in-lbを推奨します。結果の詳細について下記をご覧ください。
結論:ノンブリッジクランプアームはコンポーネントをレーザーシステムのプラットフォームにしっかり取り付けるのに適していることが示されました。インチ規格品では、フレクシャークランプの締め付けトルクが20 in-lb、取付けスロットの締め付けトルクが40 in-lbのとき、POLARIS-CA1に取り付けられたポストは、最大110 in-lbの対向トルクに耐えることができます。ミリ規格品では、これらに対応するトルクはそれぞれ2.4 N・m、4.8 N・m、および12.4 N・mです。この性能は、同程度の100 in-lb(11.3 N・m)の保持トルクを得るのに70 in-lb(7.9 N・m)の締め付けトルクを必要とする、他社の類似のクランプフォークの性能よりも優れています。上記のレーザープラットフォームの変形テストで示したように、取付け面にかかるトルクを最小に抑えることで恒久的なダメージを防ぐことができます。
試験1の結果: フレクシャークランプの保持トルク
Figure 4.6のように、締め付けトルク20 in-lbにおけるPOLARIS-CA1の保持トルクは110 in-lbです。参考までに、110 in-lbのトルクは、ステンレススチール製1/4"-20キャップスクリュのネジに損傷を与える締め付け力です。POLARIS-CA1/Mでは、締め付けトルク2.4 N・mにおける保持トルクは12.4 N・mです。M6 x 1.0ネジと1/4"-20ネジの効率には差があるため、ミリ規格とインチ規格のクランプに関するトルク値は単純に単位変換したものではありませんのでご注意ください。M6ネジの効率は1/4”-20ネジよりも約5%低くなります。これはネジの直径とピッチの違いによるものです。ミリ規格のノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1/Mと同様の性能を示し、またインチ規格のノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1と同様の性能を示します。

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Click for POLARIS-CA1/M Flexure Clamp Holding Torque Results
POLARIS-CA1/Mの結果はこちら
Figure 4.6 試験1の結果。青い網掛け部分はフレクシャークランプの推奨トルクを表しています。ミリ規格のノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1/Mと同様の性能を示し、またインチ規格のノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1と同様の性能を示します。

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Figure 4.5 保持トルクは、トルクをかけたポストが「動き出す」直前のモーメントで測定します。
試験2の結果:取付け用スロットの保持トルク
取付け用スロットの締め付け推奨トルクは、スロット内での1/4"-20 (M6 x 1.0)キャップスクリュの位置によって変わります(ポストに近い位置、スロットの中間位置、ポストから遠い位置など)。Figure 4.8ではPOLARIS-SCA1とPOLARIS-CA1のスロットの保持トルクを比較していますが、これはスロットのサイズがトルクの測定に影響しないことを示しています。スロットの保持トルクは、インチ規格品では40~65 in-lb、ミリ規格品では4.75~7 N•mです。 試験1の結果と同様、M6 x 1.0ネジと1/4"-20ネジの効率には差があるため、ミリ規格とインチ規格のクランプに関するトルク値は単純に単位変換したものではありませんのでご注意ください。M6ネジの効率は1/4”-20ネジよりも約5%低くなります。これはネジの直径とピッチの違いによるものです。
他社の類似製品の性能も、取付けスロット内での1/4"-20 (M6 x 1.0)キャップスクリュの位置に依存します。しかしFigure 4.9に示すように、中間位置およびポストから遠い位置においてはフォークの保持トルクが著しく低下します。ポストから遠い位置の場合、締め付けトルク70 in-lb(7.9 N・m)における保持トルクは最大で32 in-lb(3.6 N・m)です。Figure 4.10に示すように、締付けトルクが40 in-lbs(4.5 N・m)の時、他社製品の保持トルクは38 in-lbs(4.3 N・m)ですが、POLARIS-CA1の保持トルクは110 in-lb(12.4 N・m)です。

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Click for POLARIS-CA1/M Slot Holding Torque Results
Figure 4.8 試験2の結果。赤い網掛け部分はクランプアームを光学テーブルに固定する際の推奨トルクを示しています。 このPOLARIS-SCA1とPOLARIS-CA1の比較により、スロットのサイズはスロットの保持トルクに影響を及ぼさないことが分かります。ミリ規格のノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1/Mと同様の性能を示し、またインチ規格はすべてPOLARIS-CA1と同様の性能を示します。

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Figure 4.7 保持トルクは、トルクをかけたノンブリッジクランプアームが「動き出す」直前のモーメントで測定します。

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Figure 4.9 類似他社製品のクランプフォークにおける試験2の結果。POLARIS-CA1(/M)の結果についてはFigure 4.8をご参照ください。

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Figure 4.10 POLARIS-CA1と他社製品の試験2の結果の比較。固定位置はどちらも取付けスロットの中央

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Figure 4.12 プラットフォームからのポストの取付け高さを変えて(14ポジション)測定したポストの緩みトルク。これにより、ポストPLS-P150が作業面に触れた状態でノンブリッジクランプアームに取り付けられているとき、そのポストを外すには110 in-lb(12.4 N・m)以上のトルクが必要なことが分かります。

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Figure 4.11 緩みトルクはトルクをかけたポストが「動き出した」直後のモーメントとして定義されます。
緩みトルク
目的:この試験は、ノンブリッジクランプアームに固定されたØ1インチポストPLS-P150を緩めるのに必要なトルク量を評価するために実施しました。 この試験にはクランプアームPOLARIS-CA1を使用しましたが、ほかのノンブリッジクランプアームでも同様の結果が期待できます。
試験はポストを作業面から様々な高さに固定して行いました。
手順:長さ1.5インチのØ1インチポストPLS-P150を、カスタム仕様のレーザープラットフォームに固定されたクランプアームPOLARIS-CA1に、25 in-lb(2.8 N・m)のトルクで様々に高さを変えて固定しました。次に、Figure 4.11のように、ポストが「動き出す」までポスト軸にトルクをかけました。そのトルクを緩みトルクとして記録しました。
結果:Figure 4.12のように、ノンブリッジクランプアームに固定されたポストPLS-P150を緩めるは110 in-lb (12.4 N•m) 以上のトルクが必要です。ポストがプラットフォームから13 mm上にあるときも、ポストを緩めるにはまだ約40 in-lb (4.5 N•m)のトルクが必要でした。なお、ノンブリッジクランプアームの厚さはわずか15.2 mmであることにご留意ください。
結論:ポストPLS-P150をクランプアームに取り付けるとき、ポストをプラットフォームから13 mm上で保持した場合でも、大きな外力に耐えられる非常に安定したシステムを構築することができます。運搬や設置の際の振動に対しても部品のアライメントを維持することが求められる、カスタムやOEM仕様のシステムに適しています。
ポストのたわみ

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Figure 4.13 ポストPLS-P150に対して、ノンブリッジクランプアームのエッジから0.90インチ(22.9 mm)上の位置に力を加えました。また、ポストの取付け面からの高さを変えて(9ポジション)、試験を行いました。取り付けた高さごとに、力を負荷している間と力を除去した後のポストのたわみを測定しました。
目的:この試験は、ノンブリッジクランプアームに固定されたPolarisミラーマウント用Ø1インチポストに力が加わったときに、ポストに生じる一時的および恒久的なたわみを評価するために実施しました。この試験にはクランプアームPOLARIS-CA1を使用しましたが、ほかのノンブリッジクランプアームでも同様の結果が期待できます。
手順:長さ1.5インチのØ1インチポストPLS-P150を、クランプアームPOLARIS-CA1に25 in-lb(2.8 N・m)のトルクで様々に高さを変えて固定しました。次に、ノンブリッジクランプアームのエッジから0.90インチ(22.9 mm)上の位置でポストの中心に向けて力を加えました(Figure 4.13参照)。この試験は、プラットフォームからのポストの高さを0 mm~8 mmの範囲で変えて(9ポジション)実施しました。たわみは力を負荷している間(Figure 4.14)と力を除去した後(Figure 4.15)で測定しました。
結果:Figure 4.14から、高さ8 mm以下で取り付けられたポストPLS-P150では、40 N以下の力によるたわみは0.01 mm未満であり、133 N以下の力でもたわみは0.17 mm未満であることが分かります。これらの値は力が負荷されている間の一時的なポストのたわみを示しています。 試験を行ったすべてのポスト取付け高さ(0~8 mm)で、35 N以下の力による恒久的なたわみは0.005 mm未満でした(力の除去後に測定)。また、ポスト取り付け高さが0 mmおよび2 mmでは、45 N以下の力での恒久的なたわみは測定レベル以下でした。最大の力133 Nを負荷したとき、すべてのポスト取り付け高さにおいて恒久的なたわみは0.07 mm未満でした。
結論:当社のØ1インチポストをクランプアームPOLARIS-CA1で保持すると、大きな力が加わっても非常に安定なシステムを構築できます。運搬や設置の際の振動に対しても部品のアライメントを維持することが求められる、カスタムやOEM仕様のシステムに適しています。

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Figure 4.15 負荷した力の除去後に測定されたポストのたわみ。ポスト底面の高さを取付け面から0~8 mmの範囲で変えながら測定しました。(詳細は上記「手順」をご覧ください)。ポスト-取付け面の距離が2 mm以下の場合、45 N以下の力を負荷したとき、恒久的なたわみは測定されませんでした。

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Figure 4.14 ポストに力が加わっているときに測定されたポストのたわみ。ポスト底面の高さを取付け面から0~8 mmの範囲で変えながら測定しました。(詳細は上記「手順」をご覧ください)。
広範囲の研究、先進の設計ツールを用いた数多くの設計検証や何か月間にも渡る厳格なテストの結果、極めて高い安定性が求められる実験に適した固定式ミラーマウントの部品を選択することができました。
熱ヒステリシス
多くの実験室内の温度は、空調や室内にいる人数、設備の動作状況などの影響を受けて不安定です。 そのため、アライメントに敏感な光学セットアップで使用されるマウントには、温度によるアライメントへの影響が最小限となる設計が求められます。 温度の影響は、ステンレススチールのように熱膨張係数(CTE)が小さい材質を選ぶことによって抑えられます。 しかしCTEが小さい材質で作られたマウントであっても、元の温度に戻った時、一般にミラーは元の位置に戻りません。 Polaris固定式ミラーマウントのモノリシック構造体は熱処理済みなので、熱温度によるヒステリシスの原因となりうる内部応力を除去しています。 その結果、ミラーマウントの温度をアライメントの時点での温度に戻すと、光学系のアライメントも元に戻ります。
光学素子の保持力
Polarisのもう1つの重要な設計要素は、ミラーのマウントへの取付け方法です。 他の超安定ミラーマウントでは、性能を高めるために接着剤でミラーをマウントに固定しなければなりません。 それに対してPolarisマウントでは、接着剤を使用せずに優れた性能を実現します。 マウントの設計には一体化されたフレクシャーアームを使用しており、止めネジ(セットスクリュ)を使ってミラーのエッジに押し付けます。 止めネジのみで光学素子を固定した場合、止めネジは温度が変化するにつれて動く傾向があります。 これに対して、ステンレススチール製のフレクシャーアームの保持力を利用すれば周囲温度にかかわらず、ミラーの位置をしっかりと固定できます。

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Figure 5.1 Polarisマウントは、すべて2重の真空バッグに封入して発送しています。
クリーンルームおよび真空への対応
POLARIS-19S50/Mは、クリーンルームや真空でも使用できるように設計されています。Carpenter AAA不動態化処理による化学洗浄を行い、表面から硫黄、鉄、汚染物質などを除去しています。不動態化処理の後は、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立て、2重の真空バッグに入れてクリーンルームに搬入するまでの間に汚染されないようにしています。10-5 Torrより高い真空度で使用するときは、アウトガスによる汚染を最小限に止めるために、マウントの設置前に適切なベークアウト処理を施すことを強くお勧めします。
クリーンルーム対応の梱包
真空対応のPolarisマウントは、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立てられた後、Figure 5.1のように2重の真空バッグに封入されます。真空気密により袋は密着するため、袋とマウントの摩擦が最小限に抑えられ、袋の材料が削られてクリーンなマウントを汚染することも防げます。真空封止の工程では、水分が含まれた空気がパッケージから排出されます。そのため、乾燥剤を使用することなく、不要な表面反応を防止できます。
真空バッグは輸送および保管中の空気や埃による汚染からマウントを保護し、さらに2重であることでクリーンルームへの入室手順をシンプルで有効性の高いものにすることができます。クリーンルームの外で外側の袋を外し、汚染されていない内側の袋に入ったマウントをクリーンなコンテナに入れてクリーンルーム内に搬入できます。この間、真空バッグの利点は保持されています。クリーンルーム内では、マウントを内側の袋から取り出して、すぐにご使用いただくことができます。

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Figure 6.1 トルク値が0の時、開口上のミラーの平坦度はλ/20でした(λ = 633 nm)。 プロット図の青い領域は、厚さ6 mm光学素子を取付ける際の推奨トルクを表しています。
Polaris固定式ミラーマウントは、温度変化や振動のある環境下においても、長期の使用に耐える設計となっています。 ここでは最適性能を引き出す使用方法について説明します。
モノリシック設計
Polaris固定式ミラーマウントがステンレススチールから加工されているのは、この材質の熱膨張係数(CTE)が小さく、温度によるビームのミスアライメントが小さくなるためです。 1つのステンレススチールの部品から作ることにより、アセンブリ内の接合部が最小限に抑えられるため、安定度が高くなり、また時間が経過するにつれ発生する部品のクリープを効果的に抑えられます。 取付けの際には、熱膨張係数を一致させるためにも、クランプアームPOLARIS-CA1/Mなど同じ材質から加工された部品の使用をお勧めします。
Ø6 mm精密内孔
Ø6 mmのアライメント用内孔が、マウント底部から高さ20 mmの中央にあります。 +0.025 mm/-0.000 mmの公差で精密加工されたこの内孔は、当社のクランプアームPOLARIS-CA1/Mを使用する際の精密角度調整にご使用になれます(Figure 6.3参照)。 また、Figure 6.2のように当社のØ6 mmケージ用ロッドを用いて複数のマウントのアライメントに使用することもできます。 注:この精密内孔には当社のケージ用ロッドのみ使用することをお勧めします。他の工具を使用し大きなトルクがかかると内孔にダメージを与える場合があります。
光学素子の取付け
光学素子は取付け穴の中で動いてしまうことがあるので、ミスアライメントによる影響を最小限に抑えるために、Polarisマウントを光学系に組み込む前に全ての光学素子をマウントしてください。 Polarisマウントに光学素子を取付ける際にはトルクドライバの使用をお勧めします。 光学素子を固定するフレクシャーアームに過度なトルクを加えると表面に大きな歪みが生じます。Figure 6.1では、POLARIS-19S50/Mに厚さ6 mm、Ø19 mmのミラーBB07-E02をマウントして、トルクドライバTD24でトルク量を増大させた時の表面歪みの変化を示しています。 この試験は歪みが0.175波長を超えるまで実施されました。
トルクドライバを使用せず手でフレクシャークランプを締め付けた際の性能テストも実施しています。 結果はこちらをクリックしてご覧いただけます。 手でフレクシャーアームを締めつけて光学素子を取付ける場合には、アームと光学素子の接触を感じるまで締め付ける必要があります。 光学素子はその状態でセル内に固定されます。 この方法は繰返し実施可能なうえ、光学歪みは低く抑えられる利点がありますが、最良の結果を得るためにはトルクドライバのご使用をお勧めいたします。
光学素子を設置しないままフレクシャーアームを動かさないでください。 POLARIS-19S50/Mは、光学素子を取付ける際の推奨トルク0.039~0.042 N・m(5.5 - 6 oz-in)で光学歪みが最小に抑えられるよう校正されています。フレクシャーアームに対して通常光学素子に接触する以上の力を加えた場合、この校正は無効となります。
Video 6.4 クランプアームをテーブルに設置する前にポストをクランプアームに固定すると、隙間ができて、アライメントが変わってしまったり、光学テーブルやブレッドボードの表面に損傷を与える可能性があります。
プラットフォーム表面にできるだけ近い位置への取付けを推奨
振動や温度の影響を最小限に抑えるために、光学系は最も低い位置に設置することをお勧めします。 短いポストを使用すると温度変化による垂直移動が低減し、振動がもたらす動きを小さく抑えられます。 クランプアームPOLARIS-CA1/Mを使用することにより直接レーザープラットフォームへの取付けが可能です。Ø25.4 mm (Ø1インチ)ポストを使用してマウントの高さを上げることができますが、部品のクリープが時間の経過とともに増加するのでお勧めしておりません。 Polaris固定式ミラーマウントは、ビーム高25 mm~150 mmの範囲でカスタム製品としてご注文可能です。
最初にクランプアームをテーブルに取り付けてください
Video 6.4では、ポストとクランプアームを光学テーブルに適切に取り付ける方法をご紹介しています。最初に、クランプアームをテーブルに取り付けてください。モノリシックマウントをクランプアームに取り付けてからテーブルに取り付けるとブリッジができてしまう場合があり、それによって光学アライメントが変化するだけでなく、光学テーブルやブレッドボードの表面を損傷する可能性があります(詳細は「概要」タブをご覧ください)。
接触面の研磨とクリーニング
ポストとテーブルの接触点は清浄に保ち、傷や損傷を受けないようにご注意ください。 最良の結果を得るためには、プラットフォーム表面のクリーニングに研磨石を使用し、ポストの上面・底面とマウントの底面に研磨パッドを使用することをお勧めします。また、取付け面に油分が付着すると保持力が大幅に損なわれます。クランプアーム、テーブルトップ、ポストのすべての取付け面は、メタノール、アセトン、アルコールなどで不要な油分を取り除くことをお勧めします。
Ø19 mm 光学素子
POLARIS-19S50/Mは、厚さ6 mmのØ19 mmミラーを固定する設計です。 開口部を最大に保ちながら設置面積はわずかØ25.4 mm(Ø1インチ)となります。 フレクシャーアームと止めネジ(セットスクリュ)の組合せによる3点の接触で歪みを最小限に抑え、かつ保持力と光学素子の安定性を強化します。
当社では固定式モノリシックミラーマウントPOLARIS-19S50/Mにご使用いただけるØ19 mmミラーを豊富に取り揃えております。 その中には広帯域誘電体ミラー、レーザーラインミラー、金属ミラーならびにミラーブランクが含まれます。 標準品につきましてはTable 7.1をご覧ください。
Table 7.1 Mirror Options | ||||
---|---|---|---|---|
Item # | Wavelength | Coating Type | Reflectance | Reflectance Curvesa (Click for Plot) |
Broadband Dielectric Mirrors | ||||
BB07-E01 | 350 - 400 nm | Broadband Dielectric | Ravg > 99% for 350 - 400 nm | ![]() |
BB07-E02 | 400 - 750 nm | Broadband Dielectric | Ravg > 99% for 400 - 750 nm | ![]() |
BB07-E02Pb | 400 - 750 nm | Broadband Dielectric (Backside Polished) | Ravg > 99% for 400 - 750 nm | ![]() |
BB07-E03 | 750 - 1100 nm | Broadband Dielectric | Ravg > 99% for 750 - 1100 nm | ![]() |
BB07-E03Pc | 750 - 1100 nm | Broadband Dielectric (Backside Polished) | Ravg > 99% for 750 - 1100 nm | ![]() |
BB07-E04 | 1280 - 1600 nm | Broadband Dielectric | Ravg > 99% for 1280 - 1600 nm | ![]() |
Laser Line Mirrors | ||||
NB07-K04 | 262 - 266 nm | Nd:YAG Laser Line (4th Harmonic) | Ravg > 99.0% for 262 - 266 nm | ![]() |
NB07-K05 | 300 - 308 nm | Ar-Ion Laser Line | 0° to 45° AOI: Ravg > 99.5% (S-Pol), Ravg > 98.0% (P-Pol) for 300 - 308 nm | |
NB07-K07 | 333 - 364 nm | Ar-Ion Laser Line | 0° AOI: R > 99.5% (Unpolarized) at 352 nm 45° AOI: R > 99.0% (S-Pol), R > 98.7% (P-Pol) at 352 nm | |
NB07-K08 | 349 - 355 nm | Nd:YAG Laser Line (3rd Harmonic) | Ravg > 99.5% for 349 - 355 nm | ![]() |
NB07-K10 | 458 - 528 nm | Ar-Ion Laser Line | 0° to 45° AOI: Ravg > 99.0% (S-Pol), Ravg > 99.0% (P-Pol) for 458 - 528 nm | ![]() 6° and 45° AOI |
NB07-J11 | 520 - 647 nm | Kr-Ion Laser Line | Ravg > 99.7% for 520 - 647 nm | ![]() |
NB07-K12 | 524 - 532 nm | Nd:YAG Laser Line (2nd Harmonic) | Ravg > 99.0% for 524 - 532 nm | ![]() |
NB07-K13 | 532 nm and 1064 nm | Nd:YAG Laser Line (Fundamental and 2nd Harmonic) | R > 98% at 532 nm R > 99% at 1064 nm | ![]() ![]() 532 nm 1064 nm |
NB07-K14 | 1047 - 1064 nm | Nd:YAG Laser Line (Fundamental) | Ravg > 99.5% for 1047 - 1064 nm | ![]() |
Metallic Mirrors | ||||
PF07-03-F01 | 250 - 450 nm | UV Enhanced Aluminum | Ravg > 90% for 250 - 450 nm | ![]() ![]() 12° AOI 45° AOI |
PF07-03-G01 | 450 nm - 20 µm | Protected Aluminum | Ravg > 90% for 450 nm - 2 µm Ravg > 95% for 2 - 20 µm | ![]() ![]() 12° AOI 45° AOI |
PF07-03-P01 | 450 nm - 20 µm | Protected Silver | Ravg > 97.5% for 450 nm - 2 µm Ravg > 96% for 2 - 20 µm | ![]() ![]() 12° AOI 45° AOI |
PF07-03-P01Pd | 450 nm - 20 µm | Protected Silver (Backside Polished) | Ravg > 96% for 400 - 700 nm Ravg > 97.5% for 700 nm - 2 µm | ![]() ![]() 12° AOI 45° AOI |
PF07-03-M01 | 800 nm - 20 µm | Protected Gold | Ravg > 96% for 800 nm - 20 µm | ![]() ![]() 12° AOI 45° AOI |
Mirror Blanks | ||||
PF07-03 | N/A | Mirror Blank | N/A | N/A |
Posted Comments: | |
seungeun_oh
 (posted 2017-10-06 02:45:16.393) Do you make the monolithic mirror mount without the hole for mirror? I want to glue a prism mirror on the vertical surface. nbayconich
 (posted 2017-10-06 05:44:38.0) Thank you for contacting Thorlabs. We can provide this as a custom service. I will reach out to you directly about our custom capabilities. user
 (posted 2016-10-11 14:59:54.42) I couldn't understand the large deformations due to "bridging" that you modeled. I measured table deformation using a Thor optics table, Thor pedestal, Thor clamping fork. Even with 10 ft-lb(!) of torque on the screw, the maximum table deviation was 0.0001". The fork however, flexed quite a bit. I think the modeling isn't valid. Also, why is this "bridging" a problem? tfrisch
 (posted 2016-10-25 08:57:48.0) Hello, thank you for contacting Thorlabs. The bridging is an effect by which the top skin of a breadboard or optical table will be pulled up by the screw between the clamp's points of contacts with the table. The reason this is undesirable is that it may tilt other post mounted optics nearby. In some applications where beam steering is critical (such as coupling into single mode fiber), bridging can affect performance significantly. However, in some applications, the tolerance for deviations of the beam is much looser and may not be noticed. If you would like more details on our testing, please contact us at TechSupport@Thorlabs.com. tmorgus
 (posted 2015-09-11 14:14:33.953) While we don't currently have a 0.5" version in design it is something that Thorlabs could offer. One of the primary goals of the Polaris line of mounts is stability. 19mm was the largest diameter optic that could be held in a monolithic mount that met our performance criteria when starting from a 1" diameter cylinder. I'll send you an email as I would be interested in your thoughts on expanding the product line. Sincerely, Tyler, Thorlabs Mechanics Business Unit j.fischer
 (posted 2015-09-11 10:48:26.807) Are there any plans for a version designed for 0.5" Optics?
What is the reason for the 19mm choice? |
当社では、側面固定型、SMネジ付き、低歪み、 ピエゾアジャスタ付き、上部アジャスタ付き、接着固定式などのキネマティック光学マウントのほかに、固定式モノリシックミラーマウント、固定式光学マウント、XY移動マウント、5軸キネマティックマウント、キネマティックプラットフォームマウントなど、様々なPolarisマウントをご用意しております。下の表では、当社のすべてのPolarisマウントのラインナップを、マウントのタイプ、光学素子取付け穴のサイズ、光学素子の保持方法、アジャスタの種類(固定式マウントの場合は用途)などで分類して表記しています。また、右下の表に示すように、Polarisマウント用に設計されたアクセサリもご用意しています。下の表では、簡潔に表記するために冒頭の「POLARIS」を省略し、型番末尾のみを掲載しています。下の写真をクリックすると拡大できます。
Polaris Mount Adjuster Types | |||||
---|---|---|---|---|---|
Side Hole | Hex | Adjuster Knobs | Adjuster Lock Nuts | Piezo Adjusters | Vertical-Drive Adjusters |
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
Polaris Kinematic Mounts for Round Optics | ||||
---|---|---|---|---|
Optic Retention Method | Side Lock | SM Threaded | Low Distortion | Glue-In |
Ø1/2" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | - | - | - | -K05C4 -K05G4 |
2 Hex Adjusters | -K05S1 | -K05T1 | -K05F1 | - |
2 Adjusters with Lock Nuts | -K05S2 | -K05T2 | -K05F2 | - |
2 Piezoelectric Adjusters | -K05P2 | - | - | - |
2 Vertical Adjusters | -K05VS2 -K05VS2L | - | - | - |
3 Hex Adjusters | -K05 | - | - | - |
3 Adjusters with Lock Nuts | - | -K05T6 | -K05F6 | - |
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | - | -K05XY | - | - |
Ø19 mm (3/4") Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K19S4 | - | -K19F4/M | -K19G4 |
Ø25 mm Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K25S4/M | - | -K25F4/M | - |
Ø1" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K1S4 | - | - | -K1C4 -K1G4 |
2 Hex Adjusters | -K1E2 -K1-2AH | -K1T2 | -K1F2 | - |
2 Adjuster Knobs | - | -K1T1 | -K1F1 | - |
2 Piezoelectric Adjusters | -K1S2P | - | - | - |
2 Vertical Adjusters | -K1VS2 -K1VS2L | - | - | - |
3 Side Hole Adjuster | -K1S5 | - | - | - |
3 Hex Adjusters | -K1E3 -K1-H | -K1T3 | - | - |
3 Adjuster Knobs | -K1E -K1 | -K1T | -K1F | - |
3 Piezoelectric Adjusters | -K1S3P | - | - | - |
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | - | -K1XY | - | - |
Optic Retention Method | Side Lock | SM Threaded | Low Distortion | Glue-In |
Ø1.5" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K15S4 | - | -K15F4 | - |
2 Vertical Adjusters | -K15VS2 -K15VS2L | - | - | - |
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | - | -K15XY | - | - |
Ø50 mm Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K50S4/M | - | -K50F4/M | - |
Ø2" Optics | ||||
2 Hex Adjusters | -K2S2 | -K2T2 | -K2F2 | - |
2 Adjuster Knobs | -K2S1 | -K2T1 | -K2F1 | - |
2 Piezoelectric Adjusters | -K2S2P | - | - | - |
2 Vertical Adjusters | -K2VS2 -K2VS2L | - | - | - |
3 Hex Adjusters | -K2S3 | -K2T3 | -K2F3 | - |
3 Adjuster Knobs | -K2 | -K2T | -K2F | - |
Ø3" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K3S4 | - | - | - |
3 Side Hole Adjusters | -K3S5 | - | - | - |
Ø4" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | - | - | -K4F4 | - |
Ø6" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | - | - | -K6F4 | - |
Polaris XY Translation Mounts for Round Optics | ||
---|---|---|
Optic Retention Method | SM Threaded | Representative Photos |
Ø1/2" Optics | ![]() ![]() | |
2 Hex Adjusters (X/Y) | -05CXY | |
-05XY | ||
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | -K05XY | |
Ø1" Optics | ||
2 Hex Adjusters (X/Y) | -1XY | |
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | -K1XY | |
Ø1.5" Optics | ||
2 Hex Adjusters (X/Y) & 3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) | -K15XY |
Polaris Fixed Mounts for Round Optics | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
Optic Retention Method | Side Lock | Low Distortion | Glue-In | Representative Photos | ||
Ø1/2" Optics | ![]() ![]() ![]() ![]() | |||||
Optimized for Mirrors | - | -B05F | -C05G | |||
Optimized for Beamsplitters | -B05S | - | -B05G | |||
Optimized for Lenses | - | - | -L05G | |||
Ø19 mm (Ø3/4") Optics | ||||||
Optimized for Mirrors | -19S50/M | - | - | |||
Ø1" Optics | ||||||
Optimized for Mirrors | - | -B1F | -C1G | |||
Optimized for Beamsplitters | -B1S | - | -B1G | |||
Optimized for Lenses | - | - | -L1G | |||
Ø2" Optics | ||||||
Optimized for Mirrors | - | -B2F | -C2G | |||
Optimized for Beamsplitters | -B2S | - | - |
Polaris Kinematic 1.8" x 1.8" Platform Mount | ||
---|---|---|
Optomech Retention Method | Tapped Holes & Counterbores | ![]() |
2 Adjuster Knobs | -K1M4(/M) |
Accessories for Polaris Mounts | |
---|---|
Description | Representative Photos |
Ø1/2" Posts for Polaris Mounts | ![]() |
Ø1" Posts for Polaris Mounts | |
Non-Bridging Clamping Arms | ![]() |
45° Mounting Adapter | ![]() |

Specificationsa | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
Optic Size | Ø19 mm | |||||
Optic Thickness (Min) | 2 mm (0.08") | |||||
Beam Heightb, c | 50 mm (1.97") | |||||
Recommended Optic Mounting Torque | 5.5 - 6.0 oz-in for 6 mm Thick Optics | |||||
Mounting Tapd | M6 x 1.0 Tap | |||||
Alignment Pin Holes | Two Ø2 mm Holes for DIN 7-m6 Ground Dowel Pins (Not Included) Around Mounting Tap (See Drawing in Specs Tab) | |||||
Operating Temperature Range | -30 to 200 °C |


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POLARIS-CA1/Mの保持トルクはこちらからご覧いただけます。*
Figure G3.1 ノンブリッジクランプアームは広範囲な試験を実施することにより、高い性能が確認されています。詳細については「クランプアームのデータ」のタブをご覧ください。
*M6 x 1.0および1/4"-20のクランプトルク値は、ポストとテーブルへのクランプ力が同じになるよう調整されています。また、#18-8ステンレススチール製ネジの推奨締め付けトルクは、M6 x 1.0ネジでは8.8 N-m、1/4"-20ネジでは75.2 in-lbsです。推奨トルク値を超えるとネジの破損につながる恐れがあります。

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Figure G3.2 アームのどちらのフラットな面もテーブル側に向けて取付けることができるため、コンパクトなセットアップも可能です。

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Figure G3.3 側面のM6ネジがクランプ内孔を締め付け
- フレクシャークランプ機構による3点接触
- Ø25.4 mm固定式PolarisマウントおよびPolarisマウント用Ø25.4 mmポストに対応(Table G3.6参照)。
- 深さ15.2 mmのクランプ部により6.4 mmまでの高さ調整が可能
- ポストは360°回転可能
- M6キャップスクリュに対応する長さ19.1 mmまたは33.0 mmのスロット
- 熱処理により応力除去されたステンレススチールによる高いクランプ力
- 両面使用可能な設計により、左右どちら向きでも使用可能(Figure G3.3参照)
- 高安定なためPolarisミラーマウント用に適した製品
- 適切なベークアウトにより、25 °Cで10-9Torrまでの真空度に対応
- 表面の平面度: ±0.02 mm
ノンブリッジクランプアームは、当社のØ25.4 mm固定式PolarisマウントまたはPolarisマウント用Ø25.4 mmポストを安定に取り付けるのに適した製品です。 すべてのクランプアームは熱処理によって応力の除去されたステンレススチールの棒材から加工されており、取付けネジに対する最小限の締め付けトルクで極めて高い保持力が得られます(Figure G3.1参照)。
クランプアームの上面と底面はフラットでブリッジ(隙間)が無く、光学テーブルやその他の取付け面に対してどちら側の面を向けても使用可能です。そのためクランプを左右どちらの向きにも配置でき、また光学部品を互いに近接して配置して設置面積を最小限に抑えることもできます(Figure G3.2参照)。アーム両面のスロット周りにあるリリーフカットにより、平面度±0.02 mmの表面がネジやワッシャによる損傷から保護され、より安定した取付けが可能です。
スロットの長さは19.1 mmと33.0 mmの2種類をご用意しており、厳しいレーザ共振器のセットアップ等の用途にも柔軟に対応できます。こちらのクランプアームはØ25.4 mmポストのみに対応します。Ø25 mmポストにはご使用いただけません。フレクシャークランプの内径が大きすぎてクランプしようとしてもポストと接触しません。Ø25 mmポストシステム用には取付け穴がØ25 mmのクランプアームをご用意しております。
ノンブリッジ設計:業界標準のクランプフォークと当社のノンブリッジクランプアームの比較
標準的なクランプフォークの設計では、台座付きポストやポストホルダを固定する際、Figure G3.4のようなブリッジ(隙間)ができます。この設計では、取り付けたときにブリッジ(隙間)の下のプラットフォームの一部分を上に引っ張り、その部分に多少のダメージを与えます。ノンブリッジクランプアームでは、Figure G3.5のように上部と底部をフラットにすることでこの問題を解決しています。

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Figure G3.5 ノンブリッジクランプアームを使用するとブリッジ(隙間)はできません。
Figure G3.1にあるフレクシャークランプは側面のM6 x 1.0キャップスクリュで操作しますが、ポストは中央で360°回転できます。フレクシャークランプと取付け用のスロットは別々のネジで固定されるため、クランプフォークの位置とポストの回転は独立に調整可能です。ポストを深さいっぱいに挿入することで最良の性能が得られますが、取付け穴の深さが15.2 mmあるため、ポストの高さは6.4 mmまで調整可能です。
ノンブリッジクランプアームは広範囲な試験を実施することにより、高い性能が確認されています(Figure G3.1参照)。最適な性能を得るため、クランプアームはフレクシャークランプネジを1.75~3 N•mのトルクで締め付けることをお勧めします。また、テーブルまたはプラットフォームに取付けるときには、4.75~7 N•mのトルクで締め付けることを推奨します。なお、M6 x 1.0ネジと1/4"-20ネジの効率には差があるため、ミリ規格とインチ規格のクランプに関するトルク値は単純に単位変換したものではありませんのでご注意ください。M6 x 1.0ネジの効率は1/4”-20ネジよりも約5%低くなります。これはネジの直径とピッチの違いによるものです。最良の結果を得るためには、最大推奨トルクで締め付けてください。トルク値は、トルクドライバを使用するとダイヤルで設定可能です。
Table G3.6 Specifications | ||||
---|---|---|---|---|
Item # | Compatible Post Size | Clamping Screw | Slot Length | Footprint |
POLARIS-SCA1 | Ø1" (25.4 mm) | 1/4"-20 (3/16" Hex) | 0.75" (19.1 mm) | 2.78" x 1.60" (70.5 mm x 40.6 mm) |
POLARIS-CA1 | 1.30" (33.0 mm) | 3.33" x 1.60" (84.5 mm x 40.6 mm) | ||
POLARIS-SCA1/M | M6 x 1.0 (5 mm Hex) | 0.75" (19.1 mm) | 2.78" x 1.60" (70.5 mm x 40.6 mm) | |
POLARIS-CA1/M | 1.30" (33.0 mm) | 3.33" x 1.60" (84.5 mm x 40.6 mm) |