結晶ミラーコーティング


  • High-Reflectance Optical Coatings for 900 nm to 5.0 µm
  • Coated Diameters Up to Ø200 mm with Custom Geometries
  • Adhesive-Free Direct Bonding to Curved or
    Planar Substrates

A selection of optics coated with our crystalline mirror coatings.

Lower Thermal Resistivity*

Lower Brownian Noise*

Lower Mid-IR Absorption*

*When Compared to Sputtered Amorphous Thin-Film Coatings

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Noise of Crystal Mirrors Compared to Sputtered MirrorsClick to Enlarge
結晶ミラーは、アモルファスコーティングと比べて機械的ノイズが低いことが示されています(Cole, GD et al., 20132013。詳細は
関連出版物」のタブ参照)

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2017 Prism Award Winner
2017 Materials and Coatings

Stocked Mirrors Available

特長

  • 単結晶GaAs/AlGaAs光学コーティング
  • 900 nm~5.0 µmで高い反射率
  • 様々な基板に直接接合
  • 低い光の吸収と散乱
  • 低い熱抵抗
  • 平面および凹面ミラーの標準品はこちらからご覧ください。

用途

  • 高フィネスレーザ共振器
  • 低ノイズ高精度干渉計
  • 高出力レーザーシステム
  • 中赤外域での分光
  • 原子時計用超安定化レーザ
  • 重力波検出器用ミラー

Thorlabs Crystalline Solutionsは、お客様固有の要件に合わせた、高性能な単結晶ミラーコーティングと新しい製造工程をご提供いたします。当社では、光学システム設計や接着剤不要の直接接合を含む高度な微細加工などにおいて専門性の高い技術を有し、超高性能な光学デバイスやシステムを製造することができます。

当社では特定の領域で優れた性能を発揮するように設計された3種類のGaAs/AlGaAsコーティングをご用意しております。低ブラウニアンノイズのxtal stable™、中赤外光の吸収率が小さいxtal mir™、および低熱抵抗のxtal therm™ です。当社の対応能力の高いコーティング工程と直接接合における高度な専門技術を用いることで、お客様の用途に合ったカスタムコーティングと異種材料の接合が可能です。ミラーコーティングは任意の形状にエッチングが可能であり、また幅広い種類の曲面や平面の基板材料に直接接合できます。必要とされる結晶ミラーの要件に関するご相談は、当社までお問い合わせください。

GaAs/AlGaAsなどの単結晶半導体は疑似バルクの特性を有し、スパッタリングにより形成されたアモルファスの誘電体コーティングよりも機械的ノイズが低くなっております(右のグラフ参照)。これは分子線エピタキシー法によって形成された、ほとんど欠陥の無い結晶格子によるものです(詳細は「製造・コーティング技術」タブをご参照ください)。

結晶コーティング付きのミラーは、高性能な単一のレーザ用光学素子としても、あるいはレーザ用共振器としてもご使用いただけます。当社ではミラーのコーティング、スペーサの入手、オプティカルコンタクト、さらに試験までも含む、参照用共振器の組み立てサービスもご提供しております。詳細については当社の「高フィネス共振器」のタブをご覧ください。このようなミラーやレーザ用共振器は、その低ノイズと高反射率の特性により、レーザをベースにした幅広いアプリケーションにおいて重要なコンポーネントになっています。当社の平面および凹面のxtal stable™ミラーの標準品についてはこちらをご覧ください。

時間・空間の超精密測定
当社独自の結晶コーティング技術により、熱ノイズ性能が大幅に改善された光共振器を構築できます。当社の単結晶ミラーを用いたミラーアセンブリでは、スパッタリング蒸着によるアモルファスミラーコーティングに比べて、熱機械(ブラウニアン)ノイズが1/10になります。この熱変動の大幅な低減により、参照用光共振器の全体的な周波数安定度が大幅に改善できます。

高出力レーザ用共振器の構築
高出力レーザは、反射光学素子に残留する避けることのできない光の吸収によってその性能が制限されます。熱伝導率の低いスパッタリングコーティング(約1 W/(m • K)ではヒートシンクの効果が制限されるため、コーティングとレーザーシステムの両方で熱による構造的ダメージを避けようとします。GaAs/AlGaAs DBRの熱伝導率は、従来のスパッタリングコーティングと比べて30倍以上あります。この顕著な性能向上により、基板が転写された結晶コーティングは、優れた熱管理を必要とする光学系に適した選択肢となります。

高分解能微量ガスセンシング
一般的な誘電体材料に比べ、GaAs/AlGaAsをベースとした干渉コーティングは、2~5 μmの重要な中赤外スペクトル域において光損失がずっと小さく、吸収損失は10 ppm未満です。基板が転写された半導体材料を使用して実施された最初の試験(JILA/NISTのYe氏グループが実施。「関連出版物」タブ参照)では、共振器は10,000を超えるフィネスを有しながら、同時に71%の反射コントラストが得られています。

Key Specifications
Center WavelengthBetween 900 nm and 2.0 µm
Reflectance> 99.99% (Typical)
> 99.999% (Max)
Substrate MaterialTypically Fused Silica
(Other Materials Possible)
Loss Anglea< 4 x 10-5 at 300 K
< 5 x 10-6 at 10 K
Temperature RangeCryogenic, Room Temperature, and
High Temperature Solutions Available
Coating Surface Roughness< 0.15 nm (RMS)
Surface Flatness
< λ/10 at 633 nm (Peak to Valley)
  • 仕様についての詳細は「製造・コーティング技術」タブをご覧ください。

crystal stable logo
Ultralow Brownian Noise Optics

  • 中心波長: 900 nm~2.0 µmの間
  • 光吸収: < 1 ppm
  • 光散乱: < 5 ppm
  • 平面および凹面ミラーの標準品もご用意しております。

光吸収とブラウニアンノイズが極めて小さい高性能ミラーは、光原子時計、小型参照用光共振器、安定化レーザ、次世代の重力波検出器などを構築するうえで重要な構成要素です。当社のxtal stable™光学素子に用いられている高いQ値をもたらす単結晶コーティングは、熱機械的なゆらぎを大きく減少させ、精密干渉計の全体的な周波数安定度を大幅に改善します。当社の結晶コーティングは、画期的な実験や最先端の市販製品にも採用され、レーザ線幅と共振器のノイズ性能の限界を押し上げてきました。

Key Specifications
Center WavelengthBetween 2.0 µm and 5.0 µm
TransmissionTunable, per Customer Request
Substrate MaterialTypically Single-Crystal Silicon
(Other Materials Possible)
Loss Anglea< 4 x 10-5 at 300 K
< 5 x 10-6 at 10 K
Temperature RangeCryogenic, Room Temperature, and
High Temperature Solutions Available
Coating Surface Roughness< 0.15 nm (RMS)
Surface Flatness
< λ/10 at 633 nm (Peak to Valley)
  • 詳細は「製造・コーティング技術」タブをご覧ください。

crystal mir logo
Ultralow Loss Mid-IR Optics

  • 中心波長: 2.0 µm~5.0 µmの間
  • 光損失: < 40 ppm (散乱および吸収)
  • 帯域幅:200 nm~400 nm(FWHM)

中赤外スペクトル域における光損失を小さくできたことで、長波長レーザや分光システムに関連する新しい応用分野が切り開かれました。そこには医療用や環境モニタリング用のデバイスなどが含まれます。大気科学、医療、国家安全保障などの分野において重要とされる多くの大きな分子は、この波長域に基本振動回転遷移線を有しているため、高性能な中赤外域の光学素子は大変注目されています。キャビティエンハンスト分光法では最も高い感度が得られますが、そのような中赤外域での検出システムでは、結晶ミラー技術を用いた損失の低い光学素子によって顕著な性能向上がもたらされています。

Key Specifications
Center WavelengthBetween 900 nm and 5.0 µm
TransmissionTunable, per Customer Request
Substrate MaterialTypically Diamond or SiC
(Other Materials Possible)
Loss Anglea< 4 x 10-5 at 300 K
< 5 x 10-6 at 10 K
Temperature RangeCryogenic, Room Temperature, and
High Temperature Solutions Available
Coating Surface Roughness< 0.15 nm (RMS)
Surface Flatness
< λ/10 at 633 nm (Peak to Valley)
  • 仕様についての詳細は「製造・コーティング技術」タブをご覧ください。

crystal therm logo
Thermally Optimized Optics

  • 中心波長:900 nm~5.0 µmの間
  • 光損失: < 5 ppm(散乱および吸収)
  • コーティングの熱伝導率: > 20 W/(m • K)

xtal therm™は高出力および超短パルスレーザーシステム用の結晶ミラーです。従来のスパッタリングコーティングの20倍以上の熱伝導率を有するこのミラーは、条件の厳しい環境でも優れた熱管理を行うことができ、通常は高性能なSiCまたはダイヤモンド基板に結合されます。この構造ではアクティブな機能(例:可飽和吸収)を実現することもできます。

Key Specifications
Example Substrate MaterialsaFused Silica, Si, GaAs, Sapphire, SiC, Diamond, YAG, YVO4, Ti:Sapphire
Coated AreaUp to Ø200 mm
Custom Geometries Possible
Coating Surface Roughness< 1 nm
Coating Bow/Wrap< 10 µm
Radius of Curvature≥ 1 cmb
Surface Flatness
< λ/10 at 633 nm (Peak to Valley)
  • その他の基板については、当社までお問い合わせください。
  • コーティングの厚さに依存

crystal custom logo
Custom Optics Designed for Your Application

  • 接着剤無しで様々な基板に直接接合
  • 任意形状のコーティングに対応
  • 光学性能はカスタマイズ可能

当社独自の直接接合技術を用いて、いくつもの異なる材料を接合するためのxtal custom™サービスをご提供しております。中間層の無い低応力の工程で、様々な種類の材料をバルクコンポーネント、ウェハ、またはチップの形で結合できます。基板は平面でも曲面でも対応可能です。曲率半径は最小1 cmまで対応いたします。コーティングの光学性能は特定のシステムのニーズに合わせて調整可能です。要件については当社までご相談ください。

Custom Geometries基板およびコーティングは任意の形状で作成できます。
Technician Visually Inspecting a Gallium WaferClick to Enlarge
接合完了を検査中(Garrett Cole, founder of CMS)

製造・コーティング技術

分子線エピタキシー法(MBE)は、半導体構造を作成するのに伝統的に用いられてきた実績のある真空蒸着技術です。この工程では、基板全体に均一に分布する単分子層を形成するような速度で蒸着を行います。MBEの精密さと正確さを活用することで、欠陥密度の低い高純度の単結晶GaAs/AlGaAs多層膜を蒸着し、光学干渉コーティングを形成することができます。試験で基準が満たされると、コーティングを犠牲ウェハ(Sacrificial Wafer)から剥離し、様々な種類の基板の1つに接合させます。

当社の結晶コーティングの要所は、GaAsとAlGaAsが幅広い温度範囲において非常に近い格子定数をもつことにあります。GaAsウェハを基板として使用しますが、それはコーティング全体のための結晶テンプレートとして機能します。その結果、分子レベルにおいてアモルファス固体よりも構造的に剛性の高い単結晶が得られます。この格子整合により、層間応力が除去されるだけでなく、周波数に依存するノイズパワースペクトル密度(NPSD)も減少します。NPSDは、複素形式で表されたヤング率の中に現れる、物質系の損失角に正比例します。この関係性についてはCole, GD et al., 2013で研究されています。詳細は「関連出版物」タブをご参照ください。

MBEの精度とこれらの材料固有の特性とを組み合わせることで、反射率が99.99%を超え、近赤外での散乱と吸収による全損失が5 ppm未満のミラーコーティングを実現することができました。

1.コーティング

Coating Icon

GaAs/AlGaAs多層膜は、直接接合の前駆体(プリカーサ)としてGaAsの犠牲ウェハ上に蒸着されます。これは結晶格子が成長するための完全に近いテンプレートとなります。これに対し、従来の多くの薄膜コーティング法では、最終基板上にアモルファスコーティングを直接蒸着します。

2.試験

Test Icon

犠牲ウェハ上で結晶コーティングを成長させることで、最終基板に接合する前にそれぞれのコーティングの光学性能と表面品質を試験することができます。ほかの方法とは異なり、この工程ではコーティングに欠陥があっても基板を廃棄せずに済みます。

3.剥離

Coating Release Icon

コーティングが要求仕様を満たすことが確認できたら、リソグラフィやエッチング技術を用いて形状を精密に限定します。その後コーティングをGaAsウェハより剥離します。当社では、最小Ø20 µmから最大Ø200 mmまでの範囲で、任意の形状のコーティングが可能です。

4.接合

Direct Bond Icon

当社独自の直接接合工程により、接着剤やはんだ付けなどの中間層無しで、異種材料を恒久的に接合することができます。当社では、結晶ミラーを溶融石製、シリコン(Si)、GaAs、サファイア、SiC、ダイヤモンド、YAG、YVO4、Ti:サファイアなどの基板に接合するのに、この直接接合技術を用いてきました。

レーザ用共振器の組み立てサービス

当社では参照用共振器のニーズに対応して、オプティカルコンタクトのサービスをご提供しています。お客様ご自身でスペーサと超低膨張(ULE)補償リングをご用意いただくことも、当社で調達するために仕様をご提示いただくことも可能です。当社の専門技術者が、それらのコンポーネントと当社の結晶コーティングミラーとのオプティカルコンタクトを、ISOクラス1000のクリーンルーム内で行います。接着剤無しの直接接合により、ブラウニアンノイズに寄与する要因がレーザ共振器のミラーコーティング、ミラー基板、およびスペーサだけに限定されるため、安定度と測定感度が向上します。

結晶ミラー技術を用いることで、低ノイズフロアを維持しながら光共振器の大きさを大幅に小さくすることができます。その結果、小型で軽量の光共振器を構築し、システムに組込むことができます。全体的なサイズを抑えることは、参照用光標準器を用いた将来の宇宙技術による航行システムでは、最初に要求される条件です。

完成した共振器は最終段階でフィネスとミラー性能の試験を行うため、お客様に届きしだい使用可能なフル機能の参照用共振器をご提供できます。各共振器には個別の試験報告書が添付されます。また生データや試験方法についてもご要望に応じてご提供いたします。

当社のレーザ用共振器は、様々な厳しい条件のアプリケーションで使用されてきた実績があります。現在、結晶ミラー技術を用いた参照用低温光共振器の試験が行われており、周波数安定度において世界記録を更新しています。期待される安定度は、これまで到達できなかった積分時間1秒でΔf/f<10-17というレベルを超えるため、光原子時計の性能の新たな目標を設定するのに貢献しています(Cole, GD et al., 2013。詳細は「関連出版物」タブを参照)。結晶コーティングは、レーザ干渉計による重力波検出器の限界感度について大幅な改善をもたらします。こちらの低ノイズミラを採用することにより、重力波天文台で観測する空間の体積を増大させることも可能です(Mitrofanov, VP et al. 2015。詳細は「関連出版物」タブを参照)。

当社では、お客様が必要とされる要件や完成されたシステムのご提供方法などについてのご相談を承っております。

結晶ミラーの関連出版物

当社の結晶ミラーは、研究開発や産業用として幅広く試験が行われ、実際に使用されています。その結果、GaAs/AlGaAsコーティングは2008年から最先端の研究で取り上げられてきました。下記のリストは、当社の結晶ミラーを取り上げた論文の例です。当社の結晶ミラーについてお客様が発表された文献等を是非メールで当社までお送りください。お客様の行われたご研究は、将来の技術開発への取り組みに対して大きな刺激となります。

2022

 

Chang L, Cole GD, Moody G, Bowers JE. "CSOI: Beyond Silicon-on-Insulator Photonics." Optics and Photonics News. 2022; 33(1), 24-31.

Priante D, Zhang M, Albrecht AR, Bek R, Zimmer M, Nguyen C, Follman D, Cole GD, Sheik-Bahae M. "In-well pumping of a membrane external-cavity surface-emitting laser." IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics. January-February 2022; 28(1), 1-7.

2021

 

Winkler G, Perner LW, Truong G-W, Zhao G, Bachmann D, Mayer AS, Fellinger J, Follman D, Heu P, Deutsch C, Bailey DM, Peelaers H, Puchegger S, Fleisher AJ, Cole GD, Heckl OH. "Mid-infrared interference coatings with excess optical loss below 10 ppm." Optica. 2021 May 14; 8(5), 686-696.

Nery MT, Venneberg JR, Aggarwal N, Cole GD, Corbitt T, Cripe J, Lanza R, Willke B. "Laser power stabilization via radiation pressure." Optics Letters. 2021 April 14; 46(8), 1946-1949.

Priante D, Zhang M, Albrecht AR, Bek R, Zimmer M, Nguyen C, Follman D, Cole GD, Sheik-Bahae M. "Demonstration of a 20 W membrane-external-cavity surface-emitting laser for sodium guidestar applications." Electronics Letters. 2021 January 20; 57(8), 337-338.

2020

 

Cripe J, Cullen TJ, Chen Y, Heu P, Follman D, Cole GD, and Corbitt T. "Quantum Backaction Cancellation in the Audio Band." Physical Review X. 2020 September 23; 10: 031065.  

Aggarwal N, Cullen TJ, Cripe J, Cole GD, Lanza R, Libson A, Follman D, Heu P, Corbitt T, Mavalvala N. "Room-temperature optomechanical squeezing." Nature Physics. 2020 July 7; 16: 784-788.

2019

 

Koch P, Cole GD, Deutsch C, Follman D, Heu P, Kirchhoff R, Leavey S, Lehmann J, Oppermann P, Rai AK, Tornasi Z, Wöhler J, Wu DS, Zederbauer T, Lück H. "Thickness uniformity measurements and damage threshold tests of large-area GaAs/AlGaAs crystalline coatings for precision interferometry." Optics Express. 2019 December 9; 27: 36731-36740.

Yap MJ, Cripe J, Mansell GL, McRae TG, Ward RL, Slagmolen BJJ, Shaddock DA, P Heu, Follman D, Cole GD, Corbitt T, McClelland DE. "Broadband reduction of quantum radiation pressure noise via squeezed light injection." Nature Photonics. 2019 October 7.

Truong GW, Winkler G, Zederbauer T, Bachmann D, Heu P, Follman D, White ME, Heckl OH, and Cole GD. "Near-infrared scanning cavity ringdown for optical loss characterization of supermirrors." Optics Express. 2019 July 8; 27: 19141-19149.

Cripe J, Aggarwal N, Lanza R, Libson A, Singh R, Heu P, Follman D, Cole GD, Mavalvala N, and Corbitt T. "Measurement of quantum back action in the audio band at room temperature." Nature. 2019 April 18; 568: 364-378.

Penn SD, Kinley-Hanlon MM, MacMillan IAO, Heu P, Follman D, Deutsch C, Cole GD, and Harry GM. "Mechanical Ringdown Studies of Large-Area Substrate-Transferred GaAs/AlGaAs Crystalline Coatings." Journal of the Optical Society pf America B. 2019 April 1; 36: C15-C21.

Anyi CL, Thirkettle RJ, Zou D, Follman D, Cole GD, Schreiber KU, and Wells JPR. "The Macek and Davis Experiment revisited: A large ring laser interferometer operating on the 2s2 -> 2p4 transition of neon." Applied Optics. 2019 January 10; 58: 302-307.

2018

 

Pohl J, Cole GD, Zeimer U, Aspelmeyer M, and Weyers M. "Reduction of absorption losses in MOVPE-grown AlGaAs Bragg Mirrors." Optics Letters. 2018 August 1; 43: 3522-3525.

Cripe J, Danz B, Lane B, Lorio M-C, Falcone J, Cole GD, Corbitt T. "Observation of an optical spring with a beamsplitter." Optics Leters. 2018 May 1; 43: 2193-2196.

Yang Z, Follman D, Albrecht AR, Heu P, Giannini N, Cole GD, and Sheik-Bahae M. "16 W DBR-free membrane semiconductor disk laser with dual-SiC heatspreader." Electronics Letters. 2018 April 5; 54: 430-432.

Marchiò M, Flaminio R, Pinard L, Forest D, Deutsch C, Heu P, Follman D, and Cole GD. "Optical performance of large-area crystalline coatings." Optics Express. 2018 March 5; 26: 6114-6125.

Cripe J, Aggarwal N, Singh R, Lanza R, Libson A, Yap M-J, Cold GD, McClelland DE, Mavalvala N, Corbitt T. "Radiation-pressure-mediation control of an optomechanical cavity." Physical Review A. 2018 January 18; 97: 013827.

2017

 

Cole G, White M, Aspelmeyer M, Pawlu C. "Semiconductor Supermirrors: Advancing Precision Laser Optics with Substrate-Transferred Epitaxial Films." Compound Semiconductor. 2017 May 10; 23(3): 26-33.

2016

 

Bjork BJ, Bui TQ, Heckl OH, Changala PB, Spaun B, Heu P, Follman D, Deutsch C, Cole GD, Aspelmeyer M, Okumura M, and Ye J. "Direct frequency comb measurement on OD + CD -> DOCO kinetics." Science. 2016 October 28; 354: 444-448.

Cole GD, Zhang W, Bjork BJ, Follman D, Heu P, Deutsch C, Sonderhouse L, Robinson J, Franz C, Alexandrovski A, Notcutt M, Heckl OH, Ye J, and Aspelmeyer M. "High-performance near- and mid-infrared crystalline coatings." Optica. 2016 June; 3: 647-656.

Diebold A, Zengerle T, Alfieri CGE, Schriber C, Emaury F, Mangold M, Hoffmann M, Saraceno CJ, Golling M, Follman D, Cole GD, Aspelmeyer M, Südmeyer T, and Keller U. "Optimized SESAMs for kilowatt-level ultrafast lasers." Optics Express. 2016 May; 24: 10512-10526.

Chalermsongsak T, Hall ED, Cole GD, Follman D, Seifert F, Arai K, Gustafson EK, Smith JR, Aspelmeyer M, and Adhikari RX. "Coherent cancellation of photothermal noise in GaAs/Al0.92Ga0.08As Bragg mirrors." Metrologia. 2016 March 9; 53: 860-868.

Singh R, Cole GD, Cripe J, Corbitt T. "Stable optical trap from a single optical field utilizing birefrigence." Physical Review Letters. 2016 November 18; 117: 213604.

2015

 

Mitrofanov VP, Chao S, Pan HW, Kuo LC, Cole GD, Degallaix J, and Willke B."Technology for the next gravitational wave detectors." Science China Physics, Mechanics & Astronomy. 2015 December; 58: 120404.

Steinlechner J, Martin IW, Bell A, Cole GD, Hough J, Penn S, Rowan S, and Steinlechner S. "Mapping the optical absorption of a substrate-transferred crystalline AlGaAs coating at 1.5 µm." Classical and Quantum Gravity. 2015 May 21; 32: 105008.

Schreiber KU, Thirkettle RJ, Hurst RB, Follman D, Cole GD, Aspelmeyer M, and Wells JPR. "Sensing Earth rotation with a helium-neon ring laser operating at 1.15 µm." Optics Letters. 2015 April 15; 40: 1705-1708.

2013

 

Cole GD, Zhang W, Martin MJ, Ye J, and Aspelmeyer M. "Tenfold reduction of Brownian noise in high-reflectivity optical coatings." Nature Photonics. 2013 August; 7: 644-650.

2012

 

Cole GD. "Cavity optomechanics with low-noise crystalline mirrors." SPIE Optics & Photonics, Optical Trapping and Optical MicromanipulationIX, San Diego, CA, USA. 2012 August 12-16; 8458-07.

2011

 

Cole GD, Wilson-Rae I, Werbach K, Vanner MR, and Aspelmeyer M. "Photon tunnelling dissipation in mechanical resonators." Nature Communications. 2011 March 8; 2: 231.

2010

 

Cole GD, Bai Y, Aspelmeyer M, and Fitzgerald EA. "Free-standing AlxGa1-xAs heterostructures by gas-phase etching of germanium." Applied Physics Letters. 2010 June 28; 96: 261102.

Cole GD, Wilson-Rae I, Vanner MR, Gröblacher S, Pohl J, Zorn M, Weyers M, Peters A, and Aspelmeyer M. "Megahertz monocrystalline optomechanical resonators with minimal dissipation." 23rd IEEE International Conference on MEMS, Hong Kong, China. 2010 January 24-28; 847-85.

2008

 

Cole GD, Gröblacher S, Gugler K, Gigan S, and Aspelmeyer M. "Monocrystalline AlxGa1-xAs heterostructures for high-reflectivity high-Q micromechanical resonators in the megahertz regime." Applied Physics Letters. 2008 June 30; 92: 261108.

Damage Threshold Specifications
Coating NameLaser TypeDamage Thresholda
xtal stable™
xtal mir™
xtal therm™
CWb46.2 kW/cm (1064 nm, Ø5.5 mm)
Pulsed5 J/cm2 (1030 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.240 mm)
  • すべての直径は1/e2値です。
  • ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。線形パワー密度が長パルスおよびCW光源において最も適した測定量である理由については、下記の「CWレーザと長パルスレーザ」をご覧ください。

当社の結晶ミラーの損傷閾値データ

右の仕様は当社のすべての結晶ミラーに適用されます。なお受注生産であるためこれらの値は典型値であり、ミラーごとに異なる場合があります。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationN/APulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。

Group Photo of Original German Team with Garrett ColeThe team of researchers in Vienna, Austria.

2008
Dr. Garrett Cole (shown center at left) confirmed the performance of GaAs/AlGaAs coatings at Lawrence Livermore National Laboratory. See the Publications tab for more details.

CMS Logo

2012
CMS is founded and provided high performance mirrors and laser cavities to an array of customers.

Thorlabs Crystalline Solutions Logo

2019
CMS is acquired, creating Thorlabs Crystalline Solutions and adding crystalline mirrors to Thorlabs' portfolio of custom optical components.

About Thorlabs Crystalline Solutions

Crystalline Mirror Solutions (CMS) was founded in Vienna, Austria in 2012 by Drs. Garrett Cole and Markus Aspelmeyer. Their product offering was based on a spin-off of their fundamental research undertaken at the University of Vienna and the Vienna Center for Quantum Science and Technology. In the following year, CMS quickly expanded to include a site in Santa Barbara, California. Their single-crystal semiconductor supermirrors are a proprietary technology protected by international patents.

The application space of CMS’ novel coating technology spans optical components for ultraprecise optical clocks, precision interferometry, spectroscopy, as well as solutions for thermal management in high-power lasers and laser machining systems. Over the course of its history, CMS received a number of high-profile technology awards such as the Prism Award, the Leibinger Innovation Award, and the AMA Innovation Award, as well as various national and international start-up prizes. The organization’s supermirror technology was supported by the Defense Advanced Research Projects Agency (DARPA), the European Research Council, the Austrian Research Promotion Agency (FFG), and the Austria Wirtschaftsservice (aws).

Thorlabs acquired CMS in late 2019, adding their unique substrate-transferred single-crystal optical coating capabilities to its list of manufacturing competencies. The CMS team, which remains in Santa Barbara, is now known as Thorlabs Crystalline Solutions and is part of the Thorlabs Advanced Photonics group.


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