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裏面研磨ミラー


  • Mirrors with Back Sides Polished to λ/4 Flatness
  • Protected Silver or Broadband Dielectric Coatings
  • Available in Ø19 mm and Ø1" Sizes
  • 0° to 45° Angle of Incidence

PF10-03-P01P

Ø1", Protected Silver Coating for
450 nm - 20 µm

Front

Back

BB1-E03P

Ø1", Dielectric Coating for
750 - 1100 nm

BB07-E02P

Ø19 mm, Dielectric Coating for
400 - 750 nm

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Optical Coatings and Substrates
Optic Cleaning Tutorial

特長

  • 裏面が研磨されたØ19 mm およびØ25.4 mm(Ø1インチ)ミラー
  • 3種類の前面コーティングから選択が可能
    • 400~750 nm範囲用の広帯域誘電体コーティング
    • 750~1100 nm範囲用の広帯域誘電体コーティング
    • 450 nm~20 µm範囲用の保護膜付き銀コーティング
  • 前面(コーティング付き)はスクラッチ&ディグ10-5で1/10波長まで研磨
  • 裏面はスクラッチ&ディグ40-20で1/4波長まで研磨
  • 光出力のモニタ用途に便利

当社の裏面研磨ミラーは、基板に3種類のコーティングが施された製品をご用意しています。前面のコーティングは、400~750 nm範囲で反射率>99%の広帯域誘電体コーティング、750~1100 nm範囲で反射率>99%の広帯域誘電体コーティング、450 nm~20 µm範囲で反射率>96%の保護膜付き銀コーティングからお選びいただけます。 裏面は表面品質(スクラッチ&ディグ)20-10で1/4波長の平坦度まで研磨されているので、コーティング帯域内では入射光のごく一部(≪1%)のみを透過することができ、光学素子を追加せずに入射光をサンプリングすることが可能です。

ここに掲載されている金属コーティング付き裏面研磨ミラーの前面品質(スクラッチ&ディグ10-5)は、裏面がつや消し処理された保護膜付き銀ミラーの前面精度(スクラッチ&ディグ40-20)より優れていますが、他の仕様は同じです。対称的に裏面研磨の誘電体コーティングミラーの前面仕様は精密研磨裏面の広帯域誘電体ミラーの前面仕様と同じなので、裏面が研磨されている方が望ましいかどうかが選択基準となります。

裏面研磨ミラーは、特定の用途では望ましい透過特性を有していますが、考慮すべき欠点も備えています。ミラーの裏面を研磨することによって、裏面から反射される光は強くなり、迷光が増加します。裏面研磨ミラーを使用する場合には、迷光が全て適切に遮断されるようにしてください。当社では幅広い実験用安全保護具(例:遮光材、ビームブロック、ゴーグル)を取り揃えています。安全面での問題に加えて、裏面研磨ミラーを使用する場合には前面から反射される光と光学的に平坦な裏面から反射される光の間で不要な干渉効果が生じることがあります。また、ここに掲載されているBB1-E02PとBB1-E03Pのような広帯域誘電体ミラーは 複雑な多層膜誘電体コーティング技術によって製造されているので、透過光にも影響を与えます。透過光の波面と偏光は変化します。これらの効果は温度に依存します。

反射率が高く、高い表面品質をもち、450 nm~20 µmの範囲にわたって群遅延がほぼゼロなので、保護膜付き銀ミラーは フェムト秒パルスレーザとの使用に適しています。

取扱いについて
銀コーティング付きミラーは、環境や不適切な取り扱いによって損傷しやすいため、特にご注意いただく必要があります。指紋の付着、研磨性のある面との接触、高湿/高温の環境などにより、保護膜の効果が損なわれ、銀コーティングの酸化や劣化が起きやすくなります。 銀ミラーを取り扱う際は、通常の光学素子の取扱い方法に従ってください。 光学素子の表面に指の油分などが付着するのを防ぐために、Latex製手袋などの着用をお勧めします。こうした対策を講じたうえでも、ミラー面やエッジには触れないようにご注意ください。 銀ミラーは、室温で、またできるだけ湿度の低い場所で使用/保管を行ってください。ミラーなどの光学素子のクリーニング法については、「光学素子の取扱いについてのチュートリアル」をご参照ください。 

Backside Polished Mirrors
Item #BB07-E02PBB1-E02PBB07-E03PBB1-E03PPF07-03-P01PPF10-03-P01P
DiameterØ19 mmØ1"Ø19 mmØ1"Ø19 mmØ1"
Diameter Tolerance+0.0 mm / -0.1 mm
Thickness6.0 mm
Thickness Tolerance±0.2 mm
SubstrateFused Silica
Parallelism<3 arcmin
Front Surface
CoatingBroadband Dielectric for 400 - 750 nmBroadband Dielectric for 750 - 1100 nmProtected Silver
ReflectanceRavg > 99% Over Entire Wavelength Range; 0° to 45° AOIRavg > 97.5% from 450 nm - 2 µm; 0° to 45° AOI
Ravg > 96% from 2 µm - 20 µm; 0° to 45° AOI
Flatnessλ/10 at 632.8 nm Over Clear Aperture
Surface Quality10-5 Scratch-Dig
Clear Aperture>Ø17.1 mm>Ø22.86 mm>Ø17.1 mm>Ø22.86 mm>Ø17.1 mm>Ø22.86 mm
Damage
Threshold
Pulse0.25 J/cm2 (532 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.803 mm)1 J/cm2 (810 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.133 mm)
0.5 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.433 mm)
3 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø1.000 mm)
CWa>2.3 kW/cm (532 nm, Ø1.000 mm)b>45 kW/cm (1070 nm, Ø0.971 mm)b1750 W/cm (1.064 µm, Ø0.044 mm)
1500 W/cm (10.6 µm, Ø0.339 mm)
Back Surface
Flatnessλ/4 at 632.8 nm Over Clear Aperture
Surface Quality40-20 Scratch-Dig
  • ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この単位(単位長さあたりのパワー密度)が長パルスおよびCW光源において最も適した測定基準である理由については、「損傷閾値 」タブをご覧ください。
  • この値は、実際の損傷閾値ではなく、認証された測定値です(すなわち、試験に用いたレーザの最大出力で光学素子は損傷しなかったことを意味します)。

下記のプロット図は、当社の典型的なコーティングである、-E02誘電体コーティング(400~750 nm)、-E03誘電体コーティング誘電体コーティング(750~1100 nm)、および保護膜付き銀コーティング(-P01;450 nm~20 µm)の反射特性を示しています。 グラフの網掛け部分は、このミラーをご使用になる際の推奨スペクトル範囲を示しています。 ロット毎にバラツキがあるため、実際には、このミラーはこの推奨スペクトル範囲よりも広い範囲で高い反射率を示します。 このデータの解釈についてご不明な点がございましたら当社までお問い合わせください。 下に示したデータの全ては、特に明記されていないかぎり、非偏光に対するデータです。

-E02コーティング(400~750 nm)

 -E02コーティング(入射角8°と45°)の生データ

-E03コーティング(750~1100 nm)

-E03コーティング(入射角8°と45°)の生データ

保護膜付き銀コーティング(450 nm~20 µm)

Protected Silver at Near-Normal Incident Angle
Click to Enlarge

保護膜付き銀コーティングの生データ
Protected Silver at 45 Degree Incident Angle
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保護膜付き銀コーティングの生データ

下に掲載されている図は、当社の裏面研磨ミラーの透過率プロットです。誘電体コーティング付きミラー用のHRコーティング範囲外の透過率は高くなっています。保護膜付き銀コーティングでは、200~3000 nmの全スペクトル範囲にわたり透過率は低くなります。グラフの網掛け部分は、このミラーをご使用になる際の推奨スペクトル範囲を示しています。 

 -E02コーティングの生データ 

-E03コーティングの生データ 

保護膜付き銀コーティングの生データ

Damage Threshold Specifications
Item # SuffixDamage Threshold
-E02PPulse0.25 J/cm2 (532 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.803 mm)
CWa,b>2.3 kW/cm (532 nm, Ø1.000 mm)
-E03PPulsed1 J/cm2 (810 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.133 mm)
0.5 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.433 mm)
CWa,b>45 kW/cm (1070 nm, Ø0.971 mm)
-P01PPulse3 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø1.000 mm)
  • ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この単位(単位長さあたりのパワー密度)が長パルスおよびCW光源において最も適した測定基準である理由については、下記をご覧ください。
  • この値は、実際の損傷閾値ではなく、認証された測定値です(すなわち、試験に用いたレーザの最大出力で光学素子は損傷しなかったことを意味します)。

当社の裏面研磨ミラーの損傷閾値データ

右の仕様は当社の裏面研磨ミラーの測定データです。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationN/APulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。


Posted Comments:
Emma Deist  (posted 2019-08-09 17:02:30.373)
Can you offer a 1" backside polished mirror with the E04 coating? Please let me know.
nbayconich  (posted 2019-08-12 10:14:03.0)
Thank you for contacting Thorlabs. Yes we can offer a 1" backside polished mirror with E04 coating. I will reach out to you directly with more information about our custom capabilities. For future requests, please email techsupport@thorlabs.com directly.
edowd  (posted 2018-12-12 10:25:06.707)
Would LOVE to see this in 2" as well!
YLohia  (posted 2018-12-14 10:03:55.0)
Hello, I have reached out to you directly to discuss the possibility of offering this. In many cases, custom size are possible and quotable through techsupport@thorlabs.com.
richard.williams6  (posted 2018-06-28 10:08:17.097)
hello: I'm looking for plane parallel mirrors, 1 and 2 inch diameter with both sides parallel to under 20 arcsecs. Can you help? thanks, Rich
YLohia  (posted 2018-07-03 10:32:40.0)
Hi Rich, I have reached out to you directly to discuss the possibility of offering this item. Please note that for a good parallelism spec, the optic must be relatively thick.
abc124771  (posted 2018-05-24 02:38:08.907)
Also, will you please specify what is this 'AOI' and what it means?
YLohia  (posted 2018-05-24 09:02:19.0)
"AOI" refers to the angle of incidence of the incoming light with respect to the normal to the surface of the optic. The reflectance of a mirror is dependent on the AOI.
abc124771  (posted 2018-05-24 01:52:00.263)
Are these mirrors suitable for making a Fabry-Perot cavity?
llamb  (posted 2018-06-04 10:39:48.0)
Thank you for your feedback. These mirrors can indeed be used for a Fabry-Perot cavity, as long as you can accept any reflection losses in the cavity, particularly with the protected silver coatings.
chana-w  (posted 2018-01-15 01:27:00.977)
can we order this product in thickness of 2 mm?
tfrisch  (posted 2018-01-15 03:59:06.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. For a thinner optic, the flatness will be worse, but I will reach out to you directly with pricing and lead time.
james.pomeroy  (posted 2017-05-09 17:58:45.453)
Hi, I have an application where I need a UV back side polished mirror, the laser wavelength is 320nm. This wavelength isn't available in the product range - could you make this for us, or suggest an alternative? Thank you in advance, James.
nbayconich  (posted 2017-05-18 02:11:54.0)
Thank you for contacting Thorlabs. We can offer a backside polished mirror with our UV-Enhanced Aluminum coating to be more suitable for your wavelength range. A techsupport representative will contact you directly about information for this quote.
s.landon  (posted 2017-04-19 18:00:00.663)
Is Something like BB1-E01P possible ? Meaning 1" miror with E01 coating (R350-400) backside polished. Thanks. Sebastien
tfrisch  (posted 2017-04-28 05:08:17.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. I will reach out to you with information for a quote.
david.zopf  (posted 2013-05-28 02:05:11.397)
Dear Leadies and Gentlemen, would you send me the transmission and reflection raw data curves for the PF10-03-P01P, please? Thanks in advance, David Zopf
tcohen  (posted 2013-05-30 02:38:00.0)
Response from Tim at Thorlabs to David: Excel files with raw data are downloadable via the “Reflection Plots” and “Transmission Plots” tabs. Please note that these are nominal and variances can exist between coating lots. If you require data particular to your optic we can also provide a scan upon order as a service.
bdada  (posted 2012-01-23 16:40:00.0)
Response from Buki at Thorlabs: We have some GVD data for our -E02 and -E03 dieletric mirrors. We have contacted you with this information. Please email TechSupport@thorlabs.com if you have any questions.
mwu  (posted 2012-01-18 08:38:04.0)
We are interested in using these mirrors for ~ 40 nm bandwidth femtosecond pulses centered at 800 nm. Do you have any data regarding the phase distortion arising from the protected silver mirrors in this wavelength region?
jjurado  (posted 2011-05-04 15:56:00.0)
Response from Javier at Thorlabs to Susanne.Spira: Thank you very much for contacting us. Although we currently do not have a laser induce damage threshold value for CW applications for these mirrors, we can say with confidence that they should be able to withstand the power density of your laser source, which is ~796 W/cm^2. I will contact you directly for further assistance.
susanne.spira  (posted 2011-05-04 05:50:43.0)
Hello, please tell me, whether your Ø1"-Mirrors listed above (Backside Polished/Grounded or Protected Silver) can be installed in an optical setup using a Laser source specified as followed: High Power Laser Class 4 Power: 1000mW @ 532nm Beam Diameter: 0.4mm Continous Wave If more than one could be approved for the application mentioned, which kind of mirror would you recommend aiming high reflectivity and avoiding interferences simultaneously? Thanks in advance! S. Spira
Thorlabs  (posted 2010-07-06 10:55:15.0)
Response from Javier at Thorlabs to juergen.bosse: thank you for your feedback. We can certainly quote a 3" version of the BB1-E02P back-side polished mirror for you. Also, we offer a variety of lens tubes and mounts, such as the SM3L10 and LMR3 that you can use for integrating the mirror into your application. I will contact you directly with more details.
juergen.bosse  (posted 2010-07-05 18:59:13.0)
Hi there, we are using a BB1-E02P with very good results. Now we need it the same with 3" diameter (or at least 74mm). Is that possible, and if so, could you even make a mounted version of that? The purpose is to separate a 1550nm laser beam from a 545nm fiducial picture. Power is less than 2mW. Thanks a lot!
Adam  (posted 2010-03-24 08:43:53.0)
A response from Adam at Thorlabs to Marco: We can offer the E04 mirrors with the back side polished as custom items. I will contact you directly to get more information.
marco.fiorentino  (posted 2010-03-23 19:18:25.0)
Do you have any backside polished mirrors with E04 coating?
apalmentieri  (posted 2010-02-24 16:29:13.0)
A response from Adam at Thorlabs to ntroy: We can provide you with a quotation for polishing the back side. I will contact you directly with this informaiton.
ntroy  (posted 2010-02-24 16:05:50.0)
Could you send me information about getting BB1-E03P in a 2" optic?
apalmentieri  (posted 2009-05-27 12:04:28.0)
A response from Adam at Thorlabs: We will send you a seperate email with a curve for the E02 mirror that shows the behavior around 266nm. We will also inquire further about the backside polished mirror with K04 coating in the email.
guo.125  (posted 2009-05-26 23:54:52.0)
Could you send me the fully-displayed curve of E02 coating? I want to make sure that whether 266 can pass or not. Another question: Can you make this backside polished mirror thinner and change to K04 coating? Thanks a lot!

Ø19 mm裏面研磨ミラー

当社のØ19 mmミラーは、レーザーシステムの設計や他のOEM用途向けのPolaris 固定式ミラーマウントに合わせた設計となっています。ミラーの直径はØ12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子よりも開口が大きく、かつマウントの設置面積はわずかØ25.4 mm(Ø1インチ)に留まっています。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
BB07-E02P Support Documentation
BB07-E02PØ19.0 mm Back Side Polished, Broadband Dielectric Mirror, 400 - 750 nm
¥12,134
3-5 Days
BB07-E03P Support Documentation
BB07-E03PØ19.0 mm Back Side Polished, Broadband Dielectric Mirror, 750 - 1100 nm
¥12,134
3-5 Days
PF07-03-P01P Support Documentation
PF07-03-P01PØ19.0 mm Back Side Polished, Protected Silver Mirror, 450 nm - 20 µm
¥8,301
Today

Ø25.4 mm(Ø1インチ)裏面研磨ミラー

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
BB1-E02P Support Documentation
BB1-E02PØ1" Back Side Polished, Broadband Dielectric Mirror, 400 - 750 nm
¥13,283
Today
BB1-E03P Support Documentation
BB1-E03PØ1" Back Side Polished, Broadband Dielectric Mirror, 750 - 1100 nm
¥13,683
Today
PF10-03-P01P Support Documentation
PF10-03-P01PØ1" Back Side Polished, Protected Silver Mirror, 450 nm - 20 µm
¥9,777
Today
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