Polaris®KAマウント、SM05ネジホールドタイプ、Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子用

- SM05-Threaded Mounting Bore
- Matched Actuator and Back Plate Threading Minimize Drift and Backlash
- Minimal Temperature-Dependent Hysteresis
- Lightweight Aluminum Front and Back Plates
KA05T
2 Adjusters with Side Holes
KA05TA
3 Adjusters with Side Holes
KA05TB
2 Low-Profile Adjusters
LN19100H
3/16"-100 Adjuster Lock Nut
Application Idea
KA05T Ø1/2" Mirror Mount with Mirror
on a Ø1/2" Post for Polaris Mounts

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Figure 1.1 Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子用マウントKA05Tの調整方法
A: 2.0 mm六角レンチをアジャスタの先端に挿入して調整
B: 調整ツールSA1をアジャスタのサイドホールに挿入して調整
C: 六角ノブHKTS-5/64とサイドホールに挿入した1.5 mmボールドライバを使用して精密調整
D: トルクレンチTW6を使用してロックナットLN19100Hを固定
| Polaris®KA Aluminum Mirror Mount Selection Guide |
|---|
| Side Optic Retention Mounts |
| Ø1/2" Mirror Mounts |
| Ø1" Mirror Mounts |
| Ø2" Mirror Mounts |
| SM-Threaded Mounts |
| Ø1/2" Mirror Mounts |
| Ø1" Mirror Mounts |
| Ø2" Mirror Mounts |
特長
- 時効処理された7075アルミニウム合金から機械加工により製作され、引張強度、剛性、表面靭性、寸法安定性などで優れた特性
- 高い耐久性と滑らかな動きを実現するために、硬化処理ステンレススチール製ボールとの接点にはサファイアシートを使用
- 整合したアクチュエータと背面プレートにより、安定性と滑らかなキネマティック調整を実現
- 様々な試験により、温度幅15 °Cの温度サイクル後の角度変化として4 μrad未満を保証(詳細は「試験データ」タブ参照)
- 真空用および高出力レーザ共振器用として設計された製品で、特殊アルマイト処理されたフレームと不動態化処理されたステンレススチール製アジャスタで構成
- 汚染を低減するバネの設計(特許申請中)
- 取付け穴を選ぶことで、右手系または左手系の選択が可能
- カスタム仕様のマウントについては当社までお問い合わせください。
Polaris®KAシリーズ低ドリフトキネマティックミラーマウントは、低ドリフト特性が得られるように設計されており、材料には白色アルマイト処理された7075アルミニウムが使用されています。そのため、アライメントの長期安定性を必要とする産業分野での使用に適しています。
光学素子の保持
これらのØ12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子用ミラーマウントの光学素子取付け穴にはSM05内ネジが付いており、様々な光学素子を取り付けることができます。各マウントには、白色アルマイト加工のアルミニウム製固定リングが2個付属しています。この固定リングは別途追加購入されることも可能です。
Polarisミラーマウントの光学素子取付け穴は、温度変化や移動時の衝撃・振動など、様々な環境変化に対して最良のビームポインティング安定性が得られるように精密加工されています。これらのマウントは、外径公差が0より大きい光学素子や、外径が小さなØ12.5 mm(ミリ規格)の光学素子を取り付けると性能が低下します。
設計
時効処理された軽量の7075アルミニウム合金から機械加工されたPolarisKAシリーズマウントには、ボール接触やサファイアシートを用いて精密に整合されたアジャスタが使用されているため、滑らかなキネマティック調整が可能です。「試験データ」タブでご覧いただけるように、これらのマウントは様々な試験により、その高い性能が実証されています。Polaris製品は、ビームに生じるミスアライメントの一般的な要因にすべて対応するように設計されています。詳しくは「設計の特長」タブをご覧ください。
ポストへの取り付け
PolarisKAシリーズミラーマウントには、ポストに取り付けるためのM4用ザグリ穴があります。推奨する取付け方法等については「使用方法」タブをご覧ください。
クリーンルームおよび真空への対応について
全てのPolarisKAシリーズマウントはクリーンルームや真空での使用に対応するように設計されており、最高ベークアウト温度および最高動作温度は80°Cです。詳細は「仕様」タブおよび「設計の特長」タブをご覧ください。
PolarisKAシリーズマウントの前面および背面のアルミニウム製プレートは、酸エッチング、特殊アルマイト処理による5 µmの薄い酸化皮膜形成、ニッケルによる2重シール形成などの工程の後、逆浸透脱イオン水(RODI)による煮沸処理が施されています。この工程により、金属全体に清浄性、滑らかさ、薄さ、硬さ、無孔性などの特性面で優れた表面が形成され、また酸化膜によって密封されます。これと同じ表面処理は、一部の真空チャンバーメーカでも、裸のアルミニウムの表面に自然酸化膜が形成されるのを防止するために使用されています。この表面仕上げでは、標準的なアルマイト処理よりも優れた表面特性が得られます。PolarisKAシリーズマウントに対しては、最高ベークアウト温度を80 °C以下に抑えることを推奨しています。詳細は「仕様」タブをご覧ください。
超高真空(UHV)システム内でのアウトガスの発生をさらに低減するために、裸のアルミニウムに酸エッチングのみを施した部材で組み立てたマウントも、ご要望に応じてご提供可能です。ご要望の際は、当社までお問い合わせください。表面硬度が低下するため、これらのマウントの表面の強靭さは低下し、それに伴ってレンズセルやアジャスターネジの摩耗が早くなります。このようなマウントに対しては、表面汚染や自然酸化膜の形成を防ぐために、取扱いと保管は慎重に行う必要があります。一方、このようなカスタムマウントでは、ベークアウト温度を最高200 °Cまで上げることができます。
超高真空(UHV)システムで最もアウトガスの少ないマウントを使用したい場合は、当社のPolaris製品ラインナップの中のステンレススチール製マウントをご検討ください。これらはベークアウト温度を最高200 °Cまで上げることができます。
| Item # | KA05TA | KA05TD | KA05T | KA05TB |
|---|---|---|---|---|
| Optic Sizea | Ø1/2" | |||
| Optic Thickness (Max) | 0.25" (6.4 mm) | |||
| Number of Adjusters | Three | Three, Low Profile | Two | Two, Low Profile |
| Adjuster Drive | 5/64" (2.0 mm) Hex, Ø0.07" Side Adjustment Holes | 5/64" (2.0 mm) Hex | 5/64" (2.0 mm) Hex, Ø0.07" Side Adjustment Holes | 5/64" (2.0 mm) Hex |
| Adjuster Thread | 3/16"-100 | |||
| Actuator Matching | Matched Actuator/Body Pairs | |||
| Measured Point-to-Point Mechanical Resolution per Adjuster | 5 µrad (Typical); 2 µrad (Achievable) | |||
| Adjustment Resolutionb | ~14.3 mrad/rev | |||
| Mechanical Angular Range (Nominal) | ±4° | |||
| Front Plate Separation at Pivot Adjuster | 1.5 mm (Nominal) | |||
| Front Plate Translation (Max) | 5 mm | N/A | ||
| Beam Deviationc After Thermal Cycling | < 4 μrad | |||
| Recommended Optic Mounting Torqued | 6 - 20 oz-in for 6 mm Thick UVFS Optics | |||
| Maximum SM-Threaded Component Mounting Torque | 15 lb-in for SM05-Threaded Parts | |||
| Maximum Front Plate Payload (Torque / Weight) from Mounted Components | 1 lb-in (0.11 N·m) / 1 lb (4.5 N) | |||
| Mounting | Two #8 (M4) Counterbores at 90° | |||
| Cleaninge | Adjuster screws are passivated per ASTM-967; Frames are acid etched, anodized to MIL-A-8625, Type 2, Class 1, with a thin dense oxide layer and duplex sealed using nickel followed by boiling in reverse osmosis deionized (RODI) water. | |||
| Vacuum Compatibilityf | 10-9 Torr at 25 °C with Proper Bake Out 10-5 Torr at 25 °C without Bake Out Grease Vapor Pressure: 10-13 Torr at 20 °C; 10-5 Torr at 200 °C Epoxy Meets Low Outgassing Standards NASA ASTM E595, Telcordia GR-1221 | |||
| Mass (Weight) | 19 g (0.7 oz) | 16 g (0.6 oz) | 17 g (0.6 oz) | 15 g (0.5 oz) |
| Operating Temperature Range | -30 to 80 °C | |||
Polaris®KAシリーズミラーマウントの試験データ
当社では、すべてのPolaris低ドリフトキネマティックミラーマウントに対して、その高い性能を保証するために幅広い試験を実施しています。熱衝撃試験ではマウントの優れた安定性を確認し、一時的な温度変化による変位の後にマウントが確実に初期位置に戻ることを実証しています。干渉計を用いた波面歪みの試験では、Polarisマウントで光学素子を保持したときに、その表面を大きく歪ませることがないことを実証しています。
Video 3.1 Polarisマウントの振動試験(この動画ではØ19 mm光学素子用Polarisマウントを使用)
振動試験
目的:この試験は、PolarisKAシリーズミラーマウントが激しい物理的振動を受けた時に、どの程度確実に動作するかを判断するために実施しました。
手順:同じ種類のミラーマウント(KA05)のペアを、それぞれPolarisミラーマウント用のØ1インチポストに取り付け、クランプアームPOLARIS-CA1を用いてステンレススチール製のブレッドボードに固定しました。レーザービームをミラーで反射し、同じブレッドボード上に配置した2つの位置センシングディテクタ(PSD)に入射しました。プラットフォーム全体を様々な周波数と振幅で加振し、ディテクタ上のビーム位置の変化を記録しました。2つの光路を直交させ、振動方向は一方のマウントのミラー面に対しては平行に、他方のマウントのミラー面に対しては垂直になるようにしました。Video 3.1でPolarisマウントの振動試験の様子をご覧いただけます(この動画で使用されているマウントはØ19 mm光学素子用POLARIS-K19S4です)。
結果:周波数範囲5~500 Hzで最大加速度6 Gまで加振しましたが、KA05は正常な機械的状態を保持していました。マウントの角度位置は、平行および垂直の両方向の振動に対して約10 µrad以内で安定していました。
結論:当社のPolarisKAシリーズミラーマウントは、過酷な使用条件下でも優れた性能を保持します。従って、振動ノイズが想定される環境において非常に高い安定性が求められるシステムにも、これらのマウントをご使用いただくことができます。
熱衝撃後の位置再現性
目的:この試験は、熱衝撃を受けたマウントが、ヒステリシスなしでミラーをどの程度確実に初期位置に戻せるかを測定するものです。測定結果から、光学システムのアライメントが熱衝撃の影響を受けないことを示します。
手順:PolarisKAマウントをØ1インチポストに取り付け、次に温度制御された環境下に置かれたステンレススチール製光学テーブルに固定しました。ミラーは付属品の2つのアルミニウム製SM05ネジ付き固定リングを用いて固定しました。その他の取り付けの際の注意事項については「使用方法」タブをご参照ください。次に、独立に温度制御されている半導体レーザからのビームをこのミラーで反射し、ビーム位置センシングディテクタ(PSD)に入射するようにセットしました。試験対象のミラーマウントの温度を37℃まで上昇させ、マウント全体が一定温度になるまで、その温度を維持しました。その後、ミラーマウントの温度を試験開始時の温度に戻しました。試験結果はTable 3.2、3.5、3.8でご覧いただけます。
結果:これらのプロット図に示すように、マウントの温度が初期値に戻ると、マウントに取り付けられているミラーの角度(ピッチとヨー)は、初期位置の4 µrad以内に戻りました。マウントの性能試験は、温度変化のサイクルをさらに繰り返して実施しました。各サイクル後のミラーの位置は、確実に初期位置の4 µrad以内に戻っていました。
比較:PolarisKAマウントの3/16"-100ネジアジャスタをわずか0.1°(1回転の1/3600)回転させただけで、マウントの角度は4 µrad変わります。高度な技術を有する作業者が行える微調整は0.3°(1回転の1/1200)ほどで、これはマウントの角度として12 µradの変化に相当します。
結論:PolarisKAミラーマウントは、温度を繰り返し変化させてもミラーを確実に初期位置に戻すことができる、高性能で高安定なマウントです。従って、PolarisKAマウントはアライメントの長期安定性を必要とする用途に適しています。
| Table 3.2 サイドホール付き3アジャスタ型マウントKA05TA、SM05ネジ付き |
|---|
| Table 3.5 サイドホール付き2アジャスタ型マウントKA05T、SM05ネジ付き |
|---|
| Table 3.8 2低頭アジャスタ型マウントKA05TB、SM05ネジ付き |
|---|
| Table 3.11 KA05TB 2-Adjuster Mount with Low-Profile Adjusters, SM05 Threaded |
|---|

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Figure 4.1 KA05Tシリーズマウントの概観
光学系のミスアライメントには、一般にいくつかの共通要因があります。それには、ミラー位置の温度によるヒステリシス、クロストーク、ドリフト、バックラッシュなどが上げられます。Polarisミラーマウントは、特にこれらのミスアライメント要因を最小化するように設計されており、その結果として極めて高い安定性が実現されています。高い安定性が求められる実験に適したキネマティックミラーマウント用コンポーネントを選定するために、広範な研究、先進の設計ツールを用いた様々な設計検討、および何か月にも渡る厳格な試験を実施しました。
熱ヒステリシス
多くの実験室の室内温度は、空調、室内の人数、設備の動作状況などの影響により一定ではありません。そのため、アライメントの変化に敏感な光学セットアップに使用されるマウントには、温度によるアライメントへの影響を最小化する設計が求められます。Polaris KAシリーズミラーマウントの重要な部品は、すべて厳選された寸法安定性の高い材料から作られています。具体的には、温度依存性ヒステリシスの原因となる内部応力を低減させるために時効処理された7075アルミニウムの丸棒を使用し、材料の剛性と強度を向上させるために最適な焼き戻しを行なっています。その結果、ミラーマウントの温度を元の温度に戻したときに、光学系のアライメントも元に戻ります。
PolarisKAシリーズのもう1つの重要な設計要素は、ミラーのマウントへの固定方法です。このマウントでは接着剤を使用せずに優れた性能を実現しています。接着剤の代わりに、SM05内ネジ付きの光学素子取付け穴と2つのアルミニウム製固定リングで光学素子を保持します。アルミニウム製固定リングで保持するため、周囲の温度変化にかかわらず、ミラーをしっかりと固定することができます。光学素子取付け穴のSM05内ネジを利用して、マウントにその他のSM05外ネジ付き部品を固定することもできます。
クロストーク
クロストークについては、マウントの前面プレートと背面プレートの寸法公差を注意深く調整し、ピッチとヨーのアクチュエータの動きを直交させることで最小化しています。さらに、3つの接触点には全てサファイアシートが使用されています。標準的な金属-金属の接触点は、時間の経過とともに摩耗します。PolarisKAシリーズマウントでは研磨されたサファイアシートが使用されているため、アクチュエータの硬化処理されたステンレススチール製先端との接触面は、時間が経過してもその良好な状態が保持されます。
ドリフトおよびバックラッシュ
ミラーマウントの位置のドリフトとバックラッシュを最小化するには、アジャスタ内のあそびと潤滑剤の量を制限する必要があります。アクチュエータを調整(操作)すると、余分な潤滑剤は絞り出されて他の部位に蓄積します。この非平衡状態にある潤滑剤はゆっくりと平衡状態に戻っていきます。それにより、マウントの前面プレートが移動する場合があります。PolarisKAシリーズマウントでは、工業規格よりも厳しい基準で本体やブッシュと整合するアジャスタを使用しているため、アジャスタの潤滑剤はほんのわずかしか必要ありません。そのため、調整後もこれらのマウントのアライメントは極めて高い安定性を示します(詳しくは「試験データ」タブをご参照ください)。また、アジャスタは滑らかに動かすことができるので、繰り返し細かい調整を行なうことができます。
クリーンルームおよび真空への対応
PolarisKAマウントの前面プレートと背面プレートは、優れた引張強度、剛性、表面靭性、および寸法安定性を有する、時効処理された7075アルミニウム合金から機械加工されています。酸エッチング、特殊アルマイト処理による5 µmの薄い酸化皮膜形成、ニッケルによる2重シール形成などの工程の後、逆浸透脱イオン水(RODI)による煮沸処理が施されています。この工程により、金属全体に清浄性、滑らかさ、薄さ、硬さ、無孔性などの特性面で優れた表面が形成され、また酸化膜によって密封されます。そのため、このような部材は低アウトガスのレーザーシステムやクリーンルームで組み立てるようなシステムでの使用にも適しています。これと同じ表面処理は、一部の真空チャンバーメーカでも、裸のアルミニウムの表面に自然酸化膜が形成されるのを防止するために使用されています。この表面仕上げでは、標準的なアルマイト処理よりも優れた表面特性が得られます。PolarisKAシリーズマウントに対しては、最高ベークアウト温度を80 °C以下に抑えることを推奨しています。
超高真空(UHV)システム内でのアウトガスの発生をさらに低減するために、裸のアルミニウムに酸エッチングのみを施した部材で組み立てたマウントも、ご要望に応じてご提供可能です。ご要望の際は、当社までお問い合わせください。表面硬度が低下するため、これらのマウントの表面の強靭さは低下し、それに伴ってレンズセルやアジャスターネジの摩耗が早くなります。このようなマウントでは、表面汚染や自然酸化膜の形成を防ぐためにも、取扱いと保管は慎重に行う必要があります。一方、このようなカスタムマウントでは、ベークアウト温度を最高200 °Cまで上げることができます。
超高真空(UHV)システムで最もアウトガスの少ないマウントを使用したい場合は、当社のPolaris製品ラインナップの中のステンレススチール製マウントをご検討ください。これらはベークアウト温度を最高200 °Cまで上げることができます。

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Figure 4.2 すべてのPolarisマウントは2重の真空バッグに封入して発送しています。
サファイアシートは、NASAで認証されたアウトガスの少ない手法を用いて、所定の位置に接着されています。また、アジャスタには、DuPont社製LVP高真空対応グリースKrytox(超高真空対応のアウトガスの少ないPTFEグリース)を使用しています。このような技術により、高真空への対応とアウトガスの低減を実現しています。10-5 Torrより高い真空度で使用するときは、アウトガスによる汚染を最小限に止めるために、マウントの設置前に適切なベークアウト処理を施すことを強くお勧めします。なお、Polarisに付属しているM4キャップスクリュは、10-5 Torr以上の真空度には対応していませんのでご注意ください。
クリーンルーム対応の梱包
真空対応のPolarisマウントは、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立てられた後、Figure 4.2のように2重の真空バッグに封入されます。真空気密により袋が密着するためマウントが安定し、輸送時の衝撃等による前面プレートの移動も制限されます。また、密着することで袋とマウントの摩擦も最小限に抑えられるため、袋の材料が削られてクリーンなマウントを汚染することも防げます。
真空封止の工程では、水分が含まれた空気がパッケージから排出されます。そのため、乾燥剤を使用することなく、不要な表面反応を防止できます。真空バッグは、輸送および保管中の空気や埃による汚染からマウントを保護し、さらに2重であることでクリーンルームへの入室手順をシンプルで有効性の高いものにすることができます。クリーンルームの外で外側の袋を外し、汚染されていない内側の袋に入ったマウントをクリーンなコンテナに入れてクリーンルーム内に搬入できます。この間、真空バッグの利点は保持されています。クリーンルーム内では、マウントを内側の袋から取り出して、すぐにご使用いただくことができます。

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Figure 5.1 こちらでご紹介しているマウントは、Polarisマウント用のØ12.7 mmポストとクランプアームを使用して、光学テーブル等の面に取り付けられます。長さ50.8 mm(2インチ)のポストを使用した場合、光軸の高さはテーブルの表面から63.5 mm(2.5インチ)になります。
Polaris®KAキネマティックミラーマウントは、温度変化や振動のある環境下においても、長期の使用に耐えられるように設計されています。以下では、その優れた性能を引き出すための使用上のヒントをご覧いただけます。
取付けガイドライン
PolarisKAシリーズマウントを取り付ける際は、Polarisマウント用のØ12.7 mm(Ø1/2インチ)またはØ25.4 mm(Ø1インチ)ポストとクランプアームのご使用をお勧めします。これらを使用できない場合には、アルミニウム製の製品への取付けを推奨します。
太いポストの使用
これらのマウントは、Polarisマウント用のポストやクランプアームを使用すると、その性能を十分に発揮できます。これらのポストはステンレススチール製であり、またマウントに対して2本の線で接触するため、周囲温度が変化してもマウント底面は安定しています。そのためアライメントに係る問題の発生を最小限に抑えられます。
光学素子の取付け
光学素子は取付け穴の中で動くことがあるので、マウントをセットアップから外した状態で光学素子を正確に取り付け、ミスアライメントの影響を最小限に抑えるようにしてください。SM05ネジ付き光学マウントに光学素子を取り付けるときは、トルクレンチTD24とスパナビットSPB05を組み合わせて使用することをお勧めします。推奨するトルク値は「仕様」タブをご参照ください。固定リングに過度なトルクを加えると光学素子の表面に大きな歪みが生じます。
前面プレートの位置
こちらのページでご紹介しているマウントの角度は、最大8°の調整ができるように設計されています。最良の性能を得るためには、前面プレートを背面プレートに対して可能な限り平行にすることをお勧めします。そうすることで高い安定性が得られます。
テーブルの表面にできるだけ近付けて設置
振動や温度変化の影響を最小限に抑えるために、光学系の高さはできるだけ低くしてください。短いポストを使用すると温度変化によるY軸方向の動きが小さくなり、また振動による動きも小さく抑えられます。マウントはM6 x 1.0 - M4 x 0.7のネジアダプタ(型番AE4M6M)を用いて直接光学テーブルやブレッドボードに取り付けることもできます。そうすることで、ポストによる不安定さを取り除くことができます。これらのマウントは、アルミニウム製ベースプレートに直接取り付けたときに、最良の性能が得られます。
接触部の研磨とクリーニング
マウントとポストの接触部、およびポストとテーブルの接触部はクリーンな状態を維持し、傷や欠陥が生じないように注意してください。最も効果的な方法として、テーブル面には研磨石を、ポストの上下面とマウントの底面には研磨パッドLF1Pを使用してクリーニングすることをお勧めします。
Polaris用調整ツールの使用
調整ツールSA1の先端は、マウントKA05TAやKA05Tに使用されているØ1.8 mmのサイドホール付きアジャスタに精密にフィットするように設計されています。ハンドルには2.0 mm六角レンチが付いており、これはアジャスターネジ端部の六角穴にご使用いただけます。マウントKA05TAおよびKA05Tが衝撃や振動に晒される場合のために、当社では3/16"-100止めナットLN19100Hをご用意しています。頻繁に調整が必要な場合には、止めナットLN19100Hを0.03〜0.06 N•m(4~8 oz-in)のトルクで、手で締め付けて保持することができます。長期的な安定性が求められる場合には、トルクレンチTW6を使用してロックナットを0.18 N•m(25 oz-in )のトルクで締め付けることができます。
推奨されない使用方法
背面プレートからアジャスタを取り外すことは、ネジに汚れが付着する場合があるため、お勧めしていません。汚れが付着すると、精密調整機能が大きく損なわれる場合があります。また前面プレートを引き離すような操作は避けてください。バネが作動範囲以上に伸びてしまったり、サファイアシートに亀裂が入ったりする可能性があります。
| Table 122E SM05 Threading: Ø1/2" Lens Tubes, 16 mm Cage Systems | |||
|---|---|---|---|
| External Thread, 0.535"-40.0 UNS-2A | Internal Thread, 0.535"-40.0 UNS-2B | ||
| Max Major Diameter | 0.5340" | Min Major Diameter | 0.5350" |
| Min Major Diameter | 0.5289" | Min Pitch Diameter | 0.5188" |
| Max Pitch Diameter | 0.5178" | Max Pitch Diameter | 0.5230" |
| Min Pitch Diameter | 0.5146" | Min Minor Diameter (and 83.3% of Thread) | 0.508" |
| Max Minor Diameter | 0.5069" | Max Minor Diameter (and 64.9% of Thread) | 0.514" |
| Table 122F RMS Threading: Objective, Scan, and Tube Lenses | |||
|---|---|---|---|
| External Thread, 0.800"-36.0 UNS-2A | Internal Thread, 0.800"-36.0 UNS-2B | ||
| Max Major Diameter | 0.7989" | Min Major Diameter | 0.8000" |
| Min Major Diameter | 0.7934" | Min Pitch Diameter | 0.7820" |
| Max Pitch Diameter | 0.7809" | Max Pitch Diameter | 0.7866" |
| Min Pitch Diameter | 0.7774" | Min Minor Diameter (and 83.3% of Thread) | 0.770" |
| Max Minor Diameter | 0.7688" | Max Minor Diameter (and 64.9% of Thread) | 0.777" |
| Table 122G C-Mount Threading: Machine Vision Lenses, CCD/CMOS Cameras | |||
|---|---|---|---|
| External Thread, 1.000"-32.0 UN-2A | Internal Thread, 1.000"-32.0 UN-2B | ||
| Max Major Diameter | 0.9989" | Min Major Diameter | 1.0000" |
| Min Major Diameter | 0.9929" | Min Pitch Diameter | 0.9797" |
| Max Pitch Diameter | 0.9786" | Max Pitch Diameter | 0.9846" |
| Min Pitch Diameter | 0.9748" | Min Minor Diameter (and 83.3% of Thread) | 0.966" |
| Max Minor Diameter | 0.9651" | Max Minor Diameter (and 64.9% of Thread) | 0.974" |
| Table 122H SM1 Threading: Ø1" Lens Tubes, 30 mm Cage Systems | |||
|---|---|---|---|
| External Thread, 1.035"-40.0 UNS-2A | Internal Thread, 1.035"-40.0 UNS-2B | ||
| Max Major Diameter | 1.0339" | Min Major Diameter | 1.0350" |
| Min Major Diameter | 1.0288" | Min Pitch Diameter | 1.0188" |
| Max Pitch Diameter | 1.0177" | Max Pitch Diameter | 1.0234" |
| Min Pitch Diameter | 1.0142" | Min Minor Diameter (and 83.3% of Thread) | 1.008" |
| Max Minor Diameter | 1.0068" | Max Minor Diameter (and 64.9% of Thread) | 1.014" |
| Table 122J SM30 Threading: Ø30 mm Lens Tubes | |||
|---|---|---|---|
| External Thread, M30.5 x 0.5 – 6H/6g | Internal Thread, M30.5 x 0.5 – 6H/6g | ||
| Max Major Diameter | 30.480 mm | Min Major Diameter | 30.500 mm |
| Min Major Diameter | 30.371 mm | Min Pitch Diameter | 30.175 mm |
| Max Pitch Diameter | 30.155 mm | Max Pitch Diameter | 30.302 mm |
| Min Pitch Diameter | 30.059 mm | Min Minor Diameter (and 83.3% of Thread) | 29.959 mm |
| Max Minor Diameter | 29.938 mm | Max Minor Diameter (and 64.9% of Thread) | 30.094 mm |
| Table 122K SM1.5 Threading: Ø1.5" Lens Tubes | |||
|---|---|---|---|
| External Thread, 1.535"-40 UNS-2A | Internal Thread, 1.535"-40 UNS-2B | ||
| Max Major Diameter | 1.5339" | Min Major Diameter | 1.535" |
| Min Major Diameter | 1.5288" | Min Pitch Diameter | 1.5188" |
| Max Pitch Diameter | 1.5177" | Max Pitch Diameter | 1.5236" |
| Min Pitch Diameter | 1.5140" | Min Minor Diameter (and 83.3% of Thread) | 1.508" |
| Max Minor Diameter | 1.5068" | Max Minor Diameter (and 64.9% of Thread) | 1.514" |
| Table 122L SM2 Threading: Ø2" Lens Tubes, 60 mm Cage Systems | |||
|---|---|---|---|
| External Thread, 2.035"-40.0 UNS-2A | Internal Thread, 2.035"-40.0 UNS-2B | ||
| Max Major Diameter | 2.0338" | Min Major Diameter | 2.0350" |
| Min Major Diameter | 2.0287" | Min Pitch Diameter | 2.0188" |
| Max Pitch Diameter | 2.0176" | Max Pitch Diameter | 2.0239" |
| Min Pitch Diameter | 2.0137" | Min Minor Diameter (and 83.3% of Thread) | 2.008" |
| Max Minor Diameter | 2.0067" | Max Minor Diameter (and 64.9% of Thread) | 2.014" |
| Table 122M SM3 Threading: Ø3" Lens Tubes | |||
|---|---|---|---|
| External Thread, 3.035"-40.0 UNS-2A | Internal Thread, 3.035"-40.0 UNS-2B | ||
| Max Major Diameter | 3.0337" | Min Major Diameter | 3.0350" |
| Min Major Diameter | 3.0286" | Min Pitch Diameter | 3.0188" |
| Max Pitch Diameter | 3.0175" | Max Pitch Diameter | 3.0242" |
| Min Pitch Diameter | 3.0133" | Min Minor Diameter (and 83.3% of Thread) | 3.008" |
| Max Minor Diameter | 3.0066" | Max Minor Diameter (and 64.9% of Thread) | 3.014" |
| Table 122N SM4 Threading: Ø4" Lens Tubes | |||
|---|---|---|---|
| External Thread, 4.035"-40 UNS-2A | Internal Thread, 4.035"-40.0 UNS-2B | ||
| Max Major Diameter | 4.0337" | Min Major Diameter | 4.0350" |
| Min Major Diameter | 4.0286" | Min Pitch Diameter | 4.0188" |
| Max Pitch Diameter | 4.0175" | Max Pitch Diameter | 4.0245" |
| Min Pitch Diameter | 4.0131" | Min Minor Diameter (and 83.3% of Thread) | 4.008" |
| Max Minor Diameter | 4.0066" | Max Minor Diameter (and 64.9% of Thread) | 4.014" |
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Figure G1.1 マウントKA05TAには、サイドホール付きアジャスタが3つ付いています。
- 3つの六角レンチ操作型アジャスタ、サイドホール付き
- Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子用
- 本体と整合した3/16"-100ネジ付きアジャスタ
- 角度調整範囲:±4°(公称値)
- 分解能:約14.3 mrad/rev
- 温度サイクル試験後の変化量は4 µrad以下(詳細は「試験データ」タブ参照)
- 汚染を低減するバネの設計(特許申請中)
Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子用の3アジャスタ付きPolarisKAシリーズキネマティックミラーマウントKA05TAは、高分解能での調整を容易に行うことができるだけでなく、産業用として必要なアライメントの長期安定性も得られるように設計されています。前面プレートには、厚さ6.4 mmまでのØ12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子またはSM05ネジ付きコンポーネントを取り付けることができる、SM05内ネジの付いた取付け穴があります。 アジャスタが3つあることで、あおり調整(チップ&チルト)に加えて、Z軸(光軸)方向の移動調整も可能です。 このほか、2アジャスタ型の製品もご用意しております(下記参照)。
3/16"-100ネジ付きアジャスタにはØ1.8 mmの貫通穴が2つあり、当社の精密サイドホール調整ツールSA1(下記参照)、または1.5 mmのボール(六角)ドライバや六角レンチを使用して側面から操作することができます。各アジャスタには2.0 mm六角穴があり、SA1の端に付いている六角レンチやつまみネジ型六角レンチHKTS-5/64(下記参照)、あるいは一般的な2.0 mm六角レンチでも操作できます。このマウントのアジャスタは止めナットLN19100H(下記参照)を用いて固定できます。 アジャスタをたびたび調整しなければならない場合には、止めナットはおよそ0.03~0.06 N·mのトルクで軽く締め付けるだけで十分です。長期安定性を必要とする場合には、締め付けトルクとして0.17 N•mを推奨していますが、このトルクは当社のプリセット型トルクレンチTW6(下記参照)をご使用いただくと得ることができます。
取り付けた光学素子は、2つの白アルマイト加工アルミニウム製の固定リング(付属しています)を用いて保持します。この固定リング(型番SM05KRR)は、別途、追加購入いただくこともできます。ポストへの取付けには、互いに90°の位置に配置された2つのM4用ザグリ穴のどちらかを用います。当社では、このマウントの取付け用ポストとして、Polarisミラーマウント用のステンレススチール製Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポストまたはØ25 mmポストをお勧めしています。
注:これらのマウントはØ12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子用に設計されており、ミリ規格のØ12.5 mmミラーには対応しておりませんのでご注意ください。


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Figure G2.1 マウントKA05Tには、サイドホール付きのアジャスタが2つ、KA05TBには六角レンチで調整可能な短いアジャスタが2つ付いています。
- 2つのサイドホール付きアジャスタ、または六角レンチで調整可能な2つの短いアジャスタ
- Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子用
- 本体と整合した3/16"-100ネジ付きアジャスタ
- 角度調整範囲:±4°(公称値)
- 分解能:約14.3 mrad/rev
- 温度サイクル試験後の変化量は4 µrad以下(詳細は「試験データ」タブ参照)
- 汚染を低減するバネの設計(特許申請中)
Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子用2アジャスタ付きのPolarisKA SM05ネジ付きキネマティックミラーマウントKA05TおよびKA05TBは、上記の標準的な3アジャスタ付きの製品と似ていますが、3つ目のアジャスタが硬化鋼製のボールに置き換えられています。2アジャスタの場合は動きの自由度が制限されるため、マウントの安定性が向上します。そのため、このようなマウントは、過酷な環境で信頼性の高い動作が求められる、組み込み(OEM)用途に適しています。 各マウントには、厚さ6.4 mmまでのØ12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子またはSM05ネジ付き部品を取付けるためのSM05ネジ付き取付け穴があります。
マウントKA05TBは、狭い空間にも対応できるように、KA05Tのアジャスタよりも8.4 mm短い六角アジャスタが付いています。アジャスタが短いため、マウントKA05TBには止めナットLN19100Hはご使用いただけません。この六角穴付きアジャスタは2.0 mm六角レンチに対応しており、つまみネジ型六角レンチHKTS-5/64(下記参照)のほか、一般的な2.0 mmの六角レンチでも調整可能です。
マウントKA05T のアジャスタにはØ1.8 mmの貫通穴があるため、当社の精密サイドホール調整ツールSA1(下記参照)、または1.5 mmのボール(六角)ドライバや六角レンチを使用して側面から操作することができます。各アジャスタには2.0 mm六角穴があり、SA1の端に付いている六角レンチやつまみネジ型六角レンチHKTS-5/64(下記参照)、あるいは一般的な2.0 mm六角レンチでも操作できます。このマウントのアジャスタは止めナットLN19100H(下記参照)を用いて固定できます。アジャスタをたびたび調整しなければならない場合には、止めナットはおよそ0.03~0.06 N·mのトルクで軽く締め付けるだけで十分です。長期安定性を必要とする場合には、締め付けトルクとして0.17 N•mを推奨していますが、このトルクは当社のプリセット型トルクレンチTW6(下記参照)をご使用いただくと得ることができます。
2つの白アルマイト加工アルミニウム製固定リング(付属しています)を使用して、取り付けた光学素子を保持できます。この固定リング(型番SM05KRR)は、別途、追加購入いただくこともできます。ポストへの取付けには、互いに90°の位置に配置された2つのM4用ザグリ穴のどちらかを用います。当社では、これらのマウントの取付け用ポストとして、Polarisミラーマウント用のステンレススチール製Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポストまたはØ25 mmポストをお勧めしています。
注:これらのマウントはØ12.7 mm(Ø1/2インチ)光学素子用に設計されており、ミリ規格のØ12.5 mmミラーには対応しておりませんのでご注意ください。

- 2 mm(5/64インチ)の六角レンチを使用するアクチュエータの調整に便利
- 赤色アルマイト加工の調整ノブで六角レンチのサイズが刻印
- 六角チップは取り替え可能
- 1パック4個入り
この2 mm(5/64インチ)六角レンチ型の調整用つまみネジを使用することで、2 mm六角レンチで調整するアクチュエータ(またはノブを取り外した標準タイプのアクチュエータ)が迅速に調整できます。 これは取り外し可能なノブであるため、調整の合間にネジの六角穴に取り付けたままにしておくことができて便利です(Figure 206A参照)。 #8-32止めネジ(2 mm六角)が取り替え可能の六角形のビットを固定します。この取り替え可能なビットは、一方の先端がつぶれてしまっても、逆向きで再利用できます。 交換用の六角レンチ型ビットが必要な場合には、当社にお問い合わせください。
つまみネジ型六角レンチには、0.050~3/16インチと2 mm~5 mmのサイズの製品があります。

- Polarisアジャスタのサイドホールに精密にフィットするØ1.7 mmの先端
- ハンドル部分に2.0 mm六角レンチ
- 化学洗浄済みで、磁性のあるステンレススチール製
サイドホール調整ツールには、Polarisマウントのサイドホールアジャスタに精密にフィットするように設計されたØ1.7 mmの先端があります。ハンドルには2.0 mm六角レンチがついており、SA1を小さなつまみのように使用することができます。また中央のナットには6.0 mmレンチが取付け可能なため、長めのレバーアームを構成することもできます。精密な先端は調整時のバックラッシュが小さく、また深さストッパにより調整中のツールをサイドホール内にしっかり固定しておくことができます。Ø25 mmよりも大きいミラーマウントに対しては、ツールの長さが41.2 mmであるため、マウント背面にあるほかのアジャスタと干渉せずにアクチュエータを360°調整できます。
SA1は化学洗浄と硬化処理を施されたステンレススチール製で、耐久性があるうえにクリーンな環境にも対応します。磁性があるため、スペースのない、あるいは振動に敏感なセットアップでは磁石を使用してツールを回収することができます。


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Figure 773B トルクレンチTW6を使用して、ミラーマウントKA05シリーズのアジャスタを止めナットLN19100Hで固定

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Figure 773A トルクレンチTW6には型番とプリセットされたトルク値が刻印されています。
- 3/16"-100アルミニウム製止めナットLN19100Hでアジャスタの長期安定性を確保
- 長期的に固定するのに適したトルクレンチTW6
- プリセット値:0.17 N·m
- 適切なトルクを確実に負荷できるブレークオーバー(Break-Over)型
止めナットLN19100Hは、3/16"-100アジャスタ付きのPolaris KAシリーズマウントを、長期安定性が要求される用途や、衝撃や振動にさらされるセットアップでも使用できるようにするために設計されています。なお、この止めナットは薄型アジャスタには使用しないでください。KA05シリーズマウントと同じアルミニウム合金製で、製造方法も同じです(詳細は「仕様」タブをご覧ください)。
アジャスタをたびたび調整しなければならない場合には、止めナットは手でおよそ0.03~0.06 N·mのトルクで軽く締め付けるだけで十分です。長期的な安定性が求められる場合には、トルクレンチTW6(Table G4.3参照)を使用して各止めナットを0.17 N·mのトルクで締め付けることができます。止めナット取付け時のクロススレッド(斜めにねじ込む状態)を防ぐために、まず止めナットをアジャスタに当ててネジが緩む方向に回し、かすかなネジの段差の感触でネジが整合したことを確認してからネジを締めるようにしてください。
プリセット型トルクレンチ
このトルクレンチには、Polarisマウントのアジャスタを、6 mm止めナットで長期的に固定するうえで適切なトルク値がプリセットされています。仕様についてはTable 773Cをご覧ください。プリセットされたトルク値に達すると、Figure 773Bのようにピボットジョイントが折れ曲がるように設計されています。力を抜くと、レンチの六角ヘッドは元の位置に戻ります。この設計により、止めナットに設定値以上のトルクが加わるのを防止しています。指標として刻印されている線は、定められたトルクをかけるためにレンチを回転させる角度を示しています。この線を越えてハンドルを回転させると、止めナットを締め付けすぎていることになります。レンチには、使用時に識別しやすいように、プリセットのトルク値、トルクをかける方向、レンチサイズ、および型番が刻印されています。
このレンチは、クリーンルームや真空チャンバ内でも使用可能です。Carpenter AAA不動態化処理による化学洗浄を行い、表面から硫黄、鉄、汚染物質などを除去しています。不動態化処理の後は、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立て、2重の真空バッグに入れてクリーンルームに搬入するまでの間に汚染されないようにしています。また、レンチはビードブラスト加工されており、レーザが使用されているセットアップで作業するときに、反射光が最小限に抑えられるようになっています。
なお、このレンチはアジャスタを高頻度で調整するためのものではありません(そのような用途で必要とされるトルク値は、通常0.03~0.06 N·mです)。
| Table 773C Specifications | ||||
|---|---|---|---|---|
| Item # | Torque | Torque Accuracy | Hex | Compatible Items |
| TW6 | 24 oz-in (0.17 N•m) | ±1.44 oz-in (0.010 N•m) | 6 mm | LN19100H 3/16"-100 Aluminum Lock Nut, POLARIS-LN05 3/16"-130 Stainless Steel Lock Nut |
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