高電圧増幅器、EO変調器・ピエゾアクチュエーター用

特長

• 調整可能なバイアスでフルレンジのDCオフセット制御が可能
• 低出力ノイズ:1.5 mV(RMS)
• USB 2.0接続によりPCでのリモート操作が可能

高電圧増幅器HVA200は、当社のEO変調器とせん断ピエゾアクチュエータ、ピエゾ振動アクチュエータの駆動に適しています(互換性については下記をご覧ください)。最大出力電圧は±200 V、連続出力電流は100 mA、帯域幅は1 MHz、そして1.5 mV(RMS)の低ノイズという特長があります。入力電圧に対する電圧利得は-20倍で、当社の自由空間型EO変調器ならびにせん断ピエゾアクチュエータを駆動するのに必要な高電圧まで昇圧します。調整可能なバイアスにより-200 V～+200 Vの出力範囲で精密なDCオフセット制御が可能です。高電圧で広帯域、高スルーレートの出力アンプを使うことで必要な出力特性が得られています。

入力増幅器には加算点があり、調節可能なDCバイアスを入力変調信号に加算することができます。この合成された信号は、-20倍の固定電圧利得を有する出力アンプによって最大±200 Vまで増幅されます。例えば、HVA200が-200 V～+200 Vの間を掃引していて10 V DCのバイアスがかかっている場合、得られる出力は-190 V～+200 Vとなります(最大出力電圧に達しているので掃引がクリッピングします)。しかし、同じ10 V DCのバイアスを加えた状態で-100 Vから100 Vまで掃引すると、その出力は-90 Vから110 Vまで掃引されます。DCバイアス制御は、DCレベルを精密に制御するロータリーエンコーダで構成されています。このリアルタイムのモニタ出力は20：1でスケーリングされているため、ハイインピーダンスの計測器に接続したとき、200 Vの出力電圧に対するモニタ電圧は10 Vになります。仕様の詳細については、「仕様」タブをご参照ください。

増幅器HVA200はCE規格に準拠しています。安全性を高めるために、HV出力をBNC出力端子に接続するには、前面パネルのHV動作Enableボタンを押さなければならないようになっています。HVA200には、自由空間型EO変調器接続用SMA-BNCケーブル。リモート制御用のUSB 2.0ケーブル(タイプA-B)、および電源ケーブルが付属しています。

EO変調器とせん断ピエゾアクチュエータとの互換性について
増幅器は最大+200 Vの半波長電圧を出力するため、非共振型のEO位相変調器を駆動し、約900 nmまでの光信号を変調するのに適しています。HVA200をドライバとして使用する場合、変調器によっては動作波長範囲に制限が出ることがあります。詳細についてはEO変調器の製品ページをご覧ください。

当社のピエゾ振動アクチュエータやせん断ピエゾアクチュエータへは、こちらの増幅器をお勧めします。多軸ポジショナPN5FC3に使用する場合、HVA200はアクチュエータを縦方向に駆動することができますが、HVA200の比較的低い電流とアクチュエータの高静電容量の組み合わせにより、最大の駆動電圧周波数が制限されます。また、アクチュエータの駆動電圧の制限値を超えないよう注意が必要です。PN5FC3に組み込まれた縦変位のアクチュエータにより良く対応するドライバには、開ループコントローラのMDT69xBや KPC101、閉ループコントローラのBPC301やBPC303がございます。