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液晶チューナブルバンドパスフィルター![]()
KURIOS-VB1 Variable Bandwidth, Ø20 mm CA Application Idea Thorlabs' CM401 Hyperspectral Imaging System Includes the KURIOS-WL1 Fixed Bandwidth, Ø35 mm CA
Kurios® Controller Related Items
![]() Please Wait ![]() Click to Enlarge KURIOS-WB1で取得した根細胞のハイパースペクトル画像。2つのグラフは矢印で示している領域のサンプルスペクトルです。この測定に関する詳細は「使用例」のタブをご覧ください。 ![]() ![]() Click to Enlarge フィルターヘッドの背面は前面と同じ取り付け機構になっております。出射偏光は入射偏光に対し90°回転します。 ![]() Click to Enlarge フィルターヘッドの前面にはSM1とSM2内ネジ、ケージシステム取り付け用#4-40タップ穴が4つ、そして透過軸方向の刻印があります。 特長
Kurios®液晶チューナブルバンドパスフィルタは、420~730 nm、430~730 nmまたは650~1100 nmの範囲で中心波長を連続的にチューニングします。ほとんどのKuriosモデルは、中心波長に対して帯域幅が固定されています。一方、KURIOS-VB1/Mは、帯域幅を狭帯域、中帯域、広帯域(Narrow、Medium、Wide)から選択可能です。切り替え時間は、初期波長ならびに最終波長、そしてKuriosの設定帯域幅(型番-VB1/Mのみ)によって異なります。詳しくは下表内のプロット図をご覧ください。 付属のコントローラはトリガ入力、トリガ出力そしてアナログ入力の機能を備えており、Kuriosのチューナブルバンドパスフィルタは右の画像でご覧いただけるようなマルチスペクトルあるいはハイパースペクトルイメージングに適した製品です。例えばモノクロサイエンティフィックCCDカメラと併せて画像を取得すると、カラーCCDカメラとBayerフィルターモザイクを使用したときよりも正確な色彩表現が可能になります。この技術は真のスペクトルイメージングを生成するので、ほかでは検知が不可能なスペクトル上の特長も明らかにすることができます。当社のKuriosチューナブルフィルタとCCDカメラは、カスタム顕微鏡の構築をサポートするモジュール式のCerna®顕微鏡プラットフォームに対応します。完成されたCernaベースのハイパースペクトルイメージングシステムについてはCM401をご覧ください。こちらにはチューナブルフィルタKURIOS-VB1(/M)およびCCDカメラが付属します。 Kuriosフィルタは、LoytフィルタやSolcフィルタのように、液晶セルを偏光素子で挟んで構成しています。この設計により高速かつ振動のないチューニングが可能です。動作をさらに安定させるために、フィルターヘッドは閉ループの温度制御を行っています。フィルターヘッドのLEDが赤色のときはヘッドがウォーミングアップ中であることを示しており、使用可能になると緑色になります。 付属のコントローラによる波長制御 Trigger Inのコネクタでは、他のデバイスからのTTL信号でKuriosを制御します。例えばKuriosをサイエンティフィックカメラに同期させて使用する場合、カメラが画像を取得したらすぐにシーケンスを次に進め、フィルタの波長を切り替えることができます。 Kuriosは5 VのTTL信号の立ち下がりエッジでトリガがかかります。 Trigger Outコネクタは、校正済みのフィルタ切り替え時間と同じ間隔でTTL信号を出力します。この信号を例えば切り替え時間のモニタに使用したり、切り替えと同時、または切り替え後に続いてイメージングやシャッタなどのトリガに使用したりすることもできます。 Analog Inコネクタは、外部電圧源からの0~5 Vの信号で中心波長を設定し、中心波長の実際の変更は次に続く内部または外部トリガで行います。0 Vは最小波長の420 nm、430 nm、または650 nmに、5 Vは最大波長の730 nmまたは1100 nmに対応します。詳細は「制御」タブをご参照ください。 Kuriosのシーケンスプリロード機能は、前面パネル、付属のGUIならびにコマンドラインインターフェイスから操作可能で、波長のシーケンスを(最大1024個)定義できます。内部または外部トリガでシーケンスにおける次の波長に切り替えます。この機能を例えばTrigger OutならびにTrigger Inコネクタと組み合わせて使用すれば、各波長の切り替え終了時にカメラにトリガ信号を送り、画像取得後はカメラからトリガ信号を受信することができます。シーケンスはコントローラ内の不揮発性メモリに保存されるため、GUIソフトウェアを終了しても、USBケーブルを抜いても、プリロードシーケンスが消失することはありません。ただし、コントローラの電源をオフにすると不揮発性メモリはリセットされます。 コントローラの前面についているBandwidthボタンは、コントローラを様々な動作モードに切り替えます。KURIOS-VB1/Mでは、Bandwidthボタンは、Narrow(狭帯域)、Medium(中帯域)、Wide(広帯域)の3つの選択可能な帯域幅とBlackに切り替え可能です。固定帯域幅のモデルではBandwidthボタンは固定の帯域幅(選択肢1つのみ)とBlackモードに切り替え可能です。 透過ならびに偏光 KURIOS-WB1/M、KURIOS-WL1/M、KURIOS-XL1/M、KURIOS-VB1/Mには、可視域の波長用にレンズチューブマウント付きの750 nmプレミアムショートパスフィルタが付属しています。過度な赤外光からフィルターヘッドを保護するために、このフィルタの使用を推奨しています。 取付けオプション
Kurios®のチューナブルバンドパスフィルタには、中心波長を制御する動作モードが3つあります。マニュアル、シーケンス、そしてアナログモードです。そのほかビームブロックモード(「ブラックモード」)があります。動作の詳細についてはマニュアルをご覧ください。 ![]() Click to Enlarge KURIOS-WB1(/M)コントローラの前面パネル。マニュアルモードに設定されています。 ![]() Click to Enlarge 帯域幅が選択可能なバンドパスチューナブルフィルタKURIOS-VB1(/M)を接続したときのソフトウェアのメイン画面(KURIOS-WB1(/M)またはKURIOS-WL1(/M)を接続した場合は「Narrow」および「Medium」のボタンがグレーアウトとなり、KURIOS-XL(/M)またはKURIOS-XE2(/M)を接続した場合は「Medium」および「Wide」のボタンがグレーアウトとなります)。 マニュアルモード
Kuriosコントローラは、電源をオンにしたときには、初期設定のマニュアルモードになります。コントローラがマニュアルモードになっていない場合、以下のいずれかの方法でマニュアルモードにできます。
帯域幅(型番KURIOS-VB1/Mのみ)
シーケンスモード
アナログモード
内部ならびに外部トリガ 内部トリガ信号は、コントローラ内のクロックによって生成され、1 ms~60 sのトリガ間隔がユーザ定義で設定可能です。シーケンスモードでは、さらにシーケンスリスト内の各波長にそれぞれトリガ間隔を設定することができます。それに対してアナログモードでは、お客様がセットした時間間隔で、アナログ入力信号に従ってコントローラが波長を更新していきます。 外部トリガは、前面パネルのTrigger InのBNCコネクタを介して5 VのTTL信号を供給します。 Kuriosは5 VのTTL信号の立ち下がりエッジでトリガがかかります。 ビームブロックモード
![]() Click to Enlarge ハイパースペクトルイメージング顕微鏡の概略図 ![]() Click for Details ハイパースペクトルイメージングシステムCM401は、 当社のCerna顕微鏡プラットフォームをベースに構築されています。 主なコンポーネントはチューナブルバンドパスフィルタKURIOS-VB1(/M)、 モノクロサイエンティフィックカメラ4070M-GE(旧製品)、および 高出力プラズマ光源HPLS343(旧製品)です。 ハイパースペクトルイメージングハイパースペクトルイメージングでは、波長毎に独立した2次元画像のスタックが取得されます。この手法は試料の同定と分析を素早くできるため、顕微鏡法、バイオ医学イメージング、マシンビジョンなどの用途に頻繁に使用されます。 ハイパースペクトルイメージングで得られる画像のスペクトル分解能は、カラータイプのカメラを単独で使用した場合に比べて格段に優れています。カラータイプのカメラは3種類の比較的幅広のスペクトルチャンネル(赤、緑、青)を使用して、画像のスペクトル範囲全体を表示します。これに対し、ハイパースペクトルイメージングシステムでは液晶チューナブルバンドパスフィルタや回折格子のような光学素子を用いるため、非常に狭い帯域幅のスペクトルチャンネルが得られます。 当社では、当社のCerna®顕微鏡プラットフォーム、Kurios®チューナブルフィルタ、およびサイエンティフィックカメラを組み合わせ、ハイパースペクトルイメージングに特化した装置を構築しました。仕様の詳細についてはハイパースペクトルイメージングシステムの製品ページをご覧ください。 画像のスタック例 Kuriosチューナブルフィルタはハイパースペクトルイメージングに多くの利点をもたらしています。角度調整タイプのフィルタを使用した場合や手動でフィルタ交換を行った場合とは異なり、Kuriosフィルタは動く部分が無いためミリ秒レベルで振動の無い波長切り替えが可能です。測定中にフィルタを動かしたり交換したりしないため、画像を登録する際にデータの「画素ずれ」も生じません。当社のフィルタにはソフトウェアと外部トリガ付きのベンチトップ型コントローラも付属しており、データ収集および分析プログラムとも容易に統合できます。 ![]() Click to Enlarge 図3:各スペクトルチャンネルで取得した視野全体の画像(図1参照)を統合して得られた、成熟したナズナの胚のカラー画像。複数のチャネルに渡ってデータを取得することで、画像内の各ピクセルのスペクトルが得られます。 ![]() Click to Enlarge 図1:異なる中心波長で取得された2枚の成熟したナズナの胚の画像。スペクトルチャンネルごとに視野全体の画像を取得しています。 図2: この動画はチューナブルフィルタKURIOS-WB1(/M)の中心波長ごとに取得した試料の画像を示しています。中心波長を420 nm~730 nmの範囲で10 nm刻みで増加させています(10 nmはスペクトル分解能ではありません。スペクトル分解能は各波長におけるFWHM帯域幅によって決まります)。 波長可変光源下の写真はKURIOSチューナブルフィルタと広帯域光源を用いた波長可変光源で、可視波長域(420~730 nm)においてミリ秒レベルでの波長チューニングが可能です。その下の表は写真のシステムに使用されているコンポーネントのリストです。
![]() Click to Enlarge 帯域幅が選択可能なバンドパスチューナブルフィルタKURIOS-VB1(/M)をソフトウェアに接続したときのメイン画面(KURIOS-WB1(/M)またはKURIOS-WL1(/M)を接続した場合は「Narrow」および「Medium」のボタンがグレーアウトとなり、KURIOS-XL1(/M)またはKURIOS-XE2(/M)を接続した場合は「Medium」および「Wide」のボタンがグレーアウトとなります)。 Kurios®ソフトウェアパッケージGUIインターフェイス シーケンスモードならびにアナログモードでは、コントローラによって繰り返される最大1024個の波長のシーケンスを定義することができます。シーケンスの各ステップでは波長と持続時間(1 ms~60 s)が決まっており、KURIOS-VB1/Mではステップ毎に帯域幅も変更可能です。シーケンスは「Save Profile」ならびに「Load Profile」ボタンを使用して、CSV形式で保存と読み込みができます。 カスタムソフトウェアの開発
チューナブルバンドパスフィルタKurios®の損傷閾値データ右の仕様は、当社のKuriosチューナブルフィルタの損傷閾値の測定値です。
レーザによる損傷閾値についてこのチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。 テスト方法当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。 初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。 ![]() 上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。 ![]()
試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。 CWレーザと長パルスレーザ光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。 パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。 線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。 ![]() 繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。 ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。
ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。 ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。 次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。 この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。 当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。 パルスレーザ先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。 パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。
お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。 エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。
ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。 次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。
波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。 ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。 次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。 お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。 当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。 [1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997). レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。 ![]() ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。 CWレーザの例 しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。 アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。 LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。 ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング 上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。 このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします: この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。 ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。 マイクロ秒パルスレーザの例 この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。
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KURIOS-WB1/MならびにKURIOS-WL1/Mは、当社のKuriosチューナブルバンドパスフィルタの中で、帯域幅が広帯域に固定されたモデルです。中心波長は420 nm~730 nmの範囲でチューニング可能です。一般的に透過率とバンドパスの幅は中心波長と共に増加します。詳細については右の表内のプロット図をご覧ください。 近赤外光ならびに赤外域光の透過を阻止するため、どちらのチューナブルフィルタにもSMネジ付き筐体に納められた、カットオフ波長750 nmのプレミアムショートパスフィルタが付属しています。このフィルタは、内部の部品を過剰な赤外光に曝さないために、フィルターヘッドの入射側に使用することをお勧めします。KURIOS-WB1/MにはフィルタFESH0750が、KURIOS-WL1/MにはFESH0750と同じ光学特性を有するØ50.8 mm(Ø2インチ)のフィルタが付属します。 このバンドパスチューナブルフィルタの切り替え時間は、初期波長と最終波長に依存して変化します。右の表の等高線図でご覧いただけるように、中心波長の変化が小さい場合(Δλ ≤ 30 nm)には切り替え時間は≤5 msとなります。中心波長の変化(Δλ)が大きくなると、切り替え時間も長くなります。420 nmから730 nmへの切り替え時間は最大の40 msになります。 KURIOS-WB1/Mの開口はØ20 mmです。筐体はSM1内ネジ付きで、当社の30 mmケージシステムに取り付け可能です。またKURIOS-WL1/Mの開口はØ35 mmです。筐体はSM2内ネジ付きで、60 mmケージシステムに取り付け可能です。 Kuriosチューナブルフィルタはすべて工場で校正済みです。またお客様がそのフィルタに対してシステムを最適化できるように、切り替え時間のマップを添付して発送いたします。このマップは付属のWindows®ソフトウェアを介してディスクに保存可能です。 ![]()
KURIOS-XL1/Mは、当社のKuriosチューナブルバンドパスフィルタの中で、帯域幅が狭帯域に固定されたモデルです。中心波長は430 nm~730 nmの範囲でチューニング可能です。一般的に透過率とバンドパス幅は中心波長と共に増加します。詳細については右の表内のプロット図をご覧ください。 近赤外光および赤外光を透過させないために、このチューナブルフィルタにはカットオフ波長が750 nmのプレミアムショートパスフィルタFESH0750のØ50.8 mm(Ø2インチ)モデルが、SM2ネジの付いた筐体に納められて付属しています。このフィルタは、内部の部品を過剰な赤外光に曝さないために、フィルターヘッドの入射側に使用することをお勧めします。 この狭帯域のバンドパスチューナブルフィルタの切り替え時間は、初期波長と最終波長に依存して変化します。右の表内の等高線図で示すように、中心波長の変化が小さい場合(Δλ ≤ 30 nm)の切り替え時間は≤10 mです。中心波長の変化が大きい場合は切り替え時間も長くなり、425 nmから725 nmに切り替える場合は最大の70 msとなります。 KURIOS-XL1/Mの有効径はØ35 mmです。筐体にはSM2内ネジが付いており、60 mmケージシステムに取り付け可能です。 Kuriosチューナブルフィルタはすべて工場で校正済みです。またお客様がそのフィルタに対してシステムを最このマップは付属のWindows®ソフトウェアを介してディスクに保存可能です。 ![]()
KURIOS-XE2/Mは、帯域幅が固定の近赤外域用チューナブルバンドパスフィルタです。中心波長は650 nm~1100 nmの範囲でチューニング可能です。 このバンドパスが固定のチューナブルフィルタの切り替え時間は、初期波長と最終波長によって異なります。右の等高線図でご覧いただけるように、中心波長の変化が小さい場合(Δλ ≤ 30 nm)には、切り替え時間は≤10 msとなります。波長変化(Δλ)が大きくなると、切り替え時間も長くなります。650 nmから1100 nmへの切り替え時間は最大の250 msです。 KURIOS-XE2/Mの開口はØ20 mmです。この筐体にはSM1内ネジがあり、当社の 30 mmケージシステムに対応しています。 Kuriosチューナブルフィルタはすべて工場で校正済みです。またお客様がそのフィルタでシステムを最適化できるように、切り替え時間をプロットしたマップを添付して発送いたします。このマップは付属のWindows®ソフトウェアを介してディスクに保存可能です。 ![]()
KURIOS-VB1/Mは、当社のKuriosチューナブルバンドパスフィルタの中で、帯域幅が選択可能なモデルです。中心波長は420 nm~730 nmの範囲でチューニング可能で、帯域幅を狭帯域、中帯域、広帯域(Narrow、Medium、Wide)から選択できます。一般的に、設定を固定すると、透過率とバンドパス幅は中心波長と共に増加します。詳細については右の表内のプロット図をご覧ください。 近赤外光ならびに赤外域光の透過を阻止するため、プレミアムショートパスフィルタFESH0750が付属しています。このフィルタのカットオフ波長は750 nmで、SM1ネジ付きの筐体に納められています。内部の部品を過剰な赤外光に曝さないために、フィルターヘッドの入射側に使用することをお勧めします。 帯域幅が選択可能なKuriosバンドパスフィルタの切り替え時間は、帯域幅の設定と初期波長および最終波長に依存します。最大切り替え時間は狭帯域幅設定では230 ms、中帯域設定では150 ms、広帯域設定では100 msです。一般に波長の変化が大きくなると、切り替え時間も長くなります。 Kuriosチューナブルフィルタはすべて工場で校正済みです。またお客様がそのフィルタに対してシステムを最適化できるように、切り替え時間のマップを添付して発送いたします。このマップは付属のWindows®ソフトウェアを介してディスクに保存可能です。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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