可変減衰器、ダブル直線偏光子型


  • Two Pre-Installed Ø1" Economy Film Polarizers
  • Operating Wavelength: 400 - 700 nm
  • Compatible with SM1-Threaded (1.035"-40) Lens Tubes

Input Side

Schematic of Cross Section of Variable Attenuator

External SM1
(1.035"-40) Threads,
0.25" Deep

Locking Ring

Internal SM1
(1.035"-40) Threads,
0.22" Deep

Fixed Polarizer

Retaining Ring

Rotating Polarizer

Rotation Locking Screw

Witness Line

Minimum (-)
Transmission Mark

Maximum (+)
Transmission Mark

PVAE1-A

Double Linear Polarizer Variable Attenuator

Output Side

Related Items


Please Wait
PVAE1-A Specifications
Polarizer Item #LPVISE100-A (Two Included)
Polarizing MaterialDichroic Film
Window MaterialN-BK7a
Clear ApertureØ22.86 mm
Surface Quality60-40 Scratch-Dig
Operating Wavelength
Range
400 - 700 nm
AR Coating Range350 - 700 nm
Reflectance over
Coating Range (Avg.)b
< 0.5% at 0° AOI
AR Coating Curveicon
Extinction Ratioc,d> 400:1 (400 - 700 nm)
> 1000:1 (580 - 700 nm)
Damage Threshold1 W/cm (532 nm, CW, Ø0.471 mm)e
0.07 J/cm2 (532 nm, 10 Hz, 8 ns, Ø200 µm)
Transmitted Wavefront
Distortion
λ at 633 nm
Beam Deviation< 20 arcmin
  • リンクをクリックすると基板材料の仕様がご覧いただけます。
  • 1面あたりの反射率。ARコーティングは、偏光子の空気とガラスの境界面(合計4面)にのみ施されています。
  • 消光比(ER)は、評価する上で十分な偏光消光比を有する直線偏光を入射したときに得られる、最大透過率と最小透過率の比率です。最大透過率は、十分に偏光された入射光が両偏光子の透過軸と一致するときに得られます。最小透過率は、十分に偏光された入射光が固定された偏光子の透過軸と一致し、出射側偏光子を透過率が最小になるまで回転したとき(透過軸が固定された偏光子に対して90°のとき)に得られます。
  • 消光比は入射角0ºにおける仕様値で、光学素子の受光角により若干変化します。
  • ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。このパワー密度の単位(単位長さあたりのパワー)を用いるのが長パルスおよびCW光源に対して最も適している理由については、「損傷閾値」タブをご参照ください。

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上部には光の伝搬方向を示す矢印と、回転する偏光子を固定するための止めネジがあります。また、最小透過率が得られる位置を示す筐体上の刻印(-)も見えます。

特長

  • 2つの偏光子LPVISE100-Aを用いたØ25.4 mm(Ø1インチ)可変減衰器
  • 動作波長範囲: 400~700 nm
  • 90°回転させることで最大透過率から最小透過率へ
  • SM1内ネジとSM1外ネジ付き
  • 30 mmケージシステム内に収まるサイズ

当社では、光強度を減衰させるとともにコントラストを強調するオールインワン型の減衰器をご用意しております。これにより、透過率が固定された標準的なフィルタに比べ、像の明るさをより精密に調整することができます。偏光子の透過軸に対して入射光の偏光方向が平行のときに最大透過率が得られ、出射側偏光子を90°回転させると最小透過率が得られます。出射側偏光子が回転しても入出射部のSM1ネジは固定されているため、この製品は連続的に接続されたレンズチューブシステムでもお使いいただけます。

この減衰器は、黒アルマイト加工されたアルミニウム筐体の中に納められた2枚のフィルム型偏光子LPVISE100-Aで構成されています。1枚の偏光子は筐体の中で固定されており、もう1枚はローレット加工されたリングを回すことで回転させることができます。固定されている偏光子の透過軸を入射光の偏光に対して一致させるには、目標とする角度まで減衰器をSM1内ネジ付きコンポーネントにねじ込み、スロット付きのロッキングリングSM1NT1でその位置を固定します。リングは手またはスパナレンチSPW502(別売り)で締め付け可能です。減衰量は2枚目の偏光子の角度を変えることで調整できます。回転リングに刻印された線(上の写真Witness Line参照)は、偏光子の回転の目印になります。筐体の固定部分にはプラス(+)とマイナス(-)が互いに90°の位置に刻印されており、それぞれ最大透過率と最小透過率が得られる出射側偏光子の回転位置を示しています。回転リングは、透過率の要件を満たしていることを確認できるように、最小と最大を示す刻印から更に15°超えた位置まで移動可能です。

必要な減衰量が得られたときに回転偏光子の位置を固定するには、#4-40ナイロンチップ付き止めネジ(セットスクリュ)を1.27 mm(0.050インチ)六角レンチまたはボール(六角)ドライバで締め付けます。確実に適切な取り付けができるように、このコンポーネントには光の伝搬方向を示す矢印が刻印されています(上の写真参照)。仕様については右の表を、透過率、消光比、光学濃度のデータについては「グラフ」タブをご覧ください。

この減衰器に組み込まれているガラス偏光子の偏光効率は99%を超えています。こちらの偏光子では仕様波長範囲の偏光を透過・吸収するフィルム型偏光子シートを使用しており、従ってブロックする偏光を高効率で吸収するため、低パワー光用の製品になります。フィルムの両側には保護用のN-BK7ウィンドウが接着されています。これらの偏光子は400~700 nm用に最適化されており、各ウィンドウの空気/ガラスの境界面には350~700 nm用のARコーティングが施されています。仕様の詳細についてはこちらのフィルム型偏光子の製品ページでご覧いただけます。なお、この減衰器から偏光子を取り外すことはできません。

こちらの減衰器のカスタマイズとして、当社が提供する何れのØ25.4 mm(Ø1インチ)偏光子でも取付けることが可能です。カスタマイズの詳細については当社までお問い合わせください。当社の偏光子とご提供可能なサイズのラインナップについては「偏光子ガイド」タブをご覧ください。

入射光に対して固定されている偏光子を調整してロックする方法、そして減衰量を調整し、必要とする減衰量の位置でユニットをロックする方法がご覧いただけます。


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データはこちらからダウンロードいただけます。
上のグラフは、入射偏光と両偏光子の透過軸が平行なときのP偏光の透過率測定値(青線)、偏光子の透過軸が直交しているときの透過率測定値(緑線)、および消光比(ER、オレンジ色線)を示しています。青い網掛け部分は、可変減衰器の動作波長範囲です。

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データはこちらからダウンロードいただけます。
上のグラフは、入射偏光と両偏光子の透過軸が平行なときの、P偏光の光学濃度(OD、青線)とS偏光の光学濃度(OD、赤線)を示しています。青い網掛け部分は、可変減衰器の動作波長範囲です。
icon
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データはこちらからダウンロードいただけます。
青い網掛け部分は仕様の波長範囲350~700 nmを示しています。
Damage Threshold Specifications
Coating Designation
(Item # Suffix)
Damage Threshold
-A1 W/cm (532 nm, CW, Ø0.471 mm)a
0.07 J/cm2 (532 nm, 10 Hz, 8 ns, Ø200 µm)
  • ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この線形パワー密度が長パルスおよびCW光源において最も適した測定量である理由については、下記の「CWレーザと長パルスレーザ」をご覧ください。

当社のフィルム型直線偏光子の損傷閾値データ

右の仕様は、当社のダブル直線偏光子型可変減衰器に使用されている偏光子の測定値です。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationN/APulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。


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偏光子セレクションガイド

当社では、ワイヤーグリッド、フィルム、方解石、α-BBO、ルチル、ならびにビームスプリッタを含むさまざまな偏光子をご用意しております。 ワイヤーグリッド偏光子のラインナップは、可視域から遠赤外域にも達する波長範囲に対応します。 ナノ粒子直線フィルム偏光子は最高で100 000:1の消光比を有しています。 また、その他のフィルム偏光子は、可視域から近赤外域までの光の偏光に使用できる製品としてお手軽な価格でご提供しております。 次に当社のビームスプリッタ偏光子は反射ビームの利用や、より完全に偏光された透過ビームの使用を可能にします。 最後に、α-BBO(UV域)、方解石(可視~近赤外域)、ルチル(近赤外~中赤外域)ならびに、オルトバナジン酸イットリウム(YVO4)(近赤外域~中赤外域)偏光子は、それぞれの波長範囲で100 000:1の高い 消光比を有する製品となっております。

偏光子の種類、波長範囲、消光比、透過率、ならびにサイズについては、下の表のMore [+]をクリックしてご覧ください。

Wire Grid Polarizers
Film Polarizers
Beamsplitting Polarizers
alpha-BBO Polarizers
Calcite Polarizers
Quartz Polarizers
Magnesium Fluoride Polarizers
Yttrium Orthovanadate (YVO4) Polarizers
Rutile Polarizers
  • 透過率特性をご覧になるにはグラフのアイコンをクリックしてください。 各特性データは、ある1つの基板またはコーティングの透過率をサンプルとして示しており、その特性は保証されているものではありません。
  • 偏光軸の印付きのマウント、ネジ切り無しリング、またはシリンダに取付け済み。
  • マウント無し、または偏光軸印付きのSM05ネジ付きマウントに取付け済みのタイプをご用意。
  • マウント無し、または偏光軸印付きのSM01ネジ付きマウントに取付け済みのタイプをご用意。
  • PBS519: TP:TS > 1000:1(平均値)
  • マウント無し、またはケージシステム対応キューブに取り付け済みのタイプをご用意。
  • 方解石は天然の物質で、350 nmあたりの典型的な透過率は約75%となります(Transmission欄をご覧ください)。
  • マウント無し、またはØ12.7 mmの筐体(ネジ切りなし)に取付け済みのタイプをご用意。
  • 方解石の透過率特性は、直線偏光が偏光子筐体に記されている偏光軸とアライメントしている場合に有効です。
  • Vコーティング(1064 nm)付きの製品は、型番末尾が「-C26」となっています。
  • マウント無し、または偏光軸印付きのマウントやネジ切り無しシリンダに取付け済みのタイプをご用意。

可変減衰器、ダブル直線偏光子型

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
PVAE1-A Support Documentation
PVAE1-AØ1" Double Linear Polarizer Variable Attenuator with N-BK7 Windows, 400-700 nm
¥33,313
7-10 Days