波長板の選択


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波長板の選択

当社では、位相差が1/4または1/2波長のアクロマティック波長板、スーパーアクロマティック波長板、ゼロオーダ波長板(マウント無しまたはマウント付き、マルチオーダ波長板(単波長対応またはデュアル波長対応)をご用意しています。

アクロマティック波長板は、広いスペクトル範囲にわたって比較的一定の位相リターダンスを与えるのに対し、スーパーアクロマティック波長板は、これよりも広いスペクトル範囲にわたってほぼ一定のリターダンスを与えます。これに対して、ゼロオーダおよびマルチオーダ波長板は、波長に強く依存した位相差が生じます。当社のアクロマティック波長板は260~410 nm、400~800 nm、690~1200 nm、1100~2000 nmの4種類の動作範囲からお選びいただけます。また、スーパーアクロマティック波長板の動作範囲は310~1100 nm、または600~2700 nmからお選びいただけます。

Round Zero-Order Wave Plate Comparison
MaterialQuartzLCP
SizesØ1/2" and Ø1"Ø1/2", Ø1", and Ø2"
Mounted Versions AvailableYesYes
Retardances Available1/4 λ and 1/2 λ1/4 λ and 1/2 λ
Retardance Accuracy <λ/300 <λ/100
Surface Quality20-10 Scratch-Dig60-40 Scratch-Dig
CoatingV CoatBroadband AR
Coating Reflectance
(per Surface)
0.25%0.5% Average Over Specified Coating Range

ゼロオーダ波長板は、位相差が正確に1/4波長または1/2波長になるように設計されています。マルチオーダ波長板に比べると、温度や波長への依存性は小さいです。1/2波長板1/4波長板ともに1枚の波長板のファスト軸がもう1枚のスロー軸に合うように2枚重ねることによって、ゼロオーダの性能を実現しています。当社では266 nm~2020 nmの間の波長でゼロオーダ波長板を取り揃えています。ポリマーゼロオーダ1/2波長板および1/4波長板は、リターダンス効果のある液晶ポリマ(LCP)の薄層を2枚のガラスプレートに挟んでできており、405~1050 nmの間の波長でご用意しています。石英波長板はリターダンス確度が高く反射率が低いのに対し(表参照)、LCP波長板は大きな入射角でもリターダンスはわずかに減少するだけ、というそれぞれの特長があります。また、当社ではWDM用途向けにマウント無しのゼロオーダ通信用波長板もご用意しています。

中赤外域用波長板は、高品質のフッ化マグネシウム(MgF2)の単体から作られており、中心波長 2.5 µm、 3.5 µm、 4.0 µm、 4.5 µm、5.3 µmにおいて、1/4波長または1/2波長のリターダンスを有します。中赤外域用波長板を透過する光のリターダンスには、設計で定めたリターダンスに加えて1波長や半波長などの倍数(次数mで表される)のシフトが生じています。これは、シフトが発生しない真のゼロオーダ波長板や、シフトが数多く発生するマルチオーダ波長板と異なります。この低オーダ設計ではほぼゼロオーダに近い性能を維持できるため、真のゼロオーダ波長板の代替品としてご使用いただくことができます。単体のフッ化マグネシウム基板は、マルチオーダ波長板を2枚組み合わせて設計されたゼロオーダの基板よりも薄いため、この低オーダーリターダは分散しやすい用途に適しています。

マルチオーダ波長板は、光路のリターダンスが整数倍(次数またはm)の波長シフトを受けるように設計されています。ゼロオーダ波長板に比べて、マルチオーダのリターダンスは波長や温度変化に敏感です。しかし、マルチオーダ波長板は低価格なのでこのような敏感さが問題とならない用途で多く使われています。当社では、266~1550 nmの間の波長でマルチオーダ波長板を取り揃えています。また、532 nmと1064 nmで設計されたデュアル波長対応のマルチオーダ波長板もご用意しています。

これらの製品に加えて、当社ではカスタム仕様の波長板にも対応いたします。組み込み用途(OEM用途)向けのご注文や、個別の小ロットでのご注文にも対応可能です。 特殊製品またはカスタム仕様のご要望、または当社の製造能力についてご質問等がございましたら、当社までお問い合わせください。

 

 

波長板の動作原理

波長板は、2本の直交する軸の間の屈折率に差がある複屈折材質から構成されています。この複屈折の特性によって、波長板のファスト軸とスロー軸に沿って進む偏光の速度に差が生じます。波長板のファスト軸の屈折率は低いので、この方向に偏光する光は速く進みます。反対に、スロー軸は屈折率が高いので、この方向の速度は遅くなります。波長板を光が通過する際、この速度差によって、2つの直交する偏光成分の間で位相差が生じます。実際の位相差は材料特性、波長板の厚さ、信号の波長に依存し、次の式で表わされます。

Phase Shift

ここで、n1はスロー軸に沿った屈折率、n2は直交するファスト軸に沿った屈折率、dは波長板の厚さ、λは信号の波長です。

 

 

波長板の使用

一般的にリターダンスが1/4波長と1/2波長の波長板がラインナップされており、それぞれ波長の1/4または1/2の位相差が生じることを意味しています。

beam diagram
Half-Wave Plate Diagram

1/2波長板

上述のように、波長板にはファスト軸とスロー軸があります。各軸の屈折率が異なるので、それぞれの軸に平行な偏光の速度も異なります。直線偏光が1/2波長板に入射し、この光線の偏光軸がこれらの軸と一致しないとき、出射光の偏光は入射光に対して偏光面が回転した直線偏光となります(右図参照)。円偏光の場合、入射時の偏光状態が時計回り(反時計回り)であれば、出射時は反時計回り(時計回り)となります。

1/2波長板は、偏光状態を回転させる目的で使用されることが一般的です。回転式マウントに1/2波長板を取り付けると、下図のように連続可変偏光ローテータとして使用できます。さらに偏光ビームスプリッタと一緒に使用することにより、1/2波長板は、分岐比が調整可能なビームスプリッタとして機能します。

出射偏光と入射偏光のなす角度は、入射偏光軸と波長板の軸がなす角度の2倍となります(右下の図参照)。入射光の偏光が、波長板のいずれかの光軸と一致するとき、出射光の偏光方向は変化しません。

Half-Wave Plate and Rotation Mount
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回転式マウントRSP1X15(/M)に取り付けられた1/2波長板
 
beam diagram

1/4波長板

1/4波長板はファスト軸とスロー軸の間に生じる位相差が波長の1/4(λ/4)になるように設計されています。直線偏光された光を波長板の主面に対して45°にアライメントして入射した場合、出射光は円偏光に変換されます(右図参照)。直線偏光された光を45°以外の角度でアライメントした場合、出射光は楕円偏光に変換されます。同様に、円偏光された光を1/4 波長板に当てると、出射光は直線に偏光されます。従って、1/4波長板は光アイソレータ、光ポンプ、EO変調器に使用されます。


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