偏光ファイバーのチュートリアル


偏光ファイバーのチュートリアル

Single Mode Fiber

Coiled Polarizing Fiber

Aligned
Polarizing-Maintaining
Fiber

Unpolarized Light

Splicing Area

Splicing Area

Polarized Light

Polarized Light



Please Wait
Browse Our Selection of Polarizing Fiber
偏光ファイバのラインナップはこちらから

PZファイバ概要

偏光(PZ)ファイバ(例:Zing™ファイバ)は、1つの偏光方向のみ伝搬する特殊な光ファイバです。この単一偏光透過型は、シングルモード(SM)または偏波保持(PM)ファイバと比較して、いくつかの利点があります。PMファイバは複屈折軸に沿って偏光方向を保持する一方で、他の偏光方向も導波するため偏光クロストークが発生します。SMファイバは複屈折が誘起される応力がかかってしまい(手動型ファイバ偏光コントローラ参照)、波長板とよく似た動きが生じます。この場合、偏光軸は操作されますが、SMファイバは光を偏光しません。

対照的に、PZファイバは1つの偏光方向だけを導波し、他のすべての偏光方向は導波されません。結果として、PZファイバは、ファイバに導波された光を偏光し、導波しない偏光方向の光は強く抑制されます。インライン型偏光子は不要な偏光方向の抑制が20~30 dBの範囲である一方、PZファイバは設計波長において30 dB以上の抑制を実現しています。さらにファイバに応力を加えることにより、35 dB以上の抑制も実現できます。なぜなら、PZファイバに加えられる応力はファイバの取り回しによって変化するためで、ファイバの"配置"が重要となります。配置とは、どのようにファイバを置くのか、ということで、まっすぐに置くのか、コイル状に巻いて置くのか、ランダムに重ねて置くのか、ということです。

PZファイバの使用

PZファイバの配置が、性能に大きく影響することは重要な点です。 当社のPZファイバの偏光に対するウインドウ(帯域幅)の幅と中心波長は、ファイバの配置に依存します(「グラフ」タブ参照)。 設計波長近傍におけるファイバの定格での使用であれば、PZファイバはどのような配置でも偏光することができます。 しかし、定格外での使用については、帯域が光源の帯域と重なるように配置を変えて偏光に対するウィンドウをシフトさせてください。 この使用法は、レーザなどの狭い線幅の光源に適しています。 広帯域の光源に対しては、PZファイバは偏光に対するウィンドウの幅や中心波長が、光源の偏光の帯域幅や中心波長と重なるように、適切に巻く必要があります。

あらゆるタイプの偏光子で起こりうる出力変動を避け、光が均一に偏光されることを確実にするためには、PZファイバの入射部分において、デポラライザの使用が有効です。 デポラライザは、45°回転させてつなぎ合わされた2本のPMファイバで構成されています(長さは光源によります)。 このシステムにおいて、PZファイバは一般的に、デポラライズ効果を最大限に活用するため、45°で無偏光化した出力にも結合されます(注:パッチケーブルを使用する場合は、ファイバ端をキーに対して45°オフセット持たせることにより、デポラライザーファイバとPZファイバを接続するところで、相対的に45°回転させられます)。 PZファイバへの入射光がデポラライズされていれば、PZファイバのファスト軸とスロー軸上の入射光は均等であり、その結果、3 dB損失の安定した出力となります。下の図は、無偏光の光源と当社のPZファイバを使用したシステム例です。図の下の表には、このシステムで使用する部品をPZファイバごとに掲載しています。

PZ Fiber Random Deployment
FiberABCD
HB830Z830 nm Laser
Source
SM800 FiberCoiled HB830Z FiberAligned PM780-HP Fiber
HB1060Z1060 nm Laser
Source
SM980 FiberCoiled HB1060Z FiberAligned PM980-XP Fiber
HB1550Z1550 nm Laser
Source
SMF-28-J9, CCC1310-J9,
1550BHP, or 1310BHP Fiber
Coiled HB1550Z FiberAligned PM1550-XP Fiber

PZファイバをより小径で巻き付けると、偏光に対するウィンドウが狭まり、また中心波長が短波長へシフトします。 PZファイバの巻き付けは、損失をさらに引き起こすとはいえ、優れた偏光消光比をもたらします。 損失が高すぎる場合は、巻きつけの径が小さすぎます。逆に偏光消光比が低すぎる場合、巻きつけの径が大きすぎます。例えば、PZファイバHB1060Zを使って35 dBの消光比を得たい場合、2 mのPZファイバを5 cmのループで巻きます。 実施方法を上の略図に示しています。 無偏光光がPZファイバに入力され、ファイバは適切な効果が出るように巻かれています。 その後、PZファイバはシステム外のPMファイバと接続されています。 さらに性能の安定性を高めるには、3~5 mのファイバHB1060Z、または4~10 mのファイバHB830ZおよびHB1550Zのご使用をお勧めします。 PZファイバの高い複屈折性によって、偏光に対するウィンドウは幅広く保たれ、多様なパッケージングや配置が可能です。


Posted Comments:
No Comments Posted