単一周波数レーザーのチュートリアル


単一周波数レーザーのチュートリアル


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ECL、DFB、VHG安定化、DBR、ハイブリッドの単一周波数(SFL)レーザ

ECL Laser Diagram
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図1:ECLは、利得チップの外側に回折格子があります。

レーザの多くの用途では、チューナブルな単一周波数動作が必要になります。単一周波数出力を得るための半導体レーザとしては現在、外部共振型(ECL)、分布帰還型(DFB)、体積型ホログラフィック回折格子型(VHG)、分布ブラッグ反射型(DBR)の主に4種類のレーザがあります。どれも回折格子を使用したフィードバックによって単一周波数を出力します。外部共振型(ECL)ではさらにファイバーブラッググレーティング(FBG)を組み合わせたハイブリッド製品がございます。しかしそれぞれ回折格子のフィードバック構造が異なるので、出力や帯域幅、ならびにサイドモード抑圧比(SMSR)などの性能が異なります。下記では、単一周波数半導体レーザの主な違いについて述べています。

外部共振型レーザ
外部共振型レーザ(ECL)は、その構造により多くの標準的な自由空間半導体レーザに対応します。 つまりECLは、半導体レーザ素子が対応する様々な波長で使用することができるということです。 半導体レーザの出力光はレンズによってコリメートされ、回折格子に入射されます(図1参照)。 回折格子はフィードバック(反射)を生じさせ、安定した出力波長を選択するために用いられます。 適切な光学設計により外部共振器が単一縦型のレーザ光のみを選択するため、単一周波数で高サイドモード抑圧比(SMSR> 45 dB)のレーザが出力されます。

ECLのメリットの1つに比較的長い共振器長が超狭線幅(<1 MHz)をもたらすことがあります。 また、様々な半導体レーザを組み込むことができるので、青色ならびに赤色波長において狭線幅の光を放出できる数少ない構造の1つとなっております。 広いチューニングレンジ(>100 nm)を得ることができますが、ECLの機械設計、ならびに半導体レーザの反射防止(AR)コーティングの質によってモードホップする傾向があります。

DBR Laser Diagram
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図2:DFBレーザにはアクティブゲイン媒体の長さに沿って、ブラッグ反射鏡が付いています。

分布帰還型レーザ
分布帰還型(DFB)レーザ(近赤外および中赤外) でご提供可能)は半導体レーザ構造内に回折格子が組み込まれているレーザとなっております(図2参照)。 アクティブ領域と密結合する波形の周期構造がブラッグ反射鏡として働き、単一縦型のレーザ光モードを選択します。 アクティブ領域がブラッグ周波数近くで十分な利得を得られれば、端面反射鏡は必要なく、代わりにブラッグ反射鏡が全ての光フィードバックならびにモード選択に用いられることになります。 この「内蔵型」の光選択によってDFBレーザは、幅広い温度ならびに電流範囲で単一周波数動作を得ることができるのです。 DFBレーザにはモード選択の補助や歩留り向上のためによく位相シフト部分がレーザ構造内に用いられています。

DFBのレーザ波長は、ブラッグ波長とほぼ等しくなっております。

DBR Equation

ここで、λは波長、neffは有効屈折率、Λは回折格子の周期です。 レーザ波長は、有効屈折率を変えることによってチューニングができます。 有効屈折率の変化はDFBレーザの温度ならびに駆動電流のチューニングによって得られます。

DFBレーザは、850 nmでは2 nm、1550 nmでは4 nm、中赤外域(4.00~11.00 µm)では1 cm-1の比較的狭いチューニングレンジとなります。 しかし、このチューニングレンジにわたり単一周波数動作が得られている、つまりこれがモードホップ無しの連続したチューニングレンジであることを意味します。 この特長により、DFBはテレコムやセンサをはじめ、様々な用途で広く使用されています。 DFBの共振器長は比較的短いため、線幅の典型値は1 MHz~10 MHzの範囲内となります。 また、回折格子の構造とアクティブ領域が同じ領域にあるため、DFBの最大光出力は、ECLとDBRレーザに比べて低くなっております。

DBR Laser Diagram
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図3: VHGレーザの体積型ホログラフィック回折格子は、アクティブゲイン媒体の外側にあります。

体積型ホログラフィック回折格子型安定化レーザ
体積型ホログラフィック回折格子型(VHG)レーザもブラッグ反射鏡を使用しますが、この場合は、透過型回折格子は半導体レーザ出力の前に置かれます(図3参照)。 この回折格子は半導体レーザの一部ではないため、半導体レーザからは熱的に分離することが可能で、デバイスの波長安定性が向上します。 この回折格子は、通常は複数種類の屈折率の光学材料(通常はガラス)を周期的に積層する構成です。 ブラッグの条件を満たす波長の光だけが反射してレーザ共振器に戻り、それにより非常に高い波長安定性を有するレーザになります。 VHG安定化レーザは、高パワーにおいて、DFBレーザと同様の線幅で出力可能で、広い範囲の電流および温度にわたって波長がロックされます。

DBR Laser Diagram
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図4: DBRレーザのブラッグ反射鏡はアクティブゲイン媒体の外側にあります。

分布反射型レーザ
分布反射型(DBR)レーザは、DFBレーザと同様、回折格子が内部に組み込まれています。 しかしDFBレーザの回折格子はアクティブ(利得)領域に沿っているのに対し、DBRレーザの回折格子は、領域の外側に位置しています(図4参照)。 一般的にDBRレーザは典型的なDFBレーザにはない様々な領域を組み込むことが可能なので制御範囲とチューニングレンジがより広くなります。 例えばマルチ電極DBRレーザには位相制御領域があり、回折格子周期や半導体レーザ駆動電流制御とは独立して、位相のみを制御することが可能です。 この制御を共に使用することによってDBRレーザは幅広いチューニングレンジで単一周波数動作が可能となります。 例えば高性能なサンプルグレーティングDBRレーザのチューニングレンジは最大30~40 nmになりえます。 DFBレーザと異なりモードホップフリーではないため、入射ならびに温度を維持できるよう慎重な制御が必要です。

制御構造が複雑なマルチ電極DBRレーザに対し、構造をよりシンプルにしたDBRレーザは単電極のみで設計されています。 単電極DBRレーザには、回折格子ならびに位相制御の複雑構造はありませんが、チューニングレンジはマルチ電極に比べて狭くなります。 チューニングレンジはDFBレーザと同程度になり、駆動電流や温度によってモードホップも生じます。 モードホップのデメリットはありますが、回折格子がデバイスの長さと同じでなければいけない制限はないため、DFBレーザと比べて光出力が大きいなどのメリットもあります。 DBRならびにDFBのレーザの線幅は同程度です。 当社では現在単電極DBRレーザのみをご提供しております。

超低ノイズハイブリッドレーザ
当社の超低ノイズ(ULN)ハイブリッドレーザは、SAF利得チップが通常より長さのあるファイバーブラッググレーティング(FBG)に結合されています。こちらのレーザは外部共振型(ECL)に似たレーザ共振器をファイバの長さに沿って作るよう設計されています。この共振器によりULNシリーズハイブリッドレーザの線幅は約100 Hzと非常に狭く、また相対強度ノイズも-165 dBc/Hz(典型値)と低くなります。ファイバーブラッググレーティング(FBG)の熱的分離を保つ構造を取り、そこで利得媒質から放出される光を部分的に反射させます。格子周期はFBGに熱(その結果かかる熱応力)を加えることで変動させることができます。利得媒質とFBGを独立に温度調整できる構成から、温利得媒質の温度を安定させながら、独立してレーザ出力波長を温度でチューニングします。レーザの構成が優れた低ノイズ性能を発揮するため、レーザ本体がノイズの制限要因になることはないでしょう。レーザの環境をモニタし、振動や音響振動などノイズに寄与する要因を制限し、レーザを低ノイズ電流源で駆動することが重要です。

Hybrid Laser Diagram
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図5:当社のハイブリッドレーザは、ファイバーブラッググレーティング(FBG)が利得媒質に結合しています。

結論
ECL、DFB、VHG、DBRならびにハイブリッドレーザは、設計されたチューニングレンジで単一周波数を発振します。ECLは、DFBやDBRレーザよりも幅広い波長の選択が可能となります。モードホップする傾向がありますが、狭い線幅(<1 MHz)をもたらします。適切に設計された機器では、ECLによって超広帯域幅 (> 100 nm)をもたらすことも可能です。

DFBレーザは最も安定した単一周波数レーザです。DFBのレーザーチューニングレンジ(<5 nm)内ではモードホップフリーの性能を発揮するため、単一周波数レーザとして最もご要望の多いレーザです。DFBレーザ特有の連続グレーティングフィードバック構造のため、光出力は最も低くなっております。

VHGレーザは、広い範囲の温度および電流にわたって、波長性能が安定しているため、DFBレーザの典型値よりも高いパワーが可能です。この安定性により組み込み用途(OEM用途)での使用にも適しています。

単電極DBRレーザもDFBレーザ(< 5 nm)に似た線幅とチューニングレンジですが、単電極DBRレーザはチューニング曲線で周期的なモードホップを発生します。

ハイブリッドレーザではノイズが非常に低い信号を得ることができます。この利点を利用するためには、振動ならびに音響振動など不要なノイズ源からレーザを隔離し、低ノイズ電流源で駆動することが必要です。

外部共振器型レーザ(ECL): 波長可変と狭帯域幅

レーザ動作に必要な2つの要素は(1)光信号を増幅する活性利得媒体と(2)レーザ発振を持続させるためのフィードバック(反射)機構です。ファブリペロー型レーザでは、図1に示すように、r1とr2(それぞれのパワー反射率:R1 = r12とR2 = r22)の反射係数を持つ2枚のミラーによって、光電界がフィードバックされます。

ECL Fig1

図1:ファブリペロー型レーザの構造

長さLの共振器内における光電界の往復利得は、下記の数式で表現できます。

ECL Eq1

式1: 光電界の往復利得

ここで、gは利得、αiは内部損失係数、λは真空中の波長、neffは有効屈折率、L は共振器長です。これより、最大振幅と位相条件は下記で表されます。

ECL Eq2

式2: 振幅条件

ECL Eq3

式3: 位相条件

ここで、αmはミラーの損失、Nはモード数を表します。

半導体レーザでは、順方向にバイアス電圧を印加されたダイオードの接合領域に電流を注入することによって、利得媒体が励起されます。半導体レーザの量子井戸接合内に高濃度の電子と正孔が存在することによって、光利得に必要な反転分布状態を作ることができます。

利得媒体が半導体材料の場合、チップの端面におけるフレネル反射によってファブリペロー型共振器を構成することができます。接合領域は、実効的には両端面の間の導波路です。導波路に垂直な劈開しただけのコーティング無しの面は、反射率Rが約30%です。しかしながら、端面での反射率を光学コーティングで調整することによって、このデバイスの最大出力パワーを最適化することができます。ファブリペロー型半導体レーザの最大パワーは、後側端面に高反射率(HR)コーティング、前側端面に低反射率(LR)コーティングの場合で得られます。 

ファブリペロー型半導体レーザーデバイスの発振スペクトルは、注入電流によって決まります。g > αi の閾値未満にバイアスされたとき、放射スペクトルでは、位相方程式によって定義されるファブリペロー型共振器の縦モードに相当するピークが広範囲に分布しています。注入電流が増加し、g = αi + αmに達するまでレーザ発振は起こりません。レーザ発振波長は、最初に閾値条件に達した縦モードによって決まります。出力スペクトルは、必ずしも1つのレーザ発振波長に収束するとは限らず、狭いスペクトル幅の複数の縦モードで構成されることがあります。

ECL Fig2

図2: ファブリペロー型レーザの利得曲線

このことは、5~10 nmの光帯域幅を持つInPを用いたファブリペロー型レーザに特に当てはまります。GaAsを用いたデバイスでは、波長と出力パワーに依存して、単一縦モードで動作させることが可能です。典型的には出力波長帯域は2 nm未満です。

約300 μmの長さと約4の群屈折率を持つ典型的な850 nm半導体レーザは、長さが1 mmの1550 nm半導体レーザと同じく、0.3 nmの縦モード間隔を持っています。例えば、半導体レーザを加熱や冷却し、共振器の長さ、あるいは屈折率を変えることによって、全モードをシフトさせて、その結果、出力波長を変えることが可能です。 

レーザ線幅

半導体レーザの単一縦モードの線幅(FWHM)は、線幅増大係数 αH [1]を含んだSchawlow-Townesの公式で与えられます。

ECL Eq4

式4: Schawlow-Townes-Henryレーザ線幅

ここで、hvは光子エネルギー、vgは群速度、nspは反転分布係数、Poutは一端面からの出力光強度です。この関係式は、コヒーレントレーザ発振モードに自然放出光が加わって生じる位相と振幅ゆらぎによるレーザ線幅のスペクトル空間広がりを表しています。いわゆる量子雑音ゆらぎは、レーザ線幅の下限を決定しますが、通常、機械的/音響振動的変動や熱変動によって生じる大きな雑音ゆらぎに埋もれます。

共振器長を大きくすると、相対的にαmが小さくなり(式2参照)、線幅が小さくなります。このことは、量子雑音限界の線幅の関係式(式4参照)を見ればわかります。共振器長を長くすることにより、自然放出光子数が減少(それぞれの縦モードの「cold-cavity」のスペクトル幅が減少)し、共振器内の全光子数が増加します。このため、Schalow-Townesの式に共振器長の関連項が2度現れます。

共振器長が0.3 mmの単一周波数分布帰還(DFB)型半導体レーザの典型的な発振線幅は、1~10MHzオーダです。たとえば、共振器長を3 cmにすれば、発振線幅は100分の1以下になります。半導体レーザの共振器長をより長くして、発振線幅を1 kHz未満に減少させることができた例もあります[2] 。

単一波長の動作とチューニング

多くの用途では、発振波長または周波数、あるいはその両方が調整可能な単一縦モード(単一周波数)レーザが要望されています。これを実現するため、半導体レーザに外付けされた波長選択用フィードバック素子(共振器)を用いると発振波長を選択することができます。この外部共振器レーザ(ECL)を適切に動作させるには、外付けのフィードバックと干渉しないように、半導体チップのファブリペロー型共振器からの固有の戻り光の抑制が必要となります。利得チップのファブリペロー型共振器の影響は、チップの一方の端面にAR(反射防止)コーティングを行うことにより、減少させることができます。

ECL Fig3

図3:利得チップを使った外部共振器の構造

少なくとも、チップの端面からの反射率(R1)は、外付けのフィードバック(ミラー)の反射率(R1)よりも20 dB以上小さくなければなりません。つまり、R1 < 10-2 x Rextです[3]。ARコーティングされた場合でも、ARコーティングされたファブリぺロー利得チップ端面からの反射により、特にレーザが波長可変の場合にECLの安定性、出力パワー、波長特性が制限されます。チップ端面での反射をより抑えるために、角度を付けた導波路とARコーティングの組み合わせによって、内部チップファブリペロー型共振器からのフィードバック(戻り光)の多くを取り除くことができます [4]。この片面角度付き(SAF)の利得チップにより、外部共振型レーザ(特に広帯域波長可変レーザ)はより優れた特性が得られます。

ECL Fig4

図4:片面角度付き利得チップ

外部共振器型レーザの設計

外部共振器型半導体レーザを実現するには様々なアプローチがあります [3]。いずれのアプローチにおいてもまず第1に考えなければならないのは、波長選択フィードバック素子を選ぶことです。最も一般的なフィードバック素子の1つである回折格子は、単一周波数および広範囲な可変外部共振器型レーザの両方にフィードバック素子として使用可能です。

利得チップからのコリメート光が、格子表面の垂線と角度θ、かつ回折ラインと垂直に回折格子に入射すると、回折ビームは以下の式で求められるθ'の角度で回折格子から出射します。

ECL Eq5

式5: 回折格子方程式

ここで、nは回折の次数、λは回折波長、dはグレーティング定数(溝間の距離)です。n > 0に対して、回折格子(グレーティング)は、波長に依存する角度θ'の角度で光を回折することにより、多くのスペクトルの入射光を空間的に分離します。利得チップからのスペクトル成分が空間的に分離されれば、特定波長の光を選択的に反射させて利得媒体内に戻すために様々な方法が利用できます。

外部共振型レーザ、リトロウ型構成

最も容易なアプローチの1つは、1次の回折光が利得チップに戻って再反射するように回折格子が配置されたリトロウ構成です(すなわち、上記の式(5)で、θ = θ')。

ECL Eq6

式6: 回折格子方程式、リトロウ型構成

外部共振型レーザの構成に必要な光学素子(コリメート用レンズと回折格子)の数を最小にするために、回折格子の0次反射光からレーザ出力パワーを取り出すことができます。

回折格子を回転することによって、導波路に反射される光の波長が変わり、波長をチューニングすることができます。(一定の格子定数を持つ)回折格子、コリメートレンズ、共振器長を1つの縦モードだけが導波路の受光角内で利得チップに反射で戻ってくるように選択することで、外付け共振器レーザで単一周波数レーザースペクトルを得ることができます。半導体利得チップに戻す集光スポットサイズと、回折格子への照射スポットサイズに影響するコリメートレンズの選択は重要です。この構成の短所の1つは、波長をチューニングさせるときに0次オーダの出力ビームの角度が変化することです。しかしながら、外部共振器レーザの出力がSAF利得チップの垂直面からの出力光として得る場合、この問題を避けることができます。この構成では、SAF垂直面の典型的な反射率Rを約10%程度と小さくし、レーザの出力パワーを最大にするような次数の回折光が得られる回折格子を選択し外部共振器レーザを構成します。

ECL Fig5

図5: リトロウ型外部共振器レーザ

外部共振型レーザ、リットマン型構成

外部共振型レーザのもう1つの一般的な方式は、追加の調整ミラーを使ってフィードバック波長を選択するリットマン型構成です[5]。大きな入射角で回折グレーティングを2回通過する外部共振器は、よりよい波長選択性を持ちます。結果として、リットマン型の外部共振型レーザの光出力線は、リトロウの構成の場合に比べて狭い線幅になります。リットマン型の構成では、波長を変化させても伝搬方向は固定されたままなので、レーザ出力光は通常は回折格子の0次オーダの反射です。この場合、SAFの直角面は、ECL内部の損失を最小にして出力パワーを最大にし、出力強度を最大にするために典型的には90%以上の高反射率(HR)でコーティングされます。

ECL Fig6

図6: リットマン型外部共振器レーザ

用途によっては、レーザの出力部として、SAF利得チップの垂直面の利用が望ましいこともあります。この用途に対しては、SAF利得チップの垂直面上のコーティングは、レーザの出力強度を最大にするために低反射率とする必要があります。 

リットマン型の弱点は、共振器の内部損失がリトロウの構成の場合より高く、したがって、レーザの出力強度が一般的には低いことです。内部損失が大きくなるのは、主に可変ミラーからのゼロオーダ反射光の損失および大きな入射角で光を反射させたとき、回折格子の効率が下がることです。 

外部共振器型レーザの設計について

SAF利得チップでは、外部共振器内の利得チップの端面からの望ましくない反射光によるフィードバックを除去されるため、外部共振器型レーザの使用に適しています。当社では、様々な外部共振器の構成を可能にするために、垂直面上に低反射率または高反射率コーティングの両方のSAFチップ をご提供しています。特に外部共振器型レーザ構成の性能を最適化するための特注コーティングに関しては、当社までお問い合わせください。

参考文献

(1) Henry, C. H., "Theory of the Linewidth of Semiconductor Lasers." IEEE J. of Quantum Electron QE-18, 259 (1982).

(2) Wyatt, R., Cameron, K. H., and Matthews, M. R. "Tunable Narrow Line External Cavity Lasers for Coherent Optical Communication Systems." Br. Telecom. Technol. J. 3, 5 (1985).

(3) Zorabedian, P. "Tunable External Cavity Semiconductor Lasers." Tunable Lasers Handbook Ed. Duarte, F. J. New York, Academic, 1995. Chapter 8.

(4) Heim, P. J. S., Fan, Z. F., Cho, S.-H., Nam, K., Dagenais, M., Johnson, F. G., and Leavitt, R. "Single-angled-facet Laser Diode for Widely Tunable External Cavity Semiconductor Lasers with High Spectral Purity." Electron. Lett. 33, 1387 (1997).

(5) Littman, M. G. and Metcalf, H. J. "Spectrally narrow pulsed dye laser without beam expander." Appl. Opt. 17, 2224 (1978).


Posted Comments:
Sebastian Gründel  (posted 2023-05-05 17:06:03.55)
Hi Thorlabs, i've red your nice written SFL Overview for Lasers. There is a formula for wavelength of your DFB-Laser: "lambda = 2 * n_eff * Period_grating" The period of the grating is clear for me temperature-dependend, but how is the index of refraction describable? Is there any literature you would recommend? Best regards Sebastian
ksosnowski  (posted 2023-05-31 05:46:12.0)
Hello, thanks for reaching out to Thorlabs. For wavelength tuning we generally have a temperature per wavelength rating for the material in the laser, which is experimentally determined. The temperature is also a function of the laser drive current which brings in heat. Ultimately, the behavior of the DFB is complex as a function of temperature since one does not have independent control over temperature of the grating vs the gain medium and the final output is dependent on the temperature of each. I have reached out directly to discuss this in more detail.