ファイバーパドルを用いて偏光を操作した際の実験データ


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図2: 3パドル偏光コントローラの偏光の回転を示すポワンカレ球
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図1: ファイバーコントローラによって生成される力

ファイバーパドルを用いて偏光を操作した際の実験データ

ここでは、ファイバ偏光コントローラ(FPC)のパドルの回転とファイバを捩じる力が、ファイバからの出射光の偏光状態に与えた影響についての測定結果を示します。このコントローラは応力による複屈折性の効果を利用して、外力を受けた状態のファイバを通過する光の偏光状態を変化させます。この応力は、図1のようにファイバの捩じりまたはパドルの回転[1]によって発生します。各パドルにファイバを適切な回数巻きつけることによって、応力による複屈折性を連続的に調整できることがわかりました。これにより、任意の入射光の偏光状態を希望する偏光状態の出射光に変換することができます。

当社の実験では、ファブリペローベンチトップ型レーザ(1310 nm)S1FC1310を光源として使用し、それをØ900 µmタイトバッファーファイバに接続しました。このファイバをファイバ偏光コントローラFPC030に取リ付け、出力光はファイバーコリメータ用いて自由空間におけるコリメート光にしました。そのあとは偏光計で直接測定するか、またはλ/4波長計直線偏光子およびパワーメータで構成されたアナライザーアセンブリで測定しました。

Lab Facts Complete Summary

図2は、ファイバ内の光の偏光を操作したときの測定結果をパドルの回転の関数としてポアンカレ球上に示したものです。線の色は、図1のFPC030の3つのパドルの数字の色に対応しています。1/4波長板として機能させるにはパドルにファイバを2回巻きつける必要がありますが、1/2波長板とするには3回巻きつける必要があります。図2に示された結果は、巻きつける回数を2-3-2としたFPC030で得られたものです。図2のように、任意の偏光状態から開始しても、それぞれのパドルを何度か繰り返して回転させることで、希望する偏光状態に達することができます。FPCを用いて偏光をコントロールする際に内部的な損失や後方反射は発生しません。応力による複屈折性はファイバ内の光の偏光を変換するメカニズムとして利用されています。 この実験に使用された装置や実験結果の詳細はこちらをクリックしてご覧ください。

[1] R. Ulrich, A. Simon, “Polarization optics of twisted single-mode fibers” Appl. Opt. 18, 2241-2251 (1979).


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