Oバンド用光増幅器(PDFA)


  • Distortion-Free Amplification
  • Integrated Industry-Standard 980 nm Pump Module
  • Ripple-Free Gain Spectrum

PDFA100

Benchtop PDFA

50 Gbaud/s PAM4 Eye Diagram from the PDFA100 with Input Power of -3 dBm and Output Power of 10 dBm
See the PDFA vs. SOA Tab for Details

PDFA100X

PXIe Plug-In Module

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PDFA Output Power
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光増幅器PDFA100およびPDFA100Xの典型的な利得スペクトル。性能に関するグラフは「グラフ」タブでご覧いただけます。

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PDFA Internal Schematic
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PDFAの動作原理

特長

  • 動作波長範囲: 1280~1330 nm(Oバンド)
  • 小信号利得: 24 dB以上
  • 飽和出力パワー: 16 dBm以上
  • NF:6 dB(典型値)
  • 小さな信号遅延時間
  • 定電流モード、定出力モード、定利得モードでの動作が可能
  • 通信業界標準の980 nm励起
  • クロスゲイン変調、パターン依存性または変調フォーマット依存性無し
  • ベンチトップ型システムまたはプラグイン型PXIe モジュールをご用意
  • 製品への組み込み用途(OEM用途)やカスタマイズにも対応(詳細は「組み込み用途(OEM用途)への対応」タブをご覧いただくか、当社までお問い合わせください)
  • 利得平坦化フィルタを別売りでご用意(下記参照)

用途例

  • 400Gおよび800Gトランシーバの試験
  • Oバンド受信機の過負荷試験
  • OバンドCWDMトランシーバの試験
  • Oバンドでのシリコン(Si)フォトニクスデバイスの特性評価
  • データ通信のためのOバンド信号の伝送

Oバンド用プラセオジム添加ファイバ増幅器(PDFA)は、高利得(小信号利得:> 24 dB)、高出力(> 16 dBm)、低NF(Noise Figure)(< 7 dB)で、光ネットワーク内でブースタ増幅器またはプリアンプとしてご使用いただけます。石英内のプラセオジム(Pr)イオンは下位の励起準位に無放射遷移してしまうため、PDFAの製造に石英系ファイバを使用することはできません。Prイオンのホストとしてフッ化物ガラスを選択すると、より高い放射遷移効率が得られるため、当社では独自のフッ化物ファイバを用いてPDFAを設計・製造し、高い利得と出力パワーを実現しています。Pr添加フッ化物ファイバ(PDF)内での光の放射についての詳細は「PDFの光放射」タブをご覧ください。Oバンド用光増幅器には比較的短いPr添加フッ化物ファイバを用いているため、信号遅延時間は100 ns以下です。

ファイバ増幅器は、半導体光増幅器に比べると、通信信号の増幅に使用したときに大きな利点が現れます。半導体光増幅器の飽和メカニズムとゲインダイナミクスに伴う信号歪みがPDFAでは生じないため、波長分割多重システム、先進的な変調フォーマット、高データレートでの通信などの増幅用途に適しています。特にPDFAは飽和エネルギーが高く、またゲインダイナミクスが遅いため、クロスゲイン変調やパターン依存性などの望ましくない信号歪みが生じません。PDFAでは、上位準位の寿命が長いためにゲインダイナミックスはパルス形状や変調フォーマットの影響を受けず、隣接するチャンネル間のクロストークは無視できます。PDFAと半導体光増幅器を用いたときのアイパターンの比較については、「PDFAと半導体光増幅器の比較」タブをご覧ください。PDFAの利得スペクトルはリップルが無く平坦なため、多数のチャンネルにわたり均一な利得が得られ、リンクの末端におけるチャンネルのミスマッチが生じません。その結果として得られるクリーンで安定した出力光は、データセンタ用途におけるパワーバジェットを改善するのに適しています。

右図のように、PDFAの主な構成要素はWDM(合波用コンポーネント)、入出力両側のアイソレータ、およびPDFです。合波用コンポーネントは、PDFの前で980 nm励起用半導体レーザとOバンド信号(シグナル)光を合波するのに用いられます。アイソレータは光を一方向にしか伝播させず、後方反射を抑えてレーザ発振を抑制します。また、入出力両側のアイソレータは、自然放出光が増幅器内に入ったり、励起光がOバンド用光増幅器から出たりするのを防止する役割も果たしています。

当社では、ベンチトップ型システム(型番PDFA100)とプラグイン型PXIeモジュール(型番PDFA100X)の2種類のOバンド用ファイバ増幅器をご用意しております。どちらのシステムも光学性能は同じです。モジュールPDFA100Xは、標準的なPXIeシャーシ内で動作する設計になっています。

動作モード
PDFAは、定電流制御(Automatic Current Control/ACC)、定パワー制御(Automatic Power Control/APC)、定利得制御(Automatic Gain Control/AGC)の3つのモードで動作が可能です。ACCモードではPDFAを一定の励起電流で駆動しますが、その値は増幅器PDFA100の前面パネルで操作するか、モジュールPDFA100Xが収納されているシャーシに接続したPCからコマンドを介して操作することができます。励起電流レベルを調整することで、利得と出力光パワーを変えることができます。また、これらのOバンド用光増幅器は出力光パワーを一定とするAPCモード、および増幅器の利得を一定とするAGCモードでも動作できます。なお、増幅器PDFA100では、この2つの動作モードはコマンドラインインターフェイスを介してのみ操作することができます。ユニットは背面パネルのUSBポートからPCに接続することができます。

コマンドラインインターフェイスは、増幅器PDFA100のEnable/Disable、ACCモードの電流値設定、ステータスインジケータの読み込みなどもできます。USBインターフェイスを介したインジケータとしては、温度エラー、インターロックの状態、光出力の状態があります。これらの機能についての詳細は、機器のマニュアルをご覧ください。

形状、消費電力、光学特性についてカスタム仕様のPDFAを必要とする場合には、当社までお問い合わせください。当社では、1025~1075 nmで動作するイッテルビウム添加ファイバ増幅器(YDFA)や、1530~1565 nm(Cバンド)で動作するエルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)もご用意しています。

利得平坦化フィルタ
当社では幅広いスペクトル領域にわたり均一な利得を必要とする用途向けに、ファイバ増幅器PDFA100(X)の利得スペクトルを平坦化できる利得平坦化フィルタをご用意しております(下記参照)。このフィルタは、どちらのOバンド用光ファイバ増幅器に対応できるようシングルモードファイバモデルでご用意しています。

組み込み用途(OEM用途)への対応
モジュールPDFA100Xは製品への組み込み用(OEM用)として、他のプラットフォームに適合させることもできます。100 mm x 164 mm x 38 mmの増幅器モジュールのコアは必要最低限の寸法となっています。前面パネルは用途に合わせてカスタマイズまたは完全に取り外す事が可能です。背面パネルも同様に、カスタムの電源や通信プロトコルに対応した構成にすることができます。詳細については「組み込み用途(OEM用途)への対応」タブをご覧ください。

Amplifier Specificationsa
Operating Wavelength Rangeb1280 - 1330 nm (O-Band)
Input Power Range-30 to 10 dBm
Output Power (@ 3 dBm Input Power)c,d> 16 dBm
Small Signal Gain (@ -30 dBm Input Power)c> 24 dB
Noise Figure (@ -30 dBm Input Power)c< 7 dB (6 dB Typ.)
Signal Latency (Input - Output)< 100 ns
Pump Laser980 nm
Laser Class1M
  • 仕様値は、増幅器PDFA100では励起電流の設定を100%にして取得し、モジュールPDFA100Xでは電流/出力/利得を最大に設定して取得しています。 入出力にはFC/APCコネクタ付きSMF-28 Ultraファイバーパッチケーブルを使用しました。
  • 小信号(入力パワー:-30 dBm)での利得が10 dB以上の波長範囲
  • 1310 nmにおける仕様値。各パラメータの典型的な変化の様子は「グラフ」タブでご覧いただけます。
  • 出力パワーvs.入力パワーの特性については「グラフ」タブでご覧いただけます。
Fiber Specifications
Polarization-Dependent Gain< 0.5 dB
Return Loss at Input Port> 50 dB
Input / Output Isolation> 30 dB
Input / Output Fiber TypeSingle Mode
Input / Output Fiber ConnectorsFC/APC Compatible, 2.0 mm Narrow Key
Absolute Maximum Ratings
Absolute Maximum Input Power10 mW (10 dBm)
Absolute Maximum Output Power150 mW (22 dBm)
Operating Temperature15 to 30 °C
Storage Temperature-10 to 40 °C

 

General Specifications
Item #PDFA100PDFA100X
Input Voltage100 - 240 VAC, 50 - 60 Hz-
Input Power20 W (Max)-
Fuse Rating2 A, 250 V-
Fuse TypeTime-Lag (Slow-Blow)-
Fuse Size5 mm x 20 mm-
Electrical Power
(From PXIe Chassis)
-12 W (1 A @ 12 V)a
Dimensions (W x D x H)250.0 x 300.0 x 122.2 mm
(9.84" x 11.81" x 4.81")
128.7 x 40.3 x 207.2 mm
(5.07” X 1.59” X 8.16”)
Weight3.4 kg (7.5 lbs)0.45 kg (1 lb)
  • 標準的な実験室の環境条件下における典型的な消費電力。電源投入時に最大3 Aまでの瞬間電流が可能です。

性能グラフ

詳細性能はユニットにより異なります。データはPDFAの典型値であり、参考用としてご提示しています。保証される仕様値については「仕様」タブをご覧ください。


波長による特性変化

PDFA Gain
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生データはこちらから
利得の波長依存性(典型値)。青色の網掛け領域は動作波長範囲を示しています。データは100%の励起レベル(型番PDFA100)または1200 mA(型番PDFA100X)で測定されています。
PDFA Noise Figure
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波長に対するNF。青色の網掛け領域は動作波長範囲を示しています。データは100%の励起レベル(型番PDFA100)または1200 mA(型番PDFA100X)で測定されています。

1310 nmにおける入力パワーおよび励起レベルによる特性変化

PDFA Output Power
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生データはこちらから
出力パワーの入力パワー依存性(典型値)。波長は1310 nm。データは100%の励起レベル(型番PDFA100)または1200 mA(型番PDFA100X)で測定されています。
PDFA Output Power
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NFの入力パワー依存性(典型値)。波長は1310 nm。データは100%の励起レベル(型番PDFA100)または1200 mA(型番PDFA100X)で測定されています。
PDFA Gain vs. Pump Level
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生データはこちらから
利得の入力パワー依存性(典型値)。波長は1310 nm。データは100%の励起レベル(型番PDFA100)または1200 mA(型番PDFA100X)で測定されています。
PDFA Gain vs. Pump Level
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PDFA100(X)の利得の入力パワー依存性(典型値)。波長は1310 nm。モジュールPDFA100Xの励起電流は、パーセンテージではなくmAで規定されていることにご注意ください。PDFA100Xの最大電流は1200 mAです。すべての電流値は最大1200 mAに正規化することにより、パーセンテージに変換できます。

ASE光のパワースペクトル密度(PSD)

PDFA ASE Spectrum
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生データはこちらから
典型的なASE光のパワースペクトル密度(PSD)。典型的なユニットのASEパワーの合計は約2 mWです。データは100%の励起レベル(型番PDFA100)または1200 mA(型番PDFA100X)で測定されています。

歪みのない増幅器

SOA Eye Diagram
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一般的な半導体光増幅器(入力パワー: -3 dBm、出力パワー: 10 dBm)の50 Gbaud/sのアイパターン
PDFA Eye Diagram
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光ファイバ増幅器PDFA100(入力パワー: -3 dBm、出力パワー: 10 dBm)の50 Gbaud/sのアイパターン

プラセオジム添加フッ化物ファイバ増幅器(PDFA)を型半導体光増幅器と比較したとき、その優れた点の1つはゲインダイナミクスがゆっくりしていることです。通信信号にはランダムなパターンのパルスシーケンスが含まれます。On-Off-Keying(OOK)/Non-Return-to-Zero(NRZ)のシンプルなフォーマットの場合、パルスの振幅は同じですが、パルス幅は伝送するデータの種類によって1ビットの幅(50 Gb/sデータレートにおいては20 ps)から多数のビットの幅まで変化します。その結果、増幅器の利得飽和の時定数がビットの時間幅と同等の場合、増幅器の利得はパターンにより変動することになります。この効果により、増幅器を飽和状態で動作させたときに、非常に歪んだ信号が生成されます。半導体光増幅器のキャリア寿命は一般的に数十ピコ秒であり、飽和状態で動作させたときには、標準的な通信データレートでパターン依存性が見られます。一方のPDFAの上位準位の寿命はミリ秒レベルであるため、そのようなパターン依存性が生じる心配はありません。半導体光増幅器と光ファイバ増幅器の特性の違いは、過去にOOK/Return-to-Zero(RZ)およびOOK/NRZの変調フォーマットを用いた場合について研究が行われています1。信号の歪みは、PAM4などの比較的新しい変調フォーマットではより深刻な問題になります。

上の2つの図は、27-1 PRBS(擬似ランダムビットシーケンス)の50 Gbaud/s PAM4信号を増幅して測定た結果を示しています。使用した増幅器は当社のPDFA100(左)と市販の半導体光増幅器(右)です。増幅器の出力光パワーはどちらも10 dBmに設定し、出力信号は減衰させてから高速フォトディテクタで検出しています。 2つを比較すると、PDFAでは歪みが小さいためにアイパターンが開いているのに対し、半導体光増幅器では飽和ダイナミクスの影響でアイパターンに歪みが生じていることが分かります。これらのアイパターンは、当社の65 GHzリニアトランスミッタMX65E-1310と、超高速増幅フォトディテクタRXM40AFを使用して測定しました。


脚注

  1. R. C. Schimmel, R. J.W. Jonker, P. K. van Bennekom, Giok-Djan Khoe, and H. de Waardt, "Experimental assessment of 1.3-µm telecommunication systems incorporating a praseodymium-doped fiber amplifier (PDFA)," Proc. SPIE 4833, Applications of Photonic Technology 5, 2003.

プラセオジム添加フッ化物ファイバ増幅器(PDFA)は誘導放出によって信号利得を得ますが、これは入射光子が励起状態のイオンから光子を放出させて下位のエネルギ準位に緩和させるときに発生します。このファイバ増幅器用に石英をホスト材料として使用した場合、フォノン緩和により励起状態が放射を伴うことなく基底状態に落ちてしまうため、機能しません。そのため、ホスト材料としてはフォノンエネルギの低いフッ化物やカルコゲン化物などのガラスが適しています。当社では、希土類金属のプラセオジムを添加したフッ化物ファイバを使用することで光子を放出させ、信号利得を得ています。

PDFA OutPut Power
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Pr3+イオンの励起と光子放出の過程。 3H4は基底状態のエネルギ準位、3H5は中間のエネルギ準位、1G4は励起状態のエネルギ準位を表します。

PDFAにおける誘導放出
Pr3+イオンの励起および緩和の過程は、基底状態3H4、準安定状態1G4、中間状態3H5による3準位系のように振舞います。特に、基底状態のPr3+イオンがレーザによって励起されると、イオンは寿命が数百マイクロ秒程度の準安定状態に遷移します。この長い寿命により反転分布が作られ、準安定状態のイオンの数は基底状態のイオンの数よりも多くなります。準安定状態のイオンは、励起状態と中間状態のエネルギ差に一致するエネルギの信号光子によって光子を放出させられるまで、準安定状態に留まります。Pr3+イオンの場合、このエネルギは波長約1310 nmの光に相当します。そして、イオンは光放射を伴わないフォノン緩和により完全に基底状態まで落ちます。吸収と誘導放出、および関係するエネルギ準位を右の図中の左側と中央の図に示しています。

Pr3+イオンの電子状態は離散的なエネルギ準位ではなくエネルギーバンド構造になっており、光を放出する波長域、すなわちPDFA帯域を有します。これはPr3+イオンに作用する周囲のホスト格子からの局所的な電界と、アモルファスホスト内のサイト間の相違によって生じたStark分裂の結果によるものです。

誘導放出と自然放出
信号増幅は誘導放出によってイオンが緩和した時に生じます。このとき、1つの信号光子が入射すると2つの信号光子が出射します。この2つ目の光子のエネルギ、位相および方向は入射した光子と全く同じです(コヒーレント放射)。励起されたイオンが準安定状態の寿命の間に誘導放出を行わなかった場合、イオンは自然放出によって自ら緩和します。右端の図のように、そのような光子の位相と方向はランダムです。自然放出によって発生した光子のほとんどはファイバの側面から放出されますが、一部の光子はファイバのコアを伝播して信号利得の影響を受け、自然放射増幅光(ASE)と呼ばれるノイズになります。

PDFA100の前面&背面パネル

PDFA Back Panel
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PDFA100の背面パネル
PDFA Front Panel
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PDFA100の前面パネル
Back Panel
CalloutDescription
1USB Port for Diagnostics and Remote Interface
2AC Power Cord Connector
3Fuse Tray
4AC Power Switch
5Remote Interlock Input (BNC)
Front Panel
CalloutDescription
1Push-Button Power Switch
2Display to Show Pump Level, Temperature Status, and Emission Status
3Control Knob to Adjust Pump Laser Current
4Amplifier Enable Switch and Emission Indicator
5Optical Output for Single Mode FC/APC Fiber Connector
6Optical Input for Single Mode FC/APC Fiber Connector

PDFA100Xの前面パネル

CalloutDescription
1Output Enable Key-Lock Switch
2Remote Interlock Connector: SMB Female
3Output: FC/APC
4Input: FC/APC

PDFA100には下記のコンポーネントが含まれます:

  • ベンチトップ型パッケージに収められたプラセオジム添加ファイバ増幅器
  • インターロックの短絡用BNCコネクタ
  • 日本国内対応のAC電源ケーブル
  • USBケーブル
  • コネクタとバルクヘッド用クリーナFBC250

PDFA100Xには下記のコンポーネントが含まれます:

  • PXIe規格のモジュールパッケージタイプのプラセオジム添加ファイバ増幅器
  • モジュールをアクティブにするためのキー

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標準的なモジュールパッケージPDFA100X


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製品組み込み用途(OEM用途)向けのPDFAモジュール

製品への組み込み用(OEM用)として、パッケージPDFA100Xは他のプラットフォームに適合させることができます。100 mm x 164 mm x 38 mmの増幅器モジュールコアサイズが必要最低限の寸法となります。

すべてのPDFAには、通信グレードの980 nm励起用半導体レーザが組み込まれており、長期安定した駆動と最大の稼働時間が得られます。

PDFA100Xの前面パネルは用途に合わせてカスタマイズまたは完全に取り外す事が可能です。背面パネルも同様に、カスタムの電源や通信プロトコルに対応した構成にすることができます。

組み込み用のモジュールについてご質問がありましたら当社までお問い合わせください。

フッ化物ガラスの特長

すべてのPDFAに使用されているフッ化物ファイバは、中赤外域の波長範囲において優れた透過率を示し、同じ波長域に対応するカルコゲン化物ガラスファイバなどのファイバに比べて屈折率と色分散が低くなっています。フッ化物ガラスの重いガラスマトリックスは、PDFAの利得機構の根底にある希土類添加ガラスの特定の遷移がクエンチングすることを回避します。

当社のフッ化物ファイバの製造

当社のPDFAに使用されているフッ化物ファイバは、米国ニュージャージー州ニュートンにあるファイバ線引き施設で製造されています。垂直統合された施設は、大量生産に適した設備を有し、年間数キロメートルのファイバと数百台の増幅器を同時に製造することができます。また、ファイバの製造開始から完成までを当社の施設内で行うため、製造パラメータを調整して、カスタムオーダや研究開発のニーズに対応できます。

当社の厳格な製造工程により、中赤外域にわたり低損失となり、水酸化物イオン(OH)濃度を非常に低く抑えられます。また、徹底した品質管理により、ファイバの散乱や点欠陥を軽減し、ファイバ増幅器の性能を低下させるガラスマトリックスの微結晶化を排除することができます。

当社のフッ化物ファイバの製造についての詳細はこちらでご覧いただけます。


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ファイバ線引き工程内のガラスが下に落ちる様子

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希土類添加ガラスのプリフォーム

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ベンチトップ型Oバンド用ファイバ増幅器

PDFA100 Front Panel
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PDFA100の前面パネルはターンキー操作が可能です。
  • ターンキー操作
  • 入出力部はFC/APCコネクタ付き
  • ディスプレイ画面付きのベンチトップ型パッケージ

Oバンド用光増幅器PDFA100はコンパクトなベンチトップ型パッケージに収められており、光入出力部はFC/APC(2.0 mmナローキー)コネクタとなっています。機器の前面パネルには、PDFAの励起レーザへの注入電流を調整するノブが付いています。またディスプレイ画面も付いており、励起レベルや温度および出力光の状態を確認することができます。内部のレーザがアクティブのときには、ENABLEボタンのLEDが点灯します。ENEABLボタンを押すと、LEDが3秒間点滅した後に増幅器の電源がONになります。閉ループ動作により、PCとのUSB接続を介したコマンドラインインターフェイスを使用して、一定のパワーや一定の利得モードで動作可能です。

さらに安全性を高めるために、背面パネルのBNCコネクタにインターロック回路を接続できるようになっています。増幅器PDFA100は、日本国内で使用可能な100~240 VACで動作するユニバーサル電源を内蔵しています。また、日本国内対応の電源コードが付属しています。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
PDFA100 Support Documentation
PDFA100Oバンド用プラセオジム添加ファイバ増幅器、シングルモード
¥2,200,905
Today
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Oバンド用ファイバー増幅モジュール

PDFA100X in Chassis
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PXI対応のシャーシに収められた4つのPDFA100Xモジュール
  • 小型のPXIeパッケージ
  • ベンチトップ型増幅器PDFA100と同じ光学性能
  • 前面および背面パネルはカスタマイズ可能(詳細は当社までお問い合わせください)

PXI Express (PXIe)プラグインモジュールPDFA100Xは、ベンチトップ型増幅器PDFA100と同じ光学性能を有します。PXIeモジュールは、新規または既存のPXI試験および測定用セットアップとシームレスな統合が可能で、既存の幅広い光プラグインモジュールと互換性があります。また、PDFA100Xの2スロットPXIカードは小型のため、特に複数のPDFAモジュールを動作させる必要がある場合に、スペース、消費電力およびコストを節約できます。このモジュールは、PXIe対応シャーシ(当社では取扱っておりません)に差し込むだけですぐにご使用いただけます。右の写真では、4つの増幅器PDFA100Xを9スロット付きシャーシに接続した例を示しています。

モジュールPDFA100Xは、PXIコントローラーモジュールを使用したPXIシャーシによってフル制御でき、PC上のシリアルポートとして認識されるため、デバイスとのシリアル通信が可能です。制御コマンドの一覧はPDFA100Xのマニュアルに記載されています。また、複数のPDFAカードを1つのPXIeシャーシに接続して駆動可能なLabVIEWインターフェイスもご提供可能です。詳細については当社までご相談ください。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
PDFA100X Support Documentation
PDFA100XOバンド用プラセオジム添加ファイバ増幅器、シングルモード、PXIeモジュール
¥1,676,880
7-10 Days
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増幅器PDFA100(X)用利得平坦化フィルタ

GFFP13 Gain versus Wavelength
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増幅器PDFA100(X)の異なる入力パワーにおいて利得平坦化フィルタGFFP13を取り付けたときと取り付けていないときの典型的な利得特性。青い網掛け部分は利得が平坦化される波長範囲を示しています。このフィルタは-10 dBmの入力パワーに最適化されています。フィルタを取り付けると利得の平坦度は約8 dB(赤い実線)から1 dB以下(赤い点線)に向上します。-20 dBmの入力パワーにおける利得平坦度も上記のとおり向上します。0 dBmの入力パワーにおける利得平坦度(青い実線)はフィルタによって過剰に補正され、その結果、フィルタ無しの場合と同様の平坦度になります(青い点線)。
  • Oバンド用増幅器PDFA100(X)シリーズの利得スペクトルを平坦化
  • 動作波長範囲: 1270~1330 nm
  • -10 dBmの入力パワーに最適化
  • シングルモードファイバのタイプをご用意

利得平坦化フィルタGFFP13は、Oバンド用プラセオジム添加ファイバ増幅器PDFA100シリーズ向けに設計されています。フィルタにはSMF-28ファイバが使用されており、増幅器PDFA100およびPDFA100Xのどちらにも対応します。こちらのフィルタはPDFAの出力ポートに接続して使用し、幅広いスペクトル域にわたり均一な利得が必要な用途向けにファイバ増幅器の利得を平坦化することができます。PDFAの利得スペクトルは入力パワーレベルに依存し、入力パワーが減少すると、利得の変動は動作波長範囲にわたって増加します。下表内のフィルタの透過率曲線により、-10 dBmの入力パワーにおけるPDFA100シリーズの利得が平坦化されます。

利得平坦化フィルタの主な仕様の一つであるピーク-ピーク誤差関数は、透過率曲線の測定値(単位:dB)と透過率曲線の設計値(単位:dB)の差として定義されます。各フィルタの透過プロファイルと設計曲線との誤差は、規定の波長範囲にわたってこの仕様範囲内で変動します。ピーク-ピーク誤差関数は、最大誤差関数と最小誤差関数の差として定義される単一値の仕様です。この値は、下表内でdBの単位で示されています。

右のグラフは、3つの異なる入力パワーレベル(0 dBm、-10 dBm、-20 dBm)における増幅器PDFA100の利得(典型値)と波長の関係を示しています。このフィルタは、-10 dBmの入力時に最適な利得平坦度が得られるように設計されています。1270~1330 nmの波長範囲における-10 dBmの入力パワーでの利得平坦度は、フィルタ無しでは約8 dBですが、フィルタGFFP13を取り付けると1 dB以下まで向上します。同様に、同じ波長範囲における-20 dBmの入力パワーでの利得平坦度は、フィルタを取り付けることで約10 dB程度から5 dB以下程度まで向上します。増幅器PDFAの0 dBmの入力パワーにおける利得スペクトル平坦度は設計の-10 dBm入力の場合よりも良いため、GFFP13を透過すると補正が効きすぎて、スペクトルは逆方向に悪化し、その結果、GFFP13を透過しない場合と同様の平坦度になります。

Item #GFFP13
Wavelength Rangea
(Click for Design Profile)
1270 nm - 1330 nm
Insertion Lossb< 0.8 dB
Peak-to-Peak Error Function< 0.6 dB
Polarization-Dependent Loss< 0.1 dB
Return Loss> 50 dB
Connector TypeFC/APC
Fiber Type
SMF-28 In White Ø900 μm Tubing
Compatible AmplifierPDFA100(X)
  • フィルタの設計プロファイルおよび仕様は1270~1330 nmで規定されていますが、フィルタは-10 dBmの入力パワーで1278 nm~1328 nmの利得平坦度を得られるように最適化されています。
  • 挿入損失は、設計プロファイル内での透過率が最大になる波長で規定されています(例:上のDesign Profileグラフでは0 dB)。
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
GFFP13 Support Documentation
GFFP13Gain Flattening Filter, 1270 nm to 1330 nm, SM
¥85,241
7-10 Days