ファイバーアイソレーターの実験データ


ファイバーアイソレーターの実験データ


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IO-FとIO-Hシリーズファイバーアイソレータのアイソレーションならびに透過特性の実験データ

Light Propagation Through a Polarization-Independent Isolator
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図1:IO-Hシリーズ偏光無依存型ファイバーアイソレータの概略図
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Light Propagation Through a Polarization-Independent Isolator
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図2:IO-Fシリーズ偏光無依存型ファイバーアイソレータの概略図

当社のIO-HならびにIO-Fシリーズファイバーアイソレータの実験で測定されたアイソレーション値、ならびに透過率を提示いたします。一般的にアイソレータは、2つのビーム変位偏光子の間にファラデーローテータと1/2波長板を配置する構成により、後方反射を遮断します。両シリーズとも戻り光の遮断性に優れていますが、その構造は異なっており、性能仕様にも違いがありあます。IO-Hシリーズ(図1参照)は、規定の波長で最適化されています(例:IO-H-1550APCは、1550 nm用)。一方IO-Fシリーズ(図2参照)は、より汎用的な用途向けに設計され、様々な波長域にわたってカスタマイズされた性能を発揮します。波長域は、1/2波長板とコリメートレンズの選択によって決まります。

この実験では、当社の波長可変レーザーキットTLK-L1550Rを使用し、波長範囲1505~1593 nmで掃引しました。ファイバ入射光を99:1のファイバーカプラに通すことによって、TLKの光パワーの1%を光スペクトラムアナライザOSA203に送り、各データ点でのTLKの中心波長のモニタと記録を行います。残りの光パワーは50:50のファイバーカプラによって2光路に分岐します。1つの光路は参照光路としてその光を直接積分球パワーセンサに送り、もう1つの光路は、テスト光路とします。テスト光路にはアイソレータを置き、テスト光路の先を積分球パワーセンサに繋ぎます。実験ではアイソレータIO-H-1550APCならびにIO-F-1550APCのテストを行いました。ここでは、透過率(アイソレータをテスト光路の順方向に組み込んだ場合)と、アイソレーション値(アイソレータをテスト光路の逆方向に組み込んだ場合)をそれぞれ測定しています。参照光路とテスト光路のデータを同時に取得しているので、OSAから得られるピーク波長のデータに沿って正確な透過率ならびにアイソレーション値が抽出可能です。

Lab Facts Complete Summary

図3と4は、IO-Hシリーズアイソレータの測定結果で、当社ウェブサイトの結果と比較しております。図3では、2つのアイソレータIO-H-1550APCの透過率のテスト結果が当社ウェブサイトの仕様値よりも数パーセント高いことが分かります(つまり、仕様値を超えた性能を発揮しています)。また、OSAの前面の窓によりエタロン特性も若干現れていることを示しています。図4では、同じアイソレータを使用して測定されたアイソレーション値ですが、当社ウェブサイトの仕様値よりも若干高いアイソレーション値と仕様と同様の帯域幅が示されています。図5と6は、IO-Fシリーズアイソレータの測定結果です。テストされた2つのアイソレータの透過率は、仕様値より5 %高い結果を示しています。また、内部の1/2波長板によりエタロン特性も観察されています。図6では、測定に使用されたアイソレータのアイソレーション値が仕様値よりも高い結果を示していますが、アイソレーション値がピークとなる波長もそれぞれ異なることが分かります。この実験に使用された装置や実験結果のまとめはこちらをクリックしてご覧ください。

 
Polarization through prism
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図3:IO-Hシリーズ製品の透過率
Stress Induced Shifts
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図6:IO-Fシリーズ製品のアイソレーション値
Stress Induced Shifts
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図5:IO-Fシリーズ製品の透過率
Stress Induced Shifts
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図4:IO-Hシリーズ製品のアイソレーション値

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