デュアル光周波数コム分光光度計、IRsweep製

- Dual-Frequency-Comb Spectrophotometers in the Long-Wave Infrared
- Quantum Cascade Laser Frequency Comb Sources
- Sources Available from 1800 cm-1 to 900 cm-1 (5.6 - 11 μm)
- 4 μs Acquisition Time Per Spectrum
Both the IRis-F1 and IRis-Core spectrophotometers feature user exchangeable quantum cascade laser frequency comb modules that allow for study from 1800 cm-1 to 900 cm-1 with a typical bandwidth of 60 cm-1 each. The unenclosed form factor of the IRis-Core spectrophotometer enables integration into existing experimental setups.

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Representitive Specificationsa | |||
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Parameters | Typical | ||
Time Resolution | 4 µsb | ||
Signal-to-Noise Ratio | > 100 at 1 µs Integration Time | ||
> 1000 at 100 µs Integration Time | |||
> 25 000 at 1 s Integration Time | |||
Light Source | Exchangable Quantum Cascade Laser Frequency Combs | ||
Light Source Center Wavelength | 1800 cm-1 to 900 cm-1 (5.6 - 11 μm) | ||
Spectral Coverage Per Source | 60 cm-1 | ||
Spectral Resolution (Standard Mode) | 0.25 - 0.5 cm-1 (8 - 15 GHz) | ||
Spectral Resolution (High Resolution Mode) | < 0.0003 cm-1 (< 10 MHz) | ||
Dimensions (IRis-F1) | 78 cm x 57 cm x 28 cm (31" x 22" x 11") | ||
Dimensions (IRis-Core) | 45 cm x 30 cm x 28 cm (18" x 12" x 11") |

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異なるモード間隔を持つ2つの光周波数コムを重ね合わせると、光スペクトルをRF領域に下方変換し、フォトダイオードで読み取ることができるため、試料の光吸収スペクトルが復元されます。
特長
- 交換可能な量子カスケードレーザ周波数コムモジュール
- 帯域幅:60 cm-1(モジュールあたりの典型値)
- 1800 cm-1 ~900 cm-1 (5.6~11 μm)に対応
- スペクトル分解能
- 標準分解能モード: 0.25~0.5 cm-1
- 高分解能モード: 0.0003 cm-1以下
- 熱電冷却搭載テルル化カドミウム水銀製ディテクタ
- 分光光度計IRis-F1に組み込み
- 分光光度計IRis-Coreのアドオンとして選択可能
- スペクトルごとの取得時間: 4 μs
- ビームは外部の実験系に結合可能
用途例
- 指紋領域の分子分光法
- 化学反応速度論と動力学
- 光触媒
- プロテインダイナミクス
- ストップトフロー分光法
- 分光電気化学
IRsweep製のデュアル光周波数コム分光光度計は、指紋領域の時間分解吸収分光分析が可能な、ターンキー式の使いやすい機器です。ライセンスおよび技術譲渡契約により実現した特許取得済みのデュアル光周波数コム測定技術は、周波数コムを生成するように設計された交換可能な量子カスケードレーザのペアを採用しています。これらの広帯域光源は、通常およそ 60 cm-1の帯域幅で、 1800 cm-1 ~900 cm-1 (5.6~11 μm)の長波赤外線(LWIR)スペクトル領域へのアクセスが可能です。標準スペクトル分解能は0.25 -0.5 cm-1となっています。高分解能モードでは、取得時間は長くなりますが、0.0003 cm-1の微細なスペクトル分解能でスペクトルを取得できるため、気体の試料の詳細な構造を解析するのに適しています。
広帯域周波数コムにより、複数のスペクトルピークを同時に観察できるため、試料内の複数の化学種および種の進化の検出と追跡が可能になります。各スペクトルは、従来のフーリエ変換赤外(FTIR)分光計よりも優れた信号対雑音比で、わずか4 μsで連続的に記録されるため、指紋領域の時間分解分光法が可能になります。
デュアル光周波数コム分光法
光周波数コムは、周波数領域内に等間隔に配置された一連の細い線で、f (n) = f0 + nfrep で表されます。ここでf0は周波数オフセット、nは整数、frepはモード間隔と呼ばれる隣接するライン間の周波数差です。周波数コムは量子カスケードレーザなどの様々な光源によって発生可能です。量子カスケードレーザには、電磁スペクトルの長波赤外(LWIR)領域で放射できる小型の固体光源であるという利点があります。
モード間隔がわずかに異なる2つの光周波数コムを重ね合わせることで、光吸収スペクトルをRF領域に置き換えることができます。 これにより高速フォトダイオードは、結果として生じるヘテロダインのビートパターンを測定できます。フォトダイオードからの信号をフーリエ変換すると、光吸収スペクトルを復元できます。この方法は、一般的なFTIR分光器と比較して、可動部品がなく、スペクトル全体を1/Δfrepの時間枠(通常はマイクロ秒程度)で測定するため、急速に変化する試料や反応の時間分解分光が可能であるという利点があります。さらに、デュアルコム分光器は、FTIR分光器とは異なり、真のスペクトルを復元するためにデコンボリューションする必要がある機器に固有の線広がり関数をスペクトルに付与しません。
分光光度計IRis-F1
分光光度計IRis-F1はベンチトップ型のターンキー式パッケージです。IRis-F1には密閉されたサンプルコンパートメントが内蔵されており、実験セットアップを完全に収納し、光源から検出までのビームラインを遮蔽するため、安全で使いやすい装置となっています。 ブレットボードと一体化された27 x 27 cmの大型のサンプルコンパートメントにより、減衰全反射(ATR)ユニット、透過セル、反射セットアップのような様々な既存のアクセサリに接続できます。
広帯域幅、高感度の熱電冷却搭載型テルル化カドミウム水銀製ディテクタにより、高速データ取得が可能で、液体窒素冷却を必要としません。標準的なスペクトル取得時間は4 μsで、手動による後処理で1 μsまで下げることができます。スペクトルは順次取得され、取得間のダウンタイムはありません。この継続的な取得により、32,500もの連続測定スペクトルで構成される最大130 msの一回での測定ブロックが生成され、マイクロ秒の時間スケールの反応ダイナミクスを理解する手掛かりが得られます。継続的に統合するのではなく、マイクロ秒の時間スケールで個々のスペクトルを記録するため、フォトブリーチング、ベースラインシフト、熱効果などのショットごとの変化をモニタできます。測定ブロックは、ミリ秒から分単位までの時間分解分光法で、良好な信号対雑音比で記録できます。
分光光度計IRis-Core
分光光度計IRis-Coreは、分光光度計IRis-F1と同じ量子カスケードレーザ周波数コム光源を使用していますが、標準品にはディテクタが含まれていないため、用途に応じたディテクタを使用することができます。別売りのディテクターパッケージを使用するとIRis-CoreシステムにIRis-F1システムと同じ性能を付与できます。分光光度計IRis-Coreは、小型の密閉されていない30 x 45 cmのNexus® ブレッドボードに収納されているため、大型の光学系への統合に適しています。補助的な15 x 30 cmのアルミニウム製ブレッドボードは、実験セットアップを構築するための柔軟なワークスペースをご提供します。
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