手動ステージに電動アクチュエータを取り付ける方法


手動ステージに電動アクチュエータを取り付ける方法


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手動ステージを電動ステージに変換する方法

当社の手動ステージはマイクロメータやその他のアジャスタで移動させますが、それらは移動量とバレル径が適合した電動アクチュエータに交換することができます。交換する前に、取り付けられているアジャスタを完全に手元側に引き寄せて、バネのエネルギーを突然解放することで生じる機械的衝撃からステージを保護することが重要です。

動画1:まず取り付けられているマイクロメータやその他のアジャスタを完全に手元側に引き寄せておくことが重要です。アジャスタが伸びた状態でステージから取り外すと、上部プレートは後方のハードストップに向かって一気に引っ張られます。衝突による衝撃はステージの破損につながる場合があります。

動画3:ステージXR25P(/M)のマイクロメータを完全に手元側に引き寄せた後、ステージのバレルクランプの固定用キャップスクリュを2 mm六角レンチで緩めてアジャスタを取り外します。電動アクチュエータ(この例ではDCサーボモータ駆動のZ825Bを使用)のバレルを挿入し、ロック用止めネジを適度に締め付けます。

動画2:ステージMT1B(/M)の調整ネジを完全に手元側に引き寄せた後、ステージのバレルクランプの固定用キャップスクリュを3/32インチ六角レンチで緩めてアジャスタを取り外します。電動アクチュエータ(この例ではステッピングモータ駆動のZFS13Bを使用)のバレルを挿入し、ロック用止めネジを適度に締め付けます。

バレル径と移動量が適合するか確認する
これらのステージはバレルクランプでアクチュエータを固定するため、アクチュエータのバレル径がクランプの仕様に適合することが必要です。デモで使用しているステージはどちらも3/8インチ(9.5 mm)バレルのアクチュエータが適合します。

アクチュエータの移動量はステージの移動量を超えてはいけません。移動量がステージよりも大きいアクチュエータを使用すると、ステージの限界を超えて移動させようとする可能性が生じ、アクチュエータのモータとステージの両方を破損させる恐れがあります。移動量がステージよりも小さいアクチュエータを使用した場合は、アクチュエータもステージも破損する恐れはありませんが、ステージの移動範囲は狭くなります。こちらのデモで使用している直線移動ステージMT1B(/M)およびXR25P(/M)の移動量は、それぞれ13 mmと25 mmです。

ステージの損傷を防止するためにアジャスタを手元側に引き寄せる
作業を開始する前に、取り付けられているアジャスタを完全に手元側の位置に引き寄せ、ステージ損傷の原因となりうる1つの大きな要因を排除します。アジャスタが完全に手元側に引き寄せられている場合、上部プレートは最後方の位置にあり、バネの張力は緩和されています。アジャスタの先端がステージに接触しなくなるのが理想的です。

アジャスタが伸びた状態では、ステージ内部のバネの力が作用して危険です。バネの力により、上部プレート(すなわち可動部)とアジャスタ先端の接触が保たれています(動画1)。アジャスタが伸びた状態でステージから取り外すと、上部プレートはバネによって後方のハードストップに向かって引っ張られます。この衝突による機械的衝撃は重大な場合があり、ステージ部品のミスアライメント、ボールベアリングへの影響、あるいはステージ移動時における角度偏差の発生といった問題が生じる可能性があります。

交換する
取り付けられているアジャスタを完全に手元側に引き寄せた後、ステージMT1B(/M)またはXR25P(/M)のバレルクランプの固定用キャップスクリュをそれぞれ3/32インチまたは2 mm六角レンチで緩めます。これによりバレルを保持していた力が緩められ、アジャスタを外すことができます(動画2、3)。

電動アクチュエータのバレルを挿入し、固定用のキャップスクリュを適度に締め付けます。このとき、締め過ぎないように気を付けてください。上部プレートのバネの負荷でアクチュエータがバレルクランプから押し出されてはいけませんが、固定ネジを締め付けすぎるとバレルが変形してアクチュエータの線形性に影響を与える恐れがあります。

移動ステージに関するその他の情報は
こちらの動画ページをご覧ください。

「Insights-ヒント集」は下記リンクからご覧いただけます。
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最終更新日:2023年11月11日


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