Vytran®光ファイバー融着接続機、フィラメント加熱型

- Splice Optical Fibers with Cladding Diameters Up to 1.25 mm
- Automated and Manual Fiber Alignment
- Thermally Expand Fiber Cores to Produce Mode Field Adapters
LFS4200
Fusion Splicing System
VHT1
Transfer Insert Clamp
FRAV1
Iridium Filament
VHE25
Fiber Holder
Bottom Insert
VHB05
Fiber Holder Top Insert with LED Indent
VHF250
Fiber Holder Transfer Bottom Insert
Splicing Systems, Filaments, Inserts, and Accessories All Sold Separately

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Figure 1.1 Vytran光ファイバ融着接続機LFSシリーズの使用例
Video 1.2 光ファイバ加工機GPXシリーズと光ファイバ融着接続機LFSシリーズのご紹介
概要
- クラッド径1.25 mmまでの標準ファイバ、特殊ファイバ、ならびにSoft Glassファイバの融着接続
- フィラメント加熱により精密で安定した融着
- 幅広い温度ダイナミックレンジにより様々なサイズのファイバや融着方法に対応
- 火炎研磨による融着力の強化
- 電力分解能:広温度範囲において0.1 W (LFS4100)、または低い転移温度のSoft Glassファイバの場合0.01 W (LFS4200)
- True Core Imaging®技術により高い分解能でファイバーアライメント
- モードフィールドアダプタ作製用の熱拡散型ファイバーコア
- リアルタイムの制御システムならびにマシンレベルのプログラミング
カスタムシステムを構築可能(下記のアイテムを選択してください)
- (必須) 標準的なファイバや大口径および特殊ファイバ用の融着接続機(LFS4100)、またはSoft Glassファイバ用融着接続機(LFS4200)
- (オプション) フィラメントアセンブリはグラファイト、イリジウムまたはタングステンからお選びください(LFS4100にはグラファイトフィラメントFTAV4 が1個付属。LFS4200にはインジウムフィラメントFRAV1が1個付属)。
- (必須) 上部ならびに底部インサート:上部インサートを2個、底部インサートを2個(詳細は「ファイバーホルダーインサート」のタブをご覧ください)。
- (オプション) ファイバの融着接続準備用の超音波洗浄機
Vytran®光ファイバ融着接続機は標準的な光ファイバ、大径および特殊光ファイバ、およびSoft Glass Fiberに対応し、フィラメント融着技術と高度なプロセス制御機能、操作のしやすさを兼ね備えています。この特長により、精密で安定した性能が要求される量産製造現場でのご使用や、研究や開発に適したシステムとなっています。このスプライサはクラッド径Ø125 µm~Ø1.25 mmのファイバを高品質で融着接続できます。
各システムは、フィラメントタイプのヒータ、高解像度の顕微鏡CCDイメージングシステム、多軸制御機能付き精密ステージ、およびデスクトップPCで構成されています。どちらのフィラメント加熱システムも優れた加熱制御が可能です。LFS4100は3000 °Cまでの広い温度チューニングレンジで、フィラメントの電力分解能が0.1 Wを備えており、様々なタイプやサイズのファイバを融着・加工することができます。LFS4200は1000 ℃までの狭い温度範囲に対応し、フィラメントの電力分解能は0.01 Wと向上しています。フッ化物ファイバなど低い転移温度のSoft Glassファイバの融着に必要な精密制御が可能です。アライメント用に使用するイメージングシステムでは、ファイバの拡大画像をサブミクロンレベルの分解能で表示します。このカメラではファイバの側面と端面の両方が表示されます。この画像を利用して、XYおよび回転ステージは自動的にファイバを適切な位置に移動させます。この機能により、高品質で低損失の融着が実現されます。また、ファイバを回転させる機能を備えており、PMファイバ、偏心コアファイバ、非円形ファイバのアライメントが可能で、さらに、カールしているファイバを加熱ゾーン中心部へより正確に合わせることができます。
フィラメントによる融着と火炎研磨
Vytranで採用されているフィラメント融着技術により、安定した信頼性の高い高強度・低損失の融着が可能です。融着プロセスにおける精密制御は、融着する部分を不活性ガスでパージし、ファイバ融着のための熱源としてグラファイト、イリジウムまたはタングステン製の抵抗体フィラメントを用いることで実現されます。融着用の熱源は隔離されているため、フィラメントを用いた融着接続は周囲環境の影響を受けません。システム内の状態制御と熱源の一定出力制御により、常に再現性の高い融着を行うことができます。
石英ファイバを融着する場合、融着後の火炎研磨過程で融着部分に短時間の熱処理を施すことにより、融着力が著しく強化されます。また、火炎研磨で生じるコアの拡散によりファイバのモードフィールド径が断熱的に拡大するため、異なる種類のファイバを低損失で融着できます。詳細については「融着接続」のタブをご覧ください。

Figure 1.3 偏波保持ファイバと特殊ファイバを回転アライメントする際の端面画像
ファイバのイメージングおよびアライメント
融着機LFS4100とLFS4200には、ファイバとカメラアセンブリを最適位置へ自動制御するために、独自のイメージングシステムと多数のステッピングモータが内蔵されています。イメージングシステムは可動式対物レンズ付きのカメラタワーとファイバを背面から照射するリングイルミネータで構成されています。ミラータワーには2種類のミラーとLEDがファイバの周りに付いており、ファイバ端面だけでなくファイバの両側も見られるようになっています。 45° ミラー付き底部インサートGPXM45は、ファイバ端面検査やファイバ部品のアライメント用のアクセサリです。
ファイバ側面の画像はあらゆる径のファイバについて取得可能で、この画像はモーションコントロールシステムを使用して自動または手動でXY軸方向のアライメントを行う際に使用されます。また、端面の画像を使用して偏波保持ファイバやその他の特殊ファイバの回転アライメントを行うことができます。ただし、この端面画像を利用したアライメント方法は、外径(クラッドまたはバッファ径)が1269 µm以下のファイバのみ可能です。バッファ径がこれよりも大きなファイバは、端面照射LED用にくぼみが付いたファイバーホルダーブロック用上部インサートVHB00やVHB05に納まりません。より難しいアライメントには、パワーメータを用いて光ファイバ間の透過パワーを測定し、パワーを最大にする調整を行うことで正確な位置決めを行うことができます。
ファイバーホルダーブロック用インサートおよびフィラメント
LFS4100とLFS4200は、幅広い種類のファイバークラッドやバッファ径に対応可能なファイバーホルダーブロック用インサートを取り付けることができます。9種類の上部インサートおよび10種類の底部インサートは下記で別途お買い求めいただけます。融着機システムには、上部インサートと底部インサートがそれぞれ2つずつ必要です。「ファイバーホルダーインサート」タブ内のセレクションガイドをご覧いただくと、融着するファイバのクラッドまたはバッファ径をもとに適切なインサートお選びいただくことができます。偏波保持および特殊ファイバをアライメントするための端面画像を得られるのは、VHB00とVHB05(別売り)のみになっていますのでご注意ください。
また、LFS4100とLFS4200を用いて融着を行う際にはフィラメントアセンブリが必要です。フィラメントは「Ω」形状の抵抗加熱器で、大径のファイバを融着する際に必要な高温を得ることができます。適切な融着性能を得るためには適したフィラメントをお選びいただくことが重要です。当社では、フィラメントはフィラメントアセンブリ一式に取り付けた状態でご提供しています。これはスプライサLFS4100またはLFS4200のヘッド部分に2つのネジで固定できます。LFS4100にはグラファイトフィラメントアセンブリFTAV4、LFS4200にはイリジウムフィラメントアセンブリFRAV1が予め取り付けられています。ほかのクラッド径に対応する異なる材料のフィラメントは別途下記をご覧ください。上の「チュートリアルビデオ」タブをクリックすると、フィラメントの取付方法や保守点検の方法についての動画がご覧いただけます。
様々なファイバ加工システム
当社ではVytran融着接続機LFSシリーズ、ファイバ前処理ステーションFPS301、ファイバクリーバLDCシリーズ、ファイバークリーブアナライザFCA750、光ファイバ加工システムGPXシリーズ、リコータおよびプルーフテスタのPTRシリーズなどのプロセス開発および量産製造に対応する製品一式をご提供しています。ファイバ準備ステーションFPS301、ファイバークリーバLDCシリーズ、アナライザFCA750、融着機LFSシリーズには、相互に交換が可能なファイバーホルダ底部インサート(下記参照)が用意されており、各ツール内で精密な位置決めが可能になります。LFS4100とLFS4200をその他のVytran製品と併用する際にこのインサートを用いることで、再現性の高い位置決めができるため、融着が簡単に素早く行えます。ファイバを同じ交換用インサートに入れたまま他のVytranシリーズの機器に移動させることができるので、装置内ではファイバ端はいつでも同じ位置にきます。交換用インサートに関する詳細は下記でご覧いただけます。
| Vytran Fiber Processing Systems | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Fiber Preparation Station (Strip and Clean) | Large-Diameter Fiber Cleavers | Portable Large-Diameter Fiber Cleaver | Filament Fusion Fiber Splicers | CO2 Laser Glass Processing System (Splice and Taper) | Automated Glass Processing Systems with Integrated Cleaver (Cleave, Splice, and Taper) | Automated Glass Processing Systems (Splice and Taper) | Fiber Recoaters and Proof Testers |
| Item # | LFS4100 | LFS4200 |
|---|---|---|
| Splicing Specifications | ||
| Silica Fiber Type (Non PM) | Single Mode (SM), Multimode (MM), Photonic Crystal (PCF), Large Mode Area (LMA), Non-Circulara | N/A |
| Silica Fiber Type (PM) | PANDA, Elliptical-Core, Bow-Tiea | N/A |
| Soft Glass Fiber Types | N/A | Fluorozirconate (ZBLAN) Fluoroindate (InF3) Chalcogenide |
| Fiber Cladding Diameter | ≤1.25 mm | ≤1.25 mmb |
| Fusion Method | Filament Fusion | |
| Max Filament Temperature | 3000 °C | 1000 °C |
| Max Filament Power | 400 W | 50 W |
| Filament Power Resolutionc | 0.1 W | 0.01 W |
| Splice Loss | 0.02 dB (Typical)d | Application and Material Dependent |
| Typical Splice Strength | ≥250 kpsi (Typical)e | Application and Material Dependent |
| Strength Enhancement | Fire Polish | |
| Polarization Cross-Talk | PANDA: > 35 dB OtherPM Fiber Types: > 30 dB | N/A |
| Fiber Inspection and Measurement | ||
| Fiber Side Viewing | True Core Imaging® | |
| Fiber End Viewing | Included for PM Alignment and Fiber Facet Inspection (VHB00 or VHB05 Top Insert Required) | |
| Fiber Alignment Method | Manual or Fully Automated | |
| End Face Inspection | Inspection via GUI Display | |
| Cleave Angle | Automatic Measurement | |
| Splice Loss Estimation | Automatic Measurement | |
| Active Power Alignment | Included | |
| Fiber and End Face Alignment | ||
| Fiber "Z" Movement | 7 mm (Max) | |
| "Z" Movement Resolution | 0.25 µm via Stepper Motor | |
| X-Y Fiber Positioning Resolution | 0.02 µm via Stepper Motor | |
| Rotational Alignment | Fully Automated End-View Alignment for PANDA, Bow-Tie, Elliptical-Core, or Symmetric Fibers External Extinction Ratio Feedback for Automatic Alignment of PM Fiber Types | |
| Rotation Drive Resolution | 0.02° | |
| Rotation Travel | 200° | |
| PC Control and Proprietary Software | ||
| Included PC Parts | Computer, Monitor, Keyboard, Mouse | |
| Splice Files | Built-In Library of Most Common Fibers - Very Large Library Available (Contact Tech Support) | |
| Technology and Engineering | ||
| Core Applications | High Temperature Glass Splicing; PCF Splicing; Creating End Caps; Many Others - Please Contact Tech Support for More Information | Low Temperature Glass Splicing; Soft Glass Splicing; Creating Soft Glass End Caps; Many Others - Please Contact Tech Support for More Information |
| Engineering Services | For more than 25 years, Vytran® has developed a library of glass processing applications. Please contact Tech Support for information about our engineering services and guidance on your specific application. | |
| Installation and Training | Recommended - Please Contact Tech Support | |
| Physical | ||
| Laser Safety Considerations | None | |
| Size (L x W x H) | 9.14" x 12.97" x 12.93" (232.1 mm x 329.5 mm x 328.4 mm) | |
| Weight | 29 lbs (13 kg) | |
| Power | Universal Input: 96 - 260 VAC, 47 - 63 Hz, Single Phase | |
| Splicer Input: 12 V and 48 V DC, 10 A | ||
| PC Input: 115 or 230 VAC, 47 - 63 Hz, Single Phase | ||
| Gas Supply | Argon, > 99.999% Purity at 12 psig (Not Included) | |
| Environmental | ||
| Operating Temperature Range | 15 to 40 °C | |
| Altitude Range | From Sea Level to 2000 m | |
| Operating Humidity Range | 0% to 75% Non Condensing | |
| Storage Temperature Range | -20 to 60 °C | |
| Storage Humidity Range | 0% to 90% Non Condensing | |

Figure 3.1 融着接続機LFSシリーズ用のフィラメント
融着接続とは2本の光ファイバの端同士を熱を利用して結合させる工程です。目標は、融着部分とその周辺は元のファイバと同程度以上の強度を有しながら、ファイバを通過する光が融着部で拡散または反射しないように2本のファイバを結合させることです。LFSシリーズの融着接続機は反転したΩのような形の抵抗体グラファイト、イリジウムまたはタングステンフィラメントを使用し、ファイバ融着に必要な熱を得ます。
ファイバのアライメント
融着される2本のファイバは、カメラタワーが取得した画像または透過パワーを測定するアクティブ型のアライメント方法を用いてファイバーエッジ、コアおよび端面、それぞれに適したアライメント方法でアライメントされる必要があります。 ファイバーエッジおよびコアのアライメントを行う際は、側面の画像を用いてX-Y平面でアライメントし、ファイバを位置決めします。ファイバーエッジのアライメントモードにおいて、システムはファイバーエッジを自動的に認識し、XYステッピングモータを用いてファイバの位置を合わせます。システムは連続画像を分析しながら、適切にアライメントされるまでファイバを移動させます。コアのアライメント方法は、システムがファイバーエッジの代わりにコアのアライメントを行うこと以外、ファイバーエッジのアライメント方法と同じです。このプロセスは、コアの画像がファイバークラッドによって邪魔されずに鮮明である場合にのみ用いることができます。
端面のアライメントは、3M社製の楕円コアファイバ(PMまたはPZ)、パンダファイバ、ボウタイ型ファイバなどの偏波保持ファイバや、これらを融着接続したハイブリッド融着に使用されます。この方法においては、ファイバ端面の画像がXYおよび回転位置の自動制御を行う際に使用されます。また、コアの偏心が高い場合は、光パワーをモニタするアクティブ型のアライメント方法が使用できます。この場合、2本のファイバ間における透過光パワーを最大にするようにアライメントします。 このアライメント方法に関する詳細は、「ソフトウェア」タブをご覧ください。
| Table 3.2 Sample Silica Fiber Splicing Parameters | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Fiber Cladding Diameter | 125 µm | 250 µm | 400 µm | 600 µm | 1000 µm | |
| Filament | FTAV2 | FWAV1 | FTAV4 | FTAV4 | FTAV5 | FTAV6 |
| Splice Power | 58 W | 14 W | 66 W | 120 W | 132.5 W | 190 W |
| Splice Time | 7 s | 10 s | 7.5 s | 8.5 s | 10 s | 12 s |
| Pre-Pusha | 5 µm | 8 µm | 5 µm | 0 µm | 0 µm | 5 µm |
| Hot Pushb | 14 µm | 14 µm | 12 µm | 30 µm | 30 µm | 40 µm |
| Hot Push Delayc | 0.2 s | 0.75 s | 0.6 s | 1 s | 1.2 s | 1.8 s |
フィラメントによる加熱融着
ファイバがアライメントされると、ファイバ端面の下中央にフィラメントが来るようにスプライサのヘッド部分が移動します。そして、フィラメントに電力が印加され、ガラスを軟化させファイバの融着を行える約2000 °C(典型値)まで温度を上昇させます。空気中でこのような高温度になるとフィラメントは酸化します。そのため、フィラメントによる融着プロセス中はスプライスチャンバ内の酸素が流出するよう高純度のアルゴンガスを使用します。パージガス(当社ではご用意しておりません)が、融着プロセスの間高速でファイバ内を流れることにより、ファイバを清潔に保ち、接続強度を向上させます。 このスプライサには、高純度テフロンガス管とガスタンク(別売りです)を取付継手CGA-580に取り付けるためのコネクタ付きのガスレギュレータが付属しています。レギュレータ用に追加のDIN 477 No.6コネクタも付属します。アルゴンガスは、純度99.999%以上のゼログレード品のご使用をお勧めいたします。研究グレードであればより適切です。
ファイバ端面の傷を除去しガラスの柔軟性を高めるため、融着前にファイバ端を規定の時間加熱します。フィラメントに印加する電力と融着前の加熱時間はユーザ制御が可能です。コンピュータ制御されたステッピングモータは、まずファイバ同士を加熱前の準備位置まで移動させ、次に熱融着位置まで移動させることで低損失で高強度の融着が実現します。融着接続時間はユーザ設定できますが、2~15秒の間が一般的です。ファイバのクラッド径に対応する一般的な設定値を上の表に掲載しています。特殊な用途では、このシステムは複数の融着ステップを自動的に連続して実行することができます。
火炎研磨
火炎研磨工程で、融着接続部分に短時間の熱処理を施すことで融着力が著しく高まります。融着接続の際、石英は融着部分から蒸発しファイバが冷却されるジョイント部の側面に凝結します。凝結した石英は表面における傷のようになり、融着力を弱めます。当社の火炎研磨技術を用いてこのような付着物を除去または最小限に抑えることで、融着力を強めることができます。また、火炎研磨によって起こるコアの拡散により、ファイバのモードフィールド径が断熱的に拡大します。コアの熱拡散(TEC)プロセスにより、一般的にファイバーレーザの用途で使用されているような種類の全く異なるファイバ同士を低損失で融着接続することができます。
ファイバーホルダーインサートのセレクションガイド
ファイバーホルダーインサートは、様々なサイズのファイバをスプライサLFSシリーズr内で保持できるよう設計されています。スプライサには付属しないため、別途ご購入いただく必要があります。底部インサートにはファイバを保持するV溝が付いています。上部インサートには平坦な窪みが付いており、底部インサートのV溝と合わせてファイバを固定します。左側と右側のホールドブロックで保持されているファイバの外径が異なる場合もあるため、上部インサートと底部インサートはそれぞれ別売りとなっています。スプライサの作動には上部インサートが2個、底部インサートが2個必要です。
Table 4.3では、上部インサートと底部インサートの組み合わせにより対応するファイバ径の最大値と最小値が記載されています。また、推奨する上部と底部インサートを組み合わせた場合のファイバのオフセット値も記載されています。なお、使用するファイバの被覆により、この表における外径(diameter)は、ファイバのクラッド径、被覆径、バッファ径のいずれかに該当します。ファイバの片端が切断廃棄される場合、廃棄側は、被覆やバッファ付きの方が望まれる(非円形ファイバなどの)特殊な場合を除き、クラッドでクランプすることをお勧めします。切断廃棄されないファイバ部分はガラスの損傷を防ぐため、常に被覆またはバッファが付いた部分でクランプする必要があります。これにより、左側と右側のホールドブロックで異なる種類のファイバーホルダーインサートが必要になる場合があります。高品質な融着接続を実現するためには、左右のオフセット差を最小限に抑えることが重要です。

Figure 4.1 ファイバーホルダーインサートにより様々なサイズのファイバに対応できます。
| Table 4.2 Legend | ||
|---|---|---|
| Best Fit | ||
| Second Best Fit: Try these options if the best fit does not incorporate your fiber sizes. | ||
| Third Best Fit: Try these options if the other two categories do not incorporate your fiber sizes. | ||
ファイバーホルダーインサートセレクションチャート
- まずご使用になるファイバのサイズに1番合う底部インサートを選んでください。
例: Ø800 µmファイバの場合、少しだけ(50 µmほど)小さいインサートVHF750が1番適しています。 - Table 4.3で選んだ底部インサートの右側の セルに記載されているファイバ径の範囲内で上部インサートを選びます。
例: 1.のØ800 µmファイバの場合、緑色のついた上部インサートVHA05およびVHB05のセルが最適であることを示しています。緑色のセルに記載されている数字により、このインサートの組み合わせは直径728~963 µmのファイバとなります。Ø800 µmファイバはこの範囲内にありますので、使用に適した組み合わせです。ほかにもいくつかの組み合わせが考えられますが、緑色のセルが1番適した選択であることを示しています。 - 各セルの2行目の数字は上部と底部インサートの組み合わせにより予測されるオフセットの範囲です。右と左のファイバーホールドブロックのインサートは、各組み合わせのオフセット差が最小限になるように選択してください。
例: 底部インサートとしてVHF750、上部インサートとしてVHA05の750 µm溝を選択した場合、最小でØ728 µmのファイバが使用可能です。このファイバを使用した場合、ファイバの中心は底部インサートの表面から23 µm下に位置することになります。また、最大のØ963 µmのファイバを固定する場合、ファイバの中心は底部インサートの表面から213 µm上に位置することになります。Ø800 µmファイバを使用する場合、オフセットを補間計算することは可能です。ここでは、60°のV溝におけるオフセットは外径の差と等しくなっております。つまり、ファイバは底部インサートの設計ファイバより50 µm大きいため(800 - 750 = 50)、ファイバの中心は底部インサートの表面から50 µm上に位置することになります。 - Ø1000 µm未満のファイバ用に設計されたホールドブロックには真空穴が付いており、真空吸着を利用することで溝内で小径ファイバを固定できます。Ø1000 µm以上のファイバ用の底部インサートにはこの穴はありません。 LFSシリーズにはこの穴を経由して小さな保持力を与えるための真空ポンプが付いており、小径ファイバでも所定の位置に収まります。真空穴付きのインサートはTable 4.3で「c」の脚注が付いています。
| Table 4.3 Fiber Holder Inserts Selection Guide | |||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Top Insert Item # | VHA00a VHB00b | VHA00a | VHA05a VHB05b | VHA10a | VHA15a | VHA20a | VHA25 | VHA30 | |||||
| Accepted Diameter (Nominal) | ≤320 µm | 400 µm | 500 µm | 750 µm | 1000 µm | 1250 µm | 1500 µm | 1750 µm | 2000 µm | 2250 µm | 2500 µm | 3000 µm | |
| Bottom Insert Item # | Accepted Diameter (Nominal) | Min / Max Accepted Diameter (µm) Min / Max Offset (µm) | |||||||||||
| VHF160c | 160 µm | 112 / 208 -49 / 48 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
| VHF250c | 250 µm | 177 / 320 -73 / 69 | 275 / 323 25 / 74 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
| VHF400c | 400 µm | 279 / 519 -122 / 119 | 377 / 517 -23 / 117 | 410 / 519 -9 / 119 | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
| VHF500c | 500 µm | 346 / 592 -153 / 93 | 447 / 647 -53 / 147 | 476 / 711 -24 / 211 | 560 / 795 61 / 296 | - | - | - | - | - | - | - | - |
| VHF750c | 750 µm | 516 / 759 -234 / 9 | 617 / 970 -132 / 221 | 643 / 878 -107 / 128 | 728 / 963 -23 / 213 | 812 / 1047 62 / 297 | - | - | - | - | - | - | - |
| VHE10a | 1000 µm | - | - | 773 / 1008 -172 / 63 | 858 / 1093 -88 / 147 | 943 / 1178 -3 / 232 | 1036 / 1271 90 / 325 | - | - | - | - | - | - |
| 1250 µm | - | - | - | 1034 / 1269 -176 / 59 | 1119 / 1354 -91 / 144 | 1212 / 1447 2 / 237 | 1288 / 1523 78 / 313 | - | - | - | - | - | |
| VHE15a | 1500 µm | - | - | - | - | 1280 / 1515 -172 / 63 | 1373 / 1608 -79 / 156 | 1449 / 1684 -2 / 233 | 1534 / 1769 82 / 314 | - | - | - | - |
| 1750 µm | - | - | - | - | - | 1534 / 1770 -159 / 76 | 1611 / 1846 -83 / 152 | 1695 / 1930 2 / 237 | 1772 / 2007 78 / 313 | - | - | - | |
| VHE20a | 2000 µm | - | - | - | - | - | - | 1787 / 2022 -171 / 64 | 1871 / 2106 -86 / 149 | 1947 / 2183 -10 / 225 | 2032 / 2267 74 / 309 | - | - |
| 2250 µm | - | - | - | - | - | - | - | 2033 / 2268 -167 / 68 | 2109 / 2344 -91 / 144 | 2193 / 2429 -6 / 229 | 2278 / 2513 78 / 313 | - | |
| VHE25 | 2500 µm | - | - | - | - | - | - | - | - | 2270 / 2505 -172 / 64 | 2355 / 2590 -87 / 148 | 2439 / 2675 -2 / 233 | 2609 / 2844 167 / 402 |
| VHE30 | 3000 µm | - | - | - | - | - | - | - | - | - | 2692 / 2944 -256 / -4 | 2777 / 3029 -171 / 81 | 2946 / 3198 -2 / 250 |
はじめに
当社の光ファイバ加工機LFSシリーズを初めて、もしくはしばらく使用していなかったお客様向けに、必要部品の取付方法、ソフトウェアの操作方法、フィラメントのセットアップ方法、ファイバの加工方法など、この機械を操作するうえでの基礎的なスキルをチュートリアル動画としてまとめました。動画内の字幕をお読みいただくためには、フルスクリーン、1080pの解像度でご覧になることを推奨します。LFSシリーズを使用したその他の操作についてのご質問は、当社までご連絡ください。
| Quick Links | 準備と用語の定義 | 必要部品の取付方法 | ソフトウェアの操作方法 | フィラメントの取付方法 | 加工方法 |
準備と用語の定義
当社の光ファイバ加工機LFSシリーズを初めて、もしくはしばらく使用していなかったお客様向けに、機器のセットアップ方法、アルゴンガスの準備方法、一般的な用語説明など、この機械を操作するうえでの基礎的なスキルをチュートリアル動画としてまとめました。動画内の字幕をお読みいただくためには、フルスクリーン、1080pの解像度でご覧になることを推奨します。LFSシリーズを使用したその他の操作についてのご質問は、当社までご連絡ください。
必要部品の取付方法
光ファイバ加工機LFSシリーズは、融着接続またはテーパ加工用にファイバの温度を上げるため、Ω形状のフィラメントを使用しています。フィラメントは加工するファイバの径と、どのような加工を実施するかによって選択されます。適切なフィラメントの選択後、フィラメントはお客様ご自身で取り付ける必要があります。
上部および底部のファイバーホルダーインサートは加工するファイバのあらゆる径に対して選択可能となっています。選択後、インサートを取り付けることで、ファイバをユニットのファイバーラインに沿って配置することができます。通常のインサートはファイバーホールドブロックに取り付けられたままですが、移動用インサートは、Vytran機器間でファイバを移動させることができ、ファイバ端を再アライメントする必要なく複数の加工が可能となります。移動用インサートは、ファイバ移動用クランプ、移動用の底部インサート、そしてV溝付きグラファイトで構成されたアセンブリです。
ソフトウェアの操作方法(ベーシック編)
光ファイバ加工ワークステーションLFSシリーズを含む多くのVytranファイバ加工機は、ソフトウェアパッケージFFS3を使用して、セットアップ、融着接続、テーパ加工のすべてのパラメータを制御します。このソフトウェアには様々なツールや機能が備わっています。下の動画では、通常の操作で使用される一般的なメニューやツールバーをご紹介いたします。
フィラメントの取付方法
ソフトウェアFFS3に慣れてきたら、ガラス加工用にフィラメントを取り付けます。フィラメントを新たに取り付けたときには、加工するガラス周りの加熱を均一にするため、ファイバの軸に対してフィラメントのセンタリングを行う必要があります。新品のフィラメントはセンタリング後、使用前にバーンインが必要です。バーンインは、ソフトウェアのルーティンを使用してフィラメントを高温に加熱し、その後室温に戻す工程です。このルーティンは6回は実施され、1回終了する度に1分間のクールダウンがあります。新しいフィラメントのバーンインは1度だけで済みます。
フィラメントを同じ温度まで加熱するのに必要な電力量は、フィラメントの製品寿命の間に変動します。フィラメントの寿命に合わせて調整するためにノーマライズを行うことができます。ノーマライズでは2つのファイバの先端を加熱し、先端を測定します。定期的なフィラメントのノーマライズの実施により、時間が経過しても一定の性能が保たれます。製品寿命が終わったフィラメントは再生することができます。詳細については当社までお問い合わせください。
加工方法
ファイバの軸に沿ってファイバをアライメントする方法を習得しましょう。ファイバのアライメントに慣れたら、同じサイズのシングルモードまたはマルチモードファイバの融着接続から始めましょう。これらの操作を確実に実施できるようになることで、LFSシリーズシステムにおけるファイバ加工の基本的な理解が進むため、個々の用途のためのより高度または特殊な方法にアプローチすることができます。光ファイバ加工機LFSシリーズは、様々なファイバーガラスの融着接続およびテーパ加工を実施できます。ソフトウェアFFS3の融着接続プログラムのカスタム設計や、ご用途に応じた加工工程の自動化についてご要望に際しては当社までお問い合わせください。
Video 6.1 ソフトウェアFFS3のツールバー概要
各光ファイバ融着接続機LFS4100には、システムを駆動するためのGUIソフトウェア付きのデスクトップPCが付属します。このソフトウェアを使用して、ステッピングモータの動作やカメラからのイメージ取得、アルゴンの流量、ファイバーアライメントモードについての制御を行えます。また、融着力や融着時間、加熱前の準備位置、融着中の位置、融着遅延(詳細については「融着接続」タブをご参照ください)などの融着接続パラメータの制御も可能です。このソフトウェアには一般的な融着接続手順がプログラムされた融着接続用ファイルのライブラリが含まれます。GUIと融着接続用ライブラリーソフトウェアにより、新しいプロセス用に独自の融着接続ファイルを作成したり、既存のファイルのカスタマイズも可能です。特殊な用途向けに追加の融着接続ファイルをご希望の際は、当社までお問い合わせください。
Video 6.1ではソフトウェアの主要な機能と、GUIからプログラム可能なファイバ融着接続とテーパ加工のパラメータをご紹介しています。
付属の融着接続用ファイル(LFS4100)
- フィラメントFTAV2(V2)のバーンイン、ノーマライズ
- Ø125 µmシングルモードファイバの融着接続
- Ø125 µm偏波保持ファイバの融着接続
- フィラメントFTAV4(V4)のバーンイン、ノーマライズ
- Ø400 µmファイバの融着接続
付属の融着接続用ファイル(LFS4200)
- バランス処理
- Ø125 µmZBLANファイバの融着接続

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Figure 6.2 偏波保持ファイバのアライメント用ウィンドウの
スクリーンショット
端面観察アライメント
端面観察アライメントは楕円コアファイバ(PMまたはPZ)などの偏波保持ファイバ、パンダまたはボウタイ型偏波保持ファイバ、あるいはこれらのハイブリッド融着接続に使用されます。これらのファイバは、XYアライメントの他にも、クラッド内の応力領域のアライメントのために回転アライメントが必要です。

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Figure 6.3 多段融着接続の構成
端面観察アライメントプロセスは、まずファイバを後ろに引っ張り、2本のファイバの端面の間に端面観察用ミラーを差し込むことから始まります。LEDがファイバのクラッドを照らし、ファイバ端のイメージングが可能となります。ファイバ端面の画像が表示され、2本のファイバーコアの自動アライメントに使用されます。偏波保持ファイバのアライメントパラメータは、Figure 6.2のとおり各ファイバの種類毎に設定可能です。このウィンドウには4つのパラメータが表示されています。ファイバ径(クラッド径)、ファイバの種類、そして左と右のファイバのPM形状に関する2つのパラメータです。パラメータが未知の場合、ファイバ端面の表示画像を使用して直接測定することができます。

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Figure 6.4 アクティブ型X-Yアライメント走査のプロパティ
多段融着接続
特殊な用途では、このソフトウェアは複数の融着ステップを連続して実行することができます。各ステップにおける融着接続のパラメータは個別に設定できます(Figure 6.3参照)。また、お客様のライブラリから複数の融着接続ファイルを順番に実行することも可能です。このようにして、システムは保存された一連の融着接続ファイルに従って複雑な融着接続機能を実行します。
アクティブ型X-Yアライメント
コアの偏心が高い場合は、光パワーをモニタするアクティブ型のアライメント方法が一般的に使用されます。このような偏心がある場合、標準的なイメージング手法ではファイバーコアを常に適切にアライメントすることができません。その代り、コアは光パワーメータからの出力光をフィードバックとして利用して、2本のファイバ間における透過光パワーを最大にするようにアライメントします。所定の走査ステップサイズで一方のファイバからもう一方のファイバまで走査し、各ポジションにおけるパワーメータの値を表示します。走査の最後には、ファイバは光パワーが最大または最小になる位置まで戻ります。アライメントを正確に行うため、ステップサイズやファイバのオフセット位置などの走査パラメータはソフトウェア内で設定できます(Figure 6.4.参照)。
![]() Product DemonstrationsThorlabs has demonstration facilities for the Vytran® fiber glass processing systems offered on this page within our Morganville, New Jersey; Shanghai, China; Exeter, Devonshire; and Bergkirchen, Germany offices. We invite you to schedule a visit to see these products in operation and to discuss the various options with a fiber processing specialist. Please schedule a demonstration at one of our locations below by contacting technical support. We welcome the opportunity for personal interaction during your visit! Thorlabs GmbH
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| Posted Comments: | |
myeong kim
 (posted 2024-11-07 12:42:28.373) Hello
I am operating a GPX-3000 model splicer.
I was using it well until yesterday, but I had a problem today.
When I opened the FFS icon this morning, all the icons that I usually saw were gone.
Thankfully, the Menu Bar and the main tool bar were there.
And a notification window with a key picture that I had never seen before appeared.
I went into the "view" tab and made the "TXRX Command bar" and "Camera Control bar" visible, but the remaining process bar and macro bar are still gone.
In particular, the disappearance of the macro bar is a big problem for me.
What should I do....
The only thing that changed between yesterday and today is that there is a clock at the bottom right of the computer Windows screen, and it is very different from the current time, so I changed the year, month, day, and time to the current time.
And then when I turned it on again today, this problem occurred.
What should I do....
Please answer. EGies
 (posted 2024-11-11 12:12:35.0) Thank you for contacting Thorlabs. Our Vytran team has reached out to you directly to troubleshoot this further. For further troubleshooting requests, you can reach out to us over email at techsupport@thorlabs.com. Qiang Bian
 (posted 2021-09-17 11:21:38.48) Dear technicians from thorlabs,
Recently, there was a problem happened in our splicing machine LFS 4000, Vytran Thorlabs UK. When we ran the splicing program (normalization program, PM fiber splicing program for example), all the steps went well until the last two steps that normally the filament would be lifted up and fuse the fiber ends.
The problem was that the lifting motor of the filament (module 5) didn’t work properly and the filament still stayed at the original position. But the program regarded that the filament has already been lifted up and then started the fusion process. After that, the program finished and a warnig showed up in the software.
We have used this splicing system for several years and this was the first time we saw this problem. We followed all the required processes for normalization process, including the argon purge but it still didn’t work. When we manually pressed the filament up button on the software, nothing happened to the filament. But after that, when we gave the command to software to read the current position of filament, the value of the filament position has been changed from 5000 to ~5200. And then we pressed the filament home button, the value went back to 5000.
We thought the problem might come from the lifting motor of the filament (the motor didn’t work properly but the software regarded it worked well).
We would be grateful if your team can give us some advices to solve this problem.
Best regards,
Qiang Bian
--
Qiang Bian, M.Sc.
Munich University of Applied Sciences
Photonics Laboratory
Lothstr. 34, Room C100
D-80335 Munich
Tel. +49-891265-3654
http://fk06.hm.edu/pol/en/
-- YLohia
 (posted 2021-09-17 03:49:32.0) Dear Quiang, thank you for contacting Thorlabs. We are sorry to hear about the issues that you're experiencing with your fiber splicer. Our Vytran team will reach out to you directly to troubleshoot this further. |

製品構成
- 融着接続機(LFS4100またはLFS4200)
- フィラメントアセンブリ取り付け済み(追加のフィラメントは下記参照)
- LFS4100: グラファイトフィラメントアセンブリFTAV4(クラッド径Ø125 µm~Ø600 µm)
- LFS4200: イリジウムフィラメントアセンブリFRAV1(クラッド径≤Ø200 µm)
- デスクトップ型PC、モニタ、キーボード、マウス付き
- スプライスのサンプルデータファイル付きソフトウェアインターフェイス
- 底部インサート用真空ポンプ
- デュアル電圧外部電源(詳細は「仕様」タブ参照)
- アルゴンガスタンクレギュレータ、CGA-580ならびにDIN 477 No.6コネクタ付き
- アルゴンガス用3.2mm(1/8インチ)PTFEチューブ
- USB Type-A - USB Type-Bケーブル(シリアル通信用)
- USB 3.0 Type-A - MicroB ケーブル(カメラ用)
- フィラメント・インサート交換用六角レンチツールキット
別途ご購入が必要なコンポーネント
- 追加のフィラメントアセンブリ
- ファイバーホルダ上部インサート(2個必要)
- ファイバーホルダ底部インサート(2個必要)
- 移動用クランプ、グラファイトチップ(移動用底部インサートとの併用時に必要)
- 純度99.999%以上のアルゴンガスタンク(当社ではご用意しておりません)
オプション(別売り)
- クラッド径125 µm~1.25 mmのファイバを融着
- LFS4100: 標準ファイバ、大径ファイバ、特殊ファイバ用
- LFS4200: Soft Glassファイバ用
- 融着強度を最大にするために火炎研磨を用いたフィラメント融着
- LFS4100: フィラメントの電力分解能 0.1 W
- LFS4200: フィラメントの電力分解能 0.01 W
- 自動ファイバーアライメントのための側面および端面観察
- ファイバコアの熱拡散とモードフィールドアダプタ作製用途(LFS4100)
当社のファイバ融着接続機(スプライサ)は、標準ファイバ、大径ファイバ、特殊ファイバ。Soft Glassファイバに対応し、Vytranフィラメント融着技術を利用してクラッド径125 µm~1.25 mmのファイバを高品質で融着します。このシステムは、フィラメントタイプのヒータ、ステッピングモーターモーションコントロールシステム、ファイバーイメージングシステムおよびデスクトップPCで構成されています。LFS4100は標準ファイバのほか、偏波保持ファイバ、フォトニック結晶ファイバ、非円形ファイバなどの特殊ファイバの融着接続が可能で、LFS4200はフッ化ジルコニウム(ZBLAN)ファイバ、フッ化インジウム(InF3)ファイバ、カルコゲン化物ガラスファイバなどのSoft Glassファイバの低温融着接続が可能です。また、LFS4100は石英ファイバのコアを熱的に拡大させてモードフィールドアダプタを作成することができます。
このシステムを用いて融着操作を行う際は、下記のアクセサリ(別売り)が必要です。システムはフィラメントアセンブリを1個取り付けて発送します。LFS4100には、クラッド径Ø125 µm~Ø600 µmファイバの融着接続用にグラファイトアセンブリFTAV4、LFS4200にはクラッド径≤Ø200 µmファイバの融着接続用にイリジウムアセンブリFRAV1が予め取り付けられています。これ以外のクラッド径用のフィラメントアセンブリは別売りです(下記参照)。ファイバーホルダーインサートは別途ご購入いただく必要がございます。下記で様々なサイズをご用意しております。ファイバーホールドブロック内にインサートを固定するためにはナイロンチップ付きの止めネジ(セットスクリュ)を使用します。交換用長さ1/8インチの#2-56止めネジSS2SN013は、別途10個入りでご用意しています。また、様々なVytranシステムを相互に使用することができる移動用底部インサートには、移動クランプおよびグラファイト製V溝(どちらも別売り)が必要です。純度>99.999%のアルゴンガスの入ったタンクも必要ですが、こちらは当社ではご提供していません。他社よりお買い求めください。お客様の用途に必要なアクセサリは、下記でご確認ください。製品のインストールや使用方法のトレーニングについては、当社までお問合せください。
当社ではオプションとしてこれらのシステムでご使用いただけるアクセサリをご用意しています。超音波洗浄機はファイバ素線の大量処理用に設計されており、繰り返し可能な洗浄パラメータを容易に設定できます。当社の大径ファイバークリーバによって、クラッド径Ø80 µm~Ø1.25 mmまでのファイバを高品質にクリーブすることができ、さらに、対応するファイバーホールドブロックを用いることで、スプライサLFSシリーズに簡単に移動し、精密で再現性の高いファイバの配置を行うことができます。

Click to EnlargeFigure G2.1 フィラメントの図面
| Table G2.2 Filament Specifications | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Item # | Filament Material | Cladding Diameter (Min / Max) | Power (Min / Max) | Filament Dimensions | ||
| ID | Width | Neck | ||||
| FTAV2 | Graphite | 80 µm / 250 µm | 20 W / 70 W | 1.0 mm | 1.0 mm | 0.46 mm |
| FTAV4 | 125 µm / 600 µm | 70 W / 150 W | 1.5 mm | 2.0 mm | 0.75 mm | |
| FTAV5 | 250 µm / 1000 µm | 80 W / 180 W | 2.0 mm | 3.0 mm | 1.20 mm | |
| FTAV6 | 400 µm / 1300 µm | 90 W / 220 W | 2.4 mm | 3.0 mm | 1.65 mm | |
| FRAV1a | Iridium | ≤200 µm | 0.75 W / 7.5 W | 0.9 mm | 0.5 mm | 0.30 mm |
| FRAV3a | ≤400 µm | 0.5 W / 50 W | 2.0 mm | 3.0 mm | 1.27 mm | |
| FRAV5a | 250 µm / 1050 µm | 0.5 W / 50 W | 2.0 mm | 3.0 mm | 1.27 mm | |
| FWAV1 | Tungsten | ≤200 µm | 10 W / 20 W | 0.9 mm | 0.4 mm | 0.30 mm |
- 追加または交換用のフィラメント(システムにはFTAV4またはFRAV1が1個予め取り付けられています)
- アセンブリにはフィラメント加熱素子ならびに防護シュラウドが付属
- 融着接続の用途向けに最適化(詳細はTable G2.2参照)
フィラメントアセンブリは「Ω」文字状のグラファイト、イリジウムまたはタングステンの抵抗加熱素子が防護用の枠に覆われている構成となっております。これらのインサートは、当社の自動ファイバ加工機GPXシリーズにも対応します。
融着接続用フィラメント
グラファイトフィラメントは大径のファイバを融着するのに必要な温度まで加熱できるため、ほとんどの用途にご使用いただけます。イリジウムフィラメントはグラファイトフィラメントより若干温度が低いですが、Soft Glassファイバの作業に適しています。タングステンフィラメントは速く高温になるため、長時間の融着接続が著しい拡散や破壊につながる可能性のある高濃度の添加物ファイバやストラクチャーファイバの融着接続に適しています。スプライサLFS4100は、フィラメントの各材料に対応しますが、高い電力分解能かつ低温のスプライサLFS4200はイリジウムフィラメントのみご使用いただけます。
フィラメントの識別および保守点検について
LFS4100にはフィラメントFTAV4が1個、LFS4200にはフィラメントFRAV1が1個予め取り付けられています。フィラメントはアセンブリ本体に刻印されているバージョン番号(例えばV4、V6、T3など)によって識別できます。 グラファイトフィラメントの動作寿命は約40分であるのに対し、イリジウムフィラメントの寿命は大幅に長くなります。寿命は、アルゴンの質や融着接続時間、ファイバーガラスの品質など様々な要素に依存します。追加のフィラメントもご購入いただけますが、新しいフィラメントをご使用いただく前にバーンインを行う必要があります。バーンイン工程中、フィラメントは動作温度と室温の間で数回温度変動を繰り返します。これによりフィラメントの熱特性が安定し、電流が流れたときにより安定した出力と加熱性能が得られます。この手順は1度だけ行う必要があり、その後フィラメントは通常のノーマライズのみを行います。性能が低下し始めた場合は、フィラメントの改修を承ります。詳細は当社までご相談ください。

| Table G3.1 Accepted Diameters | ||
|---|---|---|
| Item # | Side 1 (Min / Max) | Side 2 (Min / Max) |
| VHB00a | 57 µm / 759 µmb | N/A |
| VHB05a | 410 µm / 1008 µm | 560 µm / 1269 µm |
| VHA00 | 57 µm / 759 µmb | 275 µm / 970 µm |
| VHA05 | 410 µm / 1008 µm | 560 µm / 1269 µm |
| VHA10 | 812 µm / 1515 µm | 1036 µm / 1770 µm |
| VHA15 | 1288 µm / 2022 µm | 1534 µm / 2268 µm |
| VHA20 | 1772 µm / 2505 µm | 2032 µm / 2944 µm |
| VHA25 | 2278 µm / 3029 µm | N/A |
| VHA30 | 2609 µm / 3198 µm | N/A |
- ファイバーホールドブロック用上部インサート(システムに2個必要)
- 57 µm~3.198 mmの外径(クラッドまたはバッファ径)に対応(インサートの選び方は「ファイバーホルダーインサート」のタブをご覧ください)
- 片面溝付き、両面溝付きのインサートをご用意しております(詳細はTable G3.1をご覧ください)。
- 自動光ファイバ加工機ならびに融着接続機用端面照明インサート(VHB00およびVHB05)もご用意
- ファイバ前処理ステーションFPS301、LDCシリーズのファイバークリーバ、光ファイバ加工GPXシリーズ、光ファイバ融着接続機(スプライサ)LFS4100に対応。
融着接続機LFS4100では、融着プロセス中にファイバをクランプするために、ファイバーホルダーインサートをファイバーホールドブロック内に設置する必要があります。この上部インサートはファイバーホールドブロックの蓋に取り付けて使用しますが、さまざまな溝のサイズをご用意しています。このインサートを使用してファイバの外径(クラッド、被覆、バッファ)をクランプします。上部および底部インサート(下記掲載)を様々な組み合わせで使用して、融着接続機LFS4100またはLFS4200に対応するあらゆるサイズのファイバを収容できます。詳細は「ファイバーホルダーインサート」タブをご覧ください。 全てのサイズのファイバを融着するために、上部および底部インサートの組合せが複数必要な場合があります。
融着接続機LFS4100に対応する上部インサートは2種類あります。標準的な上部インサート(型番がVHAで始まる製品)は、片面タイプと両面タイプがあります。製品には対応可能なファイバ径(µm)が刻印されています。これらの上部インサートは端面のイメージングにはご使用いただけません。 しかし、ファイバ前処理ステーションFPS301、LDCシリーズのファイバークリーバ、GPXシリーズの光ファイバ加工機に対応しています。端面のイメージングおよびアライメント用には、LED照明用の溝が付いたインサート(VHB00またはVHB05)が必要です。この動作モードでは、偏波保持、偏心コアおよび微細構造の特殊ファイバコアのアライメントが可能です。LED照明用インサートはGPXシリーズの光ファイバ加工機にも対応しています。
LFS4100はクラッド径についてはØ125 µm~Ø1.25 mmまでのファイバのみが融着可能範囲となりますが、これらのインサートを使用することで幅広い外径(クラッド、被覆、バッファ径)に対応できるようになります。

| Table G4.1 Accepted Diameters | ||
|---|---|---|
| Item # | Side 1 (Min / Max) | Side 2 (Min / Max) |
| VHF160 | 112 µm / 208 µm | N/A |
| VHF250 | 177 µm / 320 µm | N/A |
| VHF400 | 279 µm / 519 µm | N/A |
| VHF500 | 346 µm / 795 µm | N/A |
| VHF750 | 516 µm / 1047 µm | N/A |
| VHE10 | 773 µm / 1271 µm | 1034 µm / 1523 µm |
| VHE15 | 1280 µm / 1769 µm | 1534 µm / 2007 µm |
| VHE20 | 1787 µm / 2267 µm | 2033 µm / 2513 µm |
| VHE25 | 2270 µm / 2844 µm | N/A |
| VHE30 | 2692 µm / 3198 µm | N/A |
- ファイバーホールドブロック用底部インサート(システムに2個必要)
- 112 µm~3.198 mmの外径(クラッドまたはバッファ径)に対応
(インサートの選び方は「ファイバーホルダーインサート」のタブをご覧ください) - 外径≤1047 µmのファイバに対応する移動用インサート
- 外径>773 µmのファイバに対応する標準的な片面および両面インサート(詳細はTable G4.1をご覧ください)
- ファイバ前処理ステーションFPS301、LDCシリーズのファイバークリーバ、ファイバークリーブアナライザFCA750(VHF160を除く)、光ファイバ加工機GPXシリーズならびに光ファイバ融着接続機LFSシリーズに対応。
融着接続機LFSシリーズでは、融着プロセス中にファイバをクランプするために、ファイバーホルダーインサートをファイバーホールドブロック内に設置する必要があります。このインサートはファイバーホールドブロックの底部に取り付けて使用します。当社では、さまざまな溝のサイズをご用意しています。このインサートを使用してファイバの外径(クラッド、被覆、バッファ)をクランプします。上部インサート(上記掲載)と底部インサートを様々な組み合わせで使用して、融着接続機LFSシリーズに対応するあらゆるサイズのファイバを収容できます。詳細は「ファイバーホルダーインサート」タブをご覧ください。 全てのサイズのファイバを融着接続するために、上部および底部インサートの組合せが複数必要な場合があります。
融着接続機LFSシリーズに対応する底部インサートは2種類あります。クラッドまたはバッファ径が1.047 mmまでのファイバに対応する底部インサート(型番がVHFから始まる製品)は移動用インサートとなります。このインサートは、1本のファイバをVytranファイバ前処理ステーションFPS301、LDC401シリーズのファイバークリーバ、スプライサLFSシリーズの間で位置基準を保持したまま移動させることができます。例えば、ファイバを移動用インサートに入れ、クリーバLDC401を使用してクリーブします。そして移動用インサートごと融着接続機LFSシリーズに設置すると、融着接続用に大体のアライメントがされている状態となります。このようなプロセスが機能するのは、移動用インサートが各Vytranシステム内に精密に配置可能で、磁性蓋VHT1(下記参照)が、移動中のファイバの軸移動を防ぐからです。移動用インサートには真空穴が付いており、弱い吸引力によりファイバの位置が保たれます。すべての移動用インサートには移動用クランプVHT1(下記参照)が必要です。移動用インサートに外径が≤550 µmのファイバを使用する場合には、V溝付きグラファイト(下記参照)も必要となります。
より大きな外径(クラッドまたはバッファ径)に対応するファイバーホルダ底部インサート(型番がVHEで始まる製品)は、片面タイプと両面タイプがあります。製品には適用可能なファイバ径(µm)が刻印されています。これらの底部インサートは、ファイバ前処理ステーションFPS301、LDCシリーズのファイバークリーバ、GPXシリーズの光ファイバ加工機にもご使用いただけます。これらのインサートをシステム間で移動した場合は、ファイバの位置基準は保持されません。
LFSシリーズはクラッド径についてはØ125 µm~Ø1.25 mmまでのファイバのみが融着可能範囲となりますが、これらのインサートを使用することで幅広い外径(クラッド、被覆、バッファ径)に対応できるようになります。

| Table G5.1 Specifications | ||
|---|---|---|
| Item # | Accepted Diametera (Min / Max) | Groove Length |
| VHG125 | 80 µm / 125 µm | 0.313" |
| VHG125L | 80 µm / 125 µm | 0.594" |
| VHG200 | 150 µm / 200 µm | 0.313" |
| VHG250 | 200 µm / 250 µm | 0.313" |
| VHG250L | 200 µm / 250 µm | 0.594" |
| VHG300 | 250 µm / 300 µm | 0.313" |
| VHG350 | 300 µm / 350 µm | 0.313" |
| VHG400 | 350 µm / 400 µm | 0.313" |
| VHG450 | 400 µm / 450 µm | 0.313" |
| VHG500 | 450 µm / 500 µm | 0.313" |
| VHG500L | 450 µm / 500 µm | 0.594" |
| VHG550 | 500 µm / 550 µm | 0.313" |
- ファイバーホルダ底部インサート(移動用)に対応する移動用クランプおよびV溝付きグラファイト
- 移動用底部インサート1つに対してクランプが1つ必要(インサートの選び方は「ファイバーホルダーインサート」のタブをご覧ください)。
- ≤550 µmの外径(クラッドまたはバッファ径)に対応するV溝付きグラファイト
- ファイバ前処理ステーションFPS301、LDCシリーズのファイバークリーバ、、光ファイバ加工機GPXシリーズに対応
これらのファイバ移動用コンポーネントを上記掲載のファイバーホルダ移動用底部インサートと一緒に使用して、1本のファイバを様々なVytranシステム間で位置基準を保持したまま移動させることができます。
クランプVHT1は、移動用インサートを磁性の蓋で固定してファイバの軸方向の移動を防止し、ファイバを触ることなくインサートを保持しながら移動します。V溝付きグラファイトは、融着接続時、外径が550 µm以下のファイバの保持をサポートします(詳細はTable G5.1をご覧ください)。ファイバ長に沿ったファイバ保持を強化したり、加工中にファイバが邪魔になるのを防ぐため、長さ15.1 mmのV溝付きグラファイトもご用意しています(型番VHG125L、VHG250L、VHG500L)。グラファイトV溝は、2個の止めネジ(セットスクリュ)で移動用インサートに固定できます。移動用インサートの組立て方法については、「ファイバーホルダーインサート」タブをご覧ください。


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Figure G6.1 この用途例では、インサートGPXM45をエンドキャップ用CO2レーザ融着接続ワークステーション GLZ4001ECで使用し、エンドキャップ付きファイバの端面を検査しています。
- ファイバ端面の検査やファイバのアライメント用
- 10 mm x 10 mmの45°検査ミラー
- エンドキャップ用CO2レーザ融着接続ワークステーションGLZ4001ECと光ファイバ加工機GPXシリーズに対応
45°ミラー付きインサートGPXM45を取り付けることで、ファイバ端面検査やファイバ部品のアライメントが容易になります。対応する上記のVytranシステムのファイバーホールドブロックが、ファイバーホルダ底部インサートと同様の方法でミラーインサートを固定します。GPXシリーズのファイバ加工機と融着接続機LFSシリーズではこれよりも小さい端面用ミラーが付いていますが、こちらのミラーインサートの10 mm x 10 mmミラーを取り付けることで検査がよりし易くなります。 また、こちらのミラーはVytranシステム以外でも光学ベンチや顕微鏡の検査ツールとしてもお使いいただきます。
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ズーム





融着接続機(フィラメント加熱):クラッド径≤1.25 mm