超短パルス用銀ミラー、750 nm~1000 nm


  • Silver Coating Optimized for Femtosecond Ti:Sapphire Lasers
  • >98.5% Reflectance for 750 - 1000 nm
  • Low Group Delay Dispersion

PFD10-03-AG

Ø1" D-Shaped Mirror

Application Idea

HRS1015-AG Mounted Using a
KM100PM Kinematic Prism Mount and
PM4 Clamping Arm

HRS1015-AG

1" Retroreflecting
Hollow Roof Prism

HRS1015-AG

1" Retroreflecting
Hollow Roof Prism Mirror

HR1015-AG

Ø1" Mounted Retroreflecting
Hollow Roof Prism Mirror

UME1-AG

1'' Elliptical Mirror

UM20-AG

Ø2" Round Mirror

Related Items


Please Wait
Common Specifications
Wavelength Range750 - 1000 nm
Reflectance (Click for Graph)aRs > 99.0%, and Rp > 98.5%
Group Delay
Dispersion
Round, Elliptical, &
D-Shaped Mirrors
S-Pol: |GDD| < 20 fs2, P-Pol: |GDD| < 30 fs2
Roof PrismsS-Pol: |GDD| < 40 fs2, P-Pol: |GDD| < 60 fs2
Angle of Incidence45° Relative to Coated Face
Laser Induced Damage Thresholdb0.39 J/cm(800 nm, 52 fs FWHM, S-Pol, 1 Pulse)
0.18 J/cm(800 nm, 52 fs FWHM, S-Pol, 1000 Pulses)
  • 1面あたりの反射率(絶対値)。グラフの網掛け部分は、当社が仕様として反射率を保証する波長範囲です。
  • 超短パルス用光学素子では、レーザ損傷閾値(LIDT)の値は、所定のパルス数で視覚的に確認できる損傷を与える流束量(パルスあたり)で定義されています。レーザ損傷閾値(LIDT)は、超短パルス領域では保証されておりません。このデータは、このミラーを超短パルスレーザと使用する目的のお客様に向けた目安として掲載しています。 入力パルス数を変えた時のLIDTのグラフは「グラフ」タブをご参照ください。

特長

  • 750 nm~1000 nm用に設計
  • 高い反射率
    • 99.0%以上のS偏光を反射(1面あたり)
    • 98.5%以上のP偏光を反射(1面あたり)
  • 低い群遅延分散(GDD)(右の表参照)
  • 円形ミラー、楕円ミラー、D型ミラーならびにルーフプリズムミラー型中空レトロリフレクタをご用意
  • Ø25.4 mm(Ø1インチ)円形ミラーは10個セットでもご用意

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Ø12.7 mm以上のミラーは、
容易に識別できるよう型番が
刻印されています。

当社の超短パルスレーザ用銀ミラーは、フェムト秒Ti:サファイアレーザの基本波長範囲での用途向けに設計されています。これらのミラーには、750 nm~1000 nmの波長範囲で98.5%を超える絶対反射率を有する誘電体コーティングが施されています。 また、金属コーティング特有の低群遅延分散(GDD)特性を保持しています(詳細については右の表および「グラフ」タブをご覧ください)。コーティングを施した製品として、Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)、Ø25.4 mm(Ø1インチ)またはØ50.8 mm(Ø2インチ)の円形ミラー、Ø25.4 mm(Ø1インチ)楕円ミラー、Ø25.4 mm(Ø1インチ)D型ミラーのほか、ルーフプリズムミラー型中空レトロリフレクタとして25.4 mm x 25.4 mmのマウント無しタイプとØ25.4 mm(Ø1インチ)のマウントに取付けられたタイプをご用意しています。また、Ø25.4 mm(Ø1インチ)円形ミラーは10個入りの製品もございます。

超短パルス用途に適した光学素子のラインナップについては「超短パルスレーザ用光学素子」のタブをご覧ください。

Metal-Coated Plano Mirrors Selection Guide

Wavelength Range

Reflectance
(Click for Variation)

Coating

Suffix

Coating Comparison

250 nm - 450 nmRavg > 90%UV Enhanced Aluminum-F01icon
Raw Data
450 nm - 20 μmRavg > 90% for 450 nm - 2 µm
Ravg > 95% for 2 - 20 µm
Protected Aluminum-G01
750 nm - 1 µmRs > 99.0%
RP > 98.5%
Ultrafast-Enhanced Silver-AGicon
Raw Data
450 nm - 20 μmRavg > 97.5% for 450 nm - 2 µm
Ravg > 96% for 2 - 20 µm
Protected Silver-P01
Ravg > 97% for 450 nm - 2 µm
Ravg > 95% for 2 - 20 µm
Protected Silvera-P02
800 nm - 20 μmRavg > 96%Protected Gold-M01icon
Raw Data
2 µm - 20 µmRavg > 98%MIR Enhanced Gold -M02
800 nm - 20 μmRavg > 97%Unprotected Gold-M03
10.6 µm Laser LineR > 99%Unprotected Gold -L01
Metal-Coated Zerodur® Mirrors
Economy Front Surface Mirrors with Protected Metallic Coatings
Optical Coatings Guide
Optic Cleaning Tutorial

左のグラフは波長に対する超短パルス用銀コーティングの反射率を示し、右のグラフは波長に対する低群遅延分散(GDD)の理論的計算値を示しています。 青い網掛け部分は「概要」タブに記載されたミラーの仕様値を満たす波長範囲です。 この領域以外の性能についてはロット毎に異なり、保証はされません。

Enhanced Silver Reflectance
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649~1075 nmの生データのダウンロードはこちらから。
(波長に対する超短パルス用銀コーティングの反射率)
Enhanced Silver GDD
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649~1075 nmの生データのダウンロードはこちらから。
(波長に対する低群遅延分散(GDD)の理論的計算値)

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光学素子のレーザ損傷閾値(LIDT)の値は、所定のパルス数で、視覚的に確認できる損傷を与える(パルスあたりの)流束量で定義されています。ここでのLIDT値は、800 nmにおける52 fsのFWHMパルス(S偏光、入射角45°)で測定されました。

当社ではTi:サファイアレーザの波長範囲におけるミラーコーティングとして、 720~930 nm用低群遅延分散(低GDD)誘電体コーティング(入射角0°)、700~930 nm用低群遅延分散(低GDD)誘電体コーティング(入射角45°)、超短パルス用銀コーティング、標準的な保護膜付き銀コーティング、および広帯域誘電体ミラーコーティング-E02をお勧めしています。ここでは、これらのコーティングの比較をしています。

定性的な比較
当社の低GDD誘電体コーティングと超短パルス用銀コーティングは、特にフェムト秒Ti:サファイアレーザ用に設計されています。低GDD誘電体コーティングは最も高い反射率を有しているため、レーザ共振器に適しています。一方、超短パルス用銀コーティングの反射率はこれよりもわずかに低いものの、波長範囲は若干広くなっています。どちらも|GDD| < 30 fs2を満たしています。

保護膜付き銀コーティングはスペクトル範囲が最も広く、入射角への依存性が最も低くなっています。しかし、典型的なTi:サファイア波長における反射率は、低GDD誘電体コーティング、および超短パルス用銀コーティングよりも若干低くなっており、またGDDの仕様値は示されていません。

広帯域誘電体ミラーコーティング-E02は、誘電体コーティング層内で共振する構造を有します。この構造は群遅延分散にリップルを発生させる原因になり、さらにコーティングのロットによって大きなバラツキが生じる可能性があります。このようなバラツキはCWでの動作には影響を与えませんが、超短パルスレーザをそのようなミラーで反射した場合にはパルスが大きく歪みます。当社の低GDD誘電体コーティングおよび超短パルス用銀ミラーの誘電体コーティングは、ミラー層の中で共振しないよう設計されているため、分散と反射率は設計波長全域に渡って緩やかに変化します。

仕様の比較
下の表では各コーティングの反射率、スペクトル範囲、群遅延分散についてまとめています。

Mirror CoatingItem # SuffixAngle of IncidenceSpectral RangeReflectanceGroup Delay Dispersion
Low-GDD Dielectric Coatings-0A720 - 900 nmR > 99%Click for Plot|GDD| < 30 fs2Click for Plot
-45A45°S-Pol: 700 - 930 nm
P-Pol: 730 - 870 nm
Rs > 99%
Rp > 99%
Click for PlotS-Pol: |GDD| < 30 fs2
P-Pol: |GDD| < 30 fs2
Click for Plot
Ultrafast-Enhanced Silver Coating-AG45°750 - 1000 nmRs > 99.0%
Rp > 98.5%
Click for PlotS-Pol: |GDD| < 20 fs2
P-Pol: |GDD| < 30 fs2
Click for Plot
Protected Silver Coatings-P010° - 45°450 nm - 20 µmRavg > 97.5% for 450 nm - 2 µm
Ravg > 96% for 2 - 20 µm
Click for PlotNot Specifieda,b-
-P020° - 45°Ravg > 97% for 450 nm - 2 µm
Ravg > 95% for 2 - 20 µm
Click for PlotNot Specifieda,b-
Broadband Dielectric Coating-E020° - 45°400 - 750 nmRavg > 99%Click for PlotNot Specifiedb-
  • 銀のみのコーティングでは分散はほとんど生じません。しかし、銀ミラーの中には特にスペクトル特性を高めたいときなどに、さらに誘電体コーティングが施されているものもあります。その場合には群遅延分散が高くなる場合があります。当社の保護膜付き銀ミラーには、傷つきやすい銀コーティングを保護のために誘電体コーティングが施されています。
  • 当社の標準的な-P01、-P02および-E02のコーティングミラーは超短パルスの用途向けではないため、コーティングロットごとにGDDを定量化していません。それに対して、当社の-0A、-45Aおよび-AGのコーティングミラーでは、GDDの仕様値が保証されています。
Damage Threshold Specifications
Coating Designation
(Item # Suffix)
Damage Threshold
-AG0.39 J/cm2 (800 nm, 52 fs FWHM, S-Pol, 1 Pulse)
0.18 J/cm2 (800 nm, 52 fs FWHM, S-Pol, 1000 Pulses)
  • 超短パルス用光学素子では、レーザ損傷閾値(LIDT)の値は、所定のパルス数で視覚的に確認できる損傷を与える流束量(パルスあたり)で定義されています。レーザ損傷閾値(LIDT)は、超短パルス領域では保証されておりません。このデータは、このミラーを超短パルスレーザと使用する目的のお客様に向けた目安として掲載しています。入力パルス数を変えた時のLIDTのグラフは「グラフ」タブをご参照ください。

当社の超短パルス用ミラーの損傷閾値データ

右の仕様は当社の超短パルス用ミラーの測定データに基づいています。これらのミラーの損傷閾値は、ミラーのサイズに関わらず全て一定となっております。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationNo Comparison (See Above)PulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。


Posted Comments:
user  (posted 2020-10-30 19:23:38.077)
How about adding a 2" or 50mm OD version?
YLohia  (posted 2020-11-04 09:40:59.0)
Thank you for your feedback. I have posted your request to our internal engineering forum for further consideration as a future catalog item.
Alexander Jesacher  (posted 2019-11-25 09:58:24.133)
We have a Ti-Sapph laser with pre-chirp compensation. (0-40000fs²) In this case, do we really need ultrafast mirrors or can the Standard silver-mirrors be used as well? Thanks!
nbayconich  (posted 2019-11-27 01:18:45.0)
Thank you for contacting Thorlabs. The standard -P01 protected silver coated mirrors will also have a low GDD value, however we recommend using the -AG coating as they will have a lower GDD value and have also been laser damage threshold tested for femtosecond pulsed sources.
lzeldin  (posted 2018-01-29 16:38:52.65)
What I do not see in your overview for ultra fast mirrors is the effect of a slightly different AOI from 0 or 45 degree AOI. Do you have such graphs??
tfrisch  (posted 2018-03-22 01:18:17.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. I can reach out to you with other typical data we have collected at angles of incidence other than the design 45 degrees.
neilb  (posted 2017-12-01 11:38:11.03)
How do these mirrors compare to protected silver mirrors in terms of tarnish resistance and abrasion resistance? Are there any considerations when cleaning these mirrors compared to protected silver mirrors?
tfrisch  (posted 2017-12-12 01:48:05.0)
Hello, thank you for contacting Thorlabs. These mirrors can be treated similarly to our standard protected silver mirrors. We use Acetone and Isopropyl here and have had no problems. For your reference we list some general cleaning procedures at the following link: https://www.thorlabs.us/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=9025
vaczi.tamas  (posted 2017-11-28 17:39:30.123)
Do you recommend this mirror for 90 deg angle of incidence? If not, what is your suggestion for a low-GDD reflection of fs pulses?
nbayconich  (posted 2017-12-19 03:08:35.0)
Thank you for contacting Thorlabs. The enhanced silver coatings can be used at normal incidence but there will be a slight shift in the GDD as well as the reflectivity of the -AG coating. I will contact you directly with data on the performance of the -AG coating at different AOI's.
j.travers  (posted 2016-09-10 17:06:00.977)
Can you offer 2" versions?
tfrisch  (posted 2016-09-15 10:15:46.0)
Hello, we will contact you directly for information about this quote.
cbrideau  (posted 2016-03-31 16:49:45.833)
Can we purchase these in 10-packs like the regular protected silver mirrors?
besembeson  (posted 2016-03-31 06:01:16.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: Yes we can provide this in the box but it will not be at the same discounted price at the moment. We will review including this in packs as regular stock similar to the protected silver mirrors. There are also several empty boxes at the following link if that would be an interest: http://www.thorlabs.com/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=4132.
cbrideau  (posted 2014-08-28 15:47:24.473)
How does this silver coating stack up against gold coatings for the same wavelength range?
besembeson  (posted 2014-09-04 08:43:59.0)
Response from Bweh at Thorlabs: Silver coatings offer the highest reflectivity in the visible-NIR spectrum (> 98.5% average in the 750-1000 nm range) and have low group delay over the 0.45-20um range so they are more suitable for ultrafast applications compared to gold coatings that show an average reflectivity of about 96% in the 750-1000 nm range. I will followup by email regarding your application and your need for the gold coated mirrors.
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円形ミラー、超短パルス光用銀コーティング

Item #UM05-AGUM10-AGUM20-AG
Diameter1/2"1"2"
Diameter Tolerance+0.00 mm / -0.10 mm
Thickness6.0 mm6.0 mm12.0 mm
Thickness Tolerance±0.20 mm±0.20 mm±0.2 mm
Clear Aperture>80% of Diameter
Group Delay DispersionS-Pol: |GDD| < 20 fs2
P-Pol: |GDD| < 30 fs2
Front Surface Flatness
(@ 632.8 nm, Peak to Valley)
λ/20λ/10< λ/10
Front Surface Quality40-20 Scratch-Dig
Back SurfaceFine Ground
Parallelism≤3 arcmin
SubstrateFused Silica
  • Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)、Ø25.4 mm(Ø1インチ)またはØ50.8 mm(Ø2インチ)の円形ミラー
  • 研磨されたコーティング付きの表面とつや消し仕上げの裏面
  • Ø25.4 mm(Ø1インチ)円形ミラーは10個入り製品もご用意

これらの超短パルス光用銀ミラーは、当社の700 nm~930 nm用の低群遅延分散(GDD)ミラーと比較すると、群遅延分散は同様ですが、わずかに波長範囲が広く、また反射率はわずかに低くなります。超短パルス光用銀ミラー、標準の保護膜付き銀ミラー、低GDDミラー、広帯域誘電体ミラーの性能に関する一般的な比較については「ミラーの比較」タブをご覧ください。

ミラーのつや消し仕上げの裏面には、識別しやすいよう型番が刻印されています。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
UM05-AG Support Documentation
UM05-AGØ1/2" Ultrafast-Enhanced Silver Mirror, 750 - 1000 nm
¥9,978
Today
UM10-AG Support Documentation
UM10-AGØ1" Ultrafast-Enhanced Silver Mirror, 750 - 1000 nm
¥15,847
Today
UM10-AG-10 Support Documentation
UM10-AG-10Ø1" Ultrafast-Enhanced Silver Mirror, 750 - 1000 nm, 10 Pack
¥142,912
Today
UM20-AG Support Documentation
UM20-AGCustomer Inspired! Ø2" Ultrafast-Enhanced Silver Mirror, 750 - 1000 nm
¥26,704
7-10 Days
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楕円ミラー、超短パルス光用銀コーティング

Item #UME1-AG
Minor Axis1" (25.4 mm)
Major Axis1.41" (35.8 mm)
Diameter Tolerance+0.0/-0.1 mm
Thickness6.0 mm
Thickness Tolerance±0.2 mm
Circular Clear Aperture> Ø22.9 mm
Group Delay DispersionS-Pol: < |20 fs2|
P-Pol: < |30 fs2|
Surface Flatness
λ/10 at 633 nm (Peak to Valley)
Front Surface Quality40-20 Scratch-Dig
Back SurfaceFine Ground
Parallelism< 5 arcmin
SubstrateFused Silica
  • Ø25.4 mm(Ø1インチ)楕円ミラー、入射角45°での有効径Ø25.4 mm
  • 厚さ:6.0 mm
  • 研磨されたコーティング付きの前面とつや消し仕上げの背面

当社では超短パルス光用銀ミラーとして、楕円の溶融石英基板の表面にコーティングを施した製品をご用意しています。このミラーを短軸周りに45°回転すると、ミラーの有効な開口面は円形になります。

こちらの超短パルス光用銀ミラーは、当社の700 nm~930 nm用の 低群遅延分散(GDD)ミラー と比較すると、群遅延分散は同様ですが、わずかに波長範囲が広く、また反射率はわずかに低くなります。超短パルス光用銀ミラー、標準の保護膜付き銀ミラー低GDDミラー、広帯域誘電体ミラーの性能に関する一般的な比較については「ミラーの比較 」タブをご覧ください。

Elliptical Mirror Schematic
楕円ミラーを入射光に対して45°に傾けたとき、
有効な開口の形状は円形になります。

こちらのミラーの取付けには当社の楕円ミラー用の45°マウントやキネマティックマウントをお勧めいたします。当社の固定式45°マウントにはØ25.4 mm(Ø1インチ)楕円ミラーを取り付けられます。このマウントはポストに取り付けたり、またはネジ切りなしの標準的なキネマティックミラーマウントに取り付けたりすることができます。

ほかの金属コーティングが施された楕円ミラーについては楕円ミラーのページをご覧ください。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
UME1-AG Support Documentation
UME1-AG1'' Ultrafast-Enhanced Silver Elliptical Mirror, 750 nm - 1 µm
¥18,664
7-10 Days
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D形ミラー、超短パルス光用銀コーティング

Item #PFD05-03-AGPFD10-03-AG
DiameterØ1/2"Ø1"
Diameter Tolerance+0.0 mm / -0.1 mm
Thickness6.0 mm
Thickness Tolerance±0.2 mm
Clear Aperture> 90% of Diameter
Group Delay Dispersion
(@ 45° AOI)
S-Pol: |GDD| < 20 fs2
P-Pol: |GDD| < 30 fs2
Front Surface Flatness
(@ 632.8 nm, Peak to Valley)
λ/10
Front Surface Quality40-20 Scratch-Dig
Back SurfaceFine Grind
Wedge< 5 arcmin
SubstrateFused Silica
Damage Threshold (Pulse)0.18 J/cm2 (800 nm, 52 fs FWHM, S-Pol, 1000 Pulses)
0.39 J/cm2 (800 nm, 52 fs FWHM, S-Pol, Single Pulse)
  • Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)またはØ25.4 mm(Ø1インチ)のD型ミラー
  • 研磨されてコーティングされた前面とつや消し仕上げの背面
  • フェムト秒レーザ用のピックオフミラー

当社の超短パルス光用D型銀ミラーは、近接したビームを分離できるように設計されています。 各ミラーの前面は、直線状のエッジから0.05 mm以下の領域を除くほぼ全面にコーティングが施されています。直線エッジ部の裏側の基板は楔形に切り取られているため、他方のビームをクリッピング(部分的な遮蔽)せずに一方のビームをピックオフすることができます。

これらのミラーの仕様は右の表に記載しています。当社の超短パルス光用銀ミラー、700 nm~930 nm用低群遅延分散ミラー、広帯域誘電体ミラー一般的な保護膜付き銀ミラーに関する詳細な比較については、「ミラーの比較」タブをご覧ください。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
PFD05-03-AG Support Documentation
PFD05-03-AGØ1/2" Ultrafast-Enhanced Silver D-Shaped Mirror
¥6,769
7-10 Days
PFD10-03-AG Support Documentation
PFD10-03-AGØ1" Ultrafast-Enhanced Silver D-Shaped Mirror
¥9,776
Today
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中空レトロリフレクタ、ルーフプリズムミラー型、超短パルス光用銀コーティング

Item #HRS1015-AGHR1015-AG
Substrate Dimensions1.00" x 1.00"
(25.4 mm x 25.4 mm)
Ø0.89" (22.6 mm)a
Mirror Face Dimensions
(2 Places)
1.00" x 0.71"
(25.4 mm x 18.03 mm)
-
Click for Mechanical Drawing
Dihedral Angle Accuracy±10 arcsec
Clear Apertureb> 80% of Face Dimensions> Ø18.0 mm
Group Delay DispersionS-Pol: < |40 fs2|
P-Pol: < |60 fs2|
Coated Surface Flatness
(Peak to Valley)
< λ/4 at 633 nm
Coated Surface Quality40-20 Scratch-Dig
Reflected Wavefront Error< λ/2 at 633 nm (Peak to Valley)
SubstrateUV Fused Silicac
  • ミラーはØ25.4 mm(Ø1インチ)の筐体に納められています。
  • ビーム光は、光学素子中央の折り返し部分に入射しないようにご注意ください。
  • リンクをクリックすると基板材料の仕様がご覧いただけます。
  • 180°のレトロリフレクタとして機能する中空ルーフプリズム
  • 斜面に反射コーティングが施された2つの直角プリズムミラー
  • Ø25.4 mm(Ø1インチ)の筐体付き、または筐体なしでご用意

Click to Enlarge
入射角度に関わらず、光は180°反射します。

超短パルス光用中空ルーフプリズムミラーHRS1015-AGおよびHR1015-AGはUV溶融石英(UVFS)製の2つの直角プリズムミラーで構築されており、各プリズムの斜面には超短パルス光用銀コーティングが施されています。2つのコーティング面間の角度は、90º ± 10 arcsecです。当社ではこのほかにも様々なコーティングを施した中空ルーフプリズムミラーをご用意しております。

マウント無しのプリズムHRS1015-AGは、光学システム内で簡単に位置決めができ、またキネマティックプラットフォームマウントやクランプアームを使用して取り付けることもできます。HR1015-AGは予めØ25.4 mm(Ø1インチ)のアルミニウム筐体(ネジ切り無し)に納められており、固定リングSM1RRを用いてØ25 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)光学マウントやSM1ネジ付きレンズチューブに取り付けることができます。

プリズムの斜面に対して外部から入射した光を反射するため、標準的なプリズムの場合に問題となる屈折、色収差、吸収、前面での反射などの影響を避けたい場合にご利用いただける製品です。左図でご覧いただけるように、光は入射角度に関わらず180°反射します。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
HRS1015-AG Support Documentation
HRS1015-AG1" x 1" Hollow Roof Prism Mirror, Ultrafast-Enhanced Silver
¥53,220
Today
HR1015-AG Support Documentation
HR1015-AGØ1" Mounted Hollow Roof Prism Mirror, Ultrafast-Enhanced Silver
¥71,802
7-10 Days