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光ピンセット(光トラップ)顕微鏡システム


光ピンセット(光トラップ)顕微鏡システム


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OTM200 Microscope Tweezers System
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追加用光ピンセットシステムOTM200を組み込んだOlympus製倒立顕微鏡IX83
DNA
光ピンセットを使用したDNA長の測定。光ピンセットの光トラップ力測定機能を利用して、マイクロ微粒子に係留されたDNA断片の長さを測定します。この測定に関する詳細や光ピンセットのその他の用途については、「トラップ力測定」および「その他の用途」タブをご覧ください。

特長

  • 倒立顕微鏡用の光ピンセットシステム
  • PC制御によって複数の粒子をトラップ
  • 1064 nmレーザ光源(他のトラッピング波長についてはお問い合わせください)
  • トラップ力の測定と粒子追跡用のモジュールがご提供可能
  • 既存の倒立顕微鏡に統合して使用できるカスタム仕様のシステム有り

当社の光ピンセット(光トラップ)顕微鏡システムをお使いいただくことで、微小な物質をトラップし、操作することが可能になります。また、このページ上部の画像でご覧いただけるように、900 x 1200 mmのアクティブ除振型ScienceDesk上に設置できます。このシステムは、倒立顕微鏡と組み合わせて簡易に使える光ピンセットシステムとして設計されました。さらにこの光ピンセットシステムは、共焦点顕微鏡やラマン分光法モジュールをはじめとする当社の他のイメージングモジュールと組み合わせて使用することも可能です。様々な組合せが可能なため、多様な構成に対応可能です。例えば、OTM211にはNikon製顕微鏡Eclipse Ti-Sが付属し、トラップおよびトラップ力測定を行うためのシステム一式がセットになっています。また、OTM200は既存の倒立顕微鏡にトラップ機能を追加するための部品がすべて付属するアドオンシステムで、ご注文の際に特定の顕微鏡(Nikon製Ti、Olympus製IXまたはLeica製DMI)用に構成いたします。カスタム仕様のシステムや既存の顕微鏡への組み込みをご希望の場合は当社までお問い合わせください。

システムの機能
光トラップシステムの光源は、出力と波長が安定化された1064 nmのレーザです。このレーザは独立して操作できる2本の光トラップ用ビームに分割されますが、各ビームの光パワーは1 Wを超えます。それぞれのビームは、時分割光ピンセットにも対応します。お客様の用途に合わせて、他の波長と出力の光源もご提供できます。

トラップレーザの出力はコリメートされ、試料面において回折限界まで集光されます。これにより粒子をトラップできる光の勾配力が生じます。 このシステムでは、2つの独立したトラップを3次元で精密に調整することができます。2つのトラップのバネ定数は、レーザ出力の調整により独立して制御が可能で、アクティブに安定化できます。一般的な光トラップの実験であれば、GUI制御ソフトウェアにより、複雑な設定をせずに実行できます。また、ソフトウェア開発キットにより、用途に応じたソフトウェアを作ることもできます。ソフトウェア機能の詳細については「ソフトウェア」タブをご参照ください。

OTM211にはトラップ力測定モジュールが付属し、fN(フェムトニュートン)からpN(ピコニュートン)の力の測定ができます。クォドラントディテクタを使うと、トラップ粒子のレーザ光軸からの相対的変位量を感度良くモニタできます。検出器からの出力信号は、光トラップの位置、バネ定数およびトラップ力の校正に利用できます。光ピンセットのトラップ力測定により、分子動力学、マイクロ流体工学、生体システムなど、様々な領域において定量的研究が可能になりました。研究対象となった特性には、細胞の粘着性、剛性、弾性など、あるいは分子モータが生成する力などがあります。「テクノロジ」タブには、光トラップの機能とトラップ力の測定能力の詳細が記載されていますのでご参照ください。

これらのシステムは、光ピンセットキットの製品化を足がかりに構築しました。光ピンセットキットはモジュール型のシステムで、個々の実験ニーズに簡単に対応できる設計となっています。光ピンセットは、数多くの実験でお使いいただいています(「参考文献」タブに例が記載されていますのでご参照ください)。医療・バイオ分野での光ピンセットの用途には、ウィルスやバクテリアのトラップ、細胞組織の操作、表面パターニング、分子モータやDNA、プロテインのような生体分子の力学測定があげられます。詳細については「トラップ力測定」および「その他の用途」タブをご覧ください。

Class 1 Laser Product

取り付け後のシステムではビーム経路が完全に覆われ、またインターロックシステムも備えていて、Class1のレーザ製品に分類されます。したがって特別な安全対策の無い一般的な研究室環境でも使用可能です。

OTM211 Microscope Specifications
Inverted MicroscopeNikon Eclipse Ti-S
FocusingVia Nosepiece, Manual or Motorized
Condenser 0.9 NA
Objective>1.2 NA, Oil Immersion
OTM211 Force Module Specifications
Travel Range200 µm x 200 µm x 200 µm
Stage Resolution (Closed Loop)1 nm
DetectionDual QPD Module
Data Acquisition16 Bits, 5 ns Timing Resolution
Computer Specificationsa
Operating SystemWindows® 7 Professional (English Version)
Disk Space500 GB
Monitor21.5" (54.6 cm)
RAM4 GB
Video RAM1 GB
  • PCの種類は予告なしに変更される場合があります。
OTM200 and OTM211 Optical Trap Specifications
Center Wavelength1064 nm
Emission Bandwidth<0.25 nm
Laser Output Power5 W
Laser Power Noise (RMS)<0.2%
Beam Diameter at Objective Back Aperture8 mm
Trap Scan Areaa> 80 µm x 80 µm
Number of Independent Trap Beam Paths2
Maximum Number of Trap Sites per Beam Patha15
  • 水中に拡散した2 µmの溶融石英ビーズを標準的な対物レンズ RMS100X-PFO(100X Olympusプランフルオリート油浸対物レンズ、NA1.30、 0.2 mm WD)およびNo. 1.5のカバースリップを用いて試験。お使いの用途でより多くのトラップサイトが必要な場合は当社までお問い合わせください。
OTM200 and OTM211 General Specifications
Voltage120 - 240 VAC
Maximum Power Consumption1000 VA
Operating Temperature10 °C to 40°C
HumidityNon Condensing
ModuleDimensions (L x W x H)Weight
Optics Module17" x 8" x 19"
(432 mm x 204 mm x 483 mm)
40 lbs (18 kg)
Electronics Module17" x 15" x 10"
(432 mm x 381 mm x 254 mm)
20 lbs (9 kg)
Power Supply Module17" x 13" x 9"
(432 mm x 331 mm x 229 mm)
40 lbs (18 kg)
Piezo Stage Controllera17.7" x 3.5" x 13.5"
(450 mm x 88 mm x 343 mm)
17.5 lbs (7.9 kg)
  • OTM211にのみ含まれています。
 

光学テーブルのセットアップの1例

Table Setup Schematic

左の概略図では、システムOTM211を900 mm x 1200 mmのScienceDesk除振テーブルに搭載しています。 図中で数字が示している装置は下記の通りです。

  1. Nikon Eclipse Ti-S顕微鏡(OTM211のみに付属)
  2. 光学素子モジュール(OTM211およびOTM200に付属)
  3. 電源供給&制御モジュール(積載して使用、OTM211およびOTM200に付属)
  4. Nexus光学ブレッドボード900 mm x 1200 mm
  5. SDA90120:アクティブ型で自動レベル調整タイプの除振機能付き900 x 1200 mmのScienceDeskフレーム
  6. PSY351:サイドシェルフ900 mm x 600 mm

概略図には含まれていませんが、以下の使用もお勧めします:

これらの部品を使用するとこの製品ページトップに掲載された構成が組み立てられます。他にもモニタやキーボードマウントなど様々なScienceDeskアクセサリをご利用いただくことで、個々の研究室の環境に合わせて光ピンセット(光トラップ)顕微鏡システムが構成できます。

Optical Trapping
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ソフトウェアのメインスクリーン。3個のØ1 µmビーズがトラップされた状態で、Trap A_1、Trap A_2、Trap B_1と表示されています。
Optical Trapping
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このソフトウェアには測定機能もあります。 Trap A_1とTrap B_1の間、そしてTrap A_1とTrap A_2の間の距離が測定されています。 同時にTrap A_1内の粒子径の測定値も表示されています。

システムOTM200およびOTM211には、Windowsベースのソフトウェアパッケージが付属し、システム制御からデータ取得までのあらゆるプログラムが含まれていま す。 光ピンセットシステムのあらゆるハードウェア部品が制御できます。 これに加えてソフトウェア開発キット(SDK)もご提供しているので、用途に合わせたアプリケーションソフトが簡単に作成できます。

機能

  • スクリーン操作によるトラップの位置決め(下の動画をご参照ください)
  • トラップサイトの追加/削除
  • ステージおよびトラップステップの位置決め
  • レーザ出力制御
  • カメラ制御

特長

  • 50フレーム/秒を超える画像の取得(1600 x 1200ピクセル)
  • ビデオキャプチャ、選択領域またはフルフレーム、AVIフォーマット
  • 異なる対物レンズに合わせて校正設定を保存/選択
  • スクリーン上で距離測定
  • トラップ力測定値の出力

ソフトウェア開発キット
光 ピンセットシステムにはソフトウェア開発キット(SDK)が付属します。 この装置の機能はSDKによって全てカスタマイズが可能で、個別の用途に合わせたソフトウェアがプログラミングできます。 SDKは、64-bitのWindows dynamic link library (DLL)としてご提供しています。 C、National Instruments LabVIEW、C#の言語が使用できます。 詳しくは、OTM200のプログラマ向けリファレンスマニュアルをご参照ください

Optical Tweezers Software
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SDKのスクリーンショット
 

ソフトウェア操作に関する動画
このソフトウェアにより、複数のトラップが生成できて、またそれらを移動することができます。 この動画では、水中のØ2 µmビーズが光ピンセットシステムOTM211にトラップされた状態が確認できます。

トラップ力測定

クリックすると説明箇所にジャンプします:


誘電体粒子のトラップとトラップ力測定

こちらでご紹介している光ピンセットシステムでは、通常サブミクロンから20 µmまでの誘電体粒子のトラップが可能です。 一般的には、溶融石英やポリスチレンから作られた球形の粒子がトラップ操作に使われます。 特にポリスチレンには、タンパク小片など普通はトラップが困難あるいは不可能な粒子に結合するという便利な特性があります。

OTM211に付属するトラップ力測定モジュール(OTM200にオプションで付属させることも可能)を用いて、pN(ピコニュートン)の力を加えたり測定することができます。 この光ピンセット顕微鏡システムでは、そのままの状態で、特別な試料を用意する必要もなく自動校正シーケンスを実行することがでます。 また、このモジュールはトラップした粒子を3次元的に追跡することが可能です。 図1は、トラップした粒子をガラス表面に近接して配置した際のヒストグラムです。 XとYのデータは対称ですが、Zのデータは粒子が表面に浸透できないため非対称の形をしています。

Optical Tweezers Position Tracking
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図1: トラップした粒子を3次元的にガラス表面に近接して配置した際のヒストグラム
Optical Tweezers Force Tracking
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図2: OTM211のソフトウェアにおけるトラップ力追跡画面のスクリーンショット

Optical Tweezers for Microrheology
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2: 光ピンセットを利用した2つのマイクロレオロジ手法の概略図。 左はトラップされ測定のプローブとして利用されている細胞内の細胞小器官。 右はプローブとして細胞膜に付着している石英粒子。

マイクロレオロジ
マイクロレオロジは材料の流動に関する研究で、粘度や粘弾性をミクロンのスケールで測定することができます。 一般的な測定としては、微小な物質の外的な力に対する反応の観察があります。光ピンセットを用いて外的な力を与え、粒子の動きを記録します。 図2は、光ピンセットを利用した2つの測定スキームの概略図です。トラップした細胞内の細胞小器官プローブとして使用するためにトラップしたり、もしくは細胞膜に付着した石英粒子をプローブとして利用することができます。

図3は、5種類の細胞壁からの距離に対するカバースリップ上の粒子のパワースペクトル密度(PSD)を示しています。 PSDは粒子の動きの周波数依存を示しています。PSDの測定に関する詳細は、「テクノロジ」タブをご覧ください。 図3から、粒子の動きの周波数成分は高くなると抑制されることがわかります。 ニュートン流体の粒子は、図の青と赤の曲線のように、ローレンツ型のPSDを有します。 粒子が細胞に近づくとPSDはNewtonian idealから外れ始めるので、ニュートン流体の動きを説明するにはさらに複雑なモデルを利用する必要があります。

Microrheology Optical Tweezers Results
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図3: 溶融石英ビーズが細胞壁に近づいた際のPSDを示しています。 ビーズがカバースリップ上にあるか、または細胞壁から遠く離れている場合、PSDはローレンツ曲線をとり、ビーズが細胞に近づくと異なった形になります。

その他の用途

クリックすると説明箇所にジャンプします:


TLK-L780M
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図1: Ø2 µmとØ15 µmのポリスチレン粒子の入った試料を用意。 視野範囲の中心にトラップされたØ15 µmの粒子はDragon Greenで染色されています。 光が520 nmであるため、画像では薄い緑青色で光っているように見えます。

他のイメージングモジュールと組み合わせた使用例
光ピンセットOTM200およびOTM211は、位相コントラスト、微分干渉、蛍光イメージング、共焦点イメージング、ラマン分光法をはじめとした様々なイメージングや分光法の技術と組み合わせて使えます。

図1は、光ピンセットと蛍光顕微鏡を組み合わせた例です。 直径が15 µmのポリスチレン球体は、Dragon Greenで染色され、「Trap A 1」と表示された位置に、光ピンセットによって持ち上げられています。 「Trap A 2」と表示された隣接するトラップは、染色されていない直径が2 µmの球を捕捉しています。 染料はハイパワープラズマ光源で励起されていますが、この光源の光は標準のフィルターセットで顕微鏡光路に結合されています。 Dragon Green染料の励起光の中心波長は約520 nmで、顕微鏡写真ではっきりと確認できます。

光ピンセットとラマン分光法技術の組み合わせることで、単独の特定の試料を精査することが可能となり、トラップされた試料はレーザ集光部から拡散しないので、測定積算時間を大きくできます。 さらに溶剤からのバックグラウンド信号が低減できるので、バイオサンプル中の化学信号などの多体効果が防げます。 ラマン分光法技術を採用している当社システムの性能は「Butler et al.(Proc. of SPIE Vol. 8225 82250C-1)」の論文に掲載されています。

お客様の実験装置への光ピンセットシステムの組み込みをご検討の場合は、当社にご相談ください。


TLK-L780M
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2:光ピンセットOTM211で複数のイースト菌細胞を円形状に捕捉しています。 マイクロ流体の流路の底から細胞が持ち上げられています。

細胞のトラップ
光ピンセットは生体細胞のトラップに利用できます。 細胞自身はかなり大きなサイズで大部分が水で構成されていますが、光ピンセットによって、細胞核などの細胞小器官はトラップ可能で、その結果として細胞の位置も安定化できます。 官能化ポリスチレン粒子を細胞壁に付着させることもできます。

図2は、マイクロ流体の流路中の生きたイースト菌の画像です。 流れがないため、細胞は流路の底に蓄積しています。 光ピンセットOTM211は、流路の底から7つの細胞をピックアップし、焦点面で同時に円形状態で捕捉しています。 下の動画では、細胞はT字型でトラップされて、その後円形状態に移動されています。

他の診断技術と組み合わせることで、細胞をトラップし、精査して、結果に基づいて分類できます。特徴のある細胞だけを残して、次の作業の対象にすることができます。

この動画では、複数のトラップされたイースト菌の細胞を、ソフトウェアを使ってT字型から円形状に移動させています。


TLK-L780M
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図3: ウシ血清アルブミン(BSA)タンパク質をトラップする試料のセットアップの図解。 PDMSチャンバは、シリコンポリマから加工された試料チャンバで、マイクロ流体チップの加工でよく用いられます。 この図は「Pang and Gordon, Nano Lett. 12, 2012」の論文に掲載されたものです。

金属のナノ微粒子および単一分子のトラップ
ナノ微粒子と単一分子は、特定の条件下であれば、光ピンセットでトラップ可能になります。 お客様が検討されている試料がトラップ可能であるかどうかについては当社にご相談ください。 下の動画では、OTM211がØ300 nmの金の粒子をトラップしています。 金のナノ微粒子は、生体適合性が高いので、in-vivoの研究で重要な役割を果たします。 数十nmから数百nmの直径の金の粒子がトラップできたとの報告があります。

図3は、当社の光ピンセットによる実験で使用される特殊な試料環境を図解しています。 これは、プラズモン増強を利用して、直径10 nmの金のナノ粒子、そして単一のウシ血清アルブミン(BSA)タンパク質を同時にトラップする実験に使われます。 BSA分子の流体力学的半径は3.4 nmです。 詳しくは「Pang and Gordon(Nano Lett. 12, 402-406, 2012およびNano Lett. 11, 3763–3767, 2011)」の論文をご参照ください。

この動画では、「TrapA_1」にトラップされた金の微粒子を移動し、解放して再びトラップしています(動画では9秒です)。


動画では、OTM211を使用してØ200 µmの珪藻をトラップ・操作しています。

珪藻の光トラップ
右の動画は、当社の光ピンセットを使用して珪藻粒子をトラップする様子です。珪藻はもっとも一般的なプランクトンの1種です。多くの珪藻は単細胞で、珪酸質の細胞壁(被殻)に囲まれています。動画内の大きな円形の珪藻の直径は約200 µmです。当社の光ピンセットは、損傷を最小限に抑えながら大きなトラップ力を生み出すことができるため、微生物学の分野で広く活用される可能性を秘めています。この動画はBoston University Photonics Centerで撮影されたものです。

Trapping Schematic

Screen shot of OTM200 Software
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集光されたレーザ光の中の粒子(光の波長よりも大きな粒子)に対する正味の勾配力を図示しています。

光ピンセットの基本原理
光ピンセットは光トラップとも呼ばれています。高い開口数の対物レンズを用いてレーザ光を極限まで集光すると、光子の散乱による運動量の伝達により、マイクロメートル程度の大きさの粒子をトラップする力が生じます。

1970年代の初めにArthur Ashkin氏が光トラップ力でマイクロメートル程度の大きさの誘電体粒子を水中で操作できることを証明しました(A. Ashkin. Phys. Rev. Lett. 24, 156 - 159 [1970]およびA. Ashkin et al. Opt. Lett. 1, No. 5, [1986])。 この技術により粒子を保持・操作することが可能になり、またフェムトニュートンまたはピコニュートンレベルのトラップ力が測定できるようになったため、光 トラップはバイオエンジニアリングや、材料科学、物理学などの幅広い分野で重要なツールとなってきました。

粒子の大きさとトラップ波長の関係により、光トラップの理論を展開する際には2つの領域に分けて考える必要があります。 ミー散乱の領域では、トラップされる粒子の直径は光の波長よりもかなり大きく、トラップは光線光学の域内で説明できます。 光線は粒子を透過する際に屈折し、それがもたらす運動量の変化によって力が生じます。 粒子がレーザの光軸上にいない場合、ビーム中心により近い場所の光線が強いので、ビームの端に近い光線にくらべて、粒子により大きな運動量を伝達します。 このことで、粒子に対して、横方向の「勾配」力がビーム中心に向けて働きます。 粒子がレーザ光線の中心の位置に来れば、粒子内を屈折しながら進む光は対称形となり、その粒子は横方向ではトラップされます。

軸方向の力の動きはさらに複雑です。 粒子がレーザ光線の焦点に近い位置にあるとき、下図と右図にあるように、勾配力「Fgradient 」は焦点に向かって働きます。 さらに、光線が溶剤と粒子の界面で後方散乱するので、その散乱光が粒子に運動量を伝えることになり、光線の進行方向へ散乱力が働きます。 以上の2つの力を合わせると、全ポテンシャルはビーム集光部よりもわずかに下流にオフセットした場所で最小となります。 顕微鏡の像面で粒子をトラップするには、散乱力を補償するために、レーザ光の焦点は若干オフセットしている必要があります。

レイリー散乱の領域では、粒子の直径は波長よりもかなり小さくなり、光線光学は適用できなくなります。 この領域でのトラップ力を説明する時は、トラップされた粒子を点双極子であると考えます。 散乱力は光の吸収と再放射から生じ、勾配力はレーザ光の不均一場と粒子の誘起双極子との相互作用の結果として生じます(C. N. Keir and M. B. Steven. Review of Scientific Instruments 75, No. 9, 2004)。

波長に近い粒子サイズに対しては、ミー理論もレイリー理論も適用できないので、電磁気学的解釈はさらに複雑になります。 この理論を説明している論文は複数ありますが、下記が1例です:E. Almaas and I. Brevik. J. Opt. Soc. Am. B 12, 2429, 1995; J. P. Barton, J. Appl. Phys. 64, 1632 (1988); P. Zemanek et al. J. Opt. Soc. Am. A 19, 1025 (2002); K. F. Ren et al. Opt. Commun. 108, 343 (1994)。

光ピンセットによるトラップ力の測定
光ピンセットには、粒子に加わる力を測定する機能があり、生体タンパク質などの細胞組織や分子モータを研究する上で有益なツールになっています。 光ピンセットがトラップ用レーザ光の焦点に向けて粒子に加える力の大きさは、トラップ中心の近傍では粒子から焦点までの距離に比例します。レーザがトラップされた粒子を透過するとき、その屈折量は、トラップ中心からの粒子の距離に依存します。 この屈折量はクォドラントフォトダイオードによって電気信号に変換されます。これが、後焦点面での干渉分光法で得られる粒子の位置に比例する電圧を生成します(F. Gittes and C. F. Schmidt. Opt. Lett. 23, No. 1, 1998)。

正確なトラップ力の測定には、トラップのバネ定数および粒子位置を検知するディテクタの応答特性の精密な校正が求められます。なお、ディテクタの応答特性 (感度)は、レーザーパワーと粒子の性質によって変化します。トラップのバネ定数の値を求める一般的な方法には、パワースペクトル密度(PSD)ロールオフ法、等分配法およびストークスの抗力を用いる方法がありま す。

PSDロールオフ法では、トラップされた粒子のブラウン運動による位置の時間変化のパワースペクトル密度を計算します。 これは、溶剤の粘度を既知とすると、それによるダンピングを含む調和振動子の応答と同じになり、以下の式で表されます。

PSD Roll-off Equation

ここではSvvが未校正のパワースペクトル、ρが線形電圧変位校正因数、kBがボルツマン定数、Tは媒質の温度、βは効力係数で、f0はコーナ周波数です。

等分配法では、トラップされた粒子の平均的なポテンシャルエネルギと、溶剤中の分子の熱エネルギとが一致するとします。ストークスの方法では、様々な速度で試料を移動させます。 そこで粒子上の粘性抵抗とトラップ力の間のバランスを計算します。 それぞれの方法は、異なる物理原則に基づいているので、校正を検証する際に組み合わせて利用すると便利です。 PSDロールオフ法は、位置ディテクタの校正が正確かどうかを検出する方法として特に有効です。理由は、この方法は他の2つの方法のようにディテクタの応答特性(感度)に依存しないためです。

下記は当社の光ピンセットを用いて行われた研究についての論文です。 当社の光ピンセットが、お客様の研究で活用できるかどうかの可能性については、当社でご相談を承っています。

Roder, P. B., Manandhar, S., Smith, B. E., Zhou, X., Shutthanandan, V. S. and Pauzauskie, P. J. Photothermal Superheating of Water with Ion-Implanted Silicon Nanowires. Advanced Optical Materials, 3, 1362, 2015.

Benjamin J. Gross and Mohamed Y. El-Naggar. A combined electrochemical and optical trapping platform for measuring single cell respiration rates at electrode interfaces. Rev. Sci. Instrum. 86, 064301, 2015

W. N. Wan Aziz, S. K. Ayop, and S. Riyanto. The Potential of Optical Tweezer (OT) for Viscoelastivity Measurement of Nanocellulose Solution. Jurnal Teknologi 74, 45, 2015.

Gusachenko, I.; Truong, V.G.; Frawley, M.C.; Nic Chormaic, S. Optical Nanofiber Integrated into Optical Tweezers for In Situ Fiber Probing and Optical Binding Studies. Photonics 2, 795, 2015.

Abhay Kotnala, Skyler Wheatona, and Reuven Gordon. Playing the notes of DNA with light: extremely high frequency nanomechanical oscillations. Nanoscale 7, 2295, 2015.

Skyler Wheaton, Ryan M. Gelfand, and Reuven Gordon. Probing the Raman-active acoustic vibrations of nanoparticles with extraordinary spectral resolution. Nature Photonics 9, 68, 2015.

Pick Chung Lau, Zhaozhao Zhu, Robert A. Norwood, Masud Mansuripur, and Nasser Peyghambarian. Thermally robust and blinking suppressed core/graded-shell CdSe/CdSe1−xSx/CdS 'giant' multishell semiconductor nanocrystals. Nanotechnology 24, 475705.

Kuan-Yu Chen, An-Ting Lee, Chia-Chun Hung, Jer-Shing Huang, and Ya-Tang Yang. Transoport and Trapping in Two-Dimensional Nanoscale Plasmonic Optical Lattice. Nano Lett 13, 4418, 2013.

Yuanjie Pang and Reuven Gordon. Optical Trapping of a Single Protien. Nano Lett 12, 402, 2012.

Corey Butler, Shima Fardad, Alex Sincore, Marie Vangheluwe, Matthieu Baudelet, and Martin Richardson. Multispectral optical tweezers for molecular diagnostics of single biological cells. Proc. SPIE 8225 82250C-1, 2012.

Ana Zehtabi-Oskuie, Jarrah Gerald Bergeron, and Reuven Gordon. Flow-dependent double-nanohole optical trapping of 20 nm polystyrene nanospheres. Scientific Reports 2, 966, 2012.

Yuhang Jin and Kenneth B. Crozier. An optical manometer-on-a-chip. Proc. SPIE 8097 80971U, 2011.


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光ピンセット(光トラップ)顕微鏡システム

Included Componentsa
Nikon Eclipse Ti-S Inverted Microscope
1064 nm Trapping Module, Dual Beam
Force Measurement Module for Dual Beam Paths
High-Resolution XYZ Piezo Stage
Trappping Objective and Condenser
CCD Camera
Software Package with Force Module Option
Computer and Monitor
  • 詳細については「仕様」タブをご覧ください。
  • 粒子追跡およびトラップ力測定システム
  • Nikon製Eclipse Ti倒立顕微鏡とトラップ力測定用モジュールが付属
  • 時分割光トラップ用2つの光路

OTM211は、光マニピュレーションならびにトラップ力の定量測定用にNikon製Eclipse Ti-S倒立顕微鏡を含むフルシステムです。光ピンセット(光トラップ)モジュールが、顕微鏡の背面ポートに直接取り付けられ、ダイクロイックミラーがレーザ光を顕微鏡対物レンズに導く仕組みになっています。顕微鏡のほかにも、レーザ光源、高分解能ピエゾ駆動XYZステージ、トラップ力測定モジュール、制御ならびにデータ取得用エレクトロニクス、そしてソフトウェアがインストール済みのPCが付属します。付属のソフトウェアパッケージは光トラップを完全制御するほか、トラップ力校正や測定も行います。

OTM211にはフィルターターレットを追加することが可能で、システム船体の適応能力を向上させることができます。例えば、蛍光イメージング装置を追加することも可能です。手動式XY移動ステージ(X方向移動量70 mm、Y方向移動量50 mm)と高分解能(200 µm)ピエゾ駆動XYZステージとの組み合わせにより、試料の位置決めを行います。

こちらのシステムのレーザ光源は、1064 nmの波長以外でもご提供可能です。詳細は当社までお問い合わせください。

+1 数量 資料 型番 - Universal 定価(税抜) 出荷予定日
OTM211 Support Documentation
OTM211光ピンセット顕微鏡システム、Nikon製Eclipse Ti 顕微鏡が付属
CALL
Lead Time

光ピンセット(光トラップ)アドオンシステム

Included Componentsa
1064 nm Trapping Module, Dual Beam
Trappping Objective
CCD Camera
Beam Dump Module
Software Package
Computer and Monitor
  • 詳細については「仕様」タブをご覧ください。
  • 既存の倒立顕微鏡に追加するシステム
  • Nikon、Olympus、Leica製顕微鏡に対応
  • 時分割光トラップ用2つの光路

OTM200は、既存の倒立顕微鏡システムに組み込みが可能なアドオン式システムとなっております。Nikon、Olympus、Leicaをはじめとする主要メーカのプラットフォームに対応します。システムにはレーザ光源、制御ならびにデータ取得用エレクトロニクス機器、そしてソフトウェアがインストール済みのPCが付属します。付属のソフトウェアパッケージは光トラップを完全に制御します。

こちらのシステムの特長は、カスタマイズの幅が広がることです。様々な顕微鏡に組み込み可能な構成のほか、ほかのカメラ機種をサポートしたり、組み込む光学素子をカスタマイズしたり、イメージング装置を追加したりすることが可能です。また、トラップ力測定モジュール付きにアップグレードすることも可能です。レーザ光源は1064 nm以外の波長でもご用意できます。カスタム仕様のシステムをご希望の場合、および既存の顕微鏡への組み込みについての詳細については当社までお問い合わせください。

+1 数量 資料 型番 - Universal 定価(税抜) 出荷予定日
OTM200 Support Documentation
OTM200Customer Inspired! 光ピンセットアドオンシステム、既存顕微鏡に組込み可能
¥10,660,000
Lead Time

光ピンセット用試料作製キット

OTKBTKは、当社の光ピンセットキットOTKB/M、光ピンセット顕微鏡システムOTM200、ポータブル光ピンセット教育用キットEDU-OT1/Mと共にお使いいただけるよう設計されています。 光ピンセットをお使いいただく際、試料の準備や、光トラップの試験などにお使いいただくと便利です。 キット内容は下記の通りです:

  • 顕微鏡用の不乾性液浸油、Cargille Type B
  • 脱イオン化された水に入った非機能化溶融石英ビーズ:Ø2.06 µm、2 g/ml
  • 容量が50 µLのミニピペット
  • 溝付きのプラスチック製スライド2枚:高さ400 µm、容量100 µL
  • ウェル付き顕微鏡用スライドガラス5枚、Ø10 mm、厚さ20 µm
  • カバーガラス100枚、18 mm x 18 mm、厚さ No.1.5
  • 浸油用のスポイト
+1 数量 資料 型番 - Universal 定価(税抜) 出荷予定日
OTKBTK Support Documentation
OTKBTK光ピンセット用試料作製キット
¥19,240
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Last Edited: Jul 08, 2013 Author: Sean Harrell