TECおよびコントローラー内蔵半導体レーザーマウント


  • Compatible with Most Ø5.6 mm and Ø9 mm Laser Diodes
  • Integrated Thermoelectric Cooler and Controller
  • SM1, 30 mm Cage System, and 8-32 Post Mountable

LDM9T

Application Idea

LDM9T with
S1TM09 Adapter
and C230TMD-C
Aspheric Lens

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Item #LDM9Ta
Laser Diode PackagebØ5.6 mm and Ø9 mm
Supported Pin ConfigurationscA, B, C, D, E, G, and H
Maximum Laser Current200 mA
TEC Heating/Cooling Capacity0.5 W
Temperature Adjustment Range20 - 30 °C
TEC Control1 Turn Knob
Maximum TEC Current1 A
Laser Polarity SelectInternal Slide Switches
Temperature Sensor10 kΩ Thermistor
Front MountingSM1 (1.035"-40) Threaded Aperture and 30 mm Cage System Holes
Post Mounting Holes3 x 8-32 (3 x M4-0.5 for LDM9T/M)
  • 仕様の詳細に関しては「仕様」タブをご覧ください。
  • このマウントはピグテール付きレーザには対応しておりません。
  • 更なる詳細は、「ピン配置」タブもしくは取扱説明書のSection 3をご覧ください。

特長

  • 小型:78.5 mm x 73.3 mm x 45.5 mm
  • Ø5.6 mm および Ø9 mmレーザ動作
  • 温度コントローラ内蔵
  • ピンコードA、B、C、D、E、G、Hに対応(下図参照)
  • RF変調ポート
  • SM1ネジおよび30 mmケージシステム対応

LDM9T/M は、半導体レーザの動作温度を正確に管理するために、熱電冷却器(TEC)と温度コントローラを内蔵したレーザーマウントです。TECを内蔵することによって、工場出荷時に、PIDループ設定をこのマウントのために特別に調整することができます。内蔵の低速ファンにより、温度範囲は約20~30°Cになります。LDM9T/MにはTEC電源が1台付属しています。

LDM9T/Mは、当社の半導体レーザーコントローラーシリーズに接続できます。4つのピンソケットは、全てのØ5.6 mmおよびØ9 mm半導体レーザに対応します。使いやすい極性切替器によって、レーザーマウントは、大半のレーザのピン配列に対して設定可能となります(「ピン配置」のタブ参照)。マウントの前面には、光学素子のコリメートまたは集光のための光学素子を設置するための標準のSM1レンズチューブ用ネジと30 mmケージシステム用のネジ穴があります。マウントの左面には、レーザーコントローラを接続するためのDB9入力端子があります。

バイアスTを用いた50 ΩのRF入力端子によって、レーザを1 GHz直接変調することができます。さらなる安全性および保護機能には、搭載された逆バイアス保護ダイオード、リモートセーフティーインターロック接続、TECロックアウト回路があります。TECロックアウトは、 温度コントローラも起動されていなければ、半導体レーザが起動しない構造になっています。TEC ロックアウトは、当社のLDCコントローラと連動するように設計されており、搭載されたジャンパを設定することによって、容易に無効にすることができます。

コリメートやその他の光学素子は、当社の規格光学部品を使って簡単に取り付けることができます。光学素子の取り付けや半導体ダイオード制御の手順につきましては、説明書および上記の「ピン配置」、「電子制御」、「LD出力光のコリメート」のタブをご覧ください。詳細は、当社までご連絡ください。

Pin Codes A through G
対応しているピン配置。スタイルGに対応させる場合はLDM9T/Mに修正が必要になります。詳細は「ピン配置」タブをご参照ください。

LDM9T Specifications
Laser Diode PackageaØ5.6 mm & Ø9 mm
Supported Pin ConfigurationsA, B, C, D, E, G, and H
(some modification necessary for G style)b
Laser Polarity SelectInternal Slide Switches
Laser Diode Current (Max)200 mA
Laser Diode Compliance Voltage7.5 V
Modulation FrequencyDC to 200 kHz
RF Modulation Frequency200 kHz to 1 GHz
Max RF Power250 mW, RMS
RF Input Impedence50 Ω
Max TEC Current1 A
TEC Heating/Cooling Capacity0.5 W (Tambient = 25 °C, TLD = 20 °C)
Temperature Adjustment Range20 - 30 °C
Temperature Stability<0.02 °C (1 hour) <0.05 °C (24 hours)
Typical Settling Time<2 min heating, <3 min cooling
Temperature Sensor10 kΩ Thermistor ±2% @ 25 °C
TEC Control1 Turn Knob (Potentiometer)
TEC Power SupplycDesktop Switching Supplyb
Supply Input100-240 VAC, 50-60 Hz
Supply Power12W
Supply Output Voltage5 VDC
Operating Temperature10 to 30 °C
Storage Temperature-20 - 70 °C
Laser InterfaceDB9, Female
Supply Connector2.5 mm Power Jack
RF Input ConnectorSMA Jack
Interlock Connector2.5 mm Phono Jack
IndicatorsLD Enabled Green LED, Power On Green LED
Size3.1" x 2.9" x 1.8" (78.5 mm x 73.3 mm x 45.5 mm)
Weight0.56 lbs (1.55 lbs ship weight)
Front MountingSM1 (1.035"-40) Threaded Aperture and 30 mm Cage System Holes
Post Mounting Threads3 x 8-32 (3 x M4-0.5 for LDM9T/M)
  • LDM9T/Mはピグテール付きレーザには対応しておりません。
  • 更なる詳細は、「ピン配置」タブもしくは取扱説明書のSection 3をご覧ください。
  • LDM9T/Mには電源が1台付属しています。

半導体レーザーピン配置

Supported Pin Configurations: A, B, C, D, E; Unsupported Pin Configurations: F, G
図1: 互換性ありのピン配置図と互換性なしのピン配置図
*スタイルGはLDM9T/Mを使用する際、修正が必要です(下記参照)。

当社は、UV域可視域近赤外域用途で 多くの半導体レーザをご提供しています。これらの半導体レーザの電気的接続は、その内部回路によって異なります。多くの半導体レーザにはモニタ用フォトダイオードが内蔵されています。下に記載する情報と概略図、そしていずれのピンコード(A~G)が適切であるかをご確認の上、半導体レーザに正しく電源供給してください。

図1が図示する3ピンのA、BまたはCのピンコードを有し、Ø9 mm またはØ5.6 mmの全てのパッケージで、半導体レーザーマウントLDM9T/Mは適用できます。これらの構成では、共通の接地(G)ピンを使用して、半導体レーザ(LD)とフォトダイオード(PD)の電圧を独立に制御できます。

さらに、当社が現在ご提供しているスタイルD(右の図2を参照)の構成 を有する全ての4ピン半導体レーザにもこのマウントは適用できます。スタイル A、BとC の半導体レーザと同様に、スタイルDの半導体レーザにもLDとPDが内蔵されています。異なる点は、スタイルDは接地ピンが1本ではなく、2本ある点です。なお、4ピンのスタイルDと4ピンのスタイルFには、下記に示すように構成に相違点があることにご留意ください。

マウントLDM9T/Mは、スタイルEとHの半導体レーザにも適用できます。これらのピンスタイルではPDが存在せず、右の図1にもあるように、LDと接地ピンしかありません。LDM9T/MはスタイルGの半導体レーザにも対応していますが、適用するには内部ジャンパを使用しなくてはいけません。

マウントLDM9T/MはスタイルFの4ピン構成の半導体レーザには接続できません。スタイルFのピン配置はスタイルDと同様に4ピンではありますが、ピン配列はマウントLDM9T/Mに対応しません。詳細につきましては、下記をご参照いただくか、当社にお問い合わせください。

Mounting Pin connections
図2: LDM9T/Mの標準構成

LDM9T/M側のピン配置

LDM9T/Mの半導体レーザーマウントは標準的な4ピン LD+PD構成に対応しています。 LDとPDへの接続は図2の通りです。半導体レーザ装着方向(上下や前後)に関してはメーカ、製品シリーズや部品構成によって異なる場合もあるのでご注意 ください。半導体レーザの取扱説明書のピン番号も同様にナンバリング方法が違う場合があります。

右に図示したピン配置の場合、マウントに修整を加えなくても直接スタイルA、B、C、DとEの半導体レーザが装着できます。スタイルGの半導体レーザの場合は、マウントに修整が必要です。詳細は下の説明をご参照ください。

スタイルFの半導体レーザは、LDM9T/Mのマウントには接続できません。スタイルFのコネクタのピン配置では、図3と下記での説明にもあるように、LDとPDのピンの位置は向かい合わせではなく、隣接しています。

 
Style G Pin Jumper
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図3: 写真では赤い矢印で示されているジャンパJP2は、Gピンコードの半導体レーザと使用する場合、短絡の必要があります。

スタイルGの構成

スタイルGの構成では、パッケージには半導体レーザ(LD)のみが内蔵され、フォトダイオード(PD)はありません。LDと接地ピンは、互いに直接向かい合っている(LDとPDの位置、言い換えると3時と9時の方向)ので、LDM9T/MはスタイルGの半導体レーザに対応するために内部ジャンパが必要になります。

スタイルGの半導体レーザを駆動するには、マウントのPDピンは接地されている必要があります。PDピンを接地するには、LDM9T/Mに対してフロントカバーを外します。右図にあるように、ジャンパJP2をマウントの左側に配置します。同梱されたジャンパを用いて、2つのピンを一緒に短絡します(写真にあるように黒色のプラスチック製ジャンパは、その前にピンのいずれかに接触している必要があります)。PDピンを接地することによって、マウントは3時と9時の方向にLDピンのあるLDのみ(PDのない)の構成を駆動します。

注: この構成では、PDピンが接地ピンになります。LDのアノードおよびカソードの適切な取付けが必要となります。このマウントを他のスタイルのLDと使用する場合は、マウントを上記修正前の状態に戻す必要があります。

Unsupported Style F Pin Configuration Diagram
図4: 非対応のスタイルFのピン配列

接続性のないスタイルFの構成

スタイルFはスタイルDの構成と非常に似ていますが、LDM9T/MはスタイルFのいずれの接続にも対応しません。

半導体レーザHL6548FG(660 nm、90 mW)はスタイルFのピン配列を有します。この半導体レーザの内部回路の構成を示したのが図4です。接続できないのは、PDとLDのピンの配置に起因します。スタイルFのコネクタでは、PDとLDのピンは隣接して配置されます(9 時と12時の位置)。この構成の場合、半導体レーザーマウントLDM9T/Mを使って両方のダイオードの間に同時に正しい電圧バイアスを印加することはできません。

スタイルFの半導体レーザや他の構成との接続性については当社にお問い合わせください。

LDドライバ

D型 メス

DB9 Female

PinSignalDescription
1Interlock and Status Pin (LDC Specific)This pin is the input to the LD Status and Interlock Circuits. When using Thorlabs LDCs no external circuitry is required.
2Photodiode CathodeThis pin is connected to the 12 o'clock pin on the laser socket when the PD Polarity Switch is set to AG (anode ground). It is attached to ground and the 9 o'clock and 3 o'clock pins on the laser socket when the PD Polarity Switch is set to CG (cathode ground).
3Laser Ground (Case)This pin is connected to the 9 o'clock and 3 o'clock pins on the laser socket and corresponds to the settings of the LD and PD polarity switches. i.e. If the LD and PD switches are set to AG then this pin grounds the Anodes of the laser and photo diodes.
4Photodiode AnodeThis pin is connected to the 12 o'clock pin on the laser socket when the PD Polarity Switch is set to CG (cathode ground). It is attached to ground and the 9 o'clock and 3 o'clock pins on the laser socket when the PD Polarity Switch is set to AG(anode ground).
5Interlock and Status ReturnThis pin is the return side of the Interlock circuitry.
6, 9N.C.These pins are typically used to monitor LD voltage when used with the Thorlabs LDC series controllers. This mount does not support this feature.
7Laser Diode CathodeThis pin is connected to the 6 o'clock pin on the laser socket when the LD Polarity Switch is set to AG (anode ground) . Otherwise it is floating.
8Laser Diode AnodeThis pin is connected to the 6 o'clock pin on the laser socket when the LD Polarity Switch is set to CG (cathode ground) . Otherwise it is floating.

半導体レーザに合ったコリメート用レンズと非点隔差補正光学素子の選択

半導体レーザ(LD)の出力は大きく拡散するので、コリメートには光学素子が必要となります。 非球面レンズは、球面収差を補正する能力に優れているので、コリメート後のレーザ光線の径を1~5 mmとしたい場合は非球面レンズを用いるのが一般的です。 希望のビームの大きさと透過帯域は、使用するレンズに依存するため、半導体レーザ出力光をコリメートするためには、最適な非球面レンズを選ぶことが不可欠です。 半導体レーザのコリメート光の大きさを計算するに当たって、まず拡散について理解する必要があります。

端面発光半導体レーザの出力にもまた、かなりの非点隔差があります。ビーム発散角は、平行および垂直方向において異なり、楕円ビームをもたらします。 コリメート後にアナモフィックプリズムペアシリンドリカルレンズを挿入することによって、この楕円率を補正することができます。半導体レーザ出力の拡散は、チップの2軸の「ビーム発散角(FWHM) - 平行」と「ビーム発散角(FWHM) - 垂直」により典型値として規定されています。 半導体レーザは、ロットごとにバラツキがありますが、典型的な発散角を用いることにより、より多くの用途に適合できます。

ここでは目的の用途に合った適切なレンズを選定する上で重要な仕様について簡単な例をあげてご説明します。

:785 mm25 mWの半導体レーザL785P25、コリメート後のビーム径:Ø3 mm

ステップ 1: レーザ出力光をコリメートする

半導体レーザ L785P25の仕様書によれば、光線の垂直と平行方向における典型的な発散角はそれぞれ30oと8oです。 大きい(垂直の)ビーム発散角は図1に示されています。 小さい(平行の)ビーム発散角は図2に示されています。 2軸のこの非点隔差または非対称性により、光が発散するにつれて、光線は楕円形になっていきます。 コリメートの段階でできるだけ多くの光を集光するためにどの計算においても2つの発散角のうち、大きな方の数値を使ってください(この場合は30o)。

注: 平行と垂直表記は、半導体レーザの接合面に対して規定されます。

laser diode max divergence
図1: L785P25からの垂直方向のビーム発散角、スタイルBのLD
laser diode min divergence
2: L785P25からの平行方向のビーム発散角、スタイルBのLD

上記の概略図では、LDは半導体レーザ、 Parallel Diameter と Perpendicular Diameter は、それぞれ平行および垂直方向のビーム径、 Parallel DivergencePerpendicular Divergence は、それぞれ平行および垂直方向の発散角を表します。 図1と2の中の切り込み(Notch)は、パッケージ内部の半導体レーザの方向を決定するために利用できます。半導体レーザは通常、切り込み(Notch)に対し平行方向に設置されます。しかし、特に異なる半導体パッケージについては、多くの例外があります。 半導体レーザとその発光方向には、十分にご注意ください。

Ø3 mmのコリメート後のビーム径を得るために必要なレンズの焦点距離を計算する上で、下記の計算式を使用できます。

Collimating Eq 1

 focal length は焦点距離で 、目的とする垂直方向のビーム径 Perpendicular DiameterをもたらすLDとレンズ間の距離です。 30oの発散ビームをØ3 mmのコリメート光にコリメートするために、必要なレンズの焦点距離は、 focal length = 5.6 mmです。

計算式では、目的とする(垂直方向の)主軸径を得るための焦点距離を計算します。 次に、式から得られた焦点距離に最も近い焦点距離の非球面レンズを選定します。 ここで、レンズの直径は、目的とする主要軸のビーム径よりも大きくなければならないことにご注意ください。

当社では数多くの種類の非球面レンズをご用意しています。 この使用例における理想的なレンズは、-B ARコーテイングの施されたモールドレンズで焦点距離が約5.6 mmのものとなります。C171TMD-B (マウント付き)または354171-B (マウント無し)の非球面レンズの焦点距離は6.20 mmです。次に半導体レーザの開口数(NA)がレンズのNAより小さいことを確認してください。これは半導体レーザの放出する光がレンズに蹴られることを防ぐためです。

0.30 = NALens > NADiode ~ sin(15) = 0.26

Anamorphic Prism Pair

図3:楕円形から円形のビームに変換するための、アナモフィックプリズムペアと光線追跡図 

実際の焦点距離と主要軸の発散角を使って上記の式を解くことにより、実際の主要軸のビーム径  Perpendicular Diameter が得られます。

ステップ2: 非点隔差を補正する

図1と2に示されている通り、端面発光半導体レーザからの発光には非点隔差があります(2つの異なる軸に対して非対称です)。 これを補正し円形ビームにするには、コリメート後にアナモフィックプリズムペアシリンドリカルレンズを使って、短軸径  Parallel Diameterを拡大することが必要です。 図3は、目的とする対称ビームを得るために、短軸の楕円ビームを拡大しているアナモフィックプリズムペアを示しています。

円形ビームを作る上で短軸をどれくらい拡大する必要があるか決定するために、非球面レンズからの焦点距離focal length = 6.20 mmと、主要軸の発散角の代わりに半導体レーザの短軸の発散角 Parallel Divergence = 8oを使って式を解きます。この結果、短軸径 Parallel Diameter = 0.9 mmが得られます。 Perpendicular Diameter と Parallel Diameterを比較すると、短軸ビームを3.5倍率拡大する必要があることが分かります。この3.5倍拡大は、マウント付きアナモフィックプリズムペアPS881-Bを使って行うことができます。

レンズチューブの取付け

マウント付き非球面レンズには、当社のアダプタSM05TxxまたはS1TMxxをご使用いただけます。レンズが半導体レーザに接触しないようご注意ください。アダプタSM05TxxはSM1-SM05変換アダプタSM1A6Tをお使いいただく必要があります。

マウント無しの非球面レンズは、アダプタLMRAxxにエポキシ樹脂で接着することができ、その後SM1-SM05変換アダプタSM1A6T に取付けることができます。 アダプタのSM1ネジ切り部は、レンズ/マウント/アダプタのアセンブリを半導体レーザーマウントの前面プレートに装着するのに利用できます。 アダプタSM1A6Tには10 mmの取付け部があるため、当社の非球面レンズのほぼすべてにお使いいただけます。

上の例では、マウント付きレンズC171TMD-BにM8 x 0.5 のネジ切りが付いているので、ネジ付きアダプタS05TM08が必要となります。M8-SM05変換アダプタS05TM08は、SM1-SM05 変換アダプタSM1A6T を使って、半導体レーザーマウントに取り付けることができます。 アダプタS05TM08とSM1A6Tの両方を調整することで、半導体レーザとレンズの間の距離を補正することができます。

マウント無しの非球面レンズ354171-Bをご使用の場合は、最初にアダプタLMRA5に接着する必要があります。 その後、SM1-SM05アダプタSM1A6T に取り付けることができます。 ここでも、非球面レンズの調整はアダプタLMRA8とSM1A6Tで行うことができます。

ケージシステムへの取付け

焦点距離が8 mm以上のマウント付きまたはマウント無しの非球面レンズは、当社の30 mmケージシステムを用いてケージに取り付けることができます。 ケージロッドは、半導体レーザーマウントの前面プレートに直接取り付けることができます。ケージプレートCP33/Mを用いると、マウント付き非球面レンズが取付けられたアダプタS1TMxxを保持したり、マウント無し非球面レンズが接着されたアダプタLMRAxxをアダプタSM1A6Tに取付けて保持したりすることができます。

より長距離の移動調整には、移動量13 mmの移動ステージCT1A/Mをご使用いただけます。 CT1A/Mには直線移動距離13 mm、最小目盛10 µm(0.001インチ)のマイクロメータが付いています。キャリッジの最小移動量は約1 µmです。

アナモフィックプリズムペアの取付け

半導体レーザからの出力ビームの非点隔差は、アナモフィックプリズムまたはシリンドリカルレンズのいずれかを使って補正できます。 上記の例で選定されたように、円形ビームプロファイルを生成するには、3.5倍率のマウント付きアナモフィックプリズムペア(PS881-B)が必要になります。 マウント無しのプリズムを使用することも可能です。

マウント付きアナモフィックプリズムペアPS881-Bは、出光端にSM05ネジ切り加工ほどこされているか、あるいはSM1レンズチューブ内部に取り付けられています。 アナモフィックプリズムペアの入力光および出力光は互いに相殺し合うため、プリズムは別のケージまたはレンズチューブの光軸に取り付ける必要があります。

電子部品の構成および制御

ここでは、LDM9T/Mの電子部品の構成と動作の概要、そして半導体レーザと温度コントローラへの電源供給に関するオプションをご説明します。LDM9T/M マウントの電子部品の構成と動作の詳細については、取扱説明書をご参照ください。LDM9T/Mでは、最大200 mA までの駆動電流を必要とする半導体レーザが駆動可能です。バイアスTを使用した 50 Ωの無線周波数(RF)入力によって、半導体レーザの直接変調は、最大1 GHzとなります。さらにこのマウントには、0.5 Wの冷却力を有する熱電冷却器(TEC)が内蔵されています。

半導体レーザーコントローラ

当社では、多種の半導体レーザーコントローラをご用意しており、低出力(低電流かつ低電圧)から高出力(高電流かつ/または高電圧) の仕様の製品があります。また、デュアルタイプの半導体レーザ電流/温度コントローラとキット もご提供しています。半導体レーザ電流コントローラは、実際に使用される半導体レーザとその用途に合わせてお選びください。

当社のLDC2xxCシリーズのコントローラは、一般的な半導体レーザに適した製品です。当社のLDC200CVは、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)を安全に操作できるように特別に設計された製品です。これに対し、LDC201CUは低出力半導体レーザを安定して操作できるよう設計されており、超低雑音(<0.2μA RMS)となっています。通常、青色レーザなど短波長のレーザの駆動時に必要となるような高い電圧が求められる用途では、LDC202CLDC205C、またはLDC210Cのコントローラをお勧めします。高出力半導体レーザの駆動用には、それぞれ駆動電流が2Aまたは4AのLDC220CおよびLDC240Cがお使いいただけます。これらの他に、高電流対応 (5A と20A)製品ラックマウント型の製品もあります。 これらの製品の動作は類似していますが、LDC2xxCシリーズのコントローラは異なるので動作の詳細について記載します。

まず半導体レーザをマウントに搭載する前に、ピン配置を確認してダイオードに正しく電源供給できるように、適切な設定が必要です。半導体レーザとモニタ用フォトダイオードがある時に、それらの極性を制御するために、マウント上面には2つのスイッチがあります。

LDM9T Mount Switches
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1. 半導体レーザとフォトダイオードの極性のスイッチ設定

LDM9T/Mマウントには、4種類(A、B、C と D)のピン配置が対応しています。図1には、この4つのピンスタイルと、電子的概略図とスイッチ設定が図示されています。ここに図示されているピン配列の 半導体レーザでは、カソード接地またはアノード接地により半導体レーザとモニタPDが接続されています。

5つ目のピン配列はスタイルEですが、これはマウントと直接適用が可能な場合と、半導体レーザの ピン配置によってはマウントの修整が必要となる場合があります。スタイルEではモニタ用フォトダイオードがないので、一部のスタイルEのピン配列に対応してマウントが変更できます。スタイルEの互換性やマウントに実施しなければならない修整に関しては、「ピン配置」のタブ内をご覧ください。

スタイルFの半導体レーザはLDM9T/Mマウントに適用できません。この半導体レーザもまたモニタ用フォトダイオードを内蔵しているタイプですが、マウントから半導体レーザとフォトダイオードに同時に電源供給できないピン配列になっています。さらに詳しい説明は「ピン配置図」のタブ内にあります。

ピン配列が設定されれば、DB9のオス型ケーブルを介してコントローラをマウントに接続できます。LDC2xxCシリーズのコントローラはマウントと直接接 続できるようになっています。当社以外のメーカのコントローラをご使用の場合、取扱説明書に記載されている半導体レーザーコネクタのピン配列を確認して正しく接続してください。

RF変調

半導体レーザの変調は可能ですが、半導体レーザーコントローラを介しては実行できません。半導体レーザーコントローラからの入力は、低周波DC電流 のみを半導体レーザに通すインダクタを介して送られます。半導体レーザへの高周波変調を実行するには、マウント内蔵のバイパスによってローパスフィルタを回避する必要があります。このバイパスへは、マウント側面のSMAコネクタへの接続でアクセスしますが、ここからバイアスTネットワークで直接レーザに加算されます。50 Ω高周波入力により、最大1 GHzのAC高周波源に対応が可能です。

半導体レーザからの出力を適切に変調するには、まず正しい変調電圧を設定する必要があります。変調電圧は、半導体レーザの変調電流と入力インピーダンスで決まります:

VRF = ILD * Zinput.(1)

この式において VRF は変調電圧、 ILD はメーカが定めた LD 変調電流、そして Zinput がマウントのインピーダンスで 50 Ωとなります。

変調電圧設定の際は、数式(1)で求められた数値より10倍低い値からから調整を開始することをお勧めします。その後、変調電圧をゆっくりと上昇させて、VRFとなるか、必要とする変調状態になるまで様子を見てください。この操作の後に、半導体レーザーコントローラを使用してDC電圧を適切なレベルまで増加することが可能になります。

警告: RF入力は半導体レーザに直接合成されますが、半導体レーザに対するノイズやスプリアス信号の抑制効果はありません。半導体レーザのオーバードライブを防止するには、安定かつノイズの少ない高周波電源が必要です。また、高周波電圧が数式(1)で得られた数値を超えた場合、半導体レーザはオーバードライブされてしまう点にご留意ください。高周波電圧の制御や調整の際は、半導体レーザを損傷しないように十分にご注意ください。

Video Insights(How-to動画集):TO-Can型半導体レーザのセットアップ

TO-Can型半導体レーザをマウント内に取り付けて、温度と電流の制御下で動作するように設定する際、誤ってレーザに損傷を与えたり破損したりする可能性が多くあります。動画では、人体と半導体レーザを損傷の危険から守る方法を順を追って説明しています。

そのほかにも実験室でお使いいただけるヒント、工夫や方法などの動画がこちらからご覧いただけます。ウェビナーでは、当社製品を実用的かつ理論的にご紹介しています。


Posted Comments:
user  (posted 2023-03-09 13:49:09.663)
Hi, I would like to know if this mount is compatible with this diode, and otherwise which 532nm diode it's compatible with, as we currently have a blue diode that we want to switch out for green. https://www.thorlabs.com/thorproduct.cfm?partnumber=DJ532-40 We are currently controlling it with one of the Kinesis drivers. https://www.thorlabs.com/newgrouppage9.cfm?objectgroup_ID=3355 Best wishes, Simone Eizagirre
ksosnowski  (posted 2023-03-10 09:52:07.0)
Thanks for reaching out to Thorlabs. For DJ532 laser diodes we recommend the LDM56 mount with LDM56DJ adapter flange. Unfortunately we have not designed a similar flange for the LDM9T(/M) mounts. While DJ532 should fit, it would not have the intended thermal contact if used in LDM9T, which can effect the efficiency of the nonlinear optic inside this laser. Additionally LDM9T would limit the laser current to 200mA which could limit the max power on the DJ532 diodes. KLD101 also has a 230mA current limit, which can drive the typical max rating for DJ532-10, but won't reach the max for DJ532-40 which typically requires 330mA. As temperature control is recommended, I would suggest checking out our LTC56A laser driver kit which you can use as a basis for a setup on this diode. DJ532-10 and -40 in particular have internal optics so may not require extra collimating lenses from those kits.
Junhyeok Hur  (posted 2022-06-22 11:00:43.933)
Dear Thorlabs I wonder about the safety consideration of this LD mount. We are trying to use it with the Laser diode which is very sensitive to spike noise. The supplier of LD recommends using a 10uF capacitor parallel to the LD. I want to check the internal circuitry of LDM9T/M to see whether it has safety features such as a Low Pass filter or not.
ksosnowski  (posted 2022-06-23 06:16:30.0)
Thanks for reaching out to Thorlabs. The LDM9T(/M) units have integrated reverse bias protection, but not any protection for overvoltage/voltage spikes/ESD. Generally speaking, including a capacitor like this as a lowpass filter would also serve to limit the modulation bandwidth of the device at the same time. You may be able to integrate this yourself, though the extra capacitance would increase the rise and fall times of any diode installed. It is possible to use one of our inline electrical housings to put one on the RF Modulation port but again this would reduce the bandwidth to the cutoff frequency of the filter used.
Rafael Rojas  (posted 2021-10-11 06:00:25.483)
I would like to ask about the compatibility of the LDM9T/M and the DPSS laser (DJ532). Is it possible to use them together? Do I need any aditional adapter or sugestion for its use?
YLohia  (posted 2021-10-11 02:18:53.0)
Thank you for contacting Thorlabs. Unfortunately, the LDM9T is not compatible with the DJ532 laser since that laser features a non-standard 9.5 mm packaging which requires the LDM56DJ flange. The flange is not compatible with this mount. We suggest using the LDM56 instead.
wenzel.jakob  (posted 2017-11-27 10:36:09.237)
Is the LDM9T compatible with the T-Cube current controller (TLD001)? If so, are there disadvantages relative to the more expensive LDC202C?
nbayconich  (posted 2018-01-09 02:23:42.0)
Thank you for contacting Thorlabs. The LDM9T is compatible with the T-cube controller TLD001. The advantage to using the LDC202C controllers is that they will have a higher compliance voltage and higher modulation frequency bandwidth. The advantage to having the TLD001 is that it can be controlled through graphical software by using either APT or kinesis.
bradley.hallock  (posted 2013-04-25 21:09:23.45)
The pin sockets have no funnels to guide the pin into the socket making it very challenging to seat the TO can. Inserting a TO can into most sockets is fairly easy; this mount has the worst socket I have ever used. Now I'm trying to figure out how to modify this mount to make it useful and to meet my project deadline. The clamp doesn't allow very quick mounting/dismounting of the TO Can as well.
tcohen  (posted 2013-05-02 14:35:00.0)
Response from Tim at Thorlabs: Thank you for your feedback. We will look into adding sockets to improve the ease of mounting. Because of the variety of diode pin spacings we must ensure that any funnels put within the cold plate through hole will open wide enough at the top to ensure the diode pins are separated far enough from the can as to prevent damage. We will look into the options to make this more convenient to mount into and I will contact you to continue this discussion.
Laser Diode Mount Selection Guide
Item #LDM38(/M)LDM56(/M)LDM56F(/M)LDM90(/M)LDM21LDM9T(/M)
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Laser Diode
Supported Laser Diode Package(s)Ø3.8 mmØ5.6 mmØ5.6 mmØ9 mmØ5.6 mm and Ø9 mmØ5.6 mm and Ø9 mm
Supported Pin Configuration(s)GA, B, C, D, E, Ga, H
(Switch Selectable)
F and G
(Switch Selectable)
A, B, C, D, E, Ga, H
(Switch Selectable)
A, B, C, D, E, and HA, B, C, D, E, G, and H
(Some Modification
Necessary for G Style)b
Maximum Laser Current
(Tambient = 25 °C)
1 A2 A500 mA200 mA
RF Modulation Frequency Rangec100 kHz to 500 MHz100 kHz to 600 MHzN/A200 kHz to 1 GHz
Temperature Controller
TEC Heating/Cooling Capacity
(Tambient = 25 °C)
8 W8 W2 W0.5 W
Temperature Adjustment Range-0 to 70 °C20 to 30 °C
General Specifications
Laser InterfaceDB9 Female
TEC InterfaceDB9 MaleN/Ad
Compatible Current and Temperature ControllersLDC Series and T-Cube LD Controllerse, ITC Series Combined LD/TEC Controllersf, and Temperature ControllersfLDC Series and T-Cube
LD Series Controllers
e
Mounting FeaturesImperial Mounts1/4"-20 Tapped Hole (9 Places)8-32 Tapped Holeg
(4 Places)
8-32 Tapped Hole
(3 Places)
Metric MountsM6 x 1.0 Tapped Hole (9 Places)N/AM4 x 0.7 Tapped Hole
(3 Places)
Accommodations for Collimating Optics SM1 (1.035"-40) Series Internal Thread;
LDMXY Flexure Adapter (Sold Separately)
SM1 (1.035"-40) Series Internal Thread
Cage System Compatibility4-40 Tap (8 Places) for
30 mm and 60 mm Cage Systems
4-40 Tap (4 Places) for 30 mm Cage System
Dimensions4.00" x 4.00" x 2.07"
(101.6 x 101.6 x 52.6 mm)
1.75" x 1.75" x 1.66"
(44.5 x 44.5 x 42.1 mm)
3.09" x 2.89" x 1.79"
(78.5 x 73.3 x 45.5 mm)
  • 内部ジャンパの設定が必要です。詳細はこちらのページの「ピン配置」タブをご参照ください。
  • 詳細はこちらのページの「ピン配置」タブ、もしくはマニュアルをご参照ください。
  • 表内のLDM21を除くすべてのマウントには周波数変調用のSMAコネクタが付いています。
  • LDM9T/MにはTECコントローラが内蔵されています。
  • LDC4020を除くすべてのコントローラには、対応するケーブルCAB4005が付属しています。LDC4020ではこちらのマウントを使用する際、このケーブルを別途購入いただく必要があります。
  • ITC4020を除くすべてのコントローラには、対応するケーブルCAB4005が付属しています。ITC4020ではこちらのマウントを使用する際、このケーブルを別途購入いただく必要があります。
  • #8-32(オス)-M4ネジ(メス)アダプタAS4M8Eが付属するので、ミリ規格の部品を取り付けられます。
+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
LDM9T Support Documentation
LDM9T温度コントローラ内蔵半導体レーザーマウント(インチ規格)
¥128,387
7-10 Days
+1 数量 資料 型番 - ミリ規格 定価(税抜) 出荷予定日
LDM9T/M Support Documentation
LDM9T/M温度コントローラ内蔵半導体レーザーマウント(ミリ規格)
¥128,387
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