ERM100の使用例
- 偏波保持(PM)ファイバの消光比(ER)測定
- PMファイバのコネクターキーへのアライメント
- PMファイバのレーザ光源へのアライメント
ERM100は、回転偏光子法を用いた消光比メータです。このベンチトップ型装置は、高速かつ簡単に偏波保持(PM)ファイバの消光比を測定します。この装置はPMファイバのアライメントが必要となる多くの用途で利用できます。
動作原理
消光比メータERM100は、光電流を発生させるディテクタとその前に位置する回転偏光子から構成されています。一般的に、この光電流はDCオフセットを有する正弦波となります。DCオフセットと変調の深さを同時に解析することにより、光の直線偏光の程度を決定し、消光比を求めています。
利点
このベンチトップ型の測定装置は、あらゆる種類のPMファイバのアライメント用途に適しています。フロントパネルの一連のボタンとLCDによって、調整と測定を素早く行なうことができます。多くのPMファイバのアライメントを効率的に実行することができます。
ERM100は工場で校正されており、ER、ミスアライメント角度、およびパワーを測定できます。この消光比メータはUSB接続を介したコンピュータ制御も可能で、LabVIEW™、LabWindows™/CVI™、MSVC、およびBorland C用のドライバが付属しています。
ERM100にはFC/PCコネクタが装備されています。他の種類のコネクタに関しては、当社までお問い合わせください。
発送
各ユニットは、本体、USBケーブル、LabVIEW™およびLabWINDOWS™CVIドライバーセット付きソフトウェアCD、およびマニュアルと一緒に発送されます。
使用例:PMアライメント
消光比メータERM100は、PMファイバの軸をアライメントするためにお使いいただけます。直線偏光を維持するため、PMファイバの入射光は直線偏光である必要があり、ファイバの主軸のひとつに対して平行に入射する必要があります。ERM100はこれを 実行するのに便利です。このようなファイバーアライメントには、光源の種類に応じて、2種類の一般的なセットアップがあります。
広帯域光源 (SLED)
これら光源の波長に依存する複屈折のため、最大消光比を有する最適な角度を見つけるには、偏波面の結合角度のみを変える必要があります。
狭帯域光源 (半導体レーザ)
狭帯域光源では、波長に依存する複屈折はほとんどありません。PMファイバの信頼できる消光比を得るには、偏光状態のファスト軸とスロー軸の間の位相シフトを全て解析する必要があります。この解析は結合角度を調節しながら測定中にファイバに応力を加える(応力によって誘発された複屈折)ことによって行ないます。最適な角度を得るために、最大消光比は安定かつファイバにかけた応力に依存しないことが必要です。
一般的な使用例
- 直線偏光された光のPMファイバへの最適な入射
- コネクターキーへの最適なアライメント
- ピグテール (半導体レーザのPMファイバへのアライメント)
狭帯域光源でのER測定

ERM100 Specificationsa |
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Wavelength Range | 800 - 1700 nm |
Max. ERb | >40 dB |
ER Accuracyb | 0.5 dB |
ER Resolution | 0.1 dB |
Angle Accuracyb | 0.5° |
Angle Resolution | 0.1° |
Dynamic Rangec | -40 to 10 dBm |
Operating Temperature | 5 to 40 °C |
Line Voltage | 100 V, 115 V, 230 V +15%/-10% |
ERM100シリーズ消光比メータ用ソフトウェア:
ソフトウェアは次のカテゴリに分類されています。
- アプリケーション:標準アプリケーションソフトウエアパッケージとグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)
- ドライバ: National Instruments™、LabWindows™/CVI、LabVIEW™の開発環境用の機器用ドライバ
- ファームウェア: 装置の内部操作用の低レベルソフトウエア
- ユーティリティ: 汎用ソフトウェアツール