偏光ビームスプリッタ、ハイパワー対応、広帯域、高消光比


  • High Extinction Ratio Up to 100 000:1
  • Broadband Operation with Options from 700 to 1300 nm
  • High Damage Threshold
  • Alternative to Crystalline-Based Polarizers

UFPBSA

Low-GDD, High-Power, Broadband

Polarizing Beamsplitter, 700 -1100 nm

Application Idea

UFPBS103 Hexagonal Beamsplitter Mounted on a KM100PM Platform Mount with a PM3 Clamping Arm

UFPBS10A

High-Power, Broadband

Polarizing Beamsplitter,

780 - 1080 nm

UFPBS053

High-Power, Broadband

Polarizing Beamsplitter,

900 - 1300 nm

Related Items


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Table 1.1  Key Specifications
Item #UFPBSAUFPBS10AUFPBSxx3
Design Wavelength700 - 1100 nm720 - 1080 nm900 - 1300 nm
Extinction RatioaTp:Ts > 1000:1 (700 - 1100 nm)
Tp:Ts > 5000:1 (750 - 1000 nm)
Tp:Ts > 10 000:1 (800 - 900 nm)
Tp:Ts > 1000:1 (720 - 1080 nm)
Tp:Ts > 10 000:1 (730 - 1060 nm)
Tp:Ts > 100 000:1 (800 - 900 nm)
Tp:Ts > 1000:1 (900 - 1300 nm)
Tp:Ts > 10 000:1 (900 - 1250 nm)
Tp:Ts > 100 000:1 (980 - 1080 nm)
Reflected Beam Deviation60.0° ± 5 arcmin66.3° ± 5 arcmin67.5° ± 5 arcmin
Group Delay Dispersionb|GDDp| < 10 fs2
|GDDs| < 25 fs2
|GDDp,s| < 40 fs2|GDDp,s| < 30 fs2
  • 消光比(ER)は、評価する上で十分な偏光消光比を有する直線偏光を入射したときに得られる、最大透過率の最小透過率に対する比率です。
  • GDDに対するすべてのコーティングの寄与の合計を表します。溶融石英基板の分散は含まれません。

特長

  • 一方向動作用の五角形デザインまたは双方向動作用の六角形デザイン
  • 広帯域な波長範囲
    •  700~1100 nm、720~1080 nm、900~1300 nm
  • 高い消光比
  • ハイパワー入力に対応(「損傷閾値」タブ参照)
  • 低群遅延分散
  • 接着剤を使わないオプティカルコンタクトによる接合で吸収や散乱による損失を最小化

当社のハイパワー対応の広帯域偏光ビームスプリッタは、Ti:サファイアレーザやイッテルビウム(Yb)フェムト秒レーザのほか、広帯域光源やその他の波長可変レーザ光源にもご使用いただけます。五角形のビームスプリッタUFPBSAは700~1100 nmの波長域用に設計されており、六角形のビームスプリッタは720~1080 nmまたは900~1300 nmの波長域用に設計されています。各ビームスプリッタの入射面と出射面にはARコーティングが施されており(Figure 1.2と1.3参照)、それぞれの波長域での反射率が最小限に抑えられています。ビームスプリッターは、誘電体ビームスプリッターコーティング面でs成分を反射、p成分を透過して、入射レーザのs偏光成分とp偏光成分を分離します。

五角形のビームスプリッタUFPBSAは、60.0°でs偏光成分を反射し、六角形ビームスプリッタUFPBS10AとUFPBSxx3はそれぞれ66.3°または67.5°でs偏光成分を反射します。独特の形状により、広帯域の波長範囲にわたり98%を超える効率でp偏光成分を透過し、99.9%(五角形のビームスプリッタUFPBSA)、99% (六角形のビームスプリッタUFPBS10A)、または99.5%(六角形のビームスプリッタUFPBSxx3)を超える効率でs偏光成分を反射して、Tp:Ts>1000:1以上の消光比が得られます。仕様の全波長帯域にわたる消光比はTable 1.1でご覧いただけます。

誘電体ビームスプリッターコーティングは、群遅延分散(GDD)を低くするよう設計されています。 五角形の薄膜設計では、|GDD|< 10 fs2の透過p偏光と、|GDD|<25 fs2の反射s偏光が得られ、六角形の薄膜設計では、|GDD|< 40 fs2 (UFPBS10A)または30 fs2 (UFPBSxx3)の透過p偏光と反射s偏光が得られます。透過率とGDDの詳細については、「グラフ」タブをご覧ください。ミラーの位相、群遅延、GDD、3次分散、4次分散などの評価については、当社の分散測定システムChromatis™のページをご覧ください。

こちらのビームスプリッタはエポキシ接着剤ではなくオプティカルコンタクトにより接合しているため、吸収や散乱による損失はわずかで、高い損傷閾値となります(「仕様」タブ参照)。 各面は高い平坦度になるよう研磨しますが、この内部面はオプティカルコンタクトが可能になるまで精密研磨します。このようにして、当社では高い透過率と最小のビーム変位特性を有する、小型で熱安定性に優れたビームスプリッタを製造しています。

当社では、小型プラットフォームマウント(右上の写真参照)やキネマティックプラットフォームマウントなどの様々なマウントをご用意しています。こちらの広帯域偏光ビームスプリッタは、独特の形状となっているため、当社のビームスプリッターキューブ用に設計された小型マウントには適合しないことにご注意ください。取り付ける際は、偏光子に不要なストレスがかからないようにご注意ください。偏光子の内部でストレスによる複屈折が発生し、消光比が低下する可能性があります。

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Figure 1.3  六角形広帯域偏光ビームスプリッタの概略図
対称的な六角形のデザインにより、一般的な偏光ビームスプリッターキューブと同様に、4つの入射および出射ポートすべてを使用できます。

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Figure 1.2  五角形広帯域偏光ビームスプリッタの概略図
Specifications
Item #UFBSAUFPBS10AUFPBS053UFPBS103
MaterialFused SilicaFused SilicaFused Silica
Design Wavelength700 - 1100 nm720 - 1080 nm900 - 1300 nm
Extinction RatioaTp:Ts > 1000:1 (700 - 1100 nm)
Tp:Ts > 5000:1 (750 - 1000 nm)
Tp:Ts > 10 000:1 (800 - 900 nm)
Tp:Ts > 1000:1 (720 - 1080 nm)
Tp:Ts > 10 000:1 (730 - 1060 nm)
Tp:Ts > 100 000:1 (800 - 900 nm)
Tp:Ts > 1000:1 (900 - 1300 nm)
Tp:Ts > 10 000:1 (900 - 1250 nm)
Tp:Ts > 100 000:1 (980 - 1080 nm)
Transmission EfficiencyTp > 98%Tp > 98%Tp > 98% 
Reflection EfficiencyRs > 99.9%Rs > 99%Rs > 99.5%
Transmitted Beam Deviation0° ± 5 arcmin0° ± 5 arcmin0° ± 5 arcmin
Reflected Beam Deviation60° ± 5 arcmin66.3° ± 5 arcmin67.5° ± 5 arcmin
Group Delay Dispersionb|GDDp| < 10 fs2
|GDDs| < 25 fs2
|GDDp,s| < 40 fs2|GDDp,s| < 30 fs2
Clear Aperture>80% of 12.7 mm x 12.7 mm> 80% of 10.0 mm x 10.0 mm> 80% of
5.0 mm x 5.0 mm
> 80% of
10.0 mm x 10.0 mm
Dimensional Tolerance±0.1 mm±0.1 mm±0.1 mm
AR Coating Reflectance<0.5% per Surface
(700 - 1100 nm)
< 0.5% per Surface
(720 - 1080 nm)
< 0.5% per Surface (900 - 1300 nm)
Transmitted Wavefront Errorc< λ/4 at 633 nm< λ/4 at 633 nm< λ/4 at 633 nm
Surface Quality20-10 Scratch-Dig20-10 Scratch-Dig20-10 Scratch-Dig
Damage ThresholdPulsed: 0.039 J/cm2 (1030 nm, 500 fs,1 kHz, Ø270 µm, 100 000 Pulses);
Pulse: 3.2 J/cm2 (1030 nm, 135 ps, 50 kHz, Ø70 µm, 10 000 Pulses);
Pulse: 7.4 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø230 µm, 1000 Pulses)
Pulse: 6.5 J/cm2 (800 nm, 135 ps, 1 kHz, Ø89 µm, 10 000 Pulses)
Pulse: 19.0 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø230 µm, 1000 Pulses)
CW: 200 000 W/cm (51 MW/cm2 ,1070 nm, Ø100 µm);
Pulse: 7.8 J/cm2 (1030 nm, 135 ps, 50 kHz, Ø70 µm, 10 000 Pulses)
Pulse: 7.4 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø230 µm, 1000 Pulses);
  • 消光比(ER)は、評価する上で十分な偏光消光比を有する直線偏光を入射したときに得られる、最大透過率の最小透過率に対する比率です。
  • GDDに対するすべてのコーティングの寄与の合計値を表します。溶融石英基板による分散は含まれません。
  • 波面誤差は透過光と反射光の両方の数値です。
  • 500 fsパルスの溶融石英基板のフィラメンテーション損傷によって制限されます。

偏光ビームスプリッタUFPBSAの透過率および群遅延分散(GDD)のデータ

Figure 3.1は、当社のビームスプリッタUFPBSAの典型的な透過率を示しています。Figure 3.2は、Chromatis™分散測定システムで取得した、コーティングによるGDDの典型的な測定値を示しています。

Polarizing Beamsplitter Transmission
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Figure 3.1  青色に網掛けされた領域は、Tp>98%およびRs>99.9%の設計波長範囲です。透過率データは概略値のため、消光比の計算には適していません。
Polarizing Beamsplitter GDD
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Figure 3.2  このグラフは、反射されたs偏光と透過したp偏光に対して、ビームスプリッタのバルク材ではなく、コーティングのみによるGDDの値を示しています。青色に網掛けされている範囲は、コーティングの設計波長範囲を示しています。s偏光の仕様波長範囲(700~1100 nm)の外では、GDD値は急激に変動しています。

偏光ビームスプリッタUFPBS10Aの透過率、反射率、消光比(ER)、群遅延分散(GDD)のデータ

Figure 3.3は、六角形ビームスプリッタの2枚のARコーティング面と偏光薄膜コーティングを透過した、sおよびp偏光の正味の透過率の計算値を示しています。 Figure 3.4はビームスプリッタのARコーティング面の反射率を示しています。

ビームスプリッタの消光比(ER)、つまり透過したp偏光とs偏光の比(Tp:Ts)は、 Figure 3.5でご覧いただけます。 Figure 3.6は、ビームスプリッタの薄膜偏光接合面のコーティング設計による群遅延分散を示しています。ARコーティングのGDDへの影響は無視できます。

Polarizing Beamsplitter Transmission
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Figure 3.3  青色に網掛けされた領域は、Tp > 98%および Rs > 99%の設計波長範囲です。このデータはビームスプリッタの2つのARコーティング面と偏光薄膜コーティングを透過したビームの透過率の計算値です。
Polarizing Beamsplitter GDD
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Figure 3.4  ビームスプリッタのARコーティング面の透過率を示したグラフ。青色に網掛けされた領域は、R< 0.5%の設計波長範囲です。
Polarizing Beamsplitter GDD
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Figure 3.6  グラフは、反射されたs偏光と透過したp偏光に対して、ビームスプリッタのバルク材ではなく、薄膜の偏光面のみによるGDDの値を示しています。青色に網掛けされている範囲は、設計波長範囲を示しています。s偏光の仕様波長範囲(720~1080 nm)の外では、GDD値は急激に変動しています。
Polarizing Beamsplitter Transmission
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Figure 3.5  ここでは消光比を2種類で評価しています。青い曲線(ERの理論値)は直線偏光の透過率曲線Tp および Tsの比率の計算値です。黒い点は測定データポイントで、ERが106:1の基準方解石偏光子を用いて得られた入射偏光ビームを使用しています。

偏光ビームスプリッタUFPBSxx3の透過率、反射率、消光比(ER)、群遅延分散(GDD)のデータ

Figure 3.7は、六角形ビームスプリッタの2枚のARコーティング面と偏光薄膜コーティングを透過した、sおよびp偏光の正味の透過率の計算値を示しています。Figure 3.8はビームスプリッタのARコーティング面の反射率を示しています。

ビームスプリッタの消光比(ER)、つまり透過したp偏光とs偏光の比(Tp:Ts)は、Figure 3.9に示しています。Figure 3.10は、ビームスプリッタの薄膜偏光接合面のコーティング設計による群遅延分散を示しています。ARコーティングのGDDへの影響は無視できます。

Polarizing Beamsplitter Transmission
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Figure 3.7 青色に網掛けされた領域は、Tp>98% およびRs>99.5%の設計波長範囲です。このデータはビームスプリッタの2つのARコーティング面と偏光薄膜コーティングを透過したビームの透過率の計算値です。
Polarizing Beamsplitter GDD
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Figure 3.8 ビームスプリッタのARコーティング面の透過率を示したグラフ。青色に網掛けされた領域は、R<0.5%の設計波長範囲です。
Polarizing Beamsplitter GDD
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Figure 3.10 このグラフは、反射されたs偏光と透過したp偏光に対して、ビームスプリッタのバルク材ではなく、コーティングのみによるGDDの値を示しています。青色に網掛けされている範囲は、コーティングの設計波長範囲を示しています。s偏光の仕様波長範囲(900~1300 nm)の外では、GDD値は急激に変動しています。
Polarizing Beamsplitter Transmission
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Figure 3.9 ここでは消光比を青い曲線と黒い点の2種類で評価しています。青い曲線(ERの理論値)は直線偏光の透過率曲線TpおよびTsの比率の計算値です。黒い点は、ERが106:1の基準方解石偏光子を用いて入射ビームの偏光を調整した測定データポイントです。
Table 4.1  Damage Threshold Specifications
Item #Damage Threshold
UFPBSAPulseda 0.039 J/cm2 (1030 nm, 500 fs, 1 kHz, Ø270 µm, 100 000 Pulses)
Pulsed 3.2 J/cm2 (1030 nm, 135 ps, 50 kHz, Ø70 µm, 10 000 Pulses)
Pulsed7.4 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø230 µm, 1000 Pulses)
UFPBS10APulsed6.5 J/cm2 (800 nm, 135 ps, 1 kHz, Ø89 µm, 10 000 Pulses)
Pulsed19.0 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø230 µm, 1000 Pulses)
UFPBSxx3CWb200 000 W/cm, (51 MW/cm2, 1070 nm, Ø100 µm)
Pulsed7.8 J/cm2 (1030 nm, 135 ps, 50 kHz, Ø70 µm, 10 000 Pulses)
Pulsed7.4 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø230 µm, 1000 Pulses)
  • 500 fsパルスの溶融石英基板のフィラメンテーション損傷によって制限されます。

当社の高消光比、ハイパワー対応の広帯域偏光ビームスプリッタの損傷閾値データ

Table 4.1の仕様は、当社のハイパワー対応、高消光比の広帯域偏光ビームスプリッタで使われているコーティングの測定値に基づいています。 コーティングの種類が同じ場合の損傷閾値は、光学素子のサイズに関わらず全て同じです。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationNo Comparison (See Above)PulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1998).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
Figure 71A  ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(Figure 71A参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。

ビームスプリッタのセレクションガイド

当社ではビームを強度比や偏光に基づいて分岐する、様々なタイプのビームスプリッタを豊富に取り揃えています。プレート型やキューブ型のビームスプリッタのほか、形状の異なるペリクルや複屈折性結晶を用いた製品もございます。それぞれの特長や用途の比較についてはこちらの概要をご覧ください。ビームスプリッタの多くはマウント付きまたはマウント無しでご提供しています。こちらでは、当社のビームスプリッタの全製品を一覧できます。各種類のMore [+]をクリックすると、ビームスプリッタの種類、波長域、分岐比/消光比、透過率、サイズなどの詳細をご覧いただけます。

プレート型ビームスプリッタ

無偏光ビームスプリッタ、プレート型
偏光ビームスプリッタ、プレート型
  • 特記がない限り入射角は45°
  • 円形光学素子のみ30 arcminウェッジ付き
  • P偏光用に設計されています。

キューブ型ビームスプリッタ

無偏光ビームスプリッタ、キューブ型
偏光キューブおよび多面体ビームスプリッタ

ペリクルビームスプリッタ

無偏光ビームスプリッタ、ペリクル型

結晶ビームスプリッタ

偏光ビームスプリッタ、結晶型
  • 保護用筐体、ネジ切り無しリング、またはシリンダにマウント済み
  • マウント無しの製品と保護用筐体またはネジ切り無しシリンダにマウント済みの製品をご用意しています。

その他

その他のビームスプリッタ

偏光子セレクションガイド

当社では、ワイヤーグリッド、フィルム、方解石、α-BBO、ルチル、ならびにビームスプリッタを含むさまざまな偏光子をご用意しております。 ワイヤーグリッド偏光子のラインナップは、可視域から遠赤外域にも達する波長範囲に対応します。 ナノ粒子直線フィルム偏光子は最高で100 000:1の消光比を有しています。 また、その他のフィルム偏光子は、可視域から近赤外域までの光の偏光に使用できる製品としてお手軽な価格でご提供しております。 次に当社のビームスプリッタ偏光子は反射ビームの利用や、より完全に偏光された透過ビームの使用を可能にします。 最後に、α-BBO(UV域)、方解石(可視~近赤外域)、ルチル(近赤外~中赤外域)ならびに、オルトバナジン酸イットリウム(YVO4)(近赤外域~中赤外域)偏光子は、それぞれの波長範囲で100 000:1の高い 消光比を有する製品となっております。

偏光子の種類、波長範囲、消光比、透過率、ならびにサイズについては、下の表のMore [+]をクリックしてご覧ください。

Wire Grid Polarizers
Film Polarizers
Beamsplitting Polarizers
alpha-BBO Polarizers
Calcite Polarizers
Quartz Polarizers
Magnesium Fluoride Polarizers
Yttrium Orthovanadate (YVO4) Polarizers
Rutile Polarizers
  • 透過率特性をご覧になるにはグラフのアイコンをクリックしてください。 各特性データは、ある1つの基板またはコーティングの透過率をサンプルとして示しており、その特性は保証されているものではありません。
  • 偏光軸の印付きのマウント、ネジ切り無しリング、またはシリンダに取付け済み。
  • マウント無し、または偏光軸印付きのSM05ネジ付きマウントに取付け済みのタイプをご用意。
  • マウント無し、または偏光軸印付きのSM01ネジ付きマウントに取付け済みのタイプをご用意。
  • PBS519: TP:TS > 1000:1(平均値)
  • マウント無し、またはケージシステム対応キューブに取り付け済みのタイプをご用意。
  • 方解石は天然の物質で、350 nmあたりの典型的な透過率は約75%となります(Transmission欄をご覧ください)。
  • マウント無し、またはØ12.7 mmの筐体(ネジ切りなし)に取付け済みのタイプをご用意。
  • 方解石の透過率特性は、直線偏光が偏光子筐体に記されている偏光軸とアライメントしている場合に有効です。
  • Vコーティング(1064 nm)付きの製品は、型番末尾が「-C26」となっています。
  • マウント無し、または偏光軸印付きのマウントやネジ切り無しシリンダに取付け済みのタイプをご用意。

Posted Comments:
Gert-Jan Bakker  (posted 2025-03-07 13:03:30.407)
Dear Thorlabs employee, We would like to combine two broadband ~100 fs sources, 700-1100 nm and 700-1300 nm, using the UFPBSA and/or the UFPBS103 beam splitter. For this, I have the following questions: First, can the UFPBSA beam splitter also be used to combine two beams (s- and p-pol) into one beam? If yes, will the specs change? If this works, we could introduce 700-1300 nm as p polarized and 700-1100 nm as s-polarized. Some extra losses due to the reflection coatings would not be a big problem. Second, would it be possible to get the UFPBS103 customized, such that it works on a broader wavelength range (700-1300 nm) or, with dispersion properties optimized for 700-1100 nm, similar to UFPBSA? This could work out as an alternative option to combine beams, in case UFPBSA does not allow to combine beams. Thank you very much for your response! With best regards, Gert-Jan Bakker
jpoling  (posted 2025-03-20 01:54:38.0)
Thank you for contacting Thorlabs. The UFPBS series of polarizers, including UFPBSA, can be used in a beam combination application. It should be noted that UFPBSA only had 3 input/output faces, therefore beam combination can only happen in one direction. UFPBS103 and UFPBS053, on the other hand, have 4 input/output faces, so they are symmetric and beam combination can be done in either direction. The PER that we specify is for Tp/Ts. Outside of the specified wavelength range, the PER will decrease because the reflective polarizing coating will not do as good of a job reflecting the S-polarized component away. In this use-case, the transmission will be high, but the wings of the spectrum will have less pure of a polarization unless the incident light has high polarization purity. The reflection PER (Rs/Rp) will be somewhat lower (generally 100:1 or better), but can be optimized by fine-tuning AOI. The GDD will be the same as noted in our Graphs tab found at the link below, but with Rs having a more restricted range of operation. Regarding your second question about UFPBS103 customization, requests for customizations can be made by emailing us at techsales@thorlabs.com. I have reached out to you directly to discuss further. https://www.thorlabs.com/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=15281&tabname=Graphs

低群遅延分散(低GDD)広帯域偏光ビームスプリッタ、ハイパワー対応、700~1100 nm


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Figure G1.1  五角形偏光ビームスプリッタは、左側から入射した非偏光ビームを透過p偏光と反射s偏光に分離します。
  • 700~1100 nmの広い波長範囲
  • 消光比
    • Tp:Ts > 1000:1 (700~1100)
    • Tp:Ts > 5000:1 (750~1000)
    • Tp:Ts > 10 000:1 (800~900)
  • ハイパワー入力に対応
    • 0.039 J/cm2 (1030 nm、500 fs、1 kHz、Ø270 µm, 100 000パルス)
    • 3.2 J/cm2 (1030 nm、135 ps、 50 kHz、Ø70 µm、10 000パルス)
    • 7.4 J/cm2 (1064 nm、10 ns、10 Hz, Ø230 µm、1000パルス) 
  • 低い全コーティングの群遅延分散
    • |GDDp| < 10 fs2
    • |GDDs| < 25 fs2
  • 60°の反射ビーム偏向

低群遅延(低GDD)広帯域偏光ビームスプリッタUFPBSAではビームが60°偏向します。五角形の形状により、透過ビームと反射ビームの光路は同じ長さで、それぞれの出力面に対して垂直になっています。ビームスプリッタの入力および出力面の幅と高さはそれぞれ12.7 mmで、長辺の長さは22.0 mmです。この22.0 mmというのは、両方の偏光がビームスプリッタの溶融石英を通過する距離であり、超短パルスの実験ではこの材料分散を考慮する必要があります。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
UFPBSA Support Documentation
UFPBSA12.7 mm Low-GDD, High-Power, Broadband Polarizing Beamsplitter, 700 - 1100 nm
¥176,308
7-10 Days

広帯域偏光ビームスプリッタ、ハイパワー対応、720~1080 nm


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Figure G2.1  六角形偏光ビームスプリッタは、左側から入射した非偏光ビームを透過p偏光と反射s偏光に分離します。このビームスプリッタは、反対方向でもご使用いただけます。
  • 720~1080 nmの広帯域な波長範囲
  • 消光比
    • Tp:Ts > 1000:1 (720~1080 nm)
    • Tp:Ts > 10 000:1 (730~1060 nm)
    • Tp:Ts > 100 000:1 (800~900 nm)
  • ハイパワー入力に対応
    • 6.5 J/cm2 (800 nm、135 ps、1 kHz、Ø89 µm、10 000 パルス)
    • 19.0 J/cm2 (1064 nm、10 ns、10 Hz、Oslash;230 µm、1000パルス)
  • 低群遅延分散 : |GDDp,s| < 40 fs2
  • 66.3°の反射ビーム偏向

ハイパワー対応広帯域偏光ビームスプリッタUFPBS10Aではビームが66.3*偏向します。六角形のデザインにより、偏光ビームスプリッターキューブと同様に、4つの入射および出射ポートすべてを使用できます。また、六角形の形状により、透過ビームと反射ビームの光路は同じ長さで、それぞれの出力面に対して垂直になっています。入射面と出射面の高さと幅はそれぞれ10.0 mmで、s偏光とp偏光のビームパス長さはいずれも合計で15.3 mmです。

720~1080 nmにおける消光比(Tp:Tsは1000:1以上ですが、帯域中心の波長範囲では高い消光比を示します。「グラフ」タブの消光比グラフでは、波長に対する消光比の理論的な測定値をご覧いただけます。グラフのTp:Ts > 100 000:1は800~900 nmで測定されています。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
UFPBS10A Support Documentation
UFPBS10ANEW!10.0 mm, High-Power, Broadband Polarizing Beamsplitter, 720 - 1080 nm
¥73,148
7-10 Days

広帯域偏光ビームスプリッタ、ハイパワー対応、900~1300 nm


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Figure G2.1  六角形偏光ビームスプリッタは、左側から入射した非偏光ビームを透過p偏光と反射s偏光に分離します。このビームスプリッタは、反対方向でもご使用いただけます。
  • 900~1300 nmの広帯域な波長範囲
  • 消光比
    • Tp:Ts > 1000:1 (900~1300 nm)
    • Tp:Ts > 10 000:1 (900~1250 nm)
    • Tp:Ts > 100 000:1 (980~1080 nm)
  • ハイパワー入力に対応
    • CW: 200 000 W/cm (51 MW/cm2、1070 nm、Ø100 µm)
    • パルス: 7.8 J/cm2 (1030 nm、135 ps、50 kHz、Ø70 µm、10 000パルス)
    • パルス: 7.4 J/cm2 (1064 nm、10 ns、10 Hz、Ø230 µm、1000パルス)
  • 低群遅延分散
    • |GDDp,s| < 30 fs2
  • 67.5°の反射ビーム偏向

ハイパワー対応広帯域偏光ビームスプリッタUFPBS103、UFPBS053ではビームが67.5*偏向します。六角形のデザインにより、偏光ビームスプリッターキューブと同様に、4つの入射および出射ポートすべてを使用できます。また、六角形の形状により、透過ビームと反射ビームの光路は同じ長さで、それぞれの出力面に対して垂直になっています。入射および出射面の高さおよび幅は、5.0 mm(総光路長7.5 mm)と、10.0 mm(総光路長15 mm)の2つのサイズをご用意しております。

900~1300 nmにおける消光比(Tp:Ts)は1000:1以上ですが、帯域中心の特定の波長では高い消光比を示します。「グラフ」タブの消光比グラフでは、波長に対する消光比の理論的な測定値をご覧いただけます。グラフのTp:Ts>100 000:1は980~1080 nmで測定されています。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
UFPBS053 Support Documentation
UFPBS0535.0 mm, High-Power, Broadband Polarizing Beamsplitter, 900 - 1300 nm
¥49,547
7-10 Days
UFPBS103 Support Documentation
UFPBS10310.0 mm, High-Power, Broadband Polarizing Beamsplitter, 900 - 1300 nm
¥66,698
Today