当社のアルマイト加工技術


当社のアルマイト加工技術


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2020年に完成した内製の金属仕上げラインは、様々な当社標準部品の製造や特注(OEM)品の受注において、品質、一貫性、スピードを確保することを目的に構築されました。

アルマイト加工を行う利点についての社内インタビュー
(Metal Finishing Manager Scott Shadis)

当社のアルマイト加工の概要

  • アルミニウム:アルマイト加工ラインでは、2000系、6000系、7000系合金などのアルミニウムのアルマイト処理が可能です。
  • トータルラインオートメーション:全ての金属仕上げ工程が自動化されているため、コーティング品質、厚さ、色が均一になります。
  • 化学的一貫性:同じ化学薬品は常に同じタンクに保管されます。汚染を防ぎ、エラーを引き起こす可能性のある変動を減らすため、自社の部品のみに適用しています。
  • タイプIIおよびタイプIIIのアルマイト加工:要求されるコーティングに応じて、両方のタイプのアルマイト加工に対応します。
  • チタンラッキングのカスタマイズ:これにより、アルマイト加工中にラックを剥がす必要がなくなるため、部品のラッキングマークを最小限に抑え、製造時間を短縮することができます。
  • 量産対応:当社の自動製造ラインはスループットを最適化するように設計されており、キャリアバーに対するインラインストレージ機能も有しています。そのため、大量生産を完全自動で実行可能です。

アルマイト加工は、アルミ表面に対して硬くて耐食性のある仕上げを施す電気化学工程です。アルミニウムは、アルマイト加工された表面を染色して密封することで色付けすることができます。アルマイト加工された表面は欠けたり剥がれたりしないため、部品はフォトニクス業界で求められる厳しい寸法公差を維持し、刻印も容易に行えます。

環境と安全に関する考慮事項

当社の水ろ過システムは、工程中に使用されたすすぎ水をリサイクルし、水の使用量を他の金属仕上げシステムの半分に減らします。また、このアルマイト加工ラインは化学タンクから排出される煙も大幅に低減します。タンクの蓋は、部屋に漏れ出す蒸気の量を大幅に削減し、タンクの温度を維持しやすくし、消費電力を削減します。排煙装置は、漏れた可能性のある蒸気を全て吸引し、ウォーターカーテンに押し込み、空気中の粒子を除去します。この空気清浄システムは、従業員の職場環境をより安全にしています。

アルマイト加工工程

アルマイト加工工程開始前には、まず加工部品を導電性ラックに配置します。その後、アルミニウム部品に電気が流れ、アルマイト加工の化学的な準備が整います。これらのラックはストレージキューとしても機能するため、当社の自動化された施設で複数の部品のバッチを夜間に処理することができます。オペレーターは、適用する槽を選択し、浸漬時間、電流および電圧を設定します。

次に、部品を保管ラックからアルカリ洗浄用の槽へ移し、表面から不要な粒子を取り除きます。酸でのエッチングにより、アルミニウム表面の薄膜が溶解し、均一な仕上がりとなります。部品はすすぎを2回行い、その後、アルマイト加工用のタンクに移します。

アルマイト加工用のタンクでは、電流によってアノード酸化物が生成されます。これによりアルミニウムの表面は硬く、耐食性になります。当社のアルマイト加工施設には、タイプIIとタイプIIIのアルマイト加工用を含む3つの加工用タンクがあります。タイプIIのアルマイトコーティングは、当社の現状のアルマイト加工製品ラインのほとんどで使用されています。アルミニウムに薄いコーティングを生成させますが、製造中に冷却する必要がありません。タイプIIIのアルマイト加工は、タイプIIよりも厚く、硬いアルマイトコーティングを生成できますが、低温を維持するために特殊なタンクが必要です。当社では、高性能のオプトメカニクスに必要とされる高い寸法公差を達成するために、コーティングの厚みを精密に制御することが可能です。

アルマイト加工処理により、製品の表面が多孔質になり、部品を染色できるようになります。すすぎ後、アルマイト処理された部品は3つの染料タンク(クリア(染料無し)、黒、赤)のうちの1つに移されます。アルマイト加工面を黒く染色された製品は、散乱光を防ぐため、実験用の部品に適しています。最後に、部品をシールコートして染料のにじみを防ぎ、乾燥用のラックに移動します。

特注(OEM)対応アルマイト加工

ContactUs

当社のアルマイト加工施設では、単一部品であってもカスタマイズを承ります。タイプ II、 タイプIIIのアルマイト加工のほか、赤、黒、透明についても対応可能です。お客様のご要望に合わせて、迅速かつ高品質なサービスをご提供いたします。完成品や製造ツール、試験装置用の特注(OEM)部品のアルマイト処理について、お気軽に当社までお問い合わせください。


Posted Comments:
Vyshaali Jagadeesan  (posted 2024-01-05 12:35:40.757)
Hi, Im interested in your anodization capabilities for custom parts. What black dye options do you offer? What are the different sealing options? Thank you, Vyshaali
jpolaris  (posted 2024-01-09 05:48:47.0)
Thank you for contacting Thorlabs. I have reached out to you directly with some technical data on the black dye and sealant that we use.