レーザービームポインティング角度の補正


レーザービームポインティング角度の補正


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コリメート光は常にレーザ軸に平行に放射されているか

 

 

レーザは、レーザーパッケージの長軸に対して平行なビームを放射しない場合があります。この角度偏差はポインティング角度(θp)と呼ばれており、動画1で説明しています。角度偏差は、レーザの配置にピッチ(チップ)とヨー(ティルト)調整付きのキネマティックマウントを使用すると、補償することができます。

動画1:ポインティング角度(θp)は、コリメートされたレーザ光(赤い矢印)の方向と、レーザ筐体(点線)の長軸との間の角度偏差です。この軸はコリメータまたはコリメートされたレーザーパッケージの前面に対して垂直です。

動画2:コリメートレーザーパッケージPL202にアダプタAD11NTを取り付けることにより、ピッチ(チップ)とヨー(ティルト)調整を可能にするマウントKM100にレーザを固定するこができます。

角度偏差
ビームの角度偏差は、レーザがマウントに適切に取り付けられていない、レーザ共振器が筐体内の中央に完全に配置されていない、あるいはレーザーパッケージ内蔵の光学素子を透過するビームが偏向しているなど、いくつかの要素によって生じる場合があります。複合的な公差(公差の積み上げ)は非ゼロのポインティング角度をもたらします。

レーザが円筒形の筐体に納められている場合、この偏差はレーザをV溝付きマウントに置いて測定することができます。レーザを長軸周りに回転させ、レーザースポットの軌跡の円の直径を記録するのです。コリメートレーザーパッケージの仕様にはよく最大角度偏差が示されています。

角度補正にキネマティックマウントを使用
レーザ光の角度を補正する方法の1つに、キネマティックマウントをレーザを固定して、マウントのアジャスタを使用してレーザのピッチとヨーを調整する方法があります。

キネマティックマウントがレーザ筐体の外径に直接取り付け可能な場合があります。 キネマティックV字型マウントは、Ø38 mm(Ø1.5インチ)ポスト用V字型クランプも含め、アダプタを使用せずに様々な径の筐体に対応できるよう構成可能です。

そのほかのキネマティックマウントは径が固定の内孔です。レーザの筐体とマウントの内孔に対応するアダプタは、円筒形SMネジ付き部品用など様々な種類をご用意しております。

アダプタの取り付け
アダプタAD11NTを使用してコリメートレーザーパッケージPL202をキネマティックマウントKM100に取付ける方法が動画2でご覧いただけます。アダプタを取り付ける前に、レーザーヘッドをキネマティックマウントの内孔の後ろから通してください。

マウントの内孔の背面にはストッパが付いているので、アダプタをアジャスタ側ではないマウントの面に取り付ける必要があります。ストッパはØ25 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)光学素子を内孔に固定するのに役立ちますが、Ø25.4 mm(Ø1インチ)アダプタをマウント内孔の後ろ側から取り付けるのを防ぐ役割もあります。

アダプタにはレーザを固定するナイロンチップ付きの止めネジ(セットスクリュ)が付いており、またマウントにもアダプタを固定するナイロンチップ付き止めネジが付いています。ナイロンチップ付き止めネジを採用しているのは、表面に傷を付け、摩耗させないよう取り付けた部品をしっかり保持するためです。

そのほかにもポインティング角度の補正に関する情報
こちらの動画ページでご覧いただけます。

「Insights-ヒント集」は下記リンクからご覧いただけます。  
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最終更新日:2020年10月12日


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