軸外放物面ミラー、保護膜無し金コーティング


  • Unprotected Gold Coating for 800 nm - 20 µm
  • Focus or Collimate Light without Spherical or Chromatic Aberrations
  • SM-Threaded, Unthreaded, and Post-Mountable Adapters Provide Flexible Mounting Options

MPD399-M03

Ø3", RFL = 9"

MPD129-M03

Ø1", RFL = 2"

MPD019-M03

Ø1/2", RFL = 1"

SM2MP

SM2-Threaded
Mounting Adapter

Ø2" Off-Axis Parabola in
a KS3 Mirror Mount with an
MP508P1 Mounting Adapter

Related Items


Please Wait
Fabrication of Off-Axis Parabolic Mirrors at Thorlabs
Click to Enlarge

軸外放物面ミラーは1次加工の後、全てシングルポイントダイヤモンド旋盤で仕上げ処理が施されます。詳細は「カスタムミラー」タブをご参照ください。
Optical Coatings and Substrates
Optic Cleaning Tutorial
Engraved Back of OAP
Click to Enlarge

OAPミラー背面のレーザ刻印

特長

  • 800 nm~20 µmの広帯域で>97%の平均反射率
  • 球面収差や色収差なしに、光源から拡散する光のコリメートや、コリメート光の集光が可能
  • 反射焦点距離:15 mm~228.6 mm
  • 表面粗さ:< 100 Å(RMS)
  • 開口:直径の90%以上
  • Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)、Ø25.4 mm(Ø1インチ)、Ø50.8 mm(Ø2インチ)用には3種類の取付アダプタをご用意:
    • SM外ネジ付き
    • ミラーマウントで使用するネジ切り無しアダプタ
    • ポスト取付用M4タップ穴
  • Ø76.2 mm(Ø3インチ)用取付けアダプタはSM2外ネジとポスト取付け用#8-32タップ穴付き
  • 30 mmケージシステムおよびØ25.4 mm軸外放物面ミラー用直角キネマティックマウント

当社の軸外放物面(OAP)ミラーは反射面が放物面形状になっています。このミラーは、コリメート光をアクロマティック(色収差なし)に集光、もしくは光源から拡散する光をコリメートします。また、軸外設計により、入射光路と反射焦点を空間的に分離します。反射型の設計であるため透過型光学素子のような位相遅延や吸収損失が起こらず、フェムト秒パルスレーザへの使用にも適しています。

Zemaxファイル
下の型番横の赤いアイコンをクリックするとZemaxファイルをダウンロードいただけます。また、こちらからは当社の全てのZemaxファイルの一括ダウンロードが可能です。

集光ビームとコリメートビーム間の角度(軸外し角)は90°となっています。左の図のように、コリメートビームが軸外放物面ミラー面に入射され、適切な位置に焦点を結びます。ダイアモンド工具を用いて成形された放物面には、800 nm~20 µmで平均反射率>97%を有する保護膜無しの金コーティングが施されています(コーティングの反射率特性は「グラフ」タブをご参照ください。) 保護膜付きの金に比べて保護膜無しの金は高い反射率を有しますが、損傷に弱く、より繊細です。これらのミラーは偏光状態を厳格に保持することが必要な用途や、保護膜付き金ミラーの表面コーティングによる分散を防ぐ必要がある用途にご使用いただけます。

こちらでご紹介しているOAPミラーは、基板材料としてアルミニウムを使用しています。ミラーの底には三角形状に配置された3つの取付用タップ穴と1つのアライメント用穴があり、取付アダプタに取り付ける際に使用します(詳細は「取付けアダプタ」タブをご覧ください)。 ミラーの反射面以外の部分には黒色アルマイト処理が施されており、型番がレーザ刻印されています(右の写真参照)。

取扱いについて
保護膜無しミラーに使用されている金の層には保護用のオーバーコートが施されておりません。保護膜無しの金は空気に触れても酸化しませんが、指紋、エアロゾルや、ほんの少しの研磨材が接触しただけで損傷してしまいます。保護膜無しの金ミラーを触るのは必要な時にのみとし、その際は常に側面だけを持つようにしてください。その際は表面に指の油分がつかないよう、ラテックス製手袋などを着用する必要があります。クリーンで乾燥した空気か窒素で埃を吹き飛ばす方法以外に、表面のクリーニングは行わないでください。他のクリーニングの方法では表面に損傷を与える可能性があります。

Off-Axis Parabolic Mirrors Selection Guidea
Mirror Coating
(See Graphs Tab
for Reflectance)
Wavelength
Range
90 Degrees Off-Axis
90° Off-Axis
15, 30, 45, 60 Degrees Off-Axis
15°, 30°, 45°, or 60°
Off-Axis
90 Degrees Hole Parallel to Focused Beam
90°, Hole Parallel to
Focused Beam
90 Degrees Hole Parallel to Collimated Beam
90°, Hole Parallel to
Collimated Beam
UV-Enhanced Aluminum250 nm - 450 nmCustomb
Protected Aluminum450 nm - 20 µmCustomb
Protected Silver450 nm - 20 µmCustomb
Protected Gold800 nm - 20 µm
Unprotected Gold800 nm - 20 µmCustomb
  • (Check Mark)をクリックすると各軸外放物面ミラーの製品ページがご覧いただけます。
  • 当社では様々なコーティング、性能および軸外し角を有する軸外放物面ミラーをご提供可能です。カスタム仕様のミラーについては、当社までお問い合わせください。
Common Specifications
Metallic CoatingUnprotected Gold
Reflectance (Average)> 97% from 800 nm to 20 µm
Off-Axis Angle90°
Clear Aperture> 90% of Diametera
Surface Roughness (RMS)  < 100 Å
Surface Quality 40-20 Scratch-Dig
Parent Focal Length Tolerance±1%
Reflected Focal Length Tolerance±1%
SubstrateAluminum
Manufacturing ProcessDiamond Turned
  • 直径(Diameter)は右図で定義しています。

 

Item #DiameteraThicknessaRFLa,bPFLa,cReflected Wavefront
Error
Bottom
Mounting Holes
MPD00M9-M031/2" (12.7 mm)20.0 mm (0.79")15.0 mm (0.59")7.5 mm (0.30")< λ/4 RMS at 633 nm4-40 Taps in
Radial Pattern
(3 Places)
MPD019-M031/2" (12.7 mm)0.74" (18.8 mm)1" (25.4 mm)1/2" (12.7 mm)
MPD01M9-M031/2" (12.7 mm)20.0 mm (0.79")33.0 mm (1.30")16.5 mm (0.65")
MPD029-M031/2" (12.7 mm)0.74" (18.8 mm)2" (50.8 mm)1" (25.4 mm)
MPD039-M031/2" (12.7 mm)0.74" (18.8 mm)3" (76.2 mm)1.5" (38.1 mm)
MPD119-M031" (25.4 mm)1.25" (31.7 mm)1" (25.4 mm)1/2" (12.7 mm)< λ/2 RMS at 633 nm
MPD129-M031" (25.4 mm)1.25" (31.7 mm)2" (50.8 mm)1" (25.4 mm)< λ/4 RMS at 633 nm
MPD139-M031" (25.4 mm)1.25" (31.7 mm)3" (76.2 mm)1.5" (38.1 mm)
MPD149-M031" (25.4 mm)1.25" (31.7 mm)4" (101.6 mm)2" (50.8 mm)
MPD169-M031" (25.4 mm)1.25" (31.7 mm)6" (152.4 mm)3" (76.2 mm)
MPD189-M031" (25.4 mm)1.25" (31.7 mm)8" (203.2 mm)4" (101.6 mm)
MPD229-M032" (50.8 mm)2.47" (62.8 mm)2" (50.8 mm)1" (25.4 mm)< λ/2 RMS at 633 nm8-32 Taps in
Radial Pattern
(3 Places)
MPD239-M032" (50.8 mm)2.47" (62.8 mm)3" (76.2 mm)1.5" (38.1 mm)
MPD249-M032" (50.8 mm)2.47" (62.8 mm)4" (101.6 mm)2" (50.8 mm)< λ/4 RMS at 633 nm
MPD269-M032" (50.8 mm)2.47" (62.8 mm)6" (152.4 mm)3" (76.2 mm)
MPD399-M033" (76.2 mm)3.47" (88.2 mm)9" (228.6 mm)4.5" (114.3 mm)< λ/2 RMS at 633 nm
  • この表の各項目は右図で定義しています。
  • 反射焦点距離
  • 軸上焦点距離

下のグラフの青い領域は、仕様の反射率が保証される波長範囲を示しています。この帯域の外側(特に反射率のグラフに変動や傾斜がみられる範囲)の反射率は、ロット毎にバラつきがある可能性があります。

Unprotected Gold -M03
Click to Enlarge

-M03コーティングに入射角45°で入射した時の生データを記載したExcelシート



当社の金属コーティングの生データはこちらからダウンロードいただけます。

How-to動画:軸外放物面(OAP)ミラーをアライメントする方法

OAPミラーのアライメント作業は、まず適切な取付けアダプタを選択することから始めます。下のガイダンスでは、適切な取付けアダプタの選択方法を記載しています。OAPミラーのアライメント方法については、右の動画をご覧ください。

 

取付けアダプタのセレクションガイド

Mounting Adapter Installation
Click to Enlarge

取付けアダプタの取付方法
(写真はネジ切りなしのアダプタ)

軸外放物面(OAP)ミラーの底面には、3個の取付け用タップ穴(三角形状に配置)と、1個のアライメント用穴があります。これらの穴は取付けアダプタを取り付けるために使用しますが、取付けアダプタには対応する3つのザグリ穴または脱落防止ネジ、および1個のアライメントピンが付いています(右の画像参照)。これらを使用することで、OAPミラーをしっかりと固定することができます。3個のタップ穴は組み込み(OEM)用途にもご利用いただけます。

当社ではØ12.7 mm(Ø1/2インチ)、Ø25.4 mm(Ø1インチ)、Ø50.8 mm(Ø2インチ)のOAPミラー用として3タイプの取付けアダプタをご用意しております。1つ目のタイプは、OAPの直径に応じて、Ø25.4 mm(Ø1インチ)、Ø50.8 mm(Ø2インチ)、Ø76.2 mm(Ø3インチ)の光学素子用ミラーマウントに取り付けられるように設計されたアダプタです。2つ目のタイプはポスト取付け用に設計されたアダプタで、4つの側面すべてにM4タップ穴があり、Ø12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポストに直接取り付けることができます。3つ目のタイプはSM外ネジが付いているアダプタで、当社のSM内ネジ付き部品、例えば回転マウントなどに直接取り付けることができます。Ø25.4 mm(Ø1インチ)の90° OAPミラーに直角キネマティックマウントKCB1P/Mを用いると、ケージシステムへの組み込みが可能になります。下の表ではすべてのラインナップがご覧いただけます。

当社のØ12.7 mm(Ø1/2インチ)、Ø25.4 mm(Ø1インチ)、Ø50.8 mm(Ø2インチ)のOAPミラーは、SMネジ付き2重穴アダプタに取り付けても、SMネジ付き部品に接続できます。このタイプのアダプタを用いると、位置固定する前にOAPミラーをアダプタに対して回転させることができます。一方、このページでご紹介しているSMネジ付きアダプタを用いた場合、ネジをマウントに完全にねじ込んだ時のOAPミラーの最終位置はネジ自体で決定されますが、固定リングを用いて最終位置を決定することもできます。

Ø76.2 mm(Ø3インチ)のOAPミラーには、取付けアダプタSM2MP3をご用意しております。こちらのアダプタには、ポスト取付け用に#8-32タップ穴が4つと、当社の6軸キネマティックマウントK6X2などのSM2ネジ付き部品に取付けられるSM2外ネジが付いています。

また当社のすべてのOAPミラーは、その外径に対応する当社の精密キネマティックミラーマウントに直接取り付けることができます。

OAP Mirror Mounting Adapters
Adapter TypeExample Photo
(Click to Enlarge)
OAP Mirror Diameter
1/2"1"2"3"
Smooth BoreSmooth Bore OAP AdapterMP127P1
For Ø1" Mounts
MP254P1
For Ø2" Mounts
MP508P1a
For Ø3" Mounts
-
Post MountingPost Mount OAP AdapterMP127P2(/M)
8-32 (M4) Taps
MP254P2(/M)
8-32 (M4) Taps
MP508P2(/M)a
8-32 (M4) Taps
SM2MP3
8-32 Taps
SM-ThreadedSM-Threaded OAP AdapterSM05MP
External
SM05 (0.535"-40)
SM1MP
External
SM1 (1.035"-40)
SM2MPa
External
SM2 (2.035"-40)
SM2MP3
External
SM2 (2.035"-40)
Right-Angle OAP
Mirror Mount
Right-Angle OAP Mount-KCB1P(/M)
30 mm Cage Compatible
1/4"-20 (M6) Tap
--
  • これらのØ50.8 mm(Ø2インチ)OAPミラー用の取付けアダプタには、中心にコリメート光に対して平行なビームを貫通させるための穴が開いていませんのでご注意ください。貫通穴付きのØ50.8 mm(Ø2インチ)OAPミラーの取付けには、SM2外ネジ付きØ50 mm~Ø50.8 mm(Ø2インチ)光学素子用マウント がご利用いただけます。

必要な出力ビーム径に基づいてミラーを選択

点光源からの光をコリ メートするために軸外放物面ミラーを使用する時、適切なミラーの選択は、必要な出力ビーム径をもとに行われることがあります。 ビーム径は、入射光の発散半角(Θ)とOAPの反射焦点距離を用いて簡単に計算できます。 ビーム径を計算するためには、下式を使用してください。

ビーム径 = 2 x sin(Θ) x 反射焦点距離

ファイバからの出力光をコリメートしたい場合は、式は下記のように書き換えられます。

ビーム径 = 2 x NA (ファイバ) x 反射焦点距離

右のグラフは上の式を視覚化しており、点光源の発散角に対するコリメート光のビーム径を示しています。各線は異なる反射焦点距離を有するOAPに対応しています。このグラフには、OAPミラーの直径は示されていません。必要とされる出射ビーム径よりも大きい有効径を有するOAPミラーを選択する必要があります。

Damage Threshold Specifications
Coating Designation (Item # Suffix)Damage Threshold
-M03 (Pulsed)0.5 J/cm2 (1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø1 mm)
5 J/cm2 (10.6 µm, 100 ns, 1 Hz, Ø0.366 mm)
-M03 (CWa)1000 W/cm (1070 nm, Ø1.004 mm)
2000 W/cm (10.6 µm, Ø0.109 mm)
  • ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。 このパワー密度の単位(単位長さあたりのパワー)が長パルスおよびCW光源において最も適した測定基準である理由については、下記の「CWレーザと長パルスレーザ」をご覧ください。

当社の保護膜無し金コーティング軸外放物面ミラーの損傷閾値データ

右の仕様は当社の保護膜無し金コーティングミラーの測定値です。損傷閾値の仕様は、ミラーのサイズや焦点距離にかかわらず全ての保護膜無し金コーティングミラーで同じです。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationNo Comparison (See Above)PulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。

カスタム仕様の OAP(軸外放物面ミラー)ならびに非球面ミラー

当社の製造能力

  • Nanotech® 超精密3軸CNCダイヤモンド旋盤450UPLを用いたカスタムミラーの製造
  • サイズ、焦点距離、基板、コーティング、貫通穴のカスタマイズが可能
  • 軸外および軸上放物面ミラー、コニカルミラー、トロイダルミラー
  • 双円錐面および非球面形状の光学素子

シングルポイントダイヤモンド旋盤を用いて、カスタム仕様のOAPや非球面ミラーを小ロットで製造することができます。 また、特殊形状の光学素子だけでなく、長い焦点距離や大きな径のミラーを製造することもできます。
Toroidal Mirror
Click to Enlarge

OAPミラーのサイズ、焦点距離、基板、コーティングならびに貫通穴のカスタマイズが可能です。

当社では、標準品の軸外放物面(OAP)ミラー以外にも、カスタム仕様の非球面ミラーの製造が可能です。 特殊なシングルポイントダイヤモンド旋盤(SPDT)を用いることで、カスタム仕様の製品を小ロットで、かつ標準品と同等の価格で製造することができます。 右の動画のように、SPDTのスロースライドサーボ工程で、スピンドルの回転位置と移動軸上位置を同期させて軸外ミラーを1枚ずつ研磨します。

Toroidal Mirror
Click to Enlarge

トロイダルミラーは2種類の異なる曲率半径を有し、非点収差の発生を抑えて軸外物点に結像します。
Conical Mirror
Click to Enlarge

コニカルミラーは、光を360°の方向に広げることができます。

この特殊な製造機能を用いることで、長い焦点距離および大きな径の光学素子のように標準の2軸の旋盤では製造不可能なカスタム仕様のOAPミラーの製造が可能になります。 さらに、カスタム仕様の材料(銅製など)、コーティング、穴寸法および形状を有するOAPも製造することが可能です。 銅材料の採用やその他の最新技術によって、標準品のミラーよりも表面粗さが少ない仕上がりで波面品質が向上したOAPミラーをご提供することもできます。

これ以外にも、SPDTを使用して軸上放物面ミラー、コニカルミラー、ならびにトロイダルミラーのようなカスタム仕様の双円錐面や非球面のミラーも製造できます。 これらのカスタム仕様のミラーは、様々な光学機器や特殊なイメージングシステム内で使用できます。 例えば、非点収差を発生させずに軸外物点を結像できるトロイダルミラーは、一般的にツェルニー・ターナーモノクロメータ内で使用されます。 一方、コニカルミラーは、360°の均一な照射を必要とする非結像の用途に適しています。

標準仕様部品のカスタマイズに要する納期や、特殊形状および長焦点距離を有する光学素子の納期、 および、カスタマイズ製品についての詳細やお見積りのご依頼も当社までご連絡ください。

小ロット製造、および標準品と同等価格での製品カスタマイズが可能です。
ミラーのカスタマイズについては、お気軽に当社までご相談ください。

Insights:軸外放物面(OAP)ミラー

こちらのページでは軸外放物面(OAP)ミラーの利点や使用方法についてご覧いただけます。

  • コリメート光の集光、点光源からの光のコリメート
  • OAPミラーをペアで使用することの利点
  • OAPミラーの取付けとアライメント

このほかにも実験・実習や機器に関するヒントをまとめて掲載しています。こちらからご覧ください。

 

コリメート光の集光、点光源からの光のコリメート

放物面ミラーや軸外放物面(OAP)ミラーでは、適切なビームが適切な軸に沿って入射された場合にのみ、期待するコリメートビームや回折限界集光スポットが得られます。

放物面ミラーとOAPミラーの比較
OAPミラーの反射面は親放物面(Parent Parabola)の一部であり、その中心位置は親放物面の光軸上にはありません(図1参照)。図2は標準的な放物面ミラーの図です。

OAPミラーの光軸は親放物面の光軸に対して平行ですが、互いに離れています。しかし、OAPミラーの焦点と親放物面の焦点とは一致しています。

OAPミラーの集光軸は焦点とOAPミラーの中心を通ります。OAPミラーの集光軸と光軸は平行ではありません。一方、反射面が親放物面の光軸の中心にある標準的な放物面ミラーでは、それらの軸は一致しています。

コリメート光の集光
放物面ミラーやOAPミラーを使用してコリメート光を回折限界スポットに集光する場合、光はミラーの光軸に沿って入射する必要があります(図1と図2を参照)。

入射するコリメート光が光軸に対して平行でない場合は、1点に集光されません(図3参照)。

OAPミラーの集光軸に沿ってコリメート光を入射したり、あるいは光軸に対して平行ではない光を入射したりすると、光を回折限界スポットに集光することはできないため、当社ではそのような使い方はお勧めしていません。

点光源からの光のコリメート
点光源から良好なコリメート光を得るには、点光源をミラーの焦点に置く必要があります。

点光源をOAPミラーの光軸上に置いたり、焦点ではない位置に置いたりした場合は、点光源からの光を良好にコリメートすることはできません。

OAPミラーは、その原点がミラーの焦点と一致するような球面波もコリメートすることができます。

Parabolic mirror does not focus light to diffraction-limited spot when collimated beam not parallel to optical axis
Click to Enlarge

図 3:入射するコリメートビームがミラーの光軸に対して平行でない場合、回折限界スポットは得られません。集光する領域が広がってしまいます。
Parabolic mirrors focus to diffraction-limited spot collimated light parallel to optical axis
Click to Enlarge

図2:入射するコリメートビームが放物面ミラーやOAPミラーの光軸に対して平行な場合、光は回折限界スポットに集光されます。
Focal and optical axes of off-axis parabolic (OAP) mirrors
Click to Enlarge

図 1: OAPミラーの集光軸と光軸は一致せず、平行でもありません。

最終更新日:2019年12月4日

 

OAPミラーをペアで使用することの利点

off-axis parabolic mirrors in-line with optical fiber
Click to Enlarge

図5:OAPミラーのペアを用いると、1本のファイバから光を出射させ、他のファイバにその光を入射することができます。これにより、バルク光学素子を光路に挿入する必要があるときなどに、ビームにアクセスすることが可能になります。ファイバのコア径は小さいため、ファイバ端面から出射される光は点光源に近くなります。
Two off-axis parabolic mirrors used to relay a beam.
Click to Enlarge

図4:OAPミラーのペアはイメージング用としてや、ビームのリレー用として使用することができます。

像のリレー
1つのOAPミラーを有限共役比のイメージング用としてお使いになるのは、どちら側の光もコリメートされていない場合にはお勧めいたしませんが、2つのOAPミラーをペアで使用した場合には適切な使い方ができます。図4はそのセットアップ例です。

2つのOAPミラーを使用した場合、ミラー間の距離の調整が容易になります。コリメート光の光路は、フィルタや他の光学素子を挿入するのにも便利です。もう1つの利点は、2つのミラー間の距離を調整することで、システムのアライメントを乱すことなく、ソース面上やターゲット面上の焦点位置を移動することができることです。

ファイバーネットワーク内のビームへのアクセス
OAPミラーのペアを用いて、光ファイバーシステム内の光にアクセスできる自由空間光の光路を作ることができます。図5はその構成例で、必要なフィルタや他のバルク光学素子をビーム光路に挿入するのに便利です。自由空間光の光路長はアライメントを乱すことなく調整することができます。

このシステムをセットアップするとき、ファイバ端面のコアがそれぞれソース側とターゲット側の焦点と一致するようにアライメントしなければなりません。また、両方のミラーでコリメートされた光の光路は同一線上にあり、完全にオーバーラップする必要があります。

この構成はファイバ用光学フィルタ/減衰器マウントの基本形です。

最終更新日:2019年12月4日

 

OAPミラーの取付けとアライメント

Shear Plate to Align OAP Mirror
Click to Enlarge

図7:OAPミラーを使用して点光源をコリメートするとき、出力ビームにシヤリング干渉計を置くと、アライメントが容易になります。
Mounting an OAP Mirror
Click to Enlarge

図6:OAPミラーの反射面の形状は、親放物面の焦点から離れた位置を中心とする親放物面の一部分に一致します。そのため、OAPミラーの反射面は回転対称ではありません。ミラーを取付けるときには、ミラーがその光軸周りに回転しないように注意しなければなりません。

OAPミラーは回転対称ではありません。これは、ミラーの反射面として親放物面の焦点から離れた一部分を用いているためです(図6参照)。

反射面のこの非対称性により、OAPミラーが回転すると焦点位置も回転します。そのようなことが生じれば光学システムの性能低下につながるため、ミラーは反射面が光軸周りに回転しないように固定する必要があります。

ミラーの光学性能は、他の5つの自由度のアライメントについても、そのドリフトの影響を受けます。アライメントのドリフトを防止する方法の1つは、キネマティックマウントではなく、固定マウントを使用することです。

シヤリング干渉計は、OAPミラーを点光源の入射光にアライメントするときに役立ちます。この干渉計はコリメート光の品質を評価するために出力ビーム上に置かれます(図7)。コリメートビームの品質が最適化させると、アライメントも最適化されています。

最終更新日:2019年12月4日


Posted Comments:
Petra Honnerová  (posted 2022-05-31 07:32:17.323)
Dears, I am interested in an uncooled gold-coated off-axis parabolic mirror with an angle of 90°, a diameter of about 50 mm and a focal length of 300 mm. Can you send me an offer? Thank you. Best regards, Petra Dr. Petra Honnerová New Technologies - Research Centre University of West Bohemia Univerzitni 8 301 00 Plzen Czech Republic phone: (+420) 37763 4719 e-mail: petrahon@ntc.zcu.cz web: irt.zcu.cz
jdelia  (posted 2022-06-01 11:46:37.0)
Thank you for contacting Thorlabs. We will reach out to you directly regarding the feasibility of this custom part.
Aleksandar Andreski  (posted 2022-05-25 08:30:51.423)
How do you rate the application of these mirror lenses for imaging purposes?
cdolbashian  (posted 2022-06-24 03:48:46.0)
Thank you for reaching out to us with this inquiry. As these components are designed to reflect a collimated beam with minimal chromatic and spherical aberration, these are a potential solution for imaging applications. I have reached out to you directly to discuss this further.
Jaka Mur  (posted 2020-06-02 12:58:42.843)
Dear Sir or Madam, I would like to know if these protected gold parabolic mirrors are suitable for use with 1030 nm (and/or 1064 nm) laser sources when submerged into water. - What happens to reflectivity due to the protective coating/water interface? - Is the coating resistant to water submersion? Best regards, Jaka Mur
nbayconich  (posted 2020-06-02 06:25:04.0)
Thank you for contacting Thorlabs. While the coating should remain highly reflective underwater, we do not recommend submerging our coatings.
Back to Top

Ø12.7 mm(Ø1/2インチ) 90° 軸外放物面ミラー、保護膜無し金コーティング

MP127P1 Mounted in Mirror Mount
Click to Enlarge

アダプタMP127P1を使ってミラーマウントKS1に取付けられたØ12.7 mm(Ø1/2インチ)金コーティングOAPミラー
Item #DiameteraRFLaPFLaThicknessaOff-Axis
Angle
RWEMounting
Holesb
MPD00M9-M031/2"
(12.7 mm)
15.0 mm
(0.59")
7.5 mm
(0.30")
20.0 mm
(0.79")
90°< λ/4 RMS
at 633 nm
Three
4-40 Taps
on Bottom
MPD019-M031/2"
(12.7 mm)
1"
(25.4 mm)
1/2"
(12.7 mm)
0.74"
(18.8 mm)
MPD01M9-M031/2"
(12.7 mm)
33.0 mm
(1.30")
16.5 mm
(0.65")
20.0 mm
(0.79")
MPD029-M031/2"
(12.7 mm)
2"
(50.8 mm)
1"
(25.4 mm)
0.74"
(18.8 mm)
MPD039-M031/2"
(12.7 mm)
3"
(76.2 mm)
1.5"
(38.1 mm)
0.74"
(18.8 mm)

RFL = Reflected Focal Length
PFL = Parent Focal Length
RWE = Reflected Wavefront Error

  • 数値の定義は上記「概要」タブ内の図をご参照ください。
  • 対応する取付けアダプタについては下記をご参照ください。

取扱いについて
保護膜無しミラーに使用されている金の層には保護膜が付いておりません。保護膜なしの金は空気に触れても酸化しませんが、指紋、エアロゾルや、ほんの少しの研削材が接触しただけで損傷してしまいます。保護膜なしの金は、必要時のみ、側面だけを持って取り扱ってください。その際は表面に指の油分がつかないよう、ラテックス製手袋などを着用する必要があります。クリーンで乾燥した空気か窒素で埃を吹き飛ばす方法以外に、表面のクリーニングは行わないでください。他のクリーニングの方法では表面に損傷を与える可能性があります。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
MPD00M9-M03 Support Documentation
MPD00M9-M03Customer Inspired! Ø1/2" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 15 mm
¥22,457
Today
MPD019-M03 Support Documentation
MPD019-M03Customer Inspired! Ø1/2" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 1"
¥22,457
Today
MPD01M9-M03 Support Documentation
MPD01M9-M03Customer Inspired! Ø1/2" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 33 mm
¥22,457
7-10 Days
MPD029-M03 Support Documentation
MPD029-M03Customer Inspired! Ø1/2" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 2"
¥22,457
7-10 Days
MPD039-M03 Support Documentation
MPD039-M03Customer Inspired! Ø1/2" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 3"
¥22,457
7-10 Days
Back to Top

Ø25.4 mm(Ø1インチ) 90°軸外放物面ミラー、保護膜無し金コーティング

Polaris App Image
Click to Enlarge

Polaris®キネマティックマウント(旧製品)に取付けられたØ12.7 mm(Ø1/2インチ)金OAPミラー
Item #DiameteraRFLaPFLaThicknessaOff-Axis
Angle
RWEMounting
Holesb
MPD119-M031"
(25.4 mm)
1"
(25.4 mm)
1/2"
(12.7 mm)
1.25"
(31.7 mm)
90°< λ/2 RMS
at 633 nm
Three
4-40 Taps
on Bottom
MPD129-M031"
(25.4 mm)
2"
(50.8 mm)
1"
(25.4 mm)
1.25"
(31.7 mm)
< λ/4 RMS
at 633 nm
MPD139-M031"
(25.4 mm)
3"
(76.2 mm)
1.5"
(38.1 mm)
1.25"
(31.7 mm)
MPD149-M031"
(25.4 mm)
4"
(101.6 mm)
2"
(50.8 mm)
1.25"
(31.7 mm)
MPD169-M031"
(25.4 mm)
6"
(152.4 mm)
3"
(76.2 mm)
1.25"
(31.7 mm)
MPD189-M031"
(25.4 mm)
8"
(203.2 mm)
4"
(101.6 mm)
1.25"
(31.7 mm)

RFL = Reflected Focal Length
PFL = Parent Focal Length
RWE = Reflected Wavefront Error

  • 数値の定義は上記「概要」タブ内の図をご参照ください。
  • 対応する取付けアダプタについては上記をご参照ください。

取扱いについて
保護膜無しミラーに使用されている金の層には保護膜が付いておりません。保護膜なしの金は空気に触れても酸化しませんが、指紋、エアロゾルや、ほんの少しの研削材が接触しただけで損傷してしまいます。保護膜なしの金は、必要時のみ、側面だけを持って取り扱ってください。その際は表面に指の油分がつかないよう、ラテックス製手袋などを着用する必要があります。クリーンで乾燥した空気か窒素で埃を吹き飛ばす方法以外に、表面のクリーニングは行わないでください。他のクリーニングの方法では表面に損傷を与える可能性があります。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
MPD119-M03 Support Documentation
MPD119-M03Ø1" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 1"
¥31,573
Today
MPD129-M03 Support Documentation
MPD129-M03Customer Inspired! Ø1" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 2"
¥31,573
7-10 Days
MPD139-M03 Support Documentation
MPD139-M03Ø1" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 3"
¥31,573
7-10 Days
MPD149-M03 Support Documentation
MPD149-M03Customer Inspired! Ø1" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 4"
¥31,573
Today
MPD169-M03 Support Documentation
MPD169-M03Customer Inspired! Ø1" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 6"
¥31,573
7-10 Days
MPD189-M03 Support Documentation
MPD189-M03Ø1" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 8"
¥31,573
7-10 Days
Back to Top

Ø50.8 mm(Ø2インチ) 90°軸外放物面ミラー、保護膜無し金コーティング

Parabolic Mirror Mounted to Post Using MP508P2 Adapter
Click to Enlarge

ネジ付きアダプタープレートMP508P2(/M)Ø12.7 mmポストに取り付けられたØ50.8 mm(Ø2インチ)保護膜無し金コーティングOAPミラー
Item #DiameteraRFLaPFLaThicknessaOff-Axis
Angle
RWEMounting
Holesb
MPD229-M032"
(50.8 mm)
2"
(50.8 mm)
1"
(25.4 mm)
2.47"
(62.8 mm)
90°< λ/2 RMS
at 633 nm
Three
8-32 Taps
on Bottom
MPD239-M032"
(50.8 mm)
3"
(76.2 mm)
1.5"
(38.1 mm)
2.47"
(62.8 mm)
MPD249-M032"
(50.8 mm)
4"
(101.6 mm)
2"
(50.8 mm)
2.47"
(62.8 mm)
< λ/4 RMS
at 633 nm
MPD269-M032"
(50.8 mm)
6"
(152.4 mm)
3"
(76.2 mm)
2.47"
(62.8 mm)

RFL = Reflected Focal Length
PFL = Parent Focal Length
RWE = Reflected Wavefront Error

  • 数値の定義は上記「概要」タブ内の図をご参照ください。
  • 対応する取付けアダプタについては上記をご参照ください。

取扱いについて
保護膜無しミラーに使用されている金の層には保護膜が付いておりません。保護膜なしの金は空気に触れても酸化しませんが、指紋、エアロゾルや、ほんの少しの研削材が接触しただけで損傷してしまいます。保護膜なしの金は、必要時のみ、側面だけを持って取り扱ってください。その際は表面に指の油分がつかないよう、ラテックス製手袋などを着用する必要があります。クリーンで乾燥した空気か窒素で埃を吹き飛ばす方法以外に、表面のクリーニングは行わないでください。他のクリーニングの方法では表面に損傷を与える可能性があります。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
MPD229-M03 Support Documentation
MPD229-M03Customer Inspired! Ø2" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL=2"
¥53,220
Today
MPD239-M03 Support Documentation
MPD239-M03Ø2" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL=3"
¥53,220
Lead Time
MPD249-M03 Support Documentation
MPD249-M03Customer Inspired! Ø2" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 4"
¥53,220
Today
MPD269-M03 Support Documentation
MPD269-M03Customer Inspired! Ø2" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 6"
¥53,220
7-10 Days
Back to Top

Ø76.2 mm(Ø3インチ) 90°軸外放物面ミラー、保護膜無し金コーティング

Mirror in Mount
Click to Enlarge

ミラーマウントKS3に直接取り付けられたMPD399-M03
Item #DiameteraRFLaPFLaThicknessaOff-Axis
Angle
RWEMounting
Holesb
MPD399-M033"
(76.2 mm)
9"
(228.6 mm)
4.50"
(114.3 mm)
3.47"
(88.2 mm)
90°< λ/2 RMS
at 633 nm
Three
8-32 Taps
on Bottom

RFL = Reflected Focal Length
PFL = Parent Focal Length
RWE = Reflected Wavefront Error

  • 数値の定義は上記「概要」タブ内の図をご参照ください。
  • 対応する取付けアダプタについては下記をご参照ください。

取扱いについて
保護膜無しミラーに使用されている金の層には保護膜が付いておりません。保護膜なしの金は空気に触れても酸化しませんが、指紋、エアロゾルや、ほんの少しの研削材が接触しただけで損傷してしまいます。保護膜なしの金は、必要時のみ、側面だけを持って取り扱ってください。その際は表面に指の油分がつかないよう、ラテックス製手袋などを着用する必要があります。クリーンで乾燥した空気か窒素で埃を吹き飛ばす方法以外に、表面のクリーニングは行わないでください。他のクリーニングの方法では表面に損傷を与える可能性があります。

+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
MPD399-M03 Support Documentation
MPD399-M03Customer Inspired! Ø3" 90° Off-Axis Parabolic Mirror, Unprot. Gold, RFL = 9"
¥112,132
Today
Back to Top

Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)軸外放物面ミラー取付け用アダプタ

MP127P2 Mounted on Post
Click to Enlarge

アダプタMP127P2(/M)を使って Ø12.7 mmポストに取付けられたØ12.7 mm(Ø1/2インチ)OAPミラー
MP127P1 Mounted in Mirror Mount
Click to Enlarge

アダプタMP127P1を使ってミラーマウントKS1に取付けられたØ12.7 mm(Ø1/2インチ)OAPミラー
SM1MP Application
Click to Enlarge

アダプタSM05MPを使ってケージマウントKC05-T(/M)に取付けられたØ12.7 mm(Ø1/2インチ)OAPミラー
  • OAPミラーへの取り付け用に3個の#4用ザグリ穴があり、1個の光軸調整用ピンが付属
  • SM05MP: SM05外ネジ付き
  • MP127P1: Ø25.4 mm(Ø1インチ)ミラーマウント用設計
  • MP127P2/M: 4方向にポスト取り付け可能

Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)軸外放物面(OAP)ミラー用取付けアダプタをお使いいただくことによって、ネジ切り無しの穴が付いたキネマティックミラーマウントなどにミラーを取り付けることができます。 アダプタの3つの#4用ザグリ穴は、Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)OAPの#4-40タップ穴に対応する位置にあります。 各アダプタには#4-40キャップスクリュが3個と3/32インチ六角レンチが1個付属しています。

SM05MP
SM05MPにはSM05外ネジが付いているので、Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)OAPミラーをSM05内ネジ付き部品に取り付けることができます。 このアダプタをお使いいただくと、16 mmケージシステムやSM05ネジ付きミラーマウント移動マウント回転マウントなどに簡単に取り付けられます。 付属の固定リングSM05RRは、マウントにねじ込むことでアダプタを位置固定することができます。 スパナレンチSPW603をお使いいただくと、OAPミラーの筐体に固定リングをきつく締めることが可能です。

MP127P1
ネジ無しのMP127P1は、上図にあるミラーマウントKS1などのØ25 mm~Ø25.4 mmミラーマウントの内側に収まるサイズです。

MP127P2/M
MP127P2/Mには、ポスト取付け用に4つのM4タップ穴が付いています。OAPミラーはポストに対して直角の方向を向きます。 光学素子の中央からMP127P2/M内のマウントの端までの距離は12.5 mm(1/2インチ)なので、当社のØ25 mmポストなどの固定高さのポストとお使いいただく場合、標準の光軸高さになります。尚、MP127P2/MはØ25.4 mmミラーマウントには対応していません。ポスト取付け用に設計されています。

+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
MP127P2 Support Documentation
MP127P2#8-32タップ穴付きアダプタ、Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)軸外放物面ミラー用(インチ規格)
¥3,662
7-10 Days
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
SM05MP Support Documentation
SM05MPSM05外ネジ付きアダプタ、Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)軸外放物面ミラー用
¥3,825
Today
MP127P1 Support Documentation
MP127P1ネジ切り無しアダプタ、外径Ø25.4 mm(Ø1インチ)、Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)軸外放物面ミラー用
¥3,320
Today
+1 数量 資料 型番 - ミリ規格 定価(税抜) 出荷予定日
MP127P2/M Support Documentation
MP127P2/MM4タップ穴付きアダプタ、Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)軸外放物面ミラー用(ミリ規格)
¥3,662
Today
Back to Top

Ø25.4 mm(Ø1インチ) 軸外放物面ミラーマウントおよび取付け用アダプタ

MP254P2 Mounted on Post
Click to Enlarge

アダプタMP254P2(/M)を使用してØ12.7 mmポストに取り付けたØ25.4 mm OAPミラー
MP254P1 Mounted in Mirror Mount
Click to Enlarge

アダプタMP254P1を使ってミラーマウントKS2に取り付けたØ25.4 mm OAPミラー
SM1MP App Shot
Click to Enlarge

アダプタSM1MPを使用してケージプレートCP33(/M)に取り付けたØ25.4 mm OAPミラー
  • OAPミラーの取付け用に3個の#4用ザグリ穴があり、1個の光軸アライメント用ピンが付属
  • SM1MP:SM1外ネジ付き
  • MP254P1:Ø50 mm~Ø50.8 mm(Ø2インチ)ミラーマウント用設計
  • MP254P2/M:4方向にポスト取付け可能
  • KCB1P/M:直角キネマティックマウント

Ø25.4 mm(Ø1インチ)軸外放物面(OAP)ミラー用取付けアダプタをお使いいただくことによって、ネジ切り無しの穴が付いたキネマティックミラーマウントなどにミラーを取り付けることができます。アダプタの3つの#4用のザグリ穴は、Ø25.4 mm OAPミラー上の#4-40タップ穴に対応する位置に付いています。

SM1MP
SM1MPにはSM1外ネジが付いているので、Ø25.4 mm(Ø1インチ)OAPミラーをSM1内ネジ付き部品に直接取り付けることができます。このアダプタをお使いいただくと、30 mmケージシステムや、SM1ネジ付きのミラーマウント移動マウント回転マウントなどに簡単に取り付けられます。付属の固定リングSM1RRは、マウントにねじ込むことでアダプタを位置固定することができます。固定リングはスパナレンチSPW606、アダプタはSPW909またはSPW801を用いてネジ込み固定することが可能です。 #4-40キャップスクリュ3個と0.05インチ六角レンチがアダプタに付属しています。

MP254P1
ネジ無しのOAPアダプタMP254P1は、上図にあるミラーマウントKS2などのØ50 mm~Ø50.8 mm(Ø2インチ)ミラーマウントの内側に収まるサイズです。 #4-40キャップスクリュ3個と3/32インチ六角レンチがアダプタに付属しています。

MP254P2/M
MP254P2/Mには、ポスト取付け用に4つのM4タップ穴が付いています。OAPミラーはポストに対して直角の方向を向きます。光学素子の中央からMP254P2/M内のマウントの端までの距離は25.4 mmなので、当社のØ25 mmポストなどの固定高さのポストとお使いいただく場合、標準の光軸高さになります。尚、MP254P2/MはØ50 mm~Ø50.8 mm(Ø2インチ)ミラーマウントには対応していません。ポスト取付け用に設計されています。 #4-40キャップスクリュが3個と3/32インチ六角レンチが1個付属しています。


Click to Enlarge

マウントKCB1P(/M)は、30 mmケージシステムならびにSM1シリーズレンズチューブに取付け可能

Click to Enlarge

Ø25.4 mm軸外放物面ミラーとKCB1Pの取付けプレート(左)および筐体(右)

KCB1P/M
直角キネマティックマウントKCB1P/Mを使用して、プレートに45°の角度で取り付けたØ25.4 mm(Ø1インチ)軸外放物面(OAP)ミラーのあおり調整(ピッチ&ヨー)ができます。ポートにはSM1レンズチューブに対応するSM1ネジが付いており、ポートのある面には30 mmケージシステムのERロッドを取り付けられるØ6 mm穴(ネジ切り無し)も4つ付いています。また、マウントの上下には、Ø12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポストおよびØ25 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)ポスト取付け用のM6取付け穴も付いています。

背面にある取り外し可能な取付けプレートには、当社のボール位置決め機構とV型溝設計が採用されており、マウント筐体に精密に位置決めすることができます。後ろ側から取り付ける設計により、マウントをケージロッドやレンズチューブに取り付けた後も光学素子にアクセスできるというメリットがあります。

KCB1P/Mの詳細については、こちらをご参照ください。

+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
KCB1P Support Documentation
KCB1PCustomer Inspired! 直角キネマティックマウント軸外放物面ミラー用、30 mmケージシステム&SM1ネジ対応、1/4"-20取付け穴(インチ規格)
¥34,005
7-10 Days
MP254P2 Support Documentation
MP254P2#8-32タップ穴付きアダプタ、Ø25.4 mm(Ø1インチ)軸外放物面ミラー用(インチ規格)
¥4,517
7-10 Days
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
SM1MP Support Documentation
SM1MPSM1外ネジ付きアダプタ、Ø25.4 mm(Ø1インチ)軸外放物面ミラー用
¥4,517
Today
MP254P1 Support Documentation
MP254P1ネジ切り無しアダプタ、外径Ø50.8 mm(Ø2インチ)、Ø25.4 mm(Ø1インチ)軸外放物面ミラー用
¥4,148
Today
+1 数量 資料 型番 - ミリ規格 定価(税抜) 出荷予定日
KCB1P/M Support Documentation
KCB1P/MCustomer Inspired! 直角キネマティックマウント軸外放物面ミラー用、30 mmケージシステム&SM1ネジ対応、M6取付け穴(ミリ規格)
¥34,005
Today
MP254P2/M Support Documentation
MP254P2/MM4タップ穴付きアダプタ、Ø25.4 mm(Ø1インチ)軸外放物面ミラー用(ミリ規格)
¥4,517
Today
Back to Top

Ø50.8 mm(Ø2インチ)軸外放物面ミラー取付け用アダプタ

Mounted on Post
Click to Enlarge

アダプタMP508P2(/M)を使ってØ12.7 mmポストに取り付けられた集光ビームに平行な穴付き、Ø50.8 mm OAPミラー
MP254P1 Mounted in Mirror Mount
Click to Enlarge

アダプタMP508P1を使ってØ50.8 mm OAPミラーをミラーマウントKS3に取り付け
OAP Mirror Mounted in Cage System using SM2MP Adapter
Click to Enlarge

アダプタSM2MPを使用してケージマウントKC2T(/M)にネジ込み固定したØ50.8 mm OAPミラー
  • OAPミラーへの取り付け用に3個の#8用ザグリ穴があり、1個の光軸アライメント用ピンが付属
  • SM2MP: SM2外ネジ付き
  • MP508P1: Ø75 mm~Ø76.2 mm(Ø3インチ)ミラーマウント用設計
  • MP508P2/M: 4方向にポスト取り付け可能

Ø50.8 mm(Ø2インチ)軸外放物面(OAP)ミラー用取り付けアダプタをお使いいただくことによって、ネジ切り無しの穴が付いたキネマティックミラーマウントなどにミラーを取り付けることができます。アダプタの3つの#8用ザグリ穴は、Ø50.8 mm(Ø2インチ)OAPミラー上の#8-32タップ穴に対応する位置に付いています。これらのアダプタは、コリメート光に対して平行な貫通穴のあるOAPミラーではその穴をふさいでしまいます。その代わりに、内ネジ無しの取付けアダプタをご使用いただけます。

SM2MP
SM2MPにはSM2外ネジが付いているので、Ø50.8 mm(Ø2インチ)OAPミラーをSM2内ネジ付き部品に取り付けることができます。このアダプタをお使いいただくと、60 mmケージシステムやSM2ネジ付きミラーマウント移動マウント回転マウントなどに簡単に取り付けられます。付属の固定リングSM2RRは、マウントにねじ込むことでアダプタを位置固定することができます。固定リングにはスパナレンチSPW604、アダプタにはSPW801を使用してネジ込み固定することが可能です。#8-32低頭キャップスクリュ3個と5/64インチ六角レンチは各アダプタに付属しています。

MP508P1
ネジ無しのMP508P1は、上図にあるミラーマウントKS3などのØ75 mm~Ø76.2 mmミラーマウントの内側に収まるサイズです。各アダプタには#8-32標準キャップスクリュ3個と9/64インチ六角レンチが付属しています。

MP508P2/M
MP508P2/Mには、ポスト取付け用に4つのM4タップ穴が付いています。OAPミラーはポストに対して直角の方向を向きます。光学素子の中央からMP508P2/M内のマウントの端までの距離は38.1 mm(1.5インチ)なので、当社のØ25 mmポストなどの固定高さのポストとお使いいただく場合、標準の光軸高さになります。尚、MP508P2/MはØ75 mm~Ø76.2 mmミラーマウントには対応していません。ポスト取付け用に設計されています。各アダプタには#8-32標準キャップスクリュ3個と9/64インチ六角レンチが付属しています。

+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
MP508P2 Support Documentation
MP508P2#8-32タップ穴付きアダプタ、Ø50.8 mm(Ø2インチ)軸外放物面ミラー用(インチ規格)
¥5,331
7-10 Days
+1 数量 資料 型番 - ユニバーサル規格 定価(税抜) 出荷予定日
SM2MP Support Documentation
SM2MPSM2外ネジ付きアダプタ、Ø50.8 mm(Ø2インチ)軸外放物面ミラー用
¥5,657
Today
MP508P1 Support Documentation
MP508P1ネジ切り無しアダプタ、外径Ø76.2 mm(Ø3インチ)、Ø50.8 mm(Ø2インチ)軸外放物面ミラー用
¥5,006
Today
+1 数量 資料 型番 - ミリ規格 定価(税抜) 出荷予定日
MP508P2/M Support Documentation
MP508P2/MM4タップ穴付きアダプタ、Ø50.8 mm(Ø2インチ)軸外放物面ミラー用(ミリ規格)
¥5,331
Today
Back to Top

Ø76.2 mm(Ø3インチ)軸外放物面ミラー取付け用アダプタ

SM1A7 alignment target mounted in SM2MP3 OAP Mirror Adapter
Click to Enlarge

アライメント用ターゲットSM1A7をSM1ネジ付きの内孔に取付けたアダプタSM2MP3(背面側)
OAP Mirror mounted on a post using SM2MP Adapter
Click to Enlarge

アダプタSM2MP3を使用してØ25.4 mポストに取り付けられたØ76.2 mm(Ø3インチ)OAPミラーMPD369V-M01
Off-axis parabolic Mirror Mounted on 6-axis mount using SM2MP Adapter
Click to Enlarge

アダプタSM2MP3を使用して固定ネジ付き6軸キネマティックマウントK6X2に取り付けられたØ76.2 mm(Ø3インチ)OAPミラー
  • Ø76.2 mm(Ø3インチ)OAPミラーへの取付け用に、3本の#8-32脱落防止ネジと1本のアライメント用位置決めピンが付属
  • Ø50 mm~Ø50.8 mm(Ø2インチ)ミラーマウントに取り付けるためのSM2外ネジ
  • 4方向にポスト取り付け可能
  • 中央にコリメートビームに平行なビームを通すための貫通穴
  • アライメント用ターゲットの取付け用にSM1内ネジ付き内孔

Ø76.2 mm(Ø3インチ)軸外放物面ミラー用の取付けアダプタSM2MP3を用いると、当社のネジ無し内孔付きキネマティックミラーマウントに代わる取り付け方法が可能になります。SM2外ネジを用いてØ76.2 mm(Ø3インチ)OAPミラーをSM2内ネジ付き部品に取り付けるのは、機械的に安定な方法です。背面の間隔38.1 mmの2つの穴を用いて、調整機能付きスパナレンチSPW801でアダプタを固定することができます。アダプタSM2MP3にはポスト取付け用に4つの#8-32タップ穴が付いています。これで取付けた場合は、OAPミラーはポストに対して直角方向を向きます。当社では様々なネジアダプタを取り揃えており、その中のM4-#8-32ネジアダプタAP8E4Mを用いると、アダプタSM2MP3をM4ネジ付きポストに取付けることができます。

こちらのアダプタには、Ø76.2 mm(Ø3インチ)OAPミラーの#8-32タップ穴に対応する位置に、3本の#8-32脱落防止ネジが付いています。これらのネジは2 mm六角レンチ(付属していません)で締めることができます。アダプタSM2MP3にはアライメント用のスロットもあり、ミラーを取り付ける際には付属の位置決めピンと組み合わせてご利用いただけます。アダプタSM2MP3の中央にあるØ4 mmの貫通穴は、コリメートビームに平行なビームを通すためのものです。背面にはSM1内ネジ付きの内孔があり、右端の写真のようになどのアライメントディスクSM1A7などのSM1外ネジ付きアライメントツールを取り付けることができます。

+1 数量 資料 型番 - インチ規格 定価(税抜) 出荷予定日
SM2MP3 Support Documentation
SM2MP3Customer Inspired! SM2外ネジ付きアダプタ、Ø76.2 mm(Ø3インチ)軸外放物面ミラー用(インチ規格)
¥10,679
Today