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可変円偏光子


  • Creates Circularly Polarized Output from Arbitrarily Polarized Input
  • Wave Plate can be Rotated to Output Linear or Elliptical Polarization
  • 30 mm Cage and SM1 Lens Tube Compatible

VC5-1064

Cubes Feature an
Engraved Beam Diagram

Related Items


Please Wait
Item #Damage Threshold
VC5-532(/M)2 J/cm2 at 532 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.803 mm
VC5-633(/M)2 J/cm2 at 532 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.803 mm
VC5-780(/M)2 J/cm2 at 810 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.166 mm
VC5-1064(/M)2 J/cm2 at 1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.484 mm
VC5-1550(/M)5 J/cm2 at 1542 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.181 mm
当社では可変円偏光子のビームスプリッタをレーザーライン用のビームスプリッタに置き換える作業を進めており、それにより設計波長における消光比や反射率の性能が向上します。そのためインチ規格とミリ規格の製品仕様が異なっておりますが、詳細は「仕様」タブをご参照ください。

特長

  • 偏光ビームスプリッタと回転式1/4波長板のセット
  • 無偏光もしくはp偏光の入射光から、円偏光、楕円偏光または直線偏光を出力
  • 設計波長は5種類から選択可能:
    • 532 nm
    • 633 nm
    • 780 nm
    • 1064 nm
    • 1550 nm
  • 開口:Ø10 mm
  • Ø25 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)レンズチューブ30 mmケージシステムに対応
  • SM1ネジ付き入力ポートおよびSM05ネジ付き出力ポート

こちらの可変円偏光キューブは、偏光ビームスプリッターキューブと1/4波長板で構成されており、30 mmケージキューブの筐体に収められています。このアセンブリはビームスプリット面に対して無偏光もしくはp偏光を入射したときに、右回りの円偏光を出力するように調整して出荷されています。このキューブは、1/4波長板のロックを外して回転すると偏光コントローラとしても利用でき、円偏光、楕円偏光、直線偏光など様々な偏光状態での出力が可能です(詳細については「偏光制御」タブをご覧ください)。

ミリ規格の可変円偏光子では広帯域ビームスプリッタを使用しており、その消光比は1000:1、1面当たりの平均反射率はARコーティングの波長範囲内でRavg<0.50%です。インチ規格の製品ではレーザーライン用の可変円偏光子を採用しており、設計波長における消光比は3000:1、1面当たりの平均反射率はRavg<0.25%です。

キューブの4つの面にはすべて#4-40タップ穴があり、当社の30 mmケージシステムに取り付けが可能です。さらに、3つの面には、Ø25 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)レンズチューブが取り付け可能なSM1ネジ、出力ポートにはØ12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)レンズチューブが取り付け可能なSM05ネジが付いています。SM05ネジの部分は波長板と一緒に回転しますのでご注意ください。また回転マウントの付いた面以外の面に対しては、カプラCM1-CCを使用してほかのケージキューブを直接接続できます。 底部のM4(または8-32)タップ穴はポスト取付け用です。

当社のすべての30 mmケージキューブ付き光学素子と同様に、こちらの円偏光子はケージロッドとアダプタERSCAを利用してほかのケージキューブに接続することができます。ビームスプリッターキューブはそれぞれケージキューブ内に接着剤で固定されているため、マウントから取り外すことはできません。しかし当社では、様々なキューブ型の光学素子やプリズムを取り付けられる空の30 mmケージキューブもご用意しています。これらの空のキューブの4面にはSM1ネジ付きポートが付いており、異なる面にØ12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)回転マウントを2つまであらかじめ取り付けた状態でご提供することも可能です。キューブに対応する追加のSM1ネジ付きØ12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)回転マウントは別売りとなっています。30 mmケージキューブ付き光学素子については、「マウント済み光学素子ガイド」タブをご覧ください。

ビームスプリッターキューブ、ミリ規格とインチ規格の比較

Item VersionImperialMetric
Extinction Ratioa
Tp/Ts > 3000:1Tp/Ts > 1000:1
Beamsplitter Surface Quality20-10 Scratch-Dig40-20 Scratch-Dig
Reflectance (@ 0° AOI)<0.25% per Surfaceb<0.5% per Surfacec
Mounting Hole8-32 Tapped HoleM4 Tapped Hole
  • 消光比(ER)は、評価する上で十分な偏光比を有する直線偏光を入射したときに得られる、最大透過率の最小透過率に対する比率です。偏光子の透過軸に対して入射光の偏光方向が平行のときに最大透過率が得られ、そこから偏光子を90°回転させると最小透過率が得られます。
  • 設計波長に対する仕様
  • 広帯域コーティングの波長範囲に対する仕様:420~680 nm(VC5-532/MとVC5-633/M)、620~1000 nm(VC5-780/M)、900~1300 nm(VC5-1064/M)ならびに1200~1600 nm(VC5-1550/M)

共通仕様

Item #VC5-532(/M)VC5-633(/M)VC5-780(/M)VC5-1064(/M)VC5-1550(/M)
Design Wavelength532 nm633 nm780 nm1064 nm1550 nm
Beamsplitter
Transmitted Wavefront Errorλ/4 @ 633 nm
Damage Threshold2 J/cm2 at 532 nm,
10 ns, 10 Hz, Ø0.803 mm
2 J/cm2 at 532 nm,
10 ns, 10 Hz, Ø0.803 mm
2 J/cm2 at 810 nm,
10 ns, 10 Hz, Ø0.166 mm
2 J/cm2 at 1064 nm,
10 ns, 10 Hz, Ø0.484 mm
5 J/cm2 at 1542 nm,
10 ns, 10 Hz, Ø0.181 mm
Wave Plate
Retardance Accuracyλ/300 (Typical)
Transmitted Wavefront Errorλ/8 @ 633 nm
Surface Quality20-10 Scratch-Dig
Reflectance<1.00% at Design Wavelength
Assembly
Transmitted Beam Deviationa±10 arcmin
Reflected Beam Deviationa90° ± 20 arcmin
Output Polarization
(Through Waveplate)
λ/4 ± λ/100 at Design Wavelength
Clear ApertureØ10.0 mm
  • 筐体に対する偏差として定義

キューブの前面に取り付けられた回転マウントには1/4波長板が組み込まれています。 このキューブは、出力光が右回りの円偏光になるように回転マウントがアライメントされ、その状態でロックされた状態で出荷されます。 しかし、回転マウント側面にある止めネジ(0.035インチ六角穴付きネジ、六角レンチ付属)が緩むと、波長板が回転し、複数の異なる出力偏光状態を出力してしまいます。 下の表では、工場でアライメントされた右回りの円偏光状態から回転マウントを回転させた状態を示しています。 180°から360°の回転角度については、下記の数字に180°を加えてください。

注:工場では右回りの円偏光出力にアライメントされていますが、回転マウントに刻印された目盛上の読み取り角度はそれぞれの偏光キューブごとに異なります。 波長板を回転させる前に、キューブが右回りの円偏光出力にアライメントされていた読み取り角度(イニシャル角度)を記録してください。下記の偏光状態を発生させるためのガイドになると同時に、工場での初期設定に容易に戻せるようにするためです。

Wave Plate
Rotation
Anglea
Vector DiagramWave Plate
Rotation
Anglea
Vector Diagram
Right-Hand CircularLeft-Hand Circular
0° (Factory
Aligned, See
Note Above)
 Right-Hand Circular Polarization Output90° Right-Hand Circular Polarization Output
EllipticalElliptical
22.5° Right-Hand Circular Polarization Output112.5° Right-Hand Circular Polarization Output
Linear Horizontal (P)Linear Vertical (S)
45° Right-Hand Circular Polarization Output135° Right-Hand Circular Polarization Output
EllipticalElliptical
67.5° Right-Hand Circular Polarization Output157.5° Right-Hand Circular Polarization Output
  • 回転マウントは、工場でアライメントされた右回りの円偏光の設定角度に、所定の回転角を加えて回転させてください。 それぞれの偏光状態を得るための目盛上の読み取り角度設定は、キューブごとに異なります(工場でアライメントされた際の設定に依存)。 さらに詳しい情報については上記写真の上にある注をご覧ください。
Item #Damage Threshold
VC5-532(/M)2 J/cm2 at 532 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.803 mm
VC5-633(/M)2 J/cm2 at 532 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.803 mm
VC5-780(/M)2 J/cm2 at 810 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.166 mm
VC5-1064(/M)2 J/cm2 at 1064 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.484 mm
VC5-1550(/M)5 J/cm2 at 1542 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.181 mm

当社の円偏光キューブの損傷閾値データ

右の仕様は、当社の円偏光キューブの測定値です。こちらの損傷閾値は内蔵されているビームスプリッターキューブによって制限されます。

 

レーザによる損傷閾値について

このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。

テスト方法

当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。

初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。

LIDT metallic mirror
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
LIDT BB1-E02
Example Test Data
Fluence# of Tested LocationsLocations with DamageLocations Without Damage
1.50 J/cm210010
1.75 J/cm210010
2.00 J/cm210010
2.25 J/cm21019
3.00 J/cm21019
5.00 J/cm21091

試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。

CWレーザと長パルスレーザ

光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。

パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。

Linear Power Density Scaling

線形パワー密度におけるLIDTに対するパルス長とスポットサイズ。長パルス~CWでは線形パワー密度はスポットサイズにかかわらず一定です。 このグラフの出典は[1]です。

Intensity Distribution

繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。

ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。

  1. レーザの波長
  2. ビーム径(1/e2)
  3. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
  4. レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)

ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。

ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。

次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。

CW Wavelength Scaling

この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。

パルスレーザ

先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。

パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。

Pulse Durationt < 10-9 s10-9 < t < 10-7 s10-7 < t < 10-4 st > 10-4 s
Damage MechanismAvalanche IonizationDielectric BreakdownDielectric Breakdown or ThermalThermal
Relevant Damage SpecificationN/APulsedPulsed and CWCW

お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。

Energy Density Scaling

エネルギ密度におけるLIDTに対するパルス長&スポットサイズ。短パルスでは、エネルギ密度はスポットサイズにかかわらず一定です。このグラフの出典は[1]です。

  1. レーザの波長
  2. ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
  3. レーザのパルス幅
  4. パルスの繰返周波数(prf)
  5. 実際に使用するビーム径(1/e2 )
  6. ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)

ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。

次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。

Pulse Wavelength Scaling

 

波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。

ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。

次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。

Pulse Length Scaling

お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。

当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。


[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).

レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。

Intensity Distribution
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。

CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。

CW Wavelength Scaling

しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。

アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。

CW Wavelength Scaling

LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。

ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。

Pulse Energy Density

上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。

このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:

Pulse Length Scaling

この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。

ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。

Pulse Wavelength Scaling

スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。

マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。

この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。

30 mmケージキューブ付き光学素子のセレクションガイド

下の表には当社の30 mmケージキューブ付き光学素子全製品のリンクがございます。16 mmケージキューブ付き光学素子については、16 mmケージシステムガイドをご覧ください。

Non-Polarizing BeamsplittersPolarizing BeamsplittersHigh Power Polarizing Beamsplitters
Non-Polarizing Beamsplitter CubePolarizing Beamsplitter CubeHigh-Power Polarizing Beamsplitter Cube
Pellicle BeamsplitterLaser Line Polarizing BeamsplittersCircular Polarizer
Pellicle BeamsplittersLaser Line Polarizing Beamsplitter CubeCircular / Variable Polarizers
Penta PrismsTurning MirrorsVariable Beamsplitters/Attenuators
Penta PrismsTurning MirrorsVariable Beamsplitters / Attenuators

光学素子なしの30 mmケージキューブセレクションガイド

Dichroic Mirror HolderEmpty Compact Cage Cube
Rectangular Dichroic Mirrors and FiltersEmpty Compact 30 mm Cage Cube

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user  (posted 2018-04-11 00:09:17.537)
I would like to have answer on asg's question: asg (posted 2016-07-07 15:03:31.133) Dear Thorlabs, We are designing a setup for which we would like to know if the 30 mm Cage Cube-Mounted Circular Polarizers number VC5-532/M can be used. Here is the Setup we are using: Source of light; Polarizer (parallel polarization); Wave plate (Circular polarization); Sample. We set a detector next to a side output face of the polarizer to measure the intensity which is reflected by the sample. We would like to know if the 30 mm Cage Cube-Mounted Circular Polarizers can reflect ALL light from the sample into the detector without transmitting any light back to the source (through the input face). P-polarized light is incident on the and the Cube-Mounted Circular Polarizers is set to produce circular polarized light. The Circular polarized light is hitting a sample at normal incident and reflected back and pass through the Cube-Mounted Circular Polarizers again. The question is how does the light leave the Cube-Mounted Circular Polarizers after it second entry? Regards, Astel GUISSE
nbayconich  (posted 2018-04-12 01:31:44.0)
Thank you for your feedback. The cube will have a transmission and reflection related to its input polarization state, so unless the light re-entering the cube is 100% S polarization state, there will be a component transmitted, and not all of it will be reflected. In other words Say your input polarization at the PBS cube is 100% P polarized and your fast axis of your quarter waveplate is aligned at 45° relative to the polarization plane of your P polarized source, light passing through the quarter waveplate will turn into circularly polarized light and then upon reflection will undergo a 180° phase shift change the handedness of the circular polarization. After passing through the quarter waveplate again the Circularly polarized light will change back to linearly polarized light but this time it should be S polarized causing the returning beam to be reflected off of the Polarizing beam splitter cube. If your quarter waveplate is not aligned exactly you may create an elliptical state that would cause some transmission and reflection.
asg  (posted 2016-07-07 15:03:31.133)
Dear Thorlabs, We are designing a setup for which we would like to know if the 30 mm Cage Cube-Mounted Circular Polarizers number VC5-532/M can be used. Here is the Setup we are using: Source of light; Polarizer (parallel polarization); Wave plate (Circular polarization); Sample. We set a detector next to a side output face of the polarizer to measure the intensity which is reflected by the sample. We would like to know if the 30 mm Cage Cube-Mounted Circular Polarizers can reflect ALL light from the sample into the detector without transmitting any light back to the source (through the input face). P-polarized light is incident on the and the Cube-Mounted Circular Polarizers is set to produce circular polarized light. The Circular polarized light is hitting a sample at normal incident and reflected back and pass through the Cube-Mounted Circular Polarizers again. The question is how does the light leave the Cube-Mounted Circular Polarizers after it second entry? Regards, Astel GUISSE
olivier  (posted 2015-09-22 16:49:14.52)
Thank you Bweh for your answer. Actually, my goal was to perform a test of calibration of my polarimeter using the circular polarizer. When I read that the circular polarizer is prealigned so that the outputted light has a right-handed circular polarization, I am expecting to measure V = +1 with the polarimeter. But instead of V= +1, I have measured V= -0.57 ! How can I re-aligned correctly the quarter-wave plate of the circular polarizer? Do I have to send it back to the factory? Thank you.
besembeson  (posted 2015-09-28 11:00:00.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: Thanks for the follow-up. We will check the rest of our stock items to ensure that the output is as expected. You can optimize the alignment by rotating the quarter waveplate that adjusts the orientation of the p-polarized transmission through beamsplitter relative to the waveplate's principal plane while monitoring that Stokes parameter using a polarimeter. An un-polarized or a p-polarized source at the correct wavelength should be okay. You may also send this to us to re-align. I will follow-up with you.
olivier.poch  (posted 2015-09-22 11:15:02.03)
Dear Sir or Madame, In the "Polarization Control" section it is stated that "The cubes are shipped with the rotation mount prealigned and locked so that the outputted light has a right-handed, circular polarization". What is the guarantee on this factory calibration? Using a Stokes Polarimeter, I have measured the polarization of the light produced by a randomly polarized 633 nm laser when it goes through the circular polarizer still locked at factory position. I have measured a V = -0.57308 +/- 0.00066. Thank you.
besembeson  (posted 2015-09-22 08:12:14.0)
Response from Bweh at Thorlabs USA: Thanks for your feedback. The alignment that we do in the factory is more of a coarse alignment and markings are for reference. This can indeed be optimized with a polarimeter like you have measured for your application.
dietrich  (posted 2013-11-28 06:39:11.9)
Dear Madame or Sir, could you please provide me with a solution to obtain circular polarization for a 976nm/150mW CW Single Mode Laser? Kind Regards Philipp Dietrich
tcohen  (posted 2013-12-05 02:54:15.0)
Response from Tim at Thorlabs: Thanks for your request. We will contact you via email with a quote.

当社ではビームを強度比や偏光に基づいて分岐する、様々なタイプのビームスプリッタを豊富にラインナップしています。フォームファクタの異なるものも多少ありますが、ペリクルや複屈折性結晶なども含めて、プレート型やキューブ型のビームスプリッタをご提供しております。ビームスプリッタの多くはマウント付きまたはマウント無しで取り揃えています。下記のリストでは当社のビームスプリッタの全ラインナップがご覧いただけます。 各項目のMore [+]をクリックすると、ご用意しているビームスプリッタの種類、波長、分岐比もしくは消光比、透過率、サイズをご確認いただけます。

偏光無依存型ビームスプリッタ

プレート型ビームスプリッタ
キューブ型ビームスプリッタ
ペリクルビームスプリッタ
  • 特に記載がない限り入射角は45°

偏光ビームスプリッタ

プレート型ビームスプリッタ
キューブ型ビームスプリッタ
複屈折性結晶ビームスプリッタ
  • 保護用筐体、ネジ切り無しリング、または偏光軸が表示されたシリンダにマウント済み
  • マウント無しの製品、保護用筐体または偏光軸が表示されたネジ切り無しシリンダにマウント済みの製品をご提供

その他のビームスプリッタ

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