増幅機構付きピエゾステージ、顕微鏡スライド用
- High-Precision Z-Axis Translation with 2 nm Resolution (Open Loop)
- Travel Range: 1100 µm in Open Loop; 800 µm in Closed Loop
- Slim, Low-Profile Slide Holder and Stage
- Ideal for Z-Stack Image Acquisition
LPSA1
Microscope Slide Holder
(Slide not Included)
Application Idea
The LPS710E(/M) can be used to scan slides using a Cerna® microscope.
LPS710E
Piezo Scanning Stage
(Included Controller Not Shown)
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Cerna®顕微鏡と組み合わせて使用するために高剛性スタンド MP10/Mに取り付けられたステージLPS710E(/M)とスライドホルダLPSA1(/M)
LPS710E(/M) Key Specificationsa | ||
---|---|---|
Drive Voltage Range (Max) | -25 V to 150 V | |
Travel | Open Loop | 1100 µm ± 10% |
Closed Loop | 800 µm | |
Resolution | Open Loop | 2 nm |
Closed Loop | 6 nm | |
Accuracy | Closed Loop | ±0.06% (Over Full Travel Range) |
Bidirectional Repeatability | Closed Loop | ±0.03% (Over Full Travel Range) |
Angular Error | Closed Loop | ±40 µrad (Over Full Travel Range) |
Maximum Loadb | 300 g (0.66 lbs) | |
Outer Dimensions (L x W x H) | 130 mm x 28 mm x 30 mm (5.1" x 1.1" x 1.2") |
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LPS710(/M)への取り付け後は、顕微鏡用スライドはスプリングプランジャでLPSA1(/M)上に固定してください。
特長
- 長距離のZ軸移動
- 開ループ時:1100 µm
- 閉ループ時:800 µm
- 精密コントローラと静電容量型フィードバックセンサの組み合わせによる高分解能な位置決め
- 開ループ時の分解能:2 nm
- 閉ループ時の分解能:6 nm
- ホルダが固定可能なスライド:長さ73.1 mm~76.5 mm、厚さ1.4 mm以下、幅25.4 mm以下
- Kinesis®インターフェイス、ThorImage®LSとの統合、外部電圧による制御
増幅機構付きピエゾステージLPS710E/Mは、コンパクトで設置面積も小さいですが、顕微鏡スライドの精密な焦点調整用としてZ軸方向の長距離移動が可能です。サブミクロンの再現性、ナノメートルレベルの位置決め分解能、低角度偏差、そしてミリ秒レベルの高速な応答と整定時間が特長です。顕微鏡用スライドホルダLPSA1/Mと組み合わせて使用すると、共焦点レーザ走査型顕微鏡など、感度の高い試料位置の調整やセクショニング(断層像)が必要なイメージング手法に適したステージとなります。こちらのステージは透過照明には対応しません。
ステージは硬化スチール製のフレクシャ構造内に納められた多段チップ型ピエゾアクチュエータによって駆動されます。このフレクシャ構造はピエゾアクチュエータにプリロードを与えると共に、その変位量を増幅します。閉ループで制御すると位置決め精度が高くなり、ヒステリシスも小さくなりますが、最大変位量は800 µmになります。一方、開ループで動作させた時の最大変位量はで1100 µmです。内蔵の静電容量型フィードバックセンサと当社の高精密ピエゾコントローラにより、閉ループ動作での分解能は6 nmとなり、短期および長期のドリフトをアクティブ補償します。開ループで使用する時は、コントローラからステージ位置を2 nmの分解能で読み取ることができます。ユニットの側面にある矢印の刻印は移動方向を示しています。ピエゾデバイスの構造や動作の詳細については「ピエゾ素子のチュートリアル」をご覧ください。
スライドホルダLPSA1/Mは、2つのキャップスクリュ(皿ネジ)を使用してLPS710E/M上の取付け面(21.0 mm x 21.0 mm)に取り付けます。取付け面には深さ4.8 mmのM3取付け穴(止まり穴)が4つあり、スライドホルダを直交する2方向のどちら向きにも取り付けられます。スライドホルダは顕微鏡スライドやテストターゲットを取り付けることができますが、そのほかにも長さが73.1 mm~76.5 mmで、厚さが1.4 mm以下、幅が25.4 mm以下の長方形の光学部品であれば取り付け可能です。スライドは赤いスプリングプランジャで固定されます。
ステージには、スライドホルダのほかにØ7 mm光学マウントやその他のM3ネジ付き部品を固定することができます。ステージの底面にはM6キャップスクリュ用のスロットが2つ、M4キャップスクリュ用のスロットが4つあり、ステージを当社の高剛性スタンドや可動プラットフォームなど顕微鏡を使用するためのステージやブレッドボード、あるいは直接光学テーブルに固定するのにご使用いただけます。さらにステージの底面と側面にはM3取付け穴が2つずつあり、当社のミニシリーズ部品を用いてステージを固定することもできます。
ステージは、最高の精度が得られるよう、個別のステージ用に工場で校正されたピエゾコントローラと共に出荷されます。従ってピエゾステージを別のコントローラで操作することはお勧めしていません。ピエゾ制御は、付属のKinesis GUI、ThorImage®LS画像取得ソフトウェア、外部からの制御電圧などで行うことができます。詳細については「ソフトウェア」のタブをご参照ください。コントローラにはPC制御用のUSBおよびRS-232インターフェイス、正弦波、鋸波、矩形波の駆動信号用のBNC入力端子、スキャナ内蔵の静電容量センサからの位置フィードバック信号またはピエゾ駆動電圧に比例した信号を出力するためのBNC出力端子用のコネクタが付いています。また、DB15コネクタからは外部機器との同期用に使用できる信号を出力します。
Piezo Stage Specifications | |
---|---|
Open-Loop Travel Range (-25 V to 150 V) | 1100 µm ± 10% |
Closed-Loop Travel Range | 800 µm |
Open-Loop Resolution | 2 nm |
Closed-Loop Resolution | 6 nm |
Maximum Loada | 300 g (0.66 lbs) |
Feedback Transducer Type | Capacitive |
Resonant Frequency (15 g Load) | Primary: 185 Hz ± 15% Secondary: 115 Hz ± 15% |
Pull Force (Increasing Voltage) | 55 N ±15% |
Push Force (Decreasing Voltage) | 45 N ±15% |
Accuracy (Closed Loop - Over Full Travel Range) | ±0.06% |
Bidirectional Repeatability (Closed Loop - Over Full Travel Range) | ±0.03% |
Angular Error (Closed Loop - Over Full Travel Range) | ±40 µrad |
Stiffness | 0.1 N/µm ±20% |
Capacitance | 16 µF ± 15% |
Cable Length | 2 m (6' 7") |
Connector | Male 15-Way Mixed Signal Combination D-Sub |
Dimensionsb | 130 mm x 28 mm x 30 mm (5.1" x 1.1" x 1.2") |
Dimensions (Excluding Mounting Plate) | 130 mm x 28 mm x 28.5 mm (5.1" x 1.1" x 1.12") |
Weightc | 180 g (0.40 lbs) |
Operating Temperature Range | 5 to 40 °C |
Controller Specifications | ||
---|---|---|
Piezoelectric Output | ||
Drive Voltage Range | -25 V to +150 V | |
Drive Voltage Stability | 100 ppm over 24 Hours (After 30-Minute Warm-Up) | |
Drive Voltage Noise | <0.5 mV (RMS)a | |
Output Current | 150 mA | |
External Input (BNC) | ||
Input Voltage Rangeb | -10 V to +10 V | |
Input Voltage for Full Range | 10 V DC ± 2% | |
Input Impedance | 10 kΩ | |
Absolute Maximum Input Voltage | ±20 VDC | |
External Output (BNC) | ||
Output Voltage Range | 0 V to +10 V Nominal for Full Range (Output can Swing Negative in Certain Scenarios) | |
Output Impedance | 10 kΩ (Minimum) | |
Physical Specifications | ||
Input Powerc | Input Voltage | 24 VDC ± 5% |
Input Current | <2 A | |
Dimensions | 205.0 mm x 147.0 mm x 68.3 mm (8.07" x 5.79" x 2.69") | |
Weight | 1.65 kg (3.63 lbs) | |
Operating Temperature Range | 5 to 40 °C |
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ピエゾステージLPS710Eのターゲット位置における位置確度。こちらの試験ではステージは閉ループで動作しています。ターゲット位置が設定され、位置誤差が測定されます。順方向ならびに逆方向のどちらの移動も測定されています。 データの取得にはRenishaw社のレーザ干渉計XL-80を使用しました。
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ピエゾステージLPS710Eの駆動電圧に対する変位です。これらの試験ではまず電圧を0 Vから150 Vまで上げ、その後-25 Vまで下げてから0 Vに戻しました。ヒステリシスにより、初期位置と最終位置には若干のずれがあります。 データの取得にはRenishaw社のレーザ干渉計XL-80を使用しました。
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ピエゾステージLPS710Eの共振周波数の負荷に対する依存を表しています。直線方向の共振(Linear、赤色)は、取り付けた負荷が上部の取付け穴に対し対称、または「軸上」にあるときに発生します。角度方向の共振(Angular、青色)は、取り付けた負荷が上部の取付け穴に対し非対称、または「軸外」にあるときに発生します。 角度方向の共振モードを最小化するために、負荷の質量中心をできるだけ上部の取付け穴の近くに保持してください。
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LPS710Eの移動特性を経時的に測定しました。こちらの試験では、ステージを0.1 µmの間隔でジョグに設定して制御しました。ステージは閉ループ、移動の中間附近(400 µm)で動作しており、負荷は14 gです。データの取得にはRenishaw社のレーザ干渉計XL-80を使用しました。
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ThorImage®LSのCapture Setup(画像取り込み設定)タブ内のZ制御パネル
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ThorImageLSのCapture(画像取り込み)タブ内のFast Zパネル
このステージは、付属のKinesis® GUI、Bergamo® IIIおよび共焦点顕微鏡用ソフトウェアThorImage®LSで操作できますが、そのほか外部制御電圧で駆動することもできます。さらに、DB15コネクタからは、外部機器との同期に使用可能な信号を出力することができます。Kinesisによる制御についての詳細は、マニュアルをご参照ください。
開ループ動作と閉ループ動作
このステージの位置制御モードには、開ループと閉ループの2種類のモードがあります。開ループ動作では1100 µm ± 10%の範囲で移動させることができ、ユーザはピエゾの駆動電圧(V)を制御します。印加された電圧により、ステージにはそれに対応する変位量が現れます。ピエゾ素子の変位量は印加電圧に対して直線的には変化せず、非線形性とヒステリシスを示します。従って、印加電圧を調整するだけで単純にステージの位置を調整することはできません。開ループ動作では、ステージの変位量はコントローラと内蔵されているフィードバック用の静電容量センサを用いて測定され、その分解能は2 nmです。
閉ループ動作では、ユーザは800 µmの移動範囲内で、ステージの変位量(µm)を直接制御できます。このモードでは、ステージの変位量は内蔵されているフィードバック用の静電容量センサにより測定され、その分解能は6 nmです。
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Kinesis® GUIパネル
Kinesis GUI
Kinesis GUIは、開ループおよび閉ループの両方の動作をサポートします。ピエゾ駆動電圧またはステージの変位量を直接入力したり、ユーザが定義した固定量を増減させたりすることができます。
また、GUIでPID定数を手動調整することも可能です。初期設定で安定に動作するように設計されていますが、実験に使用される個別の物体の質量(負荷)に合わせて、PID定数やノッチフィルタを手動で微調整できます。そうすることで、物体の設定位置に対するオーバーシュートやリンギングを低減することができます。
左のスクリーンショットをご参照ください。
イメージ取得用ソフトウェア ThorImageLS
ThorImageLSは、閉ループ動作をサポートしています。このソフトウェアでは、ステージの動作を当社のBergamo IIや共焦点顕微鏡と同じインターフェイスから制御できるため、実験システムを大幅に簡素化できます。ステージの制御は、Capture Setup(画像取り込み設定)およびCapture(画像取り込み)の両方のタブで行うことができて便利です。右のスクリーンショットをご参照ください。
ソフトウェアThorImageLSはKinesis GUIと連動して動作します。そのため、ステージを制御する前に、IO Control Modeの設定を「Software + External BNC」にする必要があります。
外部電圧制御
このモードでは、ステージの開ループおよび閉ループの両方の動作をサポートします。外部からの制御電圧は、コントローラのBNCコネクタを介して入力します。入力電圧によって決定される駆動電圧またはステージの変位量は、GUIで設定された値に加算されます。加算された電圧値が-25 V~+150 V の駆動電圧範囲を超える場合は、出力される電圧はこの駆動電圧範囲を超えないように制限されます。
外部入力用のBNCコネクタには、一般的に正弦波、鋸波または矩形波の駆動信号が入力されます。入力できる信号の最大周波数は、これらの波形に依存します。大きな周期波形(総変位量>200 µmの正弦波)の場合、推奨される駆動周波数は以下のようになります。
- 50 g以下の負荷: 40 Hz以下
- 50 g~150 gの負荷: 30 Hz以下
- 150 g~300 gの負荷: 20 Hz以下
ステップサイズ50 µm以下の階段波形の場合、ステップ間の最小時間間隔は一般的な整定時間である25 msになります。
DB15コネクタ
光刺激、電気生理学、オプトジェネティクスなどのアプリケーション用として、コントローラ上のDB15コネクタから複数の電気信号を出力することができます。それらの信号を用いて、ピエゾステージの動作を、多光子イメージング用レーザやパッチクランプ電極、あるいはLED光源などの他の装置と同期させることができます。このコネクタの詳細は、Kinesisのマニュアル(PDFリンク)のAppendix A.2に記載されています。
ピエゾコントローラのピン配列
ステージコネクタ
Pin | Description | Pin | Description |
---|---|---|---|
1 | HV Ground (Return) | 8 | HV Ground (Return) |
2 | Not Used | 9 | Not Used |
3 | Not Used | 10 | Stage IDb |
4 | Sine Wave Drive Output | 11 | Low Voltage Ground |
5 | Not Used | 12 | Low Voltage Ground |
6 | +15 V (Preamp Supply)a | 13 | Piezo ID (Legacy Stages)b |
7 | Low Voltage Ground | 14 | Position Sense Input (Strain Gauge) |
Coaxial Male | Position Sense Input (Capacitive) | 15 | -15 V (Preamp Supply)a |
Coaxial Female | HV Output |
ユーザーコネクタa
メス型 DB15
Pin | Description | Return | Pin | Description | Return |
---|---|---|---|---|---|
1 | Digital Output 1 | 5, 9, 10 | 9 | Digital Ground | - |
2 | Digital Output 2 | 5, 9, 10 | 10 | Digital Ground | - |
3 | Digital Output 3 | 5, 9, 10 | 11 | For Future Use (Trigger Out) | 5, 9, 10 |
4 | Digital Output 4 | 5, 9, 10 | 12 | For Future Use (Trigger In)b | 5, 9, 10 |
5 | Digital Ground | - | 13 | Digital Input 4 | 5, 9, 10 |
6 | Digital Input 1 | 5, 9, 10 | 14 | 5 V Supply Output | 5, 9, 10 |
7 | Digital Input 2 | 5, 9, 10 | 15 | 5 V Supply Output | 5, 9, 10 |
8 | Digital Input 3 | 5, 9, 10 |
RS-232を介したPC制御
オス型 DB9
Pin | Description | Pin | Description |
---|---|---|---|
1 | Not Connected | 6 | Not Connected |
2 | RX (Controller Input) | 7 | Not Connected |
3 | TX (Controller Output) | 8 | Not Connected |
4 | Not Connected | 9 | Not Connected |
5 | Ground |
USBを介したPC制御
USB B型(メス型)
外部入力
BNC メス型
入力電圧: -10 V to +10 V
入力インピーダンス: 10 kΩ
外部出力
BNC メス型
出力電圧: 0 V to +10 V
最小推奨出力インピーダンス: 10 kΩ
ジョイスティックコネクタ
メス型ミニDIN
Pin | Description | Pin | Description |
---|---|---|---|
1 | RX (Controller Input) | 4 | +5 V, 100 mA Supply for Joystick |
2 | Ground | 5 | TX (Controller Output) |
3 | Ground | 6 | Ground |
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LPS710E(/M)に付属するアイテム(写真には北米対応の電源ケーブルが表示されていますが、日本では日本国内用の電源ケーブルになります。)
LPS710E/Mには以下のアイテムが含まれます。
- ステージLPS710/M
- ピエゾコントローラPPC001
- 電源と電源ケーブル(日本国内用)
- PC接続用USBケーブル
- ステージほかすべてのオプションアクセサリ用スロット付き収納ケース
顕微鏡用スライドホルダ、ミラーマウントは別売りです。ステージLPS710/Mを収納する箱には顕微鏡用スライドホルダLPSA1/MとミラーマウントLPSA5/M用の収納部もあります。
Posted Comments: | |
Songyun Gu
 (posted 2023-12-11 22:17:58.33) For the product LPSA1, I am wondering if you could make one with clear apeture? Maybe it can be in round shape and leave a blank hole in the middle while keeping the clamping mechanism. Thx! Piotr Sosinowski
 (posted 2023-01-17 19:05:29.653) Dir Sirs,
I have a problem with PPC001 Piezo Controller. The controller has overvoltaged. Despite the replacement of obviously burnt out elements, the device still does not start. Can I count on help with the repair? Is it possible to share the electronic diagram so that I can repair it myself. Is only repair by your service possible. How much would the repair cost? I will be grateful for your help do'neill
 (posted 2023-01-18 10:13:21.0) Response from Daniel at Thorlabs: I am sorry to hear this. We would not recommend you repair these yourself. I will reach out to you directly to discuss troubleshooting and your repair. |