液晶チューナブルバンドパスフィルター
- Tunable Bandpass Filters for Visible or NIR Ranges
- Ideal for Multispectral and Hyperspectral Imaging
- Available with Fixed or Selectable Bandwidth
KURIOS-VB1
Variable Bandwidth, Ø20 mm CA
Application Idea
Thorlabs' CM401 Hyperspectral Imaging System Includes the
KURIOS-VB1 Tunable Filter and Cerna® Microscopy Platform
(See Application Ideas Tab for Details)
KURIOS-WL1
Fixed Bandwidth, Ø35 mm CA
Kurios® Controller
Included with Each Model
Please Wait
Click to Enlarge
KURIOS-WB1で取得した根細胞のハイパースペクトル画像。2つのグラフは矢印で示している領域のサンプルスペクトルです。この測定に関する詳細は「使用例」のタブをご覧ください。
Click to Enlarge
フィルターヘッドの背面は前面と同じ取り付け機構になっております。出射偏光は入射偏光に対し90°回転します。
Click to Enlarge
フィルターヘッドの前面にはSM1とSM2内ネジ、ケージシステム取り付け用#4-40タップ穴が4つ、そして透過軸方向の刻印があります。
特長
- シーケンスがプログラム可能なチューナブル光学フィルタ
- 付属のコントローラで、前面パネルからのローカル制御と、BNCとUSBを介したリモート制御が可能
- ソフトウェアとSDKが付属(詳細は「ソフトウェア」のタブをご参照ください)
- 長期安定性を実現する温度制御機能付きヘッド
- 開口はØ20 mmまたはØ35 mm
- 様々な取付けオプション
液晶チューナブルバンドパスフィルタKurios®は、420~730 nm、430~730 nmまたは650~1100 nmの範囲で中心波長を連続的にチューニングします。ほとんどのKuriosモデルは、中心波長に対して帯域幅が固定されています。一方、KURIOS-VB1/Mは、帯域幅を狭帯域、中帯域、広帯域(Narrow、Medium、Wide)から選択可能です。切り替え時間は、初期波長ならびに最終波長、そしてKuriosの設定帯域幅(型番-VB1/Mのみ)によって異なります。詳しくは下表内のプロット図をご覧ください。
付属のコントローラはトリガ入力、トリガ出力そしてアナログ入力の機能を備えており、Kuriosのチューナブルバンドパスフィルタは右の画像でご覧いただけるようなマルチスペクトルあるいはハイパースペクトルイメージングに適した製品です。例えばモノクロサイエンティフィックCCDカメラと併せて画像を取得すると、カラーCCDカメラとBayerフィルターモザイクを使用したときよりも正確な色彩表現が可能になります。この技術は真のスペクトルイメージングを生成するので、ほかでは検知が不可能なスペクトル上の特長も明らかにすることができます。当社のKuriosチューナブルフィルタとCCDカメラは、カスタム顕微鏡の構築をサポートするモジュール式のCerna®顕微鏡プラットフォームに対応します。完成されたCernaベースのハイパースペクトルイメージングシステムについてはCM401をご覧ください。こちらにはチューナブルフィルタKURIOS-VB1(/M)およびCCDカメラが付属します。
Kuriosフィルタは、LoytフィルタやSolcフィルタのように、液晶セルを偏光素子で挟んで構成しています。この設計により高速かつ振動のないチューニングが可能です。動作をさらに安定させるために、フィルターヘッドは閉ループの温度制御を行っています。フィルターヘッドのLEDが赤色のときはヘッドがウォーミングアップ中であることを示しており、使用可能になると緑色になります。
付属のコントローラによる波長制御
コントローラの前面パネルからは、中心波長の手動制御と、「制御」タブで説明しているようなプログラム可能な切り替えシーケンスが実行できます。また、コントローラに付いている3つのBNCコネクタ端子(Trigger In、Trigger Out、Analog In)により、サイエンティフィックカメラやモーションコントロールステージなど幅広い種類のデバイスとKuriosを同期させることが可能です。Kuriosはすべて工場で校正済みです。またお客様がご自身のシステムをフィルタに対して最適化できるよう、切り替え時間をプロットしたマップとともに発送いたします。
Trigger Inのコネクタでは、他のデバイスからのTTL信号でKuriosを制御します。例えばKuriosをサイエンティフィックカメラに同期させて使用する場合、カメラが画像を取得したらすぐにシーケンスを次に進め、フィルタの波長を切り替えることができます。 Kuriosは5 VのTTL信号の立ち下がりエッジでトリガがかかります。
Trigger Outコネクタは、校正済みのフィルタ切り替え時間と同じ間隔でTTL信号を出力します。この信号を例えば切り替え時間のモニタに使用したり、切り替えと同時、または切り替え後に続いてイメージングやシャッタなどのトリガに使用したりすることもできます。
Analog Inコネクタは、外部電圧源からの0~5 Vの信号で中心波長を設定し、中心波長の実際の変更は次に続く内部または外部トリガで行います。0 Vは最小波長の420 nm、430 nm、または650 nmに、5 Vは最大波長の730 nmまたは1100 nmに対応します。詳細は「制御」タブをご参照ください。
Kuriosのシーケンスプリロード機能は、前面パネル、付属のGUIならびにコマンドラインインターフェイスから操作可能で、波長のシーケンスを(最大1024個)定義できます。内部または外部トリガでシーケンスにおける次の波長に切り替えます。この機能を例えばTrigger OutならびにTrigger Inコネクタと組み合わせて使用すれば、各波長の切り替え終了時にカメラにトリガ信号を送り、画像取得後はカメラからトリガ信号を受信することができます。シーケンスはコントローラ内の不揮発性メモリに保存されるため、GUIソフトウェアを終了しても、USBケーブルを抜いても、プリロードシーケンスが消失することはありません。ただし、コントローラの電源をオフにすると不揮発性メモリはリセットされます。
コントローラの前面についているBandwidthボタンは、コントローラを様々な動作モードに切り替えます。KURIOS-VB1/Mでは、Bandwidthボタンは、Narrow(狭帯域)、Medium(中帯域)、Wide(広帯域)の3つの選択可能な帯域幅とBlackに切り替え可能です。固定帯域幅のモデルではBandwidthボタンは固定の帯域幅(選択肢1つのみ)とBlackモードに切り替え可能です。
透過ならびに偏光
Kuriosフィルタ内の液晶光学素子は伝搬方向に依存しないので、どちらの向きからでも入射可能です。フィルターヘッドの第1素子は直線偏光子で、両面ともに透過光の偏光方向を示す白い線が描かれています(右上の写真をご覧ください)。透過率を最大にするためには、入射ビームを直線偏光とし、この偏光軸にアライメントしてください。なお、KuriosフィルタはLoytフィルタやSolcフィルタと同様の構造で、偏光軸はフィルターヘッド内で90°回転します。帯域外の波長でスペックに示された光減衰を得るには、入射ビームをよくコリメートしてください。これはフィルターヘッドの視野範囲が±6°であるためです。
KURIOS-WB1/M、KURIOS-WL1/M、KURIOS-XL1/M、KURIOS-VB1/Mには、可視域の波長用にレンズチューブマウント付きの750 nmプレミアムショートパスフィルタが付属しています。過度な赤外光からフィルターヘッドを保護するために、このフィルタの使用を推奨しています。
取付けオプション
チューナブルフィルタは、筐体側面にある3つのM4タップ穴のうちの1つを使用してポストに取り付けることができます。また、筐体の前面ならびに背面には4つのタップ穴が付いており、モデルにより当社の30 mmまたは60 mmのケージシステムに対応します。筐体の前面ならびに背面にはSM1またはSM2の内ネジが付いており、このネジにより、それぞれØ25 mm~Ø25.4 mm(Ø1インチ)、 Ø50 mm~Ø50.8 mm(Ø2インチ)のレンズチューブに取付けられます。フィルタ KURIOS-WB1/M、KURIOS-XE2/M、KURIOS-VB1/Mをカメラに取り付ける場合には、適切なレンズチューブとSM1外ネジ&Cマウント外ネジ付きアダプタSM1A39をお使いください。
Fixed Bandwidth Tunable Filters | |||||
---|---|---|---|---|---|
Item # | KURIOS-WB1(/M) | KURIOS-WL1(/M) | KURIOS-XL1(/M) | KURIOS-XE2(/M) | |
Wavelength Range | 420 - 730 nm | 430 - 730 nm | 650 - 1100 nm | ||
Bandwidth (FWHM)a | 35 nm at 550 nm | 10 nm at 550 nm | 17 nm at 850 nm | ||
Switching Speedb | < 40 ms | < 50 ms | < 70 ms | < 250 ms | |
Clear Aperture | Ø20 mm | Ø35 mm | Ø35 mm | Ø20 mm | |
Polarized Transmissionc | 45% at 550 nm | 17% at 550 nm | 44% at 850 nm | ||
Out-of-Band Blocking | OD > 2 | ||||
Minimum Incremental Step Size | 1 nm | ||||
Tuning Accuracy | ±FWHM/10 | ||||
Angle of Incidence (Field of View) | ±6° | ||||
Wavelength Uniformity | FWHM/8 over Clear Aperture | FWHM/4 over Clear Aperture | |||
Damage Threshold | Pulsed (ns) | 0.1 J/cm2 | 0.1 J/cm2 (810 nm, 7.2 ns, 10 Hz, Ø0.216 mm) | ||
Pulsed (fs) | 0.02 J/cm2 (532 nm, 76 Hz, 100 fs, Ø162 µm) | 0.006 J/cm2 (800 nm, 100 Hz, 36.4 fs, Ø189 µm) | |||
CW | 0.8 W/cmd (532 nm, Ø0.471 mm) | - | |||
Filter Head Dimensions | 52.6 mm x 52.6 mm x 48.5 mm (2.07" x 2.07" x 1.91") | 79.0 mm x 79.0 mm x 39.5 mm (3.11" x 3.11" x 1.56") | 79.0 mm x 79.0 mm x 60.5 mm (3.11" x 3.11" x 2.38") | 52.6 mm x 52.6 mm x 87.5 mm (2.07" x 2.07" x 3.44") | |
Filter Head Front/Rear Threading | SM1 (1.035"-40) Internal Threads | SM2 (2.035"-40) Internal Threads | SM1 (1.035"-40) Internal Threads | ||
Filter Head Mounting Options | 8-32 (M4) Tap for Post Mounting (3 Places) 4-40 Taps for Cage System | ||||
Operating Temperature | 0 to 40 °C | ||||
Storage Temperature | -15 to 65 °C |
Selectable Bandwidth Tunable Filter | ||
---|---|---|
Item # | KURIOS-VB1(/M) | |
Wavelength Range | 420 - 730 nm | |
Bandwidth, CWL = 550 nma | Narrow: 10 nm FWHM Medium: 18 nm FWHM Wide: 32 nm FWHM | |
Switching Speedb | Narrow: < 230 ms Medium: < 150 ms Wide: < 100 ms | |
Clear Aperture | Ø20 mm | |
Polarized Transmission, CWL = 550 nmc | Narrow: 13% Medium: 17% Wide: 20% | |
Out-of-Band Blocking | OD > 2 | |
Minimum Incremental Step Size | 1 nm | |
Tuning Accuracy | ±FWHM/10 | |
Angle of Incidence (Field of View) | ±6° | |
Wavelength Uniformity | FWHM/4 over Clear Aperture | |
Damage Threshold | Pulsed (ns) | 0.1 J/cm2 |
Pulsed (fs) | 0.02 J/cm2 (532 nm, 76 Hz, 100 fs, Ø162 µm) | |
CW | 0.8 W/cmd (532 nm, Ø0.471 mm) | |
Filter Head Dimensions | 52.6 mm × 52.6 mm × 78.5 mm (2.07" × 2.07" × 3.09") | |
Filter Head Front/Rear Threading | SM1 (1.035"-40) Internal Threads | |
Filter Head Mounting Options | 8-32 (M4) Tap for Post Mounting (3 Places) 4-40 Taps for Cage System | |
Operating Temperature | 0 to 40 °C | |
Storage Temperature | -15 to 65 °C |
Kurios®のチューナブルバンドパスフィルタには、中心波長を制御する動作モードが3つあります。マニュアル、シーケンス、そしてアナログモードです。そのほかビームブロックモード(「ブラックモード」)があります。動作の詳細についてはマニュアルをご覧ください。
Click to Enlarge
KURIOS-WB1(/M)コントローラの前面パネル。マニュアルモードに設定されています。
Click to Enlarge
帯域幅が選択可能なバンドパスチューナブルフィルタKURIOS-VB1(/M)を接続したときのソフトウェアのメイン画面(KURIOS-WB1(/M)またはKURIOS-WL1(/M)を接続した場合は「Narrow」および「Medium」のボタンがグレーアウトとなり、KURIOS-XL(/M)またはKURIOS-XE2(/M)を接続した場合は「Medium」および「Wide」のボタンがグレーアウトとなります)。
マニュアルモード
マニュアルモードではコマンドを送信すると、中心波長は直ちに設定されます。このコマンドは以下のいずれかの方法で発信されます。
- Kurios前面パネル(右の写真参照)にある波長ノブを回す
- ソフトウェアインターフェイスの波長スライダを使用する(右下スクリーンショット参照)
- ソフトウェアインターフェイスに所望の波長を入力する、または
- シリアルコマンドを送信する
Kuriosコントローラは、電源をオンにしたときには、初期設定のマニュアルモードになります。コントローラがマニュアルモードになっていない場合、以下のいずれかの方法でマニュアルモードにできます。
- 前面パネル(右の写真参照)に「MANUAL」と表示されるまでコントローラのModeボタンを繰り返し押す
- ソフトウェアインターフェイスで「Manual」を押す(右下スクリーンショット参照)、または
- シリアルコマンドを送信する
帯域幅(型番KURIOS-VB1/Mのみ)
帯域幅が選択可能なバンドパスチューナブルフィルタKURIOS-VB1/Mの場合、以下のいずれかの方法で帯域幅(Narrow、MediumまたはWide)を設定できます。
- 前面パネルに「NARROW」、「MEDIUM」または「WIDE」と表示されるまでコントローラのBandwidthボタンを繰り返し押す
- ソフトウェアインターフェイスで「NARROW」、「MEDIUM」または「WIDE」を押す(右のスクリーンショット参照)、または
- 適切なシリアルコマンドを送信する
シーケンスモード
シーケンスモードでは、Kuriosに一連の中心波長が保存され、内部または外部トリガを受信すると波長情報が順次光学ヘッドに送られます。最大1024個の波長がシーケンスに保存できます。シーケンスが終了するとコントローラはシーケンスの最初に戻り、シーケンスを繰り返します。シーケンスはコントローラの不揮発性メモリに保存されているため、GUIソフトウェアを終了しても、USBケーブルを抜いてもプリロードシーケンスが消失することはありません。ただし、コントローラの電源をオフにすると不揮発性メモリはリセットされます。ソフトウェアは所望の波長のシーケンスを入力するのに使用します。シーケンスモードには以下のいずれかの方法で設定できます。
- 前面パネルに「SEQ.INT」または「SEQ.EXT」が表示されるまでコントローラのModeボタンを繰り返し押す
- ソフトウェアインターフェイスで「Sequence」を押す(右のスクリーンショット参照)、または
- 適切なシリアルコマンドを送信する
アナログモード
アナログモード時、中心波長は、Kurios前面パネルのAnalog Inコネクタに供給する0~5 V信号によって直接制御されます。0 Vは1番短い波長、5 Vは1番長い波長に対応します。内部または外部トリガを受信すると、中心波長はAnalog Inの電圧で決定される値に更新されます。Analog Inの電圧はこのモード以外では無視されます。アナログモードには以下のいずれかによって設定できます。
- 前面パネルに「ANA.INT」または「ANA.EXT」と表示されるまでコントローラのModeボタンを繰り返し押す
- ソフトウェアインターフェイスで「Analog」を押す(右のスクリーンショット参照)、または
- 適切なシリアルコマンドを送信する
内部ならびに外部トリガ
内部または外部トリガはシーケンスならびにアナログモードの両方において中心波長を更新する際に必要です。他の方法では波長は変わりません。
内部トリガ信号は、コントローラ内のクロックによって生成され、1 ms~60 sのトリガ間隔がユーザ定義で設定可能です。シーケンスモードでは、さらにシーケンスリスト内の各波長にそれぞれトリガ間隔を設定することができます。それに対してアナログモードでは、お客様がセットした時間間隔で、アナログ入力信号に従ってコントローラが波長を更新していきます。
外部トリガは、前面パネルのTrigger InのBNCコネクタを介して5 VのTTL信号を供給します。 Kuriosは5 VのTTL信号の立ち下がりエッジでトリガがかかります。
ビームブロックモード
ビームブロックモード(「ブラックモード」)では、中心波長の設定に関係なく透過率が最小値に設定されます。このモードには以下のいずれかの方法で設定できます。
- 前面パネルに「BLACK」と表示されるまでコントローラのBandwidthボタンを繰り返し押す
- ソフトウェアインターフェイスで「Black」を押す(右上スクリーンショット参照)、または
- 適切なシリアルコマンドを入力する
Click to Enlarge
ハイパースペクトルイメージング顕微鏡の概略図
Click for Details
ハイパースペクトルイメージングシステムCM401は、
当社のCerna顕微鏡プラットフォームをベースに構築されています。
主なコンポーネントはチューナブルバンドパスフィルタKURIOS-VB1(/M)、
モノクロサイエンティフィックカメラ CS126MU、およびマウント付き白色LED MNWHL4です。
ハイパースペクトルイメージング
ハイパースペクトルイメージングでは、波長毎に独立した2次元画像のスタックが取得されます。この手法は試料の同定と分析を素早くできるため、顕微鏡法、バイオ医学イメージング、マシンビジョンなどの用途に頻繁に使用されます。
ハイパースペクトルイメージングで得られる画像のスペクトル分解能は、カラータイプのカメラを単独で使用した場合に比べて格段に優れています。カラータイプのカメラは3種類の比較的幅広のスペクトルチャンネル(赤、緑、青)を使用して、画像のスペクトル範囲全体を表示します。これに対し、ハイパースペクトルイメージングシステムでは液晶チューナブルバンドパスフィルタや回折格子のような光学素子を用いるため、非常に狭い帯域幅のスペクトルチャンネルが得られます。
当社では、当社のCerna®顕微鏡プラットフォーム、Kurios®チューナブルフィルタ、およびサイエンティフィックカメラを組み合わせ、ハイパースペクトルイメージングに特化した装置を構築しました。仕様の詳細についてはハイパースペクトルイメージングシステムの製品ページをご覧ください。
画像のスタック例
下の画像および動画はハイパースペクトルイメージング技術によるものです。図1は成熟したナズナの胚の2枚の画像で、中心波長500 nmおよび650 nmに設定したチューナブルフィルタで取得しています。これら2つの画像は、それぞれのスペクトルチャンネル毎に得られた視野全体を示しています。図2は、同じ試料の31枚の画像から構成された動画です。420 nm~730 nmの中心波長範囲について10 nm刻みで取得しています。(10 nmはスペクトル分解能ではありません。スペクトル分解能は各波長におけるFWHM帯域幅によって決まります)。図3では、各スペクトルチャンネルの画像を使用して各ピクセルの色を決定し、カラー画像を合成しています。また図3はピクセルごとに広帯域のスペクトルが得られることを示しており、それにより視野内の異なる部位の特性を分光学的に同定することができます。
Kuriosチューナブルフィルタはハイパースペクトルイメージングに多くの利点をもたらしています。角度調整タイプのフィルタを使用した場合や手動でフィルタ交換を行った場合とは異なり、Kuriosフィルタは動く部分が無いためミリ秒レベルで振動の無い波長切り替えが可能です。測定中にフィルタを動かしたり交換したりしないため、画像を登録する際にデータの「画素ずれ」も生じません。当社のフィルタにはソフトウェアと外部トリガ付きのベンチトップ型コントローラも付属しており、データ収集および分析プログラムとも容易に統合できます。
Click to Enlarge
図3:各スペクトルチャンネルで取得した視野全体の画像(図1参照)を統合して得られた、成熟したナズナの胚のカラー画像。複数のチャネルに渡ってデータを取得することで、画像内の各ピクセルのスペクトルが得られます。
Click to Enlarge
図1:異なる中心波長で取得された2枚の成熟したナズナの胚の画像。スペクトルチャンネルごとに視野全体の画像を取得しています。
図2: この動画はチューナブルフィルタKURIOS-WB1(/M)の中心波長ごとに取得した試料の画像を示しています。中心波長を420 nm~730 nmの範囲で10 nm刻みで増加させています(10 nmはスペクトル分解能ではありません。スペクトル分解能は各波長におけるFWHM帯域幅によって決まります)。
波長可変光源
下の写真はKURIOSチューナブルフィルタと広帯域光源を用いた波長可変光源で、可視波長域(420~730 nm)においてミリ秒レベルでの波長チューニングが可能です。その下の表は写真のシステムに使用されているコンポーネントのリストです。
Click to Enlarge
KURIOS-WB1(/M)を用いて構築された可視域用の波長可変光源
Click to Enlarge
帯域幅が選択可能なバンドパスチューナブルフィルタKURIOS-VB1(/M)をソフトウェアに接続したときのメイン画面(KURIOS-WB1(/M)またはKURIOS-WL1(/M)を接続した場合は「Narrow」および「Medium」のボタンがグレーアウトとなり、KURIOS-XL1(/M)またはKURIOS-XE2(/M)を接続した場合は「Medium」および「Wide」のボタンがグレーアウトとなります)。
Kurios®ソフトウェアパッケージ
GUIインターフェイス
Kuriosソフトウェアパッケージでは、フィルターヘッドの中心波長を決定するモードをマニュアルモード、シーケンスモード、アナログモードから選択できます(各モードの詳細については「制御」タブをご覧ください)。マニュアルモードでは、波長スライダが使用可能で、420~730 nm、430~730 nmまたは650~ 1100 nの範囲内で中心波長を選択することが可能です。シーケンスモードならびにアナログモードでは、内部トリガまたは外部トリガを選択することができます。中心波長を更新するためにはトリガが必要です。
シーケンスモードならびにアナログモードでは、コントローラによって繰り返される最大1024個の波長のシーケンスを定義することができます。シーケンスの各ステップでは波長と持続時間(1 ms~60 s)が決まっており、KURIOS-VB1/Mではステップ毎に帯域幅も変更可能です。シーケンスは「Save Profile」ならびに「Load Profile」ボタンを使用して、CSV形式で保存と読み込みができます。
カスタムソフトウェアの開発
当社では、KuriosコントローラのUSBポートを介してほかの機器から制御できるよう、C/C++ならびにLabVIEWによるソフトウェア開発キットもご提供しております。C++のコードとLabVIEWによるプログラムのサンプルにより、C言語のコマンドとLabVIEWのVIがどのように使われるかが分かります。
Damage Threshold Specifications | ||
---|---|---|
Item # Suffix | Laser Type | Damage Threshold |
-WB1 -WL1 -XL1 -VB1 | Pulsed (ns) | 0.1 J/cm2 |
Pulsed (fs) | 0.02 J/cm2 (532 nm, 76 Hz, 100 fs, Ø162 µm) | |
CWa | 0.8 W/cm (532 nm, Ø0.471 mm) | |
-XE2 | Pulsed (ns) | 0.1 J/cm2 (810 nm, 7.2 ns, 10 Hz, Ø0.216 mm) |
Pulsed (fs) | 0.006 J/cm2 (800 nm, 100 Hz, 36.4 fs, Ø189 µm) |
チューナブルバンドパスフィルタKurios®の損傷閾値データ
右の仕様は、当社のKuriosチューナブルフィルタの損傷閾値の測定値です。
レーザによる損傷閾値について
このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。
テスト方法
当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。
初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
Example Test Data | |||
---|---|---|---|
Fluence | # of Tested Locations | Locations with Damage | Locations Without Damage |
1.50 J/cm2 | 10 | 0 | 10 |
1.75 J/cm2 | 10 | 0 | 10 |
2.00 J/cm2 | 10 | 0 | 10 |
2.25 J/cm2 | 10 | 1 | 9 |
3.00 J/cm2 | 10 | 1 | 9 |
5.00 J/cm2 | 10 | 9 | 1 |
試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。
CWレーザと長パルスレーザ
光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。
パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。
繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。
ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。
- レーザの波長
- ビーム径(1/e2)
- ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
- レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。
ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。
次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。
この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。
当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。
パルスレーザ
先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。
パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。
Pulse Duration | t < 10-9 s | 10-9 < t < 10-7 s | 10-7 < t < 10-4 s | t > 10-4 s |
---|---|---|---|---|
Damage Mechanism | Avalanche Ionization | Dielectric Breakdown | Dielectric Breakdown or Thermal | Thermal |
Relevant Damage Specification | No Comparison (See Above) | Pulsed | Pulsed and CW | CW |
お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。
- レーザの波長
- ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
- レーザのパルス幅
- パルスの繰返周波数(prf)
- 実際に使用するビーム径(1/e2 )
- ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。
次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。
波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。
ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。
次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。
お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。
当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。
[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1997).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).
レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。
CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。
しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。
アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。
LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。
ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。
上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。
このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:
この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。
ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。
スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。
マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。
この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。
Posted Comments: | |
inkwon Yoon
 (posted 2023-11-29 10:57:35.407) Hello, I'm currently using Kurios-WB1/M, and I was wondering if you could provide guidance on how to automate it using MATLAB. Thank you.
Best regards,
Thor labs cdolbashian
 (posted 2023-12-13 03:18:47.0) Thank you for contacting Thorlabs! We currently have a demo project that we can share with you. We will reach out to you directly by email. Dang Nguyen Hai
 (posted 2023-11-02 16:43:52.283) Dear Sir/Madam
Firstly, I would like to introduce about us. MTEC Co., Ltd.
We are a distributor for some brand such as: Tektronix - Fluke - Keithley - Hioki - Sanwa - Ametek - Emtest - Elit - Bristol Instruments... in Vietnam.
Currently, Our strategy client need your Kurios WL1(/M) device.
Quantity: 1 set
Please send me your best quote and data sheet for this equipment and its accessories.
Let me know exactly Country of Origin of all Goods
Contact: (+84) 818 020781
sales3@mtec.com.vn cdolbashian
 (posted 2023-11-02 12:45:47.0) Thank you for reaching out to us with this quote request! I have reached out to you with such details, and further contact information on your local distributor which would be able to fulfill this order. Mutian Zhuang
 (posted 2023-09-21 10:30:10.067) Could you make the Tunable infrared filters work in 1000 to 1700 nm? cdolbashian
 (posted 2023-10-02 04:20:11.0) Thank you for contacting Thorlabs. We greatly appreciate hearing from our customers concerning possible extensions to our product lines. Currently, we are in the process of expanding our KURIOS offerings, and an IR tunable filter is on our roadmap. Thorlabs has an internal forum where product ideas can be posted. I will be sure to add your requirement to that list in the hopes that it will expedite the development progress. For future custom requests, please feel free to contact your local Tech Support team (in your case: techsupport@thorlabs.com). user
 (posted 2021-11-18 12:52:01.01) 您好,目前我们正在使用KURIOS-XL1这款产品,希望能够搭建一个多光谱偏振成像系统,在实际应用过程中将一个普通科研相机放置于滤波器后无法成像(画面漆黑一片),请问这可能是什么原因造成的呢?有什么解决办法吗?如果方便的话,可以请负责这方面的技术人员联系我详谈吗。 YLohia
 (posted 2021-11-23 02:04:52.0) Thank you for contacting Thorlabs. An applications engineer from our team in China (techsupport-cn@thorlabs.com) has reached out to you directly. Kinjiro Amano
 (posted 2021-04-14 06:26:55.773) Could I have the information about the resolution of wavelength? Would it be posslbiel to tune the band at every 10nm?
Would it be possible to make the spectral range wider. e.g. 400-730nm? YLohia
 (posted 2021-04-19 03:48:52.0) Thank you for contacting Thorlabs. KURIOS' center wavelength resolution is 1nm. Unfortunately, it is not possible to tune the bandpass width every 10 nm because it is wavelength-dependent and increases linearly with wavelength. Please see the performance plots displayed below. We cannot offer a 400-730 nm range option for this device at the moment. Gianrico Filacchione
 (posted 2021-02-08 03:45:31.81) Good morning,
I'm interested to procure a Kurios-WL1 liquid crystal tunable filter to be employed in a remote sensing instrument breadboard. Before proceeding with the order, I need to understand filter's performances when used in a converging optical beam configuration, e.g. when the filter is placed between a telescope and a detector. I'm asking this because from Thorlabs documentation and given examples seems that the filter performances refer to collimated optical beam (parallel rays). Can you please clarify me this point? The FOV=+/-6° specification is applicable also to converging optical beams?
Thank you for your feedback.
Best regards,
Gianrico Filacchione
INAF-IAPS, Rome, IT
phone: +39-0645488454
gianrico.filacchione@inaf.it YLohia
 (posted 2021-02-09 09:42:44.0) Hello Gianrico, thank you for contacting Thorlabs. This specification is also applicable to converging optical beams. The wider FOV would result in a non-uniform image. To achieve a better image quality, you may want to use the KURIOS with a longer focal length relay lens (narrower FOV). We have reached out to you directly to discuss this further. Frederic Bourson
 (posted 2020-10-08 05:27:41.167) In the specifications, the tuning acuracy is given to be +/-FWHM/10 so, about +/- 2nm.
Could you please tell me if this value corresponds to the repetability of the repositioning or to a possible bias between the setpoint and the central wavelength of the filter. By "repeatability of the positioning", I mean the accuracy of the repositionning after a change in wavelength?
Thank you in advance YLohia
 (posted 2020-10-12 09:28:39.0) Thank you for contacting Thorlabs. The tuning accuracy specs refers to the error between the set wavelength and the actual pass-band wavelength of the filter during operation. The repeatability is around 1-2 nm. Nick Anthony
 (posted 2020-01-06 15:44:04.517) How can I reset back to the beginning of a sequence? For example: When using an externally triggered sequence if I load a sequence of 100 wavelengths and then let the sequence run up to the 50th item, how do I make the sequence start at the 1st item again for the next run. I have tried deleting the sequence and loading a new one but I have found that when I run the sequence again it will still start at the 51st item of the sequence. nbayconich
 (posted 2020-01-08 01:51:30.0) Thank you for contacting Thorlabs and thank you for reporting this issue we were not aware of. The internal sequence buffer stores the next immediate wavelength which might have already been deleted, but it is not cleared in time. We are now working on fixing this.
At this stage, you may temporarily switch back to manual mode to do so. If you are using the Kurios software, you may switch the operating mode to manual before importing the new sequence; if you are using serial commands, you may use the command "OM=1" to switch the operating mode to manual before inserting new sequence. You may also use to chapter 5.3 of the Kurios manual as a reference for the command list. We will reach out to you via email with more information. Nick Anthony
 (posted 2019-12-19 18:52:32.043) I am trying to replace some old `Varispec` LCTFs with the Kurios-VB1 but I am getting very poor imaging performance compared to the old LCTF model. Can you please contact me so I can provide example images and a better description of my optical set up? nbayconich
 (posted 2020-01-15 09:03:27.0) Thank you for contacting Thorlabs and providing us your optical setup and results via email. The "Angle of Incidence (Field of View)" for Kurios-VB1 is +/-6 degree. The larger field of view of the Varispec model may be the cause of the difference in performance you are observing. To achieve better image quality you may try to use the KURIOS with a longer focal length relay lens such as 200mm for a more uniform image. ikhwan8327
 (posted 2018-08-15 05:22:17.62) Hi I have a question about running Kurios-VB1 in MATLAB
I want to know that "how to control the Kurios in MATLAB"
I thought that MATLAB could involved the c++ code (uart_library.h and uart_library_ftdi64.dll) library using "loadlibray" function. However it was failed.
Best regards YLohia
 (posted 2018-09-17 09:59:58.0) Hello, thank you for contacting Thorlabs. While we currently do not fully support MATLAB for this product line, we do have a demo project that we can provide. We tried reaching out to you directly with this information, but it looks like the email you provided had a typo. Please reach out to techsupport@thorlabs.com for a follow up. christoph.eckert
 (posted 2017-10-02 14:09:15.153) Is it possible that the CW Damage Threshold value 0.8W/cm has to be squared ?
Like 0.8W/cm^2
Best regards tfrisch
 (posted 2017-10-02 12:45:29.0) Hello, thank you for contacting Thorlabs. While the areal power density (in units of watts per square centimeter) is the natural way of thinking about thermal damage, this does not scale well over different regimes of beam size. Rather linear power density (power over diameter) does, so we have been working on changing our LIDT data over to that. More details on this can be found on the damage threshold tab: https://www.thorlabs.us/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=3488&tabname=Damage%20Thresholds dominique.guilhem
 (posted 2017-08-02 14:41:38.357) For multispectral infrared thermography I am looking for variable interference filter (Delta-lambda ~ 0.1 to 0.5 µm) working within the band 3 to 5 µm (or a portion of this spectrum).
Does it exists some parts like that in your catalog of products ?
If not do you know where to look for it ? tfrisch
 (posted 2017-08-16 11:36:18.0) Hello, thank you for contacting Thorlabs. I have posted your need for an IR tunable filter in our internal engineering forum, and I will reach out to you directly to discuss your application. lhj
 (posted 2015-03-18 08:18:19.073) Dear sirs
Presently usuing this liquid crystal Tunable Filetr I hope to make a hyperspectral imaging system.
If the KURIOS-WB1 attached on general CMOS camera (not attached on microscope), can I get useful image?
Thanks in advance.
Hyang Jin Lee
iNexus,inc. jlow
 (posted 2015-03-20 09:10:16.0) Response from Jeremy at Thorlabs: We will contact you directly to discuss your application in more detail. user
 (posted 2014-06-11 16:29:01.703) What was the coupling ratio of fiber to fiber in the picture of Application Idea. myanakas
 (posted 2014-06-11 11:35:13.0) Response from Mike at Thorlabs: Thank you for your feedback. There is not one answer to this question as there are many variables involved. Assuming that we collimate most of the input power that was coupled from the SLS201 broadband light source, the efficiency after this point will vary depending on the selected wavelength from the broadband source. Approximately 85-90% of that light will make it through the FGS900M. For maximum transmission KURIOS-WB1 the input light should be polarized along the transmission axis which is marked using white witness lines. Being unpolarized here we will transmit approximately 50% of the input light. From here the efficiency will be solely dependent on the wavelength chosen using the KURIOS-WB1 and the amount of power you white light source had at tat wavelength. The plot in the overview tab shows the percentage of light that will be transmitted at a certain wavelength by the KURIOS filter. From here the final factor is the coupling efficiency of the output collimation package into the output fiber. This will also vary by the wavelength chosen. If you estimate these losses, just to give an idea of the efficiency for the system, you will get about 20% efficiency. The coupling efficiency of the system will vary based on the wavelength and the source power distribution. |
Performance Plots (Click for Plot) | ||
---|---|---|
Item # | KURIOS-WB1 | KURIOS-WL1 |
Transmission Spectruma | ||
Bandwidthb | ||
Transmission at Center Wavelengtha | ||
Optical Density, CWL = 625 nm | ||
Switching Timec | ||
Uniformity,d CWL = 550 nm | ||
Raw Data for All Plots | KURIOS-WB1 | KURIOS-WL1 |
- 波長範囲:420~730 nm
- λ = 550 nmでの帯域幅:35 nm FWHM
- 切り替え時間:<50 ms
- λ = 550 nmでの偏光透過率:45%
- 詳細については右の表と「仕様」のタブをご覧ください。
KURIOS-WB1/MならびにKURIOS-WL1/Mは、当社のKuriosチューナブルバンドパスフィルタの中で、帯域幅が広帯域に固定されたモデルです。中心波長は420 nm~730 nmの範囲でチューニング可能です。一般的に透過率とバンドパスの幅は中心波長と共に増加します。詳細については右の表内のプロット図をご覧ください。
近赤外光ならびに赤外域光の透過を阻止するため、どちらのチューナブルフィルタにもSMネジ付き筐体に納められた、カットオフ波長750 nmのプレミアムショートパスフィルタが付属しています。このフィルタは、内部の部品を過剰な赤外光に曝さないために、フィルターヘッドの入射側に使用することをお勧めします。KURIOS-WB1/MにはフィルタFESH0750が、KURIOS-WL1/MにはFESH0750と同じ光学特性を有するØ50.8 mm(Ø2インチ)のフィルタが付属します。このフィルタはUV光(< 385 nm)も遮断するので、入射光のUV光の強度低減にもご使用いただけます。
このバンドパスチューナブルフィルタの切り替え時間は、初期波長と最終波長に依存して変化します。右の表の等高線図でご覧いただけるように、中心波長の変化が小さい場合(Δλ ≤ 30 nm)には切り替え時間は≤5 msとなります。中心波長の変化(Δλ)が大きくなると、切り替え時間も長くなります。420 nmから730 nmへの切り替え時間は最大の40 msになります。
KURIOS-WB1/Mの開口はØ20 mmです。筐体はSM1内ネジ付きで、当社の30 mmケージシステムに取り付け可能です。またKURIOS-WL1/Mの開口はØ35 mmです。筐体はSM2内ネジ付きで、60 mmケージシステムに取り付け可能です。
Kuriosチューナブルフィルタはすべて工場で校正済みです。またお客様がそのフィルタに対してシステムを最適化できるように、切り替え時間のマップを添付して発送いたします。このマップは付属のWindows®ソフトウェアを介してディスクに保存可能です。
KURIOS-XL1 Performance Plots (Click for Plot) | |
---|---|
Transmission Spectruma | |
Bandwidthb | |
Transmission at Center Wavelengtha | |
Optical Density, CWL = 625 nm | |
Switching Timec | |
Uniformity,d CWL = 550 nm | |
Raw Data for All Plots |
- 波長範囲:430 nm~730 nm
- λ = 550 nmでの帯域幅: 10 nm FWHM
- 切り替え時間: < 70 ms
- λ = 550 nmでの偏光透過率: 17%
- 詳細については右の表と「仕様」のタブをご覧ください。
KURIOS-XL1/Mは、当社のKuriosチューナブルバンドパスフィルタの中で、帯域幅が狭帯域に固定されたモデルです。中心波長は430 nm~730 nmの範囲でチューニング可能です。一般的に透過率とバンドパス幅は中心波長と共に増加します。詳細については右の表内のプロット図をご覧ください。
近赤外光および赤外光を透過させないために、このチューナブルフィルタにはカットオフ波長が750 nmのプレミアムショートパスフィルタFESH0750のØ50.8 mm(Ø2インチ)モデルが、SM2ネジの付いた筐体に納められて付属しています。このフィルタは、内部の部品を過剰な赤外光に曝さないために、フィルターヘッドの入射側に使用することをお勧めします。このフィルタはUV光 (< 385 nm)も遮断するので、入射光のUV光の強度低減にもご使用いただけます。
この狭帯域のバンドパスチューナブルフィルタの切り替え時間は、初期波長と最終波長に依存して変化します。右の表内の等高線図で示すように、中心波長の変化が小さい場合(Δλ ≤ 30 nm)の切り替え時間は≤10 mです。中心波長の変化が大きい場合は切り替え時間も長くなり、425 nmから725 nmに切り替える場合は最大の70 msとなります。
KURIOS-XL1/Mの有効径はØ35 mmです。筐体にはSM2内ネジが付いており、60 mmケージシステムに取り付け可能です。
Kuriosチューナブルフィルタはすべて工場で校正済みです。またお客様がそのフィルタに対してシステムを最このマップは付属のWindows®ソフトウェアを介してディスクに保存可能です。
KURIOS-XE2 Performance Plots (Click for Plot) | |
---|---|
Transmission Spectruma | |
Bandwidthb | |
Transmission at Center Wavelengtha | |
Optical Density, CWL = 850 nm | |
Switching Timec | |
Uniformity,d CWL = 850 nm | |
Raw Data for All Plots |
- 波長範囲:650~1100nm
- λ = 850 nmでの帯域幅: 17 nm FWHM
- 切り替え時間: <250 ms
- λ = 850 nmでの偏光透過率: 44%
- 詳細については右の表と「仕様」のタブをご覧ください。
KURIOS-XE2/Mは、帯域幅が固定の近赤外域用チューナブルバンドパスフィルタです。中心波長は650 nm~1100 nmの範囲でチューニング可能です。
このバンドパスが固定のチューナブルフィルタの切り替え時間は、初期波長と最終波長によって異なります。右の等高線図でご覧いただけるように、中心波長の変化が小さい場合(Δλ ≤ 30 nm)には、切り替え時間は≤10 msとなります。波長変化(Δλ)が大きくなると、切り替え時間も長くなります。650 nmから1100 nmへの切り替え時間は最大の250 msです。
KURIOS-XE2/Mの開口はØ20 mmです。この筐体にはSM1内ネジがあり、当社の 30 mmケージシステムに対応しています。
Kuriosチューナブルフィルタはすべて工場で校正済みです。またお客様がそのフィルタでシステムを最適化できるように、切り替え時間をプロットしたマップを添付して発送いたします。このマップは付属のWindows®ソフトウェアを介してディスクに保存可能です。
KURIOS-VB1 Performance Plots (Click for Plot) | |||
---|---|---|---|
Setting | Narrow | Medium | Wide |
Transmission Spectruma | |||
Bandwidthb | |||
Transmission at Center Wavelengtha | |||
Optical Density, CWL = 625 nm | |||
Spectrum at 625 nm | |||
Switching Timec | |||
Uniformity,d CWL = 550 nm | |||
Raw Data for All Plots |
- 波長範囲:420~730 nm
- λ = 550 nmでの帯域幅
- 狭帯域設定:10 nm FWHM
- 中帯域設定:18 nm FWHM
- 広帯域設定:32 nm FWHM
- 切り替え時間は、初期波長、最終波長および帯域幅に依存します。
- 狭帯域設定:<230 ms
- 中帯域設定:<150 ms
- 広帯域設定:<100 ms
- λ = 550 nmでの偏光透過率
- 狭帯域設定: 13%
- 中帯域設定: 17%
- 広帯域設定: 20%
- 詳細については右の表と「仕様」のタブをご覧ください。
KURIOS-VB1/Mは、当社のKuriosチューナブルバンドパスフィルタの中で、帯域幅が選択可能なモデルです。中心波長は420 nm~730 nmの範囲でチューニング可能で、帯域幅を狭帯域、中帯域、広帯域(Narrow、Medium、Wide)から選択できます。一般的に、設定を固定すると、透過率とバンドパス幅は中心波長と共に増加します。詳細については右の表内のプロット図をご覧ください。
近赤外光ならびに赤外域光の透過を阻止するため、プレミアムショートパスフィルタFESH0750が付属しています。このフィルタのカットオフ波長は750 nmで、SM1ネジ付きの筐体に納められています。内部の部品を過剰な赤外光に曝さないために、フィルターヘッドの入射側に使用することをお勧めします。このフィルタはUV光 (< 385 nm)も遮断するので、入射光のUV光の強度低減にもご使用いただけます。
帯域幅が選択可能なKuriosバンドパスフィルタの切り替え時間は、帯域幅の設定と初期波長および最終波長に依存します。最大切り替え時間は狭帯域幅設定では230 ms、中帯域設定では150 ms、広帯域設定では100 msです。一般に波長の変化が大きくなると、切り替え時間も長くなります。
Kuriosチューナブルフィルタはすべて工場で校正済みです。またお客様がそのフィルタに対してシステムを最適化できるように、切り替え時間のマップを添付して発送いたします。このマップは付属のWindows®ソフトウェアを介してディスクに保存可能です。